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JP2007087902A - 電気コネクタ - Google Patents

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Abstract


【課題】 シールドケース(4)を用いて、絶縁ハウジング(3)を確実に位置決めすることができる電気コネクタを提供する。
【解決手段】 シールドケース(4)の筒状体(41)から周方向に沿って切り起こされる帯状片を、内方に折り曲げてストッパー部(46)とし、絶縁ハウジング(3)の奥壁部(31)に前面から後方に向かって凹設した位置決め溝(36)の内奥面にストッパー部(46)を当接させ、絶縁ハウジング(3)の前方への移動を規制する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、コンタクトを収容する絶縁ハウジングのコンタクト収容部が、接地されたシールドケースで囲まれた電気コネクタに関し、更に詳しくは、シールドケースによって絶縁ハウジングの移動を規制する電気コネクタに関する。
従来、複数のコンタクトが収容される絶縁ハウジングのコンタクト収容部を接地されたシールドケースで囲い、コンタクトへの外部からのノイズの侵入を防止した電気コネクタが知られている。絶縁ハウジングは、コンタクトの脚部をプリント配線基板の信号パターンに半田付けしてプリント配線基板に固定されるが、相手側プラグの挿抜の際、若しくは相手側プラグを接続した状態で不用意に落下させた衝撃などで、絶縁ハウジングがプラグの挿入方向に力を受け、コンタクトの半田接続部が破損し、接続不良が発生する恐れがある。
そこで、シールドケース側に、絶縁ハウジングの凹部に係合する陥凹部や、絶縁ハウジングの突部が係合する係合孔を穿設し、接地脚部を接地パターンへ半田付けしてプリント配線基板へ固定するシールドケースによって、絶縁ハウジングのプラグ挿入方向の移動を規制する電気コネクタが知られている(特許文献1)。
特開平7年第220816号公報(第2頁1欄36行乃至2欄29行、図15、図16)
以下、この従来の電気コネクタ100を、図9で説明すると、電気コネクタ100は、箱型状の絶縁ハウジング101と、絶縁ハウジング101に固定された複数のコンタクト102と、断面コ字状のシールドケース103とからなっている。絶縁ハウジング101には、接続相手のプラグを挿入するプラグ挿入凹部104が設けられ、ロッド状のコンタクト102が絶縁ハウジング101の後方(図中左上方)からプラグ挿入凹部104内に突出するように、絶縁ハウジング101の奥壁部101aに植設されている。
シールドケース103は、一枚の導電性金属板を折り曲げて、天板部103aと、この天板部103aの左右端から下向きに折り曲げられる一対の側板部103b、103bと、奥壁部101aに沿って折り曲げられる図示しない後押さえ部とからなっている。シールドケース103は、図示するように絶縁ハウジング101にその上方から被せられ、天板部103aに設けられた陥没凸部105、105が絶縁ハウジング101の対応部位に凹設された位置決め溝106に嵌め込まれるとともに、側板部103b、103bに設けられた係止窓107、107に絶縁ハウジング101の両側面部に設けられた固定突起108が嵌め込まれ、両者が位置決め固定される。
絶縁ハウジング101は、奥壁部101aから後方に引き出されるコンタクト102の脚部を図示しないプリント配線基板の信号パターンへ半田付けし、また、シールドケース103は、側板部103bから更に下方に向けて垂設された接地脚部103cをプリント配線基板の接地パターンへ半田付けすることにより、それぞれプリント配線基板に対して固定される。
このように組み立てられた電気コネクタ100のプラグ挿入凹部104へ接続相手のプラグを差し込むと、プラグ挿入凹部104内に突出するコンタクト102にプラグの各端子が接続し、プラグと電気コネクタ100との接続が行われる。
このとき、シールドケース103の天板部103aから切り起こされた接触舌片109、109が絶縁ハウジング101の窓孔110、110を通してプラグ挿入凹部104内に挿入されるプラグの外周面に設けられたシールドカバーに接触し、接地されたシールドケース103によりコンタクト102とプラグとの接続部が覆われ、外部ノイズから遮蔽される。
プラグ挿入凹部104内へのプラグの挿入力により絶縁ハウジング101は後方へ移動しようとする力を受けるが、位置決め溝106の前方内壁面と固定突起108の後方側面が、それぞれプリント配線基板に固定されたシールドケース103の陥没凸部105と係止窓107に当接して絶縁ハウジング101の後方への移動が規制される。
また、プラグをプラグ挿入凹部104から抜き去る際や、プラグを差し込んだまま電気コネクタ100の全体が落下などで衝撃を受けると、絶縁ハウジング101はシールドケース103から前方へ抜き出ようとする力を受けるが、上述とは逆に、位置決め溝106の後方内壁面と固定突起108の前方側面が、シールドケース103の陥没凸部105と係止窓107に当接し、絶縁ハウジング101はシールドケース103により前方へ移動が規制される。
従って、プラグの挿抜や電気コネクタ100の全体が衝撃を受けても、絶縁ハウジング101は、コンタクト102を外部から遮蔽するシールドケース103により位置決めされ、絶縁ハウジング101が抜け出たり、収容するコンタクト102の半田付け部に大きな力が加わることがなく、接続不良が発生することがない。
しかしながら、金属板を絶縁ハウジング101の周囲に沿って折り曲げたシールドケース103の係止窓107に、絶縁ハウジング101から外方に突出する固定突起108を係合し、絶縁ハウジング101をシールドケース103に位置決めする上述の電気コネクタ100では、金属板からなるシールドケース103が外力を受けて外側に撓んだり、折り曲げ前の状態に復帰しようとして係止窓107が固定突起108から外れる恐れがあり、更に、固定突起108が絶縁ハウジング101の外方に突出するので、電気コネクタ100を小型化する場合の障害となっていた。
一方、シールドケース103の陥没凸部105を絶縁ハウジング101の位置決め溝106へ係合させるように、シールドケース103側を内方へ突出させ、絶縁ハウジング101側の孔、凹部などへ係合させる場合にも、金属板からなるシールドケース103が外力を受けて外側に撓んだり、折り曲げ前の状態に復帰しようとして外方に変形すると、簡単に陥没凸部105が位置決め溝106から外れ、係合が解かれてしまう恐れがあった。
シールドケース103に形成する陥没凸部105の内方への突出長を長くすれば、シールドケース103が外方に撓んでも係合が外れにくくなるが、平面の一部を内方に打ち出して形成する陥没凸部105ではその突出長に限界があり、また、吐出長を長くしようとして平面から片持ち支持片を切り起こし係合片とする場合には、その固定端に応力が集中するので、絶縁ハウジング101を位置決めするための充分な強度が得られなかった。
更に、シールドケース103から内方へ突出させる突部を絶縁ハウジング101側の孔へ係合させる上述の係合構造をプラグ挿入凹部104の周囲に設けると、絶縁ハウジング101を貫通するシールドケース103の突部が、挿入するプラグと干渉する恐れがあり、プラグ挿入凹部104周囲の絶縁ハウジング101を肉厚とし、電気コネクタ100全体の形状を拡大せざるをえなかった。
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、金属板を折り曲げたシールドケースを用い、絶縁ハウジングを確実に位置決めすることができる電気コネクタを提供することを目的とする。
また、絶縁ハウジングのプラグ挿入方向への移動を規制するストッパー部をシールドケースに設けても、挿入されるプラグと干渉することなく、プラグ挿入凹部周囲の絶縁ハウジングを薄肉とすることができる電気コネクタを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、請求項1の電気コネクタは、相手側プラグの挿入方向に直交する奥壁部と、奥壁部から相手側プラグの挿入方向に沿って前方に突設され、相手側プラグと電気接続するコンタクトを位置決め収容するコンタクト収容部とを有し、コンタクト収容部から引き出されるコンタクトの脚部をプリント配線基板の信号パターンに半田接続することによりプリント配線基板に固定される絶縁ハウジングと、コンタクト収容部の周囲を囲い、コンタクト収容部との間に相手側プラグを挿入するプラグ挿入凹部が形成される筒状体と、接地脚部とが導電性金属板を折り曲げて一体に形成され、接地脚部をプリント配線基板の接地パターンに半田接続することによりプリント配線基板に固定されるシールドケースとを備え、
筒状体の外方に湾曲する湾曲部の後方で、後端と平行なスリットにより、筒状の周方向に沿って切り起こされる帯状片を、筒状の内方に折り曲げてストッパー部とし、ストッパー部を相手側プラグの挿入方向に沿って奥壁部に投影させた部位に、奥壁部の前面から後方に向かって位置決め溝を凹設し、前方から奥壁部に向かって取り付けられる筒状体のストッパー部を、位置決め溝に遊嵌させ、絶縁ハウジングとシールドケース間を位置決めすると共に、ストッパー部を位置決め溝の内奥面に当接させ、絶縁ハウジングの前方への移動を規制することを特徴とする。
絶縁ハウジングに前方への力が加わっても、位置決め溝の内奥面がプリント配線基板に固定されいるシールドケースのストッパー部に当接し、前方への移動が規制される。
ストッパー部は、外方に湾曲する筒状体から帯状片を切り起こすので、帯状片を引き延ばすことなく、内方へ折り曲げることができる。
帯状片からなるストッパ部は、奥壁部の前面から後方に向かって凹設された位置決め溝に遊嵌されるので、シールドケースが絶縁ケースから外方に撓んでも、位置決め溝から外れない。
ストッパ部は、奥壁部に凹設された位置決め溝に遊嵌されるので、プラグ挿入凹部に挿入されるプラグと干渉せず、プラグ挿入凹部周囲の絶縁ハウジングを薄肉とすることができる。
請求項2の電気コネクタは、ストッパー部の前後方向の幅が、位置決め溝の前後方向の深さにほぼ等しいことを特徴とする。
ストッパー部の前面は、奥壁部の前面と同一面上に配設され、プラグの挿入力を受け絶縁ハウジングが後方へ移動しようとすると、シールドケースのストッパー部が挿入力を受ける。また、絶縁ハウジングが前方への外力を受けると、位置決め溝の内奥面がストッパー部に当接し、前方への移動が規制される。
請求項3の電気コネクタは、シールドケースの筒状体は、長方形状の金属板を角筒状に折り曲げた後、筒状の周方向で対向する両側辺の凹凸係合部を互いに係合して形成され、角筒状に形成された筒状体の両外側面に沿って、奥壁部から前方に一対の押さえ腕部が突設されていることを特徴とする。
金属板が角筒状に折り曲げられた筒状体は、その両外側面に沿って一対の押さえ腕部が突設されるので、外方に撓むことがなく、凹凸係合部の係合が外れない。
請求項1の発明によれば、プラグを抜き去る際や衝撃で、絶縁ハウジングが前方への力を受けても、シールドケースから絶縁ハウジングが抜け出ることがなく、また、コンタクトの信号パターンとの半田接続部に外力が伝わらず、パターン剥離などによる接続不良を防止できる。
更に、帯状片を引き延ばすことなく内方へ折り曲げることができるので、大きな力を加えることなく、帯状片からなるストッパ部を加工できる。
更に、筒状体に折り曲げ加工されたシールドケースの軸方向に凹設される位置決め溝にシールドケースのストッパ部が遊嵌されるので、シールドケースは外方に撓まず、折り曲げ加工された筒状を維持する。
請求項2の発明によれば、ストッパー部を位置決め溝へ遊嵌させるだけで、プラグの挿抜による絶縁ハウジングの挿抜方向の移動が規制され、コンタクトの半田接続部が絶縁ハウジングの移動により破損することがない。
請求項3の発明によれば、シールドケースの折り曲げられた形状が原形状に復帰することがなく、絶縁ハウジングの周囲から外れることがない。
以下、本発明の一実施の形態に係る電気コネクタ1を、図1乃至図8を用いて説明する。これらの図に示すように、本実施の形態に係る電気コネクタ1は、複数のコンタクト2が位置決め支持される絶縁ハウジング3と、シールドケース4とからなっいる。この電気コネクタ1は、プリント配線基板10に実装され、図2の下方から上方に向けて挿入される図示しない相手側プラグと接続するものであり、以下の電気コネクタ1の各部の説明は、図2の下方を前方と、上方を後方と、図1に表示される向きを、上下、左右の方向として説明する。
絶縁ハウジング3は、プラグ挿入方向である前後方向に対して起立する奥壁部31と、奥壁部31の前面中央から前方に向けて横長板状に突設されたコンタクト収容部32と、奥壁部31の前面下方からコンタクト収容部32に平行にプラグが挿入される隙間を隔てて突設されたガイドプレート33と、奥壁部31の両側から前方に向けて突設された一対の腕部34と、腕部34の側方から奥壁部31の後方にかけてその周囲に連設された一対の支持板部35とが、絶縁性合成樹脂により一体に成形されたものである。
コンタクト収容部32には、図4に示すように、プラグの端子を案内する複数の案内溝32aが、前後方向に沿ってコンタクト収容部32の下面から凹設されている。コンタクト収容部32に位置決め支持される複数のコンタクト2は、上記絶縁ハウジング3を成型する際に、インサート成形により絶縁ハウジング3と一体化されるもので、絶縁ハウジング3に支持された状態で、前方の接触部2aがこの案内溝32aの内頂面に沿って露出し、後方の脚部2bは、斜め下方にクランク状に折り曲げられ、奥壁部31の後方から突出している。
図6に示すように、奥壁部31の左右上方の角部には、前面から後方に向かってL字及び逆L字状の位置決め溝36、36が凹設されている。また、この位置決め溝36の中央寄りで、奥壁部31の後面には、上端から下方に一対の係止凹部37、37が凹設されている。
ガイドプレート33は、シールドケース4の後述する筒状体41とともにプラグが挿入されるプラグ挿入凹部5を形成するもので、左右両側に沿ってプラグを前後方向に案内するガイドリブ33aが形成されている。一対の腕部34、34は、このガイドプレート33のガイドリブ33aとシールドケース4の厚み分だけ隔てた左右両側に前後方向に沿って配設されている。
電気コネクタ1は、図5に示すプリント配線基板10の矩形状に切り欠かれた取付凹部11に絶縁ハウジング3とシールドケース4の周囲を嵌合して取り付けられるもので、絶縁ハウジング3の腕部34と支持板部35は、その周囲のプリント配線基板10の平面側に配置されることから、絶縁ハウジング3の最下面より上方に配設されている。腕部34と支持板部35の下面には、前方から後方に向けて、シールドケース4の後述する接地脚部42を収容する逃げ凹部38が凹設され、腕部34は接地脚部42を介してプリント配線基板10の表面に対向する。また、支持板部35の底面後方には、プリント配線基板10の取付凹部11周囲に穿設された位置決め孔12に挿入されるボス39が垂設されている。
シールドケース4は、図6に示すように、横長角筒状とした筒状体41と、筒状体41の下面から両側面にかけて切り欠き、水平な左右方向に切り起こした一対の接地脚部42と、筒状体41の上面後端に連設し、左右方向を長手方向とする一対の係止片44とが、一枚の導電性金属板から一体に形成されている。
筒状体41は、長方形状の金属板の長手方向で対向する両側辺を互いに相補する凹凸形状の係合部43とし、長手方向に沿って異なる4カ所の位置で前後方向に沿ってほぼ直角に折り曲げ、対向する両側辺の係合部43を係合させて、横長角筒状の形状としている。
筒状体41の左右側方に水平に支持される一対の接地脚部42は、その後方の左右の両端が図5に示すプリント配線基板10のスルーホール13に差し込まれるように、下方に折り曲げられている。接地脚部42は、スルーホール13の周囲に印刷形成されたグランドパターンに半田接続され、シールドケース4全体をプリント配線基板10に固定するとともに、接地させている。
筒状体41のほぼ直角に折り曲げられた4カ所の湾曲部のうち、上方側の左右両側の湾曲部の後方には、後端面に平行に穿設されたスリット45により筒状体41の周方向に沿って切り起こされた帯状片を、内方に折り曲げてなるストッパー片46が形成されてる。ストッパー片46は、対応して奥壁部31の前面に凹設された位置決め溝36に遊嵌するように、L字及び逆L字状に折り曲げられるが、外側に折り曲げられた湾曲部から折り曲げるので、帯状片をその長手方向に引き延ばすことなく簡単に内側へ折り曲げることができる。また、ここでは、筒状体41の後端面からスリット45の穿設位置までの幅を、奥壁部31の前面からの位置決め溝36の深さに一致させ、位置決め溝36に遊嵌されるストッパー片46の前面を奥壁部31の前面とほぼ同一面となるようにしている。
このように構成される電気コネクタ1の組立は、シールドケース4の筒状体41内に、絶縁ハウジング34のガイドプレート33とコンタクト収容部32を挿通させながら、絶縁ハウジング34の前方から後方に向かってシールドケース4をスライドさせる。このとき、筒状体41の両側は、ガイドリブ33aと腕部34との間を挿通し、接地脚部42は、前方に開口する逃げ凹部38内を後方へスライドする。
シールドケース4を絶縁ハウジング34に対して更に後方へスライドさせると、後方左右のストッパー片46が奥壁部31の前面に凹設された位置決め溝36内に侵入し、ストッパー片46の後面が位置決め溝36の内奥面に当接する位置で後方へのスライドが規制される。
ストッパー片46が位置決め溝36の内奥面に当接する位置で、位置決め溝36で区切られる内側の奥壁部31が筒状体41で囲われ、筒状体41と、奥壁部31から前方に突設されたコンタクト収容部32及びガイドプレート33との間でプラグ挿入凹部5が形成される。
この位置で、図3に示すように、筒状体41の後端に連設された一対の係止片44、44を下方へ折り曲げて係止凹部37、37に係止し、係止片44とストッパー片46との間で絶縁ハウジング3の奥壁部31を挟持することにより、絶縁ハウジング3とシールドケース4が仮止めされる。
相互に仮止めされた絶縁ハウジング34とシールドケース4は、支持板部35に垂設されたボス39と下方に折り曲げた接地脚部42を、それぞれプリント配線基板10の位置決め孔12とスルーホール13に差し込むことにより、取付凹部11に嵌合してプリント配線基板10に位置決めされる。この取り付け状態で、奥壁部31から後方に引き出される各コンタクト2の脚部2bを、対向するプリント配線基板10の信号パターン14へ半田接続し、接地脚部42をスルーホール13周囲のグランドパターンへ半田接続し、電気コネクタ1のプリント配線基板10への実装が行われる。
このように構成された電気コネクタ1は、プラグ挿入凹部5内にストッパー片46が突出しないので、ストッパー片46と干渉することなく、プラグの先端がプラグ挿入凹部5の内奥に臨む奥壁部31若しくはストッパー片46の前面に当接するまで挿入される。プラグを異常な力で挿入し、奥壁部31が予期しない異常な挿入力を受けても、プリント配線基板10に固定されたシールドケース4のストッパー片46でこの挿入力を受けるので、絶縁ハウジング3に支持されるコンタクト2には伝達されない。
一方、プラグをプラグ挿入凹部5から引き抜く際や、プラグを接続した状態で衝撃を受ることにより、絶縁ハウジングに前方への力が加わった場合には、位置決め溝36の内奥面がストッパー片46の後面に当接し、絶縁ハウジング3の前方への移動が規制される。
従って、絶縁ハウジング3は、ストッパー片46により前後方向のいずれの移動も規制され、絶縁ハウジング3に支持されるコンタクト2の信号パターン14との半田接続部が破損することがない。また、このストッパー片46は、両端が支持されているので、絶縁ハウジング3が前後方向に大きな力を受けても変形することがなく、確実にその移動を規制できる。
更に、シールドケース4の筒状体41は、その両側面に沿って一対の腕部34が配置され、また、上板後方は、位置決め溝36により区切られる外側の奥壁部31が、ストッパー片46を外側から覆うので、プラグを挿入方向と異なる向きで挿抜しようとして、筒状体41がいわゆる「こじり」を受けても、折り曲げた角筒状が広げられることがなく、プラグ挿入凹部5の形状が保持される。
上記実施の形態では、ストッパー片46の幅を、位置決め溝36の深さとほぼ同一としたが、係止片44を絶縁ハウジング3の後面に当接させたり、ボス39を位置決め孔12の前面に当接させることにより、絶縁ハウジング3の後方への移動が規制できれば、ストッパー片46の後面を位置決め溝36の内奥面へ当接させるだけで、必ずしも同一幅とする必要はない。
また、ストッパー片46の折り曲げ形状は、ストッパー片46の両端が一体に支持されるものであれば、上記実施の形態に係るL字若しくは逆L字状に限らず、同様にストッパー片46を遊嵌する位置決め溝36の形状もストッパー片46を遊嵌する種々の形状とすることができる。
本発明は、プラグと接続するコンタクトの周囲がシールドケースで囲まれる電気コネクタに適している。
本発明の一実施の形態に係る電気コネクタ1の正面図である。 電気コネクタ1の平面図である。 電気コネクタ1の背面図である。 電気コネクタ1をコンタクト2に沿って切断した縦断面図である。 プリント配線基板10の部分平面図である。 電気コネクタ1の分解斜視図である。 絶縁ハウジング3の正面図である。 シールドケース4の正面図である。 従来の電気コネクタ100の分解斜視図である。
符号の説明
1 電気コネクタ
2 コンタクト
2a 脚部
3 絶縁ハウジング
31 奥壁部
32 コンタクト収容部
34 腕部
36 位置決め溝
4 シールドケース
41 筒状体
42 接地脚部
43 凹凸係合部
45 スリット
46 ストッパー片(ストッパー部)
5 プラグ挿入凹部
10 プリント配線基板

Claims (3)

  1. 相手側プラグの挿入方向に直交する奥壁部(31)と、奥壁部(31)から相手側プラグの挿入方向に沿って前方に突設され、相手側プラグと電気接続するコンタクト(2)を位置決め収容するコンタクト収容部(32)とを有し、コンタクト収容部(32)から引き出されるコンタクト(2)の脚部(2b)をプリント配線基板(10)の信号パターン(14)に半田接続することによりプリント配線基板(10)に固定される絶縁ハウジング(3)と、
    コンタクト収容部(32)の周囲を囲い、コンタクト収容部(32)との間に相手側プラグを挿入するプラグ挿入凹部(5)が形成される筒状体(41)と、接地脚部(42)とが導電性金属板を折り曲げて一体に形成され、接地脚部(42)をプリント配線基板(10)の接地パターンに半田接続することによりプリント配線基板(10)に固定されるシールドケース(4)とを備え、
    筒状体(41)の外方に湾曲する湾曲部の後方で、後端と平行なスリット(45)により、筒状の周方向に沿って切り起こされる帯状片を、筒状の内方に折り曲げてストッパー部(46)とし、
    ストッパー部(46)を相手側プラグの挿入方向に沿って奥壁部(31)に投影させた部位に、奥壁部(31)の前面から後方に向かって位置決め溝(36)を凹設し、
    前方から奥壁部(31)に向かって取り付けられる筒状体(41)のストッパー部(46)を、位置決め溝(36)に遊嵌させ、絶縁ハウジング(3)とシールドケース(4)間を位置決めすると共に、ストッパー部(46)を位置決め溝(36)の内奥面に当接させ、絶縁ハウジング(3)の前方への移動を規制することを特徴とする電気コネクタ。
  2. ストッパー部(46)の前後方向の幅は、位置決め溝(36)の前後方向の深さにほぼ等しいことを特徴とする請求項1に記載の電気コネクタ。
  3. シールドケース(4)の筒状体(41)は、長方形状の金属板を角筒状に折り曲げた後、筒状の周方向で対向する両側辺の凹凸係合部(43)を互いに係合して形成され、
    角筒状に形成された筒状体(41)の両外側面に沿って、奥壁部(31)から前方に一対の押さえ腕部(34)が突設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気コネクタ。
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