JP2006225629A - オルガノシリコーンレジンエマルジョン組成物及び該組成物の被膜が形成された物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (A)組成式:[RSiO3/2]m[R2SiO]n(Rは同一又は異種の炭素数1〜20の1価有機基、mは0.2〜1.0、nは0〜0.8)で示されるオルガノシリコーンレジン:100質量部、
(B)SP値が8.0〜11.0である水混和性有機溶剤:2〜50質量部、
(C)乳化剤:1〜50質量部、
(D)水:25〜2,000質量部
を含有してなり、(B)成分以外の有機溶剤を実質的に含有しないことを特徴とするオルガノシリコーンレジンエマルジョン組成物、及び基材表面にこの組成物の被膜が形成された物品。
【選択図】 なし
Description
(A)組成式:[RSiO3/2]m[R2SiO]n(ここで、Rは同一又は異種の炭素数1〜20の1価有機基であり、mは0.2〜1.0、nは0〜0.8である。)で示されるオルガノシリコーンレジン:100質量部、
(B)SP値が8.0〜11.0である水混和性有機溶剤:2〜50質量部、
(C)乳化剤:1〜50質量部、
(D)水:25〜2,000質量部
を含有してなり、(B)成分以外の有機溶剤を実質的に含有しないことを特徴とするオルガノシリコーンレジンエマルジョン組成物、及びこのオルガノシリコーンレジンエマルジョン組成物の被膜が形成された物品を提供する。
(A)組成式:[RSiO3/2]m[R2SiO]nで示されるオルガノシリコーンレジン、
(B)SP値が8.0〜11.0である水混和性有機溶剤、
(C)乳化剤、
(D)水
を含有してなり、(B)成分以外の有機溶剤を実質的に含有しないものである。
また、シリコーンレジン中の[R2SiO]単位のモル比率(n)は0〜0.8であり、好ましくは0〜0.7であり、より好ましくは0〜0.6である。0.8より大きい場合には被膜硬度が軟らかくなり、耐久性が低下してしまう。
また、本発明の(A)成分中に硬化性を損なわない範囲で[R3SiO1/2]単位(Rは上記の通り)及び/又は[SiO2]単位を微量含んでも構わない。この場合、m+nは0.8〜1.0、特に0.9〜1.0であることが好ましく、m+n=1.0でない場合、残部は[R3SiO1/2]、[SiO2]単位であり、それらの総計が1.0となるものである。
減圧装置つき蒸留装置に[(CH3)SiO3/2]0.65[(C6H5)SiO3/2]0.35で示されるオルガノシリコーンレジンの50%キシレン溶液1kgと、ブチルセロソルブアセテート(SP値8.9)125gを入れ、60℃/20mmHgの条件でキシレンを留去した。3時間後にガスクロマトグラフィー測定を行った結果、キシレン含有量は0.1%、ブチルセロソルブアセテート含有量は19.8%であった。このオルガノシリコーンレジンのブチルセロソルブアセテート溶液の不揮発分は80.1%、粘度は6,100mPa・sであった。
このオルガノシリコーンレジンのブチルセロソルブアセテート溶液(シリコーンレジン/ブチルセロソルブアセテート=80.1/19.8質量比)500g、乳化剤としてノイゲンXL40(第一工業製薬:ポリオキシアルキレンデシルエーテル、HLB10.5)25g、ノイゲンXL400(第一工業製薬:ポリオキシアルキレンデシルエーテル、HLB18.4)25g、ニューコール291M(日本乳化剤:アルキルスルホコハク酸ソーダ75%液)5g及びイオン交換水445gを、ホモディスパーを用いて乳化を行い、青白色なエマルジョンAを得た。このものの平均粒径をコールター社製粒度分布測定装置N4Plusで測定したところ210nmであり、室温1ヶ月後も分離はみられなかった。
減圧装置つき蒸留装置に[(CH3)SiO3/2]0.15[(C6H5)SiO3/2]0.35[(CH3)2SiO]0.30[(C6H5)2SiO]0.20で示されるオルガノシリコーンレジンの50%トルエン溶液1kgとブチルセロソルブアセテート(SP値8.9)125gを入れ、60℃/30mmHgの条件でトルエンを留去した。3時間後にガスクロマトグラフィー測定を行った結果、トルエン含有量は0%、ブチルセロソルブアセテート含有量は19.9%であった。このオルガノシリコーンレジンのブチルセロソルブアセテート溶液の不揮発分は80.1%、粘度は6,500mPa・sであった。
このオルガノシリコーンレジンのブチルセロソルブアセテート溶液(シリコーンレジン/ブチルセロソルブアセテート=80.1/19.9質量比)500g、乳化剤としてノイゲンXL40(第一工業製薬:ポリオキシアルキレンデシルエーテル、HLB10.5)25g、ノイゲンXL400(第一工業製薬:ポリオキシアルキレンデシルエーテル、HLB18.4)25g、ニューコール291M(日本乳化剤:アルキルスルホコハク酸ソーダ75%液)5g及びイオン交換水445gを、ホモディスパーを用いて乳化を行い、青白色なエマルジョンBを得た。このものの平均粒径をコールター社製粒度分布測定装置N4Plusで測定したところ250nmであり、室温1ヶ月後も分離はみられなかった。
減圧装置つき蒸留装置に[(CH3)SiO3/2]0.65[(C6H5)SiO3/2]0.35で示されるオルガノシリコーンレジンの50%キシレン溶液1kgとブチルセロソルブ(SP値8.9)125gを入れ、60℃/20mmHgの条件でキシレンを留去した。3時間後にガスクロマトグラフィー測定を行った結果、キシレン含有量は0.3%、ブチルセロソルブ含有量は19.5%であった。このオルガノシリコーンレジンのブチルセロソルブ溶液の不揮発分は80.2%、粘度は6,900mPa・sであった。
このオルガノシリコーンレジンのブチルセロソルブ溶液(シリコーンレジン/ブチルセロソルブ=80.2/19.5質量比)500g、乳化剤としてノイゲンXL40(第一工業製薬:ポリオキシアルキレンデシルエーテル、HLB10.5)25g、ノイゲンXL400(第一工業製薬:ポリオキシアルキレンデシルエーテル、HLB18.4)25g、ニューコール291M(日本乳化剤:アルキルスルホコハク酸ソーダ75%液)5g及びイオン交換水445gを、ホモディスパーを用いて乳化を行い、青白色なエマルジョンCを得た。このものの平均粒径をコールター社製粒度分布測定装置N4Plusで測定したところ230nmであり、室温1ヶ月後も分離はみられなかった。
減圧装置つき蒸留装置に[(CH3)SiO3/2]0.65[(C6H5)SiO3/2]0.35で示されるオルガノシリコーンレジンの50%キシレン(SP値8.8)溶液1kgを入れ、60℃/40mmHgの条件でキシレンを留去し、濃縮した。3時間後に不揮発分測定を行った結果、キシレン含有量は20.1%であった。このオルガノシリコーンレジンのキシレン溶液の不揮発分は79.9%、粘度は5,700mPa・sであった。
このオルガノシリコーンレジンのキシレン溶液(シリコーンレジン/キシレン=79.9/20.1質量比)500g、乳化剤としてノイゲンXL40(第一工業製薬:ポリオキシアルキレンデシルエーテル、HLB10.5)25g、ノイゲンXL400(第一工業製薬:ポリオキシアルキレンデシルエーテル、HLB18.4)25g、ニューコール291M(日本乳化剤:アルキルスルホコハク酸ソーダ75%液)5g及びイオン交換水445gを、ホモディスパーを用いて乳化を行い、白色なエマルジョンDを得た。このものの平均粒径をコールター社製粒度分布測定装置N4Plusで測定したところ620nmであり、室温3日後に分離した。
減圧装置つき蒸留装置に[(CH3)SiO3/2]0.15[(C6H5)SiO3/2]0.35[(CH3)2SiO]0.30[(C6H5)2SiO]0.20で示されるオルガノシリコーンレジンの50%トルエン溶液1kgとn−ブタノール(SP値11.4)800gを入れ、50℃/50mmHgの条件でトルエン、n−ブタノールを留去した。4時間後にガスクロマトグラフィー測定を行った結果、トルエン含有量は3.4%、n−ブタノール含有量は18.6%であった。このオルガノシリコーンレジンのブタノール溶液の不揮発分は78.0%、粘度は4,600mPa・sであった。
このオルガノシリコーンレジンのブタノール溶液(シリコーンレジン/ブタノール=78.0/18.6質量比)500g、乳化剤としてノイゲンXL40(第一工業製薬:ポリオキシアルキレンデシルエーテル、HLB10.5)25g、ノイゲンXL400(第一工業製薬:ポリオキシアルキレンデシルエーテル、HLB18.4)25g、ニューコール291M(日本乳化剤:アルキルスルホコハク酸ソーダ75%液)5g及びイオン交換水445gを、ホモディスパーを用いて乳化を行い、白色なエマルジョンEを得たが、数時間後には分離した。
上記実施例1及び2で得られたエマルジョンA及びエマルジョンBの硬化被膜の評価を以下の手順で行った。表1に示す組成の配合物を表面が清浄な磨き鋼板に硬化後の膜厚が約20μmになるように塗工し、表1に示す条件で硬化させた。硬化被膜について目視での透明性、JIS K5600に準ずる引っかき硬度(鉛筆法)の測定、セロハンテープを使用する付着性(クロスカット法)試験及びサンシャイン・ロングライフ・ウェザーメーターを用いて1,000時間照射後の被膜の耐候性を確認した。
(透明性の評価基準)○:無色透明、△:半透明、×:白濁
(耐候性の評価基準)○:性状変化、着色なし、△:接着不良、わずかに黄変、×:剥離、黄変
減圧装置つき蒸留装置に[(CH3)SiO3/2]0.75[(CH3)2SiO]0.25で示されるオルガノシリコーンレジンの50%トルエン溶液1kgと、ブチルセロソロブアセテート(SP値8.9)25gを入れ、60℃/30mmHgの条件でトルエンを留去した。3時間後にガスクロマトグラフィー測定を行った結果、トルエン含有量は0%、ブチルセロソロブアセテート含有量は4.9%であった。このオルガノシリコーンレジンのブチルセロソロブアセテート溶液の不揮発分は95.1%、粘度は176,000mPa・sであった。
このオルガノシリコーンレジンのブチルセロソロブアセテート溶液(シリコーンレジン/ブチルセロソロブアセテート=95.1/4.9質量比)500g、乳化剤としてノイゲンXL40(第一工業製薬:ポリオキシアルキレンデシルエーテル、HLB10.5)25g、ノイゲンXL400(第一工業製薬:ポリオキシアルキレンデシルエーテル、HLB18.4)25g、ニューコール291M(日本乳化剤:アルキルスルホコハク酸ソーダ75%液)5g及びイオン交換水445gを、ホモディスパーを用いて乳化を行い、白色なエマルジョンGを得た。このものの平均粒径をコールター社製粒度分布測定装置N4Plusで測定したところ340nmであり、室温1ヶ月後も分離はみられなかった。
減圧装置つき蒸留装置に[(CH3)SiO3/2]0.4[(CH3)2SiO]0.6で示されるオルガノシリコーンレジンの50%トルエン溶液1kgと、ブチルセロソロブアセテート(SP値8.9)12gを入れ、60℃/30mmHgの条件でトルエンを留去した。3時間後にガスクロマトグラフィー測定を行った結果、トルエン含有量は0%、ブチルセロソロブアセテート含有量は2.4%であった。このオルガノシリコーンレジンのブチルセロソロブアセテート溶液の不揮発分は97.6%、粘度は136,000mPa・sであった。
このオルガノシリコーンレジンのブチルセロソロブアセテート溶液(シリコーンレジン/ブチルセロソロブアセテート=97.6/2.4質量比)500g、乳化剤としてノイゲンXL40(第一工業製薬:ポリオキシアルキレンデシルエーテル、HLB10.5)25g、ノイゲンXL400(第一工業製薬:ポリオキシアルキレンデシルエーテル、HLB18.4)25g、ニューコール291M(日本乳化剤:アルキルスルホコハク酸ソーダ75%液)5g及びイオン交換水445gを、ホモディスパーを用いて乳化を行い、白色なエマルジョンHを得た。このものの平均粒径をコールター社製粒度分布測定装置N4Plusで測定したところ360nmであり、室温1ヶ月後も分離はみられなかった。
Claims (4)
- (A)組成式:[RSiO3/2]m[R2SiO]n(ここで、Rは同一又は異種の炭素数1〜20の1価有機基であり、mは0.2〜1.0、nは0〜0.8である。)で示されるオルガノシリコーンレジン:100質量部、
(B)SP値が8.0〜11.0である水混和性有機溶剤:2〜50質量部、
(C)乳化剤:1〜50質量部、
(D)水:25〜2,000質量部
を含有してなり、(B)成分以外の有機溶剤を実質的に含有しないことを特徴とするオルガノシリコーンレジンエマルジョン組成物。 - (B)SP値が8.0〜11.0である水混和性有機溶剤が、アルキレンオキシド単位を有する化合物である請求項1記載のオルガノシリコーンレジンエマルジョン組成物。
- SP値が8.0〜11.0である水混和性有機溶剤が、ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル又はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである請求項1又は2記載のオルガノシリコーンレジンエマルジョン組成物。
- 基材表面に請求項1,2又は3記載のオルガノシリコーンレジンエマルジョン組成物の被膜が形成された物品。
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