JP2007071943A - 電気光学装置、及びこれを備えた電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 液晶装置等の電気光学装置において、領域毎にフレーム反転駆動を行うための複数の制御信号を安定して供給し、且つ、基板サイズを縮小可能とする。
【解決手段】 電気光学装置は、基板上に、互いに交差して延びる複数のデータ線及び複数の走査線と、各々がデータ線及び走査線に接続され、画素領域を構成する複数の画素部と、画素領域を走査線に沿った分割線により分割されてなる複数の部分領域のうち第1の部分領域を構成する画素部を、第1の周期でフレーム反転駆動すると共に、複数の部分領域のうち第2の部分領域を構成する画素部を、第1の周期と位相が異なる第2の周期でフレーム反転駆動する駆動手段とを備える。更に、第1及び第2の周期を夫々規定するための第1及び第2のイネーブル信号を、外部から供給される1つの基準信号に基づいて生成して駆動手段に供給するイネーブル信号生成回路とを備える。
【選択図】 図4
【解決手段】 電気光学装置は、基板上に、互いに交差して延びる複数のデータ線及び複数の走査線と、各々がデータ線及び走査線に接続され、画素領域を構成する複数の画素部と、画素領域を走査線に沿った分割線により分割されてなる複数の部分領域のうち第1の部分領域を構成する画素部を、第1の周期でフレーム反転駆動すると共に、複数の部分領域のうち第2の部分領域を構成する画素部を、第1の周期と位相が異なる第2の周期でフレーム反転駆動する駆動手段とを備える。更に、第1及び第2の周期を夫々規定するための第1及び第2のイネーブル信号を、外部から供給される1つの基準信号に基づいて生成して駆動手段に供給するイネーブル信号生成回路とを備える。
【選択図】 図4
Description
本発明は、例えば液晶装置等の電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた、例えば液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
この種の電気光学装置には、例えば液晶装置がある。その駆動方式には、液晶の焼付きや劣化を防ぐため、ドット反転、ライン反転、フレーム反転等の反転駆動方式が採用されている。このような反転駆動方式の一つとして、例えば特許文献1では、領域毎に面反転駆動(以下、適宜「領域反転駆動」と呼ぶ)を行う駆動方式が本願出願人により開示されている。領域反転駆動方式によれば、クロストークを抑制できるとともに画面の表示の均一性を確保できるという利点があり、他の反転駆動方式に比べ有利であると考えられる。
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、領域毎に面反転駆動するため、走査線の選択順序を制御するための複数の制御信号を外部回路から走査線駆動回路に供給する必要がある。このため、基板上に複数の外部回路接続端子を設けなければならず、基板サイズを小さくすることができないという技術的問題点がある。更に、複数の制御信号は相異なる外部回路接続端子を介して供給されるため、複数の制御信号間にタイミングのズレ等が生じて走査線の選択順序の制御が不安定になってしまう恐れがあるという技術的問題点もある。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、領域毎にフレーム反転駆動を行うための複数の制御信号を安定して供給することができ、且つ、基板サイズを縮小できる電気光学装置、及びそのような電気光学装置を具備してなる各種電子機器を提供することを課題とする。
本発明の電気光学装置は、上記課題を解決するために、基板上に、互いに交差して延びる複数のデータ線及び複数の走査線と、各々が前記データ線及び前記走査線に接続され、画素領域を構成する複数の画素部と、前記画素領域を前記走査線に沿った分割線により分割されてなる複数の部分領域のうち第1の部分領域を構成する前記画素部を、第1の周期でフレーム反転駆動すると共に、前記複数の部分領域のうち第2の部分領域を構成する前記画素部を、前記第1の周期と位相が異なる第2の周期でフレーム反転駆動する駆動手段と、前記第1及び第2の周期を夫々規定するための第1及び第2のイネーブル信号を、外部から供給される1つの基準信号に基づいて生成して前記駆動手段に供給するイネーブル信号生成回路とを備える。
本発明の電気光学装置によれば、例えば、アクティブマトリクス駆動方式が採用され、その駆動時には、例えば駆動手段の一部を構成する走査線駆動回路が走査線に走査信号を供給した、即ち走査線を水平走査して選択した画素部列に、例えば駆動手段の他の一部を構成するデータ線駆動回路がデータ線を通じて画像信号を供給してデータの書き込みを行う。そして、これら走査線駆動回路及びデータ線駆動回路は、例えば、画素領域の上半分と画素領域の下半分となど、一つの画素領域が走査線に沿った分割線により分割されてなる複数の部分領域毎にフレーム反転駆動(即ち、面反転駆動)を行う。本発明に係る「画素領域」とは、基板上で平面的に見て複数の画素部が配列された領域、即ち、複数の画素部の駆動により画像を表示させるための領域を意味し、画素アレイ領域或いは画像表示領域とも呼ぶ。その際、第1の部分領域と第2の部分領域とが、好ましくは各フィールド期間において逆極性となるように駆動する。或いは、第1の部分領域と第2の部分領域とが、各フィールド期間において同一極性となるように駆動する。尚、ここでいう「部分領域」は、フレーム反転駆動するように少なくとも2ライン分以上の領域(即ち、2本以上の走査線を含む領域)を指す。また、「第1の部分領域」は、複数の部分領域の一部を構成する連続した部分領域或いは飛び飛びの部分領域を意味し、「第2の部分領域」は、複数の部分領域のうち第1の部分領域を除く部分領域を意味する。言い換えれば、第1の部分領域と第2の部分領域とは相補の関係にあることを意味する。単純な場合には、画素領域の上半分が第1の部分領域に相当し、画素領域の下半分が第2の部分領域に相当する。
本発明では、駆動手段によって、第1の部分領域は、第1の周期でフレーム反転駆動され、第2の部分領域は、第1の周期と位相が異なる第2の周期でフレーム反転駆動される。ここに「第1の周期と位相が異なる第2の周期でフレーム反転駆動される」とは、第1の部分領域に属する走査線に対して水平走査が行われた次に、第2の部分領域に属する走査線に対して水平走査が行われ、或いは、第2の部分領域に属する走査線に対して水平走査が行われた次に、第1の部分領域に属する走査線に対して水平走査が行われることを意味する。即ち、第1の部分領域に属する走査線と第2の部分領域に属する走査線とが同時に選択されることはなく、典型的には交互など、順番に或いは相前後して選択される意味である。言い換えれば、第2の部分領域は、第1の周期と相補の第2の周期でフレーム反転駆動される意味である。加えれば、画素領域が三つ以上の部分領域に分割されており、これら三つの部分領域の間で順番に走査線が選択されて、部分領域ごとにフィールド反転駆動が行われる場合についても、本発明から除外されるものではない。
本発明に係る「フレーム反転」とは、一画面が形成される度に(換言すると、1フィールド分の画像信号を供給する度に)、画像信号の極性を反転させる駆動方式であり、反転周期が1フィールドであるフレーム反転駆動方式(或いは面反転駆動方式)に相当する。但し、この場合の反転周期は、画像信号の長さに依拠したフィールド期間ではなく、あくまで一画面の表示期間である。例えば、倍速で書き込みを行い、通常の1フィールド期間に同じ画像を繰り返し書き込んで表示する場合には、供給されるのが同一信号であっても、やはり1フィールド分を供給する度に極性を反転させる。
本発明では特に、基板上に、第1及び第2の周期を夫々規定するための第1及び第2のイネーブル信号を、外部から供給される1つの基準信号に基づいて生成して、例えば走査線駆動回路等を含む駆動手段に供給するイネーブル信号生成回路を備える。即ち、第1及び第2のイネーブル信号は、外部から例えば基板上に設けられた外部回路接続端子或いはPADを介して供給される1つの基準信号に基づいて、基板に内蔵された或いは基板上に作り込まれたイネーブル信号生成回路によって生成される。よって、第1及び第2のイネーブル信号を外部回路から供給するための外部回路接続端子を設ける必要が無い。即ち、第1及び第2のイネーブル信号を外部回路から供給する場合と比較して、外部回路接続端子の数を削減することができる。従って、第1及び第2のイネーブル信号を供給するための外部回路接続端子を設ける必要が無い分だけ、基板サイズを小さくすることが可能となり、電気光学装置の小型化が可能となる。或いは、他の信号のために外部回路接続端子を利用することもできる。或いは、第1及び第2のイネーブル信号を供給するための外部回路接続端子を設ける必要が無い分だけ、基板上の領域を他の配線や回路の設置等のために利用することもできる。
更に、本発明では特に、イネーブル信号生成回路は、基板上に設けられている。よって、第1及び第2のイネーブル信号は、電気光学装置の内部で生成されるので、仮に第1及び第2のイネーブル信号が外部から相異なる外部回路接続端子を介して供給された場合に生じ得る第1及び第2のイネーブル信号間のタイミングのズレ、即ち、位相のずれ(例えば、相対的な遅延)や波形のずれ(例えば、波形のなまり具合の相異)などが発生することを低減或いは防止することができる。従って第1及び第2の周期を安定して規定することができ、高品位の画像表示が可能となる。
以上説明したように、本発明の電気光学装置によれば、複数の部分領域毎にフレーム反転駆動を行うための第1及び第2のイネーブル信号を安定して供給することができ、且つ、基板サイズを縮小できる。その結果、高品位の画像を表示可能であり、且つ、電気光学装置の小型化が可能である。
本発明の電気光学装置の一態様では、前記駆動手段は、前記複数の走査線の各々に走査信号を供給する走査線駆動回路と、前記複数のデータ線に画像信号を供給するデータ線駆動回路とを含み、前記走査線駆動回路及び前記データ線駆動回路は、前記第1の部分領域を構成する前記画素部を前記第1の周期でフレーム反転駆動すると共に前記第2の部分領域を構成する前記画素部を前記第2の周期でフレーム反転駆動するように、前記走査信号及び前記画像信号を供給し、前記イネーブル信号生成回路は、前記第1及び第2のイネーブル信号を前記走査線駆動回路に供給する。
この態様によれば、駆動手段を構成する走査線駆動回路及びデータ線駆動回路によって、上述と同様に、第1の部分領域を構成する画素部を第1の周期でフレーム反転駆動し、第2の部分領域を構成する画素部を、第2の周期でフレーム反転駆動することができる。ここで特に、第1及び第2のイネーブル信号が、イネーブル信号生成回路によって走査線駆動回路に供給されるので、第1及び第2の周期を安定して規定することができ、高品位の画像表示が可能となる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記イネーブル信号生成回路は、前記基準信号を分周する分周回路と、前記基準信号を遅延させる遅延回路と、前記分周された基準信号と前記遅延された基準信号との論理積を出力する第1の論理回路と、前記分周された基準信号の反転信号と前記遅延された基準信号との論理積を出力する第2の論理回路とを含む。
この態様によれば、例えばフリップフロップを含む分周回路によって、基準信号が分周される。具体的には、分周回路には、基準信号が入力され、基準信号の周期の例えば2倍の周期の信号、言い換えれば1/2分周された信号が出力される。尚、分周された信号の周期は、基準信号の4倍、8倍、…の周期であってもよい。即ち、基準信号が1/4分周、1/8分周、…された信号が出力されるようにしてもよい。
他方、例えば偶数個のインバータが直列に電気的に接続された遅延回路によって、基準信号が遅延される。具体的には、遅延回路には、基準信号が入力され、基準信号が、基準信号の周期と比較して微小な時間だけ遅延された信号が出力される。
このように分周された基準信号と遅延された基準信号との論理積が、第1の論理回路(例えばAND回路等)によって、例えば第1の周期を規定するイネーブル信号として出力される。更に、分周された基準信号の反転信号と遅延された基準信号との論理積が、第2の論理回路(例えばAND回路等)によって、例えば第2の周期を規定するイネーブル信号として出力される。
以上のように、本態様によれば、イネーブル信号生成回路によって、第1及び第2の周期を夫々規定するための第1及び第2のイネーブル信号を簡易かつ確実に生成することができる。
上述したイネーブル信号生成回路が分周回路を含む態様では、前記分周回路は、前記基準信号を1/(2のn乗)分周(nは自然数)するように構成してもよい。
この場合には、例えば、複数個の1/2分周する回路を直列に電気的に接続することにより分周回路を構成することができる。よって、簡易な構成で分周回路を構成することが可能である。
上述したイネーブル信号生成回路が分周回路を含む態様では、前記分周回路は、少なくとも1つのフリップフロップを含んでもよい。
この場合には、分周回路は、フリップフロップによって基準信号を確実に分周することができる。
上述したイネーブル信号生成回路が遅延回路を含む態様では、前記遅延回路は、直列に電気的に接続された偶数個のインバータを含んでもよい。
この場合には、インバータを用いて遅延回路を簡易に構成することができる。このように構成された遅延回路によれば、基準信号を確実に遅延させることができる。
上述したイネーブル信号生成回路が分周回路を含む態様では、前記走査線駆動回路は、転送信号を順次出力するシフトレジスタを備え、前記分周回路は、前記転送信号に基づいて生成されたパルスのタイミングに合わせて、前記分周された基準信号を出力するように構成してもよい。
この場合には、走査線駆動回路が複数の走査線の各々に走査信号を供給すべきタイミングに合わせて、イネーブル信号生成回路は、第1及び第2の周期を夫々規定するための第1及び第2のイネーブル信号を生成することができる。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様も含む)を具備する。
本発明の電子機器は、上述した本発明の電気光学装置を具備してなるので、高品質な画像表示を行うことが可能な、投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置、電子放出装置(Field Emission Display及びConduction Electron-Emitter Display)、これら電気泳動装置、電子放出装置を用いた表示装置を実現することも可能である。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する実施するための最良の形態から明らかにされよう。
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態では、本発明の電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る液晶装置について、図1から図16を参照して説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る液晶装置について、図1から図16を参照して説明する。
先ず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係る液晶装置の全体構成について説明する。ここに図1は、本実施形態に係る液晶装置の構成を示す平面図である。図2は、図1のH−H´線での断面図である。図3は、本実施形態に係る液晶装置の画素部の等価回路図である。図4は、本実施形態に係る液晶装置の駆動部を含むブロック図である。
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶装置では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、本発明に係る「画素領域」の一例としての画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
図1において、シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。この一辺に沿ったシール領域よりも内側に、サンプリング回路7が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。また、走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿ったシール領域の内側に、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。また、TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
TFTアレイ基板10上には、外部回接続端子102と、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104、上下導通端子106等とを電気的に接続するための引回配線90が形成されている。
図2において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFT(Thin Film Transistor)や走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。画像表示領域10aには、画素スイッチング用TFTや走査線、データ線等の配線の上層に画素電極9aが設けられている。他方、対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上に、遮光膜23が形成されている。そして、遮光膜23上に、ITO等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9aと対向して形成される。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
尚、ここでは図示しないが、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、走査線駆動回路104の他に、後述するイネーブル信号生成回路が形成されている。これに加えて、製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路、検査用パターン等が形成されていてもよい。
図3に示すように、画像表示領域10aにおいては、複数の走査線11a及び複数のデータ線6aが相交差して配列しており、その線間に、走査線11a及びデータ線6aの各一により選択される画素部が設けられている。各画素部には、TFT30、画素電極9a及び蓄積容量70が設けられている。TFT30は、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを選択画素に印加するために設けられ、ゲートが走査線11aに接続され、ソースがデータ線6aに接続され、ドレインが画素電極9aに接続されている。画素電極9aは、対向電極21との間で液晶容量を形成し、入力される画像信号S1、S2、…、Snを画素部に印加して一定期間保持するようになっている。蓄積容量70の一方の電極は、画素電極9aと並列してTFT30のドレインに接続され、他方の電極は、定電位となるように、電位固定の容量配線400に接続されている。
本実施形態に係る液晶装置は、TFTアクティブマトリクス駆動方式を採り、走査線駆動回路104(図1参照)から各走査線11aに走査信号G1、G2、…、G2mを後述する順序で印加すると共に、それによってTFT30がオン状態となる水平方向の選択画素部列に対し、データ線駆動回路101(図1参照)からのデータ信号S1、S2、…、Snを、データ線6aを通じて印加するようになっている。この際、データ信号S1、S2、…、Snを各データ線6aに線順次に供給してゆくようにしてもよいし、複数のデータ線6a(例えばグループ毎)に同じタイミングで供給するものとしてもよい。これにより、画像信号が選択画素に対応する画素電極9aに供給される。TFTアレイ基板10は、液晶層50を介して対向基板20と対向配置されているので(図2参照)、以上のようにして区画配列された画素領域毎に液晶層50に電界を印加することにより、両基板間の透過光量が画素領域毎に制御され、画像が階調表示される。また、このとき各画素領域に保持された画像信号は、蓄積容量70によりリークが防止される。
図4に示すように、本実施形態に係る液晶装置の駆動部60は、上述したデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104の他、コントローラ61、第1フレームメモリ62、第2フレームメモリ63の2画面分のフレームメモリ、DAコンバータ64、イネーブル信号生成回路200等から構成されている。コントローラ61には、垂直同期信号Vsync、水平同期信号Hsync、ドットクロック信号dotclk 及び画像信号DATA入力される。そして、コントローラ61は、垂直同期信号Vsync、水平同期信号Hsync及びドットクロック信号dotclkに基づく各構成要素の動作タイミング制御、第1フレームメモリ62、第2フレームメモリ63の書き込み/読み出しの制御、及び、書き込む走査線11aに対応した画像信号DATAのフレームメモリからDAコンバータ64への出力を行う。第1フレームメモリ62及び第2フレームメモリ63は、交互に、例えば1フレーム毎に、一方に外部入力された1フレーム分の画像信号DATAを一時的に蓄えると共に、他方からは蓄積した画像信号DATAを表示用に出力させるように利用される。DAコンバータ64は、フレームメモリから読み出された画像信号DATAをDA変換し、データ線駆動回路101に出力するものである。データ線駆動回路101は、この入力信号に基づく出力として、データ信号Sxを対応するデータ線6aに印加する。
走査線駆動回路104は、コントローラ61からクロック信号CLK、反転クロック信号CLK´及びゲート出力パルスDYが入力され、更に、後述するイネーブル信号生成回路200からイネーブル信号ENBY1及びENBY2が入力される構成となっている。また、走査線駆動回路104は、後述するように、シフトレジスタを有しており、シフトレジスタから出力される転送信号をイネーブル信号生成回路200へ出力可能な構成となっている。
イネーブル信号生成回路200は、後に詳述するように、外部回路から供給されるイネーブル基準信号ENBYに基づいて、イネーブル信号ENBY1及びENBY2を生成し、走査線駆動回路104へ出力する。
次に、図5及び図6を参照して、本実施形態に係る液晶装置の走査線駆動回路の構成について説明する。ここに図5は、走査線駆動回路の回路構成を示す回路図である。図6は、シフトレジスタの回路構成を示す回路図である。
図5及び図6において、走査駆動回路104は、シフトレジスタ66と2m個のAND回路67を備えて構成されている。
図5に示すように、シフトレジスタ66には、コントローラ61(図4参照)からゲート出力パルスDY、クロック信号CLY及び反転クロック信号CLY´が夫々入力される。図6に示すように、シフトレジスタ66は、複数のインバータ66aから構成されている。
図5において、2m個のAND回路67の各々の出力には、2m本の走査線11aの各々が電気的に接続されている。2m本の走査線11aは、画像表示領域10aの中央部に位置するm本目とm+1本目を境として2つのブロックに分かれており、AND回路67にはシフトレジスタ66からの各出力と2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2のいずれかが入力されるように構成されている。即ち、走査線G1〜Gmに対応するAND回路67にはシフトレジスタ66からの出力とイネーブル信号ENBY1が入力され、走査線Gm+1〜G2mに対応するAND回路67にはシフトレジスタ66からの出力とイネーブル信号ENBY2が入力される構成となっている。
次に、図7から図11を参照して、本実施形態に係る液晶装置の駆動方法について説明する。図7は、本実施形態の駆動方法を概念的に説明するための図である。図8は、本実施形態に係る液晶装置の駆動方法を説明するためのタイミングチャートである。図9は、図8の符号Aに相当する個所を拡大して示すタイミングチャートである。図10は、画面のイメージを示す説明図である。図11は、画面の動きを説明するための説明図である。
図7に示すように、本実施形態では、一画面が上下に略等しく分割されてなる2つの部分領域201及び202の各画素部を、互いに相補となる周期で、本発明に係る「フレーム反転駆動」の一例としてフィールド反転駆動させる。ここで、部分領域201は、本発明に係る「第1の部分領域」の一例であり、部分領域202は、本発明に係る「第2の部分領域」の一例である。ここでは、この周期を2分の1フィールドとする。即ち、走査線駆動回路104及びデータ線駆動回路101は倍速駆動され、部分領域201及び202に対するデータ信号Sxの書き込みは1フィールド期間に2画面分行われる。具体的には、1つのフィールドデータを互いに極性の異なる第1、第2の2つのフィールドデータに分け、これらを1/2垂直期間だけシフトさせて重ね書きする。これは、フレームメモリ62、63を用いることで行うことができる。このとき、データ線駆動回路101は、1/2フィールド周期でデータ信号Sxの極性を反転させると同時に、一画面においては部分領域201と部分領域202とでデータ信号Sxの極性を異ならせるように駆動する。
図8に示すように、コントローラ61は、1垂直期間中に2回のゲート出力パルスDYを走査線駆動回路104へ出力する。ゲート出力パルスDYは、1水平期間毎に1パルスが立ち上がるクロック信号CLYによって走査線駆動回路104のシフトレジスタ66中をシフトしていく。図8の符号Aに相当する個所を拡大して、図9に示すように、ゲート出力パルスDYが画面中央部の異なるイネーブル信号によって制御される領域(具体的にはGm+1本目の走査線)に差し掛かったとき、即ち、部分領域201から部分領域202へ切り替わる際に、イネーブル信号ENBY1とイネーブル信号ENBY2の位相が逆転する。以上の動作によって、走査信号G1、…、G2mは走査線11aのm本分離れた画面上の2個所に交互に出力される。即ち、所定の走査線11aからm本離れた走査線11aに飛び越しては前記所定の走査線11aの次段の走査線11aに戻り、その走査線11aからm本離れた走査線11aに飛び越してはまたその次段の走査線11aに戻るというように(即ち、走査線G1、走査線Gm+1、走査線G2、走査線Gm+2、G3、…という順序で)順次出力される。
一方、データ線駆動回路101からの出力であるデータ信号Sxは、コモン電位LCCOMを中心として1水平期間毎に正極性電位と負極性電位とに極性が反転する。よって、データ信号Sx側が1水平期間毎に極性反転しつつ、走査信号G1、…、Gm側は上記の順番で走査線11aのm本分離れた画面の2個所に交互に出力されることになる。
この結果、図10に示すように、ある1水平期間に着目すると、例えば走査線G3〜Gm+2に走査される画素部は正極性電位のデータが書き込まれた領域となり、走査線G1〜G2及びGm+3〜G2mに走査される画素部は負極性電位のデータが書き込まれる領域となるというように、画面内が正極性領域と負極性領域に分割されたような状態となる。
図11において、例えば第1水平期間では、第2m番目の走査線11aが走査信号G2mにより走査され、負電位のデータ信号Sxが書き込まれる。第2水平期間では第m+1番目の走査線11aが走査信号Gm+1により走査され、第1水平期間では負電位であった画素部に正電位のデータ信号Sxが書き込まれる。第3水平期間では第1番目の走査線3aが走査信号G1により走査され、第1、第2水平期間では正電位であった画素部に負電位のデータ信号Sxが書き込まれる。以降は、このような選択書き込み動作が繰り返される。画面の半分、つまり部分領域201及び202を走査し終えたときに、正極性領域と負極性領域とが完全に反転し、1画面分の書き換えが行われたことになる。この方法によると、全画面を走査すれば、書き換えは2度行われる事になり、結果的に入力画像信号に対して1垂直期間が1/2となる。
次に、図4、図12から図16を参照して、本実施形態に係る液晶装置のイネーブル信号生成回路について説明する。ここに図12は、イネーブル信号生成回路の回路構成を示す回路図である。図13は、分周回路を構成するフリップフロップの回路図である。図14は、分周回路の回路特性を説明するための回路図である。図15は、分周回路の回路特性を説明するためのタイミングチャートである。図16は、イネーブル信号生成回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
本実施形態では、図7から図11を参照して上述したように、部分領域201及び202の各画素部は、互いに相補となる周期でフィールド反転駆動される。そして、この互いに相補となる周期は、イネーブル信号ENBY1及びENBY2によって規定されている。
図4において、本実施形態では特に、TFTアレイ基板10上に、イネーブル信号生成回路200を備えている。
図12に示すように、イネーブル信号生成回路200は、分周回路210、遅延回路230、AND回路221及び222、並びに初期設定回路250を備えている。
分周回路210は、図13に示す回路構成のフリップフロップであり、入力端子として、D端子及びT端子を備えており、出力端子としてQ端子及びQ´端子を備えている。分周回路210には、外部回路から外部回路接続端子102(図1参照)を介して、イネーブル基準信号ENBYが供給される。
図12及び図16に示すように、分周回路210は、イネーブル基準信号ENBYを1/2分周した信号QをAND回路222へ出力し、その反転信号Q´をAND回路221へ出力する。即ち、イネーブル基準信号ENBYの周期の2倍の周期の信号QをAND回路222へ出力し、その反転信号Q´をAND回路221へ出力する。
ここで、図14に示すように、分周回路210と同じ構成を有するフリップフロップ210a、210b及び210cが直列に接続された場合には、入力信号Inは、フリップフロップ210a、210b及び210cの夫々によって、分周されて、図15に示すような出力信号Out1(即ちフリップフロップ210aの出力端子Qからの出力信号)、Out2(即ちフリップフロップ210bの出力端子Qからの出力信号)及びOut3(即ちフリップフロップ210cの出力端子Qからの出力信号)が出力される。具体的には、フリップフロップ210a、210b及び210cは夫々入力される信号を1/2分周して出力する。即ち、入力された信号の周期の2倍の周期の信号を出力する。出力信号Out1は、フリップフロップ210aに入力された入力信号Inの2倍の周期となっている。出力信号Out2は、フリップフロップ210bに入力された出力信号Out1の2倍の周期となっている。即ち、入力信号Inの4倍の周期となっている。出力信号Out3は、フリップフロップに入力された出力信号Out2の2倍の周期となっている、即ち、入力信号Inの8倍の周期となっている。尚、図15においては、フリップフロップ210a、210b及び210cの夫々の入力端子Dの初期電位はHighとしてある。
再び図12に示すように、遅延回路230は、4個のインバータが直列に接続されて構成されている。遅延回路230には、イネーブル基準信号ENBYが入力される。
図12及び図16において、遅延回路230は、イネーブル基準信号ENBYが、イネーブル基準信号ENBYの周期と比較して微小な時間だけ遅延された信号を、遅延信号Cとして、AND回路221及び222へ出力する。尚、インバータの接続段数は4個に限らず、偶数個であれば、上述の遅延回路として機能することができる。
AND回路221は、分周回路210からの出力信号Q´と遅延回路230からの遅延信号Cとの論理積、言い換えれば、1/2分周されたイネーブル基準信号ENBYの反転信号と遅延されたイネーブル基準信号ENBYとの論理積を、イネーブル信号ENBY1として出力する。
AND回路222は、分周回路210からの出力信号Qと遅延回路230からの遅延信号Cとの論理積、言い換えれば、1/2分周されたイネーブル基準信号ENBYと遅延されたイネーブル基準信号ENBYとの論理積を、イネーブル信号ENBY2として出力する。
初期設定回路250は、反転遅延回路251、AND回路252、インバータ253、TFT254及び255を備えている。
初期設定回路250の入力端は、シフトレジスタ66と電気的に接続されており、出力端は、分周回路210と電気的に接続されている。
反転遅延回路251は、3つのインバータ251が直列に接続されて構成されている。反転遅延回路251には、シフトレジスタ66から転送信号Sgmが入力される。反転遅延回路251は、転送信号Sgmを反転させ、転送信号Sgmの周期と比較して微小な時間だけ遅延させた信号を、AND回路252へ出力する。
AND回路252は、転送信号Sgmと転送信号Sgmが反転され、転送信号Sgmの周期と比較して微小な時間だけ遅延された信号との論理積を、初期設定信号Sgm´として出力する。このとき、初期設定信号Sgm´は、図16に示すような微小なパルス幅を有するパルスとなる。更に、インバータ253並びにTFT254及び255は、初期設定信号Sgm´を正の電位の信号として分周回路210のD端子へ出力する。このため、走査線駆動回路104が複数の走査線11aの各々に走査信号Gmを供給すべきタイミングに合わせて、イネーブル信号生成回路200は、2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2を生成することができる。尚、図16において、網掛け部は、分周回路210の入力D、出力Q及びQ´が、初期設定信号Sgm´が入力されるまでは不定であることを示している。
以上のように、本実施形態では特に、TFTアレイ基板10上に設けられたイネーブル信号生成回路200は、2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2を、外部から供給される1つのイネーブル基準信号ENBYに基づいて生成して、走査線駆動回路104に供給する。即ち、2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2は、外部からTFTアレイ基板10上に設けられた外部回路接続端子102を介して供給される1つのイネーブル基準信号ENBYに基づいて、TFTアレイ基板10に内蔵された或いはTFTアレイ基板10上に作りこまれたイネーブル信号生成回路200によって生成される。よって、2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2を外部回路から供給するための外部回路接続端子102を設ける必要が無い。即ち、2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2を外部回路から供給する場合と比較して、外部回路接続端子102の数を削減することができる。従って、2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2を供給するための外部回路接続端子102を設ける必要が無い分だけ、TFTアレイ基板10のサイズを小さくすることが可能となり、液晶装置の小型化が可能となる。或いは、他の信号のために外部回路接続端子102を利用することもできる。或いは、2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2を供給するための外部回路接続端子102を設ける必要が無い分だけ、TFTアレイ基板10上の領域を他の配線や回路の設置等のために利用することもできる。
更に、本実施形態では特に、イネーブル信号生成回路200は、TFTアレイ基板10上に設けられている。よって、2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2は、液晶装置の内部で生成されるので、仮に2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2が外部から相異なる外部回路接続端子102を介して供給された場合に生じ得る2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2間のタイミングのズレ、即ち、位相のずれ(例えば、相対的な遅延)や波形のずれ(例えば、波形のなまり具合の相異)などが発生することを低減或いは好ましくは完全に無くすことができる。従って、上述した部分領域201及び202を夫々駆動するための互いに相補となる周期を安定して規定することができ、高品位の画像表示が可能となる。
以上説明したように、本実施形態の液晶装置によれば、部分領域201及び202毎にフレーム反転駆動を行うための2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2を安定して供給することができ、且つ、TFTアレイ基板10のサイズを縮小できる。その結果、高品位の画像を表示可能であり、且つ、液晶装置の小型化が可能である。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る液晶装置について、図17から図22を参照して説明する。ここに図17は、第2実施形態における図4と同趣旨のブロック図である。図18は、第2実施形態における図5と同趣旨の回路図である。図19は、第2実施形態における図6と同趣旨の回路図である。図20は、第2実施形態における図9と同趣旨のタイミングチャートである。図21は、第2実施形態における図12と同趣旨の回路図である。図22は、第2実施形態における図16と同趣旨のタイミングチャートである。尚、図17から図22において、図1から図21に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る液晶装置について、図17から図22を参照して説明する。ここに図17は、第2実施形態における図4と同趣旨のブロック図である。図18は、第2実施形態における図5と同趣旨の回路図である。図19は、第2実施形態における図6と同趣旨の回路図である。図20は、第2実施形態における図9と同趣旨のタイミングチャートである。図21は、第2実施形態における図12と同趣旨の回路図である。図22は、第2実施形態における図16と同趣旨のタイミングチャートである。尚、図17から図22において、図1から図21に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付し、それらの説明は適宜省略する。
本実施形態に係る液晶装置の基本構成は、第1実施形態に係る液晶装置とほぼ同様であり、駆動部に備えられるメモリ、走査線駆動回路及びイネーブル信号生成回路のみ異なる。
図17において、本実施形態に係る液晶装置の駆動部80は、データ線駆動回路101、走査線駆動回路108の他、コントローラ81、メモリ82、DAコンバータ64、イネーブル信号生成回路400等から構成されている。
メモリ82は、外部から入力された1/2フレーム分の画像信号DATAを一時的に蓄えると共に、この記憶された画像信号DATAにより1/2垂直期間だけ遅延した画像データを作り出すためのものである。
コントローラ81には、垂直同期信号Vsync、水平同期信号Hsync、ドットクロック信号dotclk 及び画像信号DATAが入力される。そしてコントローラ81は、メモリ82の制御、及び書き込む走査線11aに対応した画像データのメモリからの読み出しを行う。DAコンバータ64は、外部から入力された画像信号DATA及びこれと並行してメモリ82から読み出された画像信号DATAをDA変換し、データ線駆動回路101に出力するものである。尚、外部からの画像信号DATAとメモリ82から読み出された画像信号DATAとは、DAコンバータ64に対して、書き込みに対する1水平期間毎に交番的に出力される。
図18及び図19において、走査駆動回路108は、シフトレジスタ66と2m個のAND回路67を備えて構成されている。
図18に示すように、シフトレジスタ66には、コントローラ61(図17参照)からゲート出力パルスDY、クロック信号CLY及び反転クロック信号CLY´が夫々入力される。図19に示すように、シフトレジスタ66は、複数のインバータ66aから構成されている。
図18において、2m本の走査線11aは、画像表示領域10aの最上部から奇数本目に配置されたものと偶数本目に配置されたものとの2つのブロックに分かれており、シフトレジスタ66からの各出力に2つのイネーブル信号のいずれかが接続されている。即ち、偶数本目の走査線G2、G4、…、Gm、Gm+2、…、G2mに対応するAND回路67にはシフトレジスタ66からの出力とイネーブル信号ENBY1が入力され、奇数本目の走査線G1、G3、…、Gm+1、Gm+3、…、G2m−1に対応するAND回路67にはシフトレジスタ66からの出力とイネーブル信号ENBY2が入力される構成となっている。
次に、図10及び図20を参照して、本実施形態に係る液晶装置の駆動方法について説明する。
図20において、本実施形態では、第1実施形態と同様に、コントローラ81は、画像信号の1垂直期間中に2回のゲート出力パルスDYを走査線駆動回路108へ出力する。ゲート出力パルスDYは、走査線11aの数で奇数本離れるタイミングで出力される。ゲート出力パルスDYは、1水平期間毎に1パルスが立ち上がるクロック信号CLYによって走査線駆動回路108のシフトレジスタ66中をシフトしていく。一方、イネーブル信号ENBY1及びENBY2は、ENBY1、ENBY1、ENBY2、ENBY2、ENBY1、ENBY1、ENBY2、ENBY2、…の順で、書き込みの2水平期間毎に交番的に立ち上がり、これらのイネーブル信号の立ち上がり位置に対応する走査線11aに対して走査信号Gxが出力される。ここで2つの走査線11aは、ゲート出力パルスDYの出力タイミングに従い、奇数本離れた場所にあるのでそれぞれは異なるイネーブル信号により出力が制御される。以上の動作によって、走査信号G1、…、G2mは、走査線11aのm本分離れた画面上の2個所に交互に出力される。即ち、所定の走査線11aからm本離れた走査線11aに飛び越しては前記所定の走査線11aの次段の走査線11aに戻り、その走査線11aからm本離れた走査線11aに飛び越してはまたその次段の走査線11aに戻るというように(即ち、走査線G1、走査線Gm+1、走査線G2、走査線Gm+2、G3、…という順序で)順次出力される。
一方、データ線駆動回路101からの出力であるデータ信号Sxは、コモン電位LCCOMを中心として書き込みの1水平期間毎に正極性電位と負極性電位とに極性が反転する。よって、データ信号Sx側が書き込みの1水平期間毎に極性反転しつつ、走査信号G1、…、Gm側は上記の順番で走査線11aのm本分離れた画面の2個所に交互に出力されることになる。
この結果、図10に示すように、ある1水平期間に着目すると、例えば走査線G3〜Gm+2に走査される画素部は正極性電位のデータが書き込まれた領域となり、走査線G1〜G2及びGm+3〜G2mに走査される画素部は負極性電位のデータが書き込まれた領域となるというように、画面内が正極性領域と負極性領域に分割されたような状態となる。即ち、本実施形態では、イネーブル信号ENBY1及びENBY2の立て方は異なるものの、上述した第1実施形態と同様の走査が行なわれる。
次に、図17、図21及び図22を参照して、本実施形態に係るイネーブル信号生成回路について説明する。
図17において、本実施形態では特に、TFTアレイ基板10上にイネーブル信号生成回路400を備えている。
図21に示すように、イネーブル信号生成回路400は、分周回路410、遅延回路430、AND回路421及び422、並びに初期設定回路450を備えている。
分周回路410は、図13に示した第1実施形態の同様の回路構成のフリップフロップ411及び412から構成されている。フリップフロップ411は、入力端子として、D1端子及びT1端子を備えており、出力端子としてQ1端子及びQ1´端子を備えている。フリップフロップ412は、入力端子として、D2端子及びT2端子を備えており、出力端子としてQ2端子及びQ2´端子を備えている。分周回路410には、外部回路から外部回路接続端子102(図1参照)を介して、イネーブル基準信号ENBYが供給される。イネーブル基準信号ENBYは、フリップフロップ411のT1端子に入力される。
図21及び図22に示すように、分周回路410は、イネーブル基準信号ENBYを1/4分周した信号Q2をAND回路421へ出力し、その反転信号Q2´をAND回路422へ出力する。即ち、イネーブル基準信号ENBYの周期の4倍の周期の信号Q2をAND回路421へ出力し、その反転信号Q2´をAND回路422へ出力する。ここで、分周回路410はフリップフロップ411及び412が直列に接続されているので、図14及び図15を参照して上述したのと同様に、イネーブル基準信号ENBYは、フリップフロップ411によって、1/2分周され、更にフリップフロップ412によって1/2分周にされる。即ち、イネーブル基準信号ENBYは、分周回路410によって1/4分周される。
図21に示すように、遅延回路430は、第1実施形態と同様に、4個のインバータが直列に接続されて構成されている。遅延回路430には、イネーブル基準信号ENBYが入力される。
図21及び図22において、遅延回路430は、イネーブル基準信号ENBYが、イネーブル基準信号ENBYの周期と比較して微小な時間だけ遅延された信号を、遅延信号Cとして、AND回路421及び422へ出力する。尚、インバータの接続段数は4個に限らず、偶数個であれば、上述の遅延回路として機能することができる。
AND回路421は、フリップフロップ412からの出力信号Q2と遅延回路430からの遅延信号Cとの論理積、言い換えれば、1/4分周されたイネーブル基準信号ENBYと、遅延されたイネーブル基準信号ENBYとの論理積を、イネーブル信号ENBY1として出力する。
AND回路222は、フリップフロップ412からの出力信号Q2´と遅延回路430からの遅延信号Cとの論理積、即ち1/4分周されたイネーブル基準信号ENBYの反転信号と遅延されたイネーブル基準信号ENBYとの論理積を、イネーブル信号ENBY2として出力する。
初期設定回路450は、反転遅延回路451、AND回路452、インバータ453a及び453b、TFT454a、454b、455a及び455bを備えている。
初期設定回路450の入力端は、シフトレジスタ66と電気的に接続されており、出力端はフリップフロップ411及び412の各々と電気的に接続されている。
反転遅延回路451は、3つのインバータ451が直列に接続されて構成されている。反転遅延回路451には、シフトレジスタ66からゲート出力信号DYが入力される。反転遅延回路451は、ゲート出力信号DYを反転させ、ゲート出力信号DYの周期と比較して微小な時間だけ遅延させた信号を、AND回路452へ出力する。
AND回路452は、ゲート出力信号DYとゲート出力信号DYが反転され、ゲート出力信号DYの周期と比較して微小な時間だけ遅延された信号との論理積を、初期設定信号DY´として出力する。このとき、初期設定信号DY´は、図22に示すような微小なパルス幅を有するパルスとなる。更に、インバータ453a並びにTFT454a及び455aは、初期設定信号DY´を正の電位の信号としてフリップフロップ411のD1端子へ出力する。同様に、インバータ453b並びにTFT454b及び455bは、初期設定信号DY´を正の電位の信号としてフリップフロップ412のD2端子へ出力する。このため、走査線駆動回路104が複数の走査線11aの各々に走査信号Gmを供給すべきタイミングに合わせて、イネーブル信号生成回路400は、2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2を生成することができる。
以上のように、本実施形態では特に、TFTアレイ基板10上に設けられたイネーブル信号生成回路400は、2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2を、外部から供給される1つのイネーブル基準信号ENBYに基づいて生成して、走査線駆動回路104に供給する。即ち、2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2は、外部からTFTアレイ基板10上に設けられた外部回路接続端子102を介して供給される1つのイネーブル基準信号ENBYに基づいて、イネーブル信号生成回路400によって生成する。
その結果、本実施形態の液晶装置によれば、第1実施形態と同様に、2つのイネーブル信号ENBY1及びENBY2を安定して供給することができ、且つ、TFTアレイ基板10のサイズを縮小できる。その結果、高品位の画像を表示可能であり、且つ、液晶装置の小型化が可能である。
<電子機器>
次に、上述した電気光学装置である液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について説明する。
<電子機器>
次に、上述した電気光学装置である液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について説明する。
まず、この液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。図23は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。この図23に示されるように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
なお、液晶パネル1110R、1110Bおよび1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
次に、液晶装置を、モバイル型のパーソナルコンピュータに適用した例について説明する。図24は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。図24において、コンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、液晶表示ユニット1206とから構成されている。この液晶表示ユニット1206は、先に述べた液晶装置1005の背面にバックライトを付加することにより構成されている。
さらに、液晶装置を、携帯電話に適用した例について説明する。図25は、この携帯電話の構成を示す斜視図である。図25において、携帯電話1300は、複数の操作ボタン1302とともに、反射型の液晶装置1005を備えるものである。この反射型の液晶装置1005にあっては、必要に応じてその前面にフロントライトが設けられる。
尚、図23から図25を参照して説明した電子機器の他にも、液晶テレビや、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等などが挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
また本発明は、上述の実施形態で説明した液晶装置以外にも、シリコン基板上に素子を形成する反射型液晶装置(LCOS)、プラズマディスプレイ(PDP)、電界放出型ディスプレイ(FED、SED)、有機ELディスプレイ、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、電気泳動装置等にも適用可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置、及び該電気光学装置を備えてなる電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
6a…データ線、9a…画素電極、11a…走査線、10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、20…対向基板、21…対向電極、101…データ線駆動回路、102…外部回路接続端子、104、108…走査線駆動回路、201、202…部分領域、200、400…イネーブル信号生成回路、ENBY…イネーブル基準信号、ENBY1、ENBY2…イネーブル基準信号
Claims (8)
- 基板上に、
互いに交差して延びる複数のデータ線及び複数の走査線と、
各々が前記データ線及び前記走査線に接続され、画素領域を構成する複数の画素部と、
前記画素領域を前記走査線に沿った分割線により分割されてなる複数の部分領域のうち第1の部分領域を構成する前記画素部を、第1の周期でフレーム反転駆動すると共に、前記複数の部分領域のうちの第2の部分領域を構成する前記画素部を、前記第1の周期と位相が異なる第2の周期でフレーム反転駆動する駆動手段と、
前記第1及び第2の周期を夫々規定するための第1及び第2のイネーブル信号を、外部から供給される1つの基準信号に基づいて生成して前記駆動手段に供給するイネーブル信号生成回路と
を備えることを特徴とする電気光学装置。 - 前記駆動手段は、前記複数の走査線の各々に走査信号を供給する走査線駆動回路と、前記複数のデータ線に画像信号を供給するデータ線駆動回路とを含み、
前記走査線駆動回路及び前記データ線駆動回路は、前記第1の部分領域を構成する前記画素部を前記第1の周期でフレーム反転駆動すると共に前記第2の部分領域を構成する前記画素部を前記第2の周期でフレーム反転駆動するように、前記走査信号及び前記画像信号を供給し、
前記イネーブル信号生成回路は、前記第1及び第2のイネーブル信号を前記走査線駆動回路に供給することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。 - 前記イネーブル信号生成回路は、
前記基準信号を分周する分周回路と、
前記基準信号を遅延させる遅延回路と、
前記分周された基準信号と前記遅延された基準信号との論理積を出力する第1の論理回路と、
前記分周された基準信号の反転信号と前記遅延された基準信号との論理積を出力する第2の論理回路と
を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置。 - 前記分周回路は、前記基準信号を1/(2のn乗)分周(nは自然数)することを特徴とする請求項3に記載の電気光学装置。
- 前記分周回路は、少なくとも1つのフリップフロップを含むことを特徴とする請求項3又は4に記載の電気光学装置。
- 前記遅延回路は、直列に電気的に接続された偶数個のインバータを含むことを特徴とする請求項3から5に記載の電気光学装置。
- 前記走査線駆動回路は、転送信号を順次出力するシフトレジスタを備え、
前記分周回路は、前記転送信号に基づいて生成されたパルスのタイミングに合わせて、前記分周された基準信号を出力する
ことを特徴とする請求項3から6に記載の電気光学装置。 - 請求項1から7のいずれか一項に記載の電気光学装置を具備してなる電子機器。
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JP (1) | JP2007071943A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101908310A (zh) * | 2009-06-04 | 2010-12-08 | 索尼公司 | 像素选择控制方法、驱动电路、显示装置以及电子设备 |
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2005
- 2005-09-05 JP JP2005256020A patent/JP2007071943A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101908310A (zh) * | 2009-06-04 | 2010-12-08 | 索尼公司 | 像素选择控制方法、驱动电路、显示装置以及电子设备 |
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