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JP2007088385A - 電子ビーム露光用マスク、電子ビーム露光方法及び電子ビーム露光装置 - Google Patents

電子ビーム露光用マスク、電子ビーム露光方法及び電子ビーム露光装置 Download PDF

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JP2007088385A JP2005278463A JP2005278463A JP2007088385A JP 2007088385 A JP2007088385 A JP 2007088385A JP 2005278463 A JP2005278463 A JP 2005278463A JP 2005278463 A JP2005278463 A JP 2005278463A JP 2007088385 A JP2007088385 A JP 2007088385A
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Hiroshi Yasuda
洋 安田
Akio Yamada
章夫 山田
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Abstract

【課題】部分一括露光用マスクを用いて描画した隣接するパターンの周辺部に生ずる近接効果を、部分一括露光法によって精度良く補正するために必要な近接効果補正用のマスク、そのマスクを用いた近接効果の補正方法及び近接効果の補正を行う電子ビーム露光装置を提供すること。
【解決手段】開口部の大きさが配列順に所定の割合で周期的に変化するように配列された近接効果補正用の開口部を有する電子ビーム露光用マスクを用いて、部分一括露光用マスクを用いて描画した隣接するパターンの周辺部に重ねて露光することを特徴とする電子ビーム露光方法による。前記パターンの周辺部に重ねてする露光は、前記電子ビーム露光用マスクの一部を用いて行っても良い。
【選択図】図8

Description

本発明は、部分一括露光用マスクを用いた電子ビーム露光における近接効果の補正を行う電子ビーム露光用マスク、電子ビーム露光方法及び電子ビーム露光装置に関する。
近年、半導体装置等の製造におけるリソグラフィ工程において、微細パターンを形成するために、電子ビーム露光装置が使用されるようになってきている。
電子ビーム露光装置では、入射電子がレジスト内で散乱する、いわゆる近接効果の影響により、レジスト上に転写されるパターンの線幅等が設計値と異なる現象が発生することが知られている。
例えば、図1(a)に示すようなライン&スペースマスクパターン1を用いて露光、現像したとき、マスク上は同じ大きさのパターンであっても、図1(b)に示すように周辺のパターン2はパターン形状が小さくなってしまう。これは、図1(c)の蓄積エネルギー分布に示すように、内部のパターンと周辺のパターンとでは、入射電子の後方散乱によって受けるエネルギー量が異なるからである。図1(c)は、入射電子の後方散乱に起因する蓄積エネルギー6に一次ビームのドーズが重畳された蓄積エネルギー3〜4を示している。このように規則的に繰り返すパターンで構成されている場合、描画領域の内部では、後方散乱による近接効果の影響は飽和して均一化しているが、周辺部は図1(c)に示すように中央部から離れるほど蓄積エネルギーが低くなるような傾斜を持つ分布になる。
図1(c)のような蓄積エネルギーが与えられたウエハを現像する場合、例えば閾値を5のラインとすると、閾値5と一次ビームによるエネルギー3〜4の交差する位置での線幅が現像される線幅となる。従って、図1(b)に示すように、デバイス形成用パターンの内部と周辺部とで線幅が異なってしまうことになる。
このような近接効果を補正する方法が各種検討されている。例えば、特許文献1には、試料の同一フィールド領域上に、第1の露光パターンを補正する第2の露光パターンを重ねて露光する方法が開示されている。
また、特許文献2には、目的とするデバイス形成用パターンの周辺に補助露光パターンを重ねて露光することにより近接効果を補正する、いわゆるGHOST露光方法を図形一括描画方式に応用した露光方法が開示されている。
特開平6−53129号公報 特開平5−335221号公報
従来、蓄積エネルギーの低いデバイス形成用パターンの周辺部は、可変矩形露光法によりパターン毎に照射時間を変え、内部と周辺部における蓄積エネルギーがほぼ等しくなるようにパターンの描画を行っていた。
しかし、可変矩形露光法を使用するため、パターンの一つ一つについて露光することになり、部分一括露光法に比べ多大な時間が必要になる。
また、大パターンと小パターンとを隣接して露光する場合には、次のような不都合が生じる。
図2(a)は大パターン21と小パターン22とを隣接して露光する一例である。小パターン22は、破線矩形で示された部分一括露光パターン23を用いるものとする。この場合、図2(b)に示すように、パターンが一様に露光されずに、太く露光されたり、細く露光される部分が発生する。すなわち、同じ線幅のラインパターンである部分一括露光パターンを用いて試料を露光しても、隣接する大パターン21の影響を受け、内側(図2(b)では上側)になるほど蓄積エネルギーが高く外側(図2(b)では下側)になるほど低くなる。従って、部分一括露光パターンでは同じ線幅であったものが、図2(b)に示すように、ライン24の大パターン21側が最も太く、ライン25の小パターン22側が最も細くなってしまう。
これに対し、例えば可変矩形露光法を使用して、パターンを補正することもできるが、多大な時間が必要となり、スループットの低下を招いてしまう。
なお、特許文献1に記載された方法は、近接効果補正を行うために重ね露光を行っているが、部分一括露光法ではないため多大な時間がかかってしまう。
また、特許文献2に記載された方法では、デバイス形成用パターンの外側に補助パターンを露光して近接効果を補正するため、そのための領域がないと補正できない。しかも、補助露光量はデバイス形成用パターンに応じて決定されるが、部分的に異なるパターンを内部のエネルギーと同等にすることは困難である。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、目的は、部分一括露光用マスクを用いて描画した隣接するパターンの周辺部に生ずる近接効果を、部分一括露光法によって精度良く補正するために必要な近接効果補正用のマスク、そのマスクを用いた近接効果の補正方法及び近接効果の補正を行う電子ビーム露光装置を提供することである。
上記した課題は、開口部の大きさが配列順に所定の割合で周期的に変化するように配列された近接効果補正用の開口部を有することを特徴とする電子ビーム露光用マスクにより解決する。ここで、前記変化の方向は、行方向又は列方向のいずれでも良いし、行方向又は列方向の変化をマスクの中央を中心として所定の角度だけ回転させた方向であってもよい。
また、上記した課題は、開口部の大きさが配列順に所定の割合で周期的に変化するように配列された近接効果補正用の開口部を有する電子ビーム露光用マスクを用いて、部分一括露光用マスクを用いて描画した隣接するパターンの周辺部に重ねて露光することを特徴とする電子ビーム露光方法により解決する。
上記形態にかかる電子ビーム露光方法において、前記パターンの周辺部に重ねてする露光は、電子ビームの焦点をぼかして露光したり、電子ビームをさらに平面方向にずらして露光しても良い。
また、上記形態にかかる電子ビーム露光方法において、前記パターンの周辺部に重ねてする露光は、前記電子ビーム露光用マスクの一部を用いて行うようにしても良い。
さらに、上記した課題は、電子ビームを生成する電子ビーム生成部と、開口部の大きさが配列順に所定の割合で周期的に変化するように配列された近接効果補正用の開口部を有する電子ビーム露光用マスクと、前記電子ビームを前記露光用マスク上で偏向するマスク偏向部と、前記露光用マスクを通過した前記電子ビームを偏向して基板上に投影する基板偏向部と、前記マスク偏向部と前記基板偏向部における偏向量を制御する制御部とを有することを特徴とする電子ビーム露光装置により解決する。
本発明では、部分一括露光用マスクを用いて描画した隣接するパターンの周辺部の所定の位置に、開口部の大きさが配列順に所定の割合で周期的に変化するように配列された開口部を有する近接効果補正用マスクを用いて重ねて露光している。また、重ねて露光する際に、近接効果補正用マスクの一部を選択できるようにしている。これにより、部分一括露光マスクによって描画されたパターンの周辺部の一部を所望の形状に補正することが可能となる。
また、近接効果補正用の露光をぼかして行うことにより、近接効果補正用に構成したパターンが解像されることなく、エネルギーレベルを平坦にすることができる。これにより、所望のパターンを精度良く露光することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
はじめに、本実施形態で使用する電子ビーム露光装置の構成について説明する。次に、近接効果補正用マスクについて、開口部の分布等について説明する。次に、近接効果補正用マスクを使用した近接効果補正方法について説明する。
(電子ビーム露光装置の構成)
図3は、本実施形態に係る電子ビーム露光装置の構成図である。
この電子ビーム露光装置は、電子光学系コラム100と、電子光学系コラム100の各部を制御する制御部200とに大別される。このうち、電子光学系コラム100は、電子ビーム生成部130、マスク偏向部140及び基板偏向部150によって構成され、その内部が減圧される。
電子ビーム生成部130では、電子銃101から生成した電子ビームEBが第1電磁レンズ102で収束作用を受けた後、ビーム整形用マスク103の矩形アパーチャ103aを透過し、電子ビームEBの断面が矩形に整形される。
その後、電子ビームEBは、マスク偏向部140の第2電磁レンズ105によって露光マスク110上に結像される。そして、電子ビームEBは、第1、第2静電偏向器104、106により、露光マスク110に形成された特定のパターンSに偏向され、その断面形状がパターンSの形状に整形される。
なお、露光マスク110はマスクステージ123に固定されるが、そのマスクステージ123は水平面内において移動可能であって、第1、第2静電偏向器104、106の偏向範囲(ビーム偏向領域)を超える部分にあるパターンSを使用する場合、マスクステージ123を移動することにより、そのパターンSをビーム偏向領域内に移動させる。
露光マスク110の上下に配された第3、第4電磁レンズ108、111は、それらの電流量を調節することにより、電子ビームEBを基板W上で結像させる役割を担う。
露光マスク110を通った電子ビームEBは、第3、第4静電偏向器112、113の偏向作用によって光軸Cに振り戻された後、第5電磁レンズ114によってそのサイズが縮小される。
マスク偏向部140には、第1、第2補正コイル107、109が設けられており、それらにより、第1〜第4静電偏向器104、106、112、113で発生するビーム偏向収差が補正される。
その後、電子ビームEBは、基板偏向部150を構成する遮蔽板115のアパーチャ115aを通過し、第1、第2投影用電磁レンズ116、121によって基板W上に投影される。これにより、露光マスク110のパターンの像が、所定の縮小率、例えば1/60の縮小率で基板Wに転写されることになる。
基板偏向部150には、第5静電偏向器119と電磁偏向器120とが設けられており、これらの偏向器119、120によって電子ビームEBが偏向され、基板Wの所定の位置に露光マスクのパターンの像が投影される。
更に、基板偏向部150には、基板W上における電子ビームEBの偏向収差を補正するための第3、第4補正コイル117、118が設けられる。
基板Wは、モータ等の駆動部125により水平方向に移動可能なウェハステージ124に固定されており、ウェハステージ124を移動させることで、基板Wの全面に露光を行うことが可能となる。
一方、制御部200は、電子銃制御部202、電子光学系制御部203、マスク偏向制御部204、マスクステージ制御部205、ブランキング制御部206、基板偏向制御部207及びウェハステージ制御部208を有する。これらのうち、電子銃制御部202は電子銃101を制御して、電子ビームEBの加速電圧やビーム放射条件等を制御する。また、電子光学系制御部203は、電磁レンズ102、105、108、111、114、116及び121への電流量等を制御して、これらの電磁レンズが構成される電子光学系の倍率や焦点位置等を調節する。ブランキング制御部206は、ブランキング電極127への印加電圧を制御することにより、露光開始前から発生している電子ビームEBを遮蔽板115上に偏向し、露光前に基板W上に電子ビームEBが照射されるのを防ぐ。
基板偏向制御部207は、第5静電偏向器119への印加電圧と、電磁偏向器120への電流量を制御することにより、基板Wの所定の位置上に電子ビームEBが偏向されるようにする。ウェハステージ制御部208は、駆動部125の駆動量を調節して基板Wを水平方向に移動させ、基板Wの所望の位置に電子ビームEBが照射されるようにする。上記の各部202〜208は、ワークステーション等の統合制御系201によって統合的に制御される。
(近接効果補正用マスク)
図4(a)は、上記した露光マスク110の平面図である。露光マスク110はシリコン材からなり、複数個の矩形状の区画7がマトリクス状に配列されている。矩形状の区画7の夫々は、図4(b)に示すように、例えば一辺が300μm程度の矩形状の小区画8がマトリクス状に配置され、小区画8内に複数種類のパターンの開口が設けられる。この小区画8をCP(セルプロジェクション)と呼ぶ。また、CPに設けられたパターン開口を部分一括形状と呼ぶ。
部分一括形状を用いてパターンを形成していくと、形成された各パターンの周辺は、隣接するパターンによる近接効果により所望のパターンとは異なるパターンが形成される。そのため、周辺部に形成されたパターンの線幅を予め用意された部分一括形状よりも太くする必要がある。
また、近年、光露光用のマスクを使用して光露光をした場合、所望のパターンが形成されない現象が発生している。特に、露光する線幅が微細になると、光の近接効果の影響が大きくなる。この場合の光の近接効果を計算で求めると、マスクのパターン形状が周期的に細くなっている。このため、光露光用のマスクの一部だけの線幅を周期的に太くするような強度変化を付与することが必要である。
このために、本実施形態では、隣接するパターンから受ける近接効果を補正するための様々なパターンを用意する。さらに、光露光用のマスクとして使用するために必要となる周期的なパターンに補正するためのパターンを用意する。
図5(a)は、本実施形態で使用する近接効果補正用マスクのパターンの構成の一例を示す図である。ここでは、エネルギー分布に周期性を持たせるように補正するパターンを示している。
図5(a)に示すように、本実施形態の近接効果補正用マスクは、大きさが周期的に変化する開口群51a〜51iが形成されている。また、開口の中心が格子状になるように配列され、同列には同じ大きさの開口が並んでいる。
図5(a)は、X方向(列方向)に開口が周期的に変化するパターンであり、図5(b)は、Y方向(行方向)に開口が周期的に変化するパターンを示している。
また、描画されるパターンが周囲のパターンからの、どのような方向からの近接効果の影響にも対処できるように、上記した基本的な近接効果補正用パターンを回転させたパターンも用意しておく。例えば、図6は、パターン61を基本パターンとして、45°毎に回転させた近接効果補正用パターン(62〜68)を示している。なお、この角度は45°に限定されるものではなく、例えば、10°毎にして36個のパターンを用意してもよい。
このような、近接効果補正用のマスクとしては、例えば、マスク倍率(試料上に形成されるパターンに対するマスクに形成するパターンの大きさ)を10倍とし、微細開口は、厚さが2μmのシリコンマスクに1辺の長さが500nmから200nmの矩形とする。この微細開口は、図5及び図6に示したように密度を変えて形成する。
図5及び図6に示したパターンは、波動関数等の周期性を持つ関数のパターンを形成するためのマスクである。近接効果を効率的に補正するために、この他にも様々なパターンを用意しておく。例えば、凹面関数、凸面関数、2次元的なフーリエ関数の開口分布を用意しておく。
また、周期的な関数だけでなく、蓄積エネルギーとして、周期的な変化に加えて強度分布に傾斜がある場合も考えられる。予め、例えば45°毎に回転させた増減のパターンを形成しておいてもよいが、ここでは、単調増加(減少)する関数に対応したパターンと組み合わせて周期的かつ強度分布に傾斜があるようなパターンを形成するものとする。
図7は単調に増加する関数に対応したパターンである。このパターンとして、図7(a)から(d)に示すように4種のパターンを用意している。図7(a)に示すパターンは、大きさの異なる開口群71a〜71fが形成され、X方向(列方向)に一次関数的に開口の大きさが小さくなっていく構成をしている。図7(b)から図7(d)は、Y方向(行方向)に開口が小さくなるパターン(72a〜72f)、X方向(列方向)に開口が大きくなるパターン(73a〜73f)、Y方向(行方向)に開口が大きくなるパターン(74a〜74f)である。
これらのパターンを用いることにより、露光強度分布を変えることが出来る。
上述した周期性がありかつ強度分布に傾斜がある場合には、図5に示す周期関数に対応するパターンと、図7に示す強度分布を変えるパターンとを組み合わせて露光に使用する。まず、周期性に対応するために図5及び図6のいずれかのマスクを使用してパターンの周辺部の所定の場所に近接効果補正のための露光をする。次に、図7に示す強度分布を変えるマスクを使用して、先に露光した場所に重ねて露光する。これにより、周期性がありかつ強度分布に傾斜がある場合に対応することができる。
図7に示すパターンは、X方向及びY方向に増減するパターンであるが、これらを組み合わせて露光することにより、45°毎に回転させた方向に増減させることも可能である。すなわち、図7(a)に示すような、図の右方向に大きな開口71aから小さな開口71fに変化するマスクと、図7(d)に示すような、図の下方向に大きな開口74fから小さな開口74aに変化するマスクを用い、露光量を同量にして重ねて露光することにより図の右斜め下45°の方向にエネルギーを減少させることが可能である。
また、図7(a)〜(d)に示したマスクを組み合わせて使用し、それぞれの露光量を調節することにより、任意の方向にエネルギーを増減させることが可能である。
なお、周期的な変化に加えて強度分布に傾斜がある場合に、周期的かつ強度分布に傾斜があるような開口部を形成してもよい。
また、近接効果補正用マスクを構成する開口群の形状を本実施形態では矩形として説明したが、これに限るものではなく、例えば円形であってもよい。
(近接効果補正方法)
次に、上記した近接効果補正用マスクを用いて、近接効果を補正する方法について説明する。
図8は近接効果補正用マスクを用いて、近接効果の補正処理を行う一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS11において、光近接効果に対する補正処理をマスクの中央部に施した部分一括露光用マスクを用意する。このマスクの中央部とは、部分一括露光によって周囲のパターンを露光したときに、その影響を受けない範囲である。すなわち、試料に所望の形状が描画されるように変形した形状となる。なお、光露光用マスクの形成を目的としない場合には、本処理は必要ない。
次に、ステップS12において、部分一括露光用マスクを使用して露光した隣接するパターンの周辺部に表れる近接効果を補正する近接効果補正用マスクを選択する。使用する部分一括露光用マスクによって予め計算によりどのような近接効果が現れるかを求め、それに対応する近接効果補正用マスクを選択する。また、光露光用のマスクを形成する場合には、光近接効果の影響も予め求め、隣接するパターンによる近接効果と合わせて、対応するマスクを選択する。また、このとき、近接効果補正用マスクの全体のパターンを使用せずに、マスクパターンの一部を選択するようにしてもよい。
次に、ステップS13において、部分一括露光用マスクを用いて、露光処理をする。この露光の際には、露光強度を弱くして露光する。後で、近接効果補正用マスクを用いて重ねて露光するため、部分一括露光用マスクを用いた露光と近接効果補正用マスクを用いた露光とを合計した蓄積エネルギーが描画領域で均一になるようにするためである。
次に、ステップS14において、部分一括露光用マスクを使用して露光した隣接するパターン周辺部の所定の部分を、近接効果補正用マスクを使用して重ねて露光する。近接効果補正用マスクを使用して重ねて露光する場合には、マスクパターンが解像されないようにぼかして露光するようにする。これは、近接効果補正用マスクを使用して露光した結果、パターンの周辺部の蓄積エネルギーを平坦にするためである。パターンをぼかす方法としては、例えばレンズの焦点をずらして露光するようにする。また、電子ビームを照射する位置をずらして露光するようにしてもよい。
なお、上記の重ね露光は、サブフィールドの露光が終了するたびに行っても良いし、フレームごとに行ってもよい。例えば、フレーム露光で部分一括露光を行い、リターンの際に近接効果補正のための重ね露光をするようにしても良い。
以上説明したように、部分一括露光マスクによって描画される隣接するパターンの周辺部の所定の位置に、近接効果補正用マスクを用いて重ねて露光することにより、描画パターンの一部の線幅等を補正することが可能となる。
また、近接効果補正用マスクを用いることにより、周期的に露光強度を変化させたり、周期的かつ漸次減少するように露光強度を変化させることができるため、近接効果の補正を効率的かつ柔軟に行うことが可能となる。
図1(a)〜(c)は、電子ビーム露光による近接効果を説明するための図(その1)である。 電子ビーム露光による近接効果を説明するための図(その2)である。 本発明の実施形態で使用される電子ビーム露光装置の構成図である。 図4(a)、(b)は、本発明の実施形態で使用される近接効果補正用マスクを説明するための図(その1)である。 図5(a)、(b)は、周期性を有する近接効果補正用マスクの一例を示す図である。 周期性を有する近接効果補正用マスクの一例を示す図である。 一次関数的なパターンを形成するための近接効果補正用マスクの一例である。 本実施形態の電子ビーム露光方法の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1…ライン&スペースマスクパターン、2…露光後パターン、3、4…一次ビームによるエネルギー、5…閾値、6…蓄積エネルギー、8、23…CP(セルプロジェクション)、21…大パターン、22…小パターン、24、25…ライン、51、52、71、72、73、74…開口、61、62、63、64、65、66、67、68…近接効果補正用マスク、100…電子光学系コラム、101…電子銃、102…第1電磁レンズ、103…ビーム整形用マスク、103a…矩形アパーチャ、104…第1静電偏向器、105…第2電磁レンズ、106…第2静電偏向器、107…第1補正コイル、108…第3電磁レンズ、109…第2補正コイル、110…露光用マスク、111…第4電磁レンズ、112…第3静電偏向器、113…第4静電偏向器、114…第5電磁レンズ、115…遮蔽板、115a…アパーチャ、116…第1投影用電磁レンズ、117…第3補正コイル、118…第4補正コイル、119…第5静電偏向器、120…電磁偏向器、121…第2投影用電磁レンズ、123…マスクステージ、124…ウェハステージ、125…駆動部、127…ブランキング電極。

Claims (17)

  1. 開口部の大きさが配列順に所定の割合で周期的に変化するように配列された近接効果補正用の開口部を有することを特徴とする電子ビーム露光用マスク。
  2. 前記変化の方向は、行方向又は列方向のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム露光用マスク。
  3. 前記変化の方向は、前記マスクの中央を中心として所定の角度だけ回転させた方向であることを特徴とする請求項2に記載の電子ビーム露光用マスク。
  4. 前記開口部の形状は矩形又は円形であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子ビーム露光用マスク。
  5. 開口部の大きさが配列順に所定の割合で周期的に変化するように配列された近接効果補正用の開口部を有する電子ビーム露光用マスクを用いて、部分一括露光用マスクを用いて描画した隣接するパターンの周辺部の所定の位置に重ねて露光することを特徴とする電子ビーム露光方法。
  6. 前記パターンの周辺部に重ねてする露光は、前記電子ビーム露光用マスクの一部を用いてすることを特徴とする請求項5に記載の電子ビーム露光方法。
  7. 更に、開口部の大きさが配列順に一次関数的に変化するように配列された開口部を有する電子ビーム露光用マスクを用いて、前記パターンの周辺部の所定の位置に重ねて露光することを特徴とする請求項5または6に記載の電子ビーム露光方法。
  8. 前記変化の方向は、行方向又は列方向のいずれかであることを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の電子ビーム露光方法。
  9. 前記変化の方向は、前記マスクの中央を中心として所定の角度だけ回転させた方向であることを特徴とする請求項8に記載の電子ビーム露光方法。
  10. 前記変化の割合は露光量を変えることにより行うものであることを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の電子ビーム露光方法。
  11. 前記開口部の形状は矩形又は円形であることを特徴とする請求項5から10のいずれか一項に記載の電子ビーム露光方法。
  12. 前記パターンの周辺部に重ねてする露光は、電子ビームの焦点をぼかして露光することを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の電子ビーム露光方法。
  13. 前記パターンの周辺部に重ねてする露光は、電子ビームをさらに平面方向にずらして露光することを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の電子ビーム露光方法。
  14. 電子ビームを生成する電子ビーム生成部と、
    開口部の大きさが配列順に所定の割合で周期的に変化するように配列された近接効果補正用の開口部を有する電子ビーム露光用マスクと、
    前記電子ビームを前記露光用マスク上で偏向するマスク偏向部と、
    前記露光用マスクを通過した前記電子ビームを偏向して基板上に投影する基板偏向部と、
    前記マスク偏向部と前記基板偏向部における偏向量を制御する制御部と
    を有することを特徴とする電子ビーム露光装置。
  15. 前記変化の方向は、行方向又は列方向のいずれかであることを特徴とする請求項14に記載の電子ビーム露光装置。
  16. 前記変化の方向は、前記マスクの中央を中心として所定の角度だけ回転させた方向であることを特徴とする請求項15に記載の電子ビーム露光装置。
  17. 前記開口部の形状は矩形又は円形であることを特徴とする請求項14から16のいずれか一項に記載の電子ビーム露光装置。
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