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JP2007166277A - 3次元画像情報の伝送方法、送信側装置および受信側装置 - Google Patents

3次元画像情報の伝送方法、送信側装置および受信側装置 Download PDF

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JP2007166277A JP2005360299A JP2005360299A JP2007166277A JP 2007166277 A JP2007166277 A JP 2007166277A JP 2005360299 A JP2005360299 A JP 2005360299A JP 2005360299 A JP2005360299 A JP 2005360299A JP 2007166277 A JP2007166277 A JP 2007166277A
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Hideki Takahashi
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Abstract

【課題】3次元表示に必要な2次元画像と奥行き情報からなる3次元画像情報を、画質への影響を最小限にしたまま従来の2次元画像と同様なインターフェースに変換し、従来の伝送路を用いて伝送する。
【解決手段】2次元画像情報と、前記2次元画像情報の各画素毎に付加される奥行き情報とで構成される3次元画像情報の伝送方法であって、送信側において、前記2次元画像情報に前記奥行き情報を付加した画像情報を生成し、当該画像情報を、従来の2次元画像を伝送する伝送路を用いて受信側に伝送し、受信側において、画像情報から、前記2次元画像情報と、前記奥行き情報とを分離し、3次元表示装置に出力する。前記画像情報は、従来の2次元画像のR、G、Bの各々のチャンネルの最下位のビットの下に、前記奥行き情報のビットを3分割したビットを追加したものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、3次元画像情報の伝送方法、送信側装置および受信側装置に係り、特に、3次元表示に必要な2次元画像と奥行き情報を、従来の伝送路を用いて伝送する際に有効な技術に関する。
本発明者らは、立体視の生理的要因間での矛盾を抑制でき、かつ、簡便に、立体メガネを用いないで3次元表示が可能な、DFD(Depth-Fused3-D)方式の3次元表示装置を提案している。(例えば、下記特許文献1、2参照)。
前述した提案済みの3次元表示装置は、複数の表示面に2次元像を表示し、この複数の表示面に表示される2次元像の、輝度あるいは透過度を各表示面毎に変化させて3次元立体像を表示するものである。
また、前述した提案済みの3次元表示装置の画像情報の伝送方法についても提案している(例えば、下記特許文献3参照)。
この提案済みの伝送方法では、伝送する画像の余分な部分に奥行き情報を埋め込む、あるいは表示に不要な別の画像が表示されるが、画像の一部を奥行き情報に置き換えて伝送するものである。
なお、本願発明に関連する先行技術文献としては以下のものがある。
特許第3022558号公報 特許第3460671号公報 特開2004−274642号公報
前述した3次元表示方法では、従来の2次元画像情報に加えて奥行き情報を用いることで、複数面の輝度あるいは透過度を変化させている。
しかし、従来の伝送路を用いて、2次元画像情報と、当該2次元画像情報の各画素毎に付加される奥行き情報とで構成される3次元画像情報を伝送するには、奥行き情報の分だけデータ量が増えたことにより、画像の伝送ができず、専用の伝送路が必要であった。
従来の2次元画像を伝送する伝送路を用いる場合には、前述の特許文献3に記載されているように、画像の余分な部分に奥行き情報を埋め込む、あるいは表示に不要な別の画像が表示されるが、画像の一部を奥行き情報に置き換えて伝送する必要があった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、3次元表示に必要な2次元画像と奥行き情報からなる3次元画像情報を、画質への影響を最小限にしたまま従来の2次元画像と同様なインターフェースに変換し、従来の伝送路を用いて伝送することが可能となる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
前述の目的を達成するための、本発明は、2次元画像情報と、前記2次元画像情報の各画素毎に付加される奥行き情報とで構成される3次元画像情報の伝送方法であって、送信側において、前記2次元画像情報に前記奥行き情報を付加した画像情報を生成し、当該画像情報を、従来の2次元画像を伝送する伝送路を用いて受信側に伝送し、受信側において、受信した前記画像情報から、前記2次元画像情報と、前記奥行き情報とを分離し、3次元表示装置に出力することを特徴とする。
また、本発明では、前記3次元表示装置は、観察者から見て異なった奥行き位置にある複数の表示面に前記2次元画像情報に基づく2次元像をそれぞれ表示し、前記奥行き情報に基づき、当該表示される2次元像の輝度あるいは透過度を前記各表示面毎にそれぞれ独立に変化させて、3次元立体像を表示する。
また、本発明では、前記画像情報は、従来の2次元画像のR、G、Bの各々のチャンネルの最下位のビットの下に、前記奥行き情報のビットを3分割したビットを追加したものである。
また、本発明では、前記画像情報は、従来の2次元画像のR、G、Bの各々のチャンネルの下位ビットの少なくとも1つを削除し、前記奥行き情報のビットを3分割したビットを、前記削除した下位ビット部分に追加し、前記従来の2次元画像と同じビット数にしたものである。
また、本発明では、前記奥行き情報は、下位ビットの少なくとも1つが削除されたものである。
また、本発明は、2次元画像情報と、前記2次元画像情報の各画素毎に付加される奥行き情報とで構成される3次元画像情報を受信側装置に伝送する送信側装置であって、入力される奥行き情報をn(n≧2)分割する分割手段と、入力されるnチャンネルの2次元画像情報に、前記分割手段でn分割された奥行き情報を挿入するデータ挿入手段と、前記データ挿入手段から出力される、前記2次元画像情報に前記奥行き情報を付加した画像情報を、従来の2次元画像を伝送する伝送路を用いて、受信側装置に伝送するデータ送信手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、2次元画像情報と、前記2次元画像情報の各画素毎に付加される奥行き情報とで構成される3次元画像情報を送信側装置から受信する受信側装置であって、従来の2次元画像を伝送する伝送路を用いて送信側装置から伝送された、2次元画像情報に前記奥行き情報を付加された画像情報を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した画像情報から、n(n≧2)チャンネルの2次元画像情報と、n分割された奥行き情報とを分離する分離手段と、前記分離手段で分離されたn分割された奥行き情報から、元の奥行き情報を合成する合成手段と、前記分離手段で分離されたnチャンネルの2次元画像情報と、前記合成手段で合成された奥行き情報とを、3次元表示装置に出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、3次元表示に必要な2次元画像と奥行き情報からなる3次元画像情報を、画質への影響を最小限にしたまま、従来の2次元画像と同様なインターフェースに変換し、従来の伝送路を用いて伝送することが可能となる。
また、3次元表示装置だけでなく、通常の2次元表示装置をそのまま接続した場合でも、そのままで違和感の無い2次元画像を表示することも可能である。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
[DFD型の3次元表示装置の一例]
図4は、DFD型の3次元表示装置の一例を説明するための図である。
図4に示す3次元表示装置は、観察者100の前面に複数の面、例えば、表示面(11,12)(表示面11が表示面12より観察者100に近い)を設定し、これらの表示面(11,12)に複数の2次元像を表示するために、2次元表示装置と種々の光学素子を用いて光学系13を構築する。
前記2次元表示装置としては、例えば、CRT、液晶ディスプレイパネル、LEDディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、ELディスプレイパネル、FEDディスプレイパネル、DMD、プロジェクション方式ディスプレイパネル、オシロスコープのような線描画型ディスプレイなどを用い、光学素子としては、例えば、レンズ、全反射鏡、部分反射鏡、曲鏡、プリズム、偏光素子、波長板などを用いる。
なお、図4は、前述の特許文献1に記載されているものと同じ構成のものであり、また、この表示面の設定方法については、前述の特許文献1を参照されたい。
図4に示す3次元表示装置では、図5に示すように、観察者100に提示したい3次元物体16を、観察者100の両眼の視線方向から、前述の表示面(11,12)へ射影した像(以下、「2D化像」と呼ぶ)(14,15)を生成する。
この2D化像の生成方法としては、例えば、視線方向から3次元物体16をカメラで撮影した2次元像を用いる方法、あるいは別の方向から撮影した複数枚の2次元像から合成する方法、あるいはコンピュータグラフィックによる合成技術やモデル化を用いる方法など種々の方法がある。
図4に示すように、前記2D化像(14,15)を、各々表示面11と表示面12の双方に、観察者100の右眼と左眼とを結ぶ線上の一点から見て重なるように表示する。これは、例えば、2D化像(14,15)の各々の中心位置や重心位置の配置と、各々の像の拡大・縮小を制御することで可能となる。
かかる構成を有する装置上で、2D化像(14,15)の各々の輝度を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体16の奥行き位置に対応して変えることで、3次元物体16の3次元立体像を表示する。
その2D化像(14,15)の各々の輝度の変え方の一例について説明する。なお、ここでは、白黒図面であるため、分かりやすいように、以下の図面では、輝度の高い方を濃く示してある。
例えば、3次元物体16が表示面11上にある場合には、図6に示すように、この上の2D化像14の輝度を3次元物体16の輝度に等しくし、表示面12上の2D化像15の輝度はゼロとする。
次に、例えば、3次元物体16が観察者100より少し遠ざかって表示面11より表示面12側に少し寄った位置にある場合には、図7に示すように、2D化像14の輝度を少し下げ、2D化像15の輝度を少し上げる。
次に、例えば、3次元物体16が観察者100よりさらに遠ざかって表示面11より表示面12側にさらに寄った位置にある場合には、図8に示すように、2D化像14の輝度をさらに下げ、2D化像15の輝度をさらに上げる。
さらに、例えば、3次元物体16が表示面12上にある場合には、図9に示すように、この上の2D化像15の輝度を3次元物体16の輝度に等しくし、表示面11上の2D化像14の輝度はゼロとする。
このように表示することにより、観察者(人)100の生理的あるいは心理的要因あるいは錯覚により、表示しているのが2D化像(14,15)であっても、観察者100にはあたかも表示面(11,12)の中間に3次元物体16が位置しているように感じられる。
例えば、表示面(11,12)にほぼ等輝度の2D化像(14,15)を表示した場合には、表示面(11,12)の奥行き位置の中間付近に3次元物体16があるように感じられる。この場合に、この3次元物体16は、観察者100には立体感を伴って知覚される。
なお、前記説明においては、例えば、3次元物体全体の奥行き位置を、例えば、表示面(11,12)に表示した2次元像を用いて表現する方法について主に述べたが、図4に示す3次元表示装置は、例えば、3次元物体自体が有する奥行きを表現する方法としても使用できることは明らかである。
3次元物体自体が有する奥行きを表現する場合における重要な要点は、図4に示す構成を有する装置上で、2D化像(14,15)の各々の部位の輝度を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体16の各部位が有する奥行き位置に対応して変えることである。
なお、前述の説明では、2次元像を配置する面の中で主に2つの面に関してのみ記述し、かつ観察者に提示する物体が2つの面の間にある場合について述べたが、2次元像を配置する面の個数がこれよりも多く、あるいは提示する物体の位置が異なる場合であっても、同様な手法により3次元立体像を表示することが可能であることは明らかである。
例えば、面が3つで、観察者100に近い面と、中間の面との間に第1の3次元物体が、中間の面と、観察者100に遠い面との間に第2の3次元物体が存在する場合には、観察者100に近い面と、中間の面とに、第1の3次元物体の2D化像を表示し、中間の面と、観察者100に遠い面とに第2の3次元物体の2D化像を表示することで、第1および第2の3次元物体の3次元立体像を表示することができる。
さらに、2D化像が3次元的に移動する場合に関しては、観察者の左右上下方向への移動に関しては通常の2次元表示装置の場合と同様に表示面内での動画再生によって可能であり、奥行き方向への移動に関しては、2D化像(14,15)の各々の輝度を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元立体像の奥行き位置の時間的変化に対応して変化させることにより、3次元像の動画を表現できることは明らかである。
例えば、3次元立体像が表示面11より表示面12まで時間的に移動する場合について説明する。
3次元立体像が表示面11上にある場合には、図6に示すように、表示面11上の2D化像14の輝度を3次元立体像の輝度に等しくし、表示面12上の2D化像15の輝度はゼロとする。
次に、例えば、3次元立体像が、次第に観察者100より時間的に少し遠ざかり、表示面11より表示面12側に時間的に少し寄ってくる場合には、図7に示すように、3次元立体像の奥行き位置の移動に対応させて2D化像14の輝度を時間的に少し下げ、かつ2D化像15の輝度を時間的に少し上げる。
次に、例えば、3次元立体像が観察者100より時間的にさらに遠ざかり、表示面11より表示面12側にさらに寄った位置に時間的に移動する場合には、図8に示すように、3次元立体像の奥行き位置の移動に対応させて2D化像14の輝度を時間的にさらに下げ、かつ2D化像15の輝度を時間的にさらに上げる。
さらに、例えば、3次元立体像が表示面12上まで時間的に移動してきた場合には、図9に示すように、3次元立体像の奥行き位置の移動に対応させてこの上の2D化像15の輝度を3次元立体像の輝度に等しくなるまで時間的に変化させ、かつ表示面11上の2D化像14の輝度がゼロとなるまで変化させる。
このように表示することにより、人の生理的あるいは心理的要因あるいは錯覚により、表示しているのが2D化像(14,15)であっても、観察者100にはあたかも表示面(11,12)の間を、表示面11から表示面12に3次元立体像が奥行き方向に移動するように感じられる。
なお、前述の説明では、3次元立体像が表示面11から表示面12まで移動する場合について述べたが、これが表示面(11,12)の間の途中の奥行き位置から表示面12まで移動する場合や、表示面11から表示面(11,12)の間の途中の奥行き位置まで移動する場合や、表示面(11,12)の間の途中の奥行き位置から表示面(11,12)の間の途中の別な奥行き位置まで移動する場合であっても、同様なことが可能なことは明らかである。
なお、前述の説明では、2D化像を配置する面の中で主に2つの面に関してのみ記述し、かつ観察者100に提示する3次元立体像が2つの面の間を移動する場合について述べたが、2次元像を配置する面の個数がこれよりも多く、あるいは提示する3次元物体が複数の面をまたがって移動する場合であっても、同様な手法により、3次元立体像を表示可能であり、同様な効果が期待できることは明らかである。
また、前述の説明では、1個の3次元立体像が2次元像を配置する二つの面内で移動する場合について説明したが、複数個の3次元物体が移動する場合、即ち、表示される2次元像が、それぞれ移動方向の異なる複数の物体像を含む場合には、各表示面に表示される物体像の輝度を、物体像毎に、その物体の移動方向および移動速度に応じて変化させればよいことは明らかである。
[DFD型の3次元表示装置の他の例]
図10は、本発明の前提となるDFD型の3次元表示装置の他の例を説明するための図である。
図10に示す3次元表示装置は、観察者100の前方に、複数の透過型表示装置、例えば、透過型表示装置(21,22)(透過型表示装置21が透過型表示装置22より観察者100に近い)と、種々の光学素子と、光源23を用いて光学系13を構築する。即ち、本実施例では、前述の図4における表示面(11,12)に代えて、透過型表示装置(21,22)を用いるものである。
前記透過型表示装置(21,22)としては、例えば、ツイストネマティック型液晶ディスプレイパネル、イン・プレイン型液晶ディスプレイパネル、ホモジニアス型液晶ディスプレイパネル、強誘電液晶ディスプレイパネル、ゲスト−ホスト型液晶ディスプレイパネル、高分子分散型液晶ディスプレイパネル、ホログラフィック高分子分散型液晶ディスプレイパネル、あるいはこれらの組み合わせなどを使用する。また、光学素子としては、例えば、レンズ、全反射鏡、部分反射鏡、曲面鏡、プリズム、偏光素子、波長板などを用いる。
なお、図10では、バックライト(光源)23が、観察者100から見て最も後方に配置された場合を示し、また、図10は、前述の特許文献2に記載されているものと同じ構成のものである。
図10に示す3次元表示装置においても、前述の図5に示すように、観察者100に提示したい3次元物体16を、観察者100から見て、前記透過型表示装置(21,22)へ射影した2D化像(14,15)を生成する。
前記2D化像(14,15)を、図10に示すように、各々透過型表示装置21と透過型表示装置22との双方に、観察者100の右眼と左眼を結ぶ線上の一点から見て重なるように、2D化像(14,15)として表示する。
これは、例えば、2D化像(14,15)の各々の中心位置や重心位置の配置と、各々の像の拡大/縮小率を制御することで可能となる。
前記構成を有する装置上で、観察者100が見る像は、光源23から射出された光で、2D化像15を透過し、さらに2D化像14を透過した光によって生成される。
図10に示す3次元表示装置では、前記構成を有する装置上で、2D化像(14,15)の各々の透過度の配分を、観察者100から見た総体的な輝度を一定に保ちつつ、3次元物体16の奥行き位置に対応して変えて、透過型表示装置21と透過型表示装置22との間に存在する3次元物体の3次元立体像を表示する。
その2D化像(14,15)の各々の透過度の変え方の一例について説明する。
例えば、3次元物体16が透過型表示装置21上にある場合には、透過型表示装置21上の透過度を、2D化像14の輝度が3次元物体16の輝度に等しくなるように設定し、透過型表示装置22上の2D化像15の部分の透過度を、例えば、その透過型表示装置22の最大値とする。
次に、例えば、3次元物体16が観察者100より少し遠ざかって、透過型表示装置21より透過型表示装置22側に少し寄った位置にある場合には、透過型表示装置21上の2D化像14の部分の透過度を少し増加させ、透過型表示装置22上の2D化像15の部分の透過度を少し減少させる。
次に、例えば、3次元物体16が観察者100よりさらに遠ざかって、透過型表示装置21より透過型表示装置22側にさらに寄った位置にある場合には、透過型表示装置21上の2D化像14の部分の透過度をさらに増加させ、透過型表示装置22上の2D化像15の部分の透過度をさらに減少させる。
さらに、例えば、3次元物体16が透過型表示装置22上にある場合には、透過型表示装置22上の透過度を、2D化像15の輝度が3次元物体16の輝度に等しくなるように設定し、透過型表示装置21上の2D化像14の部分の透過度を、例えば、透過型表示装置21の最大値とする。
このように表示することにより、観察者(人)100の生理的あるいは心理的要因あるいは錯覚により、表示しているのが2D化像(14,15)であっても、観察者100にはあたかも透過型表示装置(21,22)の中間に3次元物体16が位置しているように感じられる。
即ち、例えば、透過型表示装置(21,22)にほぼ等輝度の2D化像(14,15)を表示した場合には、透過型表示装置(21,22)の奥行き位置の中間付近に3次元物体16があるように感じられる。この場合に、この3次元物体16は、観察者100には立体感を伴って知覚される。
なお、前述の説明においては、例えば、3次元物体全体の奥行き位置を、例えば、透過型表示装置(21,22)に表示した2次元像を用いて表現する方法について主に述べたが、図10に示す3次元表示装置においても、図4に示す3次元表示装置で説明した方法と同様の手法により、例えば、3次元物体自体が有する奥行きを表現する方法としても使用できることは明らかである。
また、図10に示す3次元表示装置においても、図4に示す3次元表示装置で説明した方法と同様の手法により、2D化像が3次元的に移動する場合には、観察者100の左右上下方向への移動に関しては通常の2次元表示装置の場合と同様に透過型表示装置内での動画再生によって可能であり、また、奥行き方向への移動に関しては、複数の透過型表示装置における透過度の変化を時間的に行うことで、3次元立体像の動画を表現することができることは明らかである。
[図10に示す3次元表示装置の変形例]
図11は、図10に示す3次元表示装置の変形例を説明するための図である。
図11に示す3次元表示装置では、偏光板30と、偏光板36との間に、透過型表示装置21と、散乱板33と、透過型表示装置22とが配置される。
透過型表示装置21は、偏光可変装置として機能する液晶表示パネル32と、カラーフィルタ31とで構成され、同様に、透過型表示装置22は、偏光可変装置として機能する液晶表示パネル35と、カラーフィルタ34とで構成される。
また、偏光板36の後方(偏光板36の透過型表示装置22と反対の側)に、光源(バックライト)23が配置される。
ここで、液晶表示パネル(32,35)は、ツイストネマティック型液晶ディスプレイパネル、イン・プレイン型液晶ディスプレイパネル、ホモジニアス型液晶ディスプレイパネル、強誘電液晶ディスプレイパネル、反強誘電液晶ディスプレイパネルなどから偏光板を取り除いた装置で構成される。
液晶表示パネル(32,35)は、各画素単位で、偏光の方向を変化できるので、出射光の偏光方向と、出射側の偏光板の偏光方向により、出射する光の強度を変化でき、全体として光の透過度を変化させることができる。
したがって、液晶表示パネル(32,35)の各画素単位に、通過する光の偏光方向を制御することにより、液晶表示パネル32および液晶表示パネル35毎に、独立に透過度を変化させることができる。
図11に示す3次元表示装置でも、前述した手法により、透過型表示装置(21,22)上、あるいは、透過型表示装置21と透過型表示装置22との間の任意の位置に、3次元立体像を表示することが可能である。
しかも、図11に示す3次元表示装置では、液晶表示パネル(32,35)を、2枚の偏光板(30,36)で挟むようにしたので、透過型表示装置として、両側に偏光板を設けた液晶表示パネルを使用する場合に比して、光源23からの照射光の光路中に挿入される偏光板の数を少なくすることができ、表示が暗くなるのを防止することができる。
また、図11に示す3次元表示装置では、各液晶表示パネル(32,35)の各画素単位に、赤(R)・緑(G)・青(B)の3色から成るカラーフィルタ(31,34)を配置するようにしたので、カラー画像の3次元立体像を表示することができる。
但し、図11に示す3次元表示装置では、偏光方向が、液晶表示パネル32と液晶表示パネル35とを通過する間に変化することを考慮して、各液晶表示パネル(32,35)の偏光方向の制御を行う必要がある。
図11に示す3次元表示装置では、各透過型表示装置(21,22)は、偏光可変装置として機能する液晶表示パネル(32,35)と、カラーフィルタ(31,34)とで構成される。そのため、カラーフィルタ31と、カラーフィルタ34とにおける、赤(R)・緑(G)・青(B)の各フィルタの配列方向、配列ピッチ等の違いにより、モアレが発生する恐れがある。
そのため、図11に示す3次元表示装置では、カラーフィルタ31とカラーフィルタ34との間に、散乱板33を配置し、前述したモアレが発生するのを防止するようにしている。
[実施例1]
図1は、本発明の実施例の3次元画像情報の伝送方法を実施する送信側装置と、受信側装置の概略構成を示すブロック図である。
3次元画像の元データは、従来の2次元画像と同様な2Dデータ(R・G・Bの画像データ)と、2次元画像情報の各画素毎に付加される奥行き情報であるZデータ(Z画像データ)から構成される。
従来の伝送路やインターフェースを用いてこの3次元画像を伝送するには、従来の伝送路やインターフェースに加えて奥行き情報を伝送する伝送路や、インターフェースを別に用意する必要があった。
本実施例では、送信側装置110において、入力された元データ101のZデータ(奥行き情報)を、Z分割装置102で、複数のチャンネルに分割し、データ挿入装置103にて、入力された元データ101の2Dデータに挿入し、2DデータにZデータを付加した画像情報を生成する。
そして、当該画像情報を、従来のデータ送信装置104、伝送路105を介して、受信側装置120のデータ受信装置106に伝送する。
受信側装置120では、データ分離装置107で、受信した画像情報から2Dデータと、複数のチャンネルから成るZデータを分離し、Z合成装置108で、複数のチャンネルから成るZデータを、1つのZデータに合成する。
そして、データ分離装置107で分離した2Dデータと、Z合成装置108で合成したZデータを、3次元表示装置(前述の図4〜図11を用いて説明したDFD方式の3次元表示装置)に出力する。
3次元表示装置は、観察者から見て異なった奥行き位置にある複数の表示面を有し、各表示面に、2Dデータに基づく2次元像をそれぞれ表示し、さらにZデータに基づき、当該表示される2次元像の輝度あるいは透過度を前記各表示面毎にそれぞれ独立に変化させて、3次元立体像を表示する。
図2は、本発明の実施例1の3次元画像情報の伝送方法を説明するための図である。
図2に示すように、元データ201(ここでは、例として、R・G・B・Z各々6ビットからなるデータ)を、伝送路203のデータ幅(24ビット[R・G・B各々8ビット])に収めて送信する。
具体的には、送信側装置110のデータ挿入装置103で、元データ201のR・G・Bの各々6ビットのデータを、伝送路203のR・G・Bの各々8ビットの上位6ビットに収め、空いた下位2ビットに、Z分割装置102で3分割されたZデータを収める。
奥行きデータは、Z分割装置102において、2ビットずつに3分割し、R・G・Bのそれぞれの下位2ビットに収めて送信する。
受信側装置120で受信されたデータ204は、データ分離装置107で分離され、送信とは、逆に、R・G・Bの各々の上位6ビットは、2次元画像情報として3次元表示装置へ受け渡され、R・G・Bの各々の下位2ビットは、Z合成装置108で1つのZデータに合成された後、奥行き情報として3次元表示装置へ受け渡される。
受信側の3次元表示装置の入力インターフェースが8ビットの場合には、下位2ビットには、「0」あるいは任意のビットを入れることで、8ビットのインターフェースに入力することができる。
ここで、もし、受信側に3次元表示装置ではなく、通常の2次元表示装置(例えば、通常の液晶表示装置(LCD),CRTなど)をそのまま接続した場合でも、R・G・Bの各々の下位ビットのみを変更しており、従来のように、画像の一部として観察者に見える形で奥行き画像が埋め込まれているわけではないため、大きな画像の劣化などは無く(最大階調数が減少するのみである)、通常の2次元画像として見ることが可能である。
特に、切り替え動作などを必要とせずに、従来の2次元画像のインターフェースとの共用が可能である。
このため、受信側では、特に、下位ビットの分離、消去の操作等は必要とせず、そのまま受信するだけでよい。
また、小型な液晶表示装置(LCD)では、インターフェースとして、元々5ビットあるいは6ビットしか入力を持っていないものも多々あり、その場合には、本方法による画像劣化は全く起こらない。
伝送路やインターフェースの形式としては、例えば、DVI−I、LVDS、デジタルRGB、C−MOSパラレル、その他デジタル信号を受け渡している伝送路、インターフェースを用いることができる。
[実施例2]
図3は、本発明の実施例2の3次元画像情報の伝送方法を説明するための図である。
図3に示すように、本実施例では、元データ301(ここでは、例として、R・G・B・Z各々8ビットから成るデータ)を、伝送路303のデータ幅(24ビット[R・G・B各々8ビット])に収めて送信する。
具体的には、送信側装置110のデータ挿入装置103で、元データ301のR・G・Bの各8ビットのデータのうち、画質に大きく影響を及ぼさない下位2ビットを削除して6ビットとし、伝送路303のR・G・Bの各々8ビットの上位6ビットに収め、空いた下位2ビットにZデータを収める。
奥行きデータも同様に、Z分割装置102で、下位2ビットを削除して6ビットとし、それぞれ2ビットずつに3分割し、各々R・G・Bの下位2ビットに収めて送信する。
受信側装置120で受信されたデータ304は、データ分離装置107で分離され、送信とは、逆に、R・G・Bの各々の上位6ビットは、2次元画像情報として3次元表示装置へ受け渡され、R・G・Bの各々の下位2ビットは、Z合成装置108で1つのZデータに合成された後、奥行き情報として3次元表示装置へ受け渡される。
受信側の3次元表示装置の入力インターフェースが8ビットの場合には、下位2ビットには、「0」あるいは任意のビットを入れることで、8ビットのインターフェースに入力することができる。
なお、前述した実施例以外に、例えば、伝送路が、R・G・B各々10ビットのものや、元データが10ビットのものなど様々な組み合わせが考えられるが、伝送路の下位ビットに奥行き情報を入れることで、同様な効果が期待できる。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
本発明の実施例の3次元画像情報の伝送方法を実施する送信側装置と、受信側装置の概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1の3次元画像情報の伝送方法を説明するための図である。 本発明の実施例2の3次元画像情報の伝送方法を説明するための図である。 本発明の基本となる3次元表示装置の概略構成を示す図である。 本発明の基本となる3次元表示装置において、各表示面に表示する2D化像の生成方法を説明するための図である。 本発明の基本となる3次元表示装置の表示原理を説明するための図である。 本発明の基本となる3次元表示装置の表示原理を説明するための図である。 本発明の基本となる3次元表示装置の表示原理を説明するための図である。 本発明の基本となる3次元表示装置の表示原理を説明するための図である。 本発明の前提となるDFD型の3次元表示装置の他の例を説明するための図である。 図10に示す3次元表示装置の変形例を説明するための図である。
符号の説明
11,12 表示面
13 光学系
14,15 2D化像
16 3次元物体
21,22 透過型表示装置
23 バックライト
32,35 液晶表示パネル
31,34 カラーフィルタ
30,36 偏光板
33 散乱板
100 観察者
101,201,301 元データ
102 Z分割装置
103 データ挿入装置
104 データ送信装置
105,203,303 伝送路
106 データ受信装置
107 データ分離装置
108 Z合成装置
110 送信側装置
120 受信側装置
202,302 送信データ
204,304 受信データ

Claims (7)

  1. 2次元画像情報と、前記2次元画像情報の各画素毎に付加される奥行き情報とで構成される3次元画像情報の伝送方法であって、
    送信側において、前記2次元画像情報に前記奥行き情報を付加した画像情報を生成し、
    当該画像情報を、従来の2次元画像を伝送する伝送路を用いて受信側に伝送し、
    受信側において、受信した前記画像情報から、前記2次元画像情報と、前記奥行き情報とを分離し、3次元表示装置に出力することを特徴とする3次元画像情報の伝送方法。
  2. 前記3次元表示装置は、観察者から見て異なった奥行き位置にある複数の表示面に前記2次元画像情報に基づく2次元像をそれぞれ表示し、前記奥行き情報に基づき、当該表示される2次元像の輝度あるいは透過度を前記各表示面毎にそれぞれ独立に変化させて、3次元立体像を表示することを特徴とする請求項1に記載の3次元画像情報の伝送方法。
  3. 前記画像情報は、従来の2次元画像のR、G、Bの各々のチャンネルの最下位のビットの下に、前記奥行き情報のビットを3分割したビットを追加したものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の3次元画像情報の伝送方法。
  4. 前記画像情報は、従来の2次元画像のR、G、Bの各々のチャンネルの下位ビットの少なくとも1つを削除し、前記奥行き情報のビットを3分割したビットを、前記削除した下位ビット部分に追加し、前記従来の2次元画像と同じビット数にしたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の3次元画像情報の伝送方法。
  5. 前記奥行き情報は、下位ビットの少なくとも1つが削除されたものであることを特徴とする請求項4に記載の3次元画像情報の伝送方法。
  6. 2次元画像情報と、前記2次元画像情報の各画素毎に付加される奥行き情報とで構成される3次元画像情報を受信側装置に伝送する送信側装置であって、
    入力される奥行き情報をn(n≧2)分割する分割手段と、
    入力されるnチャンネルの2次元画像情報に、前記分割手段でn分割された奥行き情報を挿入するデータ挿入手段と、
    前記データ挿入手段から出力される、前記2次元画像情報に前記奥行き情報を付加した画像情報を、従来の2次元画像を伝送する伝送路を用いて、受信側装置に伝送するデータ送信手段とを備えることを特徴とする送信側装置。
  7. 2次元画像情報と、前記2次元画像情報の各画素毎に付加される奥行き情報とで構成される3次元画像情報を送信側装置から受信する受信側装置であって、
    従来の2次元画像を伝送する伝送路を用いて送信側装置から伝送された、2次元画像情報に前記奥行き情報を付加された画像情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した画像情報から、n(n≧2)チャンネルの2次元画像情報と、n分割された奥行き情報とを分離する分離手段と、
    前記分離手段で分離されたn分割された奥行き情報から、元の奥行き情報を合成する合成手段と、
    前記分離手段で分離されたnチャンネルの2次元画像情報と、前記合成手段で合成された奥行き情報とを、3次元表示装置に出力する出力手段とを備えることを特徴とする受信側装置。
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