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JP2007093952A - 現像剤収容ケースとそれを有するプロセスカートリッジと画像形成装置 - Google Patents

現像剤収容ケースとそれを有するプロセスカートリッジと画像形成装置 Download PDF

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JP2007093952A JP2005282636A JP2005282636A JP2007093952A JP 2007093952 A JP2007093952 A JP 2007093952A JP 2005282636 A JP2005282636 A JP 2005282636A JP 2005282636 A JP2005282636 A JP 2005282636A JP 2007093952 A JP2007093952 A JP 2007093952A
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Abstract

【課題】 シール効果が高い現像剤カートリッジを提供すること。
【解決手段】 この現像剤カートリッジは、現像ローラの端部をシールするサイドシール部材150と、回転軸方向のほぼ全域に亘って現像ローラをシールする軸方向シール部材156を有する。サイドシール部材150の「現像ローラの回転方向の上流端150d」が、軸方向シール部材156と現像ローラの接触領域190の「現像ローラの回転方向の上流端190bと下流端190a」の間に位置している。このように構成すると、矢印P方向に移動したトナーがサイドシール部材150に到達しない。
【選択図】 図7

Description

本発明は、トナー等の現像剤を収容する現像剤収容ケースに関する。またその現像剤収容ケースを有するプロセスカートリッジと画像形成装置に関する。
例えばレーザプリンタは、現像剤を利用して記録媒体(例えば印刷用紙)に印刷する。レーザプリンタは、現像剤を収容するケースを有する。現像剤収容ケースは、開口が形成されているケース本体を有する。ケース本体には、その開口を臨む位置において、現像ローラが回転可能に取付けられている。現像ローラは、ケース本体に収容されている現像剤を担持する。レーザプリンタは、現像ローラに接触する感光体を有する。感光体の表面には静電潜像が形成される。現像ローラと感光体の両者が回転しながら接触することによって、現像ローラが担持している現像剤が感光体の静電潜像の部分に付着する。これにより、感光体の静電潜像が可視像化する。可視像化された現像剤が感光体から記録媒体に転写することによって、記録媒体に印字又は描画がなされる。
ケース本体に収容されている現像剤が外部に漏れると、ケース本体の外部に配置されている各種装置が汚れてしまう。現像剤が漏れないように現像剤収容ケースを構成しなければならない。下記の特許文献1に開示されている技術では、ケース本体に取付けられているとともに、現像ローラの回転軸方向に伸びている軸方向シール部材を利用している。軸方向シール部材は、現像剤担持体と接触することによって、ケース本体と現像剤担持体の間をシールする。また、特許文献1の技術では、現像ローラの回転軸方向の端部から現像剤が漏れないようにサイドシール部材を利用している。ケース本体には、現像ローラの回転軸方向の端部においてその回転面と対向する領域(以下では「ケース本体の対向領域」と呼ぶ)が存在する。サイドシール部材は、ケース本体の対向領域に取付けられているとともに現像剤担持体に接触している。これにより、現像ローラの回転軸方向の端部とケース本体の間がシールされる。軸方向シール部材の外側面(現像ローラの回転軸方向の外方側の側面)とサイドシール部材の内側面(現像ローラの回転軸方向の内方側の側面)が接触している。このようにすると、軸方向シール部材とサイドシール部材の間に隙間ができないために、軸方向シール部材とサイドシール部材の間から現像剤が漏れてしまうことを防止することができる。
なお、この従来技術では、サイドシール部材の上流端(現像ローラの回転方向の上流端)が、軸方向シール部材と現像ローラの接触領域よりも上流側に位置している。即ち、サイドシール部材は、軸方向シール部材と現像ローラの接触領域よりも上流側において軸方向シール部材の外側面に接触している。
特開2001−22179号公報
サイドシール部材とケース本体の間に現像剤が入り込むと、その現像剤がケース本体から漏れてしまうことがある。このために、サイドシール部材とケース本体の間に現像剤が入り込まないようにしなければならない。
本発明者らは、現像剤担持体(上記の従来技術では現像ローラ)が回転すると、軸方向シール部材と現像剤担持体の接触領域(以下では単に接触領域と呼ぶことがある)よりも上流側において、軸方向シール部材に付着した現像剤が外方(現像剤担持体の回転軸方向の外方)に移動する傾向があることを発見した。上記した従来技術では、サイドシール部材の上流端が接触領域よりも上流側に位置している。サイドシール部材は、接触領域よりも上流側において軸方向シール部材に接触している。このために、軸方向シール部材に付着した現像剤が接触領域よりも上流側で外方に移動すると、その移動した現像剤がサイドシール部材に到達する。これにより、サイドシール部材とケース本体の間に現像剤が入り込む事象が発生し易い。上記した従来技術では、ケース本体から現像剤が漏れる可能性が高い。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、従来よりもシール効果の高い現像剤収容ケースを提供することを目的とする。
本発明の現像剤収容ケースは、ケース本体と現像剤担持体と軸方向シール部材とサイドシール部材を備える。ケース本体は、開口が形成されているとともに現像剤を収容する。現像剤担持体は、ケース本体の開口を臨む位置でケース本体に回転可能に取付けられているとともに現像剤を担持する。軸方向シール部材は、ケース本体に取付けられているとともに、現像剤担持体の回転軸方向に伸びている。軸方向シール部材は、現像剤担持体と接触することによってケース本体と現像剤担持体の間をシールする。サイドシール部材は、ケース本体に取付けられている。ケース本体は、現像剤担持体の回転軸方向の端部においてその回転面と対向する領域を有している。サイドシール部材は、ケース本体の対向領域に取付けられているとともに現像剤担持体に接触している。軸方向シール部材とサイドシール部材は、現像剤担持体の回転軸方向に隙間ができないように相互に接触している。そして、サイドシール部材の「現像剤担持体の回転方向の上流端」が、軸方向シール部材と現像剤担持体の接触領域の「現像剤担持体の回転方向の上流端」よりも下流側に位置している。
以下では、「現像剤担持体の回転方向の上流端(又は下流端)」のことを単に「上流端(又は下流端)」と呼ぶ。また、「軸方向シール部材と現像剤担持体の接触領域」のことを単に「接触領域」と呼ぶ。
本発明の現像剤収容ケースでは、サイドシール部材の上流端が、接触領域の上流端よりも下流側に位置している。即ち、接触領域よりも上流側にはサイドシール部材が配置されていない。このために、軸方向シール部材に付着した現像剤が接触領域よりも上流側で外方(現像剤担持体の回転軸方向の外方)に移動しても、移動した現像剤がサイドシール部材に到達し難くい。これにより、サイドシール部材とケース本体の間に現像剤が入り込む事象を抑制することができる。この現像剤収容ケースはシール効果が非常に高い。
軸方向シール部材は、現像剤担持体の回転軸方向に伸びているとともに現像剤担持体に接触している第1シール部と、その第1シール部の外端部とケース本体の間に配置されている第2シール部を有していることが好ましい。
このようにすると、第1シール部の外端部とケース本体の間が第2シール部でシールされる。第1シール部の外端部から第1シール部とケース本体の間に現像剤が入り込むことを防止することができる。シール効果をより高めることができる。
上記の第2シール部は、第1シール部を越えて現像剤担持体の回転方向の下流側に伸びていてもよい。さらに、第2シール部とサイドシール部材は、現像剤担持体の回転軸方向に隙間ができないように相互に接触するようにしてもよい。この場合、サイドシール部材の「現像剤担持体の回転方向の上流端」は、第1シール部の「現像剤担持体の回転方向の下流端」と第2シール部の「現像剤担持体の回転方向の下流端」の間に位置していることが好ましい。
このように構成すると、サイドシール部材を接触領域の上流端からより遠ざけることができる。このために、接触領域よりも上流側で外方に移動した現像剤がサイドシール部材までより到達し難くなる。シール効果をより高めることができる。
第2シール部は、第1シール部を越えて外方(現像剤担持体の回転軸方向の外方)に伸びていてもよい。また、第2シール部とサイドシール部材は、現像剤担持体の回転軸方向に隙間ができないように相互に接触していてもよい。この場合、第1シール部とサイドシール部材の間に隙間が設けられていることが好ましい。
第1シール部とサイドシール部材の間に隙間が設けられているために、第1シール部に付着した現像剤が外方に移動しても、移動した現像剤がサイドシール部材に到達し難い。本発明によると、シール効果をより高めることができる。
第2シール部がフェルトによって構成されていることが好ましい。
このように構成すると、第1シール部とケース本体の間を効果的にシールすることができる。
ケース本体は、軸方向シール部材の外端部に隣接して設けられている現像剤受けを有することが好ましい。
現像剤受けは、軸方向シール部材に付着して外方に移動した現像剤を受け止めることができる。
非磁性一成分重合トナーはトナー漏れを起こし易いことが知られている。上記した各現像剤収容ケースは、このようなトナーを収容するケースとして効果的に機能する。
本発明に係る現像剤収容ケースは、現像剤を利用して画像を形成する画像形成装置(例えばコピー機、レーザプリンタ、ファクシミリ、複合機等)に着脱可能に装着される現像剤カートリッジであってもよい。
シール効果の高い現像剤カートリッジを実現することができる。
本発明に係る現像剤収容ケースを有するプロセスカートリッジを提供する。このプロセスカートリッジは、現像剤を利用して画像を形成する画像形成装置に着脱可能に装着される。このプロセスカートリッジは、感光体と上記した現像剤収容ケースを有する。そして、現像剤収容ケースの現像剤担持体が担持する現像剤が感光体の表面に供給される。
このプロセスカートリッジは、高いシール効果を発揮することができる。
本発明に係る現像剤収容ケースを有する画像形成装置を提供する。この画像形成装置は、感光体と上記した現像剤収容ケースを有する。現像剤収容ケースの現像剤担持体が担持する現像剤が感光体の表面に供給される。そして、感光体の表面に供給された現像剤が記録媒体に転写される。
この画像形成装置は、現像剤収容ケースのシール効果が高いために、現像剤収容ケースから現像剤が漏れて装置が汚れることを防止することができる。
ここでは、以下の実施例に記載の技術の主要な特徴をまとめておく。
(形態1)現像剤担持体は円柱形状の現像ローラである。現像ローラの回転面(側面)に現像剤が付着する。これにより、現像剤が担持される。
(形態2)現像剤収容ケースには、ケース本体に取付けられており、現像剤担持体の回転軸方向に伸びており、現像剤担持体が担持する現像剤の厚みを規制(調整)する層厚規制部材が備えられる。
(形態3)層厚規制部材は、現像剤担持体の回転軸方向の端部においてその回転面と対向する領域を有している。ケース本体の対向領域と層厚規制部材の対向領域は、現像剤担持体の回転方向に並んでいる。サイドシール部材は、ケース本体の対向領域から層厚規制部材の対向領域まで一体的に伸びている。
(形態4)現像剤担持体の両端部のそれぞれにサイドシール部材が配置される。
(形態5)サイドシール部材は、軸方向シール部材よりも厚い。
(形態6)サイドシール部材の上流端は、接触領域の上流端と下流端の間に位置する。
(形態7)サイドシール部材の上流端は、接触領域の下流端よりも下流側に位置する。
(形態8)第1シール部の摩擦係数は、第2シール部の摩擦係数よりも小さい。第1シール部に付着した現像剤は移動し易く、第2シール部に付着した現像剤は移動し難い。
(形態9)第1シール部は、ポリエチレンテレフタレート(PET)によって構成されている。
(形態10)以下の実施例では、軸方向シール部材の第1シール部のことを軸方向シール部と呼ぶとともに、軸方向シール部材の第2シール部のことを回転方向シール部と呼ぶ。
図面を参照して本発明の実施例を説明する。図1は、本実施例のレーザプリンタ10の断面図である。以下では、レーザプリンタ10のことを、プリンタ10と簡単に記述することがある。本実施例では、図1の右方向をプリンタ10の前側とする。
プリンタ10はケーシング12を有する。ケーシング12は、複数の板状の部材によって構成されている。図1には、ケーシング12の一部を構成する部材として、後側カバー部材14と前側カバー部材16等が示されている。前側カバー部材16は、軸18を中心として矢印R1又はR2方向に揺動可能である。前側カバー部材16が矢印R1方向に揺動すると、ケーシング12が開かれる。この状態では、後述のプロセスカートリッジ40を交換することができる。前側カバー部材16が矢印R2方向に揺動すると、ケーシング12が閉じられる。
プリンタ10は、給紙装置20とプロセスカートリッジ40と露光装置70とトナー定着装置90等を有する。これらの各装置20,40,70,90は、ケーシング12の内部に配置されている。以下では、各装置20,40,70,90について順に説明する。
給紙装置20は、給紙トレイ22と4つのローラ28,30,32,34等を備える。給紙トレイ22には、図示省略の印刷用紙が積層される。給紙トレイ22は、積層された印刷用紙が載置される底板24を有する。底板24に載置されている最上位の印刷用紙は給紙ローラ28に接触する。給紙トレイ22がケーシング12内に収納されている状態では、図示省略の機構によって、底板24の前端部(図1の右側の端部)が上方に付勢されている。このために、印刷用紙の数が少なくなると、底板24は前端部のみが持ち上げられる。この構成によると、最上位の印刷用紙を給紙ローラ28に常に接触させることができる。
給紙ローラ28は、図示省略の駆動源に接続されている。給紙ローラ28は、反時計回りに回転可能である。給紙ローラ28が回転すると、給紙トレイ22に収容されている最上位の印刷用紙が右方向に送られる(矢印D1)。右方向に送られた印刷用紙は分離ローラ30に接触する。この分離ローラ30は、駆動源に接続されていない。分離ローラ30は、印刷用紙と接触することによって反時計回りに従動する。分離ローラ30は、複数枚の印刷用紙が送られてきたときに、それらのうちの一枚のみが下流側に送られるように印刷用紙を分離する。分離ローラ30を通過した印刷用紙は、ピンチローラ32と紙粉除去ローラ34の間に送られる。
ピンチローラ32と紙粉除去ローラ34は、駆動源に接続されていない。ピンチローラ32は、図示省略の付勢手段によって、紙粉除去ローラ34側に付勢されている。ピンチローラ32と紙粉除去ローラ34の間の印刷用紙は、ピンチローラ32によって紙粉除去ローラ34に押付けられる。紙粉除去ローラ34は、その表面に特殊な加工が施されており、接触した印刷用紙の紙粉を除去することができる。紙粉が除去された印刷用紙は、レール36に沿って、2つのレジストローラ38,38の間に送られる。
下側のレジストローラ38は、図示省略の駆動源に接続されている。下側のレジストローラ38が反時計回りに回転することによって、印刷用紙を矢印D2方向に送ることができる。上側のレジストローラ38は、下側のレジストローラ38によって送られる印刷用紙と接触することによって従動し、時計回りに回転する。
レジストローラ38によって印刷用紙が矢印D2方向に送られると、印刷用紙に印字又は描画が印刷される。具体的には、プロセスカートリッジ40と露光装置70と定着装置90によって印刷が行われる。
プロセスカートリッジ40は、ケーシング12に対して着脱可能に装着されている。前側カバー16を開けると(矢印R1)、プロセスカートリッジ40をケーシング12から取り外すことが可能になる。古いプロセスカートリッジ40を新しいものに交換することができる。
プロセスカートリッジ40の詳しい構成は後で説明する。ここでは簡単に構成を説明しておく。プロセスカートリッジ40はケーシング42を有する。ケーシング42の上面には貫通孔42aが形成されている。ケーシング42の内部の右側には、トナー室45が形成されている。このトナー室45にトナーが収容されている。ケーシング42の内部の左側には、3つのローラ48,50,52と感光体ドラム54が配置されている。これらのローラ48,50,52とドラム54はそれぞれが図示省略の駆動源に接続されている。最も右方に位置するローラ48を供給ローラと呼ぶ。供給ローラ48の左側には現像ローラ50が配置されている。現像ローラ50の左側には感光体ドラム54が配置されている。感光体ドラム54の下側には転写ローラ52が配置されている。レジストローラ38によって矢印D2方向に送られた印刷用紙は、感光体ドラム54と転写ローラ52の間に入り込む。感光体ドラム54は時計回りに回転するとともに、転写ローラ52は反時計回りに回転する。感光体ドラム54と転写ローラ52が回転することによって、印刷用紙はさらに左方向に送られる(矢印D2)。左方向に送られる過程で、印刷用紙には、感光体ドラム54に付着したトナーが転写される。
露光装置70は、プロセスカートリッジ40の上方に配置されている。露光装置70は、ケーシング12に固定されている。露光装置70はケーシング72を有する。ケーシング72の下面には、貫通孔72aが形成されている。ケーシング72内には、ポリゴンミラー74と反射鏡76とレンズ78と反射鏡80等を備えている。露光装置70は図示省略の光源を有している。光源からは印刷データの内容に基づいてレーザ光線が発光される。光源から供給されたレーザ光線は、ポリゴンミラー74で偏向して反射鏡76に向かう。レーザ光線は反射鏡76で反射してレンズ78を通過する。レンズ78を通過したレーザ光線は反射鏡80でさらに反射する。反射鏡80で反射したレーザ光線は、貫通孔72aからケーシング72外に出て下方に向かう。ケーシング72を飛び出したレーザ光線は、プロセスカートリッジ40のケーシング42の貫通孔42aを通って感光体ドラム54に到達する。これにより感光体ドラム54が所定のパターンで露光される。図1の矢印Lには、レーザ光線の上記した軌跡が示されている。
続いて、トナー定着装置90の構成について説明する。トナー定着装置90は、プロセスカートリッジ40の後方(図1の左側)に配置されている。トナー定着装置90は、フレーム92と加熱ローラ94と加圧ローラ96を備えている。フレーム92は、加熱ローラ94と加圧ローラ96を回転可能に支持している。
加熱ローラ94は、金属管94aと、その内部に配置されているハロゲンランプ94bを有している。ハロゲンランプ94bが金属管94aを加熱する。加熱ローラ94は図示省略の駆動源に接続されている。この駆動源が作用すると、加熱ローラ96は時計回りに回転する。加圧ローラ96は、図示省略の機構によって加熱ローラ94側に付勢している。加圧ローラ96は駆動源に接続されていない。加圧ローラ96は、加熱ローラ94が時計回りに回転すると、従動して反時計回りに回転する。
プロセスカートリッジ40を通過した印刷用紙は、加熱ローラ94と加圧ローラ96の間に入り込む。加熱ローラ94が時計回りに回転すると、加熱ローラ94と加圧ローラ96の間の印刷用紙が左方向に送られる。高温に加熱された加熱ローラ94によって印刷用紙が加熱される。これにより、印刷用紙に転写されたトナーが熱によって定着する。トナー定着装置90を通過した印刷用紙は左上方向に送られる(矢印D3)。
フレーム92の左端のすぐ下側には、搬送ローラ97が配置されている。搬送ローラ97は、ケーシング12に回転可能に支持されている。搬送ローラ97は、図示省略の駆動源に接続されている。搬送ローラ97は反時計回りに回転する。搬送ローラ97は、トナー定着装置90を経て送られてくる印刷用紙をさらに左上方に送る。搬送ローラ97によって左上方に送られた印刷用紙は、レール98に沿って右方向に送られる。
レール98の右側には2つの排紙ローラ100,100が配置されている。下側の排紙ローラ100は、図示省略の駆動源に接続されている。下側の排紙ローラ100は、時計回りに回転する。上側の排紙ローラ100は、駆動源に接続されていない。下側の排紙ローラ100が時計回りに回転すると、上側の排紙ローラ100が従動して反時計回りに回転する。
搬送ローラ96によって送られてきた印刷用紙は、2つの排紙ローラ100,100の間に入り込む。下側の排紙ローラ100が時計回りに回転すると、2つの排紙ローラ100,100の間の印刷用紙は右方向に送られる。印刷用紙は、ケーシング12の外部に送り出される。ケーシング12の上面には排紙トレイ110が形成されている。ケーシング12の外部に送り出された印刷用紙は、排紙トレイ110の上に排紙される。
プリンタ10の構成を簡単に説明した。ケーシング12内を印刷用紙がどのように搬送されるのかについて説明した。次に、図2を参照にして、プロセスカートリッジ40の詳しい構造を説明する。図2は、プロセスカートリッジ40の拡大断面図を示す。
プロセスカートリッジ40は、2つのカートリッジ43,44によって構成されている。右側に配置されているカートリッジ43を現像剤カートリッジと呼び、左側に配置されているカートリッジ44を感光体カートリッジと呼ぶ。現像剤カートリッジ43と感光体カートリッジ44は分離可能に接続されている。図3には、現像剤カートリッジ43が分離された後の感光体カートリッジ44の断面図が示されている。このプロセスカートリッジ40によると、現像剤カートリッジ43のみを交換することができるとともに、感光体カートリッジ44のみを交換することもできる。プロセスカートリッジ40の全体を交換することもできる。
以下では、2つのカートリッジ43,44の構成を説明する。まず、感光体カートリッジ44の構成を説明する。感光体カートリッジ44はケーシング44aを有する。このケーシング44aの上面に、レーザ光線が通過する貫通孔42aが形成されている。ケーシング44aの下面には、印刷用紙が入ってくる送入孔44bが形成されている。また、ケーシング44aの左側面には、印刷用紙が出ていく送出孔44cが形成されている。印刷用紙は、送入孔44bから感光体カートリッジ44内に入り、感光体ドラム54と転写ローラ52の間を通過し、送出孔44cから出て行く。
感光体カートリッジ44のケーシング44a内には、感光体ドラム54と転写ローラ52と帯電器66が配置されている。
感光体ドラム54は、現像ローラ50の左側で現像ローラ50に接触している。感光体ドラム54は、感光体ドラム本体54aと感光体ドラム軸54bを有している。感光体ドラム本体54aは、円筒形状を有している。感光体ドラム本体54aは、正帯電性の感光体である。感光体ドラム本体54aの表面は、ポリカーボネート等によって構成されている。感光体ドラム軸54bは金属製である。感光体ドラム軸54bは、感光体カートリッジ44のケーシング44aに固定されている。感光体ドラム本体54aは、感光体ドラム軸54bに回転可能に取付けられている。感光体ドラム本体54aは、図示省略の駆動源に接続されている。感光体ドラム本体54aは時計回りに回転する。
転写ローラ52は、感光体ドラム54の下側で感光体ドラム54に接触している。転写ローラ52は、転写ローラ本体52aと転写ローラ軸52bを備えている。転写ローラ本体52aは導電性のゴム材料製である。転写ローラ軸52bは金属製である。転写ローラ軸52bは、感光体カートリッジ44のケーシング44aに回転可能に取付けられている。転写ローラ軸52bは、図示省略の駆動源に接続されている。転写ローラ52は、反時計回りに回転する。転写ローラ軸52bは、図示省略の電圧供給回路に接続されている。転写時(感光体ドラム54に付着したトナーを印刷用紙に転写させる時)には、この電圧供給回路から転写ローラ52にバイアスが印加される。
帯電器66は、感光体ドラム54の上方に配置されている。帯電器66と感光体ドラム54の間には隙間が設けられている。帯電器66はスコロトンタイプである。帯電器66は、放電ワイヤ66aとグリッド66bを有する。放電ワイヤ66aは、図2の紙面垂直方向に伸びるワイヤである。放電ワイヤ66aには高電圧が付与される。グリッド66bは、放電ワイヤ66aと感光体ドラム54の間に配置されている。グリッド66bにはバイアス電圧が印加される。これにより、放電ワイヤ66aの放電量を調整する。放電ワイヤ66aに高電圧を印加してコロナ放電させるとともに、グリッド66bにバイアス電圧を印加する。これにより、感光体ドラム54の表面(感光体ドラム本体54a)が正に帯電する。
続いて、現像剤カートリッジ43の構成を説明する。現像剤カートリッジ43はケース本体43aを有する。このケース本体43a内にはトナー室45が形成されている。トナー室45には、トナーが収容されている。本実施例では、正帯電性の非磁性1成分系のトナーを利用する。例えば、スチレン系単量体やアクリル系単量体を懸濁重合によって共重合させることによって得られた重合トナーを利用する。アクリル系単量体としては、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレート等を採用することができる。この重合トナーは、略球形を有し、流動性に優れている。重合トナーには、着色剤やワックスが配合されている。また、流動性を向上させるために、シリカ等の外添剤が添加されている。トナー室45にはアジテータ46が収容されている。アジテータ46は、軸46aを回転中心として回転可能にケース本体43aに取付けられている。アジテータ46が時計回りに回転すると、トナー室45内のトナーが攪拌される。これにより、トナーが供給ローラ48に供給される。
ケース本体43aの左面には開口43bが形成されている。開口43bは、図2の紙面垂直方向に伸びている。開口43bの右側には、供給ローラ48が配置されている。開口43bの左側には、現像ローラ50が配置されている。
供給ローラ48は、供給ローラ本体48aと供給ローラ軸48bを備えている。供給ローラ本体48aは、導電性の発泡材料によって形成されている。供給ローラ軸48bは金属製である。供給ローラ48は、現像剤カートリッジ43のケース本体43aに回転可能に支持されている。供給ローラ48は、図示省略の駆動源に接続されている。供給ローラ48は、時計回りに回転する。
現像ローラ50は、供給ローラ48の左側で供給ローラ48に強く接触している。現像ローラ50は、現像ローラ本体50aと現像ローラ軸50bを備えている。現像ローラ本体50aは、導電性のゴム材料製である。このゴム材料として、カーボン微粒子等を含む導電性のウレタンゴム又はシリコンゴムを採用することができる。このウレタンゴム又はシリコンゴムの表面は、フッ素が含まれているウレタンゴム又はシリコンゴムによって被覆されている。現像ローラ軸50bは金属製である。現像ローラ軸50bには、図示省略の電圧供給回路が接続されている。現像時(トナーを感光体ドラム54に付着させる時)には、この電圧供給回路から現像ローラ50にバイアスが印加される。現像ローラ50は、開口43bを臨む位置でケース本体43aに回転可能に支持されている。現像ローラ50は、図示省略の駆動源に接続されている。現像ローラ50は反時計回りに回転する。
ケース本体43aには、層厚規制部材47が固定されている。層厚規制部材47は、開口43bの左側に配置されている。層厚規制部材47は、図2の紙面垂直方向に伸びており、現像ローラ50に接触する。これにより、現像ローラ50の表面に形成される現像剤層の厚みを規制(調整)する。
図4には、図2のIV方向に見た場合の現像剤カートリッジ43の正面図を簡単に示す。図4では、現像ローラ50を破線で示している。現像ローラ50は、ケース本体43aの開口43bを臨む位置で左右方向に伸びている。層厚規制部材47は、ケース本体43aの上部に固定されている。層厚規制部材47は左右方向に伸びている。
ケース本体43aの左右の両端部には、現像ローラ50の回転面に対向する領域140,140が存在する。また、層厚規制部材47の左右の両端部にも、現像ローラ50の回転面に対向する領域142,142が存在する。ケース本体43aの対向領域140と層厚規制部材47の対向領域142は上下に並んでいる。ケース本体43aの対向領域140が現像ローラ50の回転方向の上流側に形成されており、層厚規制部材47の対向領域142が現像ローラ50の回転方向の下流側に形成されている。ケース本体43aの右端側と左端側のそれぞれにおいて、ケース本体43aの対向領域140と層厚規制部材47の対向領域142に跨ってサイドシール部材150が取付けられている。
図5には、現像剤カートリッジ43の右端部(図4の右端部)の付近の斜視図を示す。現像剤カートリッジ43の右端部の構成について詳しく説明する。現像剤カートリッジ43の左端部は、現像剤カートリッジ43の右端部を左右反転したものになるために、それについての詳しい説明を省略する。なお図5では、層厚規制部材47の構成がよくかわるように、後述するフレーム部材160aの一部を切り欠いて示している。
図5では、現像ローラ50を図示省略している。ケース本体43aの右端部には、現像ローラ50を回転可能に支持するための孔部143aが設けられている。現像ローラ軸50b(図2参照)は、孔部143aを越えて外方(図5の右方)に伸びる。
ケース本体43aの下部には、前側フレーム143bが形成されている。この前側フレーム143bに、軸方向シール部材156が接合されている。軸方向シール部材156は、軸方向シール部156aと回転方向シール部156bを有している。軸方向シール部156aは、フィルム状の薄いものであり、ポリエチレンテレフタレート(PET)によって構成されている。軸方向シール部156aは、現像ローラ50の回転軸方向に伸びている。図4を見ると、軸方向シール部156aが回転軸方向(左右方向)に伸びている様子がよくわかる。また軸方向シール部156aは、図5中の矢印Sで示す範囲の縦幅を有している。前側フレーム143bは、符号143cより後側(左上方向)にいくと、下方(図5の紙面垂直奥方向、図4の下方向)に折れ曲がっている。軸方向シール部156aは、前側フレーム143bの部分143cを越えて後側に伸びている。即ち、軸方向シール部156aには、前側フレーム143bに接着されないで浮いている部分が存在する。軸方向シール部156aと前側フレーム143bは、両面テープによって接着されている。回転方向シール部156bは、現像ローラ50の回転軸方向に短く、現像ローラ50の回転方向に長い。回転方向シール部156bは、軸方向シール部156aの外端部(図5の右端部)と前側フレーム143bの間に配置されている。回転方向シール部156bは、前側フレーム143bに接合されている。回転方向シール部156bは、フェルトによって構成されている。回転方向シール部156bは、軸方向シール部156aを越えて外方(図5の右方)に突出している。回転方向シール部156bの外側面がサイドシール部材150の内側面に接触している。本実施例では、軸方向シール部156aの外側面とサイドシール部材150の内側面が接触していない。軸方向シール部156aの外側面とサイドシール部材150の内側面の間に隙間が設けられている。
現像ローラ50の回転面は、軸方向シール部156aに接触している。また、現像ローラ50の回転面は、軸方向シール部156aから外方に突出している部分の回転方向シール部156bにも接触している。軸方向シール部156aと回転方向シール部156bに現像ローラ50が接触することによって、現像ローラ50の下部とケース本体43aの間がシールされる。
続いて、図6を参照にして、サイドシール部材150の構成を詳しく説明する。図6は、図5のVI−VI線断面図を示す。なお図6では、現像ローラ50を破線で示している。破線の矢印は、現像ローラ50の回転方向を示している。
サイドシール部材150は、ケース側弾性部材150aと規制部材側弾性部材150cとフェルト部材150bを有している。ケース側弾性部材150aは、ケース本体43aの対向領域140(図4参照)に接合されている。規制部材側弾性部材150cは、層厚規制部材47の対向領域142(図4参照)に接合されている。ケース側弾性部材150aと規制部材側弾性部材150cの両者にフェルト部材150cが接合されている。フェルト部材150bは、現像ローラ50の回転面と接触する。これにより、現像ローラ50の端部がシールされることになる。
フェルト部材150bは、ケース側弾性部材150aを越えて上流側(現像ローラ50の回転方向の上流側)に伸びている。ケース側弾性部材150aを越えて上流側に伸びている部分のフェルト部材150bは、ケース本体43aに接合されている。ケース本体43aに接合されている部分のフェルト部材150bは、現像ローラ50に接触しない。ケース本体43aに接合されている部分のフェルト部材150bは、現像ローラ50のシールとして機能しているわけではない。符号150dで示す位置が、サイドシール部材150のシールとして機能する部分の上流端である。以下では、符号150dで示す位置を、サイドシール部材150の上流端とする。
なお、図5を見るとわかるように、サイドシール部材150は、軸方向シール部材156よりも厚い。サイドシール部材150の上面(現像ローラ50側の面)は、軸方向シール部材156の上面よりも高い位置にある。
続いて、層厚規制部材47の構成を詳しく説明する。層厚規制部材47は、保持部材160を有する。保持部材160は、現像ローラ50に当接する当接部材162を保持するものである。当接部材162は、図6の断面図では見えないが、図5に示されている。当接部材162は、現像ローラ50の回転軸方向に伸びており、現像ローラ50の回転軸方向のほぼ全域に亘って当接する。当接部材162はゴム製である。保持部材160は、2つのフレーム部材160a,160bとステンレス板160cから構成される。前側(図6の左側)のフレーム部材160aは、略L字形状を有している。前側のフレーム部材160aと後側のフレーム部材160bの間にステンレス板160cが挟まれている。2つのフレーム部材160a,160bとステンレス板160cのそれぞれは、現像ローラ50の回転軸方向(図6の紙面垂直方向)に伸びている。図5に示すように、当接部材162は、ステンレス板160cに接合されている。当接部材162は、ステンレス板160cの左右の端部(図4の左右端部)には接合されていない。その端部には、規制部材側弾性部材150cが接合されている。
ケース本体43aと後側のフレーム部材160bの間には、スポンジ部材164が配置されている。このスポンジ部材164は、現像ローラ50の回転軸方向に伸びている。スポンジ部材164は、ケース本体43aとフレーム部材160bの間をシールする。スポンジ部材164とステンレス板160cの間にもスポンジ部材166が配置されている。このスポンジ部材166も、現像ローラ50の回転軸方向に伸びており、シールとして機能する。
ケース本体43aの下部には、供給ローラ軸48bの周りを埋める弾性部材(例えばスポンジ)168が配置されている。サイドシール部材150は、このスポンジ168にも接合されている。
図5に示されるように、軸方向シール部材156の外方(図5の右方)には、ガードフィルム180が設けられている。ガードフィルム180は、ケース本体43aの前面143eに取付けられている。ガードフィルム180は、ケース本体43aの前面143eから前側フレーム143bまで伸びている。ガードフィルム180とサイドシール部材150の間には、空間182が設けられている。図6を見ても、空間182が形成されている様子がよくわかる。この空間182は、トナー受けとして機能する。トナー受け182がどのようにして機能するのかについては、後で詳しく説明する。
続いて、図7を参照にして、軸方向シール部材156とサイドシール部材150の位置関係について詳しく説明する。図7は、軸方向シール部材156とサイドシール部材150の正面図を簡単に示したものである。
軸方向シール部材156に付けられている斜線部分190は、軸方向シール部材156と現像ローラ50が接触する領域を示す。仮想線190bは、接触領域190の上流端(現像ローラ50の回転方向の上流端)を示す。仮想線190aは、接触領域190の下流端(現像ローラ50の回転方向の下流端)を示す。回転方向シール部156bが、軸方向シール部156aよりも外方(図7の右方)に突出している。この突出している部分では、回転方向シール部156bと現像ローラ50が接触している。接触領域190は、外端部(図7の右端部;回転方向シール部156bが存在する部分)において現像ローラ50の回転方向に広がっている。即ち、接触領域190の上流端190bは、現像ローラ50の回転軸方向の中央部においては回転軸方向に直線状に伸びているとともに、外端部においては上流側(図7の下方側)に曲がっている。また、接触領域190の下流端190aは、現像ローラ50の回転軸方向の中央部においては回転軸方向に直線状に伸びているとともに、外端部においては下流側(図7の上方側)に曲がっている。接触領域190の上流端190bの中央部(直線状に伸びている部分)は、前側フレーム143b(図5参照)と軸方向シール部156aとの接着領域の下流端143cよりも下流側に位置している。本実施例では、サイドシール部材150の上流端150dが、接触領域190の上流端190bと下流端190aの間に位置している。サイドシール部材150の上流端150dは、接触領域190の上流端190bの中央部(直線状に伸びている部分)よりも上流側(図7の上方側)に位置している。接触領域190より上流側には、サイドシール部材150が配置されていない。
回転方向シール部156bの外側面156cは、サイドシール部材150の内側面150eに接触している。軸方向シール部156aの外側面156dとサイドシール部材150の内側面150eの間には隙間が設けられている。
プロセスカートリッジ40の構成について詳細に説明した。再び図2を参照して、上記した構成を有するプロセスカートリッジ40の作用について説明する。
トナー室45のトナーは供給ローラ48に付着する。供給ローラ48に付着しているトナーは、供給ローラ48と現像ローラ50の間の摩擦によって正に帯電する。正に帯電しているトナーが現像ローラ50の表面を覆う。現像ローラ50の表面のトナー層には、層厚規制部材47の当接部材162(図5参照)が当接する。これにより、トナー層が一定の厚みに調整される。
一方において、感光体ドラム本体54aの表面は、帯電器66によって正に帯電している。正に帯電している感光体ドラム本体54aの表面は、露光装置70(図1参照)から発光されたレーザ光線を受光する。これにより、感光体ドラム本体54aの表面の所定部分が露光される。感光体ドラム本体54aの露光部分は電位が下がる。どの部分が露光されるのかは、印刷内容によって変わる。印刷内容に基づいた静電潜像が感光体ドラム本体54aに形成される。
現像ローラ50を被覆しているトナーは、感光体ドラム本体54aの露光部分に付着する。このとき、感光体ドラム本体54aの非露光部分にはトナーが付着しない。これにより、感光体ドラム本体54aに形成されている静電潜像が可視像化する。現像ローラ50のトナー層の厚みが層厚規制部材47によって一定に維持されているために、感光体ドラム本体54aには常に同じ厚みの可視像が現像される。
感光体ドラム本体54aに担持されている可視像は、感光体ドラム54と転写ローラ52の間の印刷用紙に転写される。このとき、転写ローラ52にはバイアスが印加される。感光体ドラム54と転写ローラ52の間の電位差によってトナーが印刷用紙に転写する。感光体ドラム本体54aには常に同じ厚みの可視像が現像されるために、印刷用紙には常に同じ濃さでトナーが転写される。これにより、印刷濃度が一定に維持される。
上記した各プロセスを経ることによって、所望の画像(印字や描画)が印刷用紙に印刷される。
図7に示す軸方向シール部156aは、ポリエチレンテレフタレート(PET)で構成されているために、摩擦係数が小さい。本発明者らは、上記した各プロセスの間に現像ローラ50が回転すると、接触領域190よりも上流側において軸方向シール部156aに付着したトナーが外方(図7の右方)に移動する傾向があることを発見した。図7の矢印Pは、軸方向シール部156aに付着したトナーが外方に移動する様子を示している。本実施例では、サイドシール部材150の上流端150dが、接触領域190の上流端190bと下流端190aの間に位置している。接触領域190よりも上流側にはサイドシール部材150が配置されていない。このために、矢印P方向に移動したトナーがサイドシール部材150に到達しない。矢印P方向に移動したトナーは、トナー受け182に収容される。また、軸方向シール部156aとサイドシール部材150の間に隙間が設けられているために、矢印P方向に移動したトナーがサイドシール部材150により到達し難くなっている。本実施例によると、矢印P方向に移動したトナーが、サイドシール部材150とケース本体43aの間に入り込む事象を効果的に防止することができる。
軸方向シール部156aとサイドシール部材150の間に隙間が設けられているが、回転方向シール部156bの外側面156cとサイドシール部材150の内側面150eが接触している。これにより、軸方向シール部材156とサイドシール部材150の間がシールされている。軸方向シール部材156とサイドシール部材150の間からトナーが漏れることを防止することができる。
本実施例では、軸方向シール部156aと回転方向シール部156bによって軸方向シール部材156を構成している。回転方向シール部156bを設けているために、軸方向シール部156aの外端部において軸方向シール部156aとケース本体43aの間にトナーが入り込み難い。このために、シール効果をより高めることができる。
本実施例の現像剤カートリッジ43はシール効果が非常に高い。この現像剤カートリッジ43を利用すれば、トナー漏れによってプリンタ10が汚れることを効果的に防止することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、サイドシール部材150と軸方向シール部材156を次のように変形することができる。
(変形例1)図8は、本変形例のサイドシール部材150と軸方向シール部材156の正面図を簡単に示す。この変形例では、回転方向シール部156bが軸方向シール部156aから外方(図8の右方)に突出していない。この場合、軸方向シール部156aの外側面156dとサイドシール部材150の内側面150eが接触している。また、回転方向シール部156bの外側面156cとサイドシール部材150の内側面150eが接触している。この変形例でも、サイドシール部材150の上流端150dが、接触領域190の上流端190bと下流端190aの間に位置している。
このように構成しても、シール効果の高い現像剤カートリッジ43を実現することができる。
(変形例2)図9は、本変形例のサイドシール部材150と軸方向シール部材156の正面図を簡単に示す。この変形例では、回転方向シール部156bが軸方向シール部156aよりも下流側(図9の上側)に突出している。回転方向シール部156bは、軸方向シール部156aから外方(図9の右方)に突出していない。回転方向シール部156bの外側面156cとサイドシール部材150の内側面150eが接触している。この変形例では、サイドシール部材150の上流端150dが接触領域190の下流端190aよりも下流側に位置している。
本変形例のように構成すると、軸方向シール部材156の接触領域190よりも上流側の領域と、サイドシール部材150の上流端150dとの間に大きなスペースを確保することができる。このために、矢印P方向に移動したトナーがサイドシール部材150までより到達し難い。本変形例のようにすると、より大きいトナー受け182を設けることができる。
(変形例3)図10は、本変形例のサイドシール部材150と軸方向シール部材156の正面図を簡単に示す。この変形例では、回転方向シール部156bが軸方向シール部156aよりも下流側(図10の上側)に突出している。また、回転方向シール部156bは、軸方向シール部156aよりも外方(図10の右方)に突出している。これらの突出している部分において、回転方向シール部156bが現像ローラ50と接触している。回転方向シール部156bの外側面156cとサイドシール部材150の内側面150eが接触している。この変形例では、サイドシール部材150の上流端150dが接触領域190の下流端190aよりも下流側に位置している。サイドシール部材150の上流端150dは、軸方向シール部156aの下流端156eと回転方向シール部156bの下流端156fの間に位置している。
このようにしても構成しても、軸方向シール部材156の接触領域190よりも上流側の領域と、サイドシール部材150の上流端150dとの間に大きなスペースを確保することができる。また、大きいトナー受け182を設けることができる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
実施例のレーザプリンタの断面図を示す。 プロセスカートリッジの拡大断面図を示す。 感光体カートリッジの断面図を示す。 図2のIV方向に見た場合の現像剤カートリッジの正面図を示す。 現像剤カートリッジの端部の斜視図を示す。 図5のVI−VI線断面図を示す。 サイドシール部材と軸方向シール部材の正面図を簡単に示す。 サイドシール部材と軸方向シール部材の正面図を簡単に示す(変形例1)。 サイドシール部材と軸方向シール部材の正面図を簡単に示す(変形例2)。 サイドシール部材と軸方向シール部材の正面図を簡単に示す(変形例3)。
符号の説明
10:レーザプリンタ
20:給紙装置
40:プロセスカートリッジ
45:トナー室
47:層厚規制部材
48:供給ローラ
50:現像ローラ
52:転写ローラ
54:感光体ドラム
66:帯電器
70:露光装置
90:定着装置
150:サイドシール部材
150d:サイドシール部材の上流端
156:軸方向サイドシール部材
156a:軸方向サイドシール部
156b:回転方向サイドシール部材
190:軸方向サイドシール部材と現像ローラの接触領域
190a:接触領域の下流端
190b:接触領域の上流端

Claims (10)

  1. 現像剤を収容する現像剤収容ケースであり、
    開口が形成されているとともに、現像剤を収容するケース本体と、
    ケース本体の開口を臨む位置でケース本体に回転可能に取付けられているとともに、現像剤を担持する現像剤担持体と、
    ケース本体に取付けられており、現像剤担持体の回転軸方向に伸びており、現像剤担持体と接触することによってケース本体と現像剤担持体の間をシールする軸方向シール部材と、
    ケース本体に取付けられているサイドシール部材を備え、
    ケース本体は、現像剤担持体の回転軸方向の端部においてその回転面と対向する領域を有しており、
    サイドシール部材は、ケース本体の前記対向領域に取付けられているとともに、現像剤担持体に接触しており、
    軸方向シール部材とサイドシール部材は、現像剤担持体の回転軸方向に隙間ができないように相互に接触しており、
    サイドシール部材の「現像剤担持体の回転方向の上流端」が、軸方向シール部材と現像剤担持体の接触領域の「現像剤担持体の回転方向の上流端」よりも下流側に位置していることを特徴とする現像剤収容ケース。
  2. 軸方向シール部材は、現像剤担持体の回転軸方向に伸びているとともに現像剤担持体に接触している第1シール部と、その第1シール部の外端部とケース本体の間に配置されている第2シール部を有していることを特徴とする請求項1の現像剤収容ケース。
  3. 第2シール部は、第1シール部を越えて現像剤担持体の回転方向の下流側に伸びており、
    第2シール部とサイドシール部材は、現像剤担持体の回転軸方向に隙間ができないように相互に接触しており、
    サイドシール部材の「現像剤担持体の回転方向の上流端」が、第1シール部の「現像剤担持体の回転方向の下流端」と第2シール部の「現像剤担持体の回転方向の下流端」の間に位置していることを特徴とする請求項2の現像剤収容ケース。
  4. 第2シール部は、第1シール部を越えて外方に伸びており、
    第2シール部とサイドシール部材は、現像剤担持体の回転軸方向に隙間ができないように相互に接触しており、
    第1シール部とサイドシール部材の間に隙間が設けられていることを特徴とする請求項2又は3の現像剤収容ケース。
  5. 第2シール部がフェルトによって構成されていることを特徴とする請求項2から4のいずれかの現像剤収容ケース。
  6. ケース本体は、軸方向シール部材の外端部に隣接して設けられている現像剤受けを有することを特徴とする請求項1から5のいずれかの現像剤収容ケース。
  7. 収容する現像剤が非磁性一成分重合トナーであることを特徴とする請求項1から6のいずれかの現像剤収容ケース。
  8. 現像剤を利用して画像を形成する画像形成装置に着脱可能に装着される現像剤カートリッジであることを特徴とする請求項1から7のいずれかの現像剤収容ケース。
  9. 現像剤を利用して画像を形成する画像形成装置に着脱可能に装着されるプロセスカートリッジであり、
    感光体と、請求項1から7のいずれかの現像剤収容ケースを備え、
    現像剤収容ケースの現像剤担持体が担持する現像剤が感光体の表面に供給されることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  10. 現像剤を利用して画像を形成する画像形成装置であり、
    感光体と、請求項1から7のいずれかの現像剤収容ケースを備え、
    現像剤収容ケースの現像剤担持体が担持する現像剤が感光体の表面に供給され、
    感光体の表面に供給された現像剤が記録媒体に転写されることを特徴とする画像形成装置。
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