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JP2006288270A - あんぽ柿の包装方法 - Google Patents

あんぽ柿の包装方法 Download PDF

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JP2006288270A
JP2006288270A JP2005113046A JP2005113046A JP2006288270A JP 2006288270 A JP2006288270 A JP 2006288270A JP 2005113046 A JP2005113046 A JP 2005113046A JP 2005113046 A JP2005113046 A JP 2005113046A JP 2006288270 A JP2006288270 A JP 2006288270A
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persimmons
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bag
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JP2005113046A
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Takamasa Tachibana
孝全 立花
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Tachibana Paper Wear KK
Original Assignee
Tachibana Paper Wear KK
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Abstract

【課題】 充分熟成され殺菌して包装されたあんぽ柿が保存中に褐変するおそれがなく、食味を良好に保持するあんぽ柿の包装方法を提供する。
【解決手段】 生柿を自然追熟し、剥皮、連づくりして干棚に吊したのち、乾燥・熟成して得たあんぽ柿11と、第1の有機系脱酸素剤12とを収容して密封した低酸素透過性の包装小袋10を、第2の脱酸素剤15と共に低酸素透過性の包装大袋14に収納して密封して、二重包装する。大袋14に封入する脱酸素剤15の酸素吸入量は、小袋10に封入する脱酸素剤12の酸素吸入量の2倍以上とする。このように包装することにより、あんぽ柿を鮮度、食味ともに良好な状態で1年以上長期保存ができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、充分熟成されたあんぽ柿の包装方法に関する。
干し柿は、生柿の皮をむき、漂白、殺菌、殺虫の目的で15〜30分イオウ蒸を行って天日乾燥をするか、40℃前後、湿度60〜70%で徐々に火力乾燥し、途中で温度を下げて水分の均一化をはかり、再び乾燥を続け約1週間で乾燥を終了する。火力乾燥の代わりに、イオウ燻蒸ののち遠赤外線照射して加工日数を早めることが行われている。いずれの場合も製品1Kgあたり亜硫酸としての残留量が0.03g以下に抑えることが必要とされている。イオウ燻蒸すると、イオウ煙霧の排出や漏れ出しに伴う臭気と酸性空気により環境を汚染することが多い。また、無公害、無農薬の食品の摂取が健康保持の上で有効であることが、消費者の間でとみに関心が高まってきている中で、亜硫酸としての残留量が無視できない製品の加工方法を改善することが望まれている。
一方、干し柿の日持ちをよくするため、真空包装、チッソガス充填包装が僅かながら行われてきた。しかし、干し柿の単価が安い割りに、大掛かりの設備をしなければならず、その費用も大きかった。また、干し柿の鮮度保持のため、鉄系脱酸素剤とエタノール製剤、乾燥剤が多用されるようになった。
脱酸素剤は、主として化学反応によって包装袋内の酸素を除去し、食品の品質保持に用いるもので、鉄粉、アスコルビン酸、活性炭などを紙またはプラスチックをベースとした通気性の良い小袋に充填したものが一般的である。脱酸素剤は、鉄又は鉄化合物の酸化反応を利用した鉄系(無機系)と、アスコルビン酸のようなレダクトン類の酸化反応や活性炭の吸着能を利用した有機系のものとがある。無機系の脱酸素剤は安全で取扱いが容易で、安価であるが、有機系のものは金属探知機にかからないという特徴がある。
また、脱酸素剤は、酸素との反応に必要な水分が予め含まれていて酸素に触れると同時に酸素を吸収し始めるタイプの自力反応型と、空気にさらすと同時に酸素の吸収をはじめる乾燥した大気下では酸素を吸収せず、高湿度の空気に触れて後、酸素を吸収するタイプの水分依存型に分類されている。鉄系脱酸素剤は、脱酸素剤の酸素吸収能と包装材料のガスバリヤー性が適切であれば、0.1%以下の低酸素濃度の雰囲気を維持することが可能であり、真空包装やガス置換包装に要求されるハイバリヤー性の包装材料を必要とされない。
脱酸素剤のメーカーも多く、主としてエージレス(三菱ガス化学(株)の登録商標)と凸版印刷(株)の鮮度保持剤等が多用されている。エージレスは、包装形態としとて水分依存型と自力反応型があるが、干し柿の鮮度保持は、劣化防止、カビ防止、変色防止などが主目的であるため、干し柿一個包装の場合は水分依存型(例えばエージレスFタイプ、凸版FTタイプ)を使用し、干し柿をひとつのトレーに数個入れて包装する場合は自力反応型(例:エージレスZタイプ、凸版Cタイプ)を使用する。
問題点:ごく最近食品の安全確保の点から干し柿も、従来より厳しい条件が要求されるようになってきた。
1.従来の脱酸素剤は内容が鉄が主成分であるため、金属探知機に感知される。そのため、干し柿の中に金属片(針、カッター刃)が残留しているのではないかとの疑念がもたれ、出荷上不都合であった。
2.鉄が主成分である脱酸素剤の中にはマンガン等の成分も含まれている。干し柿(あんぽ柿)は水分が40〜50%と多いため、暖かい室内などでは包装袋の中で醗酵してエチレン等の有害ガスを発生する。マンガンとエチレンガスが反応すると発ガン物質を発生する、といわれている。この疑いにより、鉄系の脱酸素剤は使用すべきではない。
3.水分反応型の鉄系脱酸素剤では、脱酸素日数が25℃室内で0.5〜1日であれば鮮度保持には好都合であるが、自力反応型の有機物が主成分である脱酸素剤では同一条件下で、脱酸素日数が3〜4日も要するので、鮮度保持上好ましくない。
干し柿のうち、特に水分の多いあんぽ柿(40〜50%)を脱酸素剤を使用して1年以上長期保存するのは不可能であった。第1には色が変退色し、第2には炭酸ガスとエチレンガスが発生し、第3には食味が悪くなることである。あんぽ柿を入れた袋の中に酸素吸入量を超える脱酸素剤を入れれば、早急にあんぽ柿の果肉が老化して弾力性のないものとなり、色も褐変し生気のないあんぽ柿になってしまう。
あんぽ柿を春から夏にかけて販売することが流通業者、販売業者の望みである。しかし、4月に入ると、冷蔵庫に入れておいても、酸素が低酸素透過性袋の中に入り込むため、あんぽ柿は発酵して変退色、ガス発生、食味不良となる。冷凍したあんぽ柿を解凍して食べる時、果肉がベタつき、食味しにくい。
本発明は、十分熟成されたあんぽ柿を食味の劣化なしに長期保存できる包装方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1は、水分含有率40〜50%のあんぽ柿と脱酸素剤とを低酸素透過性の包装袋または包装容器に収納し密封して長期保存に適するようにしたことを特徴とするあんぽ柿の包装方法である。請求項2は、水分含有率40〜50%のあんぽ柿と第1の脱酸素剤とを小形の低酸素透過性の包装袋に収納して密封し、さらに前記密封包装袋と第2の脱酸素剤とを前記小形の低酸素透過性包装袋より大形の包装袋または包装容器に収納し密封して長期保存に適するようにしたことを特徴とする。
請求項3は、低酸素透過性包装袋のうち、大形袋の脱酸素剤の酸素吸入量は、小形袋のそれの2倍以上の容量であることを特徴とする。
上記のように、本発明は、乾燥あんぽ柿と脱酸素剤とを低酸素透過性の包装小袋に収容して密封したので、変退色するおそれなく、長期保存することができる。
図1は水分含有率40〜50%のあんぽ柿11と脱酸素剤12とを低酸素透過性の包装袋10に収納し熱シール部13で密封した状態を示す。この場合に、包装袋10の代わりに低酸素透過性の包装容器(図示省略)に収容して密封してもよい。
図2は、同前あんぽ柿11と第1の脱酸素剤12とを小形の低酸素透過性の包装袋10に収納し熱シール部13で密封し、さらに密封すみの包装袋10と第2の脱酸素剤15とを小形の低酸素透過性包装袋10より大形の包装袋14または包装容器に収納し熱シール部16で密封した場合を示す。低酸素透過性包装袋のうち、大形の包装袋14の脱酸素剤の酸素吸入量は、小形袋10のそれの2倍以上の容量であることが好ましい。
低酸素透過性包装袋に脱酸素剤を封入したり、包装袋内の空気を抽気にしたりする場合に、微量の酸素が袋内に侵入するため、袋内の酸素濃度は徐々に高くなる。袋中のあんぽ柿は発酵をはじめるから変退色現象が起き、ガスも発生する。その結果として、あんぽ柿の食味は次第に悪くなる。この問題を解決する方法は、包装袋内に酸素が入り込まないようにすることである。低酸素透過性包装袋を二重にし、内袋となる小形袋にも、外袋となる大形袋にも各々立つ酸素剤を収納し密封する。大形袋の脱酸素剤は、小形袋のそれよりも2倍以上の酸素吸入量であることが望ましい。また、保存温度は1℃〜5℃の間に設定する。大形袋内は長期にわたって無酸素状態であり、小形袋に脱酸素剤と共に収納されているあんぽ柿も無酸素状態の中にいる。このように、二重の無酸素状態の袋に収納されているあんぽ柿は変退色もなく、ガス発生もなく、食味も悪くならない。この状態は1℃〜5℃の暗所で1年以上も持続する。
次に、低酸素透過性一重袋による包装と本発明の2重包装との比較試験を下記のように行い、その結果を表1に示す。
〔比較試験〕
a.実施場所:タチバナペーパーウエアー株式会社福島事業所
b.実施期間:平成15年11月10日〜平成17年1月10日
c.原料干柿:蜂屋柿 1個約120g 乾燥率40%
d.脱酸素剤:日本曹達製セキュールSW−150(有機系)。
セキュールBP−500(鉄系)。
e.包装袋 :OPP(延伸ポリプロピレン)/エバール(ポバール系)/PE
20/17/40(各層厚みミクロン)
酸素透過度 0.3〜4cc/m/20〜25℃
f.冷蔵庫 :三洋電機製SRR−UV1881C2
容積 1,550リットル。温度設定範囲:冷蔵庫 −6℃〜12℃
g.食味表示:5段階
秀 :とても美味。
優 :美味だが果肉がボサボサする。
良 :がまんすれば食べられる。
可 :まずい。舌先にピリっと感じる。
不可:食べられない。腐敗臭がする。
h.資料干柿:一重袋25個。二重袋25個
(食味用各15個)
i.庫内温度:5℃
Figure 2006288270
本発明による包装品の平面図。 本発明による二重包装品の平面図。
符号の説明
10 低酸素透過性の包装小袋
11 あんぽ柿
12、15 脱酸素剤
13、16 熱シール部
14 低酸素透過性の包装大袋

Claims (3)

  1. 水分含有率40〜50%のあんぽ柿と脱酸素剤とを低酸素透過性の包装袋または包装容器に収納し密封して長期保存に適するようにしたことを特徴とするあんぽ柿の包装方法。
  2. 水分含有率40〜50%のあんぽ柿と第1の脱酸素剤とを小形の低酸素透過性包装袋に収納して密封し、さらに前記密封包装袋と第2の脱酸素剤とを前記小形の低酸素透過性包装袋より大形の低酸素透過性包装袋または包装容器に収納し密封して長期保存に適するようにしたことを特徴とするあんぽ柿の包装方法。
  3. 低酸素透過性包装袋のうち、大形袋の脱酸素剤の酸素吸入量は、小形袋のそれの2倍以上の容量であることを特徴とする請求項2に記載のあんぽ柿の包装方法。
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