JP2007180334A - Horn, horn unit, and bonding apparatus using the same - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ホーン、ホーンユニット及びそれを用いたボンディング装置に関するものである。 The present invention relates to a horn, a horn unit, and a bonding apparatus using the horn.
従来、この技術の分野におけるホーンは、例えば、下記特許文献1に開示されている。この公報に記載されているホーンは、フリップチップなどのバンプ付き電子部品を保持した状態でこの電子部品に振動を付与して、電子部品を基板上に超音波圧接するためのものである。このホーンは、ホーンに励起される振動の定在波の腹に相当する位置に、電子部品を基板に圧着する面(圧着面)が設けられている。
ホーンを電子部品の超音波圧接に利用する際は、ホーンが保持する電子部品を水平一方向に振動させるのが好適である。しかしながら、上述した従来のホーンでは、その圧着面において、水平一方向以外の振動成分を十分に抑えた振動を励起させることができていなかった。 When the horn is used for ultrasonic pressure welding of an electronic component, it is preferable to vibrate the electronic component held by the horn in one horizontal direction. However, the above-described conventional horn cannot excite vibrations that sufficiently suppress vibration components other than one horizontal direction on the crimping surface.
そこで、本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、圧着面における水平一方向以外の振動成分を抑えることができるホーン、ホーンユニット及びそれを用いたボンディング装置を提供することを目的とする。 Accordingly, the present invention has been made to solve the above-described problems, and provides a horn, a horn unit, and a bonding apparatus using the horn that can suppress vibration components other than one horizontal direction on the crimping surface. Objective.
本発明に係るホーンは、振動子によって振動が付与されるホーンであって、ホーンに励起される振動の定在波の腹に相当する位置からオフセットした位置に圧着面が配置されたことを特徴とする。 A horn according to the present invention is a horn to which vibration is imparted by a vibrator, wherein a crimping surface is disposed at a position offset from a position corresponding to an antinode of a standing wave of vibration excited by the horn. And
発明者らは、ホーンに励起される振動の定在波の腹に相当する位置からオフセットした位置に圧着面が配置されたホーンを用いた場合には、腹に相当する位置に圧着面が配置されたホーンを用いた場合に比べて、その圧着面における水平一方向以外の振動成分を有意に抑えることができることを新たに見出した。 When the inventors used a horn having a crimping surface disposed at a position offset from the position corresponding to the antinode of the standing wave of vibration excited by the horn, the crimping surface is disposed at a position corresponding to the antinode. It was newly found that vibration components other than one horizontal direction on the crimping surface can be significantly suppressed as compared with the case where the horn is used.
また、オフセットした位置が、振動子によるホーンの振動方向に交差する第1の方向の振動成分が最小となる位置であることが好ましい。このホーンを用いることで、第1の方向の振動成分が抑えられる。 The offset position is preferably a position where the vibration component in the first direction intersecting the vibration direction of the horn by the vibrator is minimized. By using this horn, the vibration component in the first direction can be suppressed.
本発明に係るホーンユニットは、振動子によって振動が付与されるホーンと、圧着面を有し、ホーンに励起される振動の定在波の腹に相当する位置からオフセットした位置に圧着面が配置されるように、ホーンに取り付けられる圧着ノズルとを備えることを特徴とする。 The horn unit according to the present invention has a horn to which vibration is applied by a vibrator and a crimping surface, and the crimping surface is arranged at a position offset from a position corresponding to an antinode of a standing wave of vibration excited by the horn. The pressure-bonding nozzle attached to the horn is provided.
発明者らは、ホーンに励起される振動の定在波の腹に相当する位置からオフセットした位置に圧着ノズルの圧着面が配置されるように、圧着ノズルをホーンに取り付けたホーンユニットを用いた場合には、腹に相当する位置に圧着ノズルの圧着面が配置されたホーンユニットを用いた場合に比べて、その圧着面における水平一方向以外の振動成分を有意に抑えることができることを新たに見出した。 Inventors used the horn unit which attached the crimping nozzle to the horn so that the crimping surface of the crimping nozzle was arranged at a position offset from the position corresponding to the antinode of the standing wave of vibration excited by the horn. In this case, it is possible to significantly suppress vibration components other than one horizontal direction on the crimping surface compared to the case of using the horn unit in which the crimping surface of the crimping nozzle is arranged at the position corresponding to the belly. I found it.
また、オフセットした位置が、振動子によるホーンの振動方向に交差する第1の方向の振動が最小となる位置であることが好ましい。このホーンユニットを用いることで、第1の方向の振動成分が抑えられる。 The offset position is preferably a position where the vibration in the first direction intersecting the vibration direction of the horn by the vibrator is minimized. By using this horn unit, the vibration component in the first direction can be suppressed.
本発明に係るボンディング装置は、ホーンに振動を付与する振動子と、振動子によって振動が付与されるホーンであって、ホーンに励起される振動の定在波の腹に相当する位置からオフセットした位置に圧着面が配置されたホーンと、ホーンの圧着方向への加圧制御をおこなう加圧手段とを備えることを特徴とする。このボンディング装置は、上記ホーンを含むため、水平一方向以外の振動成分を抑えることができる。 The bonding apparatus according to the present invention includes a vibrator that applies vibration to the horn and a horn that is provided with vibration by the vibrator, and is offset from a position corresponding to an antinode of a standing wave of vibration excited by the horn. A horn having a pressure-bonding surface disposed at a position, and a pressurizing unit that performs pressure control in the pressure-bonding direction of the horn are provided. Since this bonding apparatus includes the horn, vibration components other than one horizontal direction can be suppressed.
本発明に係るボンディング装置は、ホーンに振動を付与する振動子と、振動子によって振動が付与されるホーンと、圧着面を有し、ホーンに励起される振動の定在波の腹に相当する位置からオフセットした位置に圧着面が配置されるように、ホーンに取り付けられる圧着ノズルとを含むホーンユニットと、ホーンユニットの圧着ノズルの圧着方向への加圧制御をおこなう加圧手段とを備えることを特徴とする。このボンディング装置は、上記ホーンユニットを含むため、水平一方向以外の振動成分を抑えることができる。 The bonding apparatus according to the present invention has a vibrator for applying vibration to the horn, a horn to which vibration is applied by the vibrator, and a crimping surface, and corresponds to an antinode of a standing wave of vibration excited by the horn. A horn unit including a crimping nozzle attached to the horn so that the crimping surface is disposed at a position offset from the position, and a pressurizing unit that performs pressurization control in the crimping direction of the crimping nozzle of the horn unit. It is characterized by. Since this bonding apparatus includes the horn unit, vibration components other than one horizontal direction can be suppressed.
本発明によれば、圧着面における水平一方向以外の振動成分を抑えることができるホーン、ホーンユニット及びそれを用いたボンディング装置が提供される。
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the horn which can suppress vibration components other than the horizontal one direction in a crimping | compression-bonding surface, a horn unit, and a bonding apparatus using the same are provided.
以下、添付図面を参照して本発明を実施するにあたり最良と思われる形態について詳細に説明する。なお、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、説明が重複する場合にはその説明を省略する。
(ボンディング装置)
DESCRIPTION OF EXEMPLARY EMBODIMENTS Hereinafter, embodiments that are considered to be the best in carrying out the invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. In addition, the same code | symbol is attached | subjected about the same or equivalent element, and the description is abbreviate | omitted when description overlaps.
(Bonding equipment)
図1に、本発明の実施形態に係るボンディング装置1を示す。このボンディング装置1は、超音波圧接によって電子部品を実装基板上に実装するための装置であり、架台フレーム2上に搭載されたYテーブル4と、Yテーブル4によって水平方向に駆動されるZ軸サーボモータ6(上下駆動部20A)と、Z軸サーボモータ6によって上下動されるボンディングユニット8とを有している。
FIG. 1 shows a bonding apparatus 1 according to an embodiment of the present invention. The bonding apparatus 1 is an apparatus for mounting electronic components on a mounting substrate by ultrasonic pressure welding, and a Y table 4 mounted on a
そして、ボンディングユニット8は、上下動ブロック10と、上下動ブロック10に上下動自在に保持されたボンディングヘッド12と、ボンディングヘッド12が電子部品22を実装基板24の被圧着面24aに圧着させる荷重を制御するボイスコイルモータ14(VCM駆動部20B)と、上下動ブロック10に対するボンディングヘッド12の上下動を規制するロック用ソレノイド16(ソレノイド駆動部20C)と、ボンディングヘッド12のZ軸方向の位置を検出するリニアスケール18(位置検出部20D)とを有している。なお、ボンディングヘッド12は、電子部品22を保持すると共に電子部品22を実装基板24の被圧着面24aに圧着させた状態で振動させるものであり、後述する振動子42(超音波振動駆動部20E)を含んでいる。
The
そして、上下駆動部20A、VCM駆動部20B、ソレノイド駆動部20C、位置検出部20D及び超音波振動駆動部20Eは、制御部20によって制御されている。この制御部20は、CPU、ROM、RAM、A/D変換器、各種I/F等を含んで構成されており、位置検出部20Dなどからの入力信号、及び、例えば他の入力信号や記憶値などの各種の情報に基づいて所定のプログラムに基づいて各種演算処理をおこない、上下駆動部20A、VCM駆動部20B及びソレノイド駆動部20C等に対して駆動信号を送りその駆動を制御すると共に、超音波振動駆動部20Eに対して駆動信号を送り振動子42の駆動を制御する。
The
なお、ボンディング装置1には、図示は省略しているが、各構成要素の位置検出をおこなうカメラが随所に設けられている。 Although not shown in the drawing, the bonding apparatus 1 is provided with a camera for detecting the position of each component.
このボンディング装置1を用いて超音波圧接をおこなう際は、以下に示す手順によっておこなわれる。
(1)まず、上下動ブロック10に一体的に取り付けられているロック用ソレノイド16を駆動してボンディングヘッド12の上下動を規制した状態で、Yテーブル4でZ軸サーボモータ6及びボンディングユニット8を一体的に移動させて、基板ステージ26上の基板24に対する電子部品22の水平方向の位置合わせをおこなう。
(2)次に、Z軸サーボモータ6を駆動してボンディングユニット8を下降させて、ボンディングヘッド12が保持する電子部品22を接触検出開始位置まで下降させる。そして、電子部品22が基板24に接触したときの荷重が設定値となるように、ボイスコイルモータ14へ供給する電流を設定し、ロック用ソレノイド16を開放する。
より詳細には、ボンディングヘッド12が保持する電子部品22に作用する荷重が、基板24との接触時において設定値(例えば、10〜100g程度)となるように、ボイスコイルモータ14へ供給する電流値(すなわち、ボイスコイルモータ14の発生トルク)を設定する。つまり、
「設定値」=「ボンディングヘッド重量」+「ボイスコイルモータトルク」
なお、ボンディングヘッド12が設定値以上の場合には、ボイスコイルモータ14は、図1において上方に向かうトルク(引き上げ方向のトルク)を発生させることになる。つまり、例えば、以下のように設定されることになる。
「設定値(すなわち、電子部品と基板との接触時に許容される荷重)」=50g
「ボンディングヘッド重量」=1000g
とすると、
「ボイスコイルモータトルク」=−950g(図1において上方へ作用する引き上げ方向トルク)
に設定されることになる。すなわち、ボイスコイルモータ(加圧手段)14によって、後述するホーン50の圧着方向(Z方向)への加圧制御がおこなわれる。
(3)さらにZ軸サーボモータ6を駆動して、ボンディングヘッド12によって保持される電子部品22が基板24に接触するまで上下動ブロック10を下降させる。そして、電子部品22が基板24の被圧着面24aに接触すると、上下動ブロック10の下降動作に連動していたボンディングヘッド12はその位置で停止して、上下動ブロック10のみが下降を続ける。それにより、ボンディングヘッド12が、それまで連動していた上下動ブロック10から離れてフローティングすることとなり、リニアスケール18がその変化(すなわち、電子部品と基板との接触開始)を検出する。
このように、リニアスケール18を用いてボンディングヘッド12が保持する電子部品22と基板ステージ26上の基板24との接触の開始を検出することで、モータの駆動電流の検出値やロードセルの検出値に基づいて電子部品22と基板24との接触開始を検出する場合に比べて、高い検出安定性を保持しつつ接触開始を高精度に検出することができる。
(4)電子部品22と基板24とが接触した後に上下動ブロック10を下降させると、上下動ブロック10のみが下降動作を継続するが、上下動ブロック10の下降動作を、所定押し込み量(例えば、300μm程度)分だけ継続する。
(5)振動子42を駆動させることにより電子部品22を振動させて、電子部品22を基板24に超音波圧接する。なお、超音波圧接をおこなっている間、リニアスケール18の出力値をモニタしつつ、ボイスコイルモータ14の駆動力を調整することで、電子部品22と基板24との間の接触圧を所定の目標値に制御することなどができる。
(6)超音波圧接が完了した後は、Z軸サーボモータ6を駆動して、ボンディングヘッド12を接触検出開始位置まで上昇させる。
(7)ロック用ソレノイドを駆動して、ボンディングヘッド12の遊動を規制する。
(8)さらにZ軸サーボモータ6を駆動して、上下動ブロック10を所定の待機位置まで上昇させて、実装処理を終了する。
(ボンディングヘッド)
When performing ultrasonic pressure welding using this bonding apparatus 1, it is performed by the procedure shown below.
(1) First, the Z-axis servo motor 6 and the
(2) Next, the Z-axis servomotor 6 is driven to lower the
More specifically, the current supplied to the
“Set value” = “Bonding head weight” + “Voice coil motor torque”
When the
“Set value (ie, allowable load at the time of contact between electronic component and substrate)” = 50 g
“Bonding head weight” = 1000 g
Then,
“Voice coil motor torque” = − 950 g (pull-up direction torque acting upward in FIG. 1)
Will be set to. That is, the voice coil motor (pressurizing means) 14 performs pressurization control in the pressing direction (Z direction) of the
(3) The Z-axis servo motor 6 is further driven to lower the
In this way, by detecting the start of contact between the electronic component 22 held by the
(4) When the
(5) The electronic component 22 is vibrated by driving the
(6) After the ultrasonic pressure welding is completed, the Z-axis servo motor 6 is driven to raise the
(7) The locking solenoid is driven to restrict the movement of the
(8) Further, the Z-axis servo motor 6 is driven to raise the
(Bonding head)
続いて、上述したボンディングヘッド12について、より詳しく説明する。
Next, the above-described
ボンディングヘッド12は、その下部に、ホーンユニット40と、ホーンユニット40に取り付けられた振動子42とを有している。そして、このホーンユニット40によって電子部品22が保持されると共に、振動子42によってホーンユニット40を介して電子部品22に振動が付与される。このホーンユニット40は、図2及び図3に示すように、長尺状のSUS製ホーン50と、このホーン50を保持するSUS製ホーンホルダ60とが一体的に形成されたものである。
(ホーン)
The
(Horn)
ホーン50に励起される定在波は、その波長(λ)が、ホーン50の長手方向の全長(L)(例えば、80mm)と一致している。そして、ホーン50の先端面50a及び後端面50bの位置が、その定在波の腹の位置に相当している。そのため、先端面50aの位置をP1とし、P1から長手方向に沿ってλ/4ずつ離間した位置を順にP2、P3、P4及びP5とすると、P1、P3及びP5が定在波の腹に相当する位置となり、P2及びP4が定在波の節に相当する位置となる。つまり、理論上、P1、P3及びP5の位置では定在波の振幅が最大となり、P2及びP4の位置では定在波の振幅がゼロとなる。上述したホーン50の全長(L)は
L=λ
となっているが、適宜
L=λ+mλ/2(m:自然数)
の一般式で与えられるLに変更してもよい。
The standing wave excited by the
L = λ
As appropriate,
L = λ + mλ / 2 (m: natural number)
You may change to L given by the general formula.
なお、本明細書中では、説明の便宜上、ホーン50の長手方向をX方向、ホーン50の圧接方向をZ方向、X方向及びZ方向に直交する方向をY方向と定義する。
In the present specification, for convenience of explanation, the longitudinal direction of the
ホーン50は、図4及び図5に示すように、P1−P2間の部分であり断面形状の変化がない断面不変部52Aと、P2−P4間の部分であり断面形状の変化がある断面変化部54と、P4−P5間の部分であり断面形状の変化がない断面不変部52Bとからなっている。また、ホーン50は、P3の位置に関して実質的に対称形状となっている。
As shown in FIGS. 4 and 5, the
断面不変部52A,52Bは、その長さがいずれもλ/4であり、その断面はホーン50の長手方向(X方向)に関する位置がどの位置でも変わらない。具体的には、断面不変部52A,52Bの断面形状は、Y方向に関する長さ(幅)とZ方向に関する長さ(高さ)とが同じである正方形となっている。
The cross-section
断面変化部54は、その長さがλ/2であり、その断面はX方向の位置によって図6に示すように変化している。この図6において、(A)は図4及び図5のA−A線断面図であり、(B)は図4及び図5のB−B線断面図であり、(C)は図4及び図5のC−C線断面図である。つまり、図6の(A)はP2における断面図であり、図6の(C)はP3における断面図であり、図6の(B)はP2とP3との間の位置における断面図である。
The cross
ここで、断面変化部54の断面形状を説明するにあたり、断面変化部54の外形断面形状を、第1の領域A1と第2の領域A2とに分ける。第1の領域A1はZ方向に延びる方形領域である。第2の領域A2は、第1の領域A1をX方向に直交する方向(Y方向)から挟む一対の方形領域である。なお、第1の領域A1及び第2の領域A2の高さをそれぞれh1、h2とし、第1の領域A1及び第2の領域A2の幅をそれぞれw1、w2とし、第1の領域A1及び第2の領域A2の面積をそれぞれS1(=h1・w1)、S2(=h2・w2)とする。
Here, in describing the cross-sectional shape of the
図6(A)に示すとおり、P2における断面変化部54の断面は、断面不変部52A,52Bの断面形状と同様に正方形となっている。すなわち、第1の領域A1の高さh1と第2の領域A2の高さh2とが同一となっている。
As shown in FIG. 6A, the cross section of the cross
P2とP3との間における断面変化部54の断面では、図6(B)に示すとおり、第1の領域A1は、P2における第1の領域A1に比べてその幅w1は変わらずその高さh1が高くなっているため、P2における第1の領域A1に比べてその面積S1が増加している。一方、P2とP3との間における断面変化部54の断面では、第2の領域A2は、P2における第2の領域A2に比べてその幅w2は変わらずその高さh2が低くなっているため、P2における第2の領域A2に比べてその面積S2が減少している。
The cross section of the
P3における断面変化部54の断面では、図6(C)に示すとおり、第1の領域A1は、P2とP3との間における第1の領域A1に比べてさらにその高さh1が高くなり、面積S1が最大となっている。一方、P3における断面変化部54の断面では、第2の領域A2は、P2とP3との間における第2の領域A2に比べてさらにその高さh2が低くなり、面積S2が最小となっている。
The cross section of the
つまり、P2−P3間の断面変化部54の断面は、定在波の腹に相当するP3の位置から定在波の節に相当するP2の位置に向かうに従って、第1の領域A1の高さh1が漸次減少して第1の領域A1の面積S1が漸次減少し、第2の領域A2の高さh2が漸次増加して第2の領域A2の面積S2が漸次増加する。
In other words, the cross section of the
断面変化部54はP3の位置に関して実質的に対称形状となっているため、P3−P4間の断面変化部54の断面も、定在波の腹に相当するP3の位置から定在波の節に相当するP4の位置に向かうに従って、第1の領域A1の面積S1が漸次減少し、第2の領域A2の面積S2が漸次増加する。
Since the
すなわち、断面変化部54の断面は、定在波の腹に相当するP3の位置において、第1の領域A1の面積S1が最大となっており、第2の領域A2の面積S2が最小となっている。さらに、定在波の腹に相当するP3の位置から定在波の節に相当するP2、P4の位置に向かうに従って、第1の領域A1の面積S1が減少しており、第2の領域A2の面積S2が増加している。
That is, the cross section of the cross
また、ホーン50は、その幅の点から見てみると、幅が(w1+2・w2)の本体部53と、幅がw1の突出部55とで構成されている。ここで、本体部53は、上述した断面不変部52A,52Bと、幅方向に第1の領域A1及び第2の領域A2を含む部分の断面変化部54とで構成されており、突出部55は、幅方向に第1の領域A1のみを含む部分の断面変化部54で構成されている。すなわち、突出部55は、本体部53よりも肉薄であると共に、本体部53の厚さ方向に本体部53から突出している。
(ホーンホルダ)
The
(Horn holder)
ホーンホルダ60は、ホーン50のY方向に直交する両側面50c,50dにおけるP2及びP4の4箇所の位置において、ホーン50に固定されている。このように、定在波の振幅が理論上ゼロとなる位置P2及びP4においてホーンホルダ60がホーン50を保持するため、ホーン50に励起された定在波がホーンホルダ60に伝搬する事態が効果的に抑えられる。その結果、ホーン50がホーンホルダ60によって確実に保持されると共に、ホーン50からホーンホルダ60へ伝搬した振動がホーン50の振動モードに影響を及ぼす事態が抑えられる。
(振動子)
The
(Vibrator)
振動子42は、図示しない電源により電圧が印加されることにより60kHzで振動する圧電振動子であり、ホーン50の後端面50bに取り付けられている。この振動子42は、ホーン50の後端面50b側からホーン50にX方向の振動を付与して、ホーン50に上記定在波を励起させる。なお、振動子42のホーン50への取り付けは、例えば、振動子42に雄ネジ部を設けると共に、ホーン50の後端面50b側に雌ネジ部を設けて、これら雄ネジ部及び雌ネジ部を螺合させることによりおこなわれる。
(ノズル)
The
(nozzle)
図5に示すように、ホーン50の突出部55(つまり、断面変化部54の中央部付近)にはX方向に沿うスリット54aが設けられており、このスリット54aはZ方向にホーン50を貫通している。そして、スリット54aが設けられた位置であって、断面変化部54の中央の位置(すなわち、P3の位置)から微小長さΔL(オフセット長さ)だけP2の位置側にズレた位置には、ノズル装着用の貫通孔(ノズル収容穴)54bがZ方向に沿って貫設されている。そのため、この貫通孔54bは、スリット54aと交差している。
As shown in FIG. 5, the
そして、貫通孔54bには、超合金製(例えば、WC−Co合金製)又はSUS製であるノズル56が挿通されて収容されている。貫通孔54bに沿って延在するこのノズル(圧着ノズル)56には、その長手方向(すなわち、Z方向)に沿って真空吸引孔56aが貫設されている。この真空吸引孔56aはボンディング装置1の図示しない真空装置に連通されており、ノズル56は、真空吸引孔56aが露出するノズル56の下端面56bにおいて、電子部品22を真空保持することが可能となっている。このノズル56の下端面56bが、実際に電子部品22を基板24に圧着する面(圧着面)となっている。そして、この圧着面56bの中心位置は、貫通孔54bがオフセット長さΔLだけP3の位置からズレていることに伴い、やはりP3の位置からオフセット長さΔL(例えば、1mm)だけズレている。
(調整ネジ)
And the
(Adjustment screw)
図3に示すように、ホーン50の突出部55におけるスリット54aの形成領域には、突出部55をY方向に貫く解放用ネジ穴57A及び締結用ネジ穴57Bからなるネジ穴対(締結孔)が上下に2対設けられている。そして、各解放用ネジ穴57Aには解放用ネジ58Aが螺合されており、各締結用ネジ穴57Bには締結用ネジ(固定手段)58Bが螺合されている。これらネジ穴57A,57B及びネジ58A,58Bは、スリット54aを広げたり狭めたりするものであり、ネジ58A,58Bを調整することで断面変化部54のスリット54aの幅が調整可能となっている。
As shown in FIG. 3, in the formation region of the
また、スリット54aの位置に設けられた貫通孔54bの径は、ノズル56の径よりもわずかだけ大きくなるように設計されている。そのため、ネジ58A,58Bにより、ネジ穴対57A,57Bを介してスリット54aの幅を狭めることで、貫通孔54bに挿通されたノズル56をホーン50に締め付け固定(いわゆる、割り締め)することができる。つまり、ノズル56は、貫通孔54bの全長に亘ってホーン50にその側周面56c側から堅固に挟まれる。一方、ネジ58A,58Bにより、ネジ穴対57A,57Bを介してスリット54aの幅を広げることで、ノズル56をホーン50から取り外すこともできる。
The diameter of the through
つまり、ネジ58A,58Bにより、ネジ穴対57A,57Bを介してスリット54aの幅を調整して、ノズル56の締結力を変えることで、ホーン50に対するノズル56の脱着やノズル56の飛び出し長さの調整を容易におこなうことができる。なお、ノズル56の飛び出し長さが上述した定常波の半波長に達した場合には、ノズル56が大きく振動してしまってホーン50と一体的に振動しなくなるため、ノズル56の飛び出し長さは定常波の半波長よりも短い長さ(例えば、1mm)に設定する。
(ホーンの振動モード)
That is, by adjusting the width of the
(Horn vibration mode)
次に、振動子42によってホーン50に定在波を励起させた場合におけるホーン50の振動モード(定常振動モード)について、図7を参照しつつ説明する。図7は、ホーン50の各位置P1〜P5における定在波のY方向成分及びZ方向成分の振幅を示したグラフである。
Next, the vibration mode (steady vibration mode) of the
この図7のグラフから明らかなように、Y方向の振幅及びZ方向の振幅はほぼP3の位置において極小となっている。つまり、P3の位置では、実質的に定在波のY方向成分及びZ方向成分の振動はなく、定在波のX方向成分のみの振動が生じている。 As is apparent from the graph of FIG. 7, the amplitude in the Y direction and the amplitude in the Z direction are minimal at the position of P3. That is, at the position P3, there is substantially no vibration in the Y-direction component and Z-direction component of the standing wave, and only the vibration in the X-direction component of the standing wave occurs.
なお、本実施形態では、ホーン50の後端面50bにはホーン50と異なるものである振動子42が密着して固定されているために、振動方向(X方向)と異なる方向(Y方向及びZ方向)の振動成分が、定在波の腹に相当する位置P3を中心とする対称的な分布にはなっていない。そこで、ノズル56の圧着面56bの中心位置をオフセット長さΔLだけP2側にズラすことで、圧着面56bの中心位置を定在波のY方向成分及びZ方向成分が極小となる位置Qに一致させている。ここで、電子部品22を基板24に圧接する際、Y方向成分の振動は電子部品22を基板24に対して回すように作用し、Z方向成分の振動は電子部品22を基板24に叩きつけるように作用してしまう。その結果、電子部品22が、例えば半導体チップ部品の場合、そのチップ自体や、基板に既に形成されている電極膜に対して損傷を与えてしまうこととなる。
In the present embodiment, the
このような定在波の振動モードはホーン50の形状に大きく依存するものであり、発明者らは、鋭意研究の末に、定在波のY方向成分の振幅及びZ方向成分の振幅がほぼP3の位置において極小となるホーン形状を見出した。すなわち、ホーン50が断面変化部54を有し、その断面変化部54が以下の2つの特徴を有する場合には、定在波のY方向成分の振幅及びZ方向成分の振幅がP3の位置においてゼロ(若しくは極めてゼロに近い振幅)となる。
(1)ホーン50に励起される振動の定在波の腹に相当する位置P3において、第1の領域A1の面積S1が最大となり、且つ、第2の領域A2の面積S2が最小となる。
(2)ホーン50に励起される振動の定在波の腹に相当する位置P3から節に相当する位置P2、P4に向かうに従って、第1の領域A1の面積S1が減少し、第2の領域A2の面積S2が増加する。
Such a vibration mode of the standing wave largely depends on the shape of the
(1) At the position P3 corresponding to the antinode of the standing wave of vibration excited by the
(2) The area S1 of the first region A1 decreases from the position P3 corresponding to the antinode of the standing wave of vibration excited by the
そして、電子部品22を保持するノズル56は、ホーン50のほぼP3の位置に取り付けられるため、電子部品22には水平一方向(すなわち、X方向)の振動成分以外の振動成分が付与されないこととなる。一方、従来形状のホーンでは、定在波の振動モードは、P3の位置における定在波のY方向成分及びZ方向成分が十分に抑えられていなかったため、P3の位置では、X方向のみならずY方向及びZ方向に大きな振動が生じていた。すなわち、ホーン50によれば、電子部品22には実質的に水平一方向の振動成分のみの振動を付与することができ、電子部品22の良好な超音波圧接を実現することができる。
And since the
加えて、ホーン50においては、P3の位置における第2の領域A2の面積S2よりP2側やP4側の位置の面積S2のほうが広くなっていることで、振動子42からの超音波振動の振幅が増幅されて、P3の位置には振動子42が発振する振幅以上の振動が伝わることとなり、振動の利用効率の向上が実現されている。さらに、P3の位置における第1の領域A1の高さh1のほうがP2側やP4側の位置の高さh1よりも大きくなっているため、P3の位置におけるホーン50の曲げ剛性が効果的に向上されており、超音波圧接時におけるホーン50の撓みが有意に抑えられている。
In addition, in the
以上で詳細に説明したように、上述したボンディング装置1及びホーンユニット40においては、ノズル56の貫通孔54bに収容された部分は、貫通孔54bとスリット54aと締結用ネジ58Bとの協働によって、ノズル56の圧接方向に直交する方向(Y方向)に側周面56c側から割り締めされている。そのため、ノズル56はホーン50によって堅固に挟まれ、安定的に固定されている。それにより、ノズル56とホーン50とが一体的に振動し、良好な圧着状態を実現することができる。加えて、圧着時にノズル56に荷重が負荷された際、その圧着方向(Z方向)とノズル56の締結方向(Y方向)とが同一方向でないため、圧着時の荷重に締結力がほとんど影響されないようになっている。
As described in detail above, in the bonding apparatus 1 and the
加えて、ノズル56がホーン50に対して割り締めにより脱着可能となっているため、別途部材を準備することなくノズル56をホーン50に固定することができると共に、圧着面56bが摩耗した際にノズル56を簡単に交換することができる。また、ノズル56がホーン50と一体でないため、ノズル56とホーン50とを異なる材料で形成したり、用途に応じて長さや形状、圧着面の形状/寸法の異なるノズルに変更したりすることができる。
In addition, since the
また、ホーンユニット40においては、ノズル56の圧着面56bの中心位置が、ホーン50に励起される振動の定在波の腹に相当する位置P3からΔLだけオフセットした位置Qとなるように、圧着面56bが配置されている。そのため、ホーンユニット40は、腹に相当する位置(P3)に圧着面が配置された従来のホーンユニットに比べて、その圧着面56bにおけるY方向及びZ方向(本発明における第1の方向)の振動成分が抑えられており、良好な圧着状態を実現することができる。ここで、上記第1の方向は、振動子42によるホーン50の振動方向であるX方向と交差する方向であり、その振動成分はX方向以外の振動成分となっている。なお、上記第1の方向が、Y方向及びZ方向のいずれか一方である場合には、ノズル56の圧着面56bの中心位置を、定常波のY方向の振動成分及びZ方向の振動成分のいずれか一方の振動成分のみが最小となる位置にオフセットさせる。
Further, in the
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、ホーンユニットのホーンとホーンホルダを適宜別体としてもよい。また、第1の領域や第2の領域の形状は、長方形以外に、Z方向を長軸方向とする楕円形状、Z方向に細長く延びる多角形などであってもよい。さらに、ノズル収容穴はホーンを貫通していなくてもよい。 The present invention is not limited to the above embodiment, and various modifications are possible. For example, the horn of the horn unit and the horn holder may be appropriately separated. In addition to the rectangle, the shape of the first region or the second region may be an elliptical shape whose major axis is the Z direction, a polygon that is elongated in the Z direction, or the like. Furthermore, the nozzle accommodation hole does not need to penetrate the horn.
また、圧着面56bを有するノズル56を採用する代わりに、図8に示すように、下面に圧着面56bが形成された突起部56Aを有するホーンを採用した態様も可能である。
このホーンにおける圧着面56bも、定常波の腹に相当する位置P3からオフセットした位置Qに圧着面56bの中心位置が配置されているため、このホーンが採用された態様であっても上述した効果と同様の効果を得ることができる。
Further, instead of employing the
Since the center position of the crimping
1…ボンディング装置、40…ホーンユニット、42…振動子、50…ホーン、53…本体部、54…断面変化部、54a…スリット、54b…貫通孔、55…突出部、56…ノズル、56A…突起部、56b…圧着面、57B…ネジ穴、58B…締結用ネジ、60…ホーンホルダ、A1…第1の領域、A2…第2の領域、S1,S2…面積。
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Bonding apparatus, 40 ... Horn unit, 42 ... Vibrator, 50 ... Horn, 53 ... Main-body part, 54 ... Cross-section change part, 54a ... Slit, 54b ... Through-hole, 55 ... Projection part, 56 ... Nozzle, 56A ... projections, 56b ... crimping surface, 57B ... screw hole, 58B ... fastening screw, 60 ... horn holder, A1 ... first area, A2 ... second area, S 1,
Claims (6)
圧着面を有し、前記ホーンに励起される振動の定在波の腹に相当する位置からオフセットした位置に前記圧着面が配置されるように、前記ホーンに取り付けられる圧着ノズルと
を備える、ホーンユニット。 A horn that is vibrated by a vibrator;
A horn comprising a crimping surface and a crimping nozzle attached to the horn so that the crimping surface is disposed at a position offset from a position corresponding to an antinode of a standing wave of vibration excited by the horn. unit.
前記振動子によって振動が付与される前記ホーンであって、前記ホーンに励起される振動の定在波の腹に相当する位置からオフセットした位置に圧着面が配置されたホーンと、
前記ホーンの圧着方向への加圧制御をおこなう加圧手段と
を備える、ボンディング装置。 A vibrator for applying vibration to the horn;
The horn to which vibration is applied by the vibrator, the horn having a crimping surface disposed at a position offset from a position corresponding to an antinode of a standing wave of vibration excited by the horn,
A bonding apparatus comprising: a pressure unit that performs pressure control in a pressing direction of the horn.
前記振動子によって振動が付与される前記ホーンと、圧着面を有し、前記ホーンに励起される振動の定在波の腹に相当する位置からオフセットした位置に前記圧着面が配置されるように、前記ホーンに取り付けられる圧着ノズルとを含むホーンユニットと、
前記ホーンユニットの前記圧着ノズルの圧着方向への加圧制御をおこなう加圧手段と
を備える、ボンディング装置。 A vibrator for applying vibration to the horn;
The horn to which vibration is applied by the vibrator, and a pressure bonding surface, and the pressure bonding surface is disposed at a position offset from a position corresponding to an antinode of a standing wave of vibration excited by the horn. A horn unit including a crimp nozzle attached to the horn;
A bonding apparatus comprising pressure means for performing pressure control in the pressure bonding direction of the pressure bonding nozzle of the horn unit.
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