JP2006328053A - モルヒネ含有医薬 - Google Patents
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Abstract
【課題】疾病に伴う激しい疼痛の緩和ないし解消、および疼痛発現の抑制において、投与後速やかに有効血中濃度に達し、かつ長時間にわたり薬効を持続させることができ、また、1日1回投与により、患者の疼痛の制御(予防・治療)することができる経口投与モルヒネ含有医薬を提供することを目的とする。
【解決手段】塩酸モルヒネを含有する速放性顆粒と、当該速放性顆粒の約2〜約10倍量の塩酸モルヒネを含有する徐放性顆粒とを組み合わせてなる医薬。
【選択図】なし
【解決手段】塩酸モルヒネを含有する速放性顆粒と、当該速放性顆粒の約2〜約10倍量の塩酸モルヒネを含有する徐放性顆粒とを組み合わせてなる医薬。
【選択図】なし
Description
本発明は、モルヒネ含有医薬に関する。
オピオイド鎮痛薬は、近年末期癌の患者における激しい疼痛の対症療法において注目されている。経口モルヒネ水などの従来の速効性オピオイド製剤は、血中濃度を有効濃度に保つためには頻回投与が必要であり、投与後の血中薬物濃度の急激な立ち上がりによる副作用や習慣性の問題があるため、投与量を慎重に設定する必要があった。
薬効成分の血中濃度を長時間一定に保ち、薬効を持続させることにより投与回数を減少させる目的で、種々の医薬について徐放性製剤が広く検討されている。例えば、特開2002−179554号公報には、薬物を含有し最高血中薬物濃度到達時間が約60分以内である速放性組成物と、薬物を含んでなる核を水不溶性物質およびpH依存性の膨潤性ポリマーを含む被膜剤で被覆してなる放出制御組成物とを組み合わせてなる医薬が開示されている。
しかし、なお、より好ましい薬物放出を示すモルヒネ含有医薬が求められている。本発明は、疾病に伴う激しい疼痛の緩和ないし解消、および疼痛発現の抑制において、投与後速やかに有効血中濃度に達し、かつ長時間にわたり薬効を持続させることができ、また、1日1回投与により、患者の疼痛の制御(予防・治療)することができる経口投与モルヒネ含有医薬を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の医薬を開発する目的で鋭意研究を行った結果、塩酸モルヒネを含有する速放性顆粒と、当該速放性顆粒の約2〜約10倍量の塩酸モルヒネを含有する徐放性顆粒とを組み合わせてなる医薬が、所望の薬物放出を示すことを見いだした。さらに検討を重ね、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
[1]塩酸モルヒネを含有する速放性顆粒と、当該速放性顆粒の約2〜約10倍量の塩酸モルヒネを含有する徐放性顆粒とを組み合わせてなる医薬、に関する。
[1]塩酸モルヒネを含有する速放性顆粒と、当該速放性顆粒の約2〜約10倍量の塩酸モルヒネを含有する徐放性顆粒とを組み合わせてなる医薬、に関する。
本発明の医薬は、疾病に伴う激しい疼痛の緩和ないし解消、および疼痛発現の抑制において、投与後速やかに有効血中濃度に達し、かつ長時間にわたり薬効を持続させることができ、また、1日1回投与により、患者の疼痛の制御(予防・治療)することができる。
本発明で用いられる塩酸モルヒネは、公知の化合物であり、公知の製造方法を用いて製造するか、あるいは市販品にて入手可能である。本発明の医薬の製造時においては、塩酸モルヒネとしては例えば塩酸モルヒネ三水和物を配合する。
本発明で用いられる速放性顆粒は、モルヒネの最高血中薬物濃度到達時間が約60分以内のものが好ましい。
かかる速放性顆粒としては、[1]塩酸モルヒネ、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒトロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび酒石酸を含有する核と、[2]ヒドロキシプロピルメチルセルロース、タルクおよび酒石酸を含有する被覆層(以下被服層1と称する場合がある)とを有する顆粒が好ましい。
当該核における塩酸モルヒネの含有量は、好ましくは、無水物として55〜62%(w/w)である。
当該核における添加剤(塩酸モルヒネ、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒトロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび酒石酸)の含有量は目的の最高血中薬物濃度到達時間が得られるように、決定すればよい。
当該核の平均粒子径は、好ましくは約150ないし2,000μm、さらに好ましくは約500ないし約1,400μmである。本明細書中、「顆粒」なる語は、いわゆる細粒を包含する。
被覆層1の各成分の配合量は、目的の最高血中薬物濃度到達時間が得られるように、決定すればよい。
当該顆粒における、核と被覆層1の重量比は、好ましくは約18〜14:1である。
かかる速放性顆粒としては、[1]塩酸モルヒネ、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒトロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび酒石酸を含有する核と、[2]ヒドロキシプロピルメチルセルロース、タルクおよび酒石酸を含有する被覆層(以下被服層1と称する場合がある)とを有する顆粒が好ましい。
当該核における塩酸モルヒネの含有量は、好ましくは、無水物として55〜62%(w/w)である。
当該核における添加剤(塩酸モルヒネ、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒトロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび酒石酸)の含有量は目的の最高血中薬物濃度到達時間が得られるように、決定すればよい。
当該核の平均粒子径は、好ましくは約150ないし2,000μm、さらに好ましくは約500ないし約1,400μmである。本明細書中、「顆粒」なる語は、いわゆる細粒を包含する。
被覆層1の各成分の配合量は、目的の最高血中薬物濃度到達時間が得られるように、決定すればよい。
当該顆粒における、核と被覆層1の重量比は、好ましくは約18〜14:1である。
本発明で用いられる徐放性顆粒は、有効血中濃度が24時間以上持続するものが好ましい。
かかる徐放性顆粒としては、[1]塩酸モルヒネ、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび酒石酸を含有する核と、[2]ヒドロキシプロピルメチルセルロース、タルクおよび酒石酸を含有する被覆層(以下被服層2と称する場合がある)と、[3]エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール、カルボキシビニルポリマー、セタノール、タルクおよび酒石酸からなる被覆層(以下被服層3と称する場合がある)とを有する顆粒が好ましい。
当該核における塩酸モルヒネの含有量は、好ましくは、無水物として55〜62%(w/w)である。
当該核における添加剤(塩酸モルヒネ、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび酒石酸)の含有量は目的の血中薬物濃度持続時間が得られるように、決定すればよい。
当該核の平均粒子径は、好ましくは好ましくは約150ないし2,000μm、さらに好ましくは約500ないし約1,400μmである
被覆層2の各成分の配合量および被覆層3の各成分の配合量は、目的の血中薬物濃度持続時間が得られるように、決定すればよい。例えば、ポリエチレングリコールの配合量は6.8〜7.2%(w/w)が好ましい。
当該顆粒における、核と被覆層2の重量比は、好ましくは約18〜14:1である。また、核と被覆層3の重量比は、好ましくは約3:1〜約4:1である。
本発明において、上記速放性顆粒と徐放性顆粒とは、最適な血中薬物濃度プロファイルの観点から、好ましくは、徐放性顆粒が含有する塩酸モルヒネの重量が、速放性顆粒が含有する塩酸モルヒネの重量の約3〜6倍(特に好ましくは約4倍)となるように組み合わされる。
かかる徐放性顆粒としては、[1]塩酸モルヒネ、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび酒石酸を含有する核と、[2]ヒドロキシプロピルメチルセルロース、タルクおよび酒石酸を含有する被覆層(以下被服層2と称する場合がある)と、[3]エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール、カルボキシビニルポリマー、セタノール、タルクおよび酒石酸からなる被覆層(以下被服層3と称する場合がある)とを有する顆粒が好ましい。
当該核における塩酸モルヒネの含有量は、好ましくは、無水物として55〜62%(w/w)である。
当該核における添加剤(塩酸モルヒネ、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび酒石酸)の含有量は目的の血中薬物濃度持続時間が得られるように、決定すればよい。
当該核の平均粒子径は、好ましくは好ましくは約150ないし2,000μm、さらに好ましくは約500ないし約1,400μmである
被覆層2の各成分の配合量および被覆層3の各成分の配合量は、目的の血中薬物濃度持続時間が得られるように、決定すればよい。例えば、ポリエチレングリコールの配合量は6.8〜7.2%(w/w)が好ましい。
当該顆粒における、核と被覆層2の重量比は、好ましくは約18〜14:1である。また、核と被覆層3の重量比は、好ましくは約3:1〜約4:1である。
本発明において、上記速放性顆粒と徐放性顆粒とは、最適な血中薬物濃度プロファイルの観点から、好ましくは、徐放性顆粒が含有する塩酸モルヒネの重量が、速放性顆粒が含有する塩酸モルヒネの重量の約3〜6倍(特に好ましくは約4倍)となるように組み合わされる。
本発明の医薬は、速放性顆粒と徐放性顆粒とが、別々に製剤化された経口投与製剤であってもよく、混合して打錠された錠剤または一つのカプセル等に充填されたカプセル剤等の経口投与製剤であってもよい。
本発明の医薬は公知の方法により製造する事ができ、例えば、カプセル剤の場合は、下記のような方法で製造することができる。
(1)核(核顆粒)の調製
塩酸モルヒネと上記のような添加剤とを水と共に、市販の装置(バーチカルミキサー、押し出し造粒機など)を用いるなどの公知の方法により、混合し、造粒し、ついで乾燥して、核を調製する。
(2)核の被覆
上記(1)で得られた核に、上記の被服層1の各成分の含水アルコール溶液を添加し、市販の装置(ワースターコーティング機など)を用いるなどの公知の方法により、核を被覆する。得られた顆粒を、速放性顆粒として用いる。
(3)(2)で得られた顆粒の被覆
上記(2)で得られた顆粒に、被服層3の各成分の含水アルコール溶液を添加し、市販の装置(ワースターコーティング機など)を用いるなどの公知の方法により、核を被覆する。得られた顆粒を、徐放性顆粒として用いる。
(4)カプセルへの充填
上記(2)で得られた速放性顆粒と、(3)で得られた徐放性顆粒とを市販の装置(タンブラー混合機、カプセル充填機など)を用いるなどの公知の方法により、混合し、または、それぞれの顆粒を個別にカプセルに充填してカプセル剤を得る。カプセルとしては、例えばHPMCを基材とするカプセルが好ましいが、特にこれに限定されるものではない。
(1)核(核顆粒)の調製
塩酸モルヒネと上記のような添加剤とを水と共に、市販の装置(バーチカルミキサー、押し出し造粒機など)を用いるなどの公知の方法により、混合し、造粒し、ついで乾燥して、核を調製する。
(2)核の被覆
上記(1)で得られた核に、上記の被服層1の各成分の含水アルコール溶液を添加し、市販の装置(ワースターコーティング機など)を用いるなどの公知の方法により、核を被覆する。得られた顆粒を、速放性顆粒として用いる。
(3)(2)で得られた顆粒の被覆
上記(2)で得られた顆粒に、被服層3の各成分の含水アルコール溶液を添加し、市販の装置(ワースターコーティング機など)を用いるなどの公知の方法により、核を被覆する。得られた顆粒を、徐放性顆粒として用いる。
(4)カプセルへの充填
上記(2)で得られた速放性顆粒と、(3)で得られた徐放性顆粒とを市販の装置(タンブラー混合機、カプセル充填機など)を用いるなどの公知の方法により、混合し、または、それぞれの顆粒を個別にカプセルに充填してカプセル剤を得る。カプセルとしては、例えばHPMCを基材とするカプセルが好ましいが、特にこれに限定されるものではない。
本発明の医薬は、低毒性であり哺乳動物(例えば、ヒト,牛,豚,犬,ネコ,マウス,ラット,ウサギ等)に対して経口的に投与可能であり、各種疾患の予防・治療あるいは疾病や負傷などに伴う疼痛の予防・治療に安全に用いることができる。
本発明の医薬は、通常の経口投与製剤と同様に投与できる。その投与量は、対象疾病、対象動物などによって異なるが、薬物の有効量であればよい。本発明の医薬の投与量は、例えば薬物が塩酸モルヒネである1日1回経口投与製剤の場合、疼痛治療の目的で患者1人当たり約10mgないし約2,000mg/日、好ましくは約10mgないし約1,500mgの範囲から適宜選ぶことができる。
本発明の医薬は、通常の経口投与製剤と同様に投与できる。その投与量は、対象疾病、対象動物などによって異なるが、薬物の有効量であればよい。本発明の医薬の投与量は、例えば薬物が塩酸モルヒネである1日1回経口投与製剤の場合、疼痛治療の目的で患者1人当たり約10mgないし約2,000mg/日、好ましくは約10mgないし約1,500mgの範囲から適宜選ぶことができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、以下の実施例において、製剤添加剤としては、日本薬局方または医薬品添加物規格適合品を用いた。
実施例1 速放性粒及び徐放性粒の調製
(1)核粒の調製
1バッチ当たり、
塩酸モルヒネ三水和物 2494g
結晶セルロース 614.3g
コーンスターチ 350g
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 116.7g
ヒドロキシプロピルセルロース 75g
ポリビニルピロリドンK30 233.3g
を混合したのち、ポリエチレングリコール 6000 41.67g及び酒石酸 75gを含む水溶液1067gを加えバーチカルグラニュレーター(FM−VG−25型、パウレック)にて練合した。得られた練合物をドームグラン(DG−L1型、不二パウダル)にて押出し、マルメライザー(QJ−230型、ダルトン)にて粒化した。得られた粒状物を減圧乾燥(40℃、16時間)後、篩過、分級し、粒子径500〜1180μmの核顆粒約3500gを得た。
上述の核顆粒を3バッチ調製し、約10500gの核顆粒を得た。
(2) 速放性顆粒(下掛け顆粒)の調製
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 350.1g及び酒石酸 7.29gを含水エタノール(80%エタノール(W/W))に溶解させた後、タルク 80.21gを分散させたコーティング液を調製した。(1)で調製した核顆粒7000gをワースターコーティング機(FD−S−2型、パウレック)に入れ、コーティング液を噴霧して得た顆粒を、さらに篩過、分級し、減圧乾燥(40℃、12時間)することにより、粒子径500〜1410μmの速放性顆粒約6900gを得た。
(3)徐放性コーティング液の調製
エチルセルロース(45mPa・s) 676.1g、カルボキシビニルポリマー(ハイビスワコー103、和光純薬)91.67g、ヒドロキシプロピルセルロース 217.7g、セタノール 45.83g、タルク 332.3gを13200gの含水エタノール(80〜95%エタノール(W/W))へ溶解・分散させた液と酒石酸 22.92g及びポリエチレングリコール6000 103.1gを7702.9gの含水エタノール(80〜95%エタノール(W/W))へ溶解・分散させた液を混合してコーティング液を得た。
(4)徐放性顆粒の調製
(2)で得た下掛け顆粒5313gをワースターコーティング機(FD−S−2型、パウレック)へ入れ、(3)で得たコーティング液を噴霧して得られた顆粒をさらに篩過、分級し、減圧乾燥(40℃、12時間)することにより、粒子径500〜1410μmの徐放性顆粒約6600gを得た。
(5)混合顆粒の調整
(2)及び(4)で得られた速放性顆粒1230g、徐放性顆粒6300g及びタルク53gをタンブラー混合機(TM−60S型、昭和化学機械工作所)で混合し、混合粒を得た。
(1)核粒の調製
1バッチ当たり、
塩酸モルヒネ三水和物 2494g
結晶セルロース 614.3g
コーンスターチ 350g
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 116.7g
ヒドロキシプロピルセルロース 75g
ポリビニルピロリドンK30 233.3g
を混合したのち、ポリエチレングリコール 6000 41.67g及び酒石酸 75gを含む水溶液1067gを加えバーチカルグラニュレーター(FM−VG−25型、パウレック)にて練合した。得られた練合物をドームグラン(DG−L1型、不二パウダル)にて押出し、マルメライザー(QJ−230型、ダルトン)にて粒化した。得られた粒状物を減圧乾燥(40℃、16時間)後、篩過、分級し、粒子径500〜1180μmの核顆粒約3500gを得た。
上述の核顆粒を3バッチ調製し、約10500gの核顆粒を得た。
(2) 速放性顆粒(下掛け顆粒)の調製
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 350.1g及び酒石酸 7.29gを含水エタノール(80%エタノール(W/W))に溶解させた後、タルク 80.21gを分散させたコーティング液を調製した。(1)で調製した核顆粒7000gをワースターコーティング機(FD−S−2型、パウレック)に入れ、コーティング液を噴霧して得た顆粒を、さらに篩過、分級し、減圧乾燥(40℃、12時間)することにより、粒子径500〜1410μmの速放性顆粒約6900gを得た。
(3)徐放性コーティング液の調製
エチルセルロース(45mPa・s) 676.1g、カルボキシビニルポリマー(ハイビスワコー103、和光純薬)91.67g、ヒドロキシプロピルセルロース 217.7g、セタノール 45.83g、タルク 332.3gを13200gの含水エタノール(80〜95%エタノール(W/W))へ溶解・分散させた液と酒石酸 22.92g及びポリエチレングリコール6000 103.1gを7702.9gの含水エタノール(80〜95%エタノール(W/W))へ溶解・分散させた液を混合してコーティング液を得た。
(4)徐放性顆粒の調製
(2)で得た下掛け顆粒5313gをワースターコーティング機(FD−S−2型、パウレック)へ入れ、(3)で得たコーティング液を噴霧して得られた顆粒をさらに篩過、分級し、減圧乾燥(40℃、12時間)することにより、粒子径500〜1410μmの徐放性顆粒約6600gを得た。
(5)混合顆粒の調整
(2)及び(4)で得られた速放性顆粒1230g、徐放性顆粒6300g及びタルク53gをタンブラー混合機(TM−60S型、昭和化学機械工作所)で混合し、混合粒を得た。
実施例2 カプセル剤の製造
実施例1で得られた速放性粒と徐放性粒を含む混合粒228.9mgをHPMC基材の2号カプセルへ充填し、塩酸モルヒネ120mgを含むカプセル剤を得た。
実施例1で得られた速放性粒と徐放性粒を含む混合粒228.9mgをHPMC基材の2号カプセルへ充填し、塩酸モルヒネ120mgを含むカプセル剤を得た。
実施例3 カプセル剤の製造
実施例1で得られた速放性粒と徐放性粒を含む混合粒114.5mgをHPMC基材の4号カプセルへ充填し、塩酸モルヒネ60mgを含むカプセル剤を得た。
実施例1で得られた速放性粒と徐放性粒を含む混合粒114.5mgをHPMC基材の4号カプセルへ充填し、塩酸モルヒネ60mgを含むカプセル剤を得た。
実施例4 カプセル剤の製造
実施例1で得られた速放性粒と徐放性粒を含む混合粒57.23mgをHPMC基材の5号カプセルへ充填し、塩酸モルヒネ30mgを含むカプセル剤を得た。
実施例1で得られた速放性粒と徐放性粒を含む混合粒57.23mgをHPMC基材の5号カプセルへ充填し、塩酸モルヒネ30mgを含むカプセル剤を得た。
試験例1
図1に1カプセル中に塩酸モルヒネ三水和物として60mgを含む製剤(60mg製剤)の溶出プロファイルを示す。試験は、局方崩壊試験法第2液(pH6.8)、シンカーを使用し、局方溶出試験法・第2法(パドル法)に従い、毎分100回転の条件で行なった。データは平均値(N=6)である。
図1に1カプセル中に塩酸モルヒネ三水和物として60mgを含む製剤(60mg製剤)の溶出プロファイルを示す。試験は、局方崩壊試験法第2液(pH6.8)、シンカーを使用し、局方溶出試験法・第2法(パドル法)に従い、毎分100回転の条件で行なった。データは平均値(N=6)である。
本発明によれば、疾病に伴う激しい疼痛の緩和ないし解消、および疼痛発現の抑制において、投与後速やかに有効血中濃度に達し、かつ長時間にわたり薬効を持続させることができ、また、1日1回投与により、患者の疼痛の制御(予防・治療)することができる経口投与モルヒネ含有医薬が、提供される。
Claims (1)
- 塩酸モルヒネを含有する速放性顆粒と、当該速放性顆粒の約2〜約10倍量の塩酸モルヒネを含有する徐放性顆粒とを組み合わせてなる医薬。
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JP2017001989A (ja) * | 2015-06-11 | 2017-01-05 | ニプロ株式会社 | 医薬組成物の製造方法及び医薬組成物 |
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JPH11139960A (ja) * | 1997-09-05 | 1999-05-25 | Takeda Chem Ind Ltd | 医 薬 |
JP2002527384A (ja) * | 1998-10-15 | 2002-08-27 | ユーロセルティク ソシエテ アノニム | オピオイド鎮痛薬 |
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2006
- 2006-04-25 JP JP2006120232A patent/JP2006328053A/ja not_active Withdrawn
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