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JP2006205142A - 原水調整槽 - Google Patents

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JP2006205142A JP2005044714A JP2005044714A JP2006205142A JP 2006205142 A JP2006205142 A JP 2006205142A JP 2005044714 A JP2005044714 A JP 2005044714A JP 2005044714 A JP2005044714 A JP 2005044714A JP 2006205142 A JP2006205142 A JP 2006205142A
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Toichiro Koyama
登一郎 小山
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N II T KK
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N II T KK
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)

Abstract

【課題】原水調整槽の水位変動に影響されることなく、原水調整槽に効果的に嫌気性または好気性生物処理機能を付加できる新型式の原水調整槽を提供する。
【解決手段】原水調製槽水面にフロートを設け、該フロートに「伸縮性をもつ合成繊維編み物面部材」の上端部を固定して「編み物面部材」を槽内に懸垂し、該部材下端部を槽底部に位置させることによって、槽水位の上下変化に伴ってフロートを移動させて「伸縮性合成繊維編み物面」を伸縮させるように配備する。

Description

本発明は、活性汚泥処理などの廃水処理施設における流量変動、濃度を平均化する原水調整槽の機能を大幅に向上させた槽構造に関する。
厨房廃水、食品製造工場廃水などは流量および汚濁濃度の変動が激しい廃水の典型例である。
このような廃水を活性汚泥処理、凝集沈殿処理などの水処理施設で浄化処理する場合には、原水調整槽を設けないと水処理施設の流量が変動し良好な処理が行えないため、廃水(原水)流量を平均化する原水調整槽の設置が重要である。
原水調整槽は、流量の時間変動のある廃水を一旦貯留し、廃水を後続する水処理施設に所定流量で移送させ、後続水処理施設の処理効果を安定化させることを目的として設置される。したがって原水調整槽水位は必然的に変動する。原水調整槽における原水の所要滞留時間は、流量変動を十分平均化するために「時間平均原水流量」に対し、およそ6〜8時間程度が必要なため、原水調整槽は大きな容積が必要になる。
しかるに、従来の原水調整槽は、原水の流量あるいは汚濁濃度を平均化するだけの働きしかなく、BODなどの汚濁成分を原水調整槽自体で積極的に除去しようとする考え方は、なかった。すなわち従来の原水調整槽は、せいぜい曝気撹拌を行って原水中の有機物の腐敗防止、硫化水素発生防止、SS沈降防止を行うだけのものであった。
しかし、最近は原水調整槽に好気性微生物によるBOD除去機能を持たせたものが実用化されるようになった。たとえば、〔非特許文献〕:(株)西原衛生工業所インターネットホームページカタログ「厨房排水処理システム:改良型バイオソープション法」には、原水調整槽に曝気装置を設け、かつ後段の活性汚泥処理槽から活性汚泥を原水調整槽に返送することによって、原水調整槽に好気性微生物による汚濁成分除去機能を持たせていることが記載されている。
しかし、この方法では、空気などの酸素含有ガスによる曝気が不可欠なため酸発酵菌などの嫌気性微生物による嫌気性生物処理機能を原水調整槽に付与することは出来ず、また原水調整槽で好気性処理を行う場合でも、原水調整槽の微生物濃度をさほど高濃度に出来ないので、汚濁成分除去機能が十分とは言えなかった。
なお、ハニカムチューブあるいは紐状生物付着材などの固定式生物付着部材を原水調整槽に充填することによって、生物処理機能を付与するという方法では、原水調整槽の水位が低水位になった場合に、生物付着部材の大部分が水面上に露出してしまうため、付着微生物が有効に原水に接触できないという大きな欠点がある。また紐状部材を懸垂する場合、水面上に露出した含水状態の紐状部材には大きな荷重がかかるため、紐状部材の紐が切断するなどのトラブルが起きやすかった。
本発明は、原水調整槽の水位変動に影響されることなく、原水調整槽に効果的な嫌気性または好気性生物処理機能を付与できる新型式の原水調整槽を提供することを課題とする。
本発明は、槽水面にフロートを設け、該フロートに「伸縮性をもつ合成繊維編み物面部材」の上端部を固定して「編み物面部材」を槽内に懸垂し、該部材下端部を槽底部に位置させることによって、槽水位の上下変化に伴ってフロートを移動させて「伸縮性合成繊維編み物面」を伸縮させるように配備したことを特徴とする原水調整槽であり、前記「伸縮性編み物面部材」に嫌気性菌、好気性菌などの微生物を付着せしめた原水調整槽である。本発明の「フロート」とは、浮き子のことで、発泡スチロールブロック、空気袋などの水への浮力が大きいものが好適である。
▲1▼原水調整槽の高さ方向に伸縮性が大きい生物付着部材を、フロートを介して槽の垂直方向に伸縮自在に設けたので、原水調整槽の水位が変動しても、生物付着面は常に水中にあり、水面上に露出することがない。したがって微生物全量が常に原水に接触できる結果、調整槽内で嫌気性もしくは好気性生物処理を効果的に行える。
▲2▼この結果、原水調整槽に後続する生物処理施設へ流入する有機物の生物分解性が向上し、あるいはBOD負荷が減少する。この結果、後続生物処理施設の処理効果が安定し、処理水質が向上し、余剰汚泥発生量が減少する。
▲3▼原水調整槽の水位が変動しても生物付着部材が水面上に露出しないので、荷重がほぼゼロになり、生物付着部材が切断することがまったくない。
▲4▼既設の原水調整槽に本発明を適用する場合、調整槽の水を抜くことなく「フロート、生物付着部材、錘が一体になったもの」を調整槽内に投入して装填すればよいので、設置工事が非常に簡単であり、工事費も安価である。
ハニカムチューブあるいは紐状生物付着材などの固定式生物付着材を原水調整槽に充填する設備は知られていたが、原水調整槽内に上下方向に「伸縮性のある生物付着部材」を充填することによって、原水調整槽に効果的な生物処理機能を付与したものは存在しなかった。
また「伸縮性をもたせた合成繊維編み物による面部材」とは、合成繊維をネットワーク(網目)構造などに編むことによって織物を作り、織物面に伸縮性を付与させたものである。
このような織物の一例としては、図2に示したエヌ・イー・ティ株式会社製品であるバイオフィックス(商品名)がある。
図2の編み物(バイオフィックス)は、図2の矢印方向に大きな伸縮性があり、小さな力で容易に伸縮することができる。またバイオフィクスは断面が10mm程度の厚みがあり、3次元網目構造になっているため微生物付着面積が膨大であり、多量の微生物を付着固定化できるので、本発明に適用する伸縮性微生物付着部材として特に推奨できる。
図2の微生物付着部材は、立体的なネット状の芯材1を有し、この芯材1に沿わせて糸2が配された構成となっている。主として糸2に微生物汚泥が付着するので、この糸を汚泥付着糸2と呼ぶ。この汚泥付着糸2は、たとえばアクリルハイバルク繊維のような汚泥の付着性の良好な糸条にて形成されており、また芯材1を構成するモノフィラメント3よりも太繊度で形成されて、芯材1により形成される立体的な空間内を所定の体積割合で占めることができるように構成されている。
このような構成の接触材は、各モノフィラメント3および汚泥付着糸糸2の配列方向に沿って腰の強い連結糸が絡み付き状態で配置されているため、これらモノフィラメント3および糸2が凹凸状に形成されているにもかかわらず、各モノフィラメント3および糸2の配列方向と直角な方向については、このような連結糸による制約を受けないため、接触材は、所定のできあがり状態から、かなり自由に伸縮することができる。その三次元的に配置された汚泥付着糸2の部分を廃水が通過することになって、この汚泥付着糸2へのBODの接触確率がきわめて高くなり、優れた浄化機能が発揮される。
図1を参照しながら、本発明の一実施例につき、その主要構造を説明する。
原水調整槽9には、廃水(原水)の流入部10、および原水調整槽9から所定流量の原水を後続する生物処理工程に供給するポンプ11が設けられている。なお調整槽9の水位が下限設定水位になった場合は、水位検知器(図示せず)からの信号によってポンプ11のモーターを停止する。このあと廃水の流入に連れて槽内水位が上昇し、上限設定水位に達した時点でポンプ11の運転を再開する。
原水調整槽9内には、水面4にフロート5が設けられ、このフロート5に「上下方向に伸縮する合成繊維編み物面部材6」の上端部が接続している。微生物付着編み物面部材6は原水調整槽9内に複数配備される。
伸縮性合成繊維編み物面部材6の下端部は錘部材7に接続している。錘7に代えて直接槽底に接続させても良い。しかし、既設の原水調整槽9に本発明を実施する場合は、錘(コンクリート塊、鉄部材など)を利用すると、槽内の水を抜かずに、フロート、微生物付着部材、錘を水面上から挿入することによって簡単に設置できる。
伸縮性編み物面部材6には、嫌気性またはおよび好気性微生物が固定化されている。本発明の原水調整槽9の利用を開始すると、微生物は、通常1週間程度で自然増殖的に編み物面部材6に付着し固定化される。
原水調整槽9の底部には、原水調整槽9内で好気性処理を行う場合は空気の散気管8を、嫌気性処理を行う場合は通常、機械攪拌機が設置される。
しかして本発明の作用を、原水調整槽1において嫌気性生物処理を行う場合について説明する。
流量が時間的に変動する廃水10(原水)が原水調整槽9に流入する。上部に蓋を設けた調整槽9内に設置されている編み物面部材(微生物付着部材)6には、酸発酵菌などの嫌気性微生物が高濃度に付着しており、槽底部の攪拌機8によって攪拌流動する原水が、高濃度に微生物が付着している微生物付着部材6と接触することによって、原水中の有機物(たんぱく質、炭水化物など)が酸発酵し酢酸、乳酸などの有機酸に変化する。このように生成させた有機酸は、次工程の好気性生物処理(活性汚泥法など)の好気性微生物によって非常に速やかに分解されるという効果がある。
なお機械攪拌機を使わずに散気管8を使うことによって嫌気性処理を進めることも出来る。すなわち、散気管8からの吐出空気量を少なくし、緩やかに槽内を攪拌できる程度に止めれば、槽内に溶存酸素が無い状態にできるので、散気管8を使った嫌気性処理が可能であり、攪拌機は不要にできる。
なお、この場合、槽の蓋には、排気口を取り付けておく。
原水調整槽9内の廃水は、定量ポンプによって次の処理工程(図示せず)に送られるので原水調整槽9の水位は必然的に上下に変動する。水位変動に応じてフロート5も上下するので伸縮性編み物面部材6も伸縮する。
水位が上昇する場合は、伸縮性編み物面部材6は伸び、水位が下降する場合は、編み物面部材6が縮む。この結果、伸縮性編み物面部材6に付着している微生物は常に水面下に位置することになり、槽内水位に無関係に微生物全量が有効に廃水の浄化に機能する。
調整槽内に設置する伸縮性生物付着部材6の上下方向の長さは、調整槽水位が上限位置のときに、生物付着部材6がほぼ伸び切った状態になり、水位下限のときに、生物付着部材がほとんど伸びていない状態(伸ばす力がかかっていない状態)になるよう設置するのが好適である。
原水調整槽9にて好気性生物処理を行う場合について説明する。
原水調整槽9内に設置されている微生物付着部材6には、BOD資化性(糸状菌、ズーグレアなど)好気性微生物が高濃度に付着しており、槽底部の散気管8によって曝気される原水が、高濃度の微生物付着部材6と接触することによって、原水中の有機物(たんぱく質、炭水化物など)の40%〜60%程度が、炭酸ガスと水に分解され、除去される。なお散気管8からの曝気は、必ずしも常時行う必要は無く、間歇曝気にしてもかまわない。また原水調整槽9に後続する生物処理施設の活性汚泥の一部を本発明の原水調整槽9に投入して、付着微生物と浮遊活性汚泥の両者で好気性処理をしてもよい。
この結果、原水調整槽9の次工程の生物処理施設(活性汚泥処理など)へのBOD負荷量が大きく減少し、生物処理施設の処理水質が向上するほか、余剰汚泥発生量が減少するという大きな効果が得られる。
また原水BOD濃度が突発的に増加した場合でも、原水調整槽9でBODのピークカットができるので、後続生物処理施設では、余裕をもって原水の浄化ができる。
本発明の一実施例
伸縮性合成繊維編み物面部材の例(図の矢印方向に伸縮する)
符号の説明
1 伸縮性織物の心材
2 糸
3 モノフィラメント
4 槽水面
5 フロート
6 伸縮性微生物付着部材
7 錘部材
8 散気管または攪拌機
9 原水調整槽
10 原水流入部
11 移送ポンプ

Claims (2)

  1. 槽水面にフロートを設け、該フロートに「伸縮性をもつ合成繊維編み物面部材」の上端部を固定して「編み物面部材」を槽内に懸垂し、該部材下端部を槽底部に位置させることによって、槽水位の上下変化に伴ってフロートを移動させて「伸縮性合成繊維編み物面」を伸縮させるように配備したことを特徴とする原水調整槽。
  2. 前記「伸縮性編み物面部材」に微生物を付着せしめた請求項1の原水調整槽。
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