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JP2006327320A - 重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りタイヤ Download PDF

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JP2006327320A
JP2006327320A JP2005151325A JP2005151325A JP2006327320A JP 2006327320 A JP2006327320 A JP 2006327320A JP 2005151325 A JP2005151325 A JP 2005151325A JP 2005151325 A JP2005151325 A JP 2005151325A JP 2006327320 A JP2006327320 A JP 2006327320A
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rib
groove
tire
circumferential
width
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Application number
JP2005151325A
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English (en)
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Takayuki Suzuki
貴之 鈴木
Hiroshi Iizuka
洋 飯塚
Hironori Kobayashi
弘典 小林
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Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】耐偏摩耗性、耐久性、耐リブティア性を共に向上させることのできる重荷重用空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】トレッド面11に周方向溝20を4本形成し、外溝22内には摩耗犠牲リブ25を設ける。さらに、センターリブ31の幅Wcと、セカンドリブ32の幅W2と、ショルダーリブ33の幅Wshとの関係が、0.7≦(Wc/Wsh)≦0.8の範囲内で、且つ、0.65≦(W2/Wsh)≦0.75の範囲内になり、赤道面18からセカンドリブ32の中心までの距離D1と、赤道面18からショルダーリブ33の中心までの距離D2との関係が、2.4≦(D2/D1)≦3.0の範囲内になり、内溝21の溝幅L1と、外溝22の溝幅L2との関係が、1.7≦(L2/L1)≦3.0の範囲内になるように形成する。この結果、耐偏摩耗性、耐久性、耐リブティア性を共に向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、重荷重用空気入りタイヤに関するものである。特に、この発明は、耐偏摩耗性、耐久性及び耐リブティア性を高次元でバランスさせることのできる重荷重用空気入りタイヤに関するものである。
従来の重荷重用空気入りタイヤでは、当該重荷重用空気入りタイヤを装着した車両の走行時におけるトレッド部のショルダー部付近の偏摩耗を抑制するために、タイヤ幅方向におけるショルダーリブの外側部分に、タイヤ周方向に形成された側部周溝を設けているものがある。これにより、側部周溝のタイヤ幅方向外方に位置する部分が、いわゆる摩耗犠牲リブとなるので、前記車両の走行時に摩耗犠牲リブが摩耗することにより、ショルダーリブの偏摩耗を抑制している。しかし、車両の走行によってトレッド部の摩耗が進行し、摩耗犠牲リブが摩耗した場合には、ショルダーリブの偏摩耗を抑制できない虞がある。また、摩耗犠牲リブを設けることによりタイヤ幅方向におけるショルダーリブの幅が狭くなった場合には、ショルダーリブの剛性が低くなるので、縁石等に乗り上げた際にショルダーリブに、もげ等の破損が生じ、いわゆるリブティアが発生する虞があった。
そこで、従来の重荷重用空気入りタイヤでは、複数形成されているリブの幅の比率を規定し、偏摩耗の抑制を図っているものがある。例えば、特許文献1では、複数形成されているリブの幅の比率を調整し、センターリブの幅に対してショルダーリブの幅を広くすることにより、剛性のバランスを図っている。これにより、ショルダーリブの剛性が高くなるので、トレッド部の摩耗が進行した場合においても、ショルダーリブがより多く摩耗することによって生じる偏摩耗を抑制していた。また、ショルダーリブの剛性が高くなるため、縁石等に乗り上げた場合でもショルダーリブの破損を抑制することができ、これによりリブティアを抑制していた。
特開平10−264609号公報
しかしながら、上述した従来の重荷重用空気入りタイヤのように、ショルダーリブの幅のみを広くした場合には、その他のリブの剛性がショルダーリブの剛性に対して低くなり過ぎる虞があり、この場合、剛性が低いリブにリブティアが発生する虞がある。また、トレッド部に形成される周方向溝は、濡れた路面を走行する際にトレッド部と路面との間に位置する水を排水するのみでなく、車両走行時にトレッド部付近の熱を放熱する作用も有している。このため、周方向溝の溝幅が適正でない場合には、放熱性が低下する虞があり、これによりトレッド部の温度が上昇し過ぎて耐久性が低下する虞があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、耐偏摩耗性、耐久性、耐リブティア性を共に向上させることのできる重荷重用空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明に係る重荷重用空気入りタイヤは、トレッド部の表面であるトレッド面にタイヤ周方向に形成された4本の周方向溝を有すると共に前記4本の周方向溝によって区画され、且つ、タイヤ周方向に形成された複数のリブを有しており、4本の前記周方向溝のうちタイヤ幅方向外方に位置する前記周方向溝である2本の外溝のうち少なくとも1本の前記外溝には、タイヤ周方向に形成された溝内リブが設けられている重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記4本の周方向溝のうちタイヤ幅方向における内側の2本の前記周方向溝は内溝として形成されており、前記複数のリブのタイヤ幅方向における幅は、前記複数のリブのうち前記外溝よりもタイヤ幅方向外方に位置する前記リブであるショルダーリブの幅をWshとし、前記複数のリブのうち前記2本の内溝間に位置する前記リブであるセンターリブの幅をWcとし、前記複数のリブのうち前記リブを介して隣接する前記内溝と前記外溝との間に位置する前記リブであるセカンドリブの幅をW2とした場合に、0.7≦(Wc/Wsh)≦0.8の範囲内で、且つ、0.65≦(W2/Wsh)≦0.75の範囲内になるように形成されており、タイヤ幅方向における前記セカンドリブと前記ショルダーリブとの位置は、赤道面からタイヤ幅方向における前記セカンドリブの中心までの距離をD1とし、前記赤道面からタイヤ幅方向における前記ショルダーリブの中心までの距離をD2とした場合に、2.4≦(D2/D1)≦3.0の範囲内になるように形成されており、前記内溝の溝幅と前記外溝の溝幅は、前記内溝の溝幅をL1とし、前記外溝の溝幅をL2とした場合に、1.7≦(L2/L1)≦3.0の範囲内になるように形成されていることを特徴とする。
この発明では、周方向溝を4本形成し、4本の周方向のうちの外溝に溝内リブを設けている。これにより、外溝近傍に作用する接地圧を溝内リブで受けることができるので、外溝に隣接するリブに作用する接地圧を低減でき、偏摩耗の抑制を図ることができる。また、センターリブ、セカンドリブ、ショルダーリブの幅、及び位置が上述した範囲になるように各リブを形成することにより、各リブの剛性のバランスを向上させることができる。これにより、一部のリブに大きな応力が発生することを抑制でき、偏摩耗の抑制を図ることができる。また、各リブの剛性のバランスを向上させることにより、剛性が低いリブが無くなるので、リブのもげ等の破損を抑制できる。さらに、周方向溝の溝幅が上述した範囲になるように周方向溝を形成することにより、周方向溝による放熱性を確保できる。これにより、車両走行時にトレッド部の温度が上昇し過ぎることによる劣化を抑制することができる。これらの結果、耐偏摩耗性、耐久性、耐リブティア性を共に向上させることができる。
また、この発明に係る重荷重用空気入りタイヤは、前記センターリブと前記セカンドリブとにはクローズドサイプが複数形成されていることを特徴とする。
この発明では、センターリブとセカンドリブとにクローズドサイプを設けることにより、センターリブやセカンドリブに大きな接地圧が作用した場合に、クローズドサイプの周辺が変形するので、接地圧の均一化を図ることができる。これにより、大きな接地圧が作用している部分のみが他の部分よりも大きく摩耗することを抑制できる。この結果、耐偏摩耗性を、より向上させることができる。
また、この発明に係る重荷重用空気入りタイヤは、前記クローズドサイプは、タイヤ周方向に形成されており、且つ、タイヤ周方向における中央部でタイヤ幅方向に屈曲していることを特徴とする。
この発明では、クローズドサイプをタイヤ周方向に形成することにより、クローズドサイプの端部への応力集中を低減できる。また、クローズドサイプを、タイヤ周方向における中央部で屈曲させることにより、クローズドサイプ近傍に作用する接地圧の均一化を、より確実に図ることができる。この結果、耐偏摩耗性を、より向上させることができる。
また、この発明に係る重荷重用空気入りタイヤは、トレッド部の表面であるトレッド面にタイヤ周方向に形成された3本の周方向溝を有すると共に前記3本の周方向溝によって区画され、且つ、タイヤ周方向に形成された複数のリブを有しており、3本の前記周方向溝のうちタイヤ幅方向外方に位置する前記周方向溝である2本の外溝のうち少なくとも1本の前記外溝には、タイヤ周方向に形成された溝内リブが設けられている重荷重用空気入りタイヤにおいて、前記3本の周方向溝のうちタイヤ幅方向における中央の1本の前記周方向溝は内溝として形成されており、前記複数のリブのタイヤ幅方向における幅は、前記複数のリブのうち前記外溝よりもタイヤ幅方向外方に位置する前記リブであるショルダーリブの幅をWshとし、前記複数のリブのうち前記内溝に隣接してタイヤ幅方向において前記内溝の両側に位置する前記リブであるセンターリブの幅をWcとした場合に、0.7≦(Wc/Wsh)≦0.8の範囲内になるように形成されており、タイヤ幅方向における前記センターリブと前記ショルダーリブとの位置は、赤道面からタイヤ幅方向における前記センターリブの中心までの距離をDcとし、前記赤道面からタイヤ幅方向における前記ショルダーリブの中心までの距離をDshとした場合に、3.5≦(Dsh/Dc)≦4.5の範囲内になるように形成されており、前記内溝の溝幅と前記外溝の溝幅は、前記内溝の溝幅をL1とし、前記外溝の溝幅をL2とした場合に、1.7≦(L2/L1)≦3.0の範囲内になるように形成されていることを特徴とする。
この発明では、周方向溝を3本形成した場合でも、外溝に溝内リブを形成し、複数形成される各リブの幅、及び位置が上述した範囲になるように各リブを形成することにより、偏摩耗の抑制や、リブのもげ等の破損の抑制を図ることができる。また、周方向溝の溝幅が上述した範囲になるように周方向溝を形成することにより、放熱性を確保でき、熱による劣化を抑制することができる。これらの結果、耐偏摩耗性、耐久性、耐リブティア性を共に向上させることができる。
また、この発明に係る重荷重用空気入りタイヤは、前記複数のリブには、前記周方向溝に開口したサイプであるオープンサイプが複数形成されていることを特徴とする。
この発明では、周方向溝に開口するオープンサイプを形成しているので、周方向溝の近傍に作用する接地圧の均一化を図ることができる。これにより、周方向溝の近傍に大きな接地圧が作用し、この部分が大きく摩耗することを抑制できる。この結果、より確実に耐偏摩耗性を向上させることができる。
また、この発明に係る重荷重用空気入りタイヤは、前記ショルダーリブのタイヤ幅方向外方にはバットレス部が位置しており、前記バットレス部には、前記トレッド面の法線に対し20°〜60°の範囲内で傾斜した細溝によって形成されたバットレス部リブが設けられていることを特徴とする。
この発明では、バットレス部に上記の細溝を形成することにより設けられたバットレス部リブを設けているので、ショルダーリブのショルダー部付近が接地した際に、ショルダーリブが変形することによりバットレス部リブも接地させることができる。これにより、ショルダーリブのショルダー部付近に大きな接地圧が作用することを抑制でき、ショルダー部付近が大きく摩耗することを抑制できる。この結果、より確実に耐偏摩耗性を向上させることができる。
また、この発明に係る重荷重用空気入りタイヤは、前記溝内リブは、1本の外溝につき2つ設けたことを特徴とする。
この発明では、1本の外溝につき溝内リブを2つ設けているので、外溝に隣接するリブが接地した際に2つの溝内リブも接地するため、外溝に隣接するリブの接地圧をより確実に低減することができる。この結果、より確実に偏摩耗の抑制を図ることができ、耐偏摩耗性を向上させることができる。
また、この発明に係る重荷重用空気入りタイヤは、前記周方向溝は、ストレート形状であることを特徴とする。
この発明では、周方向溝をストレート形状にすることにより、周方向溝の屈曲部がある場合における角部など接地圧が高くなる部分を、より少なくすることができる。これにより、偏摩耗が発生し易い箇所を、より少なくすることができる。この結果、より確実に耐偏摩耗性を向上させることができる。
また、この発明に係る重荷重用空気入りタイヤは、前記周方向溝は、ジグザグ形状であることを特徴とする。
この発明では、周方向溝をジグザグ形状にしているので、周方向溝に隣接するリブの剛性を高くすることができる。これにより、縁石等に乗り上げた場合におけるリブのもげ等を、より確実に低減することができる。この結果、より確実に耐リブティア性を向上させることができる。
また、この発明に係る重荷重用空気入りタイヤは、前記ショルダーリブには、タイヤ幅方向に形成されたラグ溝が設けられていることを特徴とする。
この発明では、ショルダーリブにラグ溝が形成されているため、重荷重用空気入りタイヤを装着した車両の走行時にトレッド部に発生する熱を、周方向溝だけでなくラグ溝でも放熱することができる。これにより、熱による劣化を、より確実に抑制することができる。この結果、より確実に耐久性を向上させることができる。
本発明に係る重荷重用空気入りタイヤは、耐偏摩耗性、耐久性、耐リブティア性を共に向上させることができる、という効果を奏する。
以下に、本発明に係る重荷重用空気入りタイヤの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
(実施の形態)
以下の説明において、タイヤ幅方向とは、重荷重用空気入りタイヤの回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内方とはタイヤ幅方向において赤道面に向かう方向、タイヤ幅方向外方とは、タイヤ幅方向において赤道面に向かう方向の反対方向をいう。また、タイヤ径方向とは、前記回転軸と直交する方向をいい、タイヤ周方向とは、前記回転軸を回転の中心となる軸として回転する方向をいう。図1は、この発明に係る重荷重用空気入りタイヤの要部を示す子午断面図である。この重荷重用空気入りタイヤ1は、子午面方向の断面で見た場合、タイヤ径方向の最も外側にトレッド部10が形成されており、このトレッド部10の表面、即ち、当該重荷重用空気入りタイヤ1を装着する車両(図示省略)が走行した場合に、路面と接触する部分はトレッド面11として形成されている。このトレッド部10のタイヤ径方向内方側には、ベルト層12が複数設けられている。さらに、トレッド部10のタイヤ幅方向における端部からタイヤ径方向内方側の所定の位置までは、サイドウォール部13が設けられている。また、前記ベルト層12のタイヤ径方向内方、及び前記サイドウォール部13の赤道面18側には、カーカス14が連続して設けられており、このカーカス14の内側、或いは、当該カーカス14の、重荷重用空気入りタイヤ1における内部側には、インナーライナ15がカーカス14に沿って形成されている。
トレッド部10のトレッドパターンは、リブパターンになっている。つまり、トレッド部10には、タイヤ周方向に形成された周方向溝20が4本配設されており、4本の周方向溝20はストレート形状で形成され、タイヤ幅方向にほぼ平行に並んで配設されている。これらの周方向溝20は、赤道面18を挟んでタイヤ幅方向における両側に2本ずつ形成されており、赤道面18を中心として対称に形成されている。このように形成される周方向溝20は、4本の周方向溝20のうちタイヤ幅方向外方に位置する2本の周方向溝20は外溝22となっており、タイヤ幅方向における内側の2本の周方向溝20は内溝21となっている。つまり、4本の周方向溝20のうち、赤道面18寄りの2本の周方向溝20は内溝21となっており、タイヤ幅方向において内溝21の両側に位置する周方向溝20は外溝22となっている。これらの内溝21及び外溝22の溝幅は、内溝21の溝幅をL1とし、外溝22の溝幅をL2とした場合に、1.7≦(L2/L1)≦3.0の範囲内になるように形成されている。
また、トレッド面11には、4本の周方向溝20によって区画された複数のリブ30が形成されている。このリブ30は、周方向溝20によって区画されているため、タイヤ幅方向において周方向溝20同士の間、または、周方向溝20よりもタイヤ幅方向外方に位置しており、これらの複数のリブ30は、全てタイヤ周方向に形成されている。このように形成されるリブ30は、タイヤ幅方向において2本の内溝21間に位置するリブ30はセンターリブ31となっており、リブ30を介して隣接する内溝21と外溝22との間に位置するリブ30はセカンドリブ32となっている。また、外溝22よりもタイヤ幅方向外方に位置するリブ30は、ショルダーリブ33となっている。
これらの各リブ30のタイヤ幅方向における幅は、センターリブ31の幅をWcとし、セカンドリブ32の幅をW2とし、ショルダーリブ33の幅をWshとした場合に、0.7≦(Wc/Wsh)≦0.8の範囲内で、且つ、0.65≦(W2/Wsh)≦0.75の範囲内になるように形成されている。また、これらのリブ30の位置は、センターリブ31は、当該センターリブ31のタイヤ幅方向における中心がほぼ赤道面18上に位置するように配置されている。また、セカンドリブ32及びショルダーリブ33の位置は、赤道面18からセカンドリブ32のタイヤ幅方向における中心までの距離をD1とし、赤道面18からショルダーリブ33のタイヤ幅方向における中心までの距離をD2とした場合に、2.4≦(D2/D1)≦3.0の範囲内になるように配置されている。
また、2本の外溝22内には、共に溝内リブとなる摩耗犠牲リブ25が配設されている。この摩耗犠牲リブ25は、タイヤ周方向に形成されており、外溝22の溝底23からタイヤ径方向外方に突出するように形成されている。その高さは、セカンドリブ32、或いはショルダーリブ33の高さと同程度の高さになっており、溝底23からタイヤ径方向外方に向かうに従ってタイヤ幅方向における幅が狭くなっている。このように形成される摩耗犠牲リブ25は、1本の外溝22につき、タイヤ幅方向に並んで2つずつ設けられている。
図2は、図1のA部詳細図である。また、ショルダーリブ33のタイヤ幅方向外方には、バットレス部40が位置している。このバットレス部40は、ショルダーリブ33のタイヤ幅方向外方側の面、或いはサイドウォール部13におけるタイヤ径方向外方寄りのタイヤ幅方向外方側の面となっている。また、バットレス部40には、トレッド面11において最もタイヤ幅方向外方に位置する部分であるショルダー部34近傍に細溝41が形成されており、この細溝41はタイヤ周方向に形成され、さらに、タイヤ径方向外方からタイヤ径方向内方に向かうに従ってタイヤ幅方向外方からタイヤ幅方向内方に向かうように傾斜している。この傾斜の角度は、トレッド面11の形状の基準となる仮想線であるプロファイルライン50と直交する法線51に対して20°〜60°の範囲内で上述した方向に傾斜している。つまり、細溝41は、当該細溝41の溝壁42の延長線52と法線51とでなす角度θが、20°〜60°の範囲内になるように形成されている。
また、バットレス部40には、このように形成される細溝41のタイヤ幅方向外方側、つまり、細溝41におけるショルダーリブ33側の反対側に、バットレス部リブ43が形成されている。このバットレス部リブ43は、プロファイルライン50よりもタイヤ幅方向内方に形成されており、バットレス部40に細溝41が上述した形状で形成されることにより、バットレス部40には、タイヤ周方向に形成されたバットレス部リブ43が設けられている。
図3は、図1のB−B矢視図である。前記複数のリブ30には、周方向溝20に開口したサイプであるオープンサイプ61が複数形成されている。このオープンサイプ61は、全てのリブ30に形成されており、タイヤ幅方向において周方向溝20の両側に形成されている。また、オープンサイプ61は、タイヤ幅方向にストレート状に形成されており、一方の端部は各リブ30内で閉止され、他方の端部は周方向溝20に接続されている。これにより、オープンサイプ61は、周方向溝20に開口している。さらに、オープンサイプ61は、複数が同様な形状でタイヤ周方向に平行に並んで形成されている。なお、オープンサイプ61のタイヤ周方向の間隔Pは、3mm〜5mmの範囲内であることが好ましい。
前記センターリブ31及びセカンドリブ32には、両端が閉止したサイプであるクローズドサイプ62が複数形成されている。このクローズドサイプ62は、ほぼタイヤ周方向に形成されているため、両端部はタイヤ幅方向における位置がほぼ同じ位置になっており、タイヤ周方向における位置が異なっている。また、このクローズドサイプ62は、タイヤ周方向における両端部付近はストレート状に形成されており、タイヤ周方向における中央部はタイヤ幅方向に屈曲している。この屈曲は、タイヤ幅方向における両方向に凸になるように屈曲している。クローズドサイプ62は、この形状でセンターリブ31或いはセカンドリブ32のタイヤ幅方向における中央付近に、複数がタイヤ周方向に並んで形成されている。なお、クローズドサイプ62のタイヤ周方向における長さQは、前記オープンサイプ61の間隔Pの3〜5倍の範囲内で形成されるのが好ましい。
また、2本の内溝21内には、ストーンイジェクタ26が複数設けられている。このストーンイジェクタ26は、内溝21の溝底24からタイヤ径方向外方に突出するように形成されており、複数がタイヤ周方向に並んで配設されている。
以上の実施の形態に係る重荷重用空気入りタイヤ1を車両に装着して走行すると、センターリブ31、セカンドリブ32、ショルダーリブ33の各トレッド面11が接地する。その際に、外溝22には摩耗犠牲リブ25が設けられているので、摩耗犠牲リブ25も接地する。このため、接地時の接地圧は摩耗犠牲リブ25でも受けるので、セカンドリブ32及びショルダーリブ33の外溝22寄りの接地圧は低減される。これにより、この部分のみが大きく摩耗することによる偏摩耗を低減でき、偏摩耗の抑制を図ることができる。
また、センターリブ31、セカンドリブ32、ショルダーリブ33、内溝21及び外溝22を、上述した範囲になるように形成することにより、各リブ30の剛性のバランスを向上させたり、放熱性を向上させたりすることができるので、偏摩耗や、リブ30のもげ等の破損、即ちリブティアを抑制し、また、熱による劣化を抑制することができる。つまり、センターリブ31の幅Wcとショルダーリブ33の幅Wshとの関係が(Wc/Wsh)≧0.7となるようにし、また、セカンドリブ32の幅W2とショルダーリブ33の幅Wshとの関係が(W2/Wsh)≧0.65となるようにすることにより、センターリブ31の幅やセカンドリブ32の幅が狭くなり過ぎることによってセンターリブ31やセカンドリブ32の剛性が低くなり過ぎることを抑制できる。これにより、センターリブ31やセカンドリブ32にもげ等の損傷が発生し易くなったり、これらのリブ30が摩耗し易くなったりすることを抑制できる。
また、センターリブ31の幅Wcとショルダーリブ33の幅Wshとの関係が(Wc/Wsh)≦0.8となるようにし、また、セカンドリブ32の幅W2とショルダーリブ33の幅Wshとの関係が(W2/Wsh)≦0.75となるようにすることにより、ショルダーリブ33の剛性を確保することができる。これにより、車両走行時に大きな荷重が作用し易いショルダーリブ33のみが大きく摩耗することを抑制できる。
従って、センターリブ31の幅Wcとセカンドリブ32の幅W2とショルダーリブ33の幅Wshとの関係が、0.7≦(Wc/Wsh)≦0.8の範囲内で、且つ、0.65≦(W2/Wsh)≦0.75の範囲内になるようにセンターリブ31、セカンドリブ32、ショルダーリブ33を形成することにより、リブティアの発生と偏摩耗の発生とを抑制することができる。
また、赤道面18からセカンドリブ32の中心までの距離D1と、赤道面18からショルダーリブ33の中心までの距離D2との関係が(D2/D1)≧2.4となるようにすることにより、セカンドリブ32とショルダーリブ33との双方の幅が狭くなり過ぎることを抑制できる。これにより、双方のリブ30の剛性を確保できるので、リブティアの発生を抑制することができる。
また、赤道面18からセカンドリブ32の中心までの距離D1と、赤道面18からショルダーリブ33の中心までの距離D2との関係が(D2/D1)≦3.0となるようにすることにより、セカンドリブ32とショルダーリブ33とが離れ過ぎ、車両走行時にセカンドリブ32或いはショルダーリブ33のいずれかに大きな荷重が作用することを抑制できる。これにより、大きな荷重が作用したリブ30の接地圧が高くなり過ぎることに起因して、そのリブ30のみが大きく摩耗することを抑制できる。
従って、赤道面18からセカンドリブ32の中心までの距離D1と、赤道面18からショルダーリブ33の中心までの距離D2との関係が2.4≦(D2/D1)≦3.0となるように、セカンドリブ32及びショルダーリブ33を形成することにより、リブティアの発生と偏摩耗の発生とを抑制することができる。
また、内溝21の溝幅L1と外溝22の溝幅L2との関係が、(L2/L1)≧1.7となるようにすることにより、外溝22の溝幅を所定の幅以上の幅にすることができるので、外溝22の放熱性を確保できる。これにより、外溝22付近のリブ30に荷重が作用した際に発生する熱を外溝22から放熱することができ、リブ30の温度が上昇し過ぎることに起因する劣化を抑制できる。また、内溝21の溝幅L1と外溝22の溝幅L2との関係が、(L2/L1)≦3.0となるようにすることにより、内溝21と外溝22との溝幅の差が大きくなり過ぎることを抑制することができ、内溝21近傍に発生した熱が放熱し難くなることに起因してこの部分が劣化することを抑制できる。従って、内溝21の溝幅L1と外溝22の溝幅L2との関係が、1.7≦(L2/L1)≦3.0の範囲内になるように内溝21と外溝22とを形成することにより、周方向溝20による放熱性を確保することができ、熱による劣化を抑制することができる。
これらの結果、外溝22に摩耗犠牲リブ25を設け、センターリブ31、セカンドリブ32、ショルダーリブ33、内溝21及び外溝22を、上述した範囲になるように形成することにより、耐偏摩耗性、耐久性、耐リブティア性を共に向上させることができる。
また、摩耗犠牲リブ25は、1本の外溝22に2つずつ設けているので、外溝22に隣接するセカンドリブ32及びショルダーリブ33が接地した際に、セカンドリブ32及びショルダーリブ33付近の外溝22寄りの接地圧を、より確実に低減することができる。これにより、この部分のみが大きく摩耗することを、より確実に抑制できる。この結果、耐偏摩耗性を向上させることができる。
また、バットレス部40に細溝41を形成することにより設けられたバットレス部リブ43を設けているので、ショルダーリブ33のショルダー部34付近に大きな荷重が作用した場合に、ショルダーリブ33及び細溝41が変形し、これによりバットレス部リブ43も接地する。このため、ショルダーリブ33のショルダー部34付近に作用する荷重をバットレス部リブ43によっても受けることができるので、ショルダー部34付近に大きな接地圧が作用することを抑制でき、この部分が大きく摩耗することを抑制できる。この結果、より確実に耐偏摩耗性を向上させることができる。
また、各リブ30には、周方向溝20に開口するオープンサイプ61を複数形成しているので、周方向溝20の近傍に大きな荷重が作用した場合に、オープンサイプ61が形成されている部分が変形し、荷重を分散することができる。これにより、周方向溝20の近傍の一部に大きな接地圧が作用することを抑制でき、接地圧の均一化を図ることができる。従って、周方向溝20の近傍に大きな接地圧が作用することに起因して、この部分が大きく摩耗することを抑制できる。この結果、より確実に耐偏摩耗性を向上させることができる。
また、センターリブ31とセカンドリブ32にクローズドサイプ62を複数設けることにより、これらのリブ30に大きな荷重が作用した場合に、クローズドサイプ62の周辺を変形させることができる。これにより、センターリブ31やセカンドリブ32に作用する荷重を分散することができ、接地圧の均一化を図ることができる。従って、センターリブ31やセカンドリブ32に大きな接地圧が作用することに起因して、この部分が大きく摩耗することを抑制できる。この結果、より確実に耐偏摩耗性を向上させることができる。また、クローズドサイプ62はオープンサイプ61と比較してリブ30の変形時にサイプが開き難いので、クローズドサイプ62内に石などが入り込み、クローズドサイプ62近傍が破損することを抑制できる。この結果、耐偏摩耗性を向上させつつ、リブティアを抑制することができる。
また、通常の車両走行時には、トレッド面11に対してタイヤ周方向に沿って順次荷重が作用していくが、クローズドサイプ62はタイヤ周方向に形成しているので、荷重が作用する位置がタイヤ周方向に沿って変化した場合でも、クローズドサイプ62は開いたり閉じたりし難い。このため、クローズドサイプ62の端部の応力集中を低減できる。また、クローズドサイプ62をタイヤ周方向における中央部で屈曲させることにより、クローズドサイプ62近傍に荷重が作用した場合に変形し易くなり、接地圧の均一化を、より確実に図ることができる。この結果、耐偏摩耗性を、より向上させることができる。
また、周方向溝20をストレート形状にしているので、周方向溝20に屈曲部がある場合における角部など大きな荷重が作用し易く、接地圧が高くなる部分が、より少なくなっている。これにより、接地圧が高くなることにより、その部分のみが大きく摩耗する箇所を、より少なくすることができる。この結果、より確実に耐偏摩耗性を向上させることができる。
図4は、実施の形態の重荷重用空気入りタイヤの変形例を示す図である。また、上述した重荷重用空気入りタイヤ1は、1本の外溝22につき摩耗犠牲リブ25が2つずつ設けられているが、摩耗犠牲リブ25は1本の外溝22につき2つ以外の数で配設されていてもよい。また、バットレス部40には、細溝41が設けられることによりバットレス部リブ43が設けられているが、バットレス部リブ43は必ずしも設けられていなくてもよい。例えば、図4に示すように、摩耗犠牲リブ25は、1本の外溝22に1つが形成されているのみでもよく、バットレス部40にはバットレス部リブ43は形成されていなくてもよい。摩耗犠牲リブ25は、少なくとも1本の外溝22に、少なくとも1つが配設されていればよい。また、リブ30及び周方向溝20は、センターリブ31の幅Wcと、セカンドリブ32の幅W2と、ショルダーリブ33の幅Wshとの関係が0.7≦(Wc/Wsh)≦0.8の範囲内で、且つ、0.65≦(W2/Wsh)≦0.75の範囲内になるように形成され、赤道面18からセカンドリブ32の中心までの距離D1と、赤道面18からショルダーリブ33の中心までの距離D2との関係が2.4≦(D2/D1)≦3.0の範囲内になるように形成され、内溝21の溝幅L1と、外溝22の溝幅をL2との関係が1.7≦(L2/L1)≦3.0の範囲内になるように形成されていればよい。これらのように、リブ30及び周方向溝20を形成することにより、耐偏摩耗性、耐久性、耐リブティア性を共に向上させることができる。
図5は、実施の形態の重荷重用空気入りタイヤの変形例を示す図である。また、上述した重荷重用空気入りタイヤ1では、周方向溝20は4本形成されているが、周方向溝20は4本以外でもよい。例えば、図5に示すように、周方向溝20は、トレッド面11にタイヤ幅方向に並んで3本形成されているのみでもよい。この場合、周方向溝20は、中央の1本が内溝71となっており、タイヤ幅方向において内溝71の両側に位置し、タイヤ幅方向の外方に位置する2本が外溝72になっている。2本の外溝72には、それぞれ1つずつ摩耗犠牲リブ25が配設されている。また、リブ30は内溝71に隣接してタイヤ幅方向において内溝71の両側に位置する2つのリブ30はセンターリブ75となっており、外溝72よりもタイヤ幅方向外方に位置する2つのリブ30はショルダーリブ76となっている。
また、リブ30は、タイヤ幅方向におけるセンターリブ75の幅Wcとショルダーリブ76の幅Wshとの関係が、0.7≦(Wc/Wsh)≦0.8の範囲内になるように形成されており、タイヤ幅方向における赤道面18からセンターリブ75の中心までの距離Dcと、赤道面18からショルダーリブ76の中心までの距離Dshとの関係が、3.5≦(Dsh/Dc)≦4.5の範囲内になるように形成されている。また、周方向溝20は、内溝71の溝幅L1と、外溝72の溝幅L2との関係が、1.7≦(L2/L1)≦3.0の範囲内になるように形成されている。これらにより、周方向溝20を3本にした場合でも、各リブ30の剛性のバランスを向上させたり、放熱性を向上させたりすることができるので、偏摩耗やリブティアを抑制し、また、熱による劣化を抑制することができる。この結果、耐偏摩耗性、耐久性、耐リブティア性を共に向上させることができる。
また、周方向溝20は、ストレート形状以外の形状で形成されていてもよい。例えば、周方向溝20はタイヤ周方向に形成しつつ、タイヤ幅方向に周期的に連続して屈曲させ、いわゆるジグザグ形状に形成してもよい。周方向溝20をジグザグ形状に形成することにより、ジグザグ形状の周方向溝20に隣接するリブ30の剛性を高くすることができる。これにより、車両走行中に縁石等に乗り上げた場合でも、もげ等の損傷が生じ難くなり、リブティアの発生を、より確実に低減することができる。この結果、より確実に耐リブティア性を向上させることができる。
また、トレッド部10のトレッドパターンは、複数の周方向溝20が形成されたリブパターンになっているが、トレッドパターンはリブラグパターンでもよい。即ち、ショルダーリブ33、76には、タイヤ幅方向に形成されたラグ溝(図示省略)を設けてもよい。ショルダーリブ33、76にラグ溝を設けることにより、車両走行時にトレッド部10に発生する熱を、周方向溝20のみでなく、ラグ溝によっても放熱することができる。これにより、熱による劣化を、より確実に抑制することができる。この結果、より確実に耐久性を向上させることができる。
以下、上記の重荷重用空気入りタイヤ1について、従来の重荷重用空気入りタイヤと本発明の重荷重用空気入りタイヤ1とについて行なった性能の評価試験について説明する。性能評価試験は、耐偏摩耗性、耐久性、耐リブティア性の3項目について行なった。
試験方法は、11R22.5サイズの重荷重用空気入りタイヤ1をリムに組み付けて、JATMAに記載の14PR条件の荷重及び空気圧にて行なった。また、評価試験を行なう重荷重用空気入りタイヤ1は、周方向溝20が4本形成されているものと、3本形成されているものについて行なった。各試験項目の評価方法は、耐偏摩耗性については、5万km走行後、偏摩耗の発生具合を調査した。この調査結果を、周方向溝20が4本形成されているものについては、後述する従来例1の重荷重用空気入りタイヤの耐偏摩耗性を100とした指数で示し、周方向溝20が3本形成されているものについては、後述する従来例2の重荷重用空気入りタイヤの耐偏摩耗性を100とした指数で示した。指数が大きい程、耐偏摩耗性が優れている。
耐久性については、室内ドラム試験機にて速度60km/hで実施し、JATMAに記載の14PR条件の荷重及び空気圧にて試験を開始後、30分ごとに荷重を5%ずつ増加させ、故障した時の負荷率を測定した。この測定結果を、周方向溝20が4本形成されているものについては、後述する従来例1の重荷重用空気入りタイヤの負荷率を100とした指数で示し、周方向溝20が3本形成されているものについては、後述する従来例2の重荷重用空気入りタイヤの負荷率を100とした指数で示した。指数が大きい程、耐久性が優れている。耐リブティア性については、据え切りを10回繰り返した後のクラックの発生具合を調査した。この調査結果を、周方向溝20が4本形成されているものについては、後述する従来例1の重荷重用空気入りタイヤの耐リブティア性を100とした指数で示し、周方向溝20が3本形成されているものについては、後述する従来例2の重荷重用空気入りタイヤの耐リブティア性を100とした指数で示した。指数が大きい程、耐リブティア性が優れている。
試験をする重荷重用空気入りタイヤ1は、本発明が8種類、従来例が2種類となっており、これらを上記の方法で試験する。このうち、従来例1と本発明1〜4は、周方向溝20が4本形成されており、従来例2と本発明5〜8は、周方向溝20が3本形成されている。また、これらの重荷重用空気入りタイヤ1には、全て外溝22、72に摩耗犠牲リブ25が配設されている。
これらの重荷重用空気入りタイヤ1の詳細は、従来例の一例である従来例1は、センターリブ31の幅Wcと、ショルダーリブ33の幅Wshとの関係が、(Wc/Wsh)=0.68になっており、セカンドリブ32の幅W2と、ショルダーリブ33の幅Wshとの関係が、(W2/Wsh)=0.64になっており、赤道面18からセカンドリブ32の中心までの距離D1と、赤道面18からショルダーリブ33の中心までの距離D2との関係が、(D2/D1)=2.30になっており、内溝21の溝幅L1と、外溝22の溝幅L2との関係が、(L2/L1)=1.50になっている。
これに対し、本発明の一例である本発明1は、(Wc/Wsh)=0.70、(W2/Wsh)=0.70、(D2/D1)=2.40、(L2/L1)=2.00となっている。また、本発明2は、(Wc/Wsh)=0.80、(W2/Wsh)=0.70、(D2/D1)=3.00、(L2/L1)=2.00となっている。また、本発明3は、(Wc/Wsh)=0.75、(W2/Wsh)=0.65、(D2/D1)=2.60、(L2/L1)=1.70となっている。また、本発明4は、(Wc/Wsh)=0.75、(W2/Wsh)=0.75、(D2/D1)=2.60、(L2/L1)=3.00となっている。
また、従来例の一例である従来例2は、センターリブ75の幅Wcと、ショルダーリブ76の幅Wshとの関係が、(Wc/Wsh)=0.70になっており、赤道面18からセンターリブ75の中心までの距離Dcと、赤道面18からショルダーリブ76の中心までの距離Dshとの関係が、(Dsh/Dc)=3.30になっており、内溝71の溝幅L1と、外溝72の溝幅L2との関係が、(L2/L1)=1.10になっている。
これに対し、本発明5は、(Wc/Wsh)=0.70、(Dsh/Dc)=3.50、(L2/L1)=2.50となっている。また、本発明6は、(Wc/Wsh)=0.80、(Dsh/Dc)=4.50、(L2/L1)=2.50となっている。また、本発明7は、(Wc/Wsh)=0.75、(Dsh/Dc)=4.00、(L2/L1)=1.70となっている。また、本発明8は、(Wc/Wsh)=0.75、(Dsh/Dc)=4.00、(L2/L1)=3.00となっている。
これらの従来例1及び従来例2、本発明1〜8の重荷重用空気入りタイヤ1を上記の方法で評価試験をし、得られた結果を表1及び表2に示す。表1は、従来例1、本発明1〜4の試験結果を表示しており、表2は、従来例2、本発明5〜8の試験結果を表示している。
Figure 2006327320
Figure 2006327320
表1及び表2に示した上記の試験結果で明らかなように、複数の周方向溝20を有する場合において少なくとも1本の外溝22、72に摩耗犠牲リブ25を配設し、リブ30や周方向溝20の形状を適切な形状にすることにより、耐偏摩耗性、耐久性、耐リブティア性を共に向上させることができる。
具体的には、周方向溝20が4本形成されている場合には、センターリブ31の幅Wcと、セカンドリブ32の幅W2と、ショルダーリブ33の幅Wshとの関係が、0.7≦(Wc/Wsh)≦0.8の範囲内で、且つ、0.65≦(W2/Wsh)≦0.75の範囲内になり、赤道面18からセカンドリブ32の中心までの距離D1と、赤道面18からショルダーリブ33の中心までの距離D2との関係が、2.4≦(D2/D1)≦3.0の範囲内になり、内溝21の溝幅L1と、外溝22の溝幅L2との関係が、1.7≦(L2/L1)≦3.0の範囲内になるように形成することにより、耐偏摩耗性、耐久性、耐リブティア性を共に向上させることができる。
また、周方向溝20が3本形成されている場合には、センターリブ75の幅Wcと、ショルダーリブ76の幅Wshとの関係が、0.7≦(Wc/Wsh)≦0.8の範囲内になり、赤道面18からセンターリブ75の中心までの距離Dcと、赤道面18からショルダーリブ76の中心までの距離Dshとの関係が、3.5≦(Dsh/Dc)≦4.5の範囲内になり、内溝71の溝幅をL1と、外溝72の溝幅をL2との関係が、1.7≦(L2/L1)≦3.0の範囲内になるように形成することにより、耐偏摩耗性、耐久性、耐リブティア性を共に向上させることができる。
以上のように、本発明に係る重荷重用空気入りタイヤは、複数の周方向溝が形成されている場合に有用であり、特に、周方向溝が4本または3本形成されている場合に適している。
この発明に係る重荷重用空気入りタイヤの要部を示す子午断面図である。 図1のA部詳細図である。 図1のB−B矢視図である。 実施の形態の重荷重用空気入りタイヤの変形例を示す図である。 実施の形態の重荷重用空気入りタイヤの変形例を示す図である。
符号の説明
1 重荷重用空気入りタイヤ
10 トレッド部
11 トレッド面
12 ベルト層
13 サイドウォール部
14 カーカス
15 インナーライナ
18 赤道面
20 周方向溝
21 内溝
22 外溝
23 溝底
24 溝底
25 摩耗犠牲リブ
26 ストーンイジェクタ
30 リブ
31 センターリブ
32 セカンドリブ
33 ショルダーリブ
34 ショルダー部
40 バットレス部
41 細溝
42 溝壁
43 バットレス部リブ
50 プロファイルライン
51 法線
52 延長線
61 オープンサイプ
62 クローズドサイプ
71 内溝
72 外溝
75 センターリブ
76 ショルダーリブ

Claims (10)

  1. トレッド部の表面であるトレッド面にタイヤ周方向に形成された4本の周方向溝を有すると共に前記4本の周方向溝によって区画され、且つ、タイヤ周方向に形成された複数のリブを有しており、4本の前記周方向溝のうちタイヤ幅方向外方に位置する前記周方向溝である2本の外溝のうち少なくとも1本の前記外溝には、タイヤ周方向に形成された溝内リブが設けられている重荷重用空気入りタイヤにおいて、
    前記4本の周方向溝のうちタイヤ幅方向における内側の2本の前記周方向溝は内溝として形成されており、
    前記複数のリブのタイヤ幅方向における幅は、前記複数のリブのうち前記外溝よりもタイヤ幅方向外方に位置する前記リブであるショルダーリブの幅をWshとし、前記複数のリブのうち前記2本の内溝間に位置する前記リブであるセンターリブの幅をWcとし、前記複数のリブのうち前記リブを介して隣接する前記内溝と前記外溝との間に位置する前記リブであるセカンドリブの幅をW2とした場合に、0.7≦(Wc/Wsh)≦0.8の範囲内で、且つ、0.65≦(W2/Wsh)≦0.75の範囲内になるように形成されており、
    タイヤ幅方向における前記セカンドリブと前記ショルダーリブとの位置は、赤道面からタイヤ幅方向における前記セカンドリブの中心までの距離をD1とし、前記赤道面からタイヤ幅方向における前記ショルダーリブの中心までの距離をD2とした場合に、2.4≦(D2/D1)≦3.0の範囲内になるように形成されており、
    前記内溝の溝幅と前記外溝の溝幅は、前記内溝の溝幅をL1とし、前記外溝の溝幅をL2とした場合に、1.7≦(L2/L1)≦3.0の範囲内になるように形成されていることを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  2. 前記センターリブと前記セカンドリブとにはクローズドサイプが複数形成されていることを特徴とする請求項1に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  3. 前記クローズドサイプは、タイヤ周方向に形成されており、且つ、タイヤ周方向における中央部でタイヤ幅方向に屈曲していることを特徴とする請求項2に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  4. トレッド部の表面であるトレッド面にタイヤ周方向に形成された3本の周方向溝を有すると共に前記3本の周方向溝によって区画され、且つ、タイヤ周方向に形成された複数のリブを有しており、3本の前記周方向溝のうちタイヤ幅方向外方に位置する前記周方向溝である2本の外溝のうち少なくとも1本の前記外溝には、タイヤ周方向に形成された溝内リブが設けられている重荷重用空気入りタイヤにおいて、
    前記3本の周方向溝のうちタイヤ幅方向における中央の1本の前記周方向溝は内溝として形成されており、
    前記複数のリブのタイヤ幅方向における幅は、前記複数のリブのうち前記外溝よりもタイヤ幅方向外方に位置する前記リブであるショルダーリブの幅をWshとし、前記複数のリブのうち前記内溝に隣接してタイヤ幅方向において前記内溝の両側に位置する前記リブであるセンターリブの幅をWcとした場合に、0.7≦(Wc/Wsh)≦0.8の範囲内になるように形成されており、
    タイヤ幅方向における前記センターリブと前記ショルダーリブとの位置は、赤道面からタイヤ幅方向における前記センターリブの中心までの距離をDcとし、前記赤道面からタイヤ幅方向における前記ショルダーリブの中心までの距離をDshとした場合に、3.5≦(Dsh/Dc)≦4.5の範囲内になるように形成されており、
    前記内溝の溝幅と前記外溝の溝幅は、前記内溝の溝幅をL1とし、前記外溝の溝幅をL2とした場合に、1.7≦(L2/L1)≦3.0の範囲内になるように形成されていることを特徴とする重荷重用空気入りタイヤ。
  5. 前記複数のリブには、前記周方向溝に開口したサイプであるオープンサイプが複数形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  6. 前記ショルダーリブのタイヤ幅方向外方にはバットレス部が位置しており、前記バットレス部には、前記トレッド面の法線に対し20°〜60°の範囲内で傾斜した細溝によって形成されたバットレス部リブが設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  7. 前記溝内リブは、1本の外溝につき2つ設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  8. 前記周方向溝は、ストレート形状であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  9. 前記周方向溝は、ジグザグ形状であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
  10. 前記ショルダーリブには、タイヤ幅方向に形成されたラグ溝が設けられていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の重荷重用空気入りタイヤ。
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