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JP2007002652A - ドアハンドル装置とそれを備えたドア部材及びそれを備えたキーレスエントリーシステム - Google Patents

ドアハンドル装置とそれを備えたドア部材及びそれを備えたキーレスエントリーシステム Download PDF

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JP2007002652A
JP2007002652A JP2005374411A JP2005374411A JP2007002652A JP 2007002652 A JP2007002652 A JP 2007002652A JP 2005374411 A JP2005374411 A JP 2005374411A JP 2005374411 A JP2005374411 A JP 2005374411A JP 2007002652 A JP2007002652 A JP 2007002652A
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door handle
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piezoelectric sensor
door
handle device
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JP2005374411A
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English (en)
Inventor
Hirofumi Inui
弘文 乾
Isao Kasai
功 笠井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】検出感度が高く、周囲環境からのノイズの影響を低減することができるドアハンドル装置とそれを備えたドア部材及びそれを備えたキーレスエントリーシステムを提供すること。
【解決手段】ドア13の開閉操作のためのドアハンドル11と、前記ドアハンドル11の変位に基づき変形する圧電センサ15と、前記圧電センサ15の出力信号に基づき前記ドアハンドル11への人または物体の接触や、前記ドアハンドル11の開動作、前記ドアハンドル11の閉動作の少なくとも1つを検出する制御回路17と、前記制御回路17を覆う磁性材料からなる回路ケース51と、前記回路ケース51と制御回路17とを接続するアース接続手段52とを備えて、外乱の静電容量の変化や電気ノイズの影響を低減することができる
【選択図】図5

Description

本発明は、ドアハンドルを備えたドアハンドル装置にセンサを設けて、このハンドル装置の操作を関知するハンドル装置に関するもので、例えば自動車等の車両ドアの施錠/解錠をキー操作なしで可能にするキーレスエントリーシステムに好適なドアハンドル装置で、特に、キーレスエントリーシステムの動作信頼性の向上、耐電気ノイズの向上などを実現することができるドアハンドル装置に関する。
近年、自動車等の車両では、利便性、セキュリティーの向上を目的として、キーレスエントリーシステムを搭載したものが増えている。
キーレスエントリーシステムは、ドアの施錠/解錠をキー操作なしで可能にするシステムで、運転者が携帯所持する無線通信端末と車載の無線通信端末との間における無線通信によって暗証データ等を照合することで、ドアの施錠/解錠を行う。
従来、このようなキーレスエントリーシステム用として、図19に示す車両用ドアハンドルが提案されている。
この車両用ドアハンドル1は、車両のドアアウタパネル2の開口部3に組み付けられてドアの開閉操作時の把持部となるハンドル固定部4を中空構造にし、このハンドル固定部4内の中空部4aに、ハンドル操作検出センサ10を組み込んだものである。
ハンドル操作検出センサ10は、運転者等がハンドル固定部4に手を触れると、その人体との接触でハンドル固定部4周囲の静電容量が変動することに着眼して、静電容量の変動からドアの開閉操作の有無を検出するもので、静電容量の変動を検出するためのセンサ電極9と、このセンサ電極9によって静電容量の一定以上の変動を検出した時に運転者が携帯所持する無線通信端末との間で信号の送受を行うアンテナ8とを備えた構成である。(例えば、特許文献1参照)。
なお、ハンドル固定部4は、矢印(イ)方向に揺動変位可能に、前部から延出したアーム5がドア側に連結されている。また、ハンドル固定部4の後側には、キーシリンダケース6と、ベルクランク体7が装備されている。ベルクランク体7は、図示しないリンク機構と協働してドアロック装置を構成する。
特開2003−194959号公報
ところが、上記の車両用ドアハンドル1では、ハンドル本体4の周囲の静電容量は、例えば、人体以外の器物の接近や接触によっても微小変動する。そこで、このような外乱による静電容量の微小変動を誤検出しないように、静電容量式のハンドル操作検出センサ10の検出感度を低めに設定しておくと、ドアの開閉操作時のハンドル本体4への手指の接触圧が弱い時には、ドアの開閉操作の有無が検出できず、ハンドル本体4への手指の接触のやり直しが必要になって、操作性の低下を招く虞があった。
一方、ハンドル操作検出センサ10の検出感度を高めれば、ドアの開閉操作時のハンドル本体4への手指の接触圧が弱い場合でも、確実にドアの開閉操作の有無を検出できるよ
うになるが、その反面、外乱による静電容量の微小変動や電気ノイズでも、ハンドル操作検出センサ10はドアの開閉操作が有ったと判定して、信号の発信を行うようになり、無為な信号発信が周囲環境へのノイズの放出となる虞があった。
そこで、本発明の目的は上記課題を解消することに係り、ハンドル本体の形状や寸法に対する設計自由度が高く、しかも、検出感度が高く、ドアの開閉操作時のハンドル固定部への手指の接触が弱い場合でも確実にドアの開閉操作の有無を検出することができ、更には、無為な信号発信による周囲環境へのノイズの放出を防止すると同時に、外乱の静電容量の変化や電気ノイズの影響を低減することができるドアハンドル装置及びこれを用いたキーレスエントリーシステムを提供することである。
前記従来の課題を解決するために、本発明のドアハンドル装置は、ドアの開閉操作のためのドアハンドルと、前記ドアハンドルの変位に基づき変形する圧電センサと、前記圧電センサの出力信号に基づき前記ドアハンドルへの人または物体の接触や、前記ドアハンドルの開動作、前記ドアハンドルの閉動作の少なくとも1つを検出する制御回路と、前記制御回路を覆う磁性材料からなる回路ケースと、前記回路ケースと制御回路とを接続するアース接続手段とを設けたものである。
これによって、無為な信号発信による周囲環境へのノイズの放出を防止すると同時に、外乱の静電容量の変化や電気ノイズの影響を低減することができる。
ハンドル本体の形状や寸法に対する設計自由度が高く、しかも、検出感度が高く、ドアの開閉操作時のハンドル本体への手指の接触が弱い場合でも確実にドアの開閉操作の有無を検出することができ、更には、無為な信号発信による周囲環境へのノイズの放出を防止すると同時に、外乱の静電容量の変化や電気ノイズの影響を低減することができる。
第1の発明は、ドアの開閉操作のためのドアハンドルと、前記ドアハンドルの変位に基づき変形する圧電センサと、前記圧電センサの出力信号に基づき前記ドアハンドルへの人または物体の接触や、前記ドアハンドルの開動作、前記ドアハンドルの閉動作の少なくとも1つを検出する制御回路と、前記制御回路を覆う磁性材料からなる回路ケースと、前記回路ケースと制御回路とを接続するアース接続手段とを設けたものである。そして、無為な信号発信による周囲環境へのノイズの放出を防止すると同時に、外乱の静電容量の変化や電気ノイズの影響を低減することができる。
第2の発明は、第1の発明の圧電センサを、制御回路に接続する入力近傍で前記圧電センサの一端を回路ケースに接続したことを特徴とする。そして、圧電センサから侵入するノイズの影響を低減して、安定に把持部の微少な変位を検出することができ、感度の高い操作の有無検出ができるものである。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の制御回路を、電源を供給するハーネスが制御回路に接続する入力近傍で回路ケースに接続するコンデンサを設けて、前記ハーネスから侵入する電気ノイズの影響を低減したことを特徴とする。そして、ハーネスから侵入するノイズの影響を低減して、安定に把持部23の微少な変位を検出することができ、感度の高い操作の有無検出ができるものである。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の制御回路を、圧電センサの入力部にコモンフィルタを設けて、前記圧電センサから侵入する電気ノイズの影響を低減した
ことを特徴とする。そして、圧電センサから侵入するノイズの影響を低減して、安定に把持部の微少な変位を検出することができ、感度の高い操作の有無検出ができるものである。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明の制御回路を、圧電センサの入力部に回路ケースに接続するコンデンサを設けて、前記圧電センサから侵入する電気ノイズの影響を低減したことを特徴とする。そして、圧電センサから侵入するノイズの影響を低減して、安定に把持部2微少な変位を検出することができ、感度の高い操作の有無検出ができるものである。
第6の発明は、特に、第1〜5のいずれか1つの発明の制御回路を、電源を供給するハーネスの入力部にコモンフィルタを設けて、前記ハーネスから侵入する電気ノイズの影響を低減したことを特徴とする。そして、ハーネスから侵入するノイズの影響を低減して、安定に把持部の微少な変位を検出することができ、感度の高い操作の有無検出ができるものである。
第7の発明は、特に、第1〜6のいずれか1つの発明の制御回路を、電源を供給するハーネスが接続する入力近傍にダイオードを設けて、電源の逆接続時に電流が流れることを防止することができる。
第8の発明は、特に、第1〜7のいずれか1つの発明のドアハンドル装置であり、制御回路から出力される圧電センサの信号に基づきドアハンドルの操作を判定する判定手段を設けて、所定のパルス幅以上であればドアハンドルが操作されたと判定することを特徴として、ドアハンドル部の操作性が向上できる。
第9の発明は、特に、第8の発明の判定手段を、圧電センサの出力部への電源を間欠に供給する出力電源手段を設けて、圧電センサの出力部で消費される電流を低減することができる。
第10の発明は、特に、第8または9の発明の判定手段を、制御回路の電源を供給する電源手段を設けて、制御回路で消費される電流を低減することができる。
第11の発明は、特に、第1〜10のいずれか1つの発明のドアハンドル装置を備えたドア部材である。これにより、建物や玄関ドア等のドアのキーレスエントリーシステムに適用して、キーレスエントリーシステムのドアハンドル部の操作性が向上できる。
第12の発明は、特に、第1〜10のいずれか1つの発明のドアハンドル装置を備えたキーレスエントリーシステムであり、このドアハンドル装置をサイドドアやテールゲートなどのドアでのキーレスエントリーシステムに適用して、ドアハンドル部の操作性が向上できる。
第13の発明は、特に、第8または9の発明の判定手段を、走行中に圧電センサの出力信号の状態判定を無効とするものであり、走行中に発生する振動の影響が低減できる。
第14の発明は、特に、第9または第10の発明の電源手段を、走行中に制御回路への電源の供給を停止するものであり、走行中に発生する振動の影響が低減できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明に係る第1の実施形態のドアハンドル装置を表す外観斜視図、図2は図1のA−A断面を表した内部構成図、図3は図2に示した圧電センサの概略構成図、図4は圧電素子材の構成図、図5はドアハンドル装置のブロック図である。
本発明の第1の実施の形態は、ドア13の開閉操作のためのドアハンドル11と、前記ドアハンドル11の変位に基づき変形する圧電センサ15と、前記圧電センサ15の出力信号に基づき前記ドアハンドル11の人または物体の接触や、前記ドアハンドル11の開動作、前記ドアハンドル11の閉動作の少なくとも1つを検出する制御回路17と、前記圧電センサ15の信号を増幅してドアハンドル11の接触を電気信号に変換する制御回路17を非磁性材料で覆おう回路ケース51と、前記回路ケース51を接地するアース接続手段52とを備えている。
このドアハンドル装置100は、図1に示すように、開閉操作のためのハンドル11を有するドア13に設けられ、このドア13の開扉操作をロックする図示しないドアロック手段を、ハンドル11の操作によってロック解除可能とする。ドアハンドル装置100は、その主要な構成として、ハンドル11に配設され可撓性を有する圧電素子にて形成した圧電センサ15と、ドア13と把持部23との間に手が挿入されたりして触れられたりして、把持部23が把持された際の接触荷重による圧電センサ15からの検出信号を受けてドアロックを解除する制御部である制御回路17とを備える。
ドアハンドル装置100は、車両のドア(ドアアウタパネル)13に組み付けられる。ハンドル11は、支持軸21を介して一端側23aをドア13に揺動自在に支持して、この揺動によって他端側を引き出し方向に移動する把持部23を有している。つまり、片側がヒンジとなるプルライズ式のハンドル11を構成している。圧電センサ15は、把持部23と接触するハンドル固定部24の間に配設され、把持部23の把持操作による圧電センサ15の変形を検出可能としている。なお、図1中、79はハンドル本体23の後側に装備されたキーシリンダケースを示す。
本実施形態において、圧電センサ15は、ハンドル固定部24に貼着され、把持部23との間に形成している。圧電センサ15は、ハンドル固定部24導出されたケーブル部29がドア13内に引き込まれて制御回路17に接続される。
圧電センサ15は、使用者が手で触れることによって把持部23が変位することで、圧電センサ15に振動が伝わる。この振動によって圧電センサ15が変形して、電気信号が得らる。つまり、把持部23を使用者が操作することを圧電センサ15が検知することができる。
圧電センサ15は、図3に示すように、所定長のケーブル状の圧電素子材31と、この圧電素子材31の一端に接続された断線検出用抵抗体33と、圧電素子材31の他端に接続された制御回路17と、この制御回路17に接続されたハーネス37と、このハーネス37の先端に接続されたコネクタ39とから構成されている。制御回路17に接続されたハーネス37は、電源供給用と検出信号の出力用で、その先端に装備されたコネクタ39を介して、電源や、通信用端末に接続される。
圧電センサ15に使用されている圧電素子材31は、図4に示す構造を有し、軸方向中心に芯線(中心電極)41と、この中心電極41の周囲に圧電セラミックスであるピエゾ素子材料(複合圧電体層)45を被覆し、さらにピエゾ素子材料45の周囲に外側電極43を配設し、最外周をPVC(塩化ビニル樹脂)等の被覆層47で被覆して形成したものである。この圧電素子材31は、優れた可撓性を有し、変形時の変形加速度に応じた出力信号を発生する。圧電セラミックスとしては、例えば、チタン酸鉛、又はチタン酸ジルコ
ン酸鉛の焼結粉体やニオブ酸ナトリウム等の非鉛系圧電セラミック焼結粉体を用いる。
上記ケーブル状の圧電センサ15は、使用温度が120℃まで可能な出願人独自開発の耐熱性を有する樹脂系材料をピエゾ素子材料45に用いており、従来の代表的な高分子ピエゾ素子材料(一軸延伸ポリ弗化ビニリデン)やピエゾ素子材料(クロロプレンと圧電セラッミック粉末のピエゾ素子材料)の最高使用温度である90℃より高い温度域(120℃以下)で使用できる。そして、ピエゾ素子材料45がフレキシブル性を有する樹脂と圧電性セラミックから構成され、また、コイル状金属中心電極及びフィルム状外側電極から成るフレキシブル電極を用いて構成しており、通常のビニールコード並みのフレキシブル性を有している。
ピエゾ素子材料45は、樹脂系材料と、10μm以下の圧電性セラミック粉末の複合体とから構成され、振動検出特性はセラミックにより、またフレキシブル性は樹脂によりそれぞれ実現している。本ピエゾ素子材料45は樹脂系材料として塩素系ポリエチレンを用い、高耐熱性(120℃)と容易に形成できる柔軟性を実現すると共に架橋する必要のない簡素な製造工程を可能とするものである。
このようにして得られたケーブル状の圧電センサ15は、ピエゾ素子材料45を成形したままでは、圧電性能を有しないので、ピエゾ素子材料45に数kV/mmの直流高電圧を印加することにより、ピエゾ素子材料45に圧電性能を付与する処理(分極処理)を行うことが必要である。ピエゾ素子材料45にクラックなどの微少な欠陥が内在する場合、その欠陥部で放電して両電極間が短絡し易くなるので、充分な分極電圧が印加できなくなるが、本発明では一定長さのピエゾ素子材料45に密着できる補助電極を用いた独自の分極工程を確立することにより、欠陥を検出・回避して分極を安定化でき、これにより数10m以上の長尺化も可能になる。
また、圧電ケーブルセンサにおいては、中心電極41にコイル状金属中心電極を、外側電極43にフィルム状電極(アルミニウム−ポリエチレンテレフタレート−アルミニウムの三層ラミネートフィルム)を用い、これによりピエゾ素子材料45と電極の密着性を確保すると共に、外部リード線の接続が容易にでき、フレキシブルなケーブル状実装構成が可能になる。
中心電極41は、銅−銀合金コイル、外側電極43はアルミニウム−ポリエチレンテレフタレート−アルミニウムから成る三層ラミネートフィルム、ピエゾ素子材料45はポリエチレン系樹脂+圧電性セラミック粉末、外皮は熱可塑性プラスチック、これにより、比誘電率は55、電荷発生量は10−13C(クーロン)/gf、最高使用温度は120℃となる。
以上の圧電素子材31は、一例として以下の工程により製造される。最初に塩素化ポリエチレンシートと40〜70体積%の圧電セラミックス(ここでは、チタン酸ジルコン酸鉛)粉未がロール法によりシート状に均一に混合される。このシートを細かくペレット状に切断した後、これらのペレットは中心電極41と共に、連続的に押し出されて複合圧電体層45を形成する。そして、補助電極を複合圧電体層45の外周に接触させて前記補助電極と中心電極41との間に高電圧を印加させて分極処理を行う。それから、外側電極43が複合圧電体層45の周囲に巻き付けられる。外側電極43を取り巻いて被覆層47も連続的に押し出される。
上記塩素化ポリエチレンに圧電セラミックス粉体を添加するとき、前もって、圧電セラミックス粉体をチタン・カップリング剤の溶液に浸漬・乾燥することが好ましい。この処理により、圧電セラミックス粉体表面が、チタン・カップリング剤に含まれる親水基と疎
水基で覆われる。親水基は、圧電セラッミクス粉体同士の凝集を防止し、また、疎水基は塩素化ポリエチレンと圧電セラミックス粉体との濡れ性を増加する。この結果、圧電セラミックス粉体は、塩素化ポリエチレン中に均一に、最大70体積%までに多量に添加することができる。上記チタン・カップリング剤溶液中の浸漬に代えて、塩素化ポリエチレンと圧電セラミックス粉体のロール時にチタン・カップリング剤を添加することにより、上記と同じ効果の得られることが見出された。この処理は、特別にチタン・カップリング剤溶液中の浸漬処理を必要としない点で優れている。このように、塩素化ポリエチレンは、圧電セラミックス粉体を混合する際のバインダー樹脂としての役割も担っている。
本実施の形態の場合、中心電極41には、銅系金属による単線導線を使用している。また、外側電極43には、高分子層の上にアルミ金属膜の接着された帯状電極を用い、これを複合圧電体層45の周囲に巻き付けた構成としている。そして、高分子層としては、ポリエチレン・テレフタレート(PET)を用い、この上にアルミ薄膜を接着した電極は、商業的にも量産されて、安価であるので、外側電極43として好ましい。この電極を制御回路17に接続する際には、例えば、加締めや、ハトメにより接続することができる。また、外側電極43のアルミ薄膜の周りに金属単線コイルや金属編線を制御回路17の接続用に半田付けする構成としてもよく、半田付けが可能となるので、作業の効率化が図れる。なお、圧電素子材31を外部環境の電気的雑音からシールドするために、外側電極43は部分的に重なるようにして複合圧電体層45の周囲に巻き付けることが好ましい。
被覆層47としては、前述の塩化ビニル樹脂よりも断熱性及び防水性に優れたゴム材料を使用することもできる。このゴム材料とは、接触する物品の押圧力で複合圧電体層45が変形し易いように、複合圧電体層45よりも柔軟性及び可撓性の高いものが良い。車載部品として耐熱性、耐寒性を考慮して選定し、具体的には、−30℃〜85℃で可撓性の低下が少ないものを選定することが好ましい。このようなゴム材料として、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、シリコンゴム(Si)、熱可塑性エラストマー等を用いればよい。以上のような構成により、圧電素子材31の最小曲率は、半径5mmまで可能になり、また、塩化ビニルと比較して、更に優れた断熱性及び防水性を確保することができる。
上記のように、圧電素子材31の複合圧電体が塩素化ポリエチレンの有する可撓性と圧電セラミックスの有する高温耐久性とを併せ持つので、圧電体としてポリフッ化ビニリデンを用いた従来の圧電センサのような高温での感度低下がなく、高温耐久性がよい上、EPDMのようなゴムのように成形時に加硫工程が不要なので生産効率がよいという利点が得られる。
図5に示すように、圧電素子材31の出力信号からドアの開閉操作の有無を検出する制御回路17と、制御回路17の信号を図示していないドアのロック装置の施錠/解錠を行う開閉駆動手段を制御する開閉制御手段に送り、キーレスエントリーシステムを構成する。
制御回路17は、バッテリーから供給される電源を安定化する電源部53と、圧電素子材31の出力信号から所定の周波数成分を増幅する増幅部54と、増幅部54からの出力信号に基づき圧電素子材31への物体の接触を判定する電圧比較部55と、この電圧比較部55からの信号を前記開閉制御手段に送るトランジスタなどからなるセンサ出力部56を有している。制御回路17は、アース接続手段52によってバッテリーの接地側に接続して、制御回路17のシールド効果が得られる構成としている。制御回路17はプリント基板上に形成して、磁性材料である鉄などの金属材質で形成した回路ケース51にネジなどの機械的あるいは半田付けまたはバネ性を利用したアース端子などで電気的に接続されている。
増幅部54は、圧電素子材31の出力信号から自動車の車体の振動等に起因する不要な信号を除去し、異物の接触による押圧により圧電素子材31が変形する際に圧電素子材31の出力信号に現れる特有な低周波数成分のみを抽出するようなフィルタ特性を有する。フィルタ特性の決定には、自動車の車体の振動特性や走行時の車体振動を解析して最適化すればよく、制御回路17をシールド効果で安定したフィルタ特性が実現できる。
以上のドアハンドル装置100では、図2に示すように、把持部23に手指がかけられて、矢印(ロ)方向に把持部23が引き出されると、圧電センサ15が変形し、その変形による圧電素子材31の出力信号に基づいて判定手段17が、ドアの開閉操作の有無を判定し、開閉駆動手段の動作が制御される。
図6(a)は圧電センサ15に加わる荷重とセンサ出力特性を示す線図である。出願人が圧電センサ15の荷重とセンサ出力の関係を実験した結果、圧電センサ15に(a)のような曲げ荷重を印加したとき、センサ出力が(b)のような変動を呈するようになる。
(1)時刻t0で圧電センサ15に荷重が加わっていないときは、センサ出力は電圧Vaを示している。
(2)時刻t1で圧電センサ15に一定方向に曲げ荷重が加わると、加わった瞬間からセンサ出力はVbに増加した後、直ぐに反転して0(V)になり、その後再びVaに戻る。
(3)その後、曲げたままにしていてもセンサ出力はVaを示したままである。
(4)時刻t3で、圧電センサ15をもとの状態に戻すと、その瞬間からセンサ出力はVcに減少したあと、直ぐに反転してVdになり、その後再びVaに戻る。
このように、この圧電センサ15は加速度に反応した出力を高感度に検出できるため、微小な振動を精度良く検出して出力することができる。なお、荷重印加タイミングの検出には、例えば図示した電圧Vaを中心とした所定電圧幅ΔVの判定閾値を設け、この判定閾値を越えた場合に荷重変化があったと判定すれば良い。
以上に説明した第1の実施の形態のドアハンドル装置100では、圧電センサ15はその構成要素である圧電素子材31が把持部23が手で把持されることにより変形すればドア開閉操作の有無を検出することができ、圧電センサ15自体を把持部23内に組み込む必要がない。ハンドル11は操作時に把持性や外観デザイン等を重視して任意に形状や寸法を設計可能になり、ハンドル11の形状や寸法に対する設計自由度が高くなる。
しかも、上記の圧電センサ15は、ドアの開閉操作時に手で把持部23が把持されることによって圧電素子材31のピエゾ素子材料49が変形を受けることで、開閉操作の有無を検出するもので、静電容量式の従来のハンドル操作検出センサと比較して、ドアの開閉操作に無関係な器物の接近等を誤検出する虞がない。
従って、検出感度を高く設定して、把持部23が把持された際に圧電センサ15に生じる僅かな変位によって、鋭敏に開閉操作の有無を検出することが可能で、ドアの開閉操作の有無を検出させることが可能で、ドアの開閉操作時の把持部23への手の接触が弱い場合でも確実に開閉操作の有無を検出できる。
また、圧電センサ15を把持部23とハンドル固定部24の間に形成することで、外観
に圧電センサ15が露出しないため、美観を損ねることがいハンドル装置が提供できる。
なお、本実施の形態では圧電センサ15を把持部23とハンドル固定部24の間に形成しているが、例えば柔らかいゴム系の緩衝材を把持部23と圧電センサ15との間、あるいは圧電センサ15とハンドル固定部24との間に設けることで、より把持部23の変位を検出することができるものである。
(実施の形態2)
次に本発明の第2の実施の形態のドアハンドル装置について説明する。
なお、本実施の形態において、第1の実施の形態と同一のものには同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図7は本発明に係る第2の実施の形態の制御回路を表す回路ブロック図である。
本発明の第2の実施の形態は、実施の形態1との相違点は、圧電センサは、制御回路17に接続する入力近傍で前記圧電センサ15の一端を回路ケース51に接続したものである。
以上のように構成されたハンドル装置について、以下その動作、作用を説明する。
圧電素子材31の一端である外側電極43を制御回路17に接続する入力近傍で回路ケース51に接続するようにしている。回路ケース51との接続方法は、ネジなどの機械的あるいは半田付けまたはバネ性を利用したアース端子などで電気的に接続されている。この接続により圧電素子材31の接地GNDが強化されて、圧電センサ15をより強化したシールドが得られる。また圧電センサ15から侵入するノイズは、制御回路17の入力近傍で回路ケース51に伝達するため、制御回路17内の増幅器54などのGNDを揺らすことが少なくなり、耐ノイズ性が向上できるものである。
以上のように本実施の形態においては、圧電センサ15から侵入するノイズの影響を低減して、安定に把持部23の微少な変位を検出することができ、感度の高い操作の有無検出ができるものである。
(実施の形態3)
図8は本発明に係る第3の実施の形態の制御回路を表す回路ブロック図である。
本発明の第3の実施の形態は、実施の形態1との相違点は、制御回路は、電源を供給するハーネス37が制御回路17に接続する入力近傍で回路ケース51に接続するコンデンサ57(a)、57(b)、57(c)を設けて、前記ハーネス37から侵入する電気ノイズの影響を低減している。
以上のように構成されたハンドル装置について、以下その動作、作用を説明する。
ハーネス37が制御回路17に接続する入力近傍に回路ケース51に接続するように、バッテリーの+端子にコンデンサ57(a)と、バッテリーの接地端子にコンデンサ57(b)と、センサ出力部56にコンデンサ57(c)が接続されている。このコンデンサ57(a)、(b)、(c)はハーネス37から侵入するノイズを回路ケース51へバイパスすることを目的としており、高周波ノイズ成分を回路ケース51へ逃がすことができる。このようにハーネス37から侵入するノイズを抑制して、制御回路17内の増幅部54などへの影響が低減できる。
以上のように本実施の形態においては、ハーネス37から侵入するノイズの影響を低減して、安定に把持部23の微少な変位を検出することができ、感度の高い操作の有無検出ができるものである。
(実施の形態4)
図9は本発明に係る第4の実施の形態の制御回路を表す回路ブロック図である。
本発明の第4の実施の形態は、実施の形態1との相違点は、制御回路は、圧電センサ15の入力部にコモンフィルタ58を設けて、前記圧電センサ15から侵入する電気ノイズの影響を低減している。
以上のように構成されたハンドル装置について、以下その動作、作用を説明する。
コモンフィルタ58は、圧電センサ15の入力部に形成されて、圧電センサ15から侵入する高周波ノイズを熱に変換するとともに、位相を打ち消す合うようにノイズを抑制する。また圧電センサ15が長くなると、よりコモンノイズが多くなり、前記コモンフィルタ58の効果が得られ、ハンドルの取付自由度が高めることができる。
なおコモンフィルタ58の後段にコンデンサを設けたり、複数段にコモンフィルタを形成してフィルタ効果を高めることで、より耐ノイズ性が向上できるものである。
以上のように本実施の形態においては、圧電センサ15から侵入するノイズの影響を低減して、安定に把持部23の微少な変位を検出することができ、感度の高い操作の有無検出ができるものである。
(実施の形態5)
図10は本発明に係る第3の実施の形態の制御回路を表す回路ブロック図である。
本発明の第5の実施の形態は、実施の形態1との相違点は、制御回路は、圧電センサ15の入力部に回路ケース51に接続するコンデンサ59(a)、59(b)とを設けて、前記圧電センサ15から侵入する電気ノイズの影響を低減している。
以上のように構成されたハンドル装置について、以下その動作、作用を説明する。
圧電センサ15が制御回路17に接続する入力近傍に回路ケース51に接続するように、圧電センサ15の中心電極41側にコンデンサ59(a)と、外側電極43側にコンデンサ59(b)とを接続している。このコンデンサ59(a)、(b)は圧電センサ15から侵入するノイズを回路ケース51へバイパスすることを目的としており、高周波ノイズ成分を回路ケース51へ逃がすことができる。このように圧電センサ15から侵入するノイズを抑制して、制御回路17内の増幅部54などへの影響が低減できる。
以上のように本実施の形態においては、圧電センサ15から侵入するノイズの影響を低減して、安定に把持部23の微少な変位を検出することができ、感度の高い操作の有無検出ができるものである。
(実施の形態6)
図11は本発明に係る第6の実施の形態の制御回路を表す回路ブロック図である。
本発明の第6の実施の形態は、実施の形態1との相違点は、制御回路は、電源を供給す
るハーネス37の入力部にコモンフィルタ60を設けて、前記ハーネス37から侵入する電気ノイズの影響を低減している。
以上のように構成されたハンドル装置について、以下その動作、作用を説明する。
コモンフィルタ60は、ハーネス37の入力部に形成されて、ハーネス37から侵入する高周波ノイズを熱に変換するとともに、位相を打ち消す合うようにノイズを抑制する。またハーネス37が長くなると、よりコモンノイズが多くなり、前記コモンフィルタ60の効果が得られ、ハンドルの取付自由度や開閉制御手段の取付自由度が高めることができる。
以上のように本実施の形態においては、ハーネス37から侵入するノイズの影響を低減して、安定に把持部23の微少な変位を検出することができ、感度の高い操作の有無検出ができるものである。
(実施の形態7)
図12は、本発明の大7の実施の形態の制御回路を表す回路ブロック図である。本発明の実施の形態が実施の形態1〜6と相違する点は、アース接続手段252(a)、252(b)を備えている点である。
図12に示すように、圧電センサ15の出力信号からドアハンドル11の開閉操作の有無を検出する制御回路217と、制御回路217から出力される信号に基づいて、図示していないドアのロック装置の施錠/解錠を行う開閉制御手段とによってキーレスエントリーシステムを構成する。
制御回路217は、バッテリーから供給される電源を安定化する電源部253と、圧電センサ15の信号から所定の周波数成分を増幅する増幅手段254と、この増幅部254からの出力信号に基づき圧電センサ15の変位を判定する電圧比較部255と、ハーネス237を介して電圧比較部255からの信号を前記開閉制御手段に送るトランジスタなどからなるセンサ出力部256とを有している。制御回路217は、磁性材料である鉄などの金属材料で形成した回路ケース251で覆われていて、制御回路217と回路ケース251とを接続するアース接続手段252(a)、252(b)で電気的に接続されている。アース接続手段252(a)、252(b)は、バネ性を利用したアース端子などでバッテリーの接地側を回路ケース251に接続する。
アース接続手段252(a)は、圧電センサ15が接続される制御回路217の入力近傍で回路ケース251に接続している。またアース手段252(b)は、ハーネス237が接続される制御回路217の入力近傍で回路ケース251に接続している。アース接続手段252(b)は、バッテリーの接地側に接続されており、これによって回路ケース51が接地されシールド効果が得られるものである。
なお、アース接続手段252(a)252(b)は、制御回路217のバッテリー接地側と回路ケース251が電気的に接続されて、制御回路217が回路ケース251によってシールド効果が得られれば良く、例えばアース端子をネジなどで固定することや、半田付けを施す構成としても良い。
増幅部254は、圧電センサ15の出力信号から自動車の車体の振動等に起因する不要な信号を除去し、圧電センサ15が変形する際に現れる特有な低周波数成分のみを抽出するようなフィルタ特性を有している。フィルタ特性の決定には、自動車の車体の振動特性や走行時の車体振動を解析して最適化すればよく、制御回路17をシールド効果でより安
定したフィルタ特性が実現できる。
(実施の形態8)
次に本発明の第8の実施の形態のドアハンドル装置について説明する。なお、本実施の形態において、実施の形態7と同一のものには同一の符号を付与して、重複する説明は省略する。
図13は、本発明の係わる第8の実施の形態の制御回路を表すブロック図である。
本発明の第8の実施の形態は、第7の実施の形態との相違点は、制御回路は、圧電センサ15が制御回路217に接続する入力近傍に設けたコモンフィルタ257(a)と、電源を供給するハーネス237が制御回路217に接続する入力近傍に設けたコモンフィルタ257(b)とを備えている。
コモンフィルタ257(a)、257(b)は、フェライトビーズを2つ用いてコモンモードフィルタを形成して、高周波ノイズが除去できる構成としている。なお、コモンフィルタ257(a)、257(b)は、制御回路217へ侵入するノイズが除去できれば良く、例えば巻き線型のコモンフィルタやLC複合フィルタなどノイズの周波数に適して選択することでフィルタ効果が得られるものである。
以上のように構成されたハンドル装置において、以下その動作、作用を説明する。
コモンフィルタ257(a)は、圧電センサ15の入力部に形成して、圧電センサ15から侵入する高周波ノイズを熱に変換すると共に、位相を打ち消し合うようにノイズを抑制する。この圧電センサ15の長くなると、よりコモンノイズが大きくなり前記コモンフィルタ257(a)の効果が期待できる。
またコモンフィルタ257(b)は、ハーネス237の入力部に形成して、ハーネス237から侵入するノイズを抑制する。
さらに、コモンフィルタ257(a)、257(b)によって、バッテリーなどの外部のGNDと圧電センサ15の信号を増幅してドアハンドルの接触動作を電気信号に変換する制御回路217のGNDとにインピーダンスを形成することができるため、より圧電センサ15やハーネス237から侵入する電気ノイズの影響を低減することができる。
なお、コモンフィルタ257(a)、257(b)の出力側にコンデンサを接続して、LCフィルタを形成することや、複数段にコモンフィルタを形成することで、よりノイズが低減できるものである。
以上のように本実施の形態においては、圧電センサ15或いはハーネス37から侵入するノイズの影響を低減して、安定に把持部23の微少な変位を検出することができ、感度の高い操作の有無が検出できる。
(実施の形態9)
図14は、本発明に係わる第9の実施の形態の制御回路を表すブロック図である。
本発明の第9の実施の形態は、実施の形態7との相違点は、制御回路は、圧電センサ15からの信号入力部に接続したコンデンサ258(a)と、電源を供給するハーネス237の入力部に接続したコンデンサ258(b)、258(c)を備えて、前記圧電センサ15またはハーネス237から侵入する電気ノイズの影響を低減したものである。
以上のように構成されたハンドル装置において、以下その動作、作用を説明する。
圧電センサ15が制御回路217に接続する入力近傍にアース接続手段252(b)を介して回路ケース251に接続するように、圧電センサ15の中心電極41側にコンデンサ258(a)が設けられている。このコンデンサ258(a)は、圧電センサ15から侵入するノイズを回路ケース251へバイパスすることを目的としており、高周波ノイズ成分を回路ケース251へ逃がして、バッテリーに流すことができる。
また、ハーネス237が制御回路17に接続する入力近傍にバッテリーの電源間に接続するコンデンサ258(b)と、センサ出力部256に接続したコンデンサ258(c)が接続されている。このコンデンサ258(b)、258(c)は、ハーネス237から侵入するノイズをバイパスさせて、バッテリーへ帰還させることができる。このようにハーネス237から侵入するノイズを抑制して、制御回路217内の増幅部254等への影響が低減できる。
以上のように本実施の形態においては、ハーネス237から侵入するノイズの影響を低減して、安定に把持部23の微少な変位を検出することができ、感度の高い操作の有無が検出できる。
(実施の形態10)
図15は、本発明に係わる第10の実施の形態の制御回路を表すブロック図である。
本発明の第10の実施の形態は、実施の形態7との相違点は、制御回路は、電源を供給するハーネス237が接続する入力近傍にダイオード259を備えて、電源の逆接続時に電流が流れることを防止したものである。
以上のように構成されたハンドル装置において、以下その動作、作用を説明する。
ダイオード259は、バッテリーの+端子に直列に接続して、制御回路217内の電源部253へ電源を供給している。バッテリーが逆接続された場合は、極性が逆の電位が制御回路217に加わる。この時ダイオード259の順方向とは逆に電位が加わるが、ダイオード259によって電流が流れること防止することができる。この電流が流れないことで制御回路217が故障することがなく、後に正規にバッテリーが接続された場合には、制御回路217が正常に動作することができる。
以上のように本実施の形態においては、ダイオード259によって、誤ってバッテリーが逆接属された場合でも、制御回路217を保護することができる。
(実施の形態11)
図16は、本発明に係わる第11の実施の形態の制御回路を表すブロック図である。
本発明の第11の実施の形態は、実施の形態7との相違点は、制御回路217から出力される圧電センサ15の信号に基づきドアハンドル11の操作を判定する判定手段260とを備えて、前記出力信号が所定のパルス幅以上であればドアハンドル11が操作されたと判定することを特徴としている。
以上のように構成されたハンドル装置において、以下その動作、作用を説明する。
圧電センサ15は、把持部23が開閉されると開閉時の速度に応じてセンサ出力信号が
発生する。この圧電センサ15の信号を制御回路17が増幅してセンサ出力部256によって判定手段260に送られる。センサ出力部56は、オープンコレクタ構成のトランジスタで形成され、バッテリーの+側に接続された抵抗を介して電位が供給されている。この時のセンサ出力信号は、圧電センサ15がONの場合はLow電位で、圧電センサ15がOFFの場合はHigh電位となる。このようにセンサ出力信号のHigh電位或いはLow電位の電位を判別することでドアハンドル11の操作が検知できる。判定手段260は、マイクロコンピュータなどで構成されて、センサ出力信号を読み取りドアハンドル11の操作を判定している。例えば、マイクロコンピュータの検知周期を5msとして、ノイズ除去するために3回聞きとした場合、最長検知時間は5ms×4回となり、20msかかるものである。つまり、圧電センサ15の出力信号のパルス幅が20ms以上あれば正常に検知できたことになる。外乱のノイズが侵入した場合、短いパルス信号がセンサ出力信号に重畳される。これらの外乱ノイズを除去するために3回などの複数回聞きすることで、安定にドアハンドル11の操作が検出できる。このように把持部23の開閉速度は低周波のため、圧電センサ15が出力するパルス幅も前記20msと比べて十分に長いことを利用している。
以上のように本実施の形態においては、判定手段260が、前記出力信号が所定のパルス幅以上であればドアハンドル11が操作されたと判定することで、より安定したドアハンドル11の開閉操作が検出できるものである。
(実施の形態12)
図17は、本発明に係わる第12の実施の形態の制御回路を表すブロック図である。
本発明の第12の実施の形態は、実施の形態1との相違点は、判定手段260は、圧電センサ15の出力部への電源を間欠に供給するトランジスタなどの電気スイッチで形成した出力電源手段261とを備えて、センサ出力部56で消費する電流を低減するようにしている。
以上のように構成されたハンドル装置において、以下その動作、作用を説明する。
出力電源手段61は、判定手段260内のマイクロコンピュータの動作に基づいて、センサ出力信号の読み取り期間のみトランジスタをONさせて抵抗に電源を供給する。この電源供給によって、センサ出力部56に電源が供給されて、圧電センサ15がONの場合はLow電位で、圧電センサ15がOFFの場合はHigh電位となる。電源を供給する期間は、上記で述べたように検知周期5ms間の数百μs間供給すれば、マイクロコンピュータは電位が判定できるものである。このようにセンサ出力信号を読み取る期間のみ電源を供給することで、不要な電力を消費することなく、省電力化が図れるものである。
以上のように本実施の形態においては、出力電源手段261によって、センサ出力部56で消費する電流を低減することで、省電力化を図ることができる。
(実施の形態13)
図18は、本発明に係わる第13の実施の形態の制御回路を表すブロック図である。
本発明の第13の実施の形態は、実施の形態7との相違点は、判定手段は、制御回路217の電源を供給する電源手段262とを備えて、制御回路217で消費される電流を低減するようにしている。
以上のように構成されたハンドル装置において、以下その動作、作用を説明する。
電源手段262は、判定手段260内のマイクロコンピュータの動作に基づいて、センサ出力信号の読み取り期間のみトランジスタをONさせて抵抗に電源を供給する。この電源供給によって制御回路217へ電源が供給されて、圧電センサ15の変位が検出できる状態となる。この電源供給する期間は、例えば図示していない認証カードで使用者が判別された状態から電源手段262がONさせて、制御回路217へ電源が供給される。この許可された使用者を判別して、ドアハンドル11が操作されると、ドアの施錠が解除される。その後所定時間内に認証カードが認識されなければ電源手段262が電源供給を停止する。このように認証カードの有無を検知した場合に、電源手段262が電源を供給するようにして、電源の供給期間を抑制することができる。
以上のように本実施の形態においては、電源手段262が制御回路17の電源の供給を制御することで、制御回路17で消費される電流を低減して省電力化が図れるものである。
また、上記実施形態1〜13のドアハンドル装置を玄関などのドアでのスマートエントリーシステムに適用した建物や、サイドドアやテールゲート等のドアでのキーレスエントリーシステムに適用した自動車を提供できる。
また、判定手段260が走行中に圧電センサの出力信号の状態判定を無効とすることで、走行中に圧電センサ15が動作してもキーレスエントリーシステムの誤作動を防止することができる。走行中に車体振動によっては、圧電センサ15が変位して出力信号が現れることがある。判定手段260が走行中に前記信号の状態判定を無効とすることで、圧電センサ15の出力状態に関係なく、ドアハンドル11の開閉動作が停止できるもので、より安定に動作するキーレスエントリーシステムが提供できる。
さらに、電源手段262が走行中に制御回路17または217への電源の供給を停止することで、走行中に圧電センサ15の出力がなくなることと、制御回路17または217で消費される電力を削減することができるため、省電力が図れたキーレスエントリーシステムが提供できる。
以上のように、本発明にかかるドアハンドル装置は、把持部の変位を圧電センサが検出することで、微少な変位を検出することができ、確実に使用者が操作されたことを検出することが可能となるので、車載用ハンドルや、一般家庭またはオフィスなどで使用するハンドル装置などの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1におけるドアハンドル装置を表す外観斜視図 同実施形態における図1のA−A断面の内部構成図 同実施形態における図2に示した圧電センサの概略構成図 同実施形態における圧電素子材の構成図 同実施形態における制御回路を示すブロック図 (a)同実施の形態における圧電センサに対する曲げ荷重を示す図(b)同実施の形態における圧電センサの曲げ荷重に対して出力されるセンサ出力図 本発明の実施の形態2における制御回路を示すブロック図 本発明の実施の形態3における制御回路を示すブロック図 本発明の実施の形態4における制御回路を示すブロック図 本発明の実施の形態5における制御回路を示すブロック図 本発明の実施の形態6における制御回路を示すブロック図 本発明の実施の形態7における制御回路を示すブロック図 本発明の実施の形態8における制御回路を示すブロック図 本発明の実施の形態9における制御回路を示すブロック図 本発明の実施の形態10における制御回路を示すブロック図 本発明の実施の形態11における制御回路を示すブロック図 本発明の実施の形態12における制御回路を示すブロック図 本発明の実施の形態13における制御回路を示すブロック図 従来例の車両用ドアハンドル装置の構成説明図
符号の説明
11 ドアハンドル
13 ドア
15 圧電センサ
17、217 制御回路
37,237 ハーネス
51、 251 回路ケース
52 アース接続手段
57(a)、(b)、(c) コンデンサ
58 コモンフィルタ
59(a)、(b) コンデンサ
60 コモンフィルタ
252(a)、252(b) アース接続手段
257(a)、257(b) コモンフィルタ
258(a)、258(b)、258(c) コンデンサ
259 ダイオード
260 判定手段
261 出力電源手段
262 電源手段

Claims (14)

  1. ドアの開閉操作のためのドアハンドルと、前記ドアハンドルの変位に基づき変形する圧電センサと、前記圧電センサの出力信号に基づき前記ドアハンドルへの人または物体の接触や、前記ドアハンドルの開動作、前記ドアハンドルの閉動作の少なくとも1つを検出する制御回路と、前記制御回路を覆う磁性材料からなる回路ケースと、前記回路ケースと制御回路とを接続するアース接続手段とを備えたドアハンドル装置。
  2. 圧電センサは、制御回路に接続する入力近傍で前記圧電センサの一端を回路ケースに接続した請求項1記載のドアハンドル装置。
  3. 制御回路は、電源を供給するハーネスが制御回路に接続する入力近傍で回路ケースに接続するコンデンサを設けて、前記ハーネスから侵入する電気ノイズの影響を低減した請求項1または2に記載のドアハンドル装置。
  4. 制御回路は、圧電センサからの信号入力部にコモンフィルタを設けて、前記圧電センサから侵入する電気ノイズの影響を低減した請求項1から3のいずれか1項に記載のドアハンドル装置。
  5. 制御回路は、圧電センサからの信号入力部に回路ケースに接続するコンデンサを設けて、前記圧電センサから侵入する電気ノイズの影響を低減した請求項1から4のいずれか1項に記載したドアハンドル装置。
  6. 制御回路は、電源を供給するハーネスの入力部にコモンフィルタを設けて、前記ハーネスから侵入する電気ノイズの影響を低減した請求項1から5のいずれか1項に記載したドアハンドル装置。
  7. 制御回路は、電源を供給するハーネスが接続する入力近傍にダイオードを備えて、電源の逆接続時に電流が流れることを防止した請求項1から6のいずれか1項に記載したドアハンドル装置。
  8. 制御回路から出力される圧電センサの信号に基づきドアハンドルの操作を判定する判定手段を備えて、所定のパルス幅以上であればドアハンドルが操作されたと判定することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載したドアハンドル装置。
  9. 判定手段は、圧電センサの出力部への電源を間欠に供給する出力電源手段を備えて、センサ出力部で消費される電流を低減する請求項8に記載したドアハンドル装置。
  10. 判定手段は、制御回路の電源を供給する電源手段とを備えて、制御回路で消費される電流を低減する請求項8または9に記載のドアハンドル装置。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載のドアハンドル装置を備えたドア部材。
  12. 請求項1から10のいずれか1項に記載のドアハンドル装置を備えたキーレスエントリーシステム。
  13. 請求項8から10記載のドアハンドル装置を車両に設け、判定手段は、前記車両の走行中に圧電センサの出力信号の状態判定を無効とすることを特徴としたドアハンドル装置を備えたキーレスエントリーシステム。
  14. 請求項9または10に記載のドアハンドル装置を車両に設け、電源手段は、前記車両の走行中に制御回路への電源の供給を停止することを特徴としたドアハンドル装置を備えたキーレスエントリーシステム。
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