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JP2007001453A - 車両用ドア構造 - Google Patents

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JP2007001453A
JP2007001453A JP2005184462A JP2005184462A JP2007001453A JP 2007001453 A JP2007001453 A JP 2007001453A JP 2005184462 A JP2005184462 A JP 2005184462A JP 2005184462 A JP2005184462 A JP 2005184462A JP 2007001453 A JP2007001453 A JP 2007001453A
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Tomoyuki Nunome
智之 布目
Shinji Suzuki
信次 鈴木
Chihiro Yamamoto
千尋 山本
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Subaru Corp
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Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

【課題】側面衝突に対する安全性をより向上した車両用ドア構造を提供する。
【解決手段】車両用ドア構造を、車両1の側部に形成されたドア開口10aに設けられるドアパネル120と、その両端部をドアパネル120の前端部及び後端部にそれぞれ固定され、その横断面の少なくとも一部に閉断面部を有するフレーム130と、フレーム130の中間部及びドア開口10aの内周縁部にそれぞれ接続され、ドア開口10aに対するドアパネル120の車室内側への移動を制限する移動制限部200とを備える構成とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、側面衝突時の安全性を向上した車両用ドア構造に関するものである。
自動車等の車両は、側面衝突に対する安全性を向上することが求められている。
従来、車両は、前後のドア間に設けられるセンターピラー部や、ドアの下端部に隣接するサイドシル部を補強することによって、側面衝突に対する安全性を確保したものが知られている。
しかし、実際の衝突においては、入力は必ずしもセンターピラー部、サイドシル部に加わるとは限らず、特に加害側の車両が比較的車高の高いSUV車等である場合は、側面衝突時の入力がサイドシルよりも上方の領域に集中する場合があり、この場合にはサイドシルを補強する効果は低くなってしまう。
このため、車両は、ドア部に入力を受けた場合の衝突安全性をより向上することが要望されている。
例えば、車両用ドア構造は、衝突時におけるドアの変形量を低減するため、アウタパネルとインナパネルとの間の空間部内に、その前後方向にわたして中空のパイプを有するサイドインパクトビームを配置したものが知られている(例えば、特許文献1)。
また、車両用ドア構造は、ドアの下端部に前後方向に延在する閉断面部を形成したものが知られている(例えば、特許文献2,3)。
一方、車両用ドア構造は、衝突時にドアが車室内側に押し込まれることを防止するため、ドアから突き出した係止ピンと、車体側に設けられこの係止ピンが係合される係合孔とを有するキャッチャを備えたものが知られている(例えば、特許文献4)。
特開2002−316536号公報 特開平5−286364号公報 特開2004−82797号公報 特開2003−81137号公報
しかし、ドアは、サイドインパクトビームや閉断面部等の内部構造に依存してその変形量を低減しようとすると、このような補強部材のサイズを大きくしたり、その本数を増加させる必要があるから、重量や部品点数が増加してしまう。
一方、キャッチャは、ドアの車室内側への移動を抑制するために有用であるが、キャッチャを設ける場合ドア側においても高い支持剛性が要求されることから、従来その設置箇所は、例えばラッチリンホースメント等の補強が施されたドアの後端部とすることが一般的であることから、例えばドアが中折れ変形した場合にその中央部の車室内への移動を防止することは困難である。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、側面衝突に対する安全性をより向上した車両用ドア構造を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1の発明は、車両の側部に形成されたドア開口に設けられるドアパネルと、その両端部を前記ドアパネルの前端部及び後端部にそれぞれ固定され、その横断面の少なくとも一部に閉断面部を有するフレームと、前記フレームの中間部及び前記ドア開口の内周縁部にそれぞれ接続され、前記ドア開口に対する前記ドアパネルの車室内側への移動を制限する移動制限部とを備える車両用ドア構造である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用ドア構造において、前記移動制限部の前記ドア開口側の接続部はサイドシルに設けたことを特徴とする車両用ドア構造である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両用ドア構造において、前記フレームの前記閉断面部は、その高さ方向の寸法を車幅方向の寸法よりも大きく形成したことを特徴とする車両用ドア構造である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用ドア構造において、前記フレームは、前記車両の前後方向に延在しかつ前記フレームを構成する部材の一部が重ねて配置される接合部を有し、前記移動制限部は、前記接合部を挟持する挟持部を備えることを特徴とする車両用ドア構造である。
本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
(1)ドアパネルの車室内側への移動を制限する移動制限部をこのフレームの中間部に接続したから、移動制限部のドア側における支持剛性を向上でき、移動制限部の効果を確保することができるとともに、フレームが曲げ変形を受ける際のスパンを短縮することができ、その変形に対する強度をいっそう向上することができる。これによって、ドアがいわゆる中折れ変形を起こし、車室内側に移動することを効果的に防止することができる。
さらに、側面衝突時にドアパネルに加わる加重を分散して車体側に伝達できるから、車体の負荷を軽減することができる。
(2)移動制限部の車体側の接続部を比較的剛性の高いサイドシル部に設けたことによって、移動制限部の効果を確保することができる。
(3)フレームの閉断面部は、その高さ方向の寸法を車幅方向よりも大きくすることによって、このフレームが側面衝突による荷重を受ける面部のサイズを大きくすることができ、フレームによる衝撃吸収効果を確保することができる。
(4)フレームを構成する部材の一部が重ねて配置される接合部を、移動制限部に設けた挟持部が挟持することによって、フレームが変形する際の接合部の剥離を防止することができる。
本発明は、側面衝突に対する安全性をより向上した車両用ドア構造を提供するという課題を、その両端部をドアのインナパネルの前端部及び後端部にそれぞれ固定されかつ閉断面を有するドアフレームと、ドアフレームの中間部及びサイドシルにそれぞれ接続されたキャッチャとを設けることによって解決した。
以下、本発明を適用した車両用ドア構造の実施例1について説明する。
実施例1において、車両は例えば車両の両側面に前後方向に配列された前後ドアをそれぞれ有する乗用車等の自動車であって、本発明の車両用ドア構造をその前側のドアに備えたものである。このドアは、車両前方側の端部に設けられたヒンジの軸回りに回転して開閉するものである。
図1は、この車両の前側ドア部を車幅方向から見た状態を示す図である。図2は、図1のII−II部矢視断面図である。図3は、図2のIII部拡大図である。
図1に示すように、車両1は、キャビン(車室)10と、ドア100とを備えている。
キャビン10は、フロントピラー11と、センターピラー12と、サイドシル13と、ルーフ14とを備え、ドア100は、これらによって形成されるドア開口10aに備えられている。
フロントピラー11は、車両1の図示しないフロントホイールハウスの後方に設けられ、ドア100の前端部を回転可能に支持する図示しないヒンジが支持される部分から、その上方に延在し、ドアガラスGの前縁部と隣接するAピラー部までを含む車両の構造部分である。
センターピラー(Bピラー)12は、ドア100の後端部に設けられ、サイドシル13とルーフ14とにわたして設けられている。センターピラー12は、ドア100後端部の図示しないラッチ部が係合される図示しないストライカ部と、図示しない後側のドアの前端部を回転可能に支持するヒンジが備えられている。
サイドシル13は、図示しないフロアパネルの車幅方向における両端部でありかつドア100及び図示しない後側のドアの下端部に沿って車両1の前後方向に延在する部分であって、その車幅方向に切って見た横断面を閉断面とするとともに、例えば高張力(ハイテン)鋼板等の強度の高い材料を用いることによって補強されている。
ルーフ14は、フロントピラー11及びセンターピラー12の上端部がそれぞれ接続されている。
上述したドア開口10aは、これらのフロントピラー11、センターピラー12、サイドシル13、ルーフ14によって囲まれた領域である。
ドア100は、図2に示すように、アウタパネル110と、インナパネル120と、ドアフレーム130と、ドアガラスGとを備え、さらに、ドア100の下端部とサイドシル13との間にキャッチャ200が設けられている。
アウタパネル110は、例えば鋼板をプレス加工して形成され、車両の外表面部の一部を構成するドア100の表皮部であって、窓肩補強パネル111を備えている。
窓肩補強パネル111は、その上端部をアウタパネル110の上端部に接合され、アウタパネル110の内面側に配置された鋼板プレス部材である。
インナパネル120は、例えば鋼板をプレス加工して形成され、アウタパネル110の車室内側に配置される部材であって、アウタパネル110とその前端縁部、後端縁部、下端縁部どうしをそれぞれ接合されている。インナパネル120は、その車両前方側の部分及び後方側の部分に、他の部分よりも剛性が大きくなるように補強が施された図示しないヒンジリンホースメント部及びラッチリンホースメント部がそれぞれ設けられている。
また、インナパネル120は、窓肩補強パネル121を備えている。
窓肩補強パネル121は、その上端部をインナパネル120の上端部に接合され、アウタパネル110側の窓肩補強パネル111と対向して配置された鋼板プレス部材である。
ドアガラスGは、アウタパネル110側の窓肩補強パネル111とインナパネル120側の窓肩補強パネル121との間にその一部を挟まれて配置され、図示しない昇降機構によって昇降可能に支持されている。ドア100は、その下部におけるアウタパネル110とインナパネル120との間に、下降時におけるドアガラスGを収容する空間部を備えている。
ドアフレーム130は、図1に示すように、その両端部をドア100の前端部、後端部にそれぞれ接続して設けられている。また、ドアフレーム130は、図2に示すように、アウタパネル110とインナパネル120との間の空間部内に配置され、ドアガラスGの下降時には、ドアガラスGの下端部よりもドアフレーム130が車幅方向外側となるように配置されている。
ドアフレーム130は、図3に示すように、例えば1対のパネル131,132を結合して形成され、その車幅方向に切って見た横断面の一部が閉断面部Aとなるようにボックス状に構成されている。この閉断面部Aは、高さ方向の寸法が車幅方向の寸法よりも大きい略矩形状に形成されている。
パネル131、132は、例えば高張力鋼板をプレス加工して形成されている。
パネル131は、アウタパネル110の内面に対向して配置される領域131aの上端部及び下端部とそれぞれ連続した領域131b,131cを、それぞれ車幅方向内側に折り曲げて形成されている。この領域131b,131cは、それぞれドアフレーム130の上面部及び下面部となる。
パネル132は、パネル131の領域131aと略一定の間隔を隔てて対向する領域132aを備え、その上端部及び下端部において、パネル131の領域131b,131cの車幅方向内側の先端部と接合されている。
パネル131,132の上端部における接合部は、パネル131の領域131bの車幅方向内側の先端部を上方側に折り曲げて形成した領域131dと、パネル132の領域132aから連続して形成された領域132bとを重ねて配置し、この部分をスポット溶接することによって結合されている。このスポット溶接は、車両の前後方向に分布した複数の箇所において施されている。なお、各図において、スポット溶接箇所を符号Sによって示す。
また、パネル131,132の下端部における接合部は、パネル131の下部の領域131cを車幅方向内側に延長した部分に、パネル132の領域132aの下端部を折り曲げて車幅方向内側に向けた領域132cを重ねて配置し、この部分をスポット溶接することによって結合されている(図5参照)。このスポット溶接もまた車両の前後方向に分布した複数の箇所において施されている。なお、この接合部は、これが当接するインナパネル120の下面部に対しても、車両の前後方向に分散した複数個所をスポット溶接することによって固定される。
図4は、ドア100の前端部におけるドアフレーム130とインナパネル120との接合部の構成を示す斜視図であって、アウタパネル110はその図示を省略している。図5は、図1のV−V部矢視図である。
ドアフレーム130は、その前端部において、パネル131,132が二股状に分岐して形成されている。パネル131は、その前端部131fが領域131aと同一平面上に配置された平板状に形成されている。パネル131の領域131aを挟んだ領域131b,131cは、パネル131,132の分岐箇所からこの前端部131fに接近するにつれて、その幅が徐々に小さくなり、領域131aに収斂するように形成されている。
インナパネル120は、その前端縁部が車幅方向外側(アウタパネル110側)に突き出して形成され、図5に示すように、アウタパネル110とインナパネル120との間隔は、ドア100の前端部において段階的に小さくなるように形成されている。
ドアフレーム130のパネル131の前端部131fは、アウタパネル110とインナパネル120とが微小な間隔を隔てて対向する範囲においてこれらの間に挿入され、インナパネル120に対してスポット溶接によって固定されている。このスポット溶接箇所Sは、上下方向に配列して複数配置されている。
一方、ドアフレーム130のパネル132は、その前端部132dが車幅方向内側に折り曲げられ、この前端部132dは、インナパネル120の対向する前面部120aに対してスポット溶接によって固定されている。このスポット溶接箇所Sは、上下方向に配列して複数配置されている。
図6は、図1のVI−VI部矢視図であって、ドア100の後端部におけるドアフレーム130とインナパネル120との接合部を示す図である。
ドアフレーム130は、その後端部において、上述した前端部と同様にパネル131,132が二股状に分岐して形成されている。パネル131は、その後端部131gが領域131aと同一平面上に配置された平板状に形成されている。パネル131の領域131aを挟んだ領域131b,131cは、パネル131,132の分岐箇所からこの後端部131gに接近するにつれて、その幅が徐々に小さくなり、領域131aに収斂するように形成されている。
インナパネル120は、その後端縁部が上述した前端縁部と同様に車幅方向外側(アウタパネル110側)に突き出して形成され、図6に示すように、アウタパネル110とインナパネル120との間隔は、ドア100の前端部において段階的に小さくなるように形成されている。
ドアフレーム130のパネル131の後端部131gは、アウタパネル110とインナパネル120とが微小な間隔を隔てて対向する範囲においてこれらの間に挿入され、インナパネル120に対してスポット溶接によって固定されている。このスポット溶接箇所Sは、上下方向に配列して複数配置されている。
一方、ドアフレーム130のパネル132は、その後端部132eが車幅方向内側に折り曲げられ、この後端部132eは、インナパネル120の対向する後面部120bに対してスポット溶接によって固定されている。このスポット溶接箇所Sは、上下方向に配列して複数配置されている。
キャッチャ200は、側面衝突時にドア100が車室内側へ移動することを制限する移動制限部であって、図3に示すように、キャッチャピン210と、キャッチャブラケット220とを備えている。
キャッチャピン210は、ドア100の下端部であって車両の前後方向における中間部に設けられ、その中心軸を略鉛直方向に配置された円柱状の部材である。キャッチャピン210は、インナパネル120の下端部が車幅方向外側(アウタパネル110側)に折り曲げられて形成された下面部120cを貫通して設けられ、その上方側の部分は、ドアフレーム130のパネル131,132が接合された部分を貫通している。キャッチャピン210は、その上端部に図示しないネジ部が形成されている。このネジ部は、パネル132の領域132cの上面部に溶接によって固定されたウェルディングナット211に締結され、インナパネル120、ドアフレーム130のパネル131,132を共締めするようになっている。これによって、キャッチャピン210及びウェルディングナット211は、接合部においてパネル131,132を挟持する挟持部として機能する。
また、キャッチャピン210は、そのインナパネル120から下方に突き出した部分の端部に、外径側につば状に突き出したフランジ部が形成されている。
キャッチャブラケット220は、サイドシル13の上面部に固定され、キャッチャピン210の下端部が係合されるものである。
キャッチャブラケット220は、車幅方向外側に開口した溝部を備え、キャッチャピン210の下端部は、ドア100が閉じられる際に、車幅方向外側からこの溝部内に挿入される。
そして、キャッチャピン210は、その下端部が溝部内に収容された状態においては、この溝部に係合することによって、キャッチャブラケット220に対して正常にドア100が閉じられた状態よりもさらに車幅方向内側に移動することを防止するとともに、上方側に移動することを防止するようになっている。
以上のように、実施例1によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)ドア100のインナパネル120の前後端部間にわたして閉断面部を有するドアフレーム130を配置することによって、ドア100の曲げ剛性を向上することができ、側面衝突時におけるその変形を低減することができる。
また、ドア100の前後の各リンホースメント及び窓肩補強パネル111,121と協働してドア100を環状に補強することによって、ドア100に加わる加重を分散して車体側に伝達できるから、車体の負担を低減することができる。
さらに、ドア100の捩り剛性が向上するからその精度が向上し、また開閉時のパネル振動を低減してドア開閉音の質感を向上することができる。
(2)ドア100の車室内側への移動を制限するキャッチャ200のキャッチャピン210をドアフレーム130の中間部に接続したから、キャッチャピン210のドア100に対する支持剛性を向上でき、キャッチャ200の効果を確保することができるとともに、ドアフレーム130が曲げ変形を受ける際のスパン(支持点間の間隔)を短縮することができ、その変形に対する強度をいっそう向上することができる。
(3)ドアフレーム130の閉断面部は、その高さ方向の寸法を車幅方向よりも大きく形成したから、側面衝突時にドアフレーム130が入力を受ける面部であるパネル131の領域131aの面積を大きくすることができ、ドアフレーム130による衝撃吸収効果を確保することができる。
(4)ドアフレーム130のパネル131,132がその一部どうしを重ねて配置される箇所を、キャッチャピン210とウェルディングナット211とによって締結し、挟持するようにしたから、ドアフレーム130が変形する際におけるパネル131,132の剥離を防止することができる。
次に、本発明を適用した車両用ドア構造の実施例2について説明する。なお、上述した実施例1と同様の部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
図7は、実施例2の車両用ドア構造を有する車両の前側ドアの要部断面図であって、実施例1における図3に相当する部分を示すものである。
実施例2の車両用ドア構造は、上述した実施例1のドアフレーム130に代えて、高張力鋼板をロールフォーミングによって成形したドアフレーム140を備えている。
ロールフォーミング(ロール成形)とは、加工対象となる金属等の帯板をタンデム状に配列された複数組の成形ロールに連続的に通過させ、順次成形加工を施すことによって平板から目的の断面形状に仕上げる塑性加工方法をいい、同一形状の断面を有する長尺物の量産に適するものである。ロールフォーミングを用いると、連続成形であるために材料に無理をかけずに成形することができ、精度のよい断面材を比較的低コストで得ることができる。
ドアフレーム140は、車両の前後方向から見たときに、その高さ方向の寸法が車幅方向の寸法よりも大きく形成された略矩形状の横断面形状を有する閉断面部Aを備えている。ドアフレーム140は、ロールフォーミングを行う前の帯板の両端部に相当する領域141,142を重ねて配置した接合部143を備えている。この接合部143は、車両の前後方向に分布した複数の箇所においてスポット溶接が施されている。
この接合部143は、上述した閉断面部Aの下端部から車幅方向内側に突き出して形成され、その下面部は、インナパネル120の下面部120cと当接している。
また、キャッチャ200のキャッチャピン210は、インナパネル120の下面部120c及び接合部143を貫通して配置され、ドアフレーム140の領域141に溶接によって固定されたウェルディングナット211によって締結され、これらを挟持している。
図8は、ドアフレーム140の前端部とインナパネル120との接合部を示す斜視図であって、アウタパネル110はその図示を省略している。
ドアフレーム140は、その前端部に設けられる接続部材144を介してインナパネル120に対して固定されている。
接続部材144は、インナパネル120の前端部に沿って形成された略平板状の前端部144aと、ドアフレーム140の車幅方向内側の面部、上面部、下面部に連続的に当接するように略コの字状に形成された横断面を有する後端部144bとを備えている。接続部材144の前端部144aと後端部144bとの間の領域は、その横断面形状が連続的に変化するように形成されている。
前端部144aは、インナパネル120に対して複数個所のスポット溶接によって固定されている。また、後端部144bは、ドアフレーム140の当接する面部に対して複数個所のスポット溶接によって固定されている。
また、ドアフレーム140は、その後端部においても、上述した接続部材144と同様の接続部材を介してインナパネル120に対して固定されている。
以上説明した実施例2によれば、上述した実施例1と同様の効果に加え、ドアフレーム140をロールフォーミングによって形成したから、その製造工程が簡素化され、部品点数の削減及び低コスト化が可能となる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)各実施例は、前後に配列されたドアを有する車両の前側ドア部に係るものであったが、本発明は、後側ドアや、2ドア車のドアにも適用することができる。
また、本明細書において、ドア開口とは、各実施例のようにその周縁部が連続したものに限らず、例えばオープンタイプの車両のように固定されたルーフ部を持たないものも含む。
(2)フレームの構成は各実施例のものに限定されず、適宜変更が可能である。例えば、板金加工によってフレームを形成する場合、パネルの形状や組み方は適宜変更することができ、その接合に関しても、実施例のようなスポット溶接に限らず、レーザー溶接等の他の溶接方法であってもよい。また、リベット、ボルト・ナット、接着等の溶接以外の方法を用いてもよい。さらに、フレームは、板金加工に限らず、例えばアルミニウム合金の押し出し加工等によって形成してもよい。
(3)移動制限部は、各実施例のキャッチャのような構成に限らず、ドア側に設けられる部材と車体側に設けられる部材とが係合されることによってドアの車室内側への移動を防止する他の構成であってもよい。
本発明の車両用ドア構造の実施例1を備える車両の前側ドアを車幅方向から見た状態を示す図である。 図1のII−II部矢視断面図である。 図2のIII部拡大図である。 図1の車両用ドア構造におけるドアフレーム前端部とインナパネルとの接合部の構成を示す斜視図である。 図1のV−V部矢視図である。 図1のVI−VI部矢視図である。 本発明の車両用ドア構造の実施例2における車両の前側ドアの要部断面図である。 図2の車両用ドア構造におけるドアフレーム前端部とインナパネルとの接合部の構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 車両
10 キャビン
10a ドア開口
100 ドア
110 アウタパネル
120 インナパネル
130 ドアフレーム
131,132 パネル
200 キャッチャ
210 キャッチャピン
211 ウェルディングナット
220 キャッチャブラケット


Claims (4)

  1. 車両の側部に形成されたドア開口に設けられるドアパネルと、
    その両端部を前記ドアパネルの前端部及び後端部にそれぞれ固定され、その横断面の少なくとも一部に閉断面部を有するフレームと、
    前記フレームの中間部及び前記ドア開口の内周縁部にそれぞれ接続され、前記ドア開口に対する前記ドアパネルの車室内側への移動を制限する移動制限部と
    を備える車両用ドア構造。
  2. 請求項1に記載の車両用ドア構造において、
    前記移動制限部の前記ドア開口側の接続部はサイドシルに設けたこと
    を特徴とする車両用ドア構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用ドア構造において、
    前記フレームの前記閉断面部は、その高さ方向の寸法を車幅方向の寸法よりも大きく形成したこと
    を特徴とする車両用ドア構造。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用ドア構造において、
    前記フレームは、前記車両の前後方向に延在しかつ前記フレームを構成する部材の一部が重ねて配置される接合部を有し、
    前記移動制限部は、前記接合部を挟持する挟持部を備えること
    を特徴とする車両用ドア構造。

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