JP2006204603A - Deodorant carpet - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、室内における空気中のホルムアルデヒド、アンモニア、酢酸等の悪臭を効率よく吸着除去することができる消臭機能を有するカ−ペットに関するものである。 The present invention relates to a carpet having a deodorizing function capable of efficiently adsorbing and removing malodors such as formaldehyde, ammonia, and acetic acid in indoor air.
近年建設される住宅は、断熱性、気密性が著しく向上しており、自然な空気の流れによって室内空気の入れ替わる時間が従来住宅の数倍もかかるような高性能の省エネ住宅も誕生している。しかし、気密性が高いが故に、室内に臭いやハウスダストといわれる塵がこもりやすく、これらがアレルギ−を引き起こす原因となったり不快感をかもしだすものといわれており、現代人にとって生活臭の問題は大きな関心事となっている。 Houses constructed in recent years have significantly improved heat insulation and airtightness, and high-performance energy-saving houses have been born that take several times longer than conventional houses to change room air due to the flow of natural air. . However, because of its high airtightness, it is said that odors and house dust are likely to be trapped in the room, which are said to cause allergies and cause discomfort. It has become a big concern.
このような、生活臭の原因になる成分としては、例えばアンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン、酢酸、ホルムアルデヒド、等が挙げられるが、中でもタバコ臭が代表的な悪臭として挙げられる。 Examples of such components that cause daily odors include ammonia, hydrogen sulfide, methyl mercaptan, acetic acid, formaldehyde, and the like. Among them, tobacco odor is a typical bad odor.
このような問題に対応するため、エアコンや空気清浄機等を使った消臭、脱臭、集塵が行なわれるようになり、フィルタ−等によって空気中の臭いや塵を捕集する方法が提案されている。また、消臭機能を付与したカ−ペット等の布帛が特許文献1〜3に提案されている。
In order to deal with such problems, deodorization, deodorization and dust collection using air conditioners and air purifiers have been carried out, and a method for collecting odors and dust in the air using filters and the like has been proposed. ing.
特許文献1においては、ヒドラジン誘導体と消臭性無機物質がカ−ペットのバッキング剤中に練り込まれる技術が提案されている。特許文献2においては、カ−ペット本体に少なくともアルデヒド類を吸着する吸着剤を具備したカ−ペットが提案されている。また、特許文献3においては、ヒドラジン誘導体と消臭性無機物質をカ−ペットの一次基布に塗布する技術が提案されている。これらの技術は、ヒドラジン等の消臭剤を繊維等に浸漬、噴霧、印刷等の方法で塗布して担持させるものであって、ある程度消臭効果を発揮するものであるが、通気性カ−ペットという特殊な繊維集合体に消臭剤を担持させることによって、効率的に悪臭を除去する技術は未だ開示されていない。
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、自然な空気の流れによって室内空気の悪臭成分を効率よく吸着除去することのできるカ−ペットを提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of such a technical background, and an object of the present invention is to provide a carpet capable of efficiently adsorbing and removing malodorous components in room air by a natural air flow.
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意検討の結果、消臭機能を有するカ−ペット内部を自然対流によって空気が流れることによって、効率的に悪臭を低減することができることを見出し本発明に到達した。前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。 As a result of intensive studies to solve such problems, the present inventors have found that it is possible to efficiently reduce bad odors by allowing air to flow by natural convection inside a carpet having a deodorizing function. The present invention has been reached. In order to achieve the above object, the present invention provides the following means.
[1]パイル糸と基布と目止め層とバッキング層及び接着層からなるカ−ペットにおいて、少なくともパイル糸、基布、目止め層、バッキング層のうちの一つ以上に消臭剤を担持し、通気度が1〜50(cm3/cm2・秒)であることに特徴のあるカ−ペット。 [1] Carpet comprising a pile yarn, a base fabric, a sealing layer, a backing layer, and an adhesive layer, and at least one of the pile yarn, the base fabric, the sealing layer, and the backing layer carries a deodorant. The carpet is characterized in that the air permeability is 1 to 50 (cm 3 / cm 2 · sec).
[2]前記バッキング層が不織布からなり、前記接着層をパウダ−状の熱融着性樹脂を溶融して通気性接着層としたことに特徴のある前項1記載のカ−ペット。
[2] The carpet according to
[3]前記消臭剤は平均粒径が10μm以下であるヒドラジン誘導体と無機物質とからなり、バインダ−樹脂で担持されていることに特徴のある前項1または2に記載のカ−ペット
[3] The carpet according to the
[4]前記消臭剤が2〜15g/m2塗布されたことに特徴のある前項1乃至3のいずれかに記載のカ−ペット。
[4] The carpet according to any one of
[1]の発明によれば、少なくともパイル糸、基布、目止め層、バッキング層のうちの一つ以上に消臭剤を担持し、通気度が1〜50(cm3/cm2・秒)であるので、室内の空気が自然対流によってカ−ペット内部を通過することができ、消臭剤によって効果的に消臭することができる。 According to the invention of [1], a deodorant is carried on at least one of a pile yarn, a base fabric, a sealing layer, and a backing layer, and the air permeability is 1 to 50 (cm 3 / cm 2 · sec). Therefore, the indoor air can pass through the interior of the carpet by natural convection and can be effectively deodorized by the deodorant.
[2]の発明によれば、前記バッキング層が不織布からなり、前記接着層をパウダ−状の熱融着性樹脂を溶融して通気性接着層としたので、良好な通気性が安定して確保され、消臭剤によって効果的に消臭することができる。 According to the invention of [2], the backing layer is made of a nonwoven fabric, and the adhesive layer is melted with a powder-like heat-fusible resin to form a breathable adhesive layer. It is ensured and can be effectively deodorized by the deodorant.
[3]の発明によれば、前記消臭剤は平均粒径が10μm以下であるヒドラジン誘導体と無機物質とからなり、バインダ−樹脂で担持されているので、パイル糸、基布、バッキング層のうちの一つ以上に前記消臭剤を担持した場合に、ざらつき感がなく、洗濯にも十分耐えられ、持続して消臭効果のある消臭カ−ペットとすることができる。 According to the invention of [3], the deodorant comprises a hydrazine derivative having an average particle size of 10 μm or less and an inorganic substance and is supported by a binder resin, so that the pile yarn, base fabric, backing layer When the deodorant is carried on one or more of them, there is no rough feeling, it can withstand washing well, and a deodorant carpet having a deodorizing effect can be obtained.
[4]の発明によれば、前記消臭剤が2〜15g/m2塗布されているの十分消臭効果のある消臭カ−ペットとすることができる。 According to the invention of [4], a deodorizing carpet having a sufficient deodorizing effect in which 2 to 15 g / m 2 of the deodorant is applied can be obtained.
次に、この発明に係る消臭カ−ペットの一実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態の消臭カ−ペット1は、パイル糸2と基布3とが目止め層5によって目止めされた表皮層4(通気性あり)と、バッキング層7(通気性あり)及び接着層6(通気性あり)からなり、パイル糸2にヒドラジン誘導体と無機物質からなる消臭剤が、樹脂バインダ−によって担持されている。前記消臭カ−ペット1は通気性があることから、パイル側からバッキング層側へ、あるいはバッキング層側からパイル側へ、あるいはパイル糸間で、空気の緩やかな流れがおき、悪臭成分が消臭剤と接触する機会が増え、効率よく消臭される。(図1参照)
Next, an embodiment of a deodorizing carpet according to the present invention will be described with reference to the drawings. The deodorizing
本発明において、通気度は消臭カ−ペット全体の厚さ方向の通気度をいい、パイル糸2と基布3とバッキング層7及び接着層6が積層一体化された状態で測定される数値をいうが、実質的には接着層6の通気度を大きく反映したものとなり、一般的には接着層6の通気度とほぼ同等と考えられる。カ−ペット全体の厚さ方向の通気度は、1〜50(cm3/cm2・秒)の範囲になるように設計することが好ましく、さらに好ましくは、15〜40(cm3/cm2・秒)がよい。
In the present invention, the air permeability refers to the air permeability in the thickness direction of the entire deodorant carpet, and is a numerical value measured in a state where the pile yarn 2, the base fabric 3, the
バッキング層7としては、通気性のある不織布が好適で、ニ−ドルパンチ不織布、スパンボント不織布等を例示できる。バッキング層7の目付は50〜1000g/m2、その厚さを0.5〜15mm、構成繊維の繊度を0.1〜30デシテックスの範囲に設定するのが好ましい。バッキング層7の目付は、50g/m2未満ではカ−ペットとしての機能や品位の劣ったものとなり、好ましくない。1000g/m2を超えると通気性が十分に得られなくなり好ましくない。素材としては、パイル糸、基布と同様に特に限定されないが、リサイクル性からみればポリエステル繊維に統一するのが望ましい。
As the
通気性のある接着層6としては、パウダ−状の熱融着性樹脂を加熱溶融することにより形成された接着層であるのが好ましい。前記パウダ−状の熱融着性樹脂としては、特に限定されるものではないが、ポリオレフィン系樹脂を用いるのが好ましい。前記ポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等を例示できる。この通気性接着層6の目付量は30〜500g/m2に設定するのが好ましい。30g/m2未満では十分な接着力が得られなくなるので好ましくない。500g/m2を超えると通気性が十分に得られなくなり好ましくない。
The breathable
パウダ−状の熱融着性樹脂の粒径は90〜5000μmで、メルトフロ−レイト値が2〜520が好ましい。これにより、通気度が1〜50(cm3/cm2・秒)の範囲に設定したカ−ペットを確実に製造できる。 The particle size of the powder-like heat-fusible resin is preferably 90 to 5000 μm and the melt flow rate value is preferably 2 to 520. Thereby, the carpet which set the air permeability to the range of 1-50 (cm < 3 > / cm < 2 > / second) can be manufactured reliably.
また、本発明は図1に示すように表皮層4の下面に、パイル抜け防止用の目止め層5を設けている。前記目止め層5は、パイル糸2と基布3とを固定できる樹脂組成物やゴム組成物であれば特に限定されないが、例えば樹脂組成物の樹脂成分としてはアクリル系、ウレタン系、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の樹脂が挙げられる。ゴム組成物のゴム成分としてはSBR(スチレン−ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)MBR(メチルメタクリレ−ト−ブタジエンゴム)あるいは天然ゴム等が挙げられる。目止め層5の塗布方法としてはロ−ルコ−ティング法、スプレ−コ−ティング法等で前記樹脂組成物またはゴム組成物を塗布し乾燥すればよい。また、消臭剤を目止め層用の処理液中に練り込み、表皮層4の下面に塗布し、通気性と消臭機能のある目止め層としてもよい。勿論この場合にも、カ−ペット全体の厚さ方向の通気度が1〜50(cm3/cm2・秒)の範囲になるように設計しなければならない。
Further, according to the present invention, as shown in FIG. 1, a
通気性カ−ペットの製造方法としては、目止め層を施した表皮層4の重ね合わせ面を上にし、その上に熱融着性樹脂を散布した後、加熱溶融して接着層6とし、さらにこの上にバッキング層7を重ね合わせ、加圧ロ−ラ−によって加圧することにより、通気性のある接着層6を介して接着一体化するものである。
As a method for producing a breathable carpet, the surface of the skin layer 4 provided with a sealing layer is turned up, and a heat-fusible resin is sprayed thereon, and then heated and melted to form an
前記加圧ロ−ラ−としては、冷却加圧ロ−ラ−を用いるのが好ましい。このような、冷却加圧ロ−ラ−で加圧すると、積層と同時に強制冷却することができるので、溶融した熱融着性樹脂の固化を早め加工速度(生産性)を向上できると共に、高温加工によるバッキング層7の収縮や、表皮層4のパイル倒れ等を防止することができる。また、さらにバッキング層7の設地面側に滑り止め用の樹脂を通気性の妨げにならないように、塗布してもよい。
As the pressure roller, a cooling pressure roller is preferably used. When pressure is applied with such a cooling and pressure roller, forced cooling can be performed simultaneously with lamination, so that the solidification of the melted heat-fusible resin can be accelerated and the processing speed (productivity) can be improved. Shrinkage of the
本発明において、パイル糸2の素材としては特に限定されるものではなく、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維、レ−ヨン繊維等の繊維からなるもの等を好適に使用でき、その他麻、綿、羊毛等の天然繊維からなるもの等も使用できる。パイルの形態としてもカットパイルであっても、ル−プパイルであってもよい。パイル糸2の目付は200〜2000g/m2に設定するのが好ましい。200g/m2未満ではカ−ペットとしての機能の劣ったものとなり、好ましくない。2000g/m2を超えると通気性が十分に得られなくなり好ましくない。 In the present invention, the material of the pile yarn 2 is not particularly limited, and materials made of polyester fiber, polyamide fiber, polypropylene fiber, acrylic fiber, rayon fiber, etc. can be suitably used. Those made of natural fibers such as cotton and wool can also be used. The pile may be a cut pile or a loop pile. The basis weight of the pile yarn 2 is preferably set to 200 to 2000 g / m 2 . If it is less than 200 g / m 2 , the function as a carpet is inferior, which is not preferable. If it exceeds 2000 g / m 2 , air permeability cannot be obtained sufficiently, which is not preferable.
基布3としての基材は、どのような素材、形態のものでもよく、素材としては、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維等の熱可塑性繊維、またこれら各繊維の複合化繊維、アセテ−ト等の半合成繊維、レ−ヨン等の再生繊維、麻、綿等の天然繊維、あるいはこれらの混綿したものが挙げられる。また、基布の形態としては例えば、織布、編布、不織布が挙げられるが、通気性、コスト、性能の良好なスパンボンド不織布が好ましい。基布3の目付は80〜150g/m2に設定するのが好ましい。80g/m2未満ではパイル糸2を安定的に保持するのが困難となるので好ましくない。150g/m2を超えると通気性が十分に得られなくなり好ましくない。 The base material as the base fabric 3 may be of any material and form. Examples of the material include thermoplastic fibers such as polyester fibers, polyamide fibers, and polyolefin fibers, and composite fibers of these fibers. Examples thereof include semi-synthetic fibers such as acetate, regenerated fibers such as rayon, natural fibers such as hemp and cotton, or a mixture thereof. Examples of the form of the base fabric include woven fabric, knitted fabric, and non-woven fabric, but a spunbonded non-woven fabric having good air permeability, cost, and performance is preferable. The basis weight of the base fabric 3 is preferably set to 80 to 150 g / m 2 . If it is less than 80 g / m 2, it is difficult to stably hold the pile yarn 2, which is not preferable. If it exceeds 150 g / m 2 , air permeability cannot be obtained sufficiently, which is not preferable.
消臭剤としては、平均粒径が10μm以下であるヒドラジン誘導体と無機物質とからなる消臭剤が好ましい。平均粒径が10μm以下であるので、パイル糸に担持したとき、ざらつき感を受けることなく、風合も良好なカ−ペットを得ることができる。中でも、平均粒径は5μm以下にするのが好ましく、特に好ましくは3μm以下である。 As the deodorant, a deodorant composed of a hydrazine derivative having an average particle size of 10 μm or less and an inorganic substance is preferable. Since the average particle size is 10 μm or less, a carpet having a good texture can be obtained without being rough when it is carried on a pile yarn. Among these, the average particle size is preferably 5 μm or less, and particularly preferably 3 μm or less.
ヒドラジン誘導体としては、例えば、ヒドラジン系化合物と長鎖の脂肪族系化合物とを反応させたもの、あるいはヒドラジン系化合物と芳香族系化合物とを反応させたもの等が挙げられる。中でも、ヒドラジン及びセミカルバジドからなる群より選ばれる1種または2種の化合物と、炭素数8〜16のモノカルボン酸、ジカルボン酸、芳香族モノカルボン酸、および芳香族ジカルボン酸からなる群より選ばれる1種または2種以上の化合物との反応生成物や、ヒドラジン及びセミカルバジドからなる群より選ばれる1種または2種の化合物と炭素数8〜16のモノグリシジル誘導体及びジグリシジル誘導体からなる群より選ばれる1種または2種以上の化合物との反応生成物が好適である。このようなヒドラジン誘導体を用いることにより優れた悪臭除去性能を確保することができる。前記反応生成物としては、具体的には、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカンニ酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等を挙げられるが、特にこれら例示の化合物に限定されるものではない。 Examples of the hydrazine derivative include those obtained by reacting a hydrazine compound and a long-chain aliphatic compound, or those obtained by reacting a hydrazine compound and an aromatic compound. Among them, one or two compounds selected from the group consisting of hydrazine and semicarbazide, and a group consisting of monocarboxylic acid having 8 to 16 carbon atoms, dicarboxylic acid, aromatic monocarboxylic acid, and aromatic dicarboxylic acid are selected. A reaction product with one or more compounds, or one or two compounds selected from the group consisting of hydrazine and semicarbazide, and a group consisting of monoglycidyl derivatives and diglycidyl derivatives having 8 to 16 carbon atoms. Reaction products with one or more compounds are preferred. By using such a hydrazine derivative, excellent malodor removal performance can be ensured. Specific examples of the reaction product include sebacic acid dihydrazide, dodecanoic acid dihydrazide, and isophthalic acid dihydrazide. However, the reaction product is not particularly limited to these exemplified compounds.
また、無機物質としては、例えば活性炭、ゼオライト、麦飯石、シリカゲル、あるいはアルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄などの金属酸化物等を挙げられるが、これら例示のものに特に限定されるものではない。このような無機物質を併用することにより、ヒドラジン誘導体の作用と相俟ってカ−ペット内部を通過する悪臭を効果的に消臭することができる。 Examples of the inorganic substance include activated carbon, zeolite, barley stone, silica gel, and metal oxides such as alumina, titanium oxide, zinc oxide, and iron oxide, but are not particularly limited to these examples. Absent. By using such an inorganic substance in combination, it is possible to effectively deodorize malodor that passes through the interior of the carpet in combination with the action of the hydrazine derivative.
また、本発明において、前記無機物質としては、多孔質無機物質を用いるのが好ましい。多孔質故に表面積が大きく、悪臭の吸着能力の優れたものとなる。例えばこのような多孔質無機物質としては、前述の活性炭、ゼオライト等が挙げられる。中でも、酢酸、アンモニア等に対して優れた吸着能を有するゼオライトを用いるのが好ましい。また、ゼオライトは、白色であり繊維に担持させた場合に活性炭よりもパイル糸の色彩に影響が少なく良好である。 In the present invention, a porous inorganic substance is preferably used as the inorganic substance. Since it is porous, it has a large surface area and an excellent ability to absorb malodors. For example, as such a porous inorganic substance, the above-mentioned activated carbon, zeolite, etc. are mentioned. Among these, it is preferable to use a zeolite having an excellent adsorption ability for acetic acid, ammonia and the like. Zeolite is white and has a smaller influence on the color of the pile yarn than activated carbon when it is supported on a fiber and is good.
前記消臭剤の塗布量は2〜15g/m2(乾燥重量)とするのが好ましい。2g/m2未満では十分な除去性能が得られなくなるので好ましくない。また、15g/m2を超えても大きな消臭性能の向上はなく、徒にコストを増大することになり好ましくない。 The application amount of the deodorant is preferably 2 to 15 g / m 2 (dry weight). Less than 2 g / m 2 is not preferable because sufficient removal performance cannot be obtained. Moreover, even if it exceeds 15 g / m < 2 >, there is no big improvement in deodorization performance, and it will increase cost easily, and is not preferable.
前記消臭剤の塗布方法は、まず前記消臭剤とバインダ−樹脂を水に分散させ水分散液からなる処理剤を調合する。この時、これらの消臭剤、バインダ−樹脂を可能な限り分散させることが好ましく、バインダ−樹脂については、水との間でエマルジョン状態を形成することがより好ましい。また、調合の際予め先に消臭剤を水に分散させておいてから、バインダ−樹脂を分散するのが、消臭剤とバインダ−樹脂をより均一に分散させるのに好ましい。 In the method of applying the deodorant, first, a treatment agent comprising an aqueous dispersion is prepared by dispersing the deodorant and a binder resin in water. At this time, it is preferable to disperse these deodorants and binder resin as much as possible, and it is more preferable that the binder resin forms an emulsion state with water. In addition, it is preferable to disperse the deodorant in water before mixing and then disperse the binder resin in order to more uniformly disperse the deodorant and the binder resin.
前記バインダ−樹脂は、どのような樹脂でも使用することができる。例えば、自己架橋型アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、グリオキザ−ル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ブタジエン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル−シリコン共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、イソブチレン無水マレイン酸共重合体樹脂、エチレン−スチレン−アクリレ−トメタアクリレ−ト共重合体樹脂などが挙げられる。これらの樹脂を2種類以上混合してバインダ−樹脂としても良い。 As the binder resin, any resin can be used. For example, self-crosslinking acrylic resin, methacrylic resin, urethane resin, silicone resin, glyoxal resin, vinyl acetate resin, vinylidene chloride resin, butadiene resin, melamine resin, epoxy resin, acrylic-silicone copolymer resin, ethylene- Examples thereof include vinyl acetate copolymer resin, isobutylene maleic anhydride copolymer resin, ethylene-styrene-acrylate-methacrylate copolymer resin, and the like. Two or more of these resins may be mixed to form a binder resin.
また、前記処理剤には、分散剤や、増粘剤などの処理剤の特性向上のため各種添加剤を配合してもよいし、カ−ペットの諸性質向上を目的に、抗菌剤、難燃剤等の添加剤をこの発明の妨げにならない範囲で適宜配合することができる。 In addition, various additives may be added to the treatment agent to improve the properties of the treatment agent such as a dispersant or a thickener, and antibacterial agents, Additives such as a flame retardant can be appropriately blended within a range that does not hinder the present invention.
こうして得られる処理剤をカ−ペットのパイル糸、基布、目止め層、バッキング層のうちの一つ以上に固着させる。この固着する手段としては、特に限定されるものではないが、例えばスプレ−法、浸漬法、コ−ティング法、パディング法等が挙げられる。固着する時期は、パイル糸、基布、バッキング層それぞれ単体の状態でもよいし、基布にパイル糸を殖設した表皮層の形態で処理剤を固着してもよいし、通気性のある接着層を介して表皮層とバッキング層と接着一体化した形態で固着してもよい。また、消臭剤を目止め層の処理液に混入し、スプレ−やロ−ラ−コ−ティングで塗布して消臭機能のある目止め層としてもよい。 The treatment agent thus obtained is fixed to one or more of the carpet pile yarn, base fabric, sealing layer, and backing layer. The means for fixing is not particularly limited, and examples thereof include a spray method, a dipping method, a coating method, and a padding method. The fixing time may be a single state of the pile yarn, the base fabric, or the backing layer, or the treatment agent may be fixed in the form of a skin layer in which the pile yarn is laid on the base fabric, or a breathable adhesive. The skin layer and the backing layer may be bonded and integrated with each other through the layers. Moreover, it is good also as a sealing layer which has a deodorizing function by mixing a deodorizing agent in the process liquid of a sealing layer, and apply | coating with a spray or roller coating.
上記のように、処理剤を付与した後に乾燥させるが、乾燥手段は特に限定されないが、加熱処理するのが乾燥効率から好ましい。加熱処理温度は、100〜180℃とするのが好ましい。この温度での加熱処理によって、消臭剤の固着性をより高め、悪臭除去性能の持続耐久性を一層向上させることができる。 As described above, the treatment agent is applied and then dried, but the drying means is not particularly limited, but heat treatment is preferable from the viewpoint of drying efficiency. The heat treatment temperature is preferably 100 to 180 ° C. By the heat treatment at this temperature, it is possible to further improve the sticking property of the deodorant and further improve the durability of the malodor removal performance.
次に、この発明の一例として使用したカ−ペットの材質、構造、消臭剤及びバインダ−樹脂の構成および消臭試験の評価方法、通気度の測定方法は次の通りである。 Next, the material and structure of the carpet used as an example of the present invention, the structure of the deodorant and the binder resin, the evaluation method of the deodorization test, and the measurement method of the air permeability are as follows.
<使用材料>
基布……ポリエステル繊維からなるスパンボンド不織布基布(目付110g/m2)
パイル糸……ポリエステル繊維からなるパイル糸をタフティング機で基布に植え込む
(パイル長7mm パイル目付700g/m2)
目止め層……SBRラテックス(SBR含有量50重量%)をスプレ−加工した(塗布量30g/m2)
バッキング層……ポリエステル繊維からなるニ−ドルパンチ不織布(3.4デシテックス、厚さ7mm、目付310g/m2)
接着層……ポリエチレン樹脂パウダ−(粒径400μm、メルトフロ−レイト値200、融点107℃)
消臭剤……セバシン酸ジヒドラジドとゼオライトを一対一に混合した組成物(平均粒径が8μm)
バインダ−樹脂……ウレタン樹脂エマルジョン(大和化学工業(株)製バインダ− U−30)
<Materials used>
Base fabric: Spunbond nonwoven fabric base fabric made of polyester fibers (110 g / m 2 per unit area)
Pile yarn …… Pile yarn made of polyester fiber is planted on the base fabric using a tufting machine
(Pile length 7mm, pile weight 700g / m 2 )
Sealing layer: SBR latex (SBR content 50% by weight) was spray-processed (coating amount 30 g / m 2 )
Backing layer: Needle punch nonwoven fabric made of polyester fiber (3.4 dtex,
Adhesive layer: Polyethylene resin powder (particle size 400 μm, melt flow rate value 200, melting point 107 ° C.)
Deodorant …… Composition of one-on-one mixture of sebacic acid dihydrazide and zeolite (average particle size is 8μm)
Binder resin ... Urethane resin emulsion (Binder U-30 manufactured by Daiwa Chemical Industry Co., Ltd.)
<消臭試験>
なお上記実施例における各種消臭性能の測定は次のように行った。
(アンモニア消臭性能)
試験カ−ペット片(10cm×20cm)を内容量500ミリリットルの袋内に入れた後、袋内において濃度が200ppmとなるようにアンモニアガスを注入し、1時間経過後にアンモニアガスの残存濃度を測定し、この測定値よりアンモニアガスを除去した総量を算出し、これよりアンモニアガスの除去率(%)を算出した。
<Deodorization test>
In addition, the measurement of various deodorizing performance in the said Example was performed as follows.
(Ammonia deodorization performance)
After putting a test carpet piece (10 cm x 20 cm) into a bag with an internal volume of 500 ml, inject ammonia gas so that the concentration becomes 200 ppm in the bag, and measure the residual concentration of ammonia gas after 1 hour. Then, the total amount of ammonia gas removed was calculated from the measured value, and the ammonia gas removal rate (%) was calculated from this.
(硫化水素消臭性能)
アンモニアガスに代えて硫化水素ガスを用いて袋内において濃度が20ppmとなるように注入した以外は、上記アンモニア消臭性能測定と同様にして硫化水素の除去率(%)を算出した。
(Hydrogen sulfide deodorization performance)
The removal rate (%) of hydrogen sulfide was calculated in the same manner as the ammonia deodorization performance measurement except that hydrogen sulfide gas was used instead of ammonia gas so that the concentration in the bag was 20 ppm.
(メチルメルカプタン消臭性能)
アンモニアガスに代えてメチルメルカプタンガスを用いて袋内において濃度が40ppmとなるように注入し、4時間経過後にメチルメルカプタンガスの残存濃度を測定した以外は、上記アンモニア消臭性能測定と同様にしてメチルメルカプタンガスの除去率(%)を算出した。
(Methyl mercaptan deodorization performance)
A methyl mercaptan gas was used instead of ammonia gas so that the concentration was 40 ppm in the bag, and the remaining concentration of the methyl mercaptan gas was measured after 4 hours. The removal rate (%) of methyl mercaptan gas was calculated.
(酢酸消臭性能)
アンモニアガスに代えて酢酸ガスを用いて袋内において濃度が100ppmとなるように注入した以外は、上記アンモニア消臭性能測定と同様にして酢酸ガスの除去率(%)を算出した。
(Acetic acid deodorization performance)
The acetic acid gas removal rate (%) was calculated in the same manner as in the ammonia deodorizing performance measurement except that acetic acid gas was used instead of ammonia gas and the concentration was 100 ppm in the bag.
(ホルムアルデヒド消臭性能)
アンモニアガスに代えてホルムアルデヒドガスを用いて袋内において濃度が80ppmとなるように注入し、4時間経過後にホルムアルデヒドガスの残存濃度を測定した以外は、上記アンモニア消臭性能測定と同様にしてホルムアルデヒドの除去率(%)を算出した。
(Formaldehyde deodorization performance)
The formaldehyde gas was used instead of ammonia gas so that the concentration was 80 ppm in the bag, and the remaining concentration of formaldehyde gas was measured after 4 hours. The removal rate (%) was calculated.
そして、除去率が95%以上であるものを「◎」、除去率が80%以上95%未満であるものを「○」、除去率が70%以上80%未満であるものを「△」、除去率が70%未満であるものを「×」と評価し表1のような結果を得た。 And, “◎” when the removal rate is 95% or more, “◯” when the removal rate is 80% or more and less than 95%, “△” when the removal rate is 70% or more and less than 80%, Those having a removal rate of less than 70% were evaluated as “x”, and the results shown in Table 1 were obtained.
<通気度測定>
JIS L1096−1999の8.27.1のA法により測定した。
<Measurement of air permeability>
It was measured by A method of 8.27.1 of JIS L1096-1999.
<メルトフロ−レイト>
JIS K6924−2 1997により測定した。
<Melt flow rate>
It was measured according to JIS K6924-2 1997.
<実施例1>
まず、表皮層のステッチ側にSBRラテックス(SBR50重量%含有)をスプレ−加工し加熱乾燥して目止め層5とした。次ぎに目止め層5を上側にして、ポリエチレン樹脂パウダ−をスキャッタ−によって300g/m2散布し、ヒ−タ−で180度1分間加熱し溶融させて接着層とし、さらにその上に消臭剤を10g/m2担持したバッキング層を積層し、圧着ロ−ラ−で加圧してカ−ペットを得た。バッキング層に予め消臭剤を担持させる方法は、ポリエステル繊維からなるニ−ドルパンチ不織布を、ウレタン樹脂エマルジョン100重量部、セバシン酸ジヒドラジドとゼオライトを一対一に混合した組成物200重量部、界面活性剤1重量部からなる処理液に浸漬しマングルで絞って乾燥することにより、消臭剤を10g/m2担持するバッキング層とした。カ−ペット全体の通気度は20cm3/cm2・秒であった。
<Example 1>
First, SBR latex (containing 50% by weight of SBR) was sprayed on the stitch side of the skin layer and dried by heating to obtain a
<実施例2>
表皮層のパイル糸に、ウレタン樹脂エマルジョン100重量部、セバシン酸ジヒドラジドとゼオライトを一対一に混合した組成物200重量部、界面活性剤1重量部からなる処理液をスプレ−加工し加熱乾燥し、消臭剤を3.1g/m2担持した表皮層とした以外は実施例1と同様にしてカ−ペットを得た。カ−ペット全体の通気度は19cm3/cm2・秒であった。
<Example 2>
A processing liquid consisting of 100 parts by weight of a urethane resin emulsion, 200 parts by weight of a composition in which sebacic acid dihydrazide and zeolite are mixed in a one-to-one manner, and 1 part by weight of a surfactant is spray-processed and heat-dried on a pile yarn of the skin layer A carpet was obtained in the same manner as in Example 1 except that a skin layer carrying 3.1 g / m 2 of deodorant was used. The air permeability of the entire carpet was 19 cm 3 / cm 2 · sec.
<実施例3>
表皮層の基布に前記処理液をスプレ−加工し加熱乾燥し、消臭剤を2.1g/m2担持させた基布を使用した以外は実施例1と同様にしてカ−ペットを得た。カ−ペット全体の通気度は18cm3/cm2・秒であった。
<Example 3>
A carpet was obtained in the same manner as in Example 1 except that a base cloth carrying 2.1 g / m 2 of deodorant was used after spraying the treatment liquid onto the base cloth of the skin layer and drying by heating. It was. The air permeability of the entire carpet was 18 cm 3 / cm 2 · sec.
<実施例4>
実施例1において接着層としてポリエチレン樹脂パウダ−をスキャッタ−によって430g/m2散布した以外は実施例1と同様にしてカ−ペットを得た。カ−ペット全体の通気度は8cm3/cm2・秒であった。
<Example 4>
A carpet was obtained in the same manner as in Example 1 except that a polyethylene resin powder was sprayed at 430 g / m 2 by a scatterer as an adhesive layer in Example 1. The air permeability of the entire carpet was 8 cm 3 / cm 2 · sec.
<実施例5>
実施例1においてSBRラテックスエマルジョンに消臭剤を加え(SBR含有量40重量%、消臭剤含有量10重量%)をスプレ−加工した(塗布量60g/m2)以外は実施例1と同様にしてカ−ペットを得た。カ−ペット全体の通気度は20cm3/cm2・秒であった。
<Example 5>
A deodorant was added to the SBR latex emulsion in Example 1 (SBR content 40 wt%, deodorant content 10 wt%) and spray-processed (coating amount 60 g / m 2 ). A carpet was obtained. The air permeability of the entire carpet was 20 cm 3 / cm 2 · sec.
<比較例1>
接着層としてポリエチレン樹脂パウダ−をポリエチレン樹脂フィルムとした以外は実施例1と同様にしてカ−ペットを得た。カ−ペット全体の通気度は0.8cm3/cm2・秒であった。
<Comparative Example 1>
A carpet was obtained in the same manner as in Example 1 except that a polyethylene resin powder was used as the adhesive layer. The air permeability of the entire carpet was 0.8 cm 3 / cm 2 · sec.
<比較例2>
実施例1において消臭剤を1.8g/m2担持したバッキング層を積層した以外は実施例1と同様にしてカ−ペットを得た。カ−ペット全体の通気度は20.8cm3/cm2・秒であった。
<Comparative example 2>
A carpet was obtained in the same manner as in Example 1 except that a backing layer carrying 1.8 g / m 2 of deodorant was laminated. The air permeability of the entire carpet was 20.8 cm 3 / cm 2 · sec.
<比較例3>
実施例2において、消臭剤として平均粒径が18μmのセバシン酸ジヒドラジドを使用した以外は実施例2と同様にしてカ−ペットを得た。カ−ペット全体の通気度は19cm3/cm2・秒であった。
In Example 2, a carpet was obtained in the same manner as in Example 2 except that sebacic acid dihydrazide having an average particle size of 18 μm was used as a deodorant. The air permeability of the entire carpet was 19 cm 3 / cm 2 · sec.
1・・・消臭カ−ペット
2・・・パイル糸
3・・・基布
4・・・表皮層
5・・・目止め層
6・・・接着層
7・・・バッキング層布
8・・・消臭剤
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