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JP2007065916A - 画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置、コンピュータプログラム及び記録媒体 - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置、コンピュータプログラム及び記録媒体 Download PDF

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JP2007065916A JP2005250103A JP2005250103A JP2007065916A JP 2007065916 A JP2007065916 A JP 2007065916A JP 2005250103 A JP2005250103 A JP 2005250103A JP 2005250103 A JP2005250103 A JP 2005250103A JP 2007065916 A JP2007065916 A JP 2007065916A
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Abstract

【課題】 ブロック内で強調処理と平滑化処理との混合処理を行うことができ、より最適な中間調画像を得ることができる画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置、コンピュータプログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】 画像データに空間周波数への変換を行って複数の周波数成分を求め、求めた周波数成分の処理を行い、処理後の周波数成分を画像データに逆変換し、逆変換した画像データの階調数を減少させる画像処理装置において、空間周波数への変換を行って求めた複数の周波数成分のうちの特定の複数の周波数成分の夫々に対して、周波数成分の絶対値と所定値との大小を比較する周波数成分判定部13と、比較結果に基づいて前記特定の各周波数成分を変更する周波数成分変更部14と、変更後の前記特定の周波数成分及び他の周波数成分に夫々特定値を加算するノイズ加算部15とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像データに空間周波数への変換を行って複数の周波数成分を求め、求めた周波数成分の処理を行い、処理後の周波数成分を画像データに逆変換し、逆変換した画像データの階調数を減少させる画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置、コンピュータプログラム及び記録媒体に関する。
画像の階調数を減少させる方法、例えば256階調の画像を2階調の画像に2値化する方法としては、画像の階調値と閾値とを比較して2値化する方法、ディザ法又は誤差拡散法等がある(特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
図11は、256階調の画像を2値化するディザ法に用いられる4×4のディザマトリクスの一例を示す図である。ディザマトリクスには、4×4の各画素の位置に応じて0〜15のいずれかの閾値が設定されている。ディザ法は、入力された256階調の画像データの4×4の各画素の階調値と、ディザマトリクスに設定された各画素に対応する閾値とを比較し、階調値が閾値以上の場合、階調値を255とし、階調値が閾値未満の場合、階調値を0とすることにより、画像を2値化する。
誤差拡散法は、入力された画像データの各画素を2値化する際に生じる量子化誤差、即ち2値化前の画素の階調値に対する2値化後の階調値の差成分を、未だ2値化されていない画素に分配して2値化する方法である。2値化される画素を注目画素とした場合、注目画素と2値化後の階調値との誤差(量子化誤差)は、注目画素からの相対的位置に応じた重み付けが行われた後、注目画素の周辺に位置する2値化処理前の画素の階調値に加算される。
図12は、誤差拡散法に用いられる重み係数マトリクスの一例を示す図である。図12の例では、水平方向、即ち図中右方向をX方向、垂直方向、即ち図中下方向をY方向とし、注目画素(IX ,IY )を含む2×3の重み係数マトリクスが示されている。重み係数マトリクスは、注目画素(IX ,IY )を基準として左下隣、下隣、右下隣、右隣の重み係数を示している。例えば注目画素(IX ,IY )の階調値と閾値とを比較し、前記階調値が閾値以上の場合、注目画素(IX ,IY )の階調値を255とし、閾値未満の場合、注目画素(IX ,IY )の階調値を0とする。次に、2値化された255又は0の階調値と2値化前の注目画素(IX ,IY )の階調値との差、即ち量子化誤差を、重み係数マトリクスに基づいて、周辺の2値化処理前の画素へ配分する。ただし、注目画素(IX ,IY )の左隣の画素(IX-1 ,IY )は注目画素(IX ,IY )よりも先に量子化されているため、量子化誤差は配分されない。
量子化誤差をErrとした場合、注目画素(IX ,IY )の4近傍(IX+1 ,IY )、(IX+1 ,IY+1 )、(IX ,IY+1 )、(IX-1 ,IY+1 )には、夫々Err×(7/16)、Err×(1/16)、Err×(5/16)、Err×(3/16)が配分される。重み係数マトリクスに基づいて量子化誤差成分を周辺の未処理画素へ配分するため、誤差拡散法は、ディザ法に比べ、2値化された画像にモアレ模様が出にくいという長所を有する。
また、特許文献3の方法によれば、画像データを空間周波数成分を有する画像データに変換して、変換した空間周波数成分の係数に対して、予め決定されたハーフトーンの空間周波数領域に変換されたデータを利用して画像のハーフトーン処理を行っている。
特開2000−299783号公報 特開平06−189119号公報 特開2002−10085号公報
しかしながら、ディザ法によれば、同一パターンのディザマトリクスを用いて2値化するため、2値化された画像にはディザ特有のテクスチャ、即ち周期的なパターン画像が発生するという問題がある。また、誤差拡散法においては、画素毎に同一のマトリクスに基づいて誤差を拡散させるため、階調値が大きいハイライト部分で大きな量子化誤差が連鎖的に拡散し、画素同士が繋がるという問題がある。つまり、異なる階調値を有する画素同士が同一の階調値となり、画素同士が部分的に連結したような画像が生じることがある。また、特許文献3の方法においては、予め決定されているハーフトーンのデータを利用している、つまり、周波数領域において、上述した従来と同様の方法を用いてハーフトーン処理を行っているに過ぎないため、前記誤差拡散法又はディザ法等と同様のテクスチャ等の発生が生じるという問題がある。
また、画像のエッジ強調又は平滑化処理なども行われている。例えば、文字又は連続階調画像(例えば印画紙写真)の輪郭部については、エッジを強調することによってくっきりと見易くすることができ、網点で形成された印刷物(例えば印刷写真)については、平滑化を行うことによってモアレの発生を抑制することができる。
しかし、強調処理及び平滑化処理などはブロック単位で行われており、例えばブロック内の全データに予め準備されている定数をかけて強調を行うため、顔の輪郭などのゆるやかな曲線領域において、不必要なブロックノイズが目立つという問題がある。同様に、例えばブロック内の全データを予め準備されている定数で除して平滑化を行うため、エッジ成分がブロック内に含まれる場合はエッジ部分がぼやけるという問題がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、特定の周波数成分の夫々に対して、周波数成分と所定値との大小を比較し、比較結果に基づいて前記特定の各周波数成分を変更し、変更後の前記特定の周波数成分及び他の周波数成分に夫々特定値を加算することにより、ブロック内で強調処理と平滑化処理との混合処理を行うと共にノイズを付加することができ、より最適な中間調画像を得ることができる画像処理方法、画像処理装置、画像形成装置、コンピュータプログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記特定の周波数成分は全周波数成分のうち低周波数側の周波数成分と画像データの水平方向のみ又は垂直方向のみに関する高周波数側の周波数成分とであり、前記特定の周波数成分の係数の絶対値が前記所定値より大きい場合、前記変更手段が前記周波数成分の係数を増加させるように構成したことにより、きれいなエッジ曲線を得ることができる画像処理装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、低周波数側の周波数成分と画像データの水平方向のみ又は垂直方向のみに関する高周波数側の周波数成分とを含む特定の周波数成分、及び直流成分の両方を除く他の周波数成分の係数を減少させるように前記変更手段を構成したことにより、より滑らかな中間調画像を得ることができる画像処理装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、前記特定の周波数成分は全周波数成分のうち低周波数側の周波数成分及び直流成分の両方を除く周波数成分であり、前記特定の周波数成分の係数の絶対値が前記所定値より大きい場合、前記変更手段が前記周波数成分の係数を増加させるように構成したことにより、きれいなエッジ曲線を得ることができる画像処理装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、低周波数側の周波数成分及び直流成分を除く特定の周波数成分と直流成分との両方を除く他の周波数成分の係数を増加させるように前記変更手段を構成したことにより、よりはっきりした中間調画像を得ることができる画像処理装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、前記特定の周波数成分の係数の絶対値が前記所定値より大きい場合、前記周波数成分が低周波数側になるほど小さく、高周波数側になるほど大きい補正係数を前記周波数成分の係数に乗算するように前記変更手段を構成したことにより、エッジの綺麗な中間調画像を得ることができる画像処理装置を提供することを他の目的とする。
また、本発明は、前記特定の周波数成分の係数の絶対値が前記所定値より小さい場合は前記周波数成分を減少させるように前記変更手段を構成したことにより、より滑らかな中間調画像を得ることができる画像処理装置を提供することを他の目的とする。
本発明に係る画像処理方法は、画像データに空間周波数への変換を行って複数の周波数成分を求め、求めた周波数成分の処理を行い、処理後の周波数成分を画像データに逆変換し、逆変換した画像データの階調数を減少させる画像処理方法において、空間周波数への変換を行って求めた複数の周波数成分のうちの特定の複数の周波数成分の夫々に対して、周波数成分の絶対値と所定値との大小を比較するステップと、比較結果に基づいて前記特定の各周波数成分を変更するステップと、変更後の前記特定の周波数成分及び他の周波数成分に夫々特定値を加算するステップとを有し、特定値の加算後の周波数成分を画像データに逆変換することを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、画像データに空間周波数への変換を行って複数の周波数成分を求め、求めた周波数成分の処理を行い、処理後の周波数成分を画像データに逆変換し、逆変換した画像データの階調数を減少させる画像処理装置において、空間周波数への変換を行って求めた複数の周波数成分のうちの特定の複数の周波数成分の夫々に対して、周波数成分の絶対値と所定値との大小を比較する比較手段と、該比較手段の比較結果に基づいて前記特定の各周波数成分を変更する変更手段と、変更後の前記特定の周波数成分及び他の周波数成分に夫々特定値を加算する加算手段とを備え、特定値の加算後の周波数成分を画像データに逆変換するように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記特定の周波数成分は、全周波数成分のうち低周波数側の周波数成分と画像データの水平方向のみに関する高周波数側の周波数成分及び垂直方向のみに関する高周波数側の周波数成分とであり、前記変更手段は、前記特定の周波数成分の係数の絶対値が前記所定値より大きい場合、前記周波数成分の係数を増加させるように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記変更手段は、さらに前記特定の周波数成分及び直流成分の両方を除く他の周波数成分の係数を減少させるように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記特定の周波数成分は、全周波数成分のうち低周波数側の周波数成分及び直流成分の両方を除く周波数成分であり、前記変更手段は、前記特定の周波数成分の係数の絶対値が前記所定値より大きい場合、前記周波数成分の係数を増加させるように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記変更手段は、さらに前記特定の周波数成分及び直流成分の両方を除く他の周波数成分の係数を増加させるように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記変更手段は、前記特定の周波数成分の係数の絶対値が前記所定値より大きい場合、前記周波数成分が低周波数側になるほど小さく、高周波数側になるほど大きい補正係数を、前記周波数成分の係数に乗算するように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る画像処理装置は、前記変更手段は、前記特定の周波数成分の係数の絶対値が前記所定値より小さい場合、前記周波数成分の係数を減少させるように構成してあることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、本発明の画像処理装置と、該画像処理装置で処理された画像をシートに形成する画像形成手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、画像データの空間周波数への変換を行わせて複数の周波数成分を求めさせ、求めた周波数成分の処理を行わせ、処理後の周波数成分を画像データに逆変換させ、逆変換した画像データの階調数を減少させるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、空間周波数への変換を行って求めた複数の周波数成分のうちの特定の複数の周波数成分の夫々に対して、周波数成分の絶対値と所定値との大小を比較させる手順と、コンピュータに、比較結果に基づいて前記特定の各周波数成分を変更させる手順と、コンピュータに、変更後の前記特定の周波数成分及び他の周波数成分に夫々特定値を加算させる手順とを含み、コンピュータに、特定値の加算後の周波数成分を画像データに逆変換させることを特徴とする。
本発明に係る記録媒体は、本発明のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とする。
本発明においては、特定の周波数成分の夫々に対して、周波数成分の絶対値と所定値との大小を比較し、比較結果に基づいて前記特定の各周波数成分を変更するため、周波数成分の絶対値が所定値よりも大きい部分と周波数成分の絶対値が所定値以下の部分とで異なる変更を行うことができる。例えば周波数成分の絶対値が所定値よりも大きい部分はエッジ成分などの特徴成分を含んでいるため、エッジ部分には強調処理を行い、そうでない部分は平滑化処理を行うことが可能である。周波数成分の変更は、周波数成分の係数を変更することが可能である。強調処理及び平滑化処理などの異なる処理を各周波数成分毎の判定結果に応じて切換えることにより、空間周波数への変換単位であるブロック内で強調処理及び平滑化処理などの混合処理を行うことができ、ブロック単位で強調処理及び平滑化処理などを切換える場合の判定誤差が抑制され、より最適な中間調画像を得ることができる。また、前記特定の周波数成分及び他の周波数成分に夫々特定値を加算することにより、ハイライト領域における画素の分散性、又は中間濃度領域におけるテクスチャの改善を図ることができる。周波数成分に加算する特定値としては、例えば人間の目が認識し難いブルーノイズに基づく値を加算することが可能である。シートに形成する画像に上述した処理を行って、より最適な中間調画像をシートに形成することが可能である。また、例えば上述した処理をコンピュータに実行させ、より最適な中間調画像を得ることができる。コンピュータに上述した処理を実行させる場合、上述した処理をコンピュータに実行させるプログラムが記録された記録媒体をコンピュータに読取らせて実行させることが可能である。
本発明においては、全周波数成分のうち低周波数側の周波数成分と画像データの水平方向のみ又は垂直方向のみに関する高周波数側の周波数成分とであり、前記特定の周波数成分の係数の絶対値が前記所定値より大きい場合、前記変更手段が前記周波数成分の係数を増加させるため、全周波数成分に強調処理を行うのではなく、エッジ成分などの特徴部分を含むと判定された周波数成分のみを増加させて強調処理を行い、曲線上にあるエッジ境界部での不必要なブロックパターンの出現を抑えて、きれいなエッジ曲線を得ることができる。ここで、周波数成分の係数は、例えば離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform) のDCT係数である。
本発明においては、低周波数側の周波数成分と画像データの水平方向のみ又は垂直方向のみに関する高周波数側の周波数成分とを含む前記特定の周波数成分、及び直流成分の両方を除く他の周波数成分の係数を前記変更手段が減少させるため、他の周波数成分を減少させて平滑化処理を行い、より滑らかな中間調画像を得ることができる。
本発明においては、前記特定の周波数成分は、全周波数成分のうち低周波数側の周波数成分及び直流成分の両方を除く周波数成分であり、周波数成分の係数の絶対値が前記所定値より大きい場合、前記変更手段が前記周波数成分の係数を増加させるため、全周波数成分に強調処理を行うのではなく、エッジ成分などの特徴部分を含むと判定された周波数成分を増加させて強調処理を行い、曲線上にあるエッジ境界部での不必要なブロックパターンの出現を抑えて、きれいなエッジ曲線を得ることができる。ここで、周波数成分の係数は、例えば離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform) のDCT係数である。
本発明においては、低周波数側の周波数成分及び直流成分の両方を除く特定の周波数成分と直流成分との両方を除く他の周波数成分の係数を前記変更手段が増加させるため、他の周波数成分を増加させて強調処理を行い、よりはっきりした中間調画像を得ることができる。
本発明においては、前記特定の周波数成分の係数の絶対値が前記所定値より大きい場合、前記周波数成分が低周波数側になるほど小さく、高周波数側になるほど大きい補正係数を、前記変更手段が前記周波数成分の係数に乗算するため、周波数成分のうち水平成分及び垂直成分が高周波数側に行くほど高くなるように補正することになり、曲線などの再現においても、エッジの綺麗な中間調画像が得られる。
本発明においては、前記特定の周波数成分の係数が前記所定値より小さい場合、前記変更手段は前記周波数成分の係数を減少させるため、前記特定の周波数成分のうち、エッジ成分などの特徴を含まない周波数成分を減少させて平滑化処理を行い、より滑らかな中間調画像を得ることができる。
本発明によれば、ブロック内で強調処理及び平滑化処理などの混合処理を行うことができ、ブロック単位で強調処理及び平滑化処理などの異なる処理を切換える場合の判定誤差が抑制され、より最適な中間調画像を得ることができる。また、前記特定の周波数成分及び他の周波数成分に夫々特定値を加算することにより、ハイライト領域における画素の分散性、又は中間濃度領域におけるテクスチャの改善を図ることができる。
本発明によれば、エッジ成分などの特徴部分を含むと判定された周波数成分のみに強調処理を行い、曲線上にあるエッジ境界部での不必要なブロックパターンの出現を抑えて、きれいなエッジ曲線を得ることができる。
本発明によれば、画像データの水平方向のみ又は垂直方向のみに関する高周波数側の周波数成分と低周波数側の周波数成分とを含む特定の周波数成分、及び直流成分の両方を除く他の周波数成分に平滑化処理を行い、より滑らかな中間調画像を得ることができる。
本発明によれば、低周波数側の周波数成分及び直流成分の両方を除く特定の周波数成分と直流成分との両方を除く他の周波数成分に強調処理を行い、よりはっきりした中間調画像を得ることができる。
本発明によれば、周波数成分のうち水平成分及び垂直成分が高周波数側になるにつれて高くなるように補正され、曲線などの再現においてもエッジの綺麗な画像を得ることができる。
本発明によれば、エッジ成分などの特徴を含まない周波数成分に平滑化処理を行い、より滑らかな中間調画像を得ることができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る中間調生成装置(画像処理装置)の構成例を示すブロック図である。中間調生成装置は、入力された画像データPi(X,Y)の階調数を減少させた画像データPo(X,Y)を生成し、出力する装置である。例えば、256階調の画像データPi(X,Y)を4階調に減少させた画像データPo(X,Y)を生成し、出力する。ここで、画像データPi(X,Y)は、互いに垂直なX方向及びY方向、即ち水平ライン及び垂直ラインの2次元マトリクスに配置された画素によって構成された画像の階調値である。Xは前記画像における水平ライン上の位置、Yは前記画像における垂直ライン上の位置を示している。
中間調生成装置は、入力された画像データPi(X,Y)を記憶する画像データ記憶部11、画像データ記憶部11から読み出された画像データPi(X,Y)を周波数成分(周波数成分の係数。以下、周波数成分と略す)Qj(S,T)に変換する周波数変換部12、各周波数成分の係数が所定値よりも大きいか否かを判定する周波数成分判定部(比較手段)13、周波数成分判定部13の判定結果に応じて周波数成分を変更する周波数成分変更部(変更手段)14、変更された周波数成分Qk(S,T)にノイズを加算するノイズ加算部(加算手段)15、ノイズが加算された周波数成分Ql(S,T)を逆周波数変換する逆周波数変換部16、逆周波数変換された画像データPm(X,Y)に閾値処理を行う閾値処理部17、及び、前記各部の制御を行うマイクロコンピュータなどの制御部18を備え、閾値処理部17から画像データPo(X,Y)を出力する。また、周波数成分変更部14は、周波数成分Qj(S,T)のうち、特定の周波数成分Qj(Sa,Ta)を強調処理となるように変更する強調処理部14a、及び、他の周波数成分Qj(Sb,Tb)を平滑化処理となるように変更する平滑化変更部14bを有する。
画像データ記憶部11に格納された画像データPi(X,Y)は、制御部18の制御により、8×8の画素群(ブロック)を単位として順次、周波数変換部12へ出力され、空間周波数への変換が行われる。本説明では、空間周波数への変換として、離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform) を例にして説明を行う。離散コサイン変換は、入力画像をAij、出力画像をBij、入力画像Aの行、列のサイズをM、Nとした場合、下式に基づいて行う。
Figure 2007065916
周波数変換部12は、画像処理される対象である2次元画像に対して最も左上の画素を含むブロックから、X方向に単位ブロック毎に離散コサイン変換を行い、Y方向のラインを変更しながら最終的に最も右下の画素を含む単位ブロックまで離散コサイン変換を行う。ここで、実際の処理はCMYKの4色であるが、各色の処理は同様であるので、以下、単色の場合について説明する。周波数変換部12は、8×8画素を単位ブロックとする画像データPi(X,Y)を受取り、画像データPi(X,Y)を離散コサイン変換し、離散コサイン変換した周波数成分(周波数成分の係数。以下、DCT係数という)Qj(S,T)を周波数成分判定部13へ出力する。
周波数成分判定部13は、特定のDCT係数が所定値よりも大きいか否かを判定する。より詳しくは、周波数成分判定部(比較手段)13は、8×8のブロック内のDCT処理されたDCT係数に対し、DC成分(直流成分)以外の特定のAC成分(交流成分)の大きさ(絶対値)が所定値より大きいか否かを判定する。図2(a)はブロック内のDCT係数の大きさの判定を行う領域の例を示す模式図である。1ブロックは8×8のDCT係数を含み、ブロックの左上を原点にして右方向をS軸、下方向をT軸としており、例えばブロックの左上隅はQj(1,1)であり、右下隅はQj(8,8)である。左上のQj(1,1)はDC成分であり、それ以外はAC成分である。また、ブロックの左上側は低周波数領域であり、ブロックの右下側は高周波数領域である。また、1行目は画像データの水平方向のみに関する周波数成分であり、1列目は垂直方向のみに関する周波数成分である。図の例では、Qj(2,1)〜Qj(7,1)、Qj(1,2)〜Qj(6,2)、Qj(1,3)〜Qj(5,3)、Qj(1,4)〜Qj(4,4)、Qj(1,5)〜Qj(3,5)、Qj(1,6)〜Qj(2,6)、Qj(1,7)を判定を行う領域(特定の周波数成分の領域。以下、判定領域という)に設定している。
周波数成分判定部13は、ブロック内のDCT係数Qj(S,T)のうち、判定領域に含まれるDCT係数の絶対値(|Qj(S,T)|)を求め、求めた絶対値が所定値(α>0)より大きいか、それ以下かを判定する。そして、絶対値の方が大きい場合はエッジを含むと判定して強調処理を行うようにし、絶対値の方が小さい場合はエッジを含まないと判定して平滑化処理を行うようにする。
|Qj(S,T)|>αの場合は強調処理
|Qj(S,T)|≦αの場合は平滑化処理
つまり、強調処理を行うか平滑化処理を行うかをブロック単位ではなく、ブロック内の各DCT係数単位で判定している。ここで、所定値αは任意に設定することが可能であり、αが小さい場合はエッジを含むと判定し易くなり、αが大きい場合はエッジを含むと判定し難くなる。本実施の形態においては、α=16としている。なお、DCT係数がエッジを含むか否かを判定する方法としては、上記の方法に限定されず、例えばDCT係数にDC成分の大きさを乗算した値の絶対値と所定値とを比較する方法を用いることも可能である。
また、AC成分のうち、判定領域以外のDCT係数に対しては、平滑化処理を行う。図2(b)は判定結果の例を示す模式図である。AC成分の判定領域以外(△)は平滑化処理が行われ、AC成分の判定領域内は判定結果に応じて一部(●)には強調処理を行い、他部(○)には平滑化処理を行う。このように、DCT係数毎に処理を切換えることによって、ブロック内で強調処理及び平滑化処理を組合わせて実行することができる。
ここで、DCTは8画素×8画素を1ブロックとして実行されており、ある自然画像に対してDCT変換後の各ブロックのなかで大きな値をもつものほど高い輝度を割り当てるとすると、実行後の結果から低周波側に相当する成分(各ブロックの左上部分)の輝度が高くなる。つまり、低周波成分が多くの情報量をもっている。これは、相関(エッジなどの濃度の高いところと低いところの相関)の強い信号は、周波数上で見ると、低周波数領域に信号の電力が集中することが知られている。このことは、各DCT係数において電力が集中する係数と、あまり集中しない係数が存在することを意味する。いいかえると、各DCT係数の大きさに、大きな偏りが生じることになる。
一般的に、自然画像に対してDCTを行った場合、DC成分が特に大きな値となり、AC成分においても低周波数側のDC係数が大きくなる。そのため、エッジ成分を有する、あるいは、濃度の濃淡を有するなどの特徴量をもつ画像(自然画像など)の場合、DC成分の周辺の低周波成分に大きな値をもつ。しかし、ソリッド画像(エッジ成分を持たない、濃度が均一な画像)にDCT処理を行なった場合、DC成分しか値をもたず、DC成分の周辺の低周波数成分はゼロに近い値となる。よって、低周波成分の値によって、原画像が特徴量をもっているか否かの判断を行うことができる。
また、数1に示したように、主走査方向(X方向)にエッジ成分が目立つ場合又は副走査方向(Y方向)にエッジ成分が目立つ場合などに、DC成分の右隣りのAC成分又はDC成分の真下のAC成分の値が影響を受けて大きくなる。以上のことから、判定領域において、|Qj(S,T)|>αの場合はエッジ成分などの特徴を含むと見なせる。
また、周波数成分判定部13は、判定結果に応じて、前記DCT係数を強調処理部14a又は平滑化処理部14bへ出力する。周波数成分判定部13は、DCT係数Qj(S,T)のAC成分のうち、強調処理を行うDCT係数Qj(Sa,Ta)を周波数成分変更部(変更手段)14の強調処理部14aに送り、平滑化処理を行うDCT係数Qj(Sb,Tb)を周波数成分変更部(変更手段)14の平滑化処理部14bに送る。強調処理を行うDCT係数Qj(Sa,Ta)は判定領域内で強調処理を行うと判定されたDCT係数であり、平滑化処理を行うDCT係数Qj(Sb,Tb)は判定領域内で平滑化処理を行うと判定されたDCT係数及び判定領域外のDCT係数である。また、DC成分は周波数成分変更部14に送るが、強調処理及び平滑化処理の何れも行わない。
強調処理部14aは、周波数成分判定部13から送られたDCT係数Qj(Sa,Ta)に対し、強調処理となるようにDCT係数の変更を行う。例えば、DCT係数Qj(Sa,Ta)に対して、ブロック内の位置(座標)に対応する位置データと所定の定数とを乗算することにより、DCT係数を変更する(増加させる)ことが可能である。
変更後のDCT係数Qk(S,T)= 変更前のDCT係数Qj(Sa,Ta)× 位置データ × 定数
位置データは、DCT係数Qj(S,T)の行番号Sと列番号Tとを加算した値(=S+J)とすることが可能である。図3(a)はブロック内の判定領域内の各位置(座標)のDCT係数の位置データの例を示す模式図である。Qj(2,1)の場合の位置データは2+1=3となり、Qj(1,2)の場合は1+2=3となる。
前記定数は、例えば0.35とすることが可能である。ただし、この値(0.35)は一例であり、ある微小な値かつ強調されるような値であればよい。また、この値によって強調の程度が変わるため、エッジが強調され過ぎないか否かなどの全体のバランスを考え、実際の出力画像などを用いて画質の評価を行いながら決定することが好ましい。ここで、DC成分には変更処理は行わず、Qj(1,1)のままなので、ブロック全体の平均濃度は維持される。例えば、Qj(1,3)及びQj(2,4)が強調処理される場合は、
Qk(1,3)= Qj(1,3)×(1+3)× 0.35
Qk(2,4)= Qj(2,4)×(2+4)× 0.35
となる。
また、強調レベルを調整する他の例としては、位置データにオフセット値(定数)を持たせておくことも可能である。この場合、オフセット値を3(一定値)、前記定数を0.20とし、
Qk(1,3)= Qj(1,3)×(1+3+オフセット値)× 0.20
Qk(2,4)= Qj(2,4)×(2+4+オフセット値)× 0.20
ただし、オフセット値=3
として強調レベルを変更できる。
平滑化処理部14bは、周波数成分判定部13から送られたDCT係数Qj(Sb,Tb)に対し、平滑化処理となるようにDCT係数の変更を行う。例えば、DCT係数Qj(Sb,Tb)に対して、ブロック内の位置(座標)に対応する位置データで除算することにより、DCT係数を変更する(減少させる)ことが可能である。
Qk(S,T)= Qj(Sb,Tb)/ 位置データ
位置データは、DCT係数Qj(S,T)のブロックに対応する2次元マトリクスM(S,T)(S=1〜8、T=1〜8)を用いることが可能である。図3(b)はマトリクスMの例を示す図である。マトリクスMは、8×8のDCT係数に対応する8×8のマトリクスである。マトリクスMにおいては、位置データはM(5,5)(ただし、M(5,5)>1)で最小値をもち、M(5,5)を中心にして周辺の位置データが同心円状に増加していく。
図3(b)に示すマトリクスMは、一般にコントラスト感度関数(Contrast Sensitive Function:CSF)の特性、即ち人間の視覚特性を反映した特性を有している。一般に人間のコントラストに対する感度は、空間周波数に依存しており、人間の知覚系は一種のバンドパスフィルタと考えられる。例えば、白黒の縞模様を考えた場合、連続する縞と縞との間隔によって、人間の縞模様に対する感度が変化する。縞の間隔が非常に小さい場合、人間は縞模様を知覚することが困難になる。M(S,T)の値は、例えば図3(b)では、M(5,5)=2.1を中心に、人間のコントラストに対する感度に応じて同心円状に変化するような値となっている。CSFでDCT係数Qj(S,T)を除算した場合、コントラストに対する感度が高い周波数成分のDCT係数が、コントラストに対する感度が低い周波数成分より大きな値で除されるため、効果的な平滑化の効果が得られる。
本実施の形態によれば、処理ブロック内の各周波数成分に対し、エッジ部分を有する周波数成分を強調させ、それ以外を平滑化させるように変更を行っており、画像全体において、エッジ部分は強調し、エッジ部分を有しない平坦な画像部分はよりスムーズな画像を得ることができ、原画像の特徴部分を良好に保たせることができる。
なお、平滑化に使用する2次元マトリクスは図3(b)に示すものに限らず、人間のコントラストに対する感度が低い周波数成分に小さな値を設定し、コントラストに対する感度が高い周波数成分に大きな値を設定した2次元マトリクス、言い換えれば、低周波成分は維持し、8×8ブロック内において、同心円状に外側の方のDCT係数がより強く抑制されるような2次元マトリクスを用いれば良い。例えば、ガウス分布となる2次元マトリクスでも良い。
強調処理又は平滑化処理が行われたAC成分及び処理を行わずそのままのDC成分は、周波数成分変更部14からノイズ加算部15へ送られる。ノイズ加算部15は、周波数成分変更部14から受取ったDCT係数Qk(S,T)にブルーノイズ特性を有するDCT係数(以下、ノイズDCT係数という)を加算する。
図4は、ブルーノイズマスクの一例を示す図である。図において、ブルーノイズは、256×256のマトリクスデータとして与えられ、前記マトリクスデータはブルーノイズマスクと呼ばれている。ノイズ加算部15は、図4に示すブルーノイズマスクを離散コサイン変換し、正規化したノイズDCT係数(特定値)が予めメモリに記憶されている。図5は、ブルーノイズマスクを離散コサイン変換したノイズDCT係数の一例を示す図である。本実施の形態においては、8×8のブロック単位でブルーノイズマスクを離散コサイン変換し、32×32ブロックのノイズDCT係数をメモリに記憶しておく。そして、ノイズ加算部15に順に入力される各ブロックのDCT係数Qk(S,T)に、32×32ブロックの何れかのノイズDCT係数を順に加算する。
ここで、ブルーノイズは、人間の目では知覚し難い周波数成分を有するパターンデータである。人間の目は、ある空間周波数以上のパターン画像を知覚できず、視覚系のMTF(Modulation Transfer Function)は、一種の低域フィルタであることが知られている(蒔田 剛,「インクジェットプリンタにおける高画質化技術」,日本画像学会誌,2001年,第40巻,第3号,p.239−243)。擬似的なランダムパターンを操作し、空間周波数の主要成分が視覚系MTFのカットオフ周波数以上の帯域に分布するパターンを生成することにより、ブルーノイズが得られる。
ブルーノイズに基づくノイズDCT係数を、DCT係数Qk(S,T)に加算することにより、階調値の大きいハイライト部分における画素同士の連結を防ぐことができる。また、中間濃度部分におけるテクスチャを改善することができる。ノイズDCT係数が加算されたDCT係数Ql(S,T)はノイズ加算部15から逆周波数変換部16へ出力される。逆周波数変換部16は、ノイズDCT係数が加算されたDCT係数Ql(S,T)を逆周波数変換して画像データPm(X,Y)を生成し、生成した画像データPm(X,Y)を閾値処理部17へ出力する。逆周波数変換は式1の逆変換を行う。
閾値処理部17は、逆周波数変換部16から出力された濃度領域の画像データPm(X,Y)を、複数の所定値を用いて、多値の画像データPo(X,Y)に変換する。例えば画像データPm(X,Y)の階調値と閾値とを比較し、比較結果に応じて画像データPm(X,Y)の階調値を4値、例えば0、85、171、255に変更する。例えば3つの閾値42、127、及び212とPm(X,Y)とを比較して、
0<Pm(X,Y)≦ 42 の場合、Po(X,Y)= 0
42<Pm(X,Y)≦127 の場合、Po(X,Y)= 85
127<Pm(X,Y)≦212 の場合、Po(X,Y)=171
212<Pm(X,Y)≦255 の場合、Po(X,Y)=255
とし、画像データPm(X,Y)を4値の画像データPo(X,Y)に変換する。
閾値処理部17は、変更した画像データPo(X,Y)を外部へ出力する。画像データ記憶部11、周波数変換部12、周波数成分判定部13、周波数成分変更部14(強調変更部14a、平滑化変更部14b)、ノイズ加算部15、逆周波数変換部16、及び閾値処理部17は、制御部18によって制御されている。
以上のように、ブロック単位での判定ではなく、周波数成分単位でエッジ強調すべきか、平滑化すべきかの判定を行なって、DCT係数毎に強調又は平滑化を切換えているため、ブロック単位での強調又は平滑化の判定エラーを抑制することができ、エッジ成分は強調され、そうでない成分は平滑化され、画像の最適化処理が実現される。図6(a)はブロック単位で全DCT係数を変更した場合の出力画像の例を示す模式図であり、図6(b)はDCT係数単位でDCT係数を変更した場合の出力画像の例を示す模式図である。図6(a)に示すように、ブロック単位で全DCT係数を変更した場合はブロック単位での強調又は平滑化の判定エラーによって画像内にブロック状に潰れている部分が生じるが、図6(b)に示すように、DCT係数単位でDCT係数を変更した場合はそのようなブロック状の潰れは生じない。
また、エッジ成分を含む画像は強調処理が行われているので、よりメリハリの効いたはっきりした画像を得ることができ、エッジ成分を含んでいない画像に関しては視覚特性を考慮した平滑化処理が行われる。また、強調処理は、DC成分以外の周波数全域を強調するのではなく、強調領域を限定し、DC成分から遠いほど、強調の係数が徐々に大きくなるように設定されているため、曲線上のエッジ境界部での不必要なブロックパターンの出現を抑えて、きれいなエッジ曲線を得ることができる。
交流成分のDCT係数は、画像のエッジ成分に係る情報を有しているため、交流成分のDCT係数の値を、原画像のDCT係数の値より大きくすることにより、エッジ部分を強調することができる。他方、画像部分にエッジ成分が含まれていない場合、画像の強調を行わない。従って、画像全体においてエッジ部分のみを強調することができ、原画像の特徴部分を良好に保ちつつ階調数を減少させることができる。周波数成分単位でエッジ成分を含むか否かを判定し、エッジ成分を含む場合、エッジが強調されるように周波数成分の変更を行っているため、エッジ部分がくっきりした画像を得ることができ、原画像の特徴部分を良好に保ちつつ、画像の階調数を減少させることができる。特に、テキスト又はグラッフィクアート等を多く含む画像に対して効果的である。
また、人間が知覚しがたいブルーノイズに基づくノイズDCT係数を、DCT係数に加算することにより、閾値処理された画像のハイライト領域における画素の分散性、又は中間濃度領域におけるテクスチャの改善を図ることができる。また、ブルーノイズは、人間が知覚しがたいノイズであるため、ノイズの加算による画像の劣化を最小限に抑えることができる。ノイズDCT係数を加算することにより、画像の劣化を最小限に抑えつつ、階調値が大きいハイライト部分で画素同士が繋がることを防ぐことができる。
(実施の形態2)
図7は本発明に係る画像処理装置を備える画像形成装置の構成例を示すブロック図である。本説明では、画像形成装置は、デジタルカラー複写機として動作する。画像形成装置は、カラー画像の読取が可能な画像入力装置2、カラー画像を処理することが可能な画像処理装置1、カラー画像をシートなどへ出力することが可能な画像出力装置(画像形成手段)3、及び操作パネル4を備える。また、画像形成装置は、図示していないが、画像形成装置内の各装置の制御を行うCPU(Central Processing Unit) などの制御部を備えている。
画像入力装置2は、例えばCCD(Charge Coupled Device)を備えており、原稿からの反射光像がCCDにより読み取られ、RGBアナログ信号(R:赤、G:緑、B:青)が生成される。生成されたRGBアナログ信号は、画像処理装置1へ送られる。
画像処理装置1は、A/D(アナログ/デジタル)変換部101、シェーディング補正部102、入力階調補正部103、領域分離処理部104、色補正部105、黒生成下色除去部106、空間フィルタ処理部107、出力階調補正部108、階調再現処理部109、及び、各部を制御する制御部(図示せず)を備える。階調再現処理部109は、実施の形態1の中間調生成装置として動作する。
画像処理装置1は、画像入力装置2から受取ったRGBアナログ信号をRGBデジタル信号に変換し、補正処理などの種々の画像処理を行い、CMYKデジタル信号(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー、K:ブラック)を生成し、生成したCMYKデジタル信号(以下、CMYK信号という)の階調数を2値又は4値などに減少させる。2値化又は4値化などされた出力画像データは、図示しない記憶装置に一時的に記憶され、所定のタイミングで画像出力装置3へ出力される。
A/D変換部101は、画像入力装置2からRGBアナログ信号を受取り、受取ったRGBアナログ信号をRGBデジタル信号に変換し、シェーディング補正部102に送る。シェーディング補正部102は、A/D変換部101から受取ったRGBデジタル信号に対して、画像入力装置2の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を行った後、入力階調補正部103に送る。入力階調補正部103は、シェーディング補正部102から受取ったRGBデジタル信号(RGBの反射率信号)に対して、カラーバランスを整えると共に、画像処理装置1に採用されている画像処理システムが処理し易い濃度信号などに変換し、領域分離処理部104へ送る。
領域分離処理部104は、入力階調補正部103から受取ったRGBデジタル信号の画像内の各画素を、文字領域、網点領域、写真領域の何れかに分離し、分離結果に基づいて、画素がどの領域に属しているかを示す領域識別信号を黒生成下色除去部106、空間フィルタ処理部107、及び階調再現処理部109へ出力する。また、入力階調補正部103から受取ったRGBデジタル信号は、そのまま色補正部105に送られる。
色補正部105は、色再現を忠実に行うために、入力階調補正部103から送られたRGBデジタル信号を、CMYデジタル信号(以下、CMY信号という)に変換すると共に、不要吸収成分を含むCMY色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を行った後、黒生成下色除去部106に送る。黒生成下色除去部106は、色補正部105から受取ったCYM信号の3色の信号(C信号、M信号、Y信号)から黒の信号(K信号)を生成する黒生成を行い、元のCMY信号から黒生成で得たK信号を差し引いて新たなCMY信号を生成し、CMYKの4色信号(CMYK信号)を空間フィルタ処理部107に送る。
一般的な黒生成処理として、スケルトンブラックにより黒生成を行う方法がある。この方法では、スケルトンカーブの入出力特性をy=f(x)、入力されるデータをC,M,Y、出力されるデータをC’,M’,Y’,K’、UCR(Under Color Removal) 率をα(0<α<1)とすると、
K’=f{min(C,M,Y)}
C’=C−αK’
M’=M−αK’
Y’=Y−αK’
で表わされる。
空間フィルタ処理部107は、黒生成下色除去部106から受取ったCMYK信号の画像に対し、画像のぼやけ又は粒状性劣化を改善するなどの処理を行う。出力階調補正部108は、空間フィルタ処理部107で処理されたCMYK信号を、画像出力装置3の特性値である網点面積率に変換する。
階調再現処理部109は、領域識別信号に基づいて、CMYK信号の画像データに対して誤差拡散又はディザ処理を用いた中間調処理(階調数を2値又は4値などに減少させる処理)を行う。中間調処理としては、実施の形態1で説明した中間調処理が行われる。階調再現処理部109で2値化または多値化処理されたCMYK信号(画像データ)は、画像出力装置3に送られる。画像出力装置3は、画像処理装置1から受取ったCMYK信号に基づいて、紙などの記録媒体上に画像を形成する装置である。例えば、電子写真方式又はインクジェット方式のカラー画像出力装置を用いることが可能である。
操作パネル4は、ユーザがキー操作などにより指示入力を行うための操作装置であり、ユーザの指示入力は、制御信号として、操作パネル4から画像入力装置2、画像処理装置1及び画像出力装置3へ出力される。ユーザの指示入力により、例えば画像入力装置2で原稿画像を読取り、読取った画像データを画像処理装置1で処理し、処理した画像データを画像出力装置3によってシートに形成し、画像形成装置をデジタルカラー複写機として動作させることが可能である。以上の処理は図示しない制御部(CPU)によって制御される。
(実施の形態3)
図8は本発明に係る画像形成システムの構成例を示すブロック図である。画像形成システムは、コンピュータ5と、コンピュータ5に接続された画像出力装置6とを含む。コンピュータ5は、CPU50、RAM52、HDD(ハードディスクドライブ)53、通信部55、外部記憶部56、入力部57、及び表示部58を含む。画像出力装置6は、インクジェットプリンタ又はレーザープリンタなどのシートに画像を出力することが可能な装置であり、例えば実施の形態2(図7)の画像出力装置3と同様である。
外部記憶部56は、例えばフレキシブルディスクドライブ又はCD−ROMドライブなど、記録媒体7のデータを読取ることが可能な装置である。表示部58は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ又は液晶ディスプレイなどの画像表示が可能な装置である。入力部57は、キーボード又はマウスなどの操作入力を受付けたり、図示していないイメージスキャナ又はデジタルカメラなどから画像データを受付けることが可能な装置である。通信部55は、ファックスモデム又はLAN(Local Area Network)カードであり、外部のネットワーク又は画像出力装置6と通信を行うことが可能な装置である。
CPU50は、コンピュータ5内の上述した各構成部52〜58の制御を行う。また、CPU50は、入力部57又は通信部55から受付けたデータ又はプログラム、あるいはHDD53又は外部記憶部56から読み出したプログラム又はデータ等をRAM52に記憶し、RAM52に記憶したプログラムの実行又はデータの演算等の各種処理を行い、各種処理結果又は各種処理に用いる一時的なデータをRAM52に記憶する。RAM52に記憶した演算結果等のデータは、CPU50により、HDD53に記憶されたり、表示部58、画像出力装置6、又は通信部55から出力される。
コンピュータ5のCPU50は、実施の形態2(図7)の画像処理装置1の色補正部105及び階調再現処理部109(実施の形態1(図1)の中間調生成装置:周波数変換部12、周波数成分判定部(比較手段)13、周波数成分変更部(変更手段)14、ノイズ加算部(加算手段)15、逆周波数成分変換部16、及び閾値処理部17)として動作する。なお、CPU50は実施の形態2の画像処理装置の任意の部分として動作させることも可能である。また、HDD53は実施の形態1の中間調生成装置の画像データ記憶部11として動作する。また、各周波数成分と比較を行う所定値α、及び、ブルーノイズに基づくノイズDCT係数などの各種データもHDD53に記憶される。イメージスキャナなどの画像入力装置で読取った画像データはHDD53に記憶され、実施の形態2で説明した色補正部315及び階調再現処理部109と同様の処理をCPU50が行い、処理を行った画像データを画像出力装置6に出力することが可能である。
CD−ROM等の記録媒体7に記録されたコンピュータプログラムを外部記憶部56で読み出してHDD53又はRAM52に記憶してCPU50に実行させることにより、コンピュータ5を上述した各部(各手段)として動作させることが可能である。また、LANなどに接続された通信部55で他の装置からコンピュータプログラムを受付けてHDD53又はRAM52に記憶することも可能である。なお、本発明に係る周波数成分の変更を実現するコンピュータプログラムは、プリンタドライバに含まれていてもよいし、画像処理用のアプリケーションソフトに含まれていてもよい。
本発明に係る周波数成分を変更させるためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体7に記録することにより、本発明に係るプログラムを記録した記録媒体7を持ち運び自在に提供することができる。
図9はコンピュータを中間調生成装置(階調再現処理部)として動作させる場合の処理手順を示すフローチャートである。本例では、DCTにより周波数変換処理を行い、周波数成分(DCT係数)の変更を行い、逆周波数変換後の閾値処理により4階調の画像データを出力するものとして説明する。ここで、実際の処理はCMYKの4色であるが、各色の処理は同様であるので、単色の場合について説明する。
CPU50は、HDD53からRAM52に、1ブロック(8×8画素)の画像データを読出し(S10)、DCT処理を行い(S12)、変換後の周波数成分(DCT係数)をRAM52に記憶する。CPU50は、周波数成分の1つを選択し(S14)、選択した周波数成分が判定領域に含まれるか否かを判定する。判定領域に含まれていないと判定した場合(S16:NO)、CPU50は平滑化処理(S22)を行い、処理後の周波数成分をRAM52に記憶する。平滑化処理は第1の実施の形態と同様に周波数成分を変更する(減少させる)。判定領域に含まれていると判定した場合(S16:YES)、CPU50は、周波数成分と所定値(例えばα=16)とを比較して、エッジ成分を含むか否かを判定する。周波数成分が所定値以下の場合(S18:NO)、CPU50は平滑化処理(S22)を行い、処理後の周波数成分をRAM52に記憶する。周波数成分が所定値より大きい場合(S18:YES)、CPU50は強調処理(S20)を行い、処理後の周波数成分をRAM52に記憶する。強調処理は第1の実施の形態と同様に周波数成分を変更する(増加させる)。
ブロック内の全周波数成分の選択が終了していない場合(S24:NO)、CPU50は、ブロック内の未選択の周波数成分を選択して(S26)、同様の処理を行う(S16〜S24)。ブロック内の全周波数成分の選択が終了した場合(S24:YES)、CPU50は、全周波数成分にノイズ(ノイズDCT係数)を加算(S28)してRAM52に記憶し、加算後の周波数成分に逆DCT処理(S30)を行ってRAM52に記憶し、変換後の画像データに閾値処理(S32)を行いRAM52に記憶する。全ブロックの読出が終了していない場合(S34:NO)、CPU50は1ブロックの画像データをRAM52に読出して(S10)、同様の処理を行う(S12〜S32)。全ブロックの読出が終了した場合(S34:YES)は処理を終了する。
なお、本実施の形態では、記録媒体7としては、マイクロコンピュータで処理が行われるための図示していないメモリ、例えばROMのようなものそのものがプログラムメディアであっても良いし、また、外部記憶部としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであっても良い。いずれの場合においても、格納されているプログラムはマイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であっても良いし、あるいは、いずれの場合もプログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクなどのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory) 、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であっても良い。
また、本実施の形態においては、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。
(実施の形態4)
周波数変換を行うブロック内の判定領域は図2に示した例に限定はされず、任意に設定することが可能である。図10(a)は判定領域の他の例を示す模式図である。図の例では、Qj(4,1)〜Qj(8,1)、Qj(4,2)〜Qj(8,2)、Qj(4,3)〜Qj(8,3)、Qj(1,4)〜Qj(8,8)を判定領域(特定の周波数成分の領域)に設定している。判定領域のAC成分は判定結果に応じて強調処理又は平滑化処理を行うが、判定領域以外のAC成分は強調処理を行う。図10(b)は判定結果の例を示す模式図である。AC成分の判定領域以外(△)は強調処理が行われ、AC成分の判定領域内は判定結果に応じて一部(●)には強調処理を行い、他部(○)には平滑化処理を行う。上述した実施の形態1,2又は3において、図10に示す判定領域で周波数成分の変更を行うことも可能である。その際、各周波数成分(DCT係数)と所定値α(ただし、図10の例ではα=32)との比較、強調処理及び平滑化処理は第1の実施の形態と同様に行うことが可能である。
図2の例では、低周波数側の周波数成分と水平方向及び垂直方向の高周波数成分とを判定領域とし、判定結果に応じて強調又は平滑化を行い、判定領域以外は平滑化を行っているため、ドットの分散正性が良く、写真画像などに適している。一方、図10の例では、低周波数側の成分を除くように判定領域を設定し、低周波数側の成分は強調を行い、それ以外の判定領域では判定結果に応じて強調又は平滑化を行っているため、斜め線などがはっきりし、文字画像などに適している。
(実施の形態5)
図2及び図10に示した2種類の判定領域及び該判定領域に対応する強調又は平滑化処理は、画像の特性に応じて切換えることも可能である。例えば、図7に示した画像形成装置において、操作パネル4で文字原稿又は写真原稿などの原稿種類を受付け、写真原稿の場合は図2に示す判定領域及び該判定領域に対応する強調又は平滑化処理を行い、文字原稿の場合は図10に示す判定領域及び該判定領域に対応する強調又は平滑化処理を行うように図示しない制御部で制御を行うことが可能である。また、例えば、図7に示した画像処理装置の領域分離処理部104による文字領域又は写真領域などの領域判別結果が階調再現処理部109に送られていることを利用して、写真領域の場合は図2に示す判定領域及び該判定領域に対応する強調又は平滑化処理を行い、文字領域の場合は図10に示す判定領域及び該判定領域に対応する強調又は平滑化処理を行うように階調再現処理部109を構成することが可能である。
また、図8に示すコンピュータ5のCPU50を階調再現処理部109として動作させると共に、入力部57を操作パネル4として動作させる、又は、CPU50を領域分離処理部104として動作させることにより、図2に示す判定領域に対応する強調又は平滑化処理と図10に示す判定領域に対応する強調又は平滑化処理とを切換えることも可能である。
文字原稿又は文字領域の場合は文字画像に適した図10の判定領域に対応する強調又は平滑化処理を行い、写真原稿又は写真領域の場合は写真画像に適した図2の判定領域に対応する強調又は平滑化処理を行うことにより、より良好に画像の最適化処理が実現される。
また、上述した各実施の形態においては、判定領域以外の周波数成分に平滑化処理(図2)又は強調処理(図10)を行ったが、判定領域以外の周波数成分に処理を行わず、周波数成分を変更しないことも可能である。判定領域は、AC成分の任意領域に設定することが可能であり、例えばAC成分の全領域を判定領域に設定することも可能である。
本発明に係る中間調生成装置の構成例を示すブロック図である。 (a)はブロック内のDCT係数の大きさの判定を行う領域の例を示す模式図であり、(b)は判定結果の例を示す模式図である。 (a)はブロック内の判定領域内の各位置(座標)のDCT係数の位置データの例を示す模式図であり、(b)は位置データに用いるマトリクスMの例を示す図である。 ブルーノイズマスクの一例を示す図である。 ブルーノイズマスクを離散コサイン変換したノイズDCT係数の一例を示す図である。 (a)はブロック単位で全DCT係数を変更した場合の出力画像の例を示す模式図であり、(b)はDCT係数単位でDCT係数を変更した場合の出力画像の例を示す模式図である。 本発明に係る画像処理装置を備える画像形成装置の構成例を示すブロック図である。 本発明に係る画像形成システムの構成例を示すブロック図である。 コンピュータを中間調生成装置(階調再現処理部)として動作させる場合の処理手順を示すフローチャートである。 (a)は判定領域の他の例を示す模式図であり、(b)は判定結果の例を示す模式図である。 ディザマトリクスの一例を示す図である。 誤差拡散法に用いられる重み係数マトリクスの一例を示す図である。
符号の説明
1 画像処理部
2 画像入力装置
3、6 画像出力装置
5 コンピュータ
7 記録媒体
11 画像データ記憶部
12 周波数変換部
13 周波数成分判定部
14 周波数成分変更部
15 ノイズ加算部
16 逆周波数変換部
17 閾値処理部
18 制御部
50 CPU
53 HDD
55 通信部
56 外部記憶部

Claims (11)

  1. 画像データに空間周波数への変換を行って複数の周波数成分を求め、求めた周波数成分の処理を行い、処理後の周波数成分を画像データに逆変換し、逆変換した画像データの階調数を減少させる画像処理方法において、
    空間周波数への変換を行って求めた複数の周波数成分のうちの特定の複数の周波数成分の夫々に対して、周波数成分の絶対値と所定値との大小を比較するステップと、
    比較結果に基づいて前記特定の各周波数成分を変更するステップと、
    変更後の前記特定の周波数成分及び他の周波数成分に夫々特定値を加算するステップと
    を有し、特定値の加算後の周波数成分を画像データに逆変換することを特徴とする画像処理方法。
  2. 画像データに空間周波数への変換を行って複数の周波数成分を求め、求めた周波数成分の処理を行い、処理後の周波数成分を画像データに逆変換し、逆変換した画像データの階調数を減少させる画像処理装置において、
    空間周波数への変換を行って求めた複数の周波数成分のうちの特定の複数の周波数成分の夫々に対して、周波数成分の絶対値と所定値との大小を比較する比較手段と、
    該比較手段の比較結果に基づいて前記特定の各周波数成分を変更する変更手段と、
    変更後の前記特定の周波数成分及び他の周波数成分に夫々特定値を加算する加算手段と
    を備え、特定値の加算後の周波数成分を画像データに逆変換するように構成してあることを特徴とする画像処理装置。
  3. 前記特定の周波数成分は、全周波数成分のうち低周波数側の周波数成分と画像データの水平方向のみに関する高周波数側の周波数成分及び垂直方向のみに関する高周波数側の周波数成分とであり、
    前記変更手段は、前記特定の周波数成分の係数の絶対値が前記所定値より大きい場合、前記周波数成分の係数を増加させるように構成してあることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記変更手段は、さらに前記特定の周波数成分及び直流成分の両方を除く他の周波数成分の係数を減少させるように構成してあることを特徴とする請求項3記載の画像処理装置。
  5. 前記特定の周波数成分は、全周波数成分のうち低周波数側の周波数成分及び直流成分の両方を除く周波数成分であり、
    前記変更手段は、前記特定の周波数成分の係数の絶対値が前記所定値より大きい場合、前記周波数成分の係数を増加させるように構成してあることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  6. 前記変更手段は、さらに前記特定の周波数成分及び直流成分の両方を除く他の周波数成分の係数を増加させるように構成してあることを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  7. 前記変更手段は、前記特定の周波数成分の係数の絶対値が前記所定値より大きい場合、前記周波数成分が低周波数側になるほど小さく、高周波数側になるほど大きい補正係数を、前記周波数成分の係数に乗算するように構成してあることを特徴とする請求項3乃至6の何れかひとつに記載の画像処理装置。
  8. 前記変更手段は、前記特定の周波数成分の係数の絶対値が前記所定値より小さい場合、前記周波数成分の係数を減少させるように構成してあることを特徴とする請求項3乃至7の何れかひとつに記載の画像処理装置。
  9. 請求項2乃至8の何れかに記載の画像処理装置と、
    該画像処理装置で処理された画像をシートに形成する画像形成手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  10. コンピュータに、画像データの空間周波数への変換を行わせて複数の周波数成分を求めさせ、求めた周波数成分の処理を行わせ、処理後の周波数成分を画像データに逆変換させ、逆変換した画像データの階調数を減少させるコンピュータプログラムにおいて、
    コンピュータに、空間周波数への変換を行って求めた複数の周波数成分のうちの特定の複数の周波数成分の夫々に対して、周波数成分の絶対値と所定値との大小を比較させる手順と、
    コンピュータに、比較結果に基づいて前記特定の各周波数成分を変更させる手順と、
    コンピュータに、変更後の前記特定の周波数成分及び他の周波数成分に夫々特定値を加算させる手順と
    を含み、コンピュータに、特定値の加算後の周波数成分を画像データに逆変換させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  11. 請求項10に記載のコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。
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