JP2007145135A - 自動車用収納箱 - Google Patents
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Abstract
【課題】内部に配置されるカップホルダなどの後方側に十分な収納容積を確保するとともに、開閉時における蓋部材の揺動軌跡を縮小して開閉を容易とする。
【解決手段】ボックス本体1の開口の一部を開閉する第1リッド2と、ボックス本体1の開口の残部を開閉する第2リッド3と、を備え、第2リッド3は、第1リッド2から遠ざかる方向及び第1リッド2に近接する方向にスライド移動可能にボックス本体1に保持され、ボックス本体1には、第2リッド3のスライド移動量に応じて第1リッド2の開度を調整するリンク機構を備えた。
リンク機構により、僅かなスライド移動量で第1リッド2を開くことができる。
【選択図】図2
【解決手段】ボックス本体1の開口の一部を開閉する第1リッド2と、ボックス本体1の開口の残部を開閉する第2リッド3と、を備え、第2リッド3は、第1リッド2から遠ざかる方向及び第1リッド2に近接する方向にスライド移動可能にボックス本体1に保持され、ボックス本体1には、第2リッド3のスライド移動量に応じて第1リッド2の開度を調整するリンク機構を備えた。
リンク機構により、僅かなスライド移動量で第1リッド2を開くことができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、コンソールボックスなどの収納箱に関し、詳しくは揺動によって開閉する蓋部材を備えた収納箱に関する。
自動車の室内には、コンソールボックス、グラブボックスなどの収納箱が設けられ、各種の物品を収納できるようになっている。またカップホルダ、灰皿、テーブルなどの内装品をコンソールボックスに出入可能に配置し、必要に応じて引き出したり回動させたりして、あるいは蓋部材を開くことによって、その内装品を使用できるようにすることが行われている。
例えば、特開2000−153738号公報に開示されているように、ボックス本体内にカップホルダを着脱可能に配置し、かつ揺動によりボックス本体の開口を開閉する蓋部材を備えたコンソールボックスが知られている。このようなコンソールボックスでは、蓋部材を開けてカップホルダを表出させることでカップホルダを使用することができる。またカップホルダを使用しない場合には、蓋部材を閉じておくことで蓋部材をテーブルあるいは肘掛けとして使用することができる。さらにボックス本体に物を出し入れする場合には、カップホルダをボックス本体から取り外すことで、ボックス本体内部を容積の大きな収納箱として使用することができる。
上記したコンソールボックスにおいては、ボックス本体の車両前方側にカップホルダが配置されるのが一般的である。そのため上記したコンソールボックスでは、カップホルダの後方側に十分な収納容積を確保しようとすると、前後に長いコンソールボックスとなり、蓋部材の長さも長くなる。したがって開閉時における蓋部材の先端の揺動軌跡が径の大きな円弧となるために、開閉しづらいという不具合がある。
また、カップホルダには所定径の容器を保持する必要がある。したがって、上記不具合を回避するためにボックス本体の長さを短くすると、カップホルダの後方側に十分な収納容積を確保することが困難となり、コンソールボックス本来の機能が損なわれるという問題があった。
特開2000−153738号
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、内部にカップホルダなどを配置した場合には、その後方側に十分な収納容積を確保するとともに、開閉時における蓋部材の揺動軌跡を縮小して開閉を容易とすることを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明の自動車用収納箱の特徴は、上部に開口をもつボックス本体と、ボックス本体の開口の一部を開閉する第1蓋部材と、ボックス本体の開口の残部を開閉する第2蓋部材と、を備え、第2蓋部材は、第1蓋部材から遠ざかる方向及び第1蓋部材に近接する方向にスライド移動可能にボックス本体に保持され、ボックス本体には、第2蓋部材のスライド移動量に応じて第1蓋部材の開度を調整するリンク機構を備えたことにある。
リンク機構は、第2蓋部材のスライド移動量に応じた角度に揺動する揺動部と、揺動部の揺動角度を伝達する伝達部と、伝達部の揺動角度に応じて第1蓋部材を揺動させてボックス本体の開口の一部を開閉する駆動部と、からなることが望ましい。またリンク機構は、揺動部の揺動角度を増幅して駆動部に伝える増幅部をもつことがさらに望ましい。
さらに第2蓋部材は、第1蓋部材に近接した全閉位置及びスライド移動により第1蓋部材から所定距離遠ざかった半開位置において一端がボックス本体に回動自在に保持され他端が揺動することでボックス本体の開口の残部を開閉可能であることが望ましい。
本発明の収納箱によれば、第2蓋部材が第1蓋部材から遠ざかる方向へスライド移動すると同時に第1蓋部材が開口の一部を開く。すなわち、第1蓋部材及び第2蓋部材から蓋部材を構成しているので、第1蓋部材及び第2蓋部材が揺動することで開口を開閉するように構成したとしても、全体を一つの蓋部材から構成した場合に比べて第1蓋部材及び第2蓋部材の揺動軌跡が小さくなる。これにより周囲との干渉を回避することができる。
そして第2蓋部材を第1蓋部材から遠ざかる方向へスライド移動することで第1蓋部材が開口の一部を開くため、第2蓋部材を肘掛けなどとして利用しながら、開口の一部をカップホルダあるいは灰皿などとして利用することができる。この時、第2蓋部材のスライド移動によって第1蓋部材との間にスペースが形成されるので、第1蓋部材の面積より大きな面積でボックス本体が開口することになる。したがってボックス本体内にカップホルダを配置しておけば、第2蓋部材を閉じた状態で、径の大きな容器でもカップホルダに容易に挿入することができる。
また、第2蓋部材のスライド移動量に応じた角度に揺動する揺動部と、揺動部の揺動角度を伝達するロッドを含む伝達部と、伝達部の揺動角度に応じて第1蓋部材を揺動させてボックス本体の開口の一部を開閉する駆動部と、からリンク機構を構成すれば、ロッドによる遠隔操作が可能となり設計の自由度が向上する。さらに、揺動部の揺動角度を増幅して駆動部に伝える増幅部を有すれば、第2蓋部材の僅かなスライド移動量で第1蓋部材を開閉することができる。したがって、僅かなスライド移動だけで径の大きな容器をカップホルダに挿入することができるので、カップホルダなどを利用しやすくなる。
さらに、スライド移動により第1蓋部材から所定距離遠ざかった半開位置において一端がボックス本体に回動自在に保持され他端が揺動することで第2蓋部材がボックス本体の開口の残部を開閉可能とすれば、第2蓋部材の揺動軌跡をさらに小さくすることができ、周囲との干渉をさらに回避することができる。
コンソールボックスなどは一般に車両の前後方向に長くされ、長手方向と直交する方向には蓋部材をスライド移動させるためのスペースが無い場合が多い。したがって第1蓋部材及び第2蓋部材は、ボックス本体の長手方向に沿うように直列に配置し、第2蓋部材を車両の前後方向にスライド移動可能とすることが望ましい。
本発明の最大の特徴は、第2蓋部材のスライド移動量に応じて第1蓋部材の開度を調整するリンク機構を備えたところにある。第1蓋部材の開閉機構は、スライド移動によるもの、揺動によるものなどとすることができるが、周囲との干渉を考慮すると、揺動によって開閉することが望ましい。したがってリンク機構としては、スライド移動の往復運動を揺動に変換するものを用いることが好ましく、ラックとピニオン及び複数の歯車を組み合わせた機構、歯車とロッドを組み合わせた機構などを採用することができる。
しかしながら、第2蓋部材のスライドによる往復移動を揺動に変換する場合、その変換部と第1蓋部材を開閉駆動する駆動部との距離が大きい場合が多いので、歯車の組み合わせの場合には大きな歯車が必要となったり、歯車の数がきわめて多くなったりすることがある。そこでリンク機構は、例えば、第2蓋部材のスライド移動量に応じた角度に揺動する揺動部と、揺動部の揺動角度を伝達するロッドを含む伝達部と、伝達部の揺動角度に応じて第1蓋部材を揺動させてボックス本体の開口の一部を開閉する駆動部と、からなるものとすることが望ましい。ロッドを利用することで、遠隔操作が可能となり、スペース面及び部品点数の面で利点が生まれる。
リンク機構は、揺動部の揺動角度を増幅して駆動部に伝える増幅部をもつことが望ましい。これにより第2蓋部材の僅かなスライド量で第1蓋部材を大きく揺動させることができる。この増幅部には、歯数の異なる歯車の組み合わせなどを利用することができる。
第2蓋部材は、第1蓋部材に近接した全閉位置と、スライド移動により第1蓋部材から所定距離遠ざかった半開位置とにおいて、ボックス本体の開口の残部を開閉可能であることが望ましい。このように構成することで、第1蓋部材が開口の一部を閉じた状態あるいは第1蓋部材が開口の一部を開いた状態の両方で、ボックス本体を使用することができる。
例えば第2蓋部材は、ボックス本体に一端が回動自在に保持されたリッドロアと、リッドロアに対してスライド移動可能にリッドロアに係合保持されたリッドアッパと、から構成することが望ましい。このようにすれば、揺動はリッドロアに、スライド移動はリッドアッパに、と機能を分担することで、構造を単純化することができる。またボックス本体の開口の残部を開いた時には、リッドロアはリッドアッパと共に揺動するので、ボックス本体側に残って見栄えを損なうような不具合を回避することができる。
なお第2蓋部材がスライド移動している途中には、第2蓋部材が開くのを規制する規制手段を有することが望ましい。このように構成することで、操作者の意図に反して第2蓋部材が開くのを防止でき、安定したスライド移動が可能となる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。この実施例では、コンソールボックスに本発明を適用している。
(実施例1)
図1〜7に示す本実施例のコンソールボックスは、ボックス本体1と、ボックス本体1の車両前方側の一部の開口10を開閉する第1リッド2と、車両後方側の残部の開口を開閉する第2リッド3とから構成されている。ボックス本体1には、第1リッド2の下方にカップホルダ11が着脱自在に配置されている。
図1〜7に示す本実施例のコンソールボックスは、ボックス本体1と、ボックス本体1の車両前方側の一部の開口10を開閉する第1リッド2と、車両後方側の残部の開口を開閉する第2リッド3とから構成されている。ボックス本体1には、第1リッド2の下方にカップホルダ11が着脱自在に配置されている。
第2リッド3は、ボックス本体1に揺動自在に枢支されたリッドロア30と、リッドロア30にスライド移動自在に保持されたリッドアッパ31とから構成され、リッドアッパ31がリッドロア30と共に揺動することでボックス本体1の残部の開口を開閉する。
リッドアッパ31には前後方向に延びるラック32(図3参照)が形成され、ラック32はボックス本体1の後方上部に枢支されたピニオンギヤ12と歯合している。ピニオンギヤ12は、リッドアッパ31がリッドロア30に対して前後にスライド移動する際に回動し、ボックス本体1の側壁に枢支されたリンク機構にその動きを伝える。
リンク機構は、ボックス本体1の左右の側壁外表面にそれぞれ設けられている。このリンク機構は、複数の歯車とロッドとの組み合わせから構成されている。ボックス本体1の側壁後部には、ピニオンギヤ12と歯合する第1歯車40が回動自在に枢支されている。第1歯車40には、2本のロッド41の一端がそれぞれ枢支されている。ロッド41の枢支軸はボックス本体1の側壁に形成された一対の円弧溝13とそれぞれ係合し、ロッド41の一端は第1歯車40の揺動に伴い円弧溝13に案内されてそれぞれ移動する。
ボックス本体1の側壁のほぼ中央部には、第2歯車42が回動自在に枢支されている。また第2歯車42の表面にはロッドアーム43が第2歯車42と同軸に枢支されている。ロッドアーム43の両端には、ロッド41の他端がそれぞれ枢支されている。そしてロッド41の他端の枢支軸はボックス本体1の側壁に形成された一対の円弧溝14とそれぞれ係合し、ロッド41の移動に伴ってロッドアーム43が揺動する。第2歯車42には円弧状のスリット44が形成され、スリット44にはロッドアーム43から突出するピン45が係合している。したがってピン45がスリット44の端部に係合することで、第2歯車42はロッドアーム43と共に揺動可能となっている。
ボックス本体1の側壁には、第3歯車46が回動自在に枢支され、第3歯車46の表面には第4歯車47が第3歯車46と同軸に枢支されている。第3歯車46は第2歯車42と歯合し、第2歯車42の揺動に伴って揺動する。第4歯車47には円弧状のスリット48が形成され、スリット48には第3歯車46から突出するピン49が係合している。したがってピン49がスリット48の端部に係合することで、第4歯車47は第3歯車46と共に揺動可能となっている。また、一端がボックス本体1の側壁に固定され、他端が第3歯車46に固定されたトーションスプリング5が設けられている。
さらにボックス本体1の側壁前方には、第1アーム20の一端と、第2アーム21の一端とがそれぞれ回動自在に枢支されている。第1アーム20には、第4歯車47と歯合する歯車部22が形成され、第4歯車47の揺動に伴って第1アーム20の他端が揺動する。第1アーム20の他端は、第1リッド2に固定された第3アーム23に枢支されている。また第3アーム23の他端は、第2アーム21の他端と枢軸連結されている。
図3に示すように、リッドアッパ31の内側面には車両前後方向に延びる左右一対のガイド溝33が形成され、リッドロア30に固定された左右一対のガイドピン34がガイド溝33とそれぞれ係合している。したがってリッドアッパ31は、ガイド溝33内をガイドピン34が相対的に移動することで、リッドロア30に対して前後にスライド移動可能となっている。
リッドロア30は、図4に示すように、ヒンジ部6及びリッドブラケット35を介してボックス本体1に揺動自在に保持されている。ボックス本体1には左右一対の金属製のボックスブラケット15が固定され、リッドロア30には左右一対の金属製のリッドブラケット35が固定されている。そしてボックスブラケット15及びリッドブラケット35は金属製のヒンジ部6によって枢軸連結されている。
このヒンジ部6は、中心軸部60と、中心軸部60の中央から径方向に突出する円板状の鍔部61と、中心軸部60の一端面から軸方向に突出する異形(点対称形状ではない)断面の凸部62と、鍔部61に隣接して形成された異形断面の係合凸部63と、中心軸部60の他端部に形成され中心軸部60を径方向に貫通する貫通孔64と、をもつシャフトを備えている。
異形断面の凸部62は、リッドブラケット35に形成された枢支孔36に挿通されている。枢支孔36の形状は凸部62と同様の異形となっているので、凸部62は枢支孔36に係合している。したがってリッドロア30の揺動時には、リッドブラケット35の揺動に伴って、シャフトが回動する。
一方、凸部62を有する端部と反対側の端部には、摩擦板65、ボックスブラケット15、バネ座金66、平座金67がこの順に挿通される。
金属製で円板形状の摩擦板65の中心には、シャフトの係合凸部63に対応する形状の係合孔 651が貫通している。また一表面には、軸方向と平行に突出し表面が球面の突起 652及び突起 653が形成されている。そして突起 652及び突起 653をもつ表面と反対側の裏面側が鍔部61に当接するようにシャフトに挿通され、係合凸部63に係合孔 651が係合することで、摩擦板65はシャフトと共に回動する。
ボックスブラケット15には、中心軸部60が挿通可能な枢支孔16が形成され、シャフトは枢支孔16内に回動自在に保持される。またボックスブラケット15の外周側面には、枢支孔16の直径上に略水平に並ぶ一対の切欠き部17が形成されている。この切欠き部17は、摩擦板65の突起 652及び突起 653が入り込む大きさに形成されている。
そしてボックスブラケット15から突出する中心軸部60には、バネ座金66及び平座金67が挿通される。バネ座金66に付勢力を発生させるように軸方向に押圧した状態で、平座金67から中心軸部60が突出し、その表面に表出する貫通孔64にピン68を挿通する。
この状態では、バネ座金66の付勢力によってボックスブラケット15と、摩擦板65の突起 652及び突起 653とが圧接されている。したがってリッドロア30の揺動時には、摩擦板65とボックスブラケット15との間には摩擦抵抗が発生する。
ここで、摩擦板65に形成された2個の突起 652及び突起 653を結ぶ直線は摩擦板65の中心を通らず、突起 652及び突起 653は中心角θが 160°〜 175°となる位置に形成されている。一方、2個の切欠き部17を結ぶ直線は、摩擦板65の直径に相当している。そして突起 652及び突起 653と、2個の切欠き部17との相対位置が以下のようになるように、係合凸部63と係合孔 651との係合によって摩擦板65の位置が規定されている。
第2リッド3がボックス本体1を開いている位置においては、突起 652及び突起 653の両方がボックスブラケット15の表面に圧接されている。一方、第2リッド3がボックス本体1を閉じた位置においては、一方の突起 652のみが切欠き部17に入り込み、他方の突起 653はボックスブラケット15の表面に圧接した状態が維持されている。
したがって第2リッド3がボックス本体1を開いている状態では、バネ座金66の付勢力によって摩擦板65とボックスブラケット15との間には常に一定の摩擦抵抗が発生し、それによってリッドロア30を任意の角度の開位置で停止することができる。
一方、第2リッド3を閉じる時には、突起 652が切欠き部17に入り込むことで摩擦抵抗が急に軽減され、あたかも第2リッド3がボックス本体1に吸い寄せられたように知覚される。しかし他方の突起 653は切欠き部17の外にあり、ボックスブラケット15の表面に圧接した状態を維持している。したがって第2リッド3がボックス本体1に衝突する速度が低減され、衝突による異音の発生を抑制することができる。
リッドロア30には、図5に示すように、左右一対のピン部材7が左右にスライド移動可能に保持されている。ピン部材7の先端はそれぞれ左右方向外方に向かい、リッドロア30の側壁に形成された貫通孔37に挿通可能となっている。ピン部材7とリッドロア30との間にはコイルスプリング70が介在し、一対のピン部材7はそれぞれ互いに近接する方向へ付勢されている。また一対のピン部材7の後端71は、リッドアッパ31と一体に形成されたリブ38を介して互いに対向している。
リブ38は、図7に示すように厚肉部39をもつ。リッドアッパ31がリッドロア30に対してスライド移動し、ピン部材7の後端71が厚肉部39を介して対向するようになる。その状態では、ピン部材7の先端は貫通孔37を貫通し、図6に示すようにボックス本体1の側壁に形成された係合凹部18と係合する。これによりリッドロア30がボックス本体1に固定された状態となり、リッドロア30及び第2リッド3の揺動が規制される。厚肉部39は、リッドアッパ31が第1リッド2と近接した全閉位置から、リッドアッパ31がスライド移動して開口10が開いた半開位置までの間に形成されている。すなわちリッドアッパ31がスライド移動している最中には、第2リッド3が開かないように構成されている。
上記のように構成された本実施例のコンソールボックスの作動機構を説明する。
先ず第1リッド2と第2リッド3が共に閉じた図1に示す全閉位置では、ピン部材7の後端71は厚肉部39に対向していないので、第2リッド3の揺動が可能であり、第2リッド3を開いてボックス本体1の内部を利用することができる。
全閉位置から、カップホルダ11を使用する場合は、第2リッド3を後方へスライド移動させる。この時、ガイド溝33がガイドピン34と係合しているので、リッドアッパ31がリッドロア30に対してスライド移動する。するとラック32と係合しているピニオンギヤ12が図1の時計回り方向へ回動し、第1歯車40が反時計回りに回動する。それに伴ってロッド41が進退駆動され、ロッドアーム43が反時計回りに揺動する。ロッドアーム43が揺動すると、ピン45がスリット44の端部と係合することで第2歯車42が反時計回りに揺動する。第2歯車42の揺動の動きは第3歯車46に伝達され、ピン49がスリット48の端部に係合することで、第4歯車47が第3歯車46と共に時計回りに揺動する。
第4歯車47の揺動は第1アーム20に伝達され、第1アーム20が反時計回りに回動する。それととともに、第2アーム21及び第3アーム23のリンク機構が作動し、第1リッド2がコンソールボックス内部に収納されボックス本体1の一部の開口10が開く。これによりカップホルダ11を利用することができる。
リッドアッパ31のスライド移動時には、第3歯車46の揺動に伴ってトーションスプリング5に付勢力が蓄えられ、第3歯車46の揺動角度が所定角度になった時にその付勢力が一気に放出される。すなわちピン49がスリット48内を移動している間に、トーションスプリング5に付勢力が蓄えられる。そしてピン49がスリット48の端部に当接した時点で付勢力が一気に放出される。これによって、第1リッド2の収納速度が変化する。またリッドアッパ31は、自動的に後方へスライド移動した後に移動が停止する。これらの知覚によって、第1リッド2の収納が終了したことを認識することができる。
そしてリッドアッパ31のスライド移動中は、ピン部材7の後端71が厚肉部39に対向し先端がリッドロア30とボックス本体1とを固定している。したがってリッドロア30の揺動が困難となり、第2リッド3が揺動することができない。これによりスライド移動中に第2リッド3が開くのを防止することができ、安定したスライド移動が可能となる。
さらに、各歯車の歯数比の調整などによって、リッドアッパ31のスライド移動距離に比べて第1リッド2の移動距離が大きくなるように増幅されている。したがって僅かなスライド移動量で開口10を大きく開口させることができる。
そしてリッドアッパ31のスライド移動が停止した図2に示す半開位置では、ピン部材7の後端71は厚肉部39に対向していないので、第2リッド3の揺動が可能であり、第2リッド3を開いてボックス本体1の内部を利用することができる。そして第1リッド2も開いているため、カップホルダ11を取り出して、ボックス本体1内部を広い収納空間として利用することができる。また半開位置では、全閉位置に比べてリッドアッパ31の前端とリッドロア30の揺動中心との距離が縮小されている。したがって第2リッド3の揺動半径が小さくなるので、周囲との干渉を防止することができる。
図2に示す半開位置から、第2リッド3及び第1リッド2を閉じるには、第2リッド3を閉じた状態で前方へスライド移動する。するとリッドアッパ31がリッドロア30に対してスライド移動し、各リンク機構が先に説明したものと逆方向に回動あるいは揺動することで、第2リッド3及び第1リッド2が閉じられる。この場合にも、トーションスプリング5とスリット48、44の作用によって、スライド移動後期において第1リッド2が閉じる速度が変化するとともに、第2リッド3が自動的に閉じられたように知覚され、高級感が得られる。
(実施例2)
図8に第2の実施例のコンソールボックスを示す。このコンソールボックスは、リンク機構が異なること以外は実施例1と同様の構成である。
図8に第2の実施例のコンソールボックスを示す。このコンソールボックスは、リンク機構が異なること以外は実施例1と同様の構成である。
ボックス本体1には、実施例1と同様にリッドアッパ31に形成されたラックと係合するピニオンギヤ12が枢支され、ピニオンギヤ12はボックス本体1の側壁に回動自在に保持された第1歯車80と歯合している。また第1歯車80はボックス本体1の側壁に回動自在に保持された第2歯車81と歯合し、第2歯車81は実施例1と同様の第1アーム20の歯車部22と歯合している。それ以後の構成は実施例1と同様である。
本実施例においても、実施例1と同様の作用効果が奏される。
(実施例3)
図9及び図10に第3の実施例のコンソールボックスを示す。このコンソールボックスは、第2リッド3の構造が異なること以外は実施例2と同様の構成である。
図9及び図10に第3の実施例のコンソールボックスを示す。このコンソールボックスは、第2リッド3の構造が異なること以外は実施例2と同様の構成である。
第2リッド3は、ボックス本体1にスライド移動自在に係合保持されたスライド部材8に揺動自在に保持されている。本実施例のコンソールボックスによれば、全閉位置又は半開位置において、第2リッド3を開いた時にスライド部材8がボックス本体1側に残り、また第2リッド3の揺動半径が大きいという不具合があるものの、他は実施例1と同様の作用効果が奏される。
1:ボックス本体 2:第1リッド 3:第2リッド
12:ピニオンギヤ 30:リッドロア 31:リッドアッパ
40:第1歯車 41:ロッド 43:ロッドアーム
42:第2歯車 46:第3歯車 47:第4歯車
20:第1アーム 21:第2アーム 23:第3アーム
12:ピニオンギヤ 30:リッドロア 31:リッドアッパ
40:第1歯車 41:ロッド 43:ロッドアーム
42:第2歯車 46:第3歯車 47:第4歯車
20:第1アーム 21:第2アーム 23:第3アーム
Claims (7)
- 上部に開口をもつボックス本体と、
該ボックス本体の開口の一部を開閉する第1蓋部材と、該ボックス本体の開口の残部を開閉する第2蓋部材と、を備え、
該第2蓋部材は、該第1蓋部材から遠ざかる方向及び該第1蓋部材に近接する方向にスライド移動可能に該ボックス本体に保持され、
該ボックス本体には、該第2蓋部材のスライド移動量に応じて該第1蓋部材の開度を調整するリンク機構を備えたことを特徴とする自動車用収納箱。 - 前記リンク機構は、前記第2蓋部材のスライド移動量に応じた角度に揺動する揺動部と、該揺動部の揺動角度を伝達するロッドを含む伝達部と、該伝達部の揺動角度に応じて前記第1蓋部材を揺動させて前記ボックス本体の開口の一部を開閉する駆動部と、からなる請求項1に記載の自動車用収納箱。
- 前記リンク機構は、前記揺動部の揺動角度を増幅して前記駆動部に伝える増幅部をもつ請求項1に記載の自動車用収納箱。
- 前記第2蓋部材は、前記第1蓋部材に近接した全閉位置及びスライド移動により前記第1蓋部材から所定距離遠ざかった半開位置において一端が前記ボックス本体に回動自在に保持され他端が揺動することで前記ボックス本体の開口の残部を開閉可能である請求項1に記載の自動車用収納箱。
- 前記第2蓋部材は、前記ボックス本体に一端が回動自在に保持されたリッドロアと、該リッドロアに対してスライド移動可能に該リッドロアに係合保持されたリッドアッパと、からなり、
該リッドアッパがスライド移動して前記第1蓋部材に近接した全閉位置及び前記第1蓋部材から所定距離遠ざかった前記半開位置において該リッドロアとともに揺動することで前記ボックス本体の開口の残部を開閉する請求項4に記載の自動車用収納箱。 - 前記第2蓋部材は、前記リッドアッパが前記ボックス本体の開口の残部を閉じた全閉位置及びスライド移動により前記第1蓋部材から所定距離遠ざかった前記半開位置において前記リッドロアが前記ボックス本体に対して揺動するのを許容するとともに、該閉位置及び前記半開位置以外の位置において前記リッドロアが前記ボックス本体に対して揺動するのを規制する規制手段を有する請求項5に記載の自動車用収納箱。
- 前記ボックス本体の前記第2蓋部材に対向する表面には前記ボックス本体に対してスライド移動可能に保持されたスライド部材をもち、前記第2蓋部材は該スライド部材に一端が回動自在に保持され、
前記第2蓋部材が該スライド部材とともにスライド移動して前記第1蓋部材から所定距離遠ざかった前記半開位置において前記第2蓋部材が該スライド部材に対して揺動することで前記ボックス本体の開口の残部を開閉する請求項4に記載の自動車用収納箱。
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-
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- 2005-11-25 JP JP2005340832A patent/JP2007145135A/ja active Pending
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