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JP2007153734A - 光学ガラス - Google Patents

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JP2007153734A
JP2007153734A JP2006324561A JP2006324561A JP2007153734A JP 2007153734 A JP2007153734 A JP 2007153734A JP 2006324561 A JP2006324561 A JP 2006324561A JP 2006324561 A JP2006324561 A JP 2006324561A JP 2007153734 A JP2007153734 A JP 2007153734A
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Silke Wolff
ヴォルフ シルケ
Stefanie Hansen
ハンゼン シュテファニー
Ute Woelfel
ウテ ヴェルフェル
Goran Sabliic
サブリッチ ゴラン
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Schott AG
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Abstract

【課題】1.81≦nd≦1.94の屈折率および28≦νd≦37のアッベ数を有する、特に適用領域の結像技術、センサー技術、顕微鏡研究、医学技術、デジタル映像技術、フォトリソグラフィー、レーザー工学、ウェーハ/チップ工学のため、ならびにテレコミュニケーション、オプティカル・テレコミュニケーションおよび自動車分野の光学/照明技術のための鉛不含および砒素不含の光学ガラスを準備し、良好に溶融し、良好に加工すること。
【解決手段】次の組成(酸化物に対して質量%で):SiO23〜9、B239〜16、La2335〜40、MgO0≦5、CaO0≦5、SrO0≦5、BaO13〜22、ZnO0.1〜6、ΣMO(MgO+BaO+CaO+SrO+ZnO)15〜28、TiO29〜14、ZrO23〜10、Nb253〜10を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学ガラス、結像技術、映像技術、テレコミュニケーション、オプティカル・テレコミュニケーションおよびレーザー技術の範囲のためのかかるガラスの使用ならびに光学素子またはこのような光学素子の予備成形物に関する。
適用領域の結像技術、センサー技術、顕微鏡研究、医学技術、デジタル映像技術、フォトリソグラフィー、レーザー工学、ウェーハ/チップ工学のため、ならびにテレコミュニケーション、オプティカル・テレコミュニケーションおよび自動車分野の光学/照明技術のための僅かなアッベ数νdを有する従来の光学ガラスは、一般に、望ましい光学的性質、即ち1.81≦nd≦1.94の屈折率および28≦νd≦37のアッベ数、しかし特に有利に高い分散数、即ち僅かなアッベ数を達成させるために、PbOを含有している。それによって、前記種類のガラスは、僅かな化学的安定性を有している。その上、この場合には、清澄剤として、しばしばAs23が使用される。最近、ガラス成分PbOおよびAs23は、環境汚染物質と見なされており、光学機器および光学製品の多くの業者に、好ましくは鉛不含および砒素不含のガラスを使用することを求めている。その上、高度なコーティング段階の製品での使用のために、高められた化学的安定性を有する材料が絶えず重要な意味を持つことになる。
高い屈折率および僅かなアッベ数を有する公知の鉛不含のガラスは、一般に珪酸塩マトリックス中でのTiO2の極めて大量の使用を基礎とし、このことは、極端な結晶化不安定性および極めて困難な加工可能性を有するガラスを生じる。
付加的に、溶融液の処理技術的な面から最近、"短時間での"ガラス化、即ち粘度が温度で極端に強く変動するガラス化の必要が強くなっていることが報告されている。この挙動は、処理において、熱成形時間、即ち成形終結時間を減少させることができるという利点を有している。それによって、一面で処理量が高められ、他面、成形材料が大切に取り扱われ、このことは、全生産費に対して極めてプラスの影響を及ぼす。その上、こうして急速な冷却が可能であることによって、相応して長いガラス化の場合よりも強い結晶化傾向を有するガラスを加工することができ、続く二次熱成形工程で問題となりうるような前芽晶化は、回避される。
従って、ガラス団塊またはガラス棒からの光学的構成成分のこれまでの通常の分離法の代わりに、早期には、ガラス溶融液の直後にできるだけ直接の成形品、即ち打抜プレスされた光学的構成成分、および/またはできるだけ最終輪郭に近い予備成形物または再圧縮のための予備成形物、所謂"プリシジョン・ゴブス(precision gobs)"を得ることができるような製造方法が重要な意味を持つことになる。"プリシジョン・ゴブス(precision gobs)"とは、一般に有利に完全に火造りされた、半分自由に成形されたかまたは自由に成形されたガラス分であり、これは、種々の製造方法により入手可能である。
本発明に近似している公知技術水準は、次の刊行物中に含まれている:
JP 85033229 ミノルタ(Minolta)、
JP 77155614 オハラ(Ohara)、
JP 84050048 オハラ(Ohara)、
DE 10227494 ショット(Schott)。
それにより、類似した光学的状態または比較可能な化学組成を有するガラスを製造することができるが、しかし、このガラスは、本発明によるガラスと直接比較して明らかな欠点を示す:
JP 85033229 ミノルタ(Minolta)には、n=2.1の極端な屈折率の状態を達成させるために、最大30質量%までの極めて高いチタン含量を有するチタン含有ランタンホウ酸塩ガラスが記載されている。しかし、TiO2の高い含量によって、ガラスは、極めて結晶化し易くなり、したがって達成しようと努力される異なる屈折率のために、本発明によるガラスの場合には、この刊行物の記載は、不用である。記載されたガラスの強い結晶化傾向は、最終の幾何学的形状に近似した熱成形のための適性を著しく制限し、この刊行物の記載範囲内でこのガラスは、精密熱成形には不適当である。
高屈折率の範囲を有する、JP 77155614 オハラ(Ohara)に記載されたランタンホウ酸塩ガラスは、青色スペクトルの縁部で固有に吸収される成分WO3およびGd23の必須含量を含む。それによって生じる透過損失は、高性能の適用分野における光学素子には受け入れることができない。その上、最大の許容アルカリ土類金属酸化物含量は、17質量%に制限されており、それによって精密熱成形に適した粘度−温度プロフィールの調節は、不可能となる。
P 84050048 オハラ(Ohara)中に記載されたガラスは、古典的なランタンホウ酸塩型ではない。硼アルミノ珪酸塩マトリックスが表わされており、この場合大きな含量の高屈折率成分、以下、La23とも呼ぶ、は、相応する屈折率の状態の達成に役立つ。この場合には、1未満の硼素−珪酸塩比が達成されるように努力され、このことは、マトリックス(本質的に高屈折率のランタンガラスのため)中の酸化ランタンの良好な溶解度と矛盾する。この理由から、達成しようと努力される状態を確保するためには、高屈折率ではあるが、しかし、結晶化を促進する全ての成分の極めて高い含量が必要とされる。
DE 10227494 ショット(Schott)には、粘度−温度プロフィールの調節可能性に関連して精密熱成形には極めて不適当であるような同じ光学的状態を有するガラスが記載されている。DE 10227494においては、調節されたLa/B比によって、6質量%までのBaOの含量および10質量%までのMOの総和だけが可能である。
JP 85033229 ミノルタ(Minolta) JP 77155614 オハラ(Ohara) JP 84050048 オハラ(Ohara) DE 10227494 ショット(Schott)
従って、本発明の課題は、1.81≦nd≦1.94の屈折率および28≦νd≦37のアッベ数を有する、特に適用領域の結像技術、センサー技術、顕微鏡研究、医学技術、デジタル映像技術、フォトリソグラフィー、レーザー工学、ウェーハ/チップ工学のため、ならびにテレコミュニケーション、オプティカル・テレコミュニケーションおよび自動車分野の光学/照明技術のための鉛不含および砒素不含の光学ガラスを準備し、良好に溶融し、かつ加工することにあった。更に、このガラスは、良好な化学的安定性を有しているはずである。このガラスは、打抜プレス法により加工可能であり、特にできるだけ僅かな変態温度Tg400℃以下を有するはずである。更に、このガラスは、良好に溶融しかつ加工することができ、ならびに連続的に動作される装置中で完成させることができる、十分か結晶化安定性を有するはずである。更に、107.6〜1013dPasの粘度範囲内でのできるだけ短いガラスが望ましい。
前記課題は、本発明の特許請求の範囲に記載された実施態様によって解決される。
殊に、次の組成:
SiO2 3〜9、
23 9〜16、
La23 35〜40、
MgO 0≦5、
CaO 0≦5、
SrO 0≦5、
BaO 13〜22、
ZnO 0.1〜6、
Σ MO(MgO+BaO+CaO+SrO+ZnO) 15〜28、
TiO2 9〜14、
ZrO2 3〜10、
Nb25 3〜10を有する光学ガラス(酸化物に対して質量%で)が提供される。
特に、本発明によるガラスは、殊に107,6〜1013dPasの粘度範囲内でできるだけ短いガラスである。この場合、"短いガラス"とは、一定の粘度範囲内で粘度が比較的僅かな温度変化で強く変動するようなガラスのことである。最大で100℃、有利に最大で80℃、多くの場合に有利に最大で60℃で107,6〜1013dPasの粘度を低下させる温度間隔ΔTは、有利である。
ガラスの"内部品質"とは、本発明によれば、ガラスができるだけ僅かな含量の気泡および/または不規則な縞状部分(Schlieren)および/または類似の欠陥を含むかまたは有利には、これらの欠陥を含まないことであると理解される。
以下、"X不含"または"成分Xを含まない"の表現は、ガラスがこの成分Xを本質的に含有せず、即ちこのような成分はガラス中にせいぜい不純物として存在するが、しかし、個々の成分としては、ガラス組成物に添加されないことを意味する。この場合、Xは、任意の成分、例えばLi2Oを表わす。
以下、ガラス成分の全ての含量の記載は、別記しない限り、酸化物に対する質量%で記載されている。
本発明によるガラスは、1.81≦nd≦1.94の屈折率および28≦νd≦37のアッベ数のような良好な溶融可能性および加工可能性による要求ならびに良好な化学的安定性および結晶化安定性、同時にPbO自由度およびAs23自由度による要求を満たす。
基本ガラス系は、ランタン硼酸塩ガラスであり、この場合硼酸塩は、ランタンの溶解度に対して重要である。安定なガラスは、La23:B23≦5.0の比から生じ、3.6までの比の場合には、好ましい範囲が開始し、特に好ましいのは、2.5〜3.4の比である。よりいっそう小さな比は、結晶化安定性に関連して、実際に望ましいが、しかし、硼酸塩の明らかによりいっそう高い絶対含量が必要とされ、したがって十分に高屈折率の成分は、この場合に望ましい屈折率の状態のためにもはや導入しなくともよく、網目修飾成分は、材料を望ましいように短時間調節するためにもはや導入しなくともよい。
達成しようと努力される光学的状態に必要なLa23含量(35〜40質量%、有利に39質量%まで、さらに有利に38質量%まで、特に有利に37質量%まで)に対して、理想的な比により、9〜16質量%(有利に10.5〜14.5質量%、特に有利に11〜14質量%)のB23含量が達成される。明らかに低い硼酸塩含量は、本発明によるガラスの粘度−温度プロフィールの拡大された変動可能性を生じ、この変動可能性は、明らかに高められたアルカリ土類金属含量(総和MOまたはΣ MO、この場合MOは、MgO、BaO、CaO、SrOおよびZnOから選択された群からの1つまたはそれ以上である)(MO15〜28質量%、有利に17〜25質量%)によって拡大され、支持される。この高いMO含量は、意外なことに、結晶化に対してとにかく秤量されなかったLa/B系を安定化し、なかんずく潜在的な結晶成長成分の移動度は、減少されたフラックス含量によって減少されている。
付加的に、このガラス系は、ガラス形成剤SiO2の僅かな含量を有する(3〜9質量%、有利に4.5〜7.5質量%、特に有利に5〜7質量%)。このガラス形成剤は、材料の機械的強度の上昇によって加工可能性の改善に使用される。使用された量と相関的に、良好な磨耗硬度および耐薬品性を達成させることができる。しかし、SiO2の添加量は、上向きに制限されなければならない。それというのも、マトリックス中でのランタンの溶解度は、著しく減少するからである。これは、結晶化に対して不安定なガラスを生じるかまたはLa23含量がSiO2のために減少された場所で、全体的に減少された屈折率および光学的状態への移動をまねく。
最も重要な光学的構成成分、即ち僅かなアッベ数で高い屈折率を有する特殊な光学的状態を達成させるのに著しく重要な光学的構成成分は、TiO2である(9〜14質量%、有利に11〜13.5質量%、特に有利に11.5〜13.5質量%)。処理ウィンドウをもはや見出すことができない場合には、さらに向上させることが開始され、軽減された場合には、達成しようと努力される光学的状態の達成は、危険に晒される。それというのも、この場合、このためにさらに利用できる唯一の成分、Nb25は、実際に高価な原料費のために制限されていなければならないからである(3〜10質量%、有利に3〜7質量%、特に有利に4〜7質量%)。その上、TiO2は、アルカリ土類金属酸化物と組み合わせてガラス化の極端な短さを必要とする。更に、TiO2含量が上昇することは、粘度−温度プロフィールの望ましくない極端化をまねく。その上、高すぎるTiO2含量の場合には、達成しようと努力される適用視野にとって僅かすぎるアッベ数、即ち高すぎる分散数が生じる。これに対して、9質量%未満への減少は、十分ではなく、満足できる"短い"ガラスを得ることができるが、アッベ数は、著しく高い。
TiO2とNb25の高い含量を組合わせることによって、著しく高められた結晶化の危険を最少化するために、第3の高屈折率成分としてZrO2が添加される(3〜10質量%、有利に4〜9.5質量%、特に有利に5〜9質量%)。更に、結晶化傾向の絶対的上昇を惹起させるために、前記のZrO2の使用量は、最大10質量%に制限されたままであるが、しかし、よりいっそう僅かな含量は、芽晶形成剤の混合効果の範囲内で重要な効果を達成しなかった。
アルカリ土類金属酸化物の使用は、第1にTiO2との組合せで粘度−温度プロフィールの変形に使用される。従って、それぞれの成分は、場合によってはまさに幅広い範囲内で使用されてよいが、しかし、総和は、上記に示したように制限されている。しかし、前記成分も感知しうる光学的状態に対して影響を及ぼすので、特にMgO、CaOおよびSrOは、低屈折率成分として著しく制限されており(0〜5質量%、有利に0〜3質量%)、特に好ましい変法は、最も微少含量のSrO(0.1〜2質量%)の場合に少なくともMgOおよびCaOを含有していない。従って、高屈折率成分BaO(13〜22質量%、有利に15〜19.5質量%、特に有利に15〜18質量%)およびZnO(0.1〜6質量%、有利に0,7〜4質量%、特に有利に2〜4質量%)は、好ましく、なかんずく双方共に好ましいが、特にZnOは、結晶化抑制剤として使用するのが好ましいと思われる。
アルカリ金属酸化物および/またはP25の潜在的な添加量(最大5質量%)は、最大の許容される微少量で安定化を惹起せず、よりいっそう高い計量供給量は、望ましくない屈折率の低下をまねく。アルカリ金属および燐酸塩は、場合によっては適用に不可避の特殊な適合のため、例えば最も有利に融通の利く、最終の幾何学的形状に近似した熱成形の粘度−温度挙動に対するイオン交換能(同様に場合による含量Ag2O(最高で5質量%))または僅かな変法のために考えられる。
達成可能な光学的状態の範囲内での特殊な点に融通の利くように調節するために、本発明によるガラスは、付加的に5質量%までの全含量でAl23、Y23、Bi23、GeO2、Ta25、Yb25およびWO3の群の酸化物の1つまたはそれ以上を含有することができる。その上、Al23の含量は、イオン交換に必要とされる材料中で構造の形成を促進させる。酸化物Al23、Y23、Bi23、GeO2、Ta25、Yb25および/またはWO3、酸化銀含量または燐酸塩含量の総含量をそれぞれ5質量%を超えて上昇させることは、損失と共に、透過(Ag2O、Y23、Bi23、Yb25、WO3)の際に高められた脱ガラス傾向およびガラスの望ましくない"長さ"をまねく。
特殊な実施態様によれば、本発明は、次の組成(酸化物に対して質量%で):
SiO2 5〜7、
23 11〜14、
La23 35〜37、
SrO 0.1〜2、
BaO 15〜18、
ZnO 2〜4、
TiO2 11.5〜13.5、
ZrO2 5〜9、
Nb25 4〜7 によって記載される、1.85≦nd≦1.93の屈折率および29≦νd≦34のアッベ数、ならびに良好な化学的安定性および結晶化安定性を有するガラスに関する。
本発明によるガラスは、光学ガラスとして、特に有色成分および/または光学活性成分、例えばレーザー活性成分を含有しない。
殊に、本発明によるガラスは、有利に酸化還元に敏感である成分を含有しないおよび/または毒性成分または健康を害する成分、例えばTI,BeおよびAsを含有しない。
また、本発明の実施態様によれば、本発明によるガラスは、特に特許請求の範囲に記載されていない別の成分を含有しない、即ちこの種の実施態様によれば、ガラスは、本質的に記載された成分からなる。この場合、"本質的に〜からなる"の表現は、別の成分がせいぜい不純物として存在しているが、しかし、ガラス組成物には、個々の成分として意図的に添加されたものでないことを意味する。
本発明によるガラスは、通常の清澄剤を微少量で含有することができる。特に、添加される清澄剤の総和は、最大で2.0質量%、有利に最大で1.0質量%であり、この場合この量は、上昇のガラス組成物に対して添加して100質量%になる成分である。清澄剤として、本発明によるガラス中には、次の成分:
Sb23 0〜1および/または
SnO 0〜1および/または
SO4 2- 0〜1および/または
- 0〜1
の少なくとも1つが含有されていてよい(質量%で、残りのガラス組成物に添加する)。
また、弗素および弗素含有化合物は、溶融工程および溶解工程中に蒸発する傾向にあり、それによってガラス組成物の正確な調節を困難にする。従って、本発明によるガラスは、特に弗素不含でもある。
更に、本発明による全体のガラスは、良好な化学的安定性および結晶化に対する安定性または結晶化安定性を有する。更に、本発明による全体のガラスは、良好な溶融可能性および融通の利く、最終の幾何学的形状に近似した加工可能性、減少された処理コストによる僅かな製造費、良好なイオン交換特性ならびに良好な環境認容性を示す。
本発明によるガラスにより、光学的状態、粘度温度プロフィールおよび加工温度のこの種の調節が達成され、敏感な精密機械を用いても高度に特殊化された最終の幾何学的形状に近似した熱成形は保証される。その上、結晶化安定性と粘度温度プロフィールとの相関関係が実現され、したがってガラスの後熱処理、例えばプレスまたは再プレス、またはイオン交換処理が可能である。
更に、本発明は、光学素子のための本発明によるガラスの使用および/またはレンズ、プリズム、光導波棒(Lichtleitstaben)、アレイ、光ファイバおよび光窓、これから製作される光学的構造部材、ならびにセンサー技術、顕微鏡研究、医学技術、デジタル映像技術、テレコミュニケーション、オプティカル・テレコミュニケーション/情報伝達技術、自動車分野の光学/照明技術、フォトリソグラフィー、ステッパー、エキシマーレーザー、ウェーハ、コンピューターチップス、ならびに集積回路およびかかる回路およびチップスを含む電子機器の製造に関する。
更に、本発明は、本発明によるガラスを含む光学素子に関する。この場合、光学素子は、殊にレンズ、非球面レンズ、プリズムおよびコンパクト構造部材であることができる。この場合、"光学素子"の概念は、本発明によれば、このような光学素子の前成形体またはプレフォーム、例えばゴブス(Gobs)、プリシジョン・ゴブス(precision gobs)および類似物を含む。
更に、本発明は、次の工程:
本発明による光学ガラスの打抜プレス
を含む光学素子の製造法に関する。
次に、本発明は、一連の実施例によって詳説される。しかし、本発明は、記載された実施例に限定されるものではない。
実施例
第2表および第3表は、好ましい組成範囲の実施例ならびに比較例を含む。実施例中に記載されたガラスは、次のようにして製造された:
酸化物のための原料、好ましくは炭酸塩、硝酸塩および/または弗化物を計量供給し、1つ以上の清澄剤、例えばSb23を添加し、引続き良好に混合する。このガラス量を約1300℃で連続溶融装置中に溶融し、その後に清澄化し(1350℃)、均質化する。約1200℃の注入温度で、ガラスを注入し、望ましい寸法に加工する。
Figure 2007153734
第2表および第3表は、本発明による実施例1〜8および比較例1を含む。
Figure 2007153734
Figure 2007153734
本発明による全てのガラスは、400℃未満または400℃のTgを有し、結晶化安定性であり、良好に加工することができる。
比較例1は、ガラスが得られるのではなく、組成物の冷却の際に結晶化が行なわれる組成物である。従って、光学データの測定は、不可能である。

Claims (14)

  1. 光学ガラスにおいて、次の組成(酸化物に対して質量%で):
    SiO2 3〜9、
    23 9〜16、
    La23 35〜40、
    MgO 0≦5、
    CaO 0≦5、
    SrO 0≦5、
    BaO 13〜22、
    ZnO 0.1〜6、
    Σ MO(MgO+BaO+CaO+SrO+ZnO) 15〜28、
    TiO2 9〜14、
    ZrO2 3〜10、
    Nb25 3〜10を有することを特徴とする、光学ガラス。
  2. 次の組成(酸化物に対して質量%で):
    SiO2 4.5〜7.5、
    23 10.5〜14.5、
    La23 35〜39、
    MgO 0≦3、
    CaO 0≦3、
    SrO 0≦2、
    BaO 15〜19、
    ZnO 0.1〜6、
    Σ MO(MgO+BaO+CaO+SrO+ZnO) 17〜25、
    TiO2 11〜13.5、
    ZrO2 3.5〜9.5、
    Nb25 3〜7を有する、請求項1記載の光学ガラス。
  3. 次の組成(酸化物に対して質量%で):
    SiO2 5〜7、
    23 11〜14、
    La22 35〜38、
    MgO 0≦2、
    CaO 0≦2、
    SrO 0.1≦2、
    BaO 15〜18、
    ZnO 1〜4、
    Σ MO(MgO+BaO+CaO+SrO+ZnO) 17〜25、
    TiO2 11.5〜13.5、
    ZrO2 4〜9、
    Nb25 4〜7を有する、請求項1または2記載の光学ガラス。
  4. 1.81≦nd≦1.94の屈折率および28≦νd≦37のアッベ数を有する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の光学ガラス。
  5. 総和で0〜5質量%のアルカリ金属酸化物含量(Σ M2O=Na2O+Li2O+K2O+Cs2O)を有する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の光学ガラス。
  6. Al23、Y23、Bi23、GeO2、Ta25、Yb25およびWO3からなる群から選択された金属酸化物の1つまたはそれ以上を含有し、これらの金属酸化物の総和が5質量%を上廻らない、請求項1から5までのいずれか1項に記載の光学ガラス。
  7. 最大5質量%の含量でP25を含有する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の光学ガラス。
  8. 最大5質量%の含量でAg2Oを含有する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の光学ガラス。
  9. 少なくとも1つの清澄剤(酸化物に対して質量%で):Sb23 0〜1および/またはSnO 0〜1、NaCl 0〜1、SO4 2- 0〜1、F- 0〜1を含有する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の光学ガラス。
  10. 鉛不含および/または砒素不含である、請求項1から9までのいずれか1項に記載の光学ガラス。
  11. 光学素子のための請求項1から10までのいずれか1項に記載の光学ガラスの使用。
  12. レンズ、プリズム、光導波棒(Lichtleitstaben)、アレイ、光ファイバおよび光窓、これから製作される光学的構造部材、ならびにセンサー技術、顕微鏡研究、医学技術、デジタル映像技術、テレコミュニケーション、オプティカル・テレコミュニケーション/情報伝達技術、自動車分野の光学/照明技術、フォトリソグラフィー、ステッパー、エキシマーレーザー、ウェーハ、コンピューターチップス、ならびに集積回路およびかかる回路およびチップスを含む電子機器の製造のための請求項1から10までのいずれか1項に記載の光学ガラスの使用。
  13. 請求項1から10までのいずれか1項に記載の光学ガラスを含む光学素子。
  14. 光学素子の製造法において、次の工程:請求項1から10までのいずれか1項に記載の光学ガラスを打抜プレスする工程を有することを特徴とする、光学素子の製造法。
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