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JP2007081274A - フレキシブル回路用基板 - Google Patents

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JP2007081274A
JP2007081274A JP2005269770A JP2005269770A JP2007081274A JP 2007081274 A JP2007081274 A JP 2007081274A JP 2005269770 A JP2005269770 A JP 2005269770A JP 2005269770 A JP2005269770 A JP 2005269770A JP 2007081274 A JP2007081274 A JP 2007081274A
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Japan
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flexible circuit
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laminated
substrate
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JP2005269770A
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Toshio Hinoki
利雄 檜木
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Oike and Co Ltd
Original Assignee
Oike and Co Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】
回路形成後のポリイミド層と導体層との間において充分な密着力が得られ、かつ熱負荷後の密着力低下を極力少なくすることを可能とした、フレキシブル回路用基板を提供する。
【解決手段】
ポリイミドフィルムなどの高分子樹脂よりなる基材フィルムの表面に炭素層を積層し、さらに少なくとも、前記炭素層の表面に金属層と、前記金属層の表面に銅導電層と、を順次積層してなる構成を有する、電子機器などに用いられるフレキシブル回路用基板とした。
【選択図】
なし

Description

本発明は電子機器などに用いられるフレキシブル回路用基板に関するものであり、特にポリイミドフィルムを基材として用いたフレキシブル回路用ポリイミド基板に関する。
従来より、基材上に導電性を有した層を積層することにより電気回路を形成した基板は、例えばフレキシブル回路用基板(以下「FPC」とも言う。)、テープ自動ボンディング(以下「TAB」とも言う。)等として、幅広く利用されている。そして、この基板に用いられる基材の原材料として、優れた機械的特性、電気的特性、また優れた耐熱性を有するということから、ポリイミド樹脂を用いる、又はポリイミドフィルムを用いることが多く、また導電性を有した層を形成するために、入手、取扱、加工の容易さ等の点から銅又は銅箔を用いることが多い。
このポリイミド樹脂又はポリイミドフィルムを基材の原材料として用いた基板としては、ポリイミドフィルムと銅箔とを接着剤を介して積層する3層構成タイプ(以下「3層タイプ」とも言う。)のものと、ポリイミド樹脂層又はポリイミドフィルムと銅箔又は銅層とを接着剤を用いずに直接積層する2層構成タイプ(以下「2層タイプ」とも言う。)のものと、に大別することが出来る。
さてこのように3層タイプの基板と2層タイプの基板とが存在するのであるが、電子機器の軽薄短小化による要求に伴い、FPC、TAB等では配線パターンの高密度化が強く要求されるようになってきている昨今において、3層タイプの基板では充分に対応できない事態が生じている。即ち、3層タイプの基板であれば、利用される接着剤の耐熱性が基材であるポリイミドフィルムよりも劣るため、加工時の加熱に耐えることができず、その結果寸法精度が著しく低下してしまう、という問題点がある。また3層タイプの基板に用いられる銅箔の厚みが10数μmであるため、上述の軽薄短小化の要求に答えようとしても回路の微細化、基板の薄膜化が困難なものとなってしまっていた。
そのため、より一層薄くする、高密度回路を形成する、という目的のために2層タイプの基板を利用することが増加している。この2層タイプにおける積層方法としては、銅箔上にポリイミド樹脂をキャスティングすることによるキャスティング法、銅箔と非熱可塑性ポリイミド樹脂とを熱可塑性ポリイミド樹脂を介して接着するラミネート法、ポリイミドフィルム上に乾式メッキ又は湿式メッキを施した後に電解メッキにて銅層を形成するメッキ法、等がある。さらに、このような基板を電気回路基板として用いることより、配線形成用レジストをポリイミドフィルム表面に塗布した後、乾式メッキにて形成した導電層(シード層)の上に、湿式メッキにて銅を導電層として積層した後、レジストを除去するセミアディティブ法が採用されることもある。
しかし2層タイプにおいて、ポリイミドと銅とが直接積層されてなる構成と使用とする場合、そこには必ず密着性の点において問題が生じていた。即ちこれらを積層した基板とした場合、特にメッキ法及びセミアディティブ法による場合、密着力が低い、という問題が生じていた。
そこで、このような問題点を解消するために、例えば特許文献1に記載のように、ポリイミドフィルムと銅層との間に第2金属層を形成する、という手法が提案されている。
特公平2−98994号公報
ここで上記に示した特許文献1に記載の発明であれば、ポリイミド絶縁層表面に対して予めクロムをスパッタリング法によりクロム層を形成し、次いでその表面にスパッタリング法により銅層を形成することとなり、その結果、銅とポリイミド絶縁層との密着力が確保される、という効果を奏するとされている。
しかしこの開示された技術では、確かに一定レベルまでは満足させることが可能であるかもしれないが、前述したような、昨今の電子機器の軽薄短小化の要求に応えようとすると、例えば耐熱性という点で不十分である。またより高細密化を進めようとすると、密着力不足が表面化してしまい、結局この技術でも充分に対応できない状態となってしまっており、問題であった。
本発明はこのような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、より一層耐熱性と密着力向上とを実現することを可能とした、即ち、回路形成後のポリイミド層と導体層との間において充分な密着力が得られ、かつ熱負荷後の密着力低下を極力少なくすることを可能とした、フレキシブル回路用基板を提供することである。
上記課題を解決するため、本願発明の請求項1に記載の発明は、高分子樹脂よりなる基材フィルムの表面に炭素層を積層し、さらに少なくとも、前記炭素層の表面に金属層と、前記金属層の表面に銅導電層と、を順次積層してなること、を特徴とする。
本願発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のフレキシブル回路用基板において、前記炭素層は、カーボンターゲットを用いたスパッタリング法により形成されてなること、を特徴とする。
以上のように、本願発明に係るフレキシブル回路用基板であれば、予めポリイミドフィルムの表面に炭素層を形成してなるので、従来のいわゆる2層タイプのフレキシブル回路用基板に比べて耐熱性も向上し、また層間密着力も向上しているので、高細密化を要求される昨今の電子回路に対しても容易に適用することが可能となるフレキシブル回路用基板を得る事が出来る。
以下、本願発明の実施の形態について説明する。尚、ここで示す実施の形態はあくまでも一例であって、必ずもこの実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
本願発明に係るフレキシブル回路用基板につき、第1の実施の形態として説明する。
本実施の形態に係るフレキシブル回路用基板は、高分子樹脂よりなる基材フィルムの表面に炭素層を積層し、さらに少なくとも、前記炭素層の表面に金属層と、前記金属層の表面に銅導電層と、を順次積層してなる。
以下、順次説明をしていく。
まず基材となる高分子樹脂フィルムであるが、これは特に限定されるものではないが、その用途がフレキシブル回路用基板の基材であるため、絶縁性、耐熱性等において好適であることが望ましく、その観点から例えばポリイミドフィルムとすることがよい。そして本実施の形態では基材としてポリイミドフィルムを用いてなることとするが、必ずしもこれに限定される物ではない。
本実施の形態におけるポリイミドフィルムの厚みは好ましくは9μm以上125μm以下であり、より好適なのは17μm以上50μm以下である。この厚みが薄すぎると強度が弱くなり、しわが発生したり、得られるフレキシブル回路用基板が折れやすくなってしまう。よって、厚みが9μm以上であれば、仮にしわが発生しても許容範囲で収められ、17μm以上であれば、そのしわの発生もほぼ無くすことが出来る。またこの厚みが厚すぎると、得られる回路基板のフレキシブル性が喪失され、また基板そのものの厚みが増してしまう。そのため、厚みが125μm以下とするとほぼ許容範囲のフレキシブル性を得られ、また厚みも許容範囲内とすることができ、さらに50μm以下とすれば充分なフレキシブル性を得られ、また厚みも所望の薄さとすることが出来るようになる。
基材となるポリイミドフィルムに対してその表面に炭素層を積層するのであるが、その積層方法は従来公知の手法であって構わない。そして本実施の形態では、カーボンターゲットを用いたスパッタリング法により形成されることとするが、必ずしもこの手法に限定されるものではない。またスパッタリング法そのものについても特に限定するものではなく、例えば直流スパッタリング、高周波スパッタリング等を用いる事が出来る。尚、スパッタリングの際の導入ガスとしては、ヘリウム、アルゴン、キセノン等の不活性ガスを使用することが出来るが、特にコストの面からアルゴンガスを用いることが好ましい。
このようにしてポリイミドフィルム表面に積層される炭素層の厚みは1Å以上50Å以下であることが好ましく、さらには1Å以上30Å以下であることがより好ましい。これは、炭素層の厚みが1Å未満であると、本実施の形態に係るフレキシブル回路用基板を製造する際の加熱処理に耐えられるだけの耐熱性能が得られず、また厚みが30Åを超えてしまうと、本実施の形態に係るフレキシブル回路用基板の層間密着力が許容範囲内であるとは言え低下しがちなものとなり、50Åを超えてしまうとこの層間密着力が得られなくなるからである。
ポリイミドフィルム表面に炭素層を積層すると、次にその表面に金属層を形成する。
この金属層を構成する金属としては特段限定されるものではないが、本実施の形態ではニッケル、クロム、又はニッケルクロム合金、の何れか若しくは複数であることとする。この金属層の積層手法としては、従来公知の手法であってよく、例えばスパッタリング法やイオンプレーティング法、真空蒸着法等の乾式メッキを利用することが考えられる。尚、この金属層の厚みとしては適宜好適である厚みとすればよいが、重要なのは金属層としての機能を果たすに充分な厚みを確保すればよく、またフレキシブル回路用基板の製造時におけるエッチング処理の際の生産性が低下しない程度を限度とした厚みであればよい。
このように金属層を積層すると、その表面に銅導電層を形成する。
この銅導電層の積層手法としては、従来公知の手法であってよく、例えばスパッタリング法やイオンプレーティング法、真空蒸着法等の乾式メッキを利用することが考えられる。そしてこの銅導電層の厚みとしては適宜好適な厚みとすればよいが、フレキシブル回路用基板製造時の湿式メッキに際して充分なシード層としての役割を果たすに充分な厚みが確保されておれば良く、また同時に銅導電層の厚みがフレキシブル回路用基板の生産コストが不利とならない限度以下であるようにすることが好ましいと言える。
以上のようにポリイミドフィルムに順次積層を行うことにより、本実施の形態に係るポリイミドフィルムを基材としたフレキシブル回路用基板を得られるのであるが、この得られたフレキシブル回路用基板であれば、いわゆる2層タイプの基板であるにもかかわらず、従来問題であった基材と金属層間の密着力の低下という現象が発生しないようにすることができるので、今まで以上に進化する電子機器の軽薄短小化の実現に大いに寄与することが出来るようになるのである。
尚、本実施の形態ではポリイミドフィルムの片面に炭素層、金属層、銅導電層を順次積層したものとしたが、これをポリイミドフィルムの両面に同様に順次積層することも考えられるし、さらには、銅導電層の更に表面に何らかの目的を持った積層を施すことも考えられるが、ここではその詳述を省略する。

Claims (2)

  1. 高分子樹脂よりなる基材フィルムの表面に炭素層を積層し、
    さらに少なくとも、
    前記炭素層の表面に金属層と、前記金属層の表面に銅導電層と、
    を順次積層してなること、
    を特徴とするフレキシブル回路用基板。
  2. 請求項1に記載のフレキシブル回路用基板において、
    前記炭素層は、カーボンターゲットを用いたスパッタリング法により形成されてなること、
    を特徴とする、フレキシブル回路用基板。
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