JP2006231190A - 生ゴミ処理機 - Google Patents
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Abstract
【課題】生ゴミの投入直後に発生する臭気を効率的に除去し、周囲に不快な臭いが漂うことを確実に防止する。
【解決手段】生ゴミを分解させる処理材を収容する処理槽20と、加熱手段(加熱ヒータ48)で触媒50を予め設定した第1設定温度に加熱することにより該触媒50で前記処理槽20内の臭気を脱臭する脱臭手段とを備えた生ゴミ処理機において、前記処理槽20内への生ゴミまたは処理材の投入の有無を検出する投入検出手段(スイッチ54等)を設け、該投入検出手段による投入検出後の設定時間は、前記加熱手段で触媒50を第1設定温度より高い第2設定温度に加熱する構成とする。
【選択図】図8
【解決手段】生ゴミを分解させる処理材を収容する処理槽20と、加熱手段(加熱ヒータ48)で触媒50を予め設定した第1設定温度に加熱することにより該触媒50で前記処理槽20内の臭気を脱臭する脱臭手段とを備えた生ゴミ処理機において、前記処理槽20内への生ゴミまたは処理材の投入の有無を検出する投入検出手段(スイッチ54等)を設け、該投入検出手段による投入検出後の設定時間は、前記加熱手段で触媒50を第1設定温度より高い第2設定温度に加熱する構成とする。
【選択図】図8
Description
本発明は、バイオ方式の生ゴミ処理機に関するものである。
この種の生ゴミ処理機は、好気性の微生物(バイオ菌)を基材に担持させた処理材によって生ゴミを発酵させて分解するもので、処理機本体の処理槽内に、回動可能な攪拌手段が配設されるとともに、前記処理槽の外部に、内部を加熱するための加熱手段が配設されている。そして、前記加熱手段によって処理槽の内部を所定温度範囲内に維持しながら、投入した生ゴミを前記攪拌手段によって処理材と攪拌することによって処理を行うものである。
本発明の生ゴミ処理機に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
特許文献1には、触媒とヒータとファンとからなり、処理槽から発生する臭気を含んだ気体を加熱して脱臭する脱臭装置を設けるとともに、外気を処理槽内に吸気するための吸気径路の途中に、前記脱臭装置の排熱を回収する排熱回収部を設けた生ゴミ処理機が記載されている。また、前記脱臭装置には脱臭能力を切り替える手段を設け、生ごみ処理槽内で発生する臭気の状態によりファンの回転速度を変更することにより脱臭能力を切り替え、効率的な脱臭を行うようにしている。
特許文献2には、酸化触媒と触媒加熱手段とからなる脱臭装置を配設し、生ゴミの乾燥状態に応じて、前記触媒加熱手段や処理槽内の生ごみを加熱する加熱手段の加熱制御を変更する生ゴミ処理機が記載されている。
しかしながら、この種の生ゴミ処理機において、処理槽内に生ゴミの臭気が最も多く発生するのは、生ゴミが処理材の上に乗った状態である投入直後であり、前記各特許文献では、この時の臭気を効率的に除去することはできない。なお、この問題は、微生物が十分に活性化していない処理材の交換または補充後には顕著に現れる。
本発明は、従来の問題に鑑みてなされたもので、生ゴミの投入直後に発生する臭気を効率的に除去し、周囲に不快な臭いが漂うことを確実に防止できる生ゴミ処理機を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明の生ゴミ処理機は、生ゴミを分解させる処理材を収容する処理槽と、加熱手段で触媒を予め設定した第1設定温度に加熱することにより該触媒で前記処理槽内の臭気を脱臭する脱臭手段とを備えた生ゴミ処理機において、前記処理槽内への生ゴミまたは処理材の投入の有無を検出する投入検出手段を設け、該投入検出手段による投入検出後の設定時間は、前記加熱手段で触媒を第1設定温度より高い第2設定温度に加熱する構成としている。
ここで、生ゴミの投入を検出する前記投入検出手段としては、処理槽の投入口を閉塞する蓋体の開閉状態を検出するスイッチや光センサなどの検出手段が挙げられる。また、処理材の投入を検出する前記投入検出手段としては、前記スイッチや光センサの他に、定期的な交換または補充後に操作するリセットスイッチなどの検出手段が挙げられる。
また、生ゴミの臭気が飛散し易い状態としては、生ゴミが処理材の上に乗った状態である投入直後から、攪拌により生ゴミと処理材とを略均一に攪拌するまでの時間帯である。
そして、前記生ゴミ処理機によれば、投入検出手段により生ゴミまたは処理材の投入を検出すると、その投入後の設定時間は、触媒を通常(第1設定温度)より高い第2設定温度で加熱する高温モードを実行するため、生ゴミの投入直後に発生する不快な臭気を効率的に除去でき、臭気が機器の周囲に飛散することを防止できる。
この生ゴミ処理機では、前記処理槽内の生ゴミおよび処理材を攪拌する攪拌手段を有し、前記設定時間内には、前記触媒の加熱開始後に、予め設定した動作条件が成り立つと前記攪拌手段の動作を開始させることが好ましい。このようにすれば、攪拌手段の動作開始時に、脱臭手段による臭気の除去効率を高めておくことができるため、臭気の飛散を抑制できる。
また、前記処理槽内の空気を外部に排気する排気手段を有し、前記設定時間内には、前記触媒の加熱開始後に、予め設定した動作条件が成り立つと前記排気手段の動作を開始させることが好ましい。このようにすれば、排気手段の動作開始までの間に脱臭手段により処理槽内の臭気を低減できるため、周囲への臭気の飛散を確実に抑制できる。
さらに、前記処理槽内の生ゴミおよび処理材を攪拌する攪拌手段、および、前記処理槽内の空気を外部に排気する排気手段を備え、前記設定時間内には、前記攪拌手段の動作開始後に、予め設定した動作条件が成り立つと前記排気手段の動作を開始させることが好ましい。このようにすれば、生ゴミと処理材とを略均一に攪拌した状態で排気手段を動作させることができるため、外部に臭気が飛散することを確実に防止できる。
具体的には、前記触媒の温度を検出する温度検出手段を備え、前記動作条件を前記触媒の温度とすることが好ましい。
または、前記動作条件を予め設定した時間とすることが好ましい。
または、前記動作条件を予め設定した時間とすることが好ましい。
本発明の生ゴミ処理機では、生ゴミまたは処理材の投入を検出すると、通常の第1設定温度より高い第2設定温度に触媒を加熱する高温モードを実行するため、投入後に発生する不快な臭気を効率的に除去できる。そのため、生ゴミの臭気が機器の周囲に飛散することを防止できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る生ゴミ処理機を示す。この生ゴミ処理機は、内部の処理槽20に、好気性の酵母菌からなる微生物(バイオ菌)をおがくずなどの基材に担持させた処理材を収容し、投入した生ゴミを処理材によって分解させるバイオ方式であり、大略、処理機本体10と、該処理機本体10の上部を開閉可能に閉塞する蓋体51とからなる。
前記処理機本体10は、その外装体11の内部に処理槽20を配設することにより、該処理槽20内の処理部と処理槽20外の部品配設部とに区画したものである。
前記外装体11は、略四角筒状をなす枠体12の底に底板13が配設されるとともに、上部に蓋枠14が配設されたものである。前記枠体12の後面(図1中右側)には、後述する処理槽20の排出口21から突出した筒部22を露出させる開口部12aが設けられている。そして、この枠体12の前面(図1中左側)と前記開口部12aが設けられた後面には、前カバー15と後カバー16とが着脱可能に配設されている。前記蓋枠14には、その前部に生ゴミの投入口14aが設けられている。また、枠体12の内部には、処理槽20の上端に位置するように仕切板17が配設されている。この仕切板17は、処理槽20の上端前部に位置するように開口部17aが設けられ、該開口部17aと前記蓋枠14の投入口14aとの間には筒状をなすダクト部材18が配設されている。このダクト部材18の後面側には吸気口19が設けられ、この吸気口19に後述する排気手段を構成する排気ダクト44が接続されている。
前記処理槽20は、横断面矩形状をなし、かつ、その横断面積が上側の開口に向けて徐々に広がる有底筒状のものである。この処理槽20の前側壁20aは、その上部が前方に位置するダクト部材18の前面を覆うように前方に膨出した形状をなす。また、この処理槽20の後側壁下部には、外部に連通する排出口21が設けられ、その開口縁には先端が前記枠体12の開口部12a内に配置される筒部22が突設されている。この筒部22には、ネジ締めにより蓋23が着脱可能に取り付けられている。さらに、処理槽20の底には、有底筒状をなす軸受部24が一体に設けられ、この軸受部24に攪拌手段を構成する攪拌部材25の下端が回転可能に取り付けられる。
前記処理機本体10には、前記処理槽20内に回転可能に支持される攪拌部材25と、前記仕切板17上に配設した前記攪拌部材25の駆動手段である駆動モータ26とからなり、処理槽内に収容した生ゴミと処理材とを攪拌する攪拌手段が設けられている。
前記攪拌部材25は金属製であり、図2に示すように、垂直方向に延びる回転軸27に、攪拌翼を構成する第1から第3の羽根部29,33A,33B,37を放射状をなすように固着した縦型のものである。ここで、この攪拌部材25は、前記処理機本体10内において後面側に位置し、生ゴミを投入するための投入口14aおよびダクト部材18からは上面視で殆ど見えないように構成されている。
前記回転軸27は、その下端が前記軸受部24に回転可能に支持される一方、上端に継手部材28が配設されている。そして、この継手部材28が前記仕切板17を貫通され、該仕切板17上に配設した前記駆動モータ26の出力軸26aに接続されている。
前記第1羽根部29は、前記回転軸27の下端近傍に接合され、処理材および生ゴミを上向きに押し上げるように作用するものである。この第1羽根部29は、挿通孔を有する第1取付部30を備え、該第1取付部30から屈曲されて回転方向後側に向けて上方に傾斜するように設けられている。この第1取付部30は、回転軸27に対して水平方向に延びるように接合されるもので、その回転方向後側の縁31は先端に向けて先細になるように形成され、この傾斜縁31に略扇形形状をなす第1羽根部29が連設されている。これら第1羽根部29および第1取付部30には、その連続部分である前記傾斜縁31を除く外周縁に、それぞれ第1リブ部32a,32bが屈曲により連設されている。第1羽根部29の第1リブ部32aは攪拌部材25の回転方向後側に向けて突設され、該第1羽根部材の補強の役割をなす。第1取付部30の第1リブ部32bは下向きに突設され、該第1取付部30の補強、および、前記軸受部24の上端を覆うカバー部の役割をなす。言い換えれば、本実施形態では、この第1羽根部29は、回転軸27を軸受部24に支持させた状態で、前記第1リブ部32bが軸受部24に対してオーバーラップするように、回転軸27の下端近傍に固着されている。
前記第2羽根部33A,33Bは、前記処理槽20内に収容された処理材および生ゴミに埋没されるように回転軸27の中間部分に接合され、処理材および生ゴミを上向きに押し上げるように作用するものである。この第2羽根部33A,33Bは、挿通孔を有する第2取付部34を備え、該第2取付部34の先端から上下に屈曲されて回転方向後側に向けて上方に傾斜するように設けられている。この第2取付部34は、回転軸27に対して水平方向に延びるように接合されるもので、略D字形状をなし、その先端の直線縁35に略扇形形状をなす第2羽根部33A,33Bが連設されている。具体的には、第2羽根部33A,33Bは、回転方向前側の縁33aが直線縁35の回転方向前側から下向きに屈曲され、回転方向後側の縁33bが直線縁35の回転方向後側から上向きに屈曲され、これらの間に流曲線状の面を形成したものである。これら第2羽根部33A,33Bおよび第2取付部34には、その連続部分である前記直線縁35を除く外周縁に、それぞれ第2リブ部36a,36bが屈曲により連設されている。第2羽根部33A,33Bの第2リブ部36aは攪拌部材25の回転方向後側に向けて突設され、第2取付部34の第2リブ部36bは下向きに突設され、それぞれ補強の役割をなす。
前記第3羽根部37は、前記処理槽20内に収容された処理材および生ゴミの上表面より露出するように回転軸27の上方部分に接合され、投入口14aからの投入により処理材上に載った生ゴミを下向きに押し下げ、処理材内に没入させるように作用するものである。この第3羽根部37は、挿通孔を有する第3取付部38を備え、該第3取付部38の先端から上下に屈曲されて回転方向前側に向けて上方に傾斜するように設けられている。この第3取付部38は、回転軸27に対して水平方向に延びるように接合されるもので、略D字形状をなし、その先端の直線縁39に略扇形形状をなす第3羽根部37が連設されている。具体的には、第3羽根部37は、回転方向前側の縁37aが直線縁39の回転方向前側から上向きに屈曲され、回転方向後側の縁37bが直線縁39の回転方向後側から下向きに屈曲され、これらの間に流曲線状の面を形成したものである。これら第3羽根部37および第3取付部38には、その連続部分である前記直線縁39を除く外周縁に、それぞれ第3リブ部40a,40bが屈曲により連設されている。第3羽根部37の第3リブ部40aは攪拌部材25の回転方向前側に向けて突設され、第3取付部38の第3リブ部40bは下向きに突設され、それぞれ補強の役割をなす。
前記羽根部29,33A,33B,37からなる攪拌翼は、回転軸27の一番下側である一段目に、前記第1羽根部29が配設される。この際、回転軸27を軸受部24に支持させた状態で該軸受部24の上部を第1リブ部32bで覆う位置とする。また、二段目に配設される第2羽根部33Aは、第1羽根部29に対して、攪拌部材25の回転方向前側に120度回転した位置に固着される。また、三段目に配設される第2羽根部33Bは、二段目の第2羽根部33Aに対して、同様に攪拌部材25の回転方向前側に120度回転した位置に固着される。また、回転軸27の一番上側である四段目に配設される第3羽根部37は、第2羽根部33Bに対して、攪拌部材25の回転方向前側に90度回転した位置に固着される。これにより、本実施形態の攪拌部材25は、回転軸27から各羽根部29,33A,33B,37が放射状に突出する。
図1に示すように、前記処理槽20の下部外周面には、処理槽20内の処理材を所定温度範囲内に維持するための加熱手段としてヒータ41が配設されている。また、外装体11を構成する枠体12の前面と処理槽20との間には、蓋体51を自動開放するために人体の足の進入を検出する測距センサ42と、該測距センサ42を床面から所定高さに配置するためのケース43とが配設されている。前記測距センサ42は、ケーシングの内部に発光素子と、該発光素子から投射した光の反射光を受光する受光素子とを配設したものである。
前記ダクト部材18に接続する排気手段は、図3(A),(B)に示すように、前記攪拌部材25の駆動モータ26を迂回するように配設した排気ダクト44と、該排気ダクト44の内部に配設した第1送風手段である第1送風ファン46と、前記処理槽20内に配設した第2送風手段である第2送風ファン47とを設けたものである。また、この排気ダクト44の内部には、排気する空気に含まれた臭分は勿論、処理槽20内の空気に含まれた臭分を分解除去する脱臭手段が更に配設されている。
具体的には、前記排気ダクト44は、前記ダクト部材18に設けた吸気口19に接続されるもので、加熱源を備えた脱臭手段を配設するために、排気する空気の冷却区間を設ける目的として略L字形状に構成されている。この前記排気ダクト44において、機内に開口した吸気口19および機外に開口した排気部44aに集塵用のフィルタ45が配設されている。
前記第1送風ファン46は、前記排気ダクト44内において、機外に開口する排気部44aの近傍に位置するように配設したプロペラ形状の羽根を備えた周知のものである。
前記第2送風ファン47は、前記吸気口19の下方である処理槽20内における処理材の上方の空気層領域の空気を拡散するプロペラ形状の羽根を備えた周知のものである。この第2送風ファン47は、送出する風が処理材に向かうように、前記仕切板17の下面に所定間隔をもって配設されている。
前記脱臭手段は、前記排気ダクト44内において第1送風ファン46の上流側である吸気口19の近傍に配設されている。具体的には、この脱臭手段は、機内側から機外側に向けて順次配設した加熱ヒータ48と、加熱温度の検出手段であるサーミスタ49と、触媒50とを備えている。前記加熱ヒータ48は、触媒50が220℃から280℃の温度になるように加熱するもので、サーミスタ49の検出値に基づいて後述するマイコン74がオン、オフ制御する。前記サーミスタ49は、前記触媒50の検出し、温度に相当するデータをマイコン74に出力するものである。前記触媒50は、Fe-Cr-Alステンレス構造体からなるハニカム状の基材に白金を担持させ、イオウ系やアンモニア系などの臭分を化学的に反応させてCO2やH2Oに変化させるものである。
前記蓋体51は、前記処理機本体10を構成する蓋枠14の上面に回動可能に取り付けられるとともに、付勢手段であるヒンジスプリング52により開放方向に付勢されたものである。なお、このヒンジ接続部分の近傍には、下向きに円弧状に突出する押圧部材53が設けられ、該押圧部材53により生ゴミの投入検出手段および蓋体開閉検出手段の役割をなすスイッチ54のオン、オフにより、蓋体51の開放および閉塞状態を検出できるように構成している。また、この蓋体51の前部には、図4に示すように、下向きに突出した係止受部55が設けられ、この係止受部55がロック手段によってロックおよびアンロックされる。
前記ロック手段は、前記蓋枠14に回動可能に取り付けられ、前記係止受部55に係止する爪部58aを設けたロック部材56からなる。具体的には、このロック部材56は、蓋体51に回動可能に取り付ける取付部57より上方に突出するように先端に前記爪部58aを設けた係止部58が設けられている。また、取付部57には、略L字形状に突出して下向きに延びる作用部59が設けられている。この作用部59は、スプリング60によって常にロック部材56によりロック位置である上向きに付勢されている。また、この作用部59には、前記測距センサ42による人体の検出により蓋体51を自動開放させる蓋体開放手段を構成するソレノイド61のロッド61aがリンク部材62を介して連結されている。さらに、作用部59の前部に位置するように蓋枠14には、手動式のロック解除操作部63がスプリングによって外向きに付勢された状態で配設されている。なお、符号64は、蓋体51を自動および手動のいずれでも開放不可能とする手動式の強制ロック部材である。
このように構成された生ゴミ処理機には、図5に示すように、前記蓋枠14の前面に、表示手段を有する操作パネル65が配設されている。この操作パネル65には、機器を動作または停止するためのON/OFFスイッチ66と、処理材の処理機能の状態を示す第1表示部67および第2表示部68と、フィルタ清掃表示部69とを備えている。そのうち、第1表示部67は、新たな生ゴミの投入の許可を意味するもので、「良好」という文字が印刷されている。第2表示部68は、新たな生ゴミの投入の不許可(禁止)を意味するもので、「投入中止」という文字が印刷されている。フィルタ清掃表示部69は、前記フィルタ45が目詰まり状態であることを表示するもので、スイッチの内部にLEDを配設したものである。このフィルタ清掃表示部69のスイッチを操作すると、フィルタ45の目詰まり状態を判断するための累積時間がリセットされる。また、本実施形態では、このフィルタ清掃表示部69のスイッチは、処理材を交換および補充したときに操作するスイッチとして兼用しており、該スイッチを5秒以上継続して押圧操作することにより、処理材の累積使用時間をリセットするように構成している。
また、本実施形態の生ゴミ処理機には、図6に示すように、前記処理槽20内に収容された処理材によって生ゴミを分解する処理機能の状態を検出するための検出手段として、処理槽内の温度Ts、処理材の温度Tk、および、外気の温度Tgを検出する3個の温度センサ70〜72が配設されている。処理槽用温度センサ70は、処理槽20内における処理材の上部の空間温度に配設されている。処理材用温度センサ71は、処理槽20内における底に配設されている。外気用温度センサ72は、処理機本体10の外装体11に配設されている。
そして、図1に示すように、前記外装体11と処理槽20との間の前方下部には、制御基板73が配設され、この制御基板73に実装された制御手段であるマイコン74は、予め設定されたプログラムに従って動作される。具体的には、このマイコン74は、商用電源からの電力が電源回路部75により直流電圧に変換され、この直流電圧が印加されることにより動作する。
前記マイコン74の主たる制御としては、蓋体開放手段の役割をなし、前記測距センサ42により人体を含む物体が検出可能な範囲内に近づいたことを検出すると、前記ソレノイド61を動作させ、係止部58による係止受部55の係止を解除することにより、ヒンジスプリング52の付勢力によって蓋体51を自動開放させる。また、スイッチ54により蓋体51が閉塞されたことを検出すると、その閉塞時を制御の開始点として、内蔵した時間計時タイマ76により時間の計測を開始し、前記ヒータ41のオン、オフ、および、攪拌部材25の回転の制御を開始する。さらに、所定時間毎に温度センサ70〜72による検出値に基づいて処理材の処理機能の状態を判断する処理材状態判断手段の役割をなし、その判断結果に基づいて前記ヒータ41をオン、オフ制御するとともに、攪拌部材25の回転数を制御する。かつ、排気手段のファン46,47および脱臭手段の加熱ヒータ48をオンオフ制御するとともに、操作パネル65の第1表示部67または第2表示部68を点灯させて処理材の状態を表示する。
具体的には、マイコン74に内蔵されている記憶手段77であるROMには、図7に示すように、前記温度センサ70〜72の検出値に基づいて処理材の状態が、含水量が適量である良好(第1)状態、含水量の少ない乾燥(第1)状態、含水量が良好状態より多い控えめ(第1)状態、および、含水量が多く新たな投入を停止するべとつき(第2)状態のいずれかを判断する判断値が予め記憶されている。なお、本実施形態では、この判断は、3つの温度センサ70〜72のうち、処理槽用温度センサ70および処理材用温度センサ71の2つのセンサの検出値に基づいて行っているが、外気用温度センサ72を含めた全てのセンサの検出値に基づいて更に正確に判断してもよい。
そして、本実施形態では、処理材の微生物が十分に活性化している状態で判断する際に使用する4個の第1判断値からなる第1判断データと、処理材の微生物が十分に活性化していない状態で判断する際に使用する異なる4個の第2判断値からなる第2判断データとが予め記憶されている。これにより、機器の使用を開始した当初や、定期的に処理材を交換したり補充した後に、処理材の微生物が十分に活性化していない状態では、「投入中止」の第2表示部68を点灯させるべとつき状態と判断され易くなるように、判断値を高く設定している。なお、前記第2判断データにより処理材の状態を判断する期間(以下「第1設定時間」という。)は、発明者等が実験により見出した336時間(14日)に設定している。因みに、これら判断データに基づいた処理材の状態の判断結果が、良好、乾燥および控えめの3つの場合には前記操作パネル65は第1表示部67を表示させ、べとつきの場合のみ第2表示部68を表示させる。
そして、図8(A)に示すように、第2判断データに基づいて処理材の状態を判断する第1設定時間の間には、脱臭手段の加熱ヒータ48による触媒50の加熱温度(以下「第2設定温度」という。)を、第1判断データに基づいて処理材の状態を判断する際の通常の加熱温度(以下「第1設定温度」という。)より高く設定した高温モードで制御する。同様に、臭気が発生し易い生ゴミの投入直後を意味する蓋体51の閉塞を検出した後の第2設定時間の間には、脱臭手段を高温モードで制御するように構成している。図9に示すように、脱臭手段を通常モードで制御する場合には、サーミスタ49の検出温度が260℃以下になると加熱ヒータ48をオンし、検出温度が265℃以上になると加熱ヒータ48をオフする。また、脱臭手段を高温モードで制御する場合には、サーミスタ49の検出温度が295℃以下になると加熱ヒータ48をオンし、検出温度が300℃以上になると加熱ヒータ48をオフする。なお、本実施形態では、前記高温モードを実行する第2設定時間は、温度センサ70〜72によって処理材の状態を判断する周期(2時間)と同一に設定している。
さらに、図8(B)に示すように、前記高温モードでの制御時には、その制御の開始時には駆動モータ26および排気手段のファン46,47を停止しておく。そして、これら駆動モータ26および排気手段のファン46,47は、脱臭手段の触媒50が第2設定温度に昇温するまで動作停止状態を維持し、この動作開始条件が成り立つと、動作を開始させるように構成している。図10に示すように、駆動モータ26による攪拌部材25の制御は、処理材が良好状態の場合には1周期7分のうち60秒だけ攪拌部材25を動作させ、水分が現状を維持するように制御する。また、乾燥状態の場合には1周期7分のうち48秒だけ攪拌部材25を動作させ、水分の発散を抑制するように制御する。また、控えめ状態の場合には、1周期7分のうち72秒だけ攪拌部材25を動作させ、水分の発散を促進するように制御する。また、べとつき状態の場合には、1周期7分のうち72秒だけ攪拌部材25を動作させ、水分の発散を促進するように制御する。なお、駆動モータ26による攪拌部材25の回転速度は、全て1分当たりの回転が1700rpmに設定されている。さらに、排気手段を構成する第1送風ファン46の回転数は3800rpm、第2送風ファン47の回転数は2200rpmであり、蓋体51の開放状態および高温モードでの昇温待機状態を除き、連動して常に動作される。
さらにまた、本実施形態では、図11の一例に示すように、新たな処理材が投入されたことを意味する蓋体51の閉塞を検出した後には、べとつき状態を検出することにより第2表示部68を表示させた後、一旦、第1表示部67を表示させる良好、乾燥または控えめ状態と判断すると、以後の判断ではべとつき状態と判断しないように構成している。
具体的には、処理材の実際の状態が良好であるときに、生ゴミが投入(蓋体51が閉)されると、生ゴミに含まれた水分を処理材が吸収することにより、実際の状態はべとつきになる。そして、蓋体51が閉じられて所定時間(2時間)後に処理材状態を判断すると、この第1判断ではべとつき状態であると判断される。その結果、撹拌部材の制御はべとつき判断の動作時間で動作させるとともに、操作パネル65では第2表示部68を表示させる。実際のべとつき状態が解消されていない状態での第2の判断では、同様に、べとつき状態であると判断し、撹拌部材の制御はべとつき判断の動作時間で動作されるとともに、操作パネル65では第2表示部68を表示させる。
次に、処理材の状態が若干良くなり、実際の状態が控えめ範囲になった状態での第3の判断では、マイコン74は控えめ状態であると判断し、撹拌部材の制御は控えめ判断の動作時間で動作されるとともに、操作パネル65では第1表示部67を表示させる。その後、何等かの原因で実際の処理材の状態がべとつき状態の範囲に戻った状態での第4の判断では、既に第1表示部67を表示させる判断をしているため、べとつき状態とは判断せず、含水量が一段階少ない控えめ状態と判断する。そして、撹拌部材の制御は、判断結果の通り控えめ判断の動作時間で動作されるとともに、操作パネル65では第1表示部67を表示させる。以後の第5および第6の判断では、同様にべとつき状態とは判断せず、処理材の判断結果に基づいて制御を行う。
次に、マイコン74による制御について図12から図18のフローチャートに従って具体的に説明する。なお、これらのフローチャートおよび以下の説明において、フラグFaは、前記第1設定時間が経過しているか否かを示し、「0」は経過していない状態、「1」は経過している状態を意味する。フラグFbは、前記第2設定時間が経過しているか否かを示し、「0」は経過していない状態、「1」は経過している状態を意味する。フラグFcは、蓋体51の閉塞検出後にべとつき状態と判断したか否かを示し、「0」は判断していない状態、「1」は判断した状態を意味する。フラグFdは、べとつき状態の判断後に良好、乾燥または控えめ状態と判断したか否かを示し、「0」は判断していない状態、「1」は判断した状態を意味する。フラグFeは、攪拌部材25およびファン46,47の動作を許容するか否かを示し、「0」は不許可状態、「1」は許可状態を意味する。
具体的には、電源が投入されると、マイコン74は、図12に示すように、まず、ステップS10で、時間計時タイマ76をリセットしてスタートさせた後、ステップS11で、処理材の実際の状態に拘わらず操作パネル65において投入許可を意味する第1表示部67を表示させる。なお、この電源の投入時には、前記各フラグFa,Fb,Fc,Fd,Feは全て「0」である。
ついで、ステップS12で、第1設定時間が経過(カウントアップ)したか否かを検出する。そして、第1設定時間が経過した場合にはステップS13に進み、第1設定時間が経過していない場合にはステップS15に進む。
ステップS13では、第1設定時間が経過していることを示すためにフラグFaに1を入力した後、ステップS14で、時間計時タイマ76をストップしてステップS15に進む。
ステップS15では、後述する生ゴミ処理制御工程を実行してステップS16に進む。このステップS16では、フラグFaに1が入力されているか否かを検出する。そして、Faが1である場合にはステップS17に進み、Faが1でない(Fa=0)場合にはステップS12に戻る。
ステップS17では、フィルタ清掃表示部69のスイッチにより処理材の補充を含む交換操作がなされたか否かを検出する。そして、交換操作を検出した場合にはステップS18に進み、フラグFaに0を入力してステップS10に戻る。一方、交換操作を検出しない場合にはステップS15に戻る。
次に、ステップS15の生ゴミ処理制御工程について具体的に説明する。
この生ゴミ処理制御工程では、マイコン74は、図13に示すように、まず、ステップS20で、スイッチ54を介して蓋体51が開放されたか否かを検出する。そして、蓋体51の開放を検出した場合にはステップS21に進み、蓋体51の開放を検出しない場合にはステップS26に進む。
ステップS21では、撹拌部材を停止した後、ステップS22で、排気手段のファン46,47を停止させる。ついで、ステップS23で、スイッチ54を介して蓋体51が閉塞されたことを検出するまで待機する。そして、蓋体51の閉塞を検出すると、ステップS24で、処理材の処理機能の状態を検出する周期である2時間タイマをリセットしてスタートさせた後、ステップS25で、フラグFb,Fc,Fd,Feに0を入力してステップS26に進む。
ステップS26では、2時間タイマがカウントアップしたか否かを検出し、カウントアップした場合にはステップS27に進み、カウントアップしていない場合にはステップS30に進む。
ステップS27では、温度センサ70〜72による処理材の状態判断周期と同一とした第2設定時間が経過したことを示すためにFbに1を入力した後、ステップS28で、次に処理材の状態を判断するために2時間タイマをリセットしてスタートさせる。そして、ステップS29で、処理材の状態を判断する処理材状態判断処理を実行してステップS30に進む。
ステップS30では、加熱ヒータ48による脱臭処理、駆動モータ26および撹拌部材からなる撹拌手段の制御処理、ファン46,47による排気手段制御処理、ヒータ41による加熱手段制御処理からなる処理材調整処理、および、操作パネル65の表示部変更処理を実行してリターンする。なお、加熱手段制御処理は、従来と同様に、処理材の判断結果に基づいてヒータ41による加熱時間を変更するものであるため、詳細な説明は省略する。また、表示部変更処理は、処理材の判断結果に基づいて第1表示部67または第2表示部68を表示するものである。
次に、ステップ29の処理材状態判断処理について具体的に説明する。
この処理材状態判断処理では、マイコン74は、図14に示すように、まず、ステップS40で、温度センサ70〜72によって処理槽20内の温度Ts、処理材の温度Tk、および、外気の温度Tgを検出する。
ついで、ステップS41で、第1設定時間が経過しているか否かを示すフラグFaが1であるか否かを検出する。そして、Faが1である(第1設定時間が経過している)場合にはステップS42に進み、第1判断処理を実行してリターンする。一方、Faが1でない(第1設定時間が経過していない)場合にはステップS43に進み、第2判断処理を実行してリターンする。
第1設定時間経過後の第1判断処理では、マイコン74は、図15に示すように、まず、ステップS42−1で、処理材用温度センサ71による処理材温度Tkから処理槽用温度センサ70による槽内温度Tsを減算した温度差が5℃以上であるか否かを検出する。そして、温度差(Tk−Ts)が5℃以上である場合にはステップS42−2に進み、処理材が良好状態であると判断してステップS42−3に進む。また、温度差(Tk−Ts)が5℃より低い場合にはステップS42−5に進む。
ステップS42−3では、蓋体51の閉塞後にべとつき状態と判断したか否かを示すフラグFcに1が入力されているか否かを検出する。そして、Fcが1である(べとつき状態を検出している)場合にはステップS42−4に進み、べとつき状態の判断後に良好、乾燥または控えめ状態と判断したことを示すためにフラグFdに1を入力してリターンする。一方、Fcが1でない(べとつき状態を検出していない)場合にはそのままリターンする。
ステップS42−5では、処理材用温度センサ71による処理材温度Tkから処理槽用温度センサ70による槽内温度Tsを減算した温度差が3℃以上であるか否かを検出する。そして、温度差(Tk−Ts)が3℃以上である場合にはステップS42−6に進み、処理材が乾燥状態であると判断して前記と同様のステップS42−3に進む。また、温度差(Tk−Ts)が3℃より低い場合にはステップS42−7に進む。
ステップS42−7では、処理材用温度センサ71による処理材温度Tkから処理槽用温度センサ70による槽内温度Tsを減算した温度差が0℃以上であるか否かを検出する。そして、温度差(Tk−Ts)が0℃以上である場合にはステップS42−8に進み、処理材が控えめ状態であると判断して前記と同様のステップS42−3に進む。また、温度差(Tk−Ts)が0℃より低い場合にはステップS42−9に進む。
ステップS42−9では、フラグFdが0であるか否かを検出する。そして、Fdが0である(べとつき状態判断後にべとつき以外の状態と判断していない)場合にはステップS42−10に進み、処理材がべとつき状態であると判断した後、ステップS42−11で蓋体51の閉塞後にべとつき状態と判断したことを示すためにフラグFcに1を入力してリターンする。一方、Fdが0でない(べとつき状態判断後にべとつき以外の状態と判断している)場合には前記と同様のステップS42−8に進む。
また、第1設定時間経過前の第2判断処理では、マイコン74は、図16に示すように、まず、ステップS43−1で、処理材用温度センサ71による処理材温度Tkから処理槽用温度センサ70による槽内温度Tsを減算した温度差が8℃以上であるか否かを検出する。そして、温度差(Tk−Ts)が8℃以上である場合にはステップS43−2に進み、処理材が良好状態であると判断してリターンする。また、温度差(Tk−Ts)が8℃より低い場合にはステップS43−3に進む。
ステップS43−3では、処理材用温度センサ71による処理材温度Tkから処理槽用温度センサ70による槽内温度Tsを減算した温度差が6℃以上であるか否かを検出する。そして、温度差(Tk−Ts)が6℃以上である場合にはステップS43−4に進み、処理材が乾燥状態であると判断してリターンする。また、温度差(Tk−Ts)が6℃より低い場合にはステップS43−5に進む。
ステップS43−5では、処理材用温度センサ71による処理材温度Tkから処理槽用温度センサ70による槽内温度Tsを減算した温度差が5℃以上であるか否かを検出する。そして、温度差(Tk−Ts)が5℃以上である場合にはステップS43−6に進み、処理材が控えめ状態であると判断してリターンする。また、温度差(Tk−Ts)が5℃より低い場合にはステップS43−7に進み、処理材がべとつき状態であると判断してリターンする。
次に、マイコン74による脱臭処理について具体的に説明する。なお、この脱臭処理は、電源への接続状態では、高温モードおよび通常モードのいずれかで停止することなく実行され続けるものである。
具体的には、この脱臭処理では、マイコン74は、図17に示すように、まず、ステップS50で、第1設定時間が経過しているか否かを示すフラグFaが0であるか否かを検出する。そして、Faが0でない(第1設定時間が経過していない)場合にはステップS51に進み、Faが0である(第1設定時間が経過している)場合にはステップS52に進む。
ステップS51では、第2設定時間が経過しているか否かを示すフラグFbが1であるか否かを検出する。そして、Fbが1でない(第2設定時間が経過していない)場合にはステップS52に進み、Fbが1である(第2設定時間が経過している)場合にはステップS53に進む。
第1設定時間が経過していない場合、または、第1設定時間は経過しているが第2設定時間が経過していない場合には、ステップS52で、高温モードによる脱臭制御を実行してリターンする。一方、第1設定時間および第2設定時間の両方が経過している場合には、ステップS53で、通常モードによる脱臭制御を実行してリターンする。
ステップS52の高温モードによる脱臭制御では、マイコン74は、図18に示すように、まず、ステップS52−1で、サーミスタ49を介して触媒50の温度が295℃以下になっているか否かを検出する。そして、295℃以下である場合にはステップS52−2に進み、加熱ヒータをオン(動作)してステップS52−4に進む。一方、295℃より高い場合にはステップS52−3に進み、高温モードの第2設定温度に達しているため、攪拌手段の駆動モータ26および排気手段のファン46,47の動作を許容するためにフラグFeに1を入力してステップS52−4に進む。
ステップS52−4では、サーミスタ49を介して触媒50の温度が300℃以上になっているか否かを検出する。そして、300℃以上である場合にはステップS52−5に進み、加熱ヒータ48をオフ(停止)してリターンする。一方、300℃より低い場合にはそのままリターンする。
ステップS53の通常モードによる脱臭制御では、マイコン74は、図19に示すように、まず、ステップS53−1で、攪拌手段の駆動モータ26および排気手段のファン46,47の動作を許容するためにフラグFeに1を入力してステップS53−2に進む。
ステップS53−2では、サーミスタ49を介して触媒50の温度が260℃以下になっているか否かを検出する。そして、260℃以下である場合にはステップS53−3に進み、加熱ヒータ48をオン(動作)してステップS53−4に進む。一方、260℃より高い場合にはそのままステップS53−4に進む。
ステップS53−4では、サーミスタ49を介して触媒50の温度が265℃以上になっているか否かを検出する。そして、265℃以上である場合にはステップS53−5に進み、加熱ヒータ48をオフ(停止)してリターンする。一方、265℃より低い場合にはそのままリターンする。
次に、マイコン74による攪拌手段制御処理について具体的に説明する。
この攪拌手段制御処理では、マイコン74は、図20に示すように、まず、ステップS60で、攪拌部材25の動作を許容するか否かを示すフラグFeに1が入力されているか否かを検出する。そして、Feが1でない(動作を許可していない)場合にはステップS61に進み、攪拌部材25を動作させる周期を計測するタイマをリセットとしてリターンする。一方、Feが1である(動作を許可している)場合にはステップS62に進む。
ステップS62では、周期計測タイマの計測により1周期が経過したか否かを検出する。そして、1周期が経過していない場合にはそのままリターンし、1周期が経過している場合にはステップS63に進む。なお、攪拌部材25の動作が許可されて最初にこのステップS62に至った場合には、周期計測タイマがリセット状態であるため、1周期が経過していると判断され、ステップS63に進むことになる。
ステップS63では、周期計測タイマをリセットしてスタートした後、ステップS64で、処理材の状態に基づく攪拌部材25の動作時間を読み込む。そして、ステップS65で、駆動モータ26を介して攪拌部材25の駆動処理を実行してリターンする。
次に、マイコン74による排気手段制御処理について具体的に説明する。
この排気手段制御処理では、マイコン74は、図21に示すように、まず、ステップS70で、ファン46,47の動作を許容するか否かを示すフラグFeに1が入力されているか否かを検出する。そして、Feが1である(動作を許可している)場合にはステップS71に進み、ファン46,47をオン(動作)させてリターンする。一方、Feが1であない(動作を許可していない)場合にはステップS72に進み、ファン46,47をオフ(停止)させてリターンする。
このように、本実施形態の生ゴミ処理機では、処理材の投入検出後または電源の接続検出後の第1設定時間は、通常の第1判断データとは異なり、投入中止を意味するべとつき状態を判断され易い第2判断データに基づいて処理材の状態を判断する構成としている。そのため、このような処理材の交換後や補充後、または、生ゴミ処理機の使用を開始した当初において、処理材が十分に活性化していない状態での処理材の処理能力の状態を正確に判断し、その判断結果に基づいて負荷部品を制御できる。
具体的には、操作パネル65に「投入中止」を意味する第2表示部68を表示させるため、処理材が十分に活性化していない状態での過剰な生ゴミの投入を抑制でき、処理材の活性化の促進および臭気の飛散を防止できる。また、第1設定時間が経過するまでは、脱臭手段を高温モードで動作させるため、生ゴミの不快な臭気を効率的に除去でき、その臭気が機器の周囲に飛散することを防止できる。
また、処理材の微生物が十分に活性化した後(第1設定時間の経過後)において、生ゴミの臭気が飛散し易い状態としては、生ゴミが処理材の上に乗った状態である投入直後から、攪拌により生ゴミと処理材とを略均一に攪拌するまでの時間帯である。そこで、本実施形態では、この生ゴミの投入を意味する蓋体51の閉塞を検出した後の第2設定時間は、脱臭手段を同様に高温モードで動作させるため、この状況でも生ゴミの不快な臭気を効率的に除去でき、その臭気が機器の周囲に飛散することを防止できる。
しかも、脱臭手段を高温モードで動作させる場合には、触媒50が高温の第2設定温度に昇温するまでは、攪拌手段の攪拌部材25および排気手段のファン46,47を動作させず、その動作条件が成り立った後に動作を開始させる構成としている。そのため、これらの動作開始時には脱臭手段による臭気の除去効率を高めておくことができるため、臭気の飛散を確実に抑制できる。
なお、本発明の生ゴミ処理機は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、脱臭手段を高温モードで制御する場合において、攪拌手段の攪拌部材25および排気手段のファン46,47の動作条件を触媒50の温度としたが、図22に示すように、時間としてもよい。この場合、攪拌部材25の動作を開始させる第3設定時間、および、ファン46,47を動作させる第4設定時間が異なるようにしてもよい。勿論、動作条件は、予め設定する触媒50の温度と時間とを組み合わせてもよい。
また、前記実施形態の第1設定時間、第2設定時間、第1設定温度、および、第2設定温度は希望に応じて変更が可能である。特に、前記実施形態では、第2設定時間は、処理材の状態を検出する周期と同一にしたが、異なる時間設定としてもよい。
さらに、生ゴミの投入を検出する前記投入検出手段としては、処理槽20の投入口14aを閉塞する蓋体51の開閉状態を検出するスイッチ54を適用したが、投入口14aの近傍に光センサを配設して生ゴミの投入状態を直接検出するようにしてもよい。さらにまた、処理材の投入を検出する前記投入検出手段としては、リセットスイッチの役割を兼用したフィルタ清掃表示部69のスイッチを適用したが、生ゴミの投入検出手段と同様のスイッチ54や光センサとしてもよい。但し、この場合には生ゴミおよび処理材の投入を区別するために、処理材の場合には他のスイッチの操作などと組み合わせることが好ましい。
さらにまた、前記実施形態では、温度センサ70〜72によって検出した温度に基づいて処理材の含水量(湿度)の状態を検出し、処理機能の状態をマイコン74によって判断したが、湿度センサによって直接的に湿度を検出してもよい。
10…処理機本体
14a…投入口
20…処理槽
25…攪拌部材(攪拌手段)
26…駆動モータ(攪拌手段)
41…ヒータ
44…排気ダクト
46…第1送風ファン
47…第2送風ファン
48…加熱ヒータ(加熱手段)
49…サーミスタ
50…触媒(脱臭手段)
51…蓋体
54…スイッチ(投入検出手段)
65…操作パネル
67…第1表示部
68…第2表示部
69…スイッチ兼用フィルタ清掃表示部(投入検出手段)
70〜72…温度センサ(処理材状態検出手段)
74…マイコン(制御手段)
77…記憶手段
14a…投入口
20…処理槽
25…攪拌部材(攪拌手段)
26…駆動モータ(攪拌手段)
41…ヒータ
44…排気ダクト
46…第1送風ファン
47…第2送風ファン
48…加熱ヒータ(加熱手段)
49…サーミスタ
50…触媒(脱臭手段)
51…蓋体
54…スイッチ(投入検出手段)
65…操作パネル
67…第1表示部
68…第2表示部
69…スイッチ兼用フィルタ清掃表示部(投入検出手段)
70〜72…温度センサ(処理材状態検出手段)
74…マイコン(制御手段)
77…記憶手段
Claims (6)
- 生ゴミを分解させる処理材を収容する処理槽と、加熱手段で触媒を予め設定した第1設定温度に加熱することにより該触媒で前記処理槽内の臭気を脱臭する脱臭手段とを備えた生ゴミ処理機において、
前記処理槽内への生ゴミまたは処理材の投入の有無を検出する投入検出手段を設け、該投入検出手段による投入検出後の設定時間は、前記加熱手段で触媒を第1設定温度より高い第2設定温度に加熱するようにしたことを特徴とする生ゴミ処理機。 - 前記処理槽内の生ゴミおよび処理材を攪拌する攪拌手段を有し、前記設定時間内には、前記触媒の加熱開始後に、予め設定した動作条件が成り立つと前記攪拌手段の動作を開始させることを特徴とする請求項1に記載の生ゴミ処理機。
- 前記処理槽内の空気を外部に排気する排気手段を有し、前記設定時間内には、前記触媒の加熱開始後に、予め設定した動作条件が成り立つと前記排気手段の動作を開始させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の生ゴミ処理機。
- 前記処理槽内の生ゴミおよび処理材を攪拌する攪拌手段、および、前記処理槽内の空気を外部に排気する排気手段を備え、前記設定時間内には、前記攪拌手段の動作開始後に、予め設定した動作条件が成り立つと前記排気手段の動作を開始させることを特徴とする請求項1に記載の生ゴミ処理機。
- 前記触媒の温度を検出する温度検出手段を備え、前記動作条件を前記触媒の温度としたことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の生ゴミ処理機。
- 前記動作条件を予め設定した時間としたことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の生ゴミ処理機。
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