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JP2006512170A - 歪みエネルギが最適化されたバレル部を備えているボールバット - Google Patents

歪みエネルギが最適化されたバレル部を備えているボールバット Download PDF

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Abstract

ボールバットは、半径方向にみて外壁部中立軸より外側に配置された第1の材料と、半径方向にみて外壁部中立軸より内側に配置された第2の材料とを含む実質的に円柱形の外壁部を有するバレル部を含んでいる。このバレル部は、さらに、外壁部の内側に配置され、半径方向にみて内壁部中立軸より外側に配置された第3の材料と、半径方向にみて内壁部中立軸より内側に配置された第4の材料とを含んでいる実質的に円柱形の内壁部を含んでいる。第1及び第3の材料は、それぞれ、少なくとも2000psiの圧縮の比エネルギ貯蔵値を有する。第2及び第4の材料は、それぞれ、少なくとも18000000psiの引張係数を有する。ボールバットは、非常に優れた性能及び耐久性を備えている。

Description

本発明は、歪みエネルギが最適化されたバレル部を備えているボールバットに関するものである。
野球用及びソフトボール用のバットの製造者は、絶えず、高い耐久性と良好な性能特性とを示すボールバットの開発に努めている。ボールバットは、典型的には、握り部と、バレル部と、握り部をバレル部に接続するテーパ部とを含んでいる。これらのバットの外殻は、一般に、アルミニウム又はその他の適当な金属、及び/又は、1つ又は複数の複合材料で形成されている。
現代のバットの設計仕様においては、バレル部の構造がとくに重要である。単壁構造を備えたバレル部が開発され、そして最近は複数壁構造を備えたバレル部が開発されている。現代のボールバットは、典型的には、中空の内部構造を備えていて、これによりバットが比較的軽量となり、球技のプレーヤが十分に「バットスピード(bat speed)」又は「スイングスピード(swing speed)」を高めることを可能にする。
単壁構造のバットは、一般に、バレル部内に単一の管状ばねを備えている。複数壁構造のバレル部は、典型的には、バレル部内に2つ又はこれより多い管状ばね又はこれと類似の構造物を備えているが、これらは同一の材料組成又は異なる材料組成であってもよい。これらの複数壁構造のバットの管状ばねは、典型的にはそれらが摩擦結合を形成するように互いに接触するか、溶接又は接着剤により互いに接着されるか、又は互いに分離されて摩擦のない結合を形成するかのいずれかである。管状ばねが、構造用接着剤又はその他の構造用接着材料を用いて接着されている場合は、バレル部は基本的には単壁構造である。
バットは、一般に、耐久性のあるバレル部を有する一方、最適な性能特性を示すことが望ましい。中空のバットは、典型的には、「トランポリン効果(trampoline effect)」として知られている現象を呈する。これは、基本的には、バレル部の壁部の屈曲の結果として、バットのバレル部を離れるボールの跳ね返り速度にかかわることになる。かくして、高い「トランポリン効果」を有するボールバットを構築するのが望ましく、これによりバットは接触時に、投げられたボールに対して高い跳ね返り速度を生じさせることができる。
「トランポリン効果」は圧縮の直接の結果であり、バレル部の歪み回復の結果である。バレル部の圧縮及び復元(decompression)の過程において、エネルギはボールに移転されバレル部の有効反発係数(COR)を生じさせる結果となる。これは、衝突後のボールの速度と衝突前のボールの速度の比(COR=Vpost impact/Vincident)である。換言すれば、バットの「トランポリン効果」は、バットのバレル部のCORが増加すればするほど良好となる。
複数壁のバットは、許容範囲内のバレル部のたわみ(deflection)の量を、典型的な単壁のバットで可能なたわみの量よりも大きくなるよう努力して開発された。これらの複数壁構造は、一般に、応力を、バレル部の材料の材料限界を超えるほど増加させずに高いバレル部のたわみを生じさせる。したがって、複数壁のバレル部は、典型的には、エネルギをボールに戻す際により有効となる。複数壁のバレル部の曲がり特性は、典型的には非常に効率の悪い材料で作られているボールの望ましくないたわみ及び変形を低減する。
さらに、複数壁のバットは、界面ずれ制御ゾーン(「ISCZ」)すなわちバレル部の壁部間の領域を介してずれエネルギ(shear energy)の移動が起こらない点で単壁と異なる。歪みエネルギの平衡の結果として、このずれエネルギは、単壁のバレル部内にずれ変形を生じさせ、複数壁のバレル部内で曲げエネルギに変換される。そして、曲げ変形はずれ変形に比べてエネルギの伝達により効果的であるので、複数壁のバットの壁は、典型的には、単壁のバットに比べてより低い歪みエネルギ損失を示す。かくして、複数壁のバレル部は、一般に、効果的なバットとボールの衝突力学又はより良好な「トランポリン効果」を生じさせる上で、単壁のものよりも好ましい。
単壁のバットにおいては、その周りに全ての変形が生じる重心軸(centroid axis)として定義される単一の中立軸が、半径方向及び軸方向の変形に対して存在する。この中立軸に沿って、バレル部の壁部における剪断応力が最大となり、曲げ応力はゼロとなる。複数壁のバットにおいては、存在する各ISCZから付加的な独立した中立軸が生じる。すなわち、複数壁のバレル部の各壁は独立した中立軸を含んでいる。バットのバレル部にボールが衝突したときに各バレル部の壁は、中立軸の上に(すなわち衝突側で)半径方向の最も高い圧縮応力が生じる一方、中立軸の下に(すなわち衝突しない側で)半径方向に最も高い引っ張り応力が生じるように変形する。
一般に、壁の厚さ又はバレル部の剛性がバットのバレル部内で増加するのに伴ってCORは減少する。しかしながら、ボールバットの耐久性は、典型的には、壁が薄すぎると低下するので、十分な壁の厚さを維持することが重要である。バレル部の壁が薄すぎると、金属バットの場合はバレル部にへこみ(denting)が生じ、複合材料のバットの場合は進行性の材料の機能低下(progressive material failure)が生じることになる。その結果、バレル部の壁が十分に厚くない場合、バットの性能及び寿命が低下するであろう。
現代のバレル部の設計仕様においては、複合材料の使用が急激に増加している。複合材料の衝突及び破損における挙動は、非常に複雑である。構造用複合材料では、金属のような可塑変形は生じないが、一連の局所的な破損が生じ、非常に複雑な応力の再配分を生じさせる結果となる。その結果生じる応力があらかじめ規定された限界を超えたときに、構造の最終的な破壊が生じる。構造内における均一な方向の積層体の挙動に基づいてこれらの複合材料中の機能低下の開始及び進行を正確に予測することは、不可能でないとしても、非常に困難である。しかしながら、特定のモードの応力発生に対して、貯蔵することができる単位質量あたりの弾性エネルギ(elastic energy)の量を予測する方法は存在する。これは、比エネルギ貯蔵値(specific energy storage)として定義され、これは材料の機能低下が起こる前に材料中に蓄えることができるエネルギの量である。
引張負荷又は圧縮負荷に対する材料の比エネルギ貯蔵能力は次の式で定義される。

ξ=σlt 2/Eltρ

ξ=比エネルギ貯蔵値
σlt=究極の縦方向の引張(圧縮)強さ
lt=ヤングの縦方向の引張(圧縮)係数
ρ=密度
かくして、高い引張/圧縮強さと、低い係数と、低い密度とを備えた材料は、良好なエネルギ貯蔵特性を有するであろう。
弾性材料は、力の印加による影響を受けたときに変形する(すなわち、ばねのような挙動)。衝突による負荷のような状態の下では、短時間に大きな力が加えられた時に運動エネルギが、弾性材料の界面で、変形の形態の位置エネルギに変換される。エントロピの結果として、このエネルギの伝達過程で、騒音及び熱の形態のいくらかの不可逆的な損失が生じる。
衝突の運動エネルギが弾性材料の変形によるエネルギに変換されたときに、弾性材料は、接触している場合は、この貯蔵したエネルギを運動エネルギの形態に戻して衝突した物体(すなわちボール)に移転する。衝突した物体が弾性材料と接触していない場合は、貯蔵されたエネルギは、弾性材料内で消散する。不可逆的なエネルギ損失の結果として、弾性材料は最終的には応力のない元の状態に復帰する。
バットとボールの衝突に対する全体的なエネルギ保存の方程式は次のとおりである。

K1b+UK2b=UK1a+UK2a+Ull+UBM+UMS

K1b=衝突前のボールの運動エネルギ
K2b=衝突前のバットの運動エネルギ
K1a=衝突後のボールの運動エネルギ
K2a=衝突後のバットの運動エネルギ
ll=局所的なバット及びボールの歪みエネルギ損失
BM=バットの梁モードに関連するエネルギ損失
MS=熱および騒音に関連するエネルギ損失
(マストン、チモシーJ.、シャーウッド、ジェームス、「野球用のバットの性能及び設計ツールを改良するためのLS−DYNAの使用」、第6回国際LS−DYNAユーザ会議、デトロイト、MI、2000年4月9〜10日(Mustone, Timothy J., Sherwood, James, "Using LS-DYNA to Develop a Baseball Bat Performance and Design Tool", 6th International LS-DYNA Users Conference, Detroit, MI, April 9-10, 2000))
これらの損失の制御及び最適化は、高い性能を有し耐久性のあるボールバットを設計する上で重要であり、とくに局所的なバット及びボールの歪みエネルギに関連する損失の設計に重要である。熱及び騒音に関連する損失などといったその他の損失は、総括的な平衡方程式の重要な成分ではあるものの、歪みエネルギ損失に比べれば重要性は低い。かくして、高性能で耐久性のあるバットを設計するには、ボールバットのバレル部内における歪みエネルギ損失を最小化することが望ましい。
本発明は、バットのバレル部(barrel)内に1つ又は複数の一体化された界面ずれ制御ゾーン(integral interface shear control zone)を設けることにより、及び/又は、バレル部の壁内の中立軸(neutral axis)についての特定の複合材料の選択及び配置により、バットとボールの衝突に関連する最小の歪みエネルギ損失を示すボールバットを提供することを目的とする。
第1の態様においては、バットのバレル部は、半径方向にみて外壁部中立軸より外側に配置された第1の材料と、半径方向にみて外壁部中立軸より内側に配置された第2の材料とを含む実質的に円筒形の外壁部を含んでいる。バレル部は、さらに、界面ずれ制御ゾーン(interface shear control zone)によって外壁部から分離された実質的に円筒形の内壁部を含んでいて、この内壁部は、半径方向にみて内壁部中立軸より外側に配置された第3の材料と、半径方向にみて内壁部中立軸より内側に配置された第4の材料とを含んでいる。第1及び第3の材料は、それぞれ、少なくとも2000psiの圧縮の比エネルギ貯蔵値を有する一方、第2及び第4の材料は、それぞれ、少なくとも18000000psiの引張係数(tensile modulus)を有している。
もう1つの態様においては、第1及び第3の材料は、それぞれ、構造用ガラス強化エポキシ樹脂(structural glass-reinforced epoxy resin)を含んでいる。
もう1つの態様においては、第2及び第4の材料は、それぞれ、グラファイト強化エポキシ樹脂(graphite-reinforced epoxy resin)を含んでいる。
もう1つの態様においては、第1、第2、第3及び第4の材料のうちの少なくとも1つは、ホウ素強化エポキシ樹脂(boron-reinforced epoxy resin)を含んでいる。
もう1つの態様においては、接着防止材料(bond inhibiting material)の層が、外壁部を内壁部から分離している。関連する態様においては、外壁部、内壁部及び接着防止材料の層がすべてバレル部の少なくとも一端でともに終端し(terminate)、又は一体となっている(blend)。
もう1つの態様においては、バットのバレル部は、実質的に円筒形の外壁部と、この外壁部内に配置された実質的に円筒形の内壁部とを含んでいる。外壁部及び内壁部は、バレル部の少なくとも一端でともに一体となっている(blend)。
もう1つの態様においては、バットのバレル部は、半径方向にみて壁部中立軸より外側に配置された第1の材料と、半径方向にみて壁部中立軸より内側に配置された第2の材料とを含む実質的に円筒形の壁部を含んでいる。第1の材料は、少なくとも2000psiの圧縮の比エネルギ貯蔵値を有している。そして、第2の材料は、少なくとも18000000psiの引張係数を有している。
本発明の修正例、変形例及び改善例を含むさらなる実施態様が明らかになるであろう。本発明は、ここに記載され又は図示された特徴の副次的な組み合わせの中にも存在するものである。
添付の図面においては、いくつかの図面について、同一の参照番号は同一の要素を示している。
以下、図面を参照しつつ、詳細な説明を行う。図1及び図2に示すように、野球用又はソフトボール用のバット10(以下では、「ボールバット」又は「バット」と総称する)は、握り部12と、バレル部14と、握り部12をバレル部14に接続するテーパ部16とを含んでいる。握り部12の自由端は、ノブ18又はこれと類似(similar)の構造を備えている。バレル部14は、好ましく、適当なキャップ20又は栓によって閉じられている。バット10の内部19は、好ましく、中空である。これは、バット10が比較的軽量となることを可能にし、その結果球技のプレーヤは、バット10を振るときに十分なバットスピードを生じさせることができる。
ボールバット10は、好ましくは、全長が20ないし40インチであり、より好ましくは26ないし34インチである。全体的なバレル部の直径は、好ましくは2.0ないし3.0インチであり、より好ましくは2.25ないし2.75インチである。典型的なバットの直径は、2.25インチ、2.69インチ又は2.75インチである。ここでは、このような全長及びバレル部直径の種々の組み合わせをもつバットが想定されている。バットの寸法の特定の好ましい組み合わせは、一般に、バット10の使用者によって決定され、そしてユーザによって大きく変わるであろう。
本発明は、主としてバット10のボールを打つ領域に関連するものであり、これは典型的には、バレル部14の全長にわたって伸びているが、バット10のテーパ部16まで部分的に伸びていてもよい。説明を簡略化するため、この明細書の以下の部分では、この打撃領域を一般に「バレル部」ということにする。
図2に示すように、バレル部14は、1つ又は複数の実質的に円筒形の層で形成されている。バレル部の各層の実際の形状は、バレル部の全体構造の所望の形状に応じて変わるであろう。したがって、ここでは、「実質的に円筒形」は、円筒形のバレル部の層のほか、これと類似のバレル形状のものも意味するものとして用いられている。バレル部14は、好ましく、外側バレル壁22と、外側バレル壁22の内部に配置された内側バレル壁24とを含み、これらはそれぞれ好ましく、1つ又は複数の複合材料の層38で形成されている。あるいは、バレル部14は、単一の壁部を含むだけであってもよく、また3つ又はこれより多い壁部を含んでいてもよい。バレル部の壁部は、追加的に又は代替的に、アルミニウム又はチタンなどの1つ又は複数の金属材料で形成されていてもよい。
接着防止層30又は非接着層は、好ましく、外側バレル壁22を内側バレル壁24から分離する。接着防止層30は、外壁部22と内壁部24との間の層間剪断制御ゾーン(「ISCZ」)として機能する。したがって、接着防止層30は、外壁部22と内壁部24との間で剪断応力が伝わるのを防止し、外壁部22がバット10の硬化時、及びバット10の使用期間内において内壁部24に接着するのを防止する。前記のとおり、接着防止層30がISCZとして機能するので、外側バレル壁22は第1中立軸32を有し、内側バレル壁24は第2中立軸34を有する。
接着防止層30の半径方向の厚さは、好ましくはほぼ0.001ないし0.004インチであり、より好ましくは0.002ないし0.003インチである。接着防止層30は、好ましく、FEP(フッ素化エチレンプロピレン(fluorinated ethylene propylene))、ETFE(エチレンテトラフロオロエチレン(Ethylene Tetrafluoroethylene))、PCTFE(ポリクロロトリフロオロエチレン(PolyChloro TriFluoroEthylene))又はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン(Polytetrafluoloethylene))などのテフロン(商標)材料、及び/又は、PMP(ポリメチルペンテン(Polymethylpentene))、PVF(ポリビニルフルオライド(Polyvinyl Fluoride))、ナイロン(ポリアミドイミド(polyamideimide))又はセロファンなどのその他の材料で形成されている。摩擦ジョイント(friction joint)、スライドジョイント(sliding joint)又は弾性ジョイント(elastomeric joint)などのその他のISCZを、接着防止層30の代替物として用いてもよい。接着防止層30又はその他のISCZは、各バレル壁22、24がほぼ同一の半径方向の厚さをもつように、バレル部14の半径方向の中央位置(midpoint)に配置してもよく、又はバレル部14のその他の位置に配置してもよい。つまり、接着防止層30は、例示としてのみ、バレル部14の半径方向のほぼ中央位置に示されている。
バレル部14が3つ又はこれより多い壁部を含んでいる場合、接着防止層30又はその他のISCZは、好ましく、各バレル壁間に配置され、バレル部のたわみ(deflection)を増加させる。かくして、3つの壁部を備えたバレル部は、好ましく2つの接着防止層30又はその他のISCZを含み、4つの壁部を備えたバレル部は、好ましく3つの接着防止層30又はその他のISCZを含み、これより多い場合もしかりである。あるいは、接着防止層30又はISCZは、選択されたバレル壁間のみに配置されていてもよい。説明を簡略化するため、ここでは2つの壁部を備えたバレル部14について説明するが、その他の任意の数のバレル壁がボールバット10内に設けられてもよい。
図2及び図3に示す実施の形態においては、外側バレル壁22及び内側バレル壁24は、それぞれ、複数の複合層38(composite plies)を含んでいる。用いられる複合材料は、好ましくは繊維強化物(fiber-reinforced)であり、ガラス、グラファイト、ホウ素、炭素、アラミド、セラミック、ケブラ(kevlar)、及び/又は、好ましくはエポキシ樹脂の形態のその他の任意の適切な強化材料であってもよい。各複合層の厚さは、好ましくは、ほぼ0.003ないし0.008インチであり、より好ましくは0.005ないし0.006インチである。各バレル壁22、24(バットの中心軸の両側のバレルの部分を含んでいる)の半径方向の全体の厚さは、好ましくはほぼ0.060インチないし0.100インチであり、より好ましくは0.075ないし0.090インチである。以下、ボールバット10に用いられる特定の複合材料の最適な選択及び配置について詳しく説明する。
各壁部における中立軸の半径方向の位置は、複合層の分布と特定の層の剛性とによって変わる。ここでは、軸方向の応力に比べて相対的に大きいことから、半径方向の応力成分のみが考慮される。バレル壁が均質で等法性のある層で形成されている場合、中立軸は、壁部の中央位置に存在するであろう。1つより多い複合材料が壁部に用いられる場合、及び/又は、材料が均質に分布していない場合、中立軸は、異なる半径方向の位置に存在するであろう。かくして、第1及び第2の中立軸32、34は、例示としてのみ、各壁部22、24の半径方向のほぼ中央位置に示されている。
図4に示すように、2つの壁部を備えたバレル部構造は、1、2、3及び4の番号が付された4つのゾーンに分けられている。ゾーン1及びゾーン3は、半径方向にみてそれぞれの中立軸より外側(すなわち、衝突側)ないしは上側に配置されているので、外側バレル壁及び内側バレル壁の圧縮応力領域である。ゾーン2及びゾーン4は、半径方向にみてそれぞれの中立軸より内側(すなわち、衝突しない側)ないしは下側に配置されているので、外側バレル壁及び内側バレル壁の引張応力領域である
圧縮ゾーン1及び圧縮ゾーン3の材料は、主として、バレル部14の耐久性を高めるために用いられる。引張ゾーン2及び引張ゾーン4の材料は、主として、バレル部14の剛性を高め、外側及び内側のバレル壁22、24の基本周波数(fundamental frequency)を実質的に整合させて(match)バレル部14内におけるエネルギ損失を最小化するのに用いられる。各バレル壁22、24の基本周波数は、好ましく、バレル壁22、24間の構造的結合範囲(constructive coupling range)内に収まり、かくして、外側バレル壁22から内側バレル壁24へのエネルギ移動の間の損失は最小となる。好ましい実施の形態においては、外側バレル22の基本フープ周波数(すなわち、バレル壁の直径のまわりで測定される振動)は、内側バレル24の基本フープ周波数(fundamental hoop frequency)の20%以内であり、より好ましくは10%以内である。外側バレル壁及び内側バレル壁22、24の各々の基本フープ周波数は、好ましくは、900ないし2000Hzの範囲であり、より好ましくは1000ないし1200Hzである。
図5中の表1には、いくつかの一般的な構造用複合材料の種々の物性がリストアップされている。高い圧縮の比エネルギ貯蔵値をもつ材料は、ゾーン1及びゾーン3に最も適する一方、高い剛性(すなわち、高い引張係数)をもつ材料は、ゾーン2及びゾーン4に最も適している。ゾーン1及びゾーン3に用いられる複合材料は、結果的に構造の耐久性を決定する。他方、ゾーン2及びゾーン4に用いられる複合材料は、外側バレル壁22と内側バレル壁24の間のエネルギの結合を最大にするためのバレル部の剛性を調整する。したがって、特定のゾーン内に特定の材料を配置することにより、構造の性能及び耐久性を互いに独立して調整することができる。
好ましい実施の形態においては、構造用(S)ガラス強化エポキシ樹脂又はS−ガラスエポキシは、その圧縮(ほぼ2230psi)の比エネルギ貯蔵値が極端に高いことから、圧倒的にゾーン1及びゾーン3で用いられる。ホウ素強化エポキシ樹脂又はホウ素エポキシは、ほぼ2220psiの圧縮の比エネルギ貯蔵値を有しているが、ゾーン1及びゾーン3で付加的又は代替的に用いることができる。高い圧縮の比エネルギ貯蔵値を有するその他の材料は、ゾーン1及びゾーン3で付加的又は代替的に用いることができる。ゾーン1及びゾーン3で用いられる材料の圧縮の比エネルギ貯蔵値は、好ましくは、少なくとも2000psiであり、より好ましくは2200ないし2400psiである。ゾーン1で用いられる材料は、ゾーン3で用いられる材料と同一であってもよく、また異なっていてもよい。
S−ガラスエポキシはまた、引張の比エネルギ貯蔵値が高いことから(ほぼ4790psi)、ゾーン2及びゾーン4に利用することができる。実際に、耐久性の観点からは、バレル部全体が100%のS−ガラス複数壁構造であるのが有利である。しかしながら、S−ガラスエポキシは、剛性又は引張係数が比較的低い(ほぼ6910000psi)。かくして、S−ガラスエポキシが圧倒的にゾーン2及びゾーン4において用いられるとすれば、バレル壁22、24間の弱いエネルギ結合とバレル部の剛性の欠乏とに起因して、バレル部の性能は悪くなるであろう。したがって、バレル部の剛性を調整するために、ほぼ20000000psiの引張係数又は剛性を有するグラファイト強化エポキシ樹脂又はグラファイトエポキシが、好ましく、ゾーン2及びゾーン4で圧倒的に用いられる。しかしながら、ゾーン2及びゾーン4で、制限された量のS−ガラスエポキシを用いてもよい。
ほぼ29600000psiの引張係数又は剛性を有するホウ素エポキシは、ゾーン2及びゾーン4で付加的又は代替的に用いることができる。しかしながら、グラファイトエポキシの引張の比エネルギ貯蔵値(ほぼ1380psi)はホウ素エポキシの引張の比エネルギ貯蔵値(ほぼ565psi)に比べて非常に大きいので、グラファイトエポキシはホウ素エポキシよりも好ましい。
高い剛性又は引張係数をもつその他の材料は、好ましく比較的高い引張の比エネルギ貯蔵値と相まって、ゾーン2及びゾーン4で付加的又は代替的に用いることができる。ゾーン2及びゾーン4で用いられる材料の剛性又は引張係数は、好ましくは18000000psiであり、より好ましくは20000000ないし30000000psiである。バットの性能を決定する材料の剛性はより重要な可変要素(variable)であるが、ゾーン2及びゾーン4で用いられる材料の引張の比エネルギ貯蔵値は、好ましくは1000psiである。ゾーン2で用いられる材料は、ゾーン4で用いられる材料と同一であってもよく、また異なっていてもよい。
選択された複合材料の層は、それぞれの中立軸32、34に対して相対的に、種々の角度で方向付けることができ、さらにバレル部の性能及び耐久性を修正又は強化し、外側及び内側のバレル壁22、24の基本周波数をより良好に整合させる。好ましい実施の形態においては、ゾーン1及びゾーン3における複合層38の各々は、それぞれの中立軸32、34に対して相対的に、ほぼ50ないし70°に方向付けられている。ゾーン2及びゾーン4における複合層38の各々は、好ましく、それぞれの中立軸32、34に対して相対的に、ほぼ20ないし50°に方向付けられている。ゾーン内の各層は、このゾーンにおける他の層と同一の角度又は異なる角度に方向付けることができる。かくして、中立軸に関する特定の構造層の位置及び角度は、バレル部における歪みエネルギ損失を最小化しつつ、バレル部の耐久性を強化することを可能にする。
引張ゾーン(ゾーン2及びゾーン4)にグラファイトエポキシを配置するといった考えは、最初は理解できるものではなかった。ゾーン1及びゾーン3に圧倒的に配置されるグラファイトエポキシを用いた従来の設計仕様に係るバレル部について耐久性試験が行われた。この試験が終了したときに、バレル部の圧縮ゾーン(ゾーン1及びゾーン3)には、グラファイトエポキシ繊維の機能低下は全く認められなかった。したがって、グラファイトエポキシ繊維には圧縮の機能低下が生じていなかったので、グラファイト繊維を引張ゾーンに移動させるといった動機付けは起こらなかった。
本発明の1つの実施の形態による設計仕様に係るバットのサンプルにおいては、グラファイトエポキシは引張ゾーンに移動させられなかった。そして、S−ガラスエポキシは、圧倒的に圧縮ゾーンで用いられた。この後、バットに対して耐久性試験が行われた。そして、驚くべきことに、耐久性が、従来の設計仕様のものに比べて3倍に増加するといったことが見出された(例えば、ほぼ150のボールを打つと機能低下していたのが、ほぼ450のボールを打つまで機能低下が生じなくなる)。
このように、最初の分析では、従来の設計仕様に係るバットにはグラファイトエポキシ繊維の圧縮の機能低下は認められなかったが、目に見えないグラファイト繊維の機能低下が圧縮ゾーンで実際に生じていることはあり得るであろう。換言すれば、バットのバレル部の引張ゾーンにグラファイトエポキシ繊維を移動させるとともに、バットのバレル部の圧縮ゾーンにS−ガラスエポキシを用いた結果として生じるバットの耐久性の劇的な増加の発見は予期していないものであった。なぜなら、分析は、これに続く従来の設計仕様に係るサンプルに圧縮の繊維機能低下が生じていることを示していなかったからである。
バット10は、一般に、バット10の種々の層を、所望のバットの形状を有するマンドレル又はこれと類似の構造物に巻き付けることにより構築される。層の端部は、好ましく、互いに「クロックされ(clocked)」又はオフセットされる。このため、それらは硬化の前に同一の位置で全部が終端することはない。したがって、バット10を硬化させるために熱及び圧力を加えたときに、種々のバレル層がともに、独特の「一体物の(one-piece)」複数壁構造物に一体化する。換言すれば、バットの全ての層は、単一の工程で、「ともに硬化」させられ、少なくとも一端でともに終端又は一体化する。その結果、間隙のない(少なくとも上記一端では)一体物の(single-piece)複数壁構造が生じる。このため、バレル部14は、それぞれ管状物の端部で終端する壁厚を伴った一連の管状物とはならない。その結果、全ての層は、ボールを打つ場合等の負荷状態では、調和して機能する(act in unison)。
層を、一体物の複数壁構造に一体化することは、板ばねの端部をともに結合するのと同様に、とくに層分離ゾーンの両端で衝突が起こるときに、極めて耐久性の高い組織体を生成する。複数の層をともに一体化することにより、バレル部14は、統合構造体(unitized structure)として機能し、この場合どの単一の層も他の層と独立して機能することはない。バレル部14の一端又は両端は、一体物のバレル部を形成するように、ともに終端していてもよい。
好ましい実施の形態において、バット10は以下のように構築される。まず、バット10の種々の層が、従来の機械でもって、予め切断され(pre-cut)、予め成形される(pre-shaped)。グラファイトエポキシ及び/又はその他の適当な材料などからなる、内壁部の引張ゾーンを形成するのに用いられる複合層38が、バット形のマンドレルに巻き付けられる(rolled)。この後、S−ガラスエポキシ及び/又はその他の適当な材料などからなる、内壁部の圧縮ゾーンを形成するのに用いられる複合層38が、内壁部の引張ゾーンの層38に巻き付けられる。
この後、接着防止層30又はその他のISCZ層もしくは材料が(このような層が望まれる場合)、内壁部の圧縮ゾーンの層38に巻き付けられる。次に、グラファイトエポキシ及び/又はその他の適当な材料などからなる、外壁部の引張ゾーンを形成するために用いられる複合層38が接着防止層30に巻き付けられる。なお、接着防止層30が用いられない場合は、内壁部の圧縮部の層38に巻き付けられる。この後、S−ガラスエポキシ及び/又はその他の適当な材料などからなる、外壁部の圧縮ゾーンを形成するために用いられる複合層38が、外壁部の引張ゾーンの層38に巻き付けられる。
前記のとおり、複合層38は、好ましく、それらの端部が他のものからオフセットするようにしてマンドレルに巻き付けられ、その結果、それらは硬化する前に全てが同一の位置で終端することはない。全ての層が配設された後、これらの層に熱と圧力とを加え、バット10を、一体物の複数壁のバレル構造に硬化させる。ここで、層の端部は全て、バレル壁とISCZとの間に間隙が生じないようにともに終端している。これらの層は、バレル部14の一端又は両端でこのような仕様で終端するように配設してもよい。
前記のバット構造及びその製造方法は、卓越した「トランポリン効果」と耐久性とを有するバットを提供する。これらの結果は、主として、外側及び内側のバレル壁22、24における中立軸に対して相対的に特定の材料を選択及び配置することに起因するものである。とくに、中立軸の上に高い圧縮の比エネルギ貯蔵値を有する材料を配置するとともに、中立軸の下に高い剛性又は引張係数を備えた材料を配置することは、耐久性がありかつ高い性能を備えたボールバットを提供する。さらに、単一の硬化工程によるバレル層の一体化は、とくにバレル層の両端部での衝突時に高い耐久性を生じさせる。
ここでは、いくつかの実施の形態を示して説明しているが、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、種々の変形例及び代替例をつくることが可能であるのはもちろんである。それゆえ、本発明は、添付の請求の範囲及びその等価物を除いて、何ら制限されるべきものではない。
ボールバットの斜視図である。 図1に示すボールバットの一部断面斜視図である。 図1のAで示す部分の拡大断面図である。 図3に示す外筒の断面の概略図である。 一般的な複合構造材料の種々の物性値を示す表である。
符号の説明
10 野球用又はソフトボール用のバット(ボールバット)、12 握り部、14 バレル部、16 テーパ部、18 ノブ、20 キャップ、22 外側バレル壁、24 内側バレル壁、30 接着防止層、32 第1中立軸、34 第2中立軸、38 複合層。

Claims (23)

  1. バレル部と、握り部と、バレル部を握り部に接続するテーパ部とを含んでいるボールバットであって、
    上記バレル部が、
    半径方向にみて外壁部中立軸より外側に配置された第1の材料と、半径方向にみて外壁部中立軸より内側に配置された第2の材料とを含む実質的に円筒形の外壁部と、
    半径方向にみて内壁部中立軸より外側に配置された第3の材料と、半径方向にみて内壁部中立軸より内側に配置された第4の材料とを含み、界面ずれ制御ゾーンによって外壁部から分離された実質的に円筒形の内壁部とを含んでいて、
    第1及び第3の材料が、それぞれ、少なくとも2000psiの圧縮の比エネルギ貯蔵値を有する一方、第2及び第4の材料が、それぞれ、少なくとも18000000psiの引張係数を有しているボールバット。
  2. 第1及び第3の材料が、それぞれ、2200ないし2400psiの圧縮の比エネルギ貯蔵値を有している、請求項1に記載のボールバット。
  3. 第2及び第4の材料が、それぞれ、20000000ないし30000000psiの引張係数を有している、請求項1に記載のボールバット。
  4. 第2及び第4の材料が、それぞれ、少なくとも1000psiの引張の比エネルギ貯蔵値を有している、請求項1に記載のボールバット。
  5. 第1、第2、第3及び第4の材料のうちの少なくとも1つが、繊維強化樹脂複合材料を含んでいる、請求項1に記載のボールバット。
  6. 上記複合材料が、ガラス、グラファイト、ホウ素、炭素、アラミド及びセラミックで構成される材料群の中から選択された少なくとも1つの材料を含んでいる、請求項5に記載のボールバット。
  7. 第1及び第3の材料が、それぞれ、構造用ガラス強化エポキシ樹脂を含んでいる、請求項1に記載のボールバット。
  8. 第2及び第4の材料が、それぞれ、グラファイト強化エポキシ樹脂を含んでいる、請求項1に記載のボールバット。
  9. 第1、第2、第3及び第4の材料のうちの少なくとも1つが、ホウ素強化エポキシ樹脂を含んでいる、請求項1に記載のボールバット。
  10. 界面ずれ制御ゾーンが、外壁部を内壁部から分離する接着防止材料層を含んでいる、請求項1に記載のボールバット。
  11. 接着防止材料層が、テフロン(登録商標)、ポリメチルペンテン、フッ化ビニル樹脂、ナイロン及びセロファンで構成される材料群の中から選択された少なくとも1つの材料を含んでいる、請求項10に記載のボールバット。
  12. 外壁部、内壁部及び接着防止材料層がすべてバレル部の少なくとも一端でともに終端している、請求項10に記載のボールバット。
  13. 界面ずれ制御ゾーンが、摩擦接続部、滑り接続部及び弾性接続部のうちの少なくとも1つを含んでいる、請求項1に記載のボールバット。
  14. 外壁部の基本フープ周波数が、内壁部の基本フープ周波数の20%以内である、請求項1に記載のボールバット。
  15. 外壁部及び内壁部の基本フープ周波数が、それぞれ、1000ないし1200Hzの範囲である、請求項14に記載のボールバット。
  16. バレル部と、握り部と、バレル部を握り部に接続するテーパ部とを含んでいるボールバットであって、
    上記バレル部が、半径方向にみて第1壁部中立軸より外側に配置された第1の材料と、半径方向にみて第1壁部中立軸より内側に配置された第2の材料とを含む実質的に円筒形の第1壁部を含んでいて、
    第1の材料が少なくとも2000psiの圧縮の比エネルギ貯蔵値を有し、第2の材料が少なくとも18000000psiの引張係数を有しているボールバット。
  17. 第1壁部の内側に配置された実質的に円筒形の第2壁部をさらに含んでいる、請求項16に記載のボールバット。
  18. 第2壁部が、第1の界面ずれ制御ゾーンによって第1壁部から分離されている、請求項17に記載のボールバット。
  19. 第2壁部の内側に配置された実質的に円筒形の第3壁部をさらに含んでいる、請求項18に記載のボールバット。
  20. 第3壁部が、第2の界面ずれ制御ゾーンによって第2壁部から分離されている、請求項19に記載のボールバット。
  21. バレル部と、握り部と、バレル部を握り部に接続するテーパ部とを含んでいるボールバットであって、
    上記バレル部が、
    実質的に円筒形の外壁部と、
    外壁部の内側に配置された実質的に円筒形の内壁部と、
    外壁部を内壁部から分離している界面ずれ制御ゾーンとを含んでいて、
    外壁部が第1の中立軸によって第1の外側部と第1の内側部とに分割される一方、内壁部が第2の中立軸によって第2の外側部と第2の内側部とに分割され、
    第1及び第2の外側部がそれぞれ構造用ガラスエポキシを含む一方、第1及び第2の内側部がそれぞれグラファイトエポキシを含んでいるボールバット。
  22. バレル部と、握り部と、バレル部を握り部に接続するテーパ部とを含んでいるボールバットであって、
    上記バレル部が、実質的に円筒形の外壁部と、外壁部の内側に配置された実質的に円筒形の内壁部とを含んでいて、外壁部と内壁部とがバレル部の少なくとも一端でともに一体化され、
    上記バレル部が、外壁部を内壁部から分離している界面ずれ制御ゾーンを含んでいて、外壁部が第1の中立軸によって第1の外側部と第1の内側部とに分割される一方、内壁部が第2の中立軸によって第2の外側部と第2の内側部とに分割され、
    第1及び第2の外側部が、それぞれ、少なくとも2000psiの圧縮の比エネルギ貯蔵値を有する材料を含む一方、第1及び第2の内側部が、それぞれ、少なくとも18000000psiの剛性を有する材料を含んでいるボールバット。
  23. バレル部と、握り部と、バレル部を握り部に接続するテーパ部とを含んでいるボールバットであって、
    上記バレル部が、半径方向にみて第1壁部中立軸より外側に配置された第1の材料と、半径方向にみて第1壁部中立軸より内側に配置された第2の材料とを含む実質的に円筒形の第1壁部を含んでいて、第1の材料が少なくとも2000psiの圧縮比エネルギ貯蔵値を有する一方、第2の材料が少なくとも18000000psiの引張係数を有し、
    上記バレル部が、第1壁部の内側に配置された実質的に円筒形の第2壁部と、第1壁部を第2壁部から分離している第1の界面ずれ制御ゾーンと、第2壁部の内側に配置された実質的に円筒形の第3壁部と、第2壁部を第3壁部から分離している第2の界面ずれ制御ゾーンとを含んでいるボールバット。
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