図1は、本発明の一実施例であるカラオケシステム10を説明する概略図である。この図1に示すように、上記カラオケシステム10では、カラオケボックス、スナック、旅館等の店舗12における複数の個室14a、14b、14c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に個室14と称する)にそれぞれ1台乃至は複数台ずつ(図1では1台ずつ)のカラオケ装置16a、16b、16c、・・・(以下、特に区別しない場合には単にカラオケ装置16と称する)が設置されている。これら複数のカラオケ装置16のうち、マスターコマンダである所定のカラオケ装置16aは、公衆電話回線等による通信回線18を介してカラオケサービス提供会社のセンタ装置20に接続されており、そのセンタ装置20と上記カラオケ装置16aの相互間で情報の通信が可能とされている。このセンタ装置20は、カラオケ情報、背景映像情報、曲間情報等のデジタルコンテンツ(Digital Contents)の保管や入出力管理の基本的な制御を行うサーバであり、上記通信回線18を介してマスターコマンダであるカラオケ装置16aに定期的にコンテンツの配信を行うと共に、そのカラオケ装置16aからの要求に応じて所定のコンテンツや機能制御プログラム等を送信するものである。また、上記カラオケシステム10は、複数の電子早見本装置22a、22b、22c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に電子早見本装置22と称する)を備えており、上記カラオケ装置16の利用に際して、各利用者(グループ)毎に1台ずつの電子早見本装置22が貸与され、各個室14において後述するように上記カラオケ装置16の遠隔操作装置として用いられるようになっている。また、上記店舗12内には上記複数のカラオケ装置16を相互に接続するLAN24が敷設されており、上記電子早見本装置22からのカラオケ装置16への入力は、所定のアクセスポイント26及びLAN24を介したLAN通信等により行われる。
図2は、上記カラオケ装置16の構成を例示するブロック線図である。この図2に示すように、上記カラオケ装置16は、CRT(Cathode-ray Tube)等の映像表示装置30と、映像情報デコーダ32と、ビデオミキサ34と、アンプミキサ36と、スピーカ38と、マイクロフォン40と、操作パネル42と、中央演算処理装置であるCPU44と、読出専用メモリであるROM46と、随時書込読出メモリであるRAM48と、記憶装置であるハードディスク50と、モデム52と、LANポート54と、CRTコントローラ56と、上記操作パネル42等の入出力信号を処理する入出力インターフェイス58と、音源であるシンセサイザ60と、上記電子早見本装置22、携帯電話機28、及びリモコン装置64等の入力端末装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部62とを、備えて構成されている。
上記CPU44は、上記RAM48の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM46に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記電子早見本装置22や携帯電話機28等により所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、その選曲されたカラオケ演奏曲を上記RAM48に設けられた予約曲テーブル98(図5を参照)に登録したり、その予約曲テーブル98の演奏順に従って上記ハードディスク50から上記RAM48に選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報等を読み出したり、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのRAM48から上記シンセサイザ60へ演奏情報を送信したり、歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して上記CRTコントローラ56へ送ったり、選曲時には曲名文字映像を生成して上記CRTコントローラ56へ送ったり、上記映像情報デコーダ32を制御して所定の背景映像を再生させたり、カラオケ演奏が行われていない間すなわち曲間において、新譜情報、選曲ランキング、店舗広告等の曲間情報を出力させたり、前記通信回線18を介した前記センタ装置20との間の情報通信やLAN24を介した前記電子早見本装置22との間の情報通信制御等の基本的な制御を実行すると共に、後述する背景映像表示制御や素材映像表示制御等を行う。
前記操作パネル42は、前記カラオケ装置16の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作ボタン(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。また、前記カラオケ装置16には、前記操作パネル42の一部機能を遠隔で実行するための入力端末装置として機能するリモコン装置64が備えられており、前記リモコン受信部62は、そのリモコン装置64から送信されるリモコン信号を受信して前記CPU44へ供給する。また、前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との対応付け(くくりつけ)処理も前記リモコン受信部62を介して行われ、そのようにして前記カラオケ装置16に対応付けられた電子早見本装置22も同様に入力端末装置として機能する。また、後述する図17等に示すようにリモコン送信機能を有する携帯電話機28も上記電子早見本装置22やリモコン装置64等と同様に入力端末装置として用いられる。
前記映像情報デコーダ32は、利用者が歌詞を参照しながら歌を歌う際に前記ハードディスク50に記憶された背景映像情報に基づいて所定の背景映像を再生(デコード)する背景映像再生装置である。この背景映像情報は、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)形式のデータであり、そのMPEGデータに基づいて前記映像情報デコーダ32により再生された背景映像は、前記ビデオミキサへ送られる。また、前記映像情報デコーダ32は、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)データやPNG(Portable Network Graphics)データ等の静止映像(静止画)をも出力し得るものであり、後述する素材映像としてそれらの静止映像が用いられる場合もある。また、前記CRTコントローラ56は、前記CPU44において生成された歌詞文字映像等の文字映像(テロップ)を出力する文字映像出力装置であり、前記ビデオミキサ34は、前記CPU44において生成され且つ前記CRTコントローラ56から出力される文字映像等と、前記映像情報デコーダ32により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置30に表示させる映像合成装置である。また、後述するように、前記CRTコントローラ56は、前記映像表示装置30により表示される背景映像の前面側のレイヤに所定の素材映像を付加的に表示すると共に、前記電子早見本装置22や携帯電話機22等の入力端末装置から受信された操作情報に応じてその素材映像を変化させる素材映像制御装置としても機能する。
前記シンセサイザ60は、前記ハードディスク50から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式のデータであり、そのMIDIデータに基づいて前記シンセサイザ60により生成された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ36へ送られる。そのアンプミキサ36では、送られてきた音楽信号と前記マイクロフォン40を介して入力される利用者の歌声とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ38から出力される。
前記モデム52は、前記カラオケ装置16を公衆電話回線等による通信回線18に接続するための装置であり、前記CPU44から出力されるディジタル信号をアナログ信号に変換して前記通信回線18に送り出すと共に、その通信回線18を介して伝送されるアナログ信号をディジタル信号に変換して前記CPU44に供給する処理を行う。なお、このモデム52は、マスターコマンダとして機能するカラオケ装置16aには必要とされるが、前記センタ装置20との間で情報の通信を行わない他のカラオケ装置16には必ずしも設けられなくともよい。
前記LANポート54は、前記カラオケ装置16をLAN24を介して他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器に接続するための接続器であり、前記カラオケ装置16は、そのようにLAN24を介して接続されることで、他のカラオケ装置16や電子早見本装置22等の他の機器との間で情報の送受信が可能とされる。例えば、前記アクセスポイント26により受け付けられる前記電子早見本装置22からの選曲入力を受け付けたり、前記カラオケ装置16から電子早見本装置22へ所定の情報を送信したりというように、電波を介して前記カラオケ装置16と電子早見本装置22との間における相互の情報のやりとりが実行される。
前記ハードディスク50には、カラオケ演奏曲を出力させるための多数のカラオケ情報を記憶するカラオケデータベース、背景映像を出力させるための複数の背景映像情報を記憶する背景映像データベース100、及び後述する素材映像を出力させるための複数の素材映像情報を記憶する素材映像データベース102等の各種データベースが設けられている。カラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置16のうちマスターコマンダとして機能するカラオケ装置16aは、前記モデム52を介して前記通信回線18に接続されており、前記複数のカラオケ装置16によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、或いは所定の背景映像や素材映像が出力可能とされるように、随時新たなカラオケ情報、背景映像情報、及び素材映像情報等が前記センタ装置20から前記通信回線18を介して配信され、前記ハードディスク50のカラオケデータベース、背景映像データベース100、及び素材映像データベース102等に記憶される。また、そのようにして前記センタ装置20から情報を取得したカラオケ装置16aとその他のカラオケ装置16との間で前記LAN24を介した通信が行われることにより、各カラオケ装置16のハードディスク50に記憶される情報が共有され、カラオケデータベース、背景映像データベース100、及び素材映像データベース102等の内容が等価なものとされる。
上記カラオケデータベースに記憶されるカラオケ情報は、曲名、歌手名、及びジャンル情報等を含むヘッダ情報、演奏情報としてのMIDIデータ、及び演奏曲の歌詞情報等を含む情報であり、各演奏曲毎にインデックスとしての選曲番号が定められている。また、好適には、その演奏曲における演奏の区分(Aメロ、Bメロ、サビ等)を定義する区分情報を含んでいる。また、上記背景映像データベース100に記憶される背景映像情報は、動画であるMPEGデータ及び静止画であるJPEGデータやPNGデータ等、前記映像情報デコーダ32により出力可能な映像情報である。また、上記素材映像データベース102に記憶される素材映像情報は、前記映像情報デコーダ32により出力可能な静止画乃至は動画であると共に、前記CRTコントローラ56によりその形態や動き等を種々に変化させられる所定の映像情報である。また、この素材映像情報には、好適には、その素材映像を変化させるための指定情報である複数の操作情報が属性情報として含まれる。
図3は、前記電子早見本装置22の外観を大まかに示す斜視図である。この図3に示すように、前記電子早見本装置22は、所定の画像(映像)を表示させると共に、利用者の接触に応じて入力を行うためのタッチパネルディスプレイ70を備えている。また、前記カラオケ装置16との間でデータの送受信や同期を実行したり、前記電子早見本装置22に内蔵されたバッテリを充電する等の動作を行うスタンド型の接続架台(ドッキングテーブル)であるクレイドル68を備えている。前記電子早見本装置22は、そのクレイドル68に取り付けられた状態又はそのクレイドル68から取り外された状態で用いられ、取り付けられた状態においては、そのクレイドル68及びLAN24を介して前記カラオケ装置16に有線接続されるようになっている。また、上記クレイドル68から取り外された状態においては、上記アクセスポイント26及びLAN24を介して前記カラオケ装置16に無線接続されるようになっている。
図4は、前記電子早見本装置22の構成を説明するブロック線図である。この図4に示すように、前記電子早見本装置22は、上記タッチパネルディスプレイ70に所定の映像を表示させる映像表示部である表示装置72と、その表示装置72による表示を制御する表示制御部74と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等によるタッチパネルディスプレイ70への接触により入力を行うタッチパネル76と、そのタッチパネル76による入力を制御する入力制御部78と、中央演算処理装置であるCPU80と、読出専用メモリであるROM82と、随時書込読出メモリであるRAM84と、フラッシュROM等の記憶部86と、インターフェイス88と、リモコン送信部90と、無線LAN通信部92と、コネクタ94とを、備えて構成されている。上記クレイドル68には、前記電子早見本装置22と電気的な接続を可能とするためのコネクタ96が設けられており、前記電子早見本装置22は、前記クレイドル68に載置されて上記コネクタ94及び96が接触させられることで、上記インターフェイス88を介して前記クレイドル68乃至はLAN24に接続されるようになっている。
上記記憶部86には、前記カラオケ装置16のハードディスク50に設けられた背景映像データベース100及び素材映像データベース102に対応して背景映像データベース104及び素材映像データベース106が設けられている。これら背景映像データベース104及び素材映像データベース106に記憶される背景映像情報及び素材映像情報は、前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示され得る背景映像及び素材映像を映像表示部すなわち前記表示装置72に選択可能にサムネイル表示させるための情報である。上記背景映像データベース104及び素材映像データベース106は、好適には、前記カラオケ装置16のハードディスク50に設けられた背景映像データベース100及び素材映像データベース102と等価な記憶内容を有するものであるが、サムネイル表示に適するように前記カラオケ装置16による出力対象とされる背景映像情報及び素材映像情報よりも低解像度の映像情報を記憶するものであってもよいし、それら背景映像情報及び素材映像情報の一部のみを記憶するものであっても構わない。また、上記背景映像データベース104及び素材映像データベース106の記憶内容は、前記LAN24を介して前記カラオケ装置16等との間で通信を行うことにより随時更新され、前記カラオケ装置16のハードディスク50に設けられた背景映像データベース100及び素材映像データベース102に記憶された最新の内容に対応したものとされる。
前記CPU80は、前記RAM84の一時記憶機能を利用しつつ前記ROM82に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、前記記憶部86から選曲案内情報を読み出し、前記表示装置72を介してその選曲案内情報に基づく所定の案内映像を前記タッチパネルディスプレイ70に表示させたり、そのタッチパネルディスプレイ70に表示された案内映像に従って前記タッチパネル76による入力が行われた場合、カラオケ演奏曲を予約するための選曲信号(選曲予約信号)を前記無線LAN通信部92等を介して前記カラオケ装置16に送信する等の基本的な制御に加えて、前記記憶部86の背景映像データベース104及び素材映像データベース106に記憶された背景映像情報及び素材映像情報に基づいて以下に詳述する背景映像選択制御及び素材映像選択/操作制御等を行う。
図5は、前記カラオケ装置16のCPU44及び電子早見本装置22のCPU80に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図5に示す表示手段108及び送信手段110は、前記電子早見本装置22のCPU80に機能的に備えられたものであり、映像制御手段112は、前記カラオケ装置16のCPU44に機能的に備えられたものである。すなわち、本実施例では、前記カラオケ装置16に情報入力を行うための入力端末装置として前記電子早見本装置22を用いる態様について説明する。
上記表示手段108は、前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示され得る背景映像を前記表示制御部74を介して映像表示部である前記表示装置72に選択可能に表示させる。図6は、この表示手段108により前記表示装置72に表示される背景映像選択画面を例示する図である。上記表示手段108は、例えば、前記背景映像データベース104に記憶された複数の背景映像情報に基づいて図6に示すように複数(図6では4つ)の背景サムネイル映像114a、114b、114c、114d(以下、特に区別しない場合には単に背景サムネイル映像114と称する)を前記表示装置72に表示させる。この背景サムネイル映像114は、好適には、前記カラオケ装置16に設けられた背景映像データベース100に記憶された複数の背景映像情報に基づいてそのカラオケ装置16の映像表示装置30により表示され得る背景映像そのものの一部乃至全部をサムネイル(thumbnail:見本)表示するものである。なお、このサムネイル表示は、動画である背景映像の一場面を静止画として表示するものであってもよいし、更には動画である背景映像の複数場面を断続的に表示(コマ送り表示)するものであってもよい。
また、上記表示手段108は、好適には、背景映像の指定の対象となる演奏曲のカラオケ情報に含まれるヘッダ情報に定められた歌手名やジャンル等に基づいて複数の背景映像を前記背景映像データベース104から予備抽出し、選択候補として前記表示装置72に選択可能に表示させる。また、好適には、前記カラオケ情報において前記区分情報にて定義される演奏の区分毎に、それらの内容に合った複数の背景映像を予備抽出して選択候補として前記表示装置72に表示させる。
図5に示す送信手段110は、上記表示手段108により表示される背景映像(背景サムネイル映像114)のうち選択される背景映像の指定情報を前記カラオケ装置16に送信する。例えば、図6に示すように前記表示装置72に表示された背景サムネイル映像114のうち何れかが前記タッチパネル76を介して選択(タッチ入力)された場合、その選択された背景サムネイル映像114に対応する背景映像の指定情報を前記LAN24等を介して前記カラオケ装置16に送信する。
また、前記送信手段110は、好適には、前記カラオケ装置16による所定の演奏曲の演奏を予約するための演奏予約情報の送信に際してすなわちその送信と同時に乃至は前後して、その演奏曲の演奏時に表示される単数乃至は複数の背景映像の指定情報をその演奏予約情報と共に前記カラオケ装置16に送信する。この演奏予約情報とは、例えば選曲予約に係る選曲番号であり、すなわち本実施例の電子早見本装置22は、選曲予約に追従してその選曲予約に対応する単数乃至は複数の背景映像の指定を行う。また、1曲の演奏曲に対応する演奏予約情報の送信に際して複数の背景映像の指定情報を送信する場合、好適には、各背景映像の表示順及び/又は表示時間の設定情報を前記タッチパネル76を介してのタッチ入力等により受け付けてその演奏予約情報と共に前記カラオケ装置16に送信する。また、好適には、各演奏曲のカラオケ情報において前記区分情報にて定義される演奏の区分毎に背景映像の指定を行う態様も考えられる。このようにして演奏予約情報と同時に乃至は前後して送信された背景映像の指定情報及び各背景映像の設定情報は、前記RAM48の予約曲テーブル98にその演奏予約情報と関連付けられて記憶される。
図5に示す映像制御手段112は、入力端末装置である前記電子早見本装置22から受信された指定情報により指定される背景映像をカラオケ演奏に際して前記映像表示装置30に表示させる。例えば、図6に例示する画面において利用者の指等によるタッチ入力により背景サムネイル映像114aが選択され、その背景サムネイル映像114aに対応する背景映像の指定情報が前記LAN24等を介して受信された場合、その背景サムネイル映像114aに対応する背景映像情報を前記背景映像データベース100から読み出して前記映像情報デコーダ32により出力させ、前記CRTコントローラ56により出力される歌詞文字映像の背面側レイヤに前記ビデオミキサ34を介して合成して前記映像表示装置30に表示させる。図7は、カラオケ演奏に際して前記映像表示装置30に表示されるカラオケ演奏画面を例示する図であり、本実施例ではこの図7に示すように、前記電子早見本装置22により選択された背景サムネイル映像114に対応する背景映像116がカラオケ演奏に際して演奏曲の歌詞文字映像118の背面側レイヤに表示される。
また、前記映像制御手段112は、好適には、前記電子早見本装置22から受信された演奏予約情報に係る演奏曲の出力に際して、その演奏予約情報と共に受信された単数乃至は複数の指定情報により指定される背景映像を前記映像表示装置30に表示させる。すなわち、前記RAM48の予約曲テーブル98に記憶された演奏予約情報(選曲番号)を読み出してその演奏曲のカラオケ演奏を行う際に、その演奏予約情報と関連付けられた単数乃至は複数の背景映像の指定情報に対応する背景映像情報を前記背景映像データベース100から(複数の場合は順次)読み出して前記映像情報デコーダ32により出力させ、上述したように前記ビデオミキサ34を介して歌詞文字映像118の背面側レイヤに合成表示させる。また、1曲の演奏曲に対応する演奏予約情報と関連付けられて複数の背景映像の指定情報が記憶されている場合であって、各背景映像の表示時間や表示順等の設定情報が前記RAM48の予約曲テーブル98にその演奏予約情報と関連付けられて記憶されている場合、その演奏予約情報に対応するカラオケ演奏に際して、その演奏予約情報と関連付けられた複数の背景映像をその設定情報により定められた表示順で定められた表示時間ずつ順次前記映像表示装置30に表示させる。
また、前記表示手段108は、好適には、前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示される背景映像の前面側のレイヤに付加的に表示され得る素材映像を前記表示装置72に選択可能に表示させる。図8は、この表示手段108により前記表示装置72に表示される素材映像選択画面を例示する図である。上記表示手段108は、例えば、前記素材映像データベース106に記憶された複数の素材映像情報に基づいて図8に示すように複数種類(図8では4種類)の素材サムネイル映像120a、120b、120c、120d(以下、特に区別しない場合には単に素材サムネイル映像120と称する)を前記表示装置72に表示させる。この素材サムネイル映像120は、好適には、前記カラオケ装置16に備えられた素材映像データベース102に記憶された複数の素材映像情報に基づいてそのカラオケ装置16の映像表示装置30により表示され得る素材映像そのものをサムネイル(thumbnail:見本)表示するものである。なお、このサムネイル表示は、静止画としての素材映像を表示するものであってもよいし、その素材映像を実際にどう動かすことができるかを例示する動画であってもよい。
また、前記表示手段108は、好適には、素材映像の指定の対象となる演奏曲のカラオケ情報に含まれるヘッダ情報に定められた歌手名やジャンル等に基づいて複数の素材映像を前記素材映像データベース106から予備抽出し、選択候補として前記表示装置72に選択可能に表示させる。また、好適には、前記カラオケ情報において前記区分情報にて定義される演奏の区分毎に、それらの内容に合った複数の素材映像を予備抽出して選択候補として前記表示装置72に表示させる。
また、前記送信手段110は、好適には、前記表示手段108により表示される素材映像(素材サムネイル映像120)のうち選択される素材映像の指定情報を前記カラオケ装置16に送信する。例えば、図8に示すように前記表示装置72に表示された素材サムネイル映像120のうち何れかが前記タッチパネル76を介して選択(タッチ入力)された場合、その選択された素材サムネイル映像120に対応する素材映像の指定情報を前記LAN24等を介して前記カラオケ装置16に送信する。この送信は、好適には、所定の演奏曲のカラオケ演奏が行われている間に実行されるが、前記背景映像の指定情報と同様に、前記カラオケ装置16による所定の演奏曲の演奏を予約するための演奏予約情報の送信と同時に乃至は前後して、その演奏曲の演奏時に表示される素材映像の指定情報をその演奏予約情報と共に前記カラオケ装置16に送信するものであってもよい。また、好適には、各演奏曲のカラオケ情報において前記区分情報にて定義される演奏の区分毎に素材映像の指定を行う態様も考えられる。このようにして演奏予約情報と同時に乃至は前後して送信された素材映像の指定情報は、前記RAM48の予約曲テーブル98にその演奏予約情報と関連付けられて記憶される。
また、前記映像制御手段112は、好適には、前記電子早見本装置22から受信された指定情報により指定される素材映像をカラオケ演奏に際して前記映像表示装置30に表示される背景映像の前面側のレイヤに付加的に表示させる。例えば、図8に例示する画面において利用者の指等によるタッチ入力により素材サムネイル映像120bが選択され、その素材サムネイル映像114bに対応する素材映像の指定情報が前記LAN24等を介して受信された場合、その素材サムネイル映像120bに対応する素材映像情報を前記素材映像データベース102から読み出して前記映像情報デコーダ32により出力させ、同じくその映像情報デコーダ32により出力される背景映像の前面側レイヤであり且つ前記CRTコントローラ56により出力される歌詞文字映像の背面側レイヤに前記ビデオミキサ34を介して合成して前記映像表示装置30に表示させる。図9は、このようにして前記映像表示装置30に表示されるカラオケ演奏画面を例示する図であり、本実施例ではこの図9に示すように、前記電子早見本装置22により選択された素材サムネイル映像120に対応する素材映像122がカラオケ演奏に際して前記背景映像116の前面側レイヤであり且つ前記歌詞文字映像118の背面側レイヤに表示される。
また、前記送信手段110は、好適には、カラオケ演奏に際して前記映像表示装置30に表示される素材映像を所定の態様で変化させるための操作情報を送信する。図10は、斯かる素材映像の操作に関して前記電子早見本装置22の表示装置72に表示される操作画面を例示する図である。前述のように送信手段110により所定の素材映像の指示情報が前記カラオケ装置16に送信された後、好適には、前記表示装置72にこの図10に示すように複数(図10では8つ)の操作ボタン124a、124b、124c、・・・、124h(以下、特に区別しない場合には単に操作ボタン124と称する)を含む素材映像の操作画面が表示される。これら複数の操作ボタン124は、前記カラオケ装置16の映像表示装置30に表示される素材映像を所定の態様で変化させるための操作情報にそれぞれ対応するものであり、好適には、各素材映像毎に予め定められた複数の操作(可能とされる操作)をそれぞれ示すものである。前記送信手段110は、例えば、図10に示すように前記表示装置72に表示された操作ボタン124のうち何れかが前記タッチパネル76を介して選択(タッチ入力)された場合、その選択された操作ボタン124に対応する操作情報を前記LAN24等を介して前記カラオケ装置16に送信する。
また、前記映像制御手段112は、好適には、前記電子早見本装置22から受信された操作情報に応じて前記映像表示装置30に表示される素材映像を変化させる。例えば、前記映像表示装置30に図9に示すような素材映像122を含む映像が表示されている場合に、図10に例示する画面において利用者の指等によるタッチ入力により「流れ星にする」操作に対応する操作ボタン124fが選択され、その操作ボタン124fに対応する操作情報が前記LAN24等を介して受信された場合、例えば前記CRTコントローラ56等を介してその操作情報に対応する「流れ星にする」操作を前記映像表示装置30に表示される素材映像122に反映させる。具体的には、図11に示すように、前記映像表示装置30に表示される素材映像122をあたかも流れ星のように画面内を移動させる。本実施例ではこのように、入力端末装置としての前記電子早見本装置22による入力操作に応じて画面内を移動させたり、大きさや形状を変更したり、色を変更したり、単位となる素材映像の数を変化させたりといったように、前記カラオケ装置16に表示される素材映像122をある程度利用者の任意に操作できる。
図12は、前記電子早見本装置22のCPU80による背景映像選択制御を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)SA1において、利用者の指等の接触により前記タッチパネル76を介して所定の選曲操作(演奏予約操作)が行われたか否かが判断される。このSA1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SA1の判断が肯定される場合には、SA2において、利用者の指等の接触により前記タッチパネル76を介して所定の背景映像選択開始操作が行われたか否かが判断される。このSA2の判断が否定される場合には、SA3において、演奏予約に係る選曲番号が前記LAN24等を介して前記カラオケ装置16へ送信された後、本ルーチンが終了させられるが、SA2の判断が肯定される場合には、SA4において、前記背景映像データベース104に記憶された複数の背景映像情報が読み出され、それら背景映像情報に基づいて図6に示すような複数の背景サムネイル映像114を含む背景映像選択画面が前記表示装置72に表示される。次に、SA5において、SA4にて表示された画面において何れかの背景サムネイル映像114が利用者の指等の接触により前記タッチパネル76を介して選択(タッチ入力)されたか否かが判断される。このSA5の判断が否定される場合には、SA7以下の処理が実行されるが、SA5の判断が肯定される場合には、SA6において、選択された背景映像の指定情報が送信候補として前記RAM48に記憶された後、SA7において、背景映像の選択は以上であるか否か、例えば利用者の指等の接触により前記タッチパネル76を介して所定の背景映像選択終了操作が行われたか否かが判断される。このSA7の判断が否定される場合には、SA4以下の処理が再び実行されるが、SA7の判断が肯定される場合には、SA8において、選択された各背景映像の表示順及び/又は表示時間の設定情報が前記タッチパネル76を介してのタッチ入力等により受け付けられ、前記RAM48に記憶される。次に、SA9において、選択された単数乃至は複数の背景映像の指定情報及び各背景映像の設定情報が前記RAM48から読み出され、演奏予約情報としての選曲番号と共に前記カラオケ装置16へ前記LAN24等を介して送信された後、本ルーチンが終了させられる。
図13は、前記電子早見本装置22のCPU80による素材映像選択/操作制御を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
先ず、SB1において、利用者の指等の接触により前記タッチパネル76を介して所定の素材映像選択開始操作が行われたか否かが判断される。このSB1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SB1の判断が肯定される場合には、SB2において、前記素材映像データベース106に記憶された複数の素材映像情報が読み出され、それら素材映像情報に基づいて図8に示すような複数の素材サムネイル映像120を含む素材映像選択画面が前記表示装置72に表示される。次に、SB3において、SB2にて表示された画面において何れかの素材サムネイル映像120が利用者の指等の接触により前記タッチパネル76を介して選択(タッチ入力)されたか否かが判断される。このSB3の判断が否定されるうちは、判断が繰り返されることにより待機させられるが、SB3の判断が肯定される場合には、SB4において、選択された素材映像に対応する指定情報が前記LAN24等を介して前記カラオケ装置16へ送信される。次に、SB5において、図10に示すような素材映像操作画面が前記表示制御部74を介して前記表示装置72に表示される。次に、SB6において、SB5にて表示された画面において何れかの操作ボタン124が利用者の指等の接触により前記タッチパネル76を介して選択(タッチ入力)されたか否かが判断される。このSB6の判断が否定される場合には、SB8以下の処理が実行されるが、SB6の判断が肯定される場合には、SB7において、選択(入力)された操作ボタン124に対応する操作情報が前記LAN24等を介して前記カラオケ装置16へ送信された後、SB8において、前記カラオケ装置16から前記LAN24等を介して演奏終了通知が受信されたか否かが判断される。このSB8の判断が否定される場合には、SB6以下の処理が再び実行されるが、SB8の判断が肯定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、SA4、SB2、及びSB5が前記表示手段108の動作に、SA9、SB4、及びSB7が前記送信手段110の動作にそれぞれ対応する。
図14は、前記カラオケ装置16のCPU44による背景映像表示制御を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
先ず、SC1において、前記電子早見本装置22から前記LAN24等を介して背景映像の指定情報等を含む演奏予約情報としての選曲番号が受信されたか否かが判断される。このSC1の判断が否定される場合には、SC3以下の処理が実行されるが、SC1の判断が肯定される場合には、SC2において、受信された演奏予約情報としての選曲番号及び背景映像の指定情報等が前記RAM48の予約曲テーブル98に相互に関連付けられて記憶される。次に、SC3において、前記RAM48の予約曲テーブル98に記憶された所定の演奏曲のカラオケ演奏が開始されるか否か、すなわち演奏開始タイミングであるか否かが判断される。このSC3の判断が否定される場合には、SC1以下の処理が再び実行されるが、SC3の判断が肯定される場合には、SC4において、前記予約曲テーブル98に記憶された演奏開始に係る演奏曲の選曲番号に、背景映像の指定情報等が関連付けられて記憶されているか否かが判断される。このSC4の判断が否定される場合には、SC5において、デフォルトの背景映像すなわちカラオケ情報に予め定められた背景映像指定情報に対応する背景映像情報が前記背景映像データベース100から読み出されて前記映像情報デコーダ32により出力され、前記ビデオミキサ34等を介して前記映像表示装置30に表示される。次に、SC6において、カラオケ演奏終了であるか否かが判断される。このSC6の判断が否定されるうちは、判断が繰り返されることにより待機させられてカラオケ演奏が継続させられるが、SC6の判断が肯定される場合には、SC10において、入力端末装置としての前記電子早見本装置22へ前記LAN24等を介して演奏終了通知が送信された後、本ルーチンが終了させられる。
SC4の判断が肯定される場合、すなわち前記予約曲テーブル98に記憶された演奏開始に係る演奏曲の選曲番号に、背景映像の指定情報等が関連付けられて記憶されていると判断される場合には、SC7において、前記予約曲テーブル98に記憶された演奏開始に係る演奏曲の選曲番号と関連付けられて記憶された指定情報に対応する背景映像情報が前記背景映像データベース100から読み出されて前記映像情報デコーダ32により出力され、前記ビデオミキサ34等を介して前記映像表示装置30に表示される。次に、SC8において、前記予約曲テーブル98に記憶されたカラオケ演奏に係る演奏曲の選曲番号と関連付けられて記憶された設定情報において設定された表示時間が満了したか否か、すなわち背景映像の切り替えタイミングであるか否かが判断される。このSC8の判断が肯定される場合には、SC7以下の処理が再び実行されるが、SC8の判断が否定される場合には、SC9において、カラオケ演奏終了であるか否かが判断される。このSC9の判断が否定される場合には、SC8以下の処理が再び実行されるが、SC9の判断が肯定される場合には、SC10以下の処理が実行される。
図15は、前記カラオケ装置16のCPU44による素材映像表示制御を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
先ず、SD1において、前記RAM48の予約曲テーブル98に記憶された所定の演奏曲のカラオケ演奏が開始されるか否か、すなわち演奏開始タイミングであるか否かが判断される。このSD1の判断が否定されるうちは、判断が繰り返されることにより待機させられるが、SD1の判断が肯定される場合には、SD2において、前記電子早見本装置22から前記LAN24等を介して素材映像の指定情報が受信されたか否かが判断される。このSD2の判断が否定される場合には、SD4以下の処理が実行されるが、SD2の判断が肯定される場合には、SD3において、前記電子早見本装置22から受信された指定情報により指定される素材映像情報が前記素材映像データベース102から読み出されて前記映像情報デコーダ32により出力され、前記ビデオミキサ34等を介して前記映像表示装置30に表示される背景映像の前面側のレイヤに付加的に表示される。次に、SD4において、前記電子早見本装置22から前記LAN24等を介して素材映像の操作情報が受信されたか否かが判断される。このSD4の判断が否定される場合には、SD6以下の処理が実行されるが、SD4の判断が肯定される場合には、SD5において、受信された操作情報に応じて前記映像表示装置30に表示される素材映像が前記CRTコントローラ56等を介して変化させられる。次に、SD6において、カラオケ演奏終了であるか否かが判断される。このSD6の判断が否定される場合には、SD2以下の処理が再び実行されるが、SD6の判断が肯定される場合には、SD7において、入力端末装置としての前記電子早見本装置22へ前記LAN24等を介して演奏終了通知が送信された後、本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、SC7、SD3、及びSD4が前記映像制御手段112の動作に対応する。
このように、本実施例によれば、前記入力端末装置は、所定の映像を表示させる映像表示部としての表示装置72と、前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示され得る背景映像に対応する背景サムネイル映像114をその表示装置72に選択可能に表示させる表示手段108(SA4、SB2、及びSB5)と、その表示手段108により表示される背景サムネイル映像114のうち選択される背景サムネイル映像114の指定情報を前記カラオケ装置16に送信する送信手段110(SA9、SB4、及びSB7)とを、有するものであり、前記カラオケ装置16は、前記入力端末装置から受信された指定情報により指定される背景映像をカラオケ演奏に際して前記映像表示装置30に表示させる映像制御手段112(SC7、SD3、及びSD4)を有するものであることから、前記カラオケ装置16の映像表示装置30に実際に表示される映像を視認した上で選択できるため、期待通りの映像を背景映像とすることができる。すなわち、カラオケ演奏に際して利用者の意向に合った背景映像を表示させるカラオケシステム10を提供することができる。
また、前記送信手段110は、前記カラオケ装置16による所定の演奏曲の演奏を予約するための演奏予約情報の送信に際して、その演奏曲の演奏時に表示される背景映像の指定情報をその演奏予約情報と共に前記カラオケ装置16に送信するものであり、前記映像制御手段112は、前記入力端末装置から受信された演奏予約情報に係る演奏曲の出力に際して、その演奏予約情報と共に受信された指定情報により指定される背景映像を前記映像表示装置30に表示させるものであるため、演奏曲の予約時にその演奏曲の出力に際して表示される背景映像を指定することができるという利点がある。
また、前記送信手段110は、前記カラオケ装置16による所定の演奏曲の演奏を予約するための演奏予約情報の送信に際して、その演奏曲の演奏時に表示される複数の背景映像の指定情報をその演奏予約情報と共に前記カラオケ装置16に送信し得るものであり、前記映像制御手段112は、前記入力端末装置から受信された演奏予約情報に係る演奏曲の出力に際して、その演奏予約情報と共に受信された指定情報により指定される複数の背景映像を順次前記映像表示装置30に表示させるものであるため、演奏曲の予約時にその演奏曲の出力に際して表示される複数の背景映像を指定することができ、1曲の演奏曲の出力中に利用者の所望する複数の背景映像を代わる代わる表示できるという利点がある。
また、前記送信手段110は、前記カラオケ装置16による所定の演奏曲の演奏を予約するための演奏予約情報の送信に際して、その演奏曲の演奏時に表示される複数の背景映像の指定情報及び各背景映像の表示順及び/又は表示時間の設定情報をその演奏予約情報と共に前記カラオケ装置16に送信し得るものであり、前記映像制御手段112は、前記入力端末装置から受信された演奏予約情報に係る演奏曲の出力に際して、その演奏予約情報と共に受信された指定情報により指定される複数の背景映像を同じく共に受信された設定情報に応じて順次前記映像表示装置30に表示させるものであるため、演奏曲の予約時にその演奏曲の出力に際して表示される複数の背景映像を指定することができ、1曲の演奏曲の出力中に利用者の所望する複数の背景映像を所望の時間交代で表示できるという利点がある。
また、前記カラオケ装置16により演奏曲を出力させるためのカラオケ情報は、その演奏曲における演奏の区分を定義する区分情報を含むものであり、前記送信手段110は、前記カラオケ装置16による所定の演奏曲の演奏を予約するための演奏予約情報の送信に際して、その演奏曲の演奏時に表示される背景映像の指定情報を前記演奏の区分毎に前記カラオケ装置16に送信し得るものであり、前記映像制御手段112は、前記入力端末装置から受信された演奏予約情報に係る演奏曲の出力に際して、その演奏予約情報と共に受信された指定情報により指定される背景映像を前記演奏の区分毎に順次前記映像表示装置30に表示させるものであるため、演奏曲の予約時にその演奏曲の出力に際して表示される複数の背景映像を指定することができ、1曲の演奏曲の出力中に利用者の所望する複数の背景映像を演奏の区分毎に表示できるという利点がある。
また、前記表示手段108は、前記カラオケ装置16による所定の演奏曲の演奏を予約するための演奏予約情報の送信に際して、その演奏曲のカラオケ情報において前記区分情報にて定義される演奏の区分毎にそれぞれ複数の背景映像を前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示され得る背景映像から予備抽出し、選択候補として前記表示装置72に選択可能に表示させるものであるため、前記演奏曲における演奏の区分毎に利用者の所望をきめ細かに反映する背景映像を指定できるという利点がある。
また、前記表示手段108は、前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示される背景映像の前面側のレイヤに付加的に表示され得る素材映像に対応する素材サムネイル映像120を前記表示装置72に選択可能に表示させ得るものであり、前記送信手段110は、前記表示手段108により表示される素材サムネイル映像120のうち選択される素材サムネイル映像120の指定情報を前記カラオケ装置16に送信し得るものであり、前記映像制御手段112は、前記入力端末装置から受信された指定情報により指定される素材映像をカラオケ演奏に際して前記映像表示装置30に表示される背景映像の前面側のレイヤに付加的に表示させるものであるため、利用者の所望する素材映像を付加表示することで、バリエーションに富んだ背景映像をカラオケ演奏に際して表示させることができるという利点がある。
また、前記送信手段110は、カラオケ演奏に際して前記映像表示装置30に表示される素材映像を所定の態様で変化させるための操作情報を送信し得るものであり、前記映像制御手段112は、前記入力端末装置から受信された操作情報に応じて前記映像表示装置30に表示される素材映像を変化させるものであるため、カラオケ演奏に際して背景映像に付加表示される素材映像を様々に変化させることができ、斯かる背景映像に利用者の意向を更にきめ細かに反映させられるという利点がある。
また、前記映像制御手段110は、カラオケ演奏に係る演奏曲の旋律やテンポ等に応じて前記映像表示装置30に表示される素材映像を変化させるものであるため、カラオケ演奏に際して背景映像に付加表示される素材映像を様々に変化させることができ、娯楽性に富んだ背景映像をカラオケ演奏に際して表示させることができるという利点がある。
また、前記入力端末装置は、所定の映像を表示させると共に利用者の接触操作に応じて前記カラオケ装置16への入力を行うタッチパネルディスプレイ70を備えた電子早見本装置22であるため、実用的な入力端末装置である電子早見本装置22を用いて利用者の意向を好適に背景映像に反映させられるという利点がある。
続いて、本発明の他の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明において実施例相互に共通する部分には同一の符号を付して図面の説明を省略する。
本第2実施例では、前記カラオケ装置16に情報入力を行うための入力端末装置として前記携帯電話機28を用いる態様について説明する。図16は、前記カラオケ装置16に情報入力を行うための入力端末装置として機能する携帯電話機28の操作部126を説明する図である。この図16に示すように、前記携帯電話機28における折り畳まれることで相対向する1対の面には、入力ボタン(スイッチ)として機能する12個の文字入力ボタン128、開始ボタン130、電源ボタン132、左右上下の移動ボタン134、メールボタン136、クリアボタン138、決定ボタン140、及び映像表示部として機能する表示部142が設けられている。
上記文字入力ボタン128は、所望する文字を入力するためのボタン(スイッチ)であり、その文字入力ボタン128が押されることにより、また必要に応じて所定の文字変換操作が行われることにより、所望する文字が上記表示部142に表示される。上記開始ボタン130は、電話をかけたりメールを送信したりするためのボタンであり、上記表示部142に所定の電話番号が表示されている際にその開始ボタン130が押されることにより、その電話番号に電話をかけられる。また、その表示部142に所定のメールアドレスが表示されている際にその開始ボタン130が押されることにより、そのメールアドレスにメールが送信される。また、その表示部142に所定のURL(Uniform Resource Locator)が表示されている際にその開始ボタン130が押されることにより、そのURLをアドレスとするウェブサイトにアクセスされる。上記電源ボタン132は、通話を中止したり電源を入れたりするためのボタンであり、通話中にその電源ボタン132が押されることにより、その通話が中止される。また、電源がオフである際にその電源ボタン132が一定時間押されることにより、電源がオンの状態となる一方、電源がオンである際にその電源ボタン132が一定時間押されることにより、電源がオフの状態となる。上記移動ボタン134は、上記表示部142に表示されるカーソルを左右上下に移動させるため等に押されるボタンである。上記メールボタン136は、メール管理モードに入るため等に押されるボタンである。上記クリアボタン138は、上記表示部142に表示された文字を消すため等に押されるボタンである。上記決定ボタン140は、上記表示部142に表示された内容で各種設定の項目を決定したり、文字変換を決定したりするため等に押されるボタンである。
図17は、前記携帯電話機28の構成を説明するブロック線図である。この図17に示す制御部144は、予めROM146に記憶されたプログラムに従って入力信号を処理し、前記操作部126からの入力に従って文字入力が実行されるように制御したり、前記操作部126から入力された電話番号に従って通信或いは通話チャンネルを成立させると共に相互の通信或いは通話が可能となるように制御したり、メールの作成及び送受信の制御を実行したり、所定のウェブサイトへのアクセスを実行したりする。通話状態においては、アンテナ148を介して送受信部150に受けた通話信号等がモデム部152を介して音声コーディック部154においてデジタルコード信号から音声信号に変換され、アナログフロントエンド156により音声出力器(スピーカ)158が駆動されて音声が出力される。同時に、マイクロフォン160により音声から変換された音声信号が上記アナログフロントエンド156を介して上記音声コーディック部154に送られてそこでデジタル信号に変換され、上記モデム部152、送受信部150、及びアンテナ148を介して送信される。また、通信状態において、上記制御部144は、前記操作部126から入力された信号を通信先へ送信すると同時に、通信先から受信された信号を前記表示部142に表示させる。また、他の通信端末からの着信があったと判定される場合には、予め記憶部(フラッシュROM)162に記憶された呼出音情報に基づいて所定の呼出音を上記スピーカ158から出力させるようにメロディ発生器164を駆動させる。また、上記記憶部162には、前記カラオケ装置16のカラオケデータベースに記憶された多数のカラオケ情報それぞれに対応して曲名、アーティスト名(歌手名)、歌詞の歌い出し部分等の選曲案内情報を選曲番号毎に記憶する演奏曲データベース168が設けられており、情報送信部としてのリモコン送信部166によりリモコン信号を介して前記カラオケ装置16による所定の演奏曲の演奏を予約するための演奏予約情報の送信すなわち選曲入力等が可能とされている。
図18は、前記カラオケ装置16のCPU44及び携帯電話機28の制御部144に備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図18に示す表示手段170及び送信手段172は、前記携帯電話機28の制御部144に機能的に備えられたものである。
図18に示す表示手段170は、前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示され得る背景映像を映像表示部である前記表示部142に選択可能に表示させる。好適には、前記センタ装置20の記憶装置174に記憶された背景映像データベース176から前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示され得る背景映像に対応する複数の背景映像情報を取得(ダウンロード)し、それら背景映像情報に対応する背景映像を前記表示部142に表示させる。この表示部142に表示される背景映像は、好適には、前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示され得る背景映像そのものの一部乃至全部を表示するものである。なお、この表示は、動画である背景映像の一場面を静止画として表示するものであってもよいし、更には動画である背景映像の複数場面を断続的に表示(コマ送り表示)するものであってもよい。
図18に示す送信手段172は、上記表示手段170により表示される背景映像のうち選択される背景映像の指定情報を前記カラオケ装置16に送信する。例えば、前記表示手段170により前記表示部142に所定の背景映像が表示されている際に前記操作部126により所定の操作が行われた場合、その表示されている背景映像に対応する指定情報を情報送信部としての前記リモコン送信部166を介して前記カラオケ装置16に送信する。
また、前記送信手段172は、好適には、前記カラオケ装置16による所定の演奏曲の演奏を予約するための演奏予約情報の送信と同時に乃至は前後して、その演奏曲の演奏時に表示される単数乃至は複数の背景映像の指定情報をその演奏予約情報と共に前記カラオケ装置16に送信する。この演奏予約情報とは、例えば選曲予約に係る選曲番号であり、すなわち本実施例の携帯電話機28は、選曲予約に追従してその選曲予約に対応する単数乃至は複数の背景映像の指定を行う。また、1曲の演奏曲に対応する演奏予約情報の送信に際して複数の背景映像の指定情報を送信する場合、好適には、各背景映像の表示順及び/又は表示時間の設定情報を前記操作部126により受け付けてその演奏予約情報と共に前記カラオケ装置16に送信する。このようにして演奏予約情報と同時に乃至は前後して送信された背景映像の指定情報及び各背景映像の設定情報は、前記RAM48の予約曲テーブル98にその演奏予約情報と関連付けられて記憶される。
また、前記表示手段170は、好適には、前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示される背景映像の前面側のレイヤに付加的に表示され得る素材映像を前記表示部142に選択可能に表示させる。好適には、前記センタ装置20の記憶装置174に記憶された素材映像データベース178から前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示され得る素材映像に対応する複数の素材映像情報を取得(ダウンロード)し、それら素材映像情報に対応する素材映像を前記表示部142に表示させる。この表示部142に表示される素材映像は、好適には、前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示され得る素材映像そのものの一部乃至全部を表示するものである。なお、この表示は、静止画としての素材映像を表示するものであってもよいし、その素材映像を実際にどう動かすことができるかを例示する動画であってもよい。
また、前記送信手段172は、好適には、前記表示手段170により表示される素材映像のうち選択される素材映像の指定情報を前記カラオケ装置16に送信する。例えば、前記表示手段170により前記表示部142に所定の素材映像が表示されている際に前記操作部126により所定の操作が行われた場合、その表示されている素材映像に対応する指定情報を情報送信部としての前記リモコン送信部166を介して前記カラオケ装置16に送信する。この送信は、好適には、所定の演奏曲のカラオケ演奏が行われている間に実行されるが、前記背景映像の指定情報と同様に、前記カラオケ装置16による所定の演奏曲の演奏を予約するための演奏予約情報の送信と同時に乃至は前後して、その演奏曲の演奏時に表示される素材映像の指定情報をその演奏予約情報と共に前記カラオケ装置16に送信するものであってもよい。このようにして演奏予約情報と同時に乃至は前後して送信された素材映像の指定情報は、前記RAM48の予約曲テーブル98にその演奏予約情報と関連付けられて記憶される。
また、前記送信手段172は、好適には、カラオケ演奏に際して前記映像表示装置30に表示される素材映像を所定の態様で変化させるための操作情報を送信する。例えば、前記表示部142に表示された図示しない所定の案内映像に従って前記操作部126により所定の操作が行われた場合、その操作に応じた操作情報を情報送信部としての前記リモコン送信部166を介して前記カラオケ装置16に送信する。
このように、本第2実施例によれば、前記入力端末装置は、前記カラオケ装置16に情報の送信を行うための情報送信部としてのリモコン送信部166を有する携帯電話機28であるため、実用的な入力端末装置である携帯電話機28を用いて利用者の意向を好適に背景映像に反映させられるという利点がある。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
例えば、前述の実施例において、前記映像制御手段112は、入力端末装置である前記電子早見本装置22や携帯電話機28等から受信された指定情報により指定される素材映像をカラオケ演奏に際して前記映像表示装置30に表示される背景映像の前面側のレイヤに付加的に表示させるものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記映像制御手段112は、前面側のレイヤに付加的に表示される素材映像が予め組み込まれた背景映像をカラオケ演奏に際して前記映像表示装置30に表示させるものであってもよい。このようにすれば、背景映像に素材映像を予め組み込んでおくことで、バリエーションに富んだ背景映像をカラオケ演奏に際して表示させることができるという利点がある。なお、この態様において、好適には、前面側のレイヤに付加的に表示される素材映像が予め組み込まれた背景映像が前記ハードディスク50の背景映像データベース100に一元的に記憶されるが、前記ハードディスク50の背景映像データベース100に記憶される背景映像情報に前記素材映像データベース102に記憶される素材映像との対応付情報を組み込むものであってもよい。
また、前述の実施例において、入力端末装置としての前記電子早見本装置22は、その電子早見本装置22に備えられた背景映像データベース104及び素材映像データベース106から背景映像及び素材映像を読み出して前記表示装置72に表示させるものであったが、前記センタ装置20の記憶装置174に記憶された背景映像データベース176及び素材映像データベース178から前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示され得る背景映像及び素材映像に対応する複数の背景映像情報及び素材映像情報を取得(ダウンロード)し、それら背景映像情報及び素材映像情報に対応する背景映像及び素材映像を前記表示装置72に表示させるものであってもよい。また、前記カラオケ装置16のハードディスク50に記憶された背景映像データベース100及び素材映像データベース102から前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示され得る背景映像及び素材映像に対応する複数の背景映像情報及び素材映像情報を取得し、それら背景映像情報及び素材映像情報に対応する背景映像及び素材映像を前記表示装置72に表示させるものであってもよい。
また、前述の実施例において、入力端末装置としての前記携帯電話機28は、前記センタ装置20の記憶装置174に記憶された背景映像データベース176及び素材映像データベース178から前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示され得る背景映像及び素材映像に対応する複数の背景映像情報及び素材映像情報を取得(ダウンロード)し、それら背景映像情報及び素材映像情報に対応する背景映像及び素材映像を前記表示部142に表示させるものであったが、前記携帯電話機28の記憶部162に背景映像データベース及び素材映像データベースを設け、それらのデータベースから背景映像及び素材映像を読み出して前記表示部142に表示させるものであってもよい。また、前記カラオケ装置16のハードディスク50に記憶された背景映像データベース100及び素材映像データベース102から前記カラオケ装置16の映像表示装置30により表示され得る背景映像及び素材映像に対応する複数の背景映像情報及び素材映像情報を取得し、それら背景映像情報及び素材映像情報に対応する背景映像及び素材映像を前記表示部142に表示させるものであってもよい。
また、前述の実施例において、前記送信手段110、172は、前記カラオケ装置16による所定の演奏曲の演奏を予約するための演奏予約情報の送信に際して、その演奏曲の演奏時に表示される背景映像の指定情報をその演奏予約情報と共に前記カラオケ装置16に送信するものであったが、所定の演奏曲のカラオケ演奏が始まった後にそのカラオケ演奏において表示される背景映像の指定情報を前記カラオケ装置16に送信するものであってもよい。また、この背景映像の指定情報の送信処理は、1曲の演奏曲のカラオケ演奏において何度行われるものであっても構わない。
また、前述の実施例において、前記映像制御手段112は、前記背景映像及び素材映像を共に前記映像情報デコーダ32により出力させるものであったが、背景映像を出力させる出力装置と素材映像を出力させる出力装置とをそれぞれ個別に備えたものであっても当然に構わない。
また、前述の実施例において、前記映像制御手段112は、前記電子早見本装置22や携帯電話機28等の入力端末装置により指定される1種類の素材映像を前記映像表示装置30に表示される背景映像の前面側レイヤに表示させるものであったが、2種類以上の素材映像を背景映像の前面側レイヤに付加的に表示させるものであってもよい。また、それら2種類以上の素材映像を前記電子早見本装置22や携帯電話機28等の入力端末装置から受信される操作情報に応じて種々の態様に変化させるものであってもよい。
また、前述の実施例において、前記映像制御手段112は、前記電子早見本装置22や携帯電話機28等の入力端末装置から受信される操作情報に応じて前記素材映像を種々の態様に変化させるものであったが、前記演奏曲の旋律やテンポに合わせて前記素材映像を動かす等の制御を行うものであってもよい。また、斯かる制御と入力端末装置から受信される操作情報に応じた制御とを複合させることで、前記素材映像を更にダイナミックでバラエティに富んだ態様で変化させることもできる。
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。