JP2006280389A - Dds製剤 - Google Patents
Dds製剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006280389A JP2006280389A JP2005100274A JP2005100274A JP2006280389A JP 2006280389 A JP2006280389 A JP 2006280389A JP 2005100274 A JP2005100274 A JP 2005100274A JP 2005100274 A JP2005100274 A JP 2005100274A JP 2006280389 A JP2006280389 A JP 2006280389A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drug
- liposome
- carrier
- chamber
- lipid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61M—DEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
- A61M5/00—Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
- A61M5/178—Syringes
- A61M5/28—Syringe ampoules or carpules, i.e. ampoules or carpules provided with a needle
- A61M5/284—Syringe ampoules or carpules, i.e. ampoules or carpules provided with a needle comprising means for injection of two or more media, e.g. by mixing
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/70—Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
- A61K31/7028—Compounds having saccharide radicals attached to non-saccharide compounds by glycosidic linkages
- A61K31/7034—Compounds having saccharide radicals attached to non-saccharide compounds by glycosidic linkages attached to a carbocyclic compound, e.g. phloridzin
- A61K31/704—Compounds having saccharide radicals attached to non-saccharide compounds by glycosidic linkages attached to a carbocyclic compound, e.g. phloridzin attached to a condensed carbocyclic ring system, e.g. sennosides, thiocolchicosides, escin, daunorubicin
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/10—Dispersions; Emulsions
- A61K9/127—Liposomes
- A61K9/1271—Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes, liposomes coated with polymers
- A61K9/1272—Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes, liposomes coated with polymers with substantial amounts of non-phosphatidyl, i.e. non-acylglycerophosphate, surfactants as bilayer-forming substances, e.g. cationic lipids
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/10—Dispersions; Emulsions
- A61K9/127—Liposomes
- A61K9/1277—Processes for preparing; Proliposomes
- A61K9/1278—Post-loading, e.g. by ion or pH gradient
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61M—DEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
- A61M5/00—Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
- A61M5/178—Syringes
- A61M5/31—Details
- A61M2005/3103—Leak prevention means for distal end of syringes, i.e. syringe end for mounting a needle
- A61M2005/3104—Caps for syringes without needle
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61M—DEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
- A61M5/00—Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
- A61M5/178—Syringes
- A61M5/31—Details
- A61M5/315—Pistons; Piston-rods; Guiding, blocking or restricting the movement of the rod or piston; Appliances on the rod for facilitating dosing ; Dosing mechanisms
- A61M5/31596—Pistons; Piston-rods; Guiding, blocking or restricting the movement of the rod or piston; Appliances on the rod for facilitating dosing ; Dosing mechanisms comprising means for injection of two or more media, e.g. by mixing
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Public Health (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Dispersion Chemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Anesthesiology (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Vascular Medicine (AREA)
- Heart & Thoracic Surgery (AREA)
- Hematology (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
- Infusion, Injection, And Reservoir Apparatuses (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
【課題】薬物を担持したリポソーム等の薬物運搬体や、凍結乾燥リポソームと薬剤水溶液とからなる用事混合型製剤等、公知の製剤では解決し得なかった、水環境中やリポソーム製造時の熱や剪断力に不安定な薬物の安定性を損ねることなく、薬物担体として提供することを目的とする。
【解決手段】安定に保存された薬物運搬体の水分散液と、安定に保存された固体状態の薬物とを有し、前記水分散液と薬物とを用事混合することにより薬物を担持した薬物運搬体が調製されるものであるDDS製剤であり、特に、薬物運搬体の水分散液と薬物とがそれぞれ用事混合可能に収納された2室型のプレフィルドシリンジ形態のDDS製剤である。
【選択図】 図2
【解決手段】安定に保存された薬物運搬体の水分散液と、安定に保存された固体状態の薬物とを有し、前記水分散液と薬物とを用事混合することにより薬物を担持した薬物運搬体が調製されるものであるDDS製剤であり、特に、薬物運搬体の水分散液と薬物とがそれぞれ用事混合可能に収納された2室型のプレフィルドシリンジ形態のDDS製剤である。
【選択図】 図2
Description
本発明は、薬物担体に薬物を担持せしめたDDS製剤に関するするものである。
血中滞留時間延長や局所へのターゲッティング等、ドラッグデリバリーの目的で薬物をリポソームなどの薬物担体に担持させたDDS製剤は、主に分散液状態及び乾燥製剤(例えば凍結乾燥製剤)の状態で用いられている。中でも薬物の安定性が低い場合は、薬物の安定性を確保するために、薬物担体に薬物を担持させた状態で乾燥製剤にする。例えばプロスタグランジン類などは、水環境中で不安定であるためにプロスタグランジン類−リポソーム複合体として乾燥製剤とされ、保存安定性を改善している。薬物担体の乾燥製剤は通常バイアルに保存され、用事に注射用水等に溶解して投与される。また、薬物担体の乾燥製剤と注射用水の2室を有するプレフィルドシリンジとし、用事に簡便に混合し、投与形態にすることができるキット製剤も提案されている(特許文献1:特開平5−139977号公報)。
しかし、薬物担体の乾燥製剤においては、製造するにあたり熱や機械的せん断力が生じる。薬物の選択範囲はこれらの製造条件における安定性によっても制限される。水環境中で特に不安定な薬物の場合、製造時における水環境中での不安定化は避けることができない。これをそのままプレフィルドシリンジ化するなど用事混合製剤としても問題は解決されない。これらの制限の中、薬物担体の乾燥製剤は薬物選択の幅が依然狭い。
しかし、薬物担体の乾燥製剤においては、製造するにあたり熱や機械的せん断力が生じる。薬物の選択範囲はこれらの製造条件における安定性によっても制限される。水環境中で特に不安定な薬物の場合、製造時における水環境中での不安定化は避けることができない。これをそのままプレフィルドシリンジ化するなど用事混合製剤としても問題は解決されない。これらの制限の中、薬物担体の乾燥製剤は薬物選択の幅が依然狭い。
一方、薬物運搬体として知られるリポソームの凍結乾燥製剤として、凍結乾燥空リポソーム(FDEL法)が知られている。この方法は凍結乾燥空リポソームに薬物水溶液を添加することで、薬物が高率で保持されるリポソームが得られる方法であり、熱や機械的せん断力に弱い蛋白質、ペプチド及び核酸などの溶液を凍結乾燥空リポソームに加えることで、用事調製することができる(非特許文献1:ドラッグデリバリーシステムの新展開)。
凍結乾燥空リポソーム(FDEL法)に薬物を内封する場合、熱や機械的せん断力に弱い蛋白質、ペプチド及び核酸などを保持する点で有利であるが、水環境中で不安定な薬物(一般的には凍結乾燥薬剤)の場合、一度注射用水等に溶解し、更に凍結乾燥空リポソームに加えるという操作が必要になり、煩雑である。
凍結乾燥空リポソーム(FDEL法)に薬物を内封する場合、熱や機械的せん断力に弱い蛋白質、ペプチド及び核酸などを保持する点で有利であるが、水環境中で不安定な薬物(一般的には凍結乾燥薬剤)の場合、一度注射用水等に溶解し、更に凍結乾燥空リポソームに加えるという操作が必要になり、煩雑である。
上記に掲げたこれらの現状は、薬物運搬体と薬物の課題を解決するため取り組まれている手段であるが、薬物選択の幅を広げるものの、依然薬物担体開発における薬物選択における一つの大きな制限となっており、解決する手段が切望されている。このような状況に鑑みて、本発明は、水環境中で不安定な薬物の安定性を損ねることなく、薬物担体として提供することを目的としている。
上記の課題を解決するため、本発明は下記(1)〜(5)を提供する。
(1)安定に保存された薬物運搬体の水分散液と、安定に保存された固体状態の薬物とを有し、前記水分散液と薬物とを用事混合することにより薬物を担持した薬物運搬体が調製されるものであるDDS製剤。
(2)上記薬物運搬体の水分散液が容器の第1室に、上記薬物が該容器の第2室に充填されてなり、前記第1室と第2室とは用事連通可能な隔離手段で隔離されている前記容器を有するものである上記(1)に記載のDDS製剤。
(3)上記容器は、2気室型プレフィルドシリンジである上記(2)に記載のDDS製剤。
(4)上記薬物運搬体は、リポソームである上記(1)〜(3)のいずれかに記載のDDS製剤。
(5)上記リポソームは、荷電しており、用事混合時に静電的相互作用により薬物をその表面に吸着するものである上記(4)に記載のDDS製剤。
(6)上記リポソームは、その内外水相間でpH勾配を有するものであり、それによって用事混合時により薬物をその内水相に効率よく保持せしめることが可能な上記(4)または(5)に記載のDDS製剤。
(1)安定に保存された薬物運搬体の水分散液と、安定に保存された固体状態の薬物とを有し、前記水分散液と薬物とを用事混合することにより薬物を担持した薬物運搬体が調製されるものであるDDS製剤。
(2)上記薬物運搬体の水分散液が容器の第1室に、上記薬物が該容器の第2室に充填されてなり、前記第1室と第2室とは用事連通可能な隔離手段で隔離されている前記容器を有するものである上記(1)に記載のDDS製剤。
(3)上記容器は、2気室型プレフィルドシリンジである上記(2)に記載のDDS製剤。
(4)上記薬物運搬体は、リポソームである上記(1)〜(3)のいずれかに記載のDDS製剤。
(5)上記リポソームは、荷電しており、用事混合時に静電的相互作用により薬物をその表面に吸着するものである上記(4)に記載のDDS製剤。
(6)上記リポソームは、その内外水相間でpH勾配を有するものであり、それによって用事混合時により薬物をその内水相に効率よく保持せしめることが可能な上記(4)または(5)に記載のDDS製剤。
本発明で提供する製剤は、薬物運搬体の水分散液と固体状態の薬物(特に乾燥製剤)とからなり、これらを用事混合することで、薬物を担持した薬物運搬体が調製されるDDS製剤であるので、水環境中で不安定な薬物を薬物担体として製造するときにおこる不安定化を回避し、凍結乾燥粉末状態で混合直前まで安定性を確保することが可能となる。従って、製剤時の制約を受けることがなく多岐にわたる薬物を使用することができる。また、キット製剤として提供することで簡便な操作で投与可能な状態にすることができるDDS製剤が提供される。さらに、薬物運搬体を水分散液の形態にしキット製剤化することで、該薬物運搬体が従来の乾燥製剤でも必要であった薬物溶解液の代替となり、乾燥製剤で従来行われている簡便な操作で薬物担体を調製することが可能である。
以下、本発明をより詳細に説明する。本発明の薬物運搬体の水分散液および薬物は、それぞれ独立して安定に保存するため容器に収納され保存されている。それぞれが安定に保存できるよう、容器はそれぞれ必要に応じ、水蒸気非透過性かつ酸素等のガス非透過性であることが好ましく、収納保存される薬物運搬体の水分散液または薬物が紫外線等光線に影響を受けやすい性質を有するものである場合は、さらに光非透過性、とくに紫外線非透過性であることが好ましい。両者をそれぞれバイアル瓶等に収納して用事注射器等を用いて混合操作を行って両者を混和しても良い。なお、収納保存形態をいわゆるキット形態にすることにより、本発明の簡便性は増大する。本発明において「キット製剤」は、医療従事者の業務簡略化、薬剤取り違え防止などの観点から開発されている用事調製型医薬品を示す。キット製剤の形態としては、Double-chambered vialsの一種であるMix-O-Vial、Prefilled Disposable Syringesの一種であるMin-I-Jet、専用アダプターを持つガラスバイアルとソフトバックのセットであるADD-Vantage system及び溶解済み薬剤を凍結したFrozen Premixes、あるいはソフトバッグの内部空間をバッグ内面同士の弱シールで用事連通可能な隔壁としたダブルバッグ型製剤などの形態があるが、特に限定されない。
以下、キット製剤中、薬物運搬体の水分散液を収納した部屋を第1室と称し、薬剤(薬物)を収納した部屋を第2室と称する。第1室と第2室とは上述のようにそれぞれ独立した容器であっても良いし、ひとつの容器を隔壁等で隔離されている状態にして第1室と第2室とを形成したものであっても良い。本発明の好ましい態様は、第1室の薬物運搬体の水分散液を用いて、第2室の薬剤と用事混合することができるよう構成されたキット製剤である。さらに好ましくは、第1室と第2室とがひとつの容器内に用事連通可能な隔壁等で隔離されている状態に形成された容器を有するキット製剤である。このようなキット製剤の具体例としては、シリンジ外筒内に形成される第1室と第2室とがガスケット等の隔壁で用事連通可能に隔離された2室型のプレフィルドシリンジや、第1室と第2室とがバッグ内面に形成された弱シールからなる隔壁で用事連通可能に隔離してなるダブルバッグ型の軟質バッグ等が挙げられる。
本発明のキット製剤は、薬物が水環境中で不安定な薬物である場合、特にその効果が期待できる。その理由は、本発明の構造の特徴上、薬物が水環境中で不安定化される機会を極端に抑えることができるからである。
本発明のキット製剤は、薬物が水環境中で不安定な薬物である場合、特にその効果が期待できる。その理由は、本発明の構造の特徴上、薬物が水環境中で不安定化される機会を極端に抑えることができるからである。
本発明のキット製剤を構成する容器の一例として、図1にその断面図を示す2室型プレフィルドシリンジを備えたキット製剤がある。図2は、図1に示す2室型プレフィルドシリンジを備えたキット製剤のa−a線断面図である。
2室型プレフィルドシリンジ10は、キャップ6により液密に封止された内容物を排出可能な先端開口と後端開口とを有する筒状体からなる外筒8と、外筒内に配置された先端側塞栓4および後端側塞栓3と、該後端側塞栓3の後端に連結された押子7とで構成されている。外筒8の先端内面から先端側塞栓4先端までの空間(第2室)には、後述する薬剤2が収納されており、先端側塞栓4後端から後端側塞栓3先端までの空間(第1室)には、後述する薬物運搬体の水分散液1が収納されている。外筒8には、先端側塞栓4より若干先端側から該先端側塞栓の厚みより長くなるように外筒8の内面軸方向に沿って側路5が設けられている。この側路5は、外筒8内表面の溝であり、図2に示されるように、内表面が平滑な通常の外筒を成形した後、外筒8内面側から外筒側壁をへこませて対応する外筒8の外面側へ隆起させることで溝を形成しても良いし、外筒8を射出成形する際に使用する内外金型の側面に対応する形状の凸部および凹部を設けるなどして側路5を構成する溝を形成することもできる。この他、内表面が平滑な通常の外筒を成形した後、側路5を形成する溝を切削することにより形成させても良い。
2室型プレフィルドシリンジ10は、キャップ6により液密に封止された内容物を排出可能な先端開口と後端開口とを有する筒状体からなる外筒8と、外筒内に配置された先端側塞栓4および後端側塞栓3と、該後端側塞栓3の後端に連結された押子7とで構成されている。外筒8の先端内面から先端側塞栓4先端までの空間(第2室)には、後述する薬剤2が収納されており、先端側塞栓4後端から後端側塞栓3先端までの空間(第1室)には、後述する薬物運搬体の水分散液1が収納されている。外筒8には、先端側塞栓4より若干先端側から該先端側塞栓の厚みより長くなるように外筒8の内面軸方向に沿って側路5が設けられている。この側路5は、外筒8内表面の溝であり、図2に示されるように、内表面が平滑な通常の外筒を成形した後、外筒8内面側から外筒側壁をへこませて対応する外筒8の外面側へ隆起させることで溝を形成しても良いし、外筒8を射出成形する際に使用する内外金型の側面に対応する形状の凸部および凹部を設けるなどして側路5を構成する溝を形成することもできる。この他、内表面が平滑な通常の外筒を成形した後、側路5を形成する溝を切削することにより形成させても良い。
外筒8は、硬質であり、かつ内部の状態が視認できるよう透明であることが好ましく、外筒8の形成材料としては、ガラス、ポリプロピレン、ポリエチレン、環状ポリオレフィン、ポリ4−メチルペンテン、塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、等を用いることができるが、透明性を求めない場合はステンレス等の金属を形成材料としても良い。これらのうち、薬剤非吸着性、耐薬剤性の観点からガラス、ポリプロピレン、環状ポリオレフィンが好ましい。後端側塞栓3、先端側塞栓4は、第1室および第2室を規定し、外筒8内面との間に液密性と摺動性を付与するものである。後端側塞栓3、先端側塞栓4の形成材料としては、イソプレンゴム、ブチルゴムなどの合成ゴムの他、SEBS、SEPS、SEPE、SIS、SBR等のスチレン系エラストマーあるいはそれらのスチレン系エラストマーの水添物やエチレン−αオレフィン共重合体等のオレフィン系エラストマーやこれらにポリプロピレンやポリエチレン等の樹脂を配合した樹脂組成物等を用いることができる。キャップ6は、外筒8の先端開口を液密に封止するものであり、形成材料としては、上述の合成ゴムや各種エラストマー、あるいはポリプロピレンやポリエチレン等の合成樹脂を用いることができる。押子7は後端側塞栓3に押圧力を伝達するものであり、硬質な材料で形成することが好ましい。押子7の形成材料としては、外筒8で例示した各種材料を用いることができる。
次に、このような2室型プレフィルドシリンジ10を容器として使用したキット製剤の使用方法を説明する。まず、外筒8の先端開口を封止するキャップ6を外し先端開口を露出させるか、キャップ6を緩めるなどして第2室から排気可能な状態としておく。このとき、図示しない注射針を該先端開口に装着させても良い。次に、2室型プレフィルドシリンジ10の先端を上に向けて押子7を該シリンジの先端方向に押圧すると、後端側塞栓3とともに、充填された第1室内の薬物運搬体の水分散液1と先端側塞栓4とが先端方向に移動し、側路5に先端側塞栓4がさしかかる。押子7を押圧し続けると、先端側塞栓4の後端が側路5を通過する。この時点で先端側塞栓4は側路5上に配置され、側路5の先端側が第2室との連絡を維持するとともに、側路5の後端側が第1室と連絡する。この状態になると押子7へ掛けられた押圧力は先端側塞栓4へは伝達されず、後端側塞栓3から第1室内に充填された薬物運搬体の水分散液へ伝達された時点で、該水分散液が側路5を経て第2室内へ流入させる力になり、順次、該水分散液は第1室内から第2室へ流入し第2室内の空気は第1室内、流入が完了すると後端側塞栓3と先端側塞栓4とが接合する。接合した時点で押子への押圧を停止し、泡立てないように注意して薬物運搬体の水分散液1に第1室内の薬剤2を溶解させる。キャップ6を外さずに装着したまま緩めておいていた場合には、再度キャップ6をしっかり締めて転倒混和を行うこともできる。薬剤が薬物運搬体に捕捉されるのに必要な所定時間経過した後、再び押子7を押圧し、投与操作を行う。
本発明のキット製剤は、使用に際し、薬物運搬体の水分散体で乾燥製剤を溶解させる工程を含む。薬物運搬体の多くは、溶解補助剤から形成されるため、その水分散体は溶解補助剤としての効果を有する。難溶性の乾燥製剤を溶解する場合、本発明の形態は好適である。なぜなら、薬物運搬体の水分散体が、注射用水等に溶解しにくい難溶性の乾燥製剤の溶解度を高め、注射用水に溶解するよりも高い濃度を達成することができるからである。
本発明における第1室に充填される薬物運搬体の水分散液について詳細に説明する。本発明における薬物運搬体は、水分散液の状態で安定に保存され、安定な薬物運搬体の水分散液が得られるものであれば特に制限されない。担体の中で、最も例が多いものとしては例えば粒子状担体が挙げられる。粒子状担体には、例えば、W(水相)/O(油相)型とW/O/W型とが存在する。代表的なW/O型担体としては、例えば、ミセル、マイクロスフェア等が挙げられる。また、代表的なW/O/W型担体としては、例えば、閉鎖小胞体が挙げられる。中でも、閉鎖小胞体が好ましい。
閉鎖小胞体は、薬剤を内封することのできる構造を有するものであれば、特に限定されない。また、使用される閉鎖小胞体は、様々な形態をとることができる。閉鎖小胞体としては、例えば、閉鎖小胞体の内部に薬剤を高濃度封入することのできる潜在的機能を有する、リポソーム、マイクロカプセル、リピッドマイクロスフェア、ナノパーテイクル等を挙げることができる。
閉鎖小胞体は、薬剤を内封することのできる構造を有するものであれば、特に限定されない。また、使用される閉鎖小胞体は、様々な形態をとることができる。閉鎖小胞体としては、例えば、閉鎖小胞体の内部に薬剤を高濃度封入することのできる潜在的機能を有する、リポソーム、マイクロカプセル、リピッドマイクロスフェア、ナノパーテイクル等を挙げることができる。
担体は、球状またはそれに近い形態をとることができる。その粒子径(粒子外径の直径)は、通常0.01〜500μmであり、好ましくは0.03〜0.4μmであり、より好ましくは0.05〜0.2μmである。また、リポソームの粒子径は、通常、0.02〜1μmであり、0.05〜0.2μmが好ましい。
マイクロカプセルの粒子径は、通常、1〜500μmであり、1〜150μmが好ましい。リピッドマイクロスフェアの粒子径は、通常、1〜500μmであり、1〜300μmが好ましい。ナノパーテイクルの粒子径は、通常、0.01〜1μmであり、0.01〜0.2μmが好ましい。
なお、粒子外径の直径は、動的光散乱法により測定されるリポソーム製剤全粒子の直径の平均値である。
なお、粒子外径の直径は、動的光散乱法により測定されるリポソーム製剤全粒子の直径の平均値である。
これらのなかで特に好ましい形態例はリポソームである。以下、使用される担体がリポソームである態様を例にとって説明する。
リポソームは、一般的に、リン脂質二分子膜からなる閉鎖小胞体である。さらに詳しくは、リポソームは、疎水性基と親水性基とを含有するリン脂質が両方の極性に基づいて膜を生じ、当該膜が内部に外界から隔てられた空間を形成する構造を有するものである。そして、当該空間内は水相(内水相)である。リポソームは、膜構成成分として、リン脂質以外の脂質を含むことができる。また、親水性高分子を、リポソームのいずれの膜構成成分にも結合させることができる。
リポソーム製剤は、このリポソームを担体とし、これに薬剤を担持させたものである。この場合、薬剤がリポソームの内水相に存在するものでも良く、担体の構成成分である脂質層表層に静電的相互作用などで固定化された状態で存在するものでも良く、脂質層内に一部または全ての部分が含まれている状態であっても良い。
リポソームは、一般的に、リン脂質二分子膜からなる閉鎖小胞体である。さらに詳しくは、リポソームは、疎水性基と親水性基とを含有するリン脂質が両方の極性に基づいて膜を生じ、当該膜が内部に外界から隔てられた空間を形成する構造を有するものである。そして、当該空間内は水相(内水相)である。リポソームは、膜構成成分として、リン脂質以外の脂質を含むことができる。また、親水性高分子を、リポソームのいずれの膜構成成分にも結合させることができる。
リポソーム製剤は、このリポソームを担体とし、これに薬剤を担持させたものである。この場合、薬剤がリポソームの内水相に存在するものでも良く、担体の構成成分である脂質層表層に静電的相互作用などで固定化された状態で存在するものでも良く、脂質層内に一部または全ての部分が含まれている状態であっても良い。
「リン脂質」とは、生体膜の主要構成成分であり、分子内に長鎖アルキル基より構成される疎水性基とリン酸基より構成される親水性基のグループを持つ両親媒性物質である。リン脂質としては、フォスファチジルコリン(=レシチン)が挙げられる。また、酸性リン脂質としてはフォスファチジルグリセロール、フォスファチジン酸、フォスファチジルエタノールアミン、フォスファチジルセリン、フォスファチジルイノシトールがある。他にはスフィンゴミエリンなどのスフィンゴリン脂質や、カルジオリピン等の天然あるいは合成のリン脂質もしくはこれらの誘導体、およびこれらを常法に従って水素添加したもの等を挙げることができる。以下、これらを含む意味で「リン脂質」をリン脂質類と称することもある。主膜材として、単一種のリン脂質を含んでいてもよく、複数種のリン脂質を含んでいてもよい。
リポソームは、封入された薬剤が、保存時にあるいは血液などの生体中で容易に漏出しないようにするため、主膜材として相転移点が生体内温度(35℃〜37℃)より高いリン脂質を用いることが好適である。さらに、このようなリポソームを製造する場合には、生体温度より高い温度に晒される場合がある。すなわち、50℃〜70℃程度、例えば60℃前後の温度条件下で製造されることがあり、熱によるリポソーム形成に対する影響が大きくなるので、これらの温度より高い相転移点を持つ主膜材を用いることが特に好ましい。具体的には、主膜材の相転移点は50℃以上のリン脂質であることが好ましい。
リポソームは、上記主膜材とともに他の膜成分を含んでいてもよい。たとえば、リン脂質以外の脂質もしくはその誘導体(以下、他の脂質類と称することもある)を含み、上記リン脂質とともに混合脂質による膜を形成することが好ましい。
「リン脂質以外の脂質」とは、分子内に長鎖アルキル基等より構成される疎水性基を有し、リン酸基を分子内に含まない脂質であり、特に限定されないがグリセロ糖脂質、スフィンゴ糖脂質および安定化剤として後述するコレステロールなどのステロール類等およびこれらの水素添加物などの誘導体を挙げることができる。コレステロール誘導体とは、シクロペンタノヒドロフェナントレン環を有するステロール類であり、具体例としては特に限定されないがコレスタノールが挙げられる。
混合脂質は、他の脂質類のそれぞれ単一種含んでいてもよく、複数種含んでいてもよい。
「リン脂質以外の脂質」とは、分子内に長鎖アルキル基等より構成される疎水性基を有し、リン酸基を分子内に含まない脂質であり、特に限定されないがグリセロ糖脂質、スフィンゴ糖脂質および安定化剤として後述するコレステロールなどのステロール類等およびこれらの水素添加物などの誘導体を挙げることができる。コレステロール誘導体とは、シクロペンタノヒドロフェナントレン環を有するステロール類であり、具体例としては特に限定されないがコレスタノールが挙げられる。
混合脂質は、他の脂質類のそれぞれ単一種含んでいてもよく、複数種含んでいてもよい。
本発明におけるリポソームは、上記膜構成脂質とともに、上記膜構造を保持しうるものであって、リポソームに含むことができる他の膜成分を、本発明の目的を損なわない範囲で含むことができる。他の膜成分としては、脂質の物性を変化させ担体の膜成分に所望の特性を付与するための表面修飾剤が挙げられる。表面修飾剤としては、特に限定されないが荷電物質、親水性高分子の誘導体、水溶性多糖類の誘導体などが挙げられる。
本発明におけるリポソームにおける荷電物質は、薬物の荷電に対して逆の荷電を有することが好ましい。
本発明におけるリポソームにおける荷電物質は、薬物の荷電に対して逆の荷電を有することが好ましい。
荷電物質は、特に限定されないが、アミノ基、アミジノ基、グアジニノ基などの塩基性官能基を有する化合物、酸性官能基を有する化合物などが挙げられる。
塩基性化合物としては、特開昭61−161246号に開示されたDOTMA、特表平5−508626号に開示されたDOTAP、特開平2−292246号に開示されたトランスフェクタム(Transfectam)、特開平4−108391号に開示されたTMAG、国際公開第97/42166号に開示された3,5-ジペンタデシロキシベンズアミジン塩酸塩、DOSPA、TfxTM-50、DDAB、DC-CHOL、DMRIEなどが挙げられる。
酸性官能基を有する化合物としては、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸、ガングリオシドGM1、ガングリオシドGM3等のシアル酸を有するガングリオシド類、N-アシル-L-グルタミン等の酸性アミノ酸系界面活性剤などが挙げられる。
塩基性化合物としては、特開昭61−161246号に開示されたDOTMA、特表平5−508626号に開示されたDOTAP、特開平2−292246号に開示されたトランスフェクタム(Transfectam)、特開平4−108391号に開示されたTMAG、国際公開第97/42166号に開示された3,5-ジペンタデシロキシベンズアミジン塩酸塩、DOSPA、TfxTM-50、DDAB、DC-CHOL、DMRIEなどが挙げられる。
酸性官能基を有する化合物としては、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸、ガングリオシドGM1、ガングリオシドGM3等のシアル酸を有するガングリオシド類、N-アシル-L-グルタミン等の酸性アミノ酸系界面活性剤などが挙げられる。
上記荷電物質が、脂質に、塩基性官能基を有する化合物が結合した物質である場合には、カチオン化脂質と称される。カチオン化脂質の脂質部分はリポソームの脂質二分子膜中に安定化され、塩基性官能基部分は担体の脂質二重層の膜表面上(外膜表面上および/または内膜表面上)に存在することができる。カチオン化脂質で膜を修飾することにより、リポソーム膜と細胞との接着性等を高めることができる。
水溶性多糖類としては、特に限定されないが、たとえばグルクロン酸、シアル酸、デキストラン、プルラン、アミロース、アミロペクチン、キトサン、マンナン、シクロデキストリン、ペクチン、カラギーナンなどの水溶性多糖類などが挙げられる。水溶性多糖類の誘導体は、糖脂質などが挙げられる。
表面修飾剤が水溶性多糖を含む場合、水溶性多糖が結合する脂質としては、例えば、疎水性の領域を有する化合物(疎水性化合物)を挙げることができる。疎水性化合物としては、例えば、上述した混合した混合脂質を構成するリン脂質や、ステロール等の他の脂質類、あるいは、長鎖脂肪族アルコール、ポリオキシプロピレンアルキル、グリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。中でも、リン脂質が好ましい態様の一つである。
このような表面修飾剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
このような表面修飾剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
親水性高分子で修飾されたリポソームとしては、例えば、リポソームの外側の表面に親水性高分子が化学的または物理的に結合しているものが挙げられる。もちろん、当該リポソームは、リポソームの内側に親水性高分子を結合させることができる。具体的なリポソームしては、例えば、親水性高分子が膜の内側および外側双方に結合しているリポソーム、親水性高分子が膜の外側にのみ結合しているリポソームが挙げられる。中でも、脂質二分子膜の外側のみが親水性高分子で選択的に表面修飾されているリポソームが好ましい。なぜなら、このようなリポソームである場合、親水性高分子は、内水相のpHが低い場合でも膜の安定性を確保することが可能であり、リポソームの血中滞留性を優れたものとするからである。
また上記とは別に、反応活性な官能基を持つリン脂質等の膜構成脂質を含有するリポソームを常法にて製造した後、リポソーム外液に片末端活性化PEGを添加して官能基を持つリン脂質等の膜構成脂質と結合させることにより、リポソームを製造することもできる。
またリポソームは、上記方法以外にも、上記の各構成成分を混合し、高圧吐出型乳化機により高圧吐出させることにより得ることもできる。この方法は、「ライフサイエンスにおけるリポソーム」(寺田、吉村ら;シュプリンガー・フェアラーク東京(1992))に具体的に記載されており、この記載を引用して本明細書の記載されているものとする。
またリポソームは、上記方法以外にも、上記の各構成成分を混合し、高圧吐出型乳化機により高圧吐出させることにより得ることもできる。この方法は、「ライフサイエンスにおけるリポソーム」(寺田、吉村ら;シュプリンガー・フェアラーク東京(1992))に具体的に記載されており、この記載を引用して本明細書の記載されているものとする。
親水性高分子で修飾されたリポソームは、リポソームの物理的安定性の観点からも好ましい。親水性高分子を修飾することによりリポソーム同士の物理接触に伴う凝集及び融合を阻害し、リポソーム長期保存時のリポソームの安定性を高めるからである。
親水性高分子としては、特に限定されないがポリエチレングリコール、フィコール、ポリビニルアルコール、スチレン−無水マレイン酸交互共重合体、ジビニルエーテル−無水マレイン酸交互共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルメチルオキサゾリン、ポリエチルオキサゾリン、ポリヒドロキシプロピルオキサゾリン、ポリヒドロキシプロピルメタアクリルアミド、ポリメタアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリヒドロキシプロピルメタアクリレート、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアスパルトアミド、合成ポリアミノ酸などが挙げられる。
これらの中でも、ポリエチレングリコール(PEG)は、血中滞留性を向上させる効果があり、好ましい。PEGの分子量は、特に限定されないが、通常、500〜10,000ダルトン、好ましくは1,000〜7,000ダルトン、より好ましくは2,000〜5,000ダルトンである。
親水性高分子としては、特に限定されないがポリエチレングリコール、フィコール、ポリビニルアルコール、スチレン−無水マレイン酸交互共重合体、ジビニルエーテル−無水マレイン酸交互共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルメチルオキサゾリン、ポリエチルオキサゾリン、ポリヒドロキシプロピルオキサゾリン、ポリヒドロキシプロピルメタアクリルアミド、ポリメタアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリヒドロキシプロピルメタアクリレート、ポリヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアスパルトアミド、合成ポリアミノ酸などが挙げられる。
これらの中でも、ポリエチレングリコール(PEG)は、血中滞留性を向上させる効果があり、好ましい。PEGの分子量は、特に限定されないが、通常、500〜10,000ダルトン、好ましくは1,000〜7,000ダルトン、より好ましくは2,000〜5,000ダルトンである。
上記のような親水性高分子は、通常、脂質部分(疎水性部分)を含む脂質誘導体で導入される。この脂質部分は、特に限定されないが、リン脂質、長鎖脂肪族アルコール、ステロール、ポリオキシプロピレンアルキル、またはグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。たとえば、親水性高分子がポリエチレングリコール(PEG)である場合、その脂質誘導体として、PEGのリン脂質誘導体またはコレステロール誘導体が挙げられる。脂質部分がリン脂質であるときは、該部分がフォスファチジルエタノールアミンであることが望ましい。また、脂質部分がリン脂質であるときは、リン脂質のアシル鎖は、飽和脂肪酸であることが望ましく、またアシル鎖の鎖長はC14−C20、さらにはC16−C18であることが望ましい。具体的には、ジパルミトイル、ジステアロイルあるいはパルミトイルステアロイルである。
これらのうちでも、PEGのリン脂質誘導体であるポリエチレングリコール−フォスファチジルエタノールアミン(PEG-PE)は汎用の化合物であり、入手容易である。
これらのうちでも、PEGのリン脂質誘導体であるポリエチレングリコール−フォスファチジルエタノールアミン(PEG-PE)は汎用の化合物であり、入手容易である。
親水性高分子の脂質誘導体は、上記の親水性高分子と上記の脂質とからなる。上記の親水性高分子と上記の脂質との組み合わせは、特に限定されない。目的に応じて適宜組み合わせたものを使用することができる。例えば、リン脂質、ステロール等の他の脂質類、長鎖脂肪族アルコール、グリセリン脂肪酸エステルの中から選ばれる少なくとも1つと、PEG、PG、PPGの中から選ばれる少なくとも1つとが結合した親水性高分子の誘導体が挙げられる。具体的には、ポリオキシプロピレンアルキルなどが挙げられる。親水性高分子がポリエチレングリコール(PEG)である場合、脂質としてリン脂質、コレステロールを選択するのが好適な態様の1つである。このような組み合わせによるPEGの脂質誘導体としては、例えば、PEGのリン脂質誘導体またはPEGのコレステロール誘導体が挙げられる。
これらの中でも、PEGのリン脂質誘導体が好ましい態様の一つとして挙げられる。PEGのリン脂質誘導体としては、例えば、ポリエチレングリコール−ジステアロイルフォスファチジルエタノールアミン(PEG-DSPE)が挙げられる。PEG-DSPEは、汎用の化合物であり入手容易であることから好ましい。
上記の第1の親水性高分子は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの中でも、PEGのリン脂質誘導体が好ましい態様の一つとして挙げられる。PEGのリン脂質誘導体としては、例えば、ポリエチレングリコール−ジステアロイルフォスファチジルエタノールアミン(PEG-DSPE)が挙げられる。PEG-DSPEは、汎用の化合物であり入手容易であることから好ましい。
上記の第1の親水性高分子は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
このような親水性高分子の脂質誘導体は、従来公知の方法によって製造することができる。親水性高分子の脂質誘導体の一例であるPEGのリン脂質誘導体を合成する方法としては、例えば、PEGに対し反応可能な官能基を有するリン脂質と、PEGとを、触媒を用いて反応させる方法が挙げられる。当該触媒としては、例えば、塩化シアヌル、カルボジイミド、酸無水物、グルタルアルデヒドが挙げられる。このような反応により、前記官能基とPEGとを共有結合させてPEGのリン脂質誘導体を得ることができる。
このような第1の親水性高分子の脂質誘導体を用いて表面修飾されたリポソームは、血漿中のオプソニンタンパク質等が当該リポソームの表面へ吸着するのを防止して当該リポソームの血中安定性を高め、RESでの捕捉を回避することが可能となり、薬物の送達目的とする組織や細胞への送達性を高めることができる。
このような第1の親水性高分子の脂質誘導体を用いて表面修飾されたリポソームは、血漿中のオプソニンタンパク質等が当該リポソームの表面へ吸着するのを防止して当該リポソームの血中安定性を高め、RESでの捕捉を回避することが可能となり、薬物の送達目的とする組織や細胞への送達性を高めることができる。
リポソームは、上記リン脂質、親水性高分子の脂質誘導体の他に、他の膜構成成分を含むことができる。他の膜構成成分としては、例えば、リン脂質以外の脂質およびその誘導体(以下、これらを「他の脂質類」と称することもある。)が挙げられる。リポソームは、主膜材として上記のリン脂質および親水性高分子の脂質誘導体とともに、他の脂質類を含む混合脂質による膜で形成されるのが好ましい。
親水性高分子で修飾されたリポソームにおいて、親水性高分子による脂質膜(総脂質)の修飾率は、リポソームの膜脂質に対して、通常0.1〜20mol%であり、好ましくは0.1〜15mol%であり、より好ましくは0.2〜10mol%である。
また、親水性高分子がPEGである場合、PEGで修飾されたリポソームにおいて、PEGによる脂質膜(総脂質)の修飾率は、リポソームの膜脂質に対して、通常0.1〜20mol%であり、好ましくは0.1〜10mol%であり、より好ましくは0.2〜7.5mol%である。
なお、本発明において、総脂質とは、親水性高分子の脂質誘導体を含むリポソームの膜を構成するすべての脂質の総量である。当該脂質には、例えば、リン脂質、親水性高分子の脂質誘導体の脂質、他の脂質類、表面修飾剤に含有される脂質が含まれる。
また、親水性高分子がPEGである場合、PEGで修飾されたリポソームにおいて、PEGによる脂質膜(総脂質)の修飾率は、リポソームの膜脂質に対して、通常0.1〜20mol%であり、好ましくは0.1〜10mol%であり、より好ましくは0.2〜7.5mol%である。
なお、本発明において、総脂質とは、親水性高分子の脂質誘導体を含むリポソームの膜を構成するすべての脂質の総量である。当該脂質には、例えば、リン脂質、親水性高分子の脂質誘導体の脂質、他の脂質類、表面修飾剤に含有される脂質が含まれる。
また、親水性高分子で修飾されたリポソームにおいて、主要構成成分であるリン脂質の量は、膜脂質全体中、通常、20〜100mol%であり、好ましくは40〜100mol%である。また、親水性高分子で修飾されたリポソームにおいて、リン脂質以外の他の脂質類の量は、膜脂質全体中、通常、0〜80mol%であり、好ましくは0〜60mol%である。
酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、アスコルビン酸、尿酸、トコフェロール同族体(例えば、ビタミンE)が挙げられる。なお、トコフェロールには、α、β、γ、δの4個の異性体が存在するが本発明においてはいずれも使用できる。使用される安定化剤および/または酸化防止剤は、剤型に応じて上記の中から適宜選択されるが、これらに限定されるものではない。このような安定化剤および酸化防止剤は、それぞれ単独でまたは2種以上組み合わせて使用することができる。また、酸化防止の観点からは、上記分散体は窒素など不活性ガス充填包装とすることが望ましい。
リポソームを所望のサイズにサイジングするために、いくつかの技術が利用可能である(G.Gregoriadis編「Liposome Technology Liposome Preparation and Related Techniques」2nd edition,Vol.I-III、CRC Press)。この記載を引用して本明細書の記載されているものとする。
リポソーム分散液は、エクストルーダーを用いて、フィルターを複数回強制通過させることによりユニラメラ化することができる。通常、フィルターは、所望径より大径の孔径をもつもの、最後に所望径の得られるものの孔径の異なるものを2種以上使用する。
リポソーム分散液は、エクストルーダーを用いて、フィルターを複数回強制通過させることによりユニラメラ化することができる。通常、フィルターは、所望径より大径の孔径をもつもの、最後に所望径の得られるものの孔径の異なるものを2種以上使用する。
リポソームの脂質二分子膜構造については、ユニラメラ小胞(Small Unilamellar Vesicle,SUV、Large Unilamellar Vesicle,LUV)および複数枚からなる多重ラメラ小胞(Multilamellar Vesicle,MLV)などの膜構造が知られている。本発明においては、リポソームは、いずれの膜構造も用いることができる。中でも、ユニラメラ小胞のリポソームが好ましく、リポソームの安定性よりLUVリポソームが好ましい。
ユニラメラ小胞のリポソームは、従来公知の方法に従って調製することができる。例えば、リポソームを無水エタノールのような溶媒に分散させて、主に多層構造のマルチラメラリポソームで構成されているリポソームからなるリポソーム分散液とし、次で、このリポソーム分散液を、エクストルーダーを用いて、フィルターを複数回強制通過させることによりユニラメラ化されたリポソームを得ることができる。通常、フィルターは、所望径より大径の孔径をもつもの、最後に所望径の得られるものの孔径の異なるものを2種以上使用する。このようにエクストルーダーを用いて孔径の異なるフィルターの通過回数を多くするほどユニラメラ化率が高くなり、実質的にユニラメラ小胞のリポソームとみなせるようになる。実質的にユニラメラ小胞とは、具体的には、リポソーム製剤を構成する全担体(小胞)中、ユニラメラ小胞が占める割合が、存在比で全体の50%以上であればよく、80%以上であることが好ましい。
本発明において調製されるリポソーム分散液等の薬物運搬体の水分散液に用いる水は、さらに医薬的に許容される添加物を含むものであってもよい。このような添加物の例として、生理食塩水とするための浸透圧調整などの目的で添加される塩化ナトリウムの他、医薬的に許容される有機溶媒、コラーゲン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、水溶性デキストラン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、エチルセルロース、キサンタンガム、アラビアゴム、カゼイン、ゼラチン、寒天、ジグリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ワセリン、パラフィン、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ヒト血清アルブミン(HSA)、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、スクロース、グルコース、PBS、生体内分解性ポリマー、無血清培地、医薬添加物として許容される界面活性剤あるいは生体内で許容し得る生理的pHの緩衝液などが挙げられる。使用される添加物は、剤型に応じて上記の中から適宜あるいは組合せて選択されるが、これらに限定されるものではない。
上記の中でもリポソーム保存時の物理的安定性の観点から、添加物としては、生理食塩水などの電解質を用いずに、糖類や多価アルコールを用いることが望ましい。電解質が存在すると、リポソーム表面から自由水を奪いリポソーム間での凝集や融合を引き起こし、リポソームとしての物理的安定性を損なうためである。
上記の中でも脂質類の化学的安定性の観点から、pHを調整することが望ましい。脂質類の化学的安定性よりpH6.5前後に設定することが望ましい。さらにpHは緩衝化剤を用いてpHを安定化させるほうが良い。なお、緩衝化剤自体が電解質であるが、20mM濃度程度の緩衝化剤であればリポソームの物理的安定性を損なわない。
本発明のキット製剤は、これら添加物を含む態様の薬物運搬体の水分散液を、医薬組成物として供することができる。本発明の医薬組成物は、通常の方法、たとえば0〜8℃での冷蔵あるいは1〜30℃の室温で保存することができる。
本発明における第2室に充填される固体状態の薬物について詳細に説明する。本発明のキット製剤は、特に制限されないが、第2室に収納される固体状態の薬物が乾燥製剤であることが好ましい。その形態は、固形状、粉末状、ケーキ状などの形態がある。本発明の乾燥製剤は、既知の方法で乾燥させることができる。その製造法としてはスプレードライや凍結させた後減圧下で乾燥させ、凍結乾燥製剤とする方法などがある。本発明において、薬物運搬体の水分散液で速やかに可溶化することを考えると、凍結乾燥製剤であることが望ましい。
凍結乾燥製剤は、既知の方法によって第2室において薬剤溶液を凍結乾燥されることでもよく、また別途凍結乾燥製剤を製造し、それを充填しても良い。
凍結乾燥製剤は、既知の方法によって第2室において薬剤溶液を凍結乾燥されることでもよく、また別途凍結乾燥製剤を製造し、それを充填しても良い。
薬物としては、治療および/または診断のための薬物がある。具体的には、例えば、核酸、ポリヌクレオチド、遺伝子およびその類縁体、抗癌剤、抗生物質、酵素剤、抗酸化剤、脂質取り込み阻害剤、ホルモン剤、抗炎症剤、ステロイド剤、血管拡張剤、アンジオテンシン変換酵素阻害剤、アンジオテンシン受容体拮抗剤、平滑筋細胞の増殖・遊走阻害剤、血小板凝集阻害剤、抗凝固剤、ケミカルメデイエーターの遊離阻害剤、血管内皮細胞の増殖促進または抑制剤、アルドース還元酵素阻害剤、メサンギウム細胞増殖阻害剤、リポキシゲナーゼ阻害剤、免疫抑制剤、免疫賦活剤、抗ウイルス剤、メイラード反応抑制剤、アミロイドーシス阻害剤、一酸化窒素合成阻害剤、AGEs(Advanced glycation endproducts)阻害剤、光化学療法に用いられる薬剤、中性子捕捉療法に用いられる薬剤、音響化学治療に用いられる薬剤、温熱療法に用いられる薬剤、ラジカルスカベンチャー、タンパク質、ペプチド、グリコサミノグリカンおよびその誘導体、オリゴ糖および多糖およびそれらの誘導体等が挙げられる。
中でも、塩酸ドパミン、メシル酸ガベキサート、ノルエピネフリン、塩酸ブロムヘキシン、メトクロプラミド、エピネフリン、ビタミンB1、ビタミンB6、カルボプラチン、シスプラチン、オキサリプラチン、塩酸ドキソルビシン、塩酸エピルビシン、塩酸ゲムシタビン、塩酸イリノテカン、塩酸トポテカン、酒石酸ビノレビン、硫酸ビンクリスチンが好ましい。
薬物としては、薬物担体と混合した際に薬物担体の形成を損ねない限り特に限定されるものではない。具体的には、例えば、X線造影剤、超音波診断剤、放射性同位元素標識核医学診断薬、核磁気共鳴診断用診断薬などの体内診断薬が挙げられる。
本発明の製剤は、担体リポソームを形成した後、その膜内外のイオン勾配を利用して薬剤を導入する遠隔装填(Remote loading)と称される方法により達成することもできる。Remote loading法は、適切な水性媒体に溶解された場合に、荷電状態で存在し得る慣用的薬剤に関して用い得る。リポソームの内側/外側にイオン勾配を形成することで、薬剤は形成された勾配に従いリポソーム膜を透過し、速やかに効率よく薬剤を高濃度に封入し得るもので、薬剤によって向き不向きがあるが、用事混合型のキット製剤である本発明をより一層優れたものとすることができる。
リポソーム膜を隔てて形成される勾配としてNa+/K+濃度勾配がある。Na+/K+濃度勾配に対するRemote loading法により予め形成されているリポソーム中に薬剤を添加する技術は、米国特許5077056号に記載されており、これを参照して行うことができる。なおこの記載を引用して本明細書に記載されているものとすることができる。
アンモニウムイオン濃度勾配に対するRemote loading法により予め形成されているリポソーム中に薬剤を添加する技術は、米国特許5192549号に記載されており、これを参照して行うことができる。なおこの記載を引用して本明細書に記載されているものとすることができる。具体的には、0.1〜0.3Mのアンモニウム塩(例えば硫酸アンモニウム)を含有する水性緩衝液中で予めリポソームを形成し、外部媒体をアンモニウムイオンを含有していない媒質、例えばシュクロース溶液と交換することでアンモニウムイオン勾配を形成する。内部アンモニウムイオンはアンモニア及びプロトンにより平衡化し、アンモニアは脂質膜を透過して拡散することでリポソーム内部から消失する。アンモニアの消失に伴ってリポソーム内の平衡がプロトン生成の方向に連続的に移動する。このイオン勾配を有するリポソーム分散液に薬剤を添加することによって薬物が速やかにリポソーム中に内封される。
本発明で得られる薬物を担持したリポソーム製剤は、上記のような担体に薬物を高い濃度で効率良く内封することが望ましい。一般的にリポソームに薬物を高い濃度で効率良く内封する方法としては、リポソーム表面に静電的に結合する方法、リポソーム膜に薬物を含有する方法及び上記したRemote loading法が知られている。本発明の製剤は何れの方法もとり得ることができるが、それぞれの方法に応じてリポソーム処方を最適化する必要がある。
例えば、リポソーム表面に静電的に結合する方法の場合、リポソーム膜中に含有される荷電物質は薬物の荷電と逆の荷電である必要がある。一般的に薬物は正に帯電していることが多いため、リポソーム膜中に含有される荷電物質は負に帯電している酸性リン脂質が選択されることが一般的であり、中でもフォスファチジルグリセロールが望ましい。また、この場合、リポソーム分散液中のNaClなどの電解質を低く抑えることが望ましい。
リポソーム膜に薬物を含有する方法の場合、リポソーム膜の相転移温度は低くすることが望ましい。例えば25℃の条件下で用事調製を行う場合、相転移温度は25℃以下であることが望まれる。一般的に相転移温度が低い不飽和リン脂質を用いることやアルキル鎖の短い(C12〜C16)飽和リン脂質を用いることが望ましい。但し、不飽和リン脂質を用いる場合、酸化防止剤を配合することが重要となる。
上記した製造法の中でも、用事混合時における制約が少なく、汎用性があるリポソーム表面に静電的に結合する方法が望ましい。
例えば、リポソーム表面に静電的に結合する方法の場合、リポソーム膜中に含有される荷電物質は薬物の荷電と逆の荷電である必要がある。一般的に薬物は正に帯電していることが多いため、リポソーム膜中に含有される荷電物質は負に帯電している酸性リン脂質が選択されることが一般的であり、中でもフォスファチジルグリセロールが望ましい。また、この場合、リポソーム分散液中のNaClなどの電解質を低く抑えることが望ましい。
リポソーム膜に薬物を含有する方法の場合、リポソーム膜の相転移温度は低くすることが望ましい。例えば25℃の条件下で用事調製を行う場合、相転移温度は25℃以下であることが望まれる。一般的に相転移温度が低い不飽和リン脂質を用いることやアルキル鎖の短い(C12〜C16)飽和リン脂質を用いることが望ましい。但し、不飽和リン脂質を用いる場合、酸化防止剤を配合することが重要となる。
上記した製造法の中でも、用事混合時における制約が少なく、汎用性があるリポソーム表面に静電的に結合する方法が望ましい。
本発明において、「内封」とは、担体の内部に薬剤が封入された状態を意味する。また、担体の構成成分である脂質層内に一部または全ての部分が含まれている状態であってもよい。担体の内部と担体の外部とでは、脂質二重層を介して薬剤の濃度勾配が生じ得る。好ましくは、本発明の担体は調製後に脂質二重層の外部に内封されなかった薬剤を有さない。そして、担体に内封された薬剤を内部から外部環境へ放出する。本発明の担体は、薬剤を内封した状態で標的部位まで到達し、その結果内封する薬剤を標的部位まで送達する。薬剤の標的部位への送達は、担体に担持された薬剤を標的部位へ取りこませることであってもよいし、標的部位に取りこまれずとも薬剤の影響を標的部位またはその近傍へ及ぼすことであってもよい。
また本発明において、「放出」とは、担体に内封された薬剤が担体を構成する脂質膜を通過することにより、または脂質膜の一部の構造が変わることにより閉鎖小胞の外部へ出てくることを意味する。
本発明において、「標的部位」とは担体が内封する薬剤が放出されて作用する特定の部位であり、部位ごとに特定された細胞、組織、器官または臓器およびそれらの内部を意味する。細胞、組織、器官または臓器およびそれらの内部などの標的部位は薬剤による治療の対象となる部位であることができ、放出された薬剤が暴露することにより、その効果を発揮する。標的部位としては、特に限定されないが腫瘍が挙げられる。
治療の対象となる腫瘍としては、特に限定されないが固形腫瘍であり、具体的には食道癌、胃癌、大腸癌、結腸癌、直腸癌、膵臓癌、肝臓癌、喉頭癌、肺癌、前立腺癌、膀胱癌、乳癌、子宮癌または卵巣癌が挙げられる。標的部位は、腫瘍の細胞、組織、器官または臓器およびそれらの内部などである。したがって、本発明において、疾患とは前記の腫瘍を意味し、薬剤はそれらに対し抗腫瘍効果を示すことが期待される。
なお本発明において、「血中滞留性」とは担体を投与した宿主において、担体に内封された状態の薬剤が血液中に存在する性質を意味する。薬剤が担体から放出されると速やかに血中から消失し、薬剤が暴露した部位へ作用する。血中滞留性が良いとより少ない量の薬剤を投与することが可能である。
本発明において、「暴露」とは、担体の外部へ放出された薬剤が外部環境へ作用を及ぼすことを意味する。具体的には、放出された薬剤は標的部位に近接し、接触することによりその作用である抗腫瘍効果を発揮する。薬剤が標的部位に作用することにより、標的部位のDNA合成が行われている細胞周期にある細胞に局所的に作用し、期待された効果を示す。このような効果を示すために、担体からの薬剤の放出率と担体の血中滞留性との均衡を保つ必要がある。
本発明の担体は、有効量の薬物を標的部位に長時間高濃度で暴露するために、宿主(患者)に非経口的に全身あるいは局所的に投与することができる。投与対象の宿主としては、哺乳動物、好ましくはヒト、サル、ネズミ、家畜等が挙げられる。
非経口的投与の経路としては、例えば点滴などの静脈内注射(静注)、筋肉内注射、腹腔内注射、皮下注射を選択することができ、患者の年齢、症状により適宜投与方法を選択することができる。本発明の担体は、病気に既に悩まされる患者に、疾患の症状を治癒するか、あるいは少なくとも部分的に阻止するために十分な量で投与される。例えば、担体に封入される薬剤の有効投与量は、一日につき体重1kgあたり0.01mgから100mgの範囲で選ばれる。しかしながら、本発明の担体はこれらの投与量に制限されるものではない。投与時期は、疾患が生じてから投与してもよいし、あるいは疾患の発症が予測される時に発症時の症状緩和のために予防的に投与してもよい。また、投与期間は、患者の年齢、症状により適宜選択することができる。
具体的な投与方法としては、医薬組成物をシリンジや点滴によって投与することができる。また、カテーテルを患者または宿主の体内、例えば管腔内、例えば血管内に挿入して、その先端を標的部位付近に導き、当該カテーテルを通して、所望の標的部位またはその近傍あるいは標的部位への血流が期待される部位から投与することも可能である。
非経口的投与の経路としては、例えば点滴などの静脈内注射(静注)、筋肉内注射、腹腔内注射、皮下注射を選択することができ、患者の年齢、症状により適宜投与方法を選択することができる。本発明の担体は、病気に既に悩まされる患者に、疾患の症状を治癒するか、あるいは少なくとも部分的に阻止するために十分な量で投与される。例えば、担体に封入される薬剤の有効投与量は、一日につき体重1kgあたり0.01mgから100mgの範囲で選ばれる。しかしながら、本発明の担体はこれらの投与量に制限されるものではない。投与時期は、疾患が生じてから投与してもよいし、あるいは疾患の発症が予測される時に発症時の症状緩和のために予防的に投与してもよい。また、投与期間は、患者の年齢、症状により適宜選択することができる。
具体的な投与方法としては、医薬組成物をシリンジや点滴によって投与することができる。また、カテーテルを患者または宿主の体内、例えば管腔内、例えば血管内に挿入して、その先端を標的部位付近に導き、当該カテーテルを通して、所望の標的部位またはその近傍あるいは標的部位への血流が期待される部位から投与することも可能である。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例、試験例に限定されるものではない。
(実施例1)
以下に、使用した各成分の略称および分子量を示す。
・HSPC:水素添加大豆フォスファチジルコリン(分子量790、リポイド(Lipoid)社製SPC3)
・DSPG:フォスファチジルグリセロール(分子量801、アバンティ ポーラーリピッド(AVANTI POLAR LIPIDS)社製)
・Chol:コレステロール(分子量386.65、ソルベイ(Solvay)社製)
・PEG5000-PE:ポリエチレングリコール(分子量5000)−フォスファチジルエタノールアミン(分子量5938、Genzyme社製)
・塩酸ドキソルビシン(BORYUNG社製、分子量579.99)
(実施例1)
以下に、使用した各成分の略称および分子量を示す。
・HSPC:水素添加大豆フォスファチジルコリン(分子量790、リポイド(Lipoid)社製SPC3)
・DSPG:フォスファチジルグリセロール(分子量801、アバンティ ポーラーリピッド(AVANTI POLAR LIPIDS)社製)
・Chol:コレステロール(分子量386.65、ソルベイ(Solvay)社製)
・PEG5000-PE:ポリエチレングリコール(分子量5000)−フォスファチジルエタノールアミン(分子量5938、Genzyme社製)
・塩酸ドキソルビシン(BORYUNG社製、分子量579.99)
(1)リポソーム分散液の作製
水素添加大豆フォスファチジルコリン(HSPC)0.527gおよびコレステロール(Chol)0.258g及びフォスファチジルグリセロール(DSPG)0.321gを、60℃で加温した無水エタノール(和光純薬社製、1mL)に溶解後、10%スクロース(10mMヒスチジン(pH6.5))溶液を9mL加えて充分膨潤させ、ボルテックスミキサーにて撹拌し、68℃でエクストルーダー(The Extruder T.100,Lipex biomembranes Inc.製)に取り付けたフィルター(孔径0.2μmX5回、0.1μmX10回、Whatman社製)に順次通し、リポソーム分散液を調製した。調製したリポソーム分散液にPEG5000−PEを導入することによりリポソーム外表面にPEGを修飾し、続いて10%スクロース(10mMヒスチジン(pH6.5))溶液にて置換したゲルカラムにて精製を行った。ゲルろ過後のサンプルは氷冷した。
(2)塩酸ドキソルビシン溶解液の調製
塩酸ドキソルビシンを0.05gを5%スクロース溶液10mLに溶解させ、塩酸ドキソルビシン溶解液とした。
水素添加大豆フォスファチジルコリン(HSPC)0.527gおよびコレステロール(Chol)0.258g及びフォスファチジルグリセロール(DSPG)0.321gを、60℃で加温した無水エタノール(和光純薬社製、1mL)に溶解後、10%スクロース(10mMヒスチジン(pH6.5))溶液を9mL加えて充分膨潤させ、ボルテックスミキサーにて撹拌し、68℃でエクストルーダー(The Extruder T.100,Lipex biomembranes Inc.製)に取り付けたフィルター(孔径0.2μmX5回、0.1μmX10回、Whatman社製)に順次通し、リポソーム分散液を調製した。調製したリポソーム分散液にPEG5000−PEを導入することによりリポソーム外表面にPEGを修飾し、続いて10%スクロース(10mMヒスチジン(pH6.5))溶液にて置換したゲルカラムにて精製を行った。ゲルろ過後のサンプルは氷冷した。
(2)塩酸ドキソルビシン溶解液の調製
塩酸ドキソルビシンを0.05gを5%スクロース溶液10mLに溶解させ、塩酸ドキソルビシン溶解液とした。
(3)2室型プレフィルドシリンジ形態のキット製剤の製造
図1に示す2室型プレフィルドシリンジ10を容器として用いた。まず、外筒8を用意し、外筒8の先端開口をキャップ6で封止し、外筒8の先端側を下にして直立させ、後端開口より(2)で調製した塩酸ドキソルビシン溶解液を充填し、常法に従って凍結乾燥を行い、外筒内先端側空間内に凍結乾燥剤を配した。次に、外筒8の後端開口より先端側塞栓4を装填し、先端側塞栓4を側路5後端の若干外筒後端側位置の外筒内に配置し、凍結乾燥剤を収納した第1室を形成した。続いて、外筒8の後端開口より、(1)で調製したリポソーム分散液の充填と後端側塞栓3の装填を空間部ができないように行い、第2室を形成した。その後、後端側塞栓3の後端の押子取付部(図示せず)に押子7を取付け2室型プレフィルドシリンジ形態のキット製剤を製造した。
図1に示す2室型プレフィルドシリンジ10を容器として用いた。まず、外筒8を用意し、外筒8の先端開口をキャップ6で封止し、外筒8の先端側を下にして直立させ、後端開口より(2)で調製した塩酸ドキソルビシン溶解液を充填し、常法に従って凍結乾燥を行い、外筒内先端側空間内に凍結乾燥剤を配した。次に、外筒8の後端開口より先端側塞栓4を装填し、先端側塞栓4を側路5後端の若干外筒後端側位置の外筒内に配置し、凍結乾燥剤を収納した第1室を形成した。続いて、外筒8の後端開口より、(1)で調製したリポソーム分散液の充填と後端側塞栓3の装填を空間部ができないように行い、第2室を形成した。その後、後端側塞栓3の後端の押子取付部(図示せず)に押子7を取付け2室型プレフィルドシリンジ形態のキット製剤を製造した。
(4)2室型プレフィルドシリンジ形態のキット製剤の混合操作
(3)で製造した2室型プレフィルドシリンジ10形態のキット製剤について、キャップ6による密栓を緩め、装着状態を維持したまま半空き状態にし、押子7をゆっくりと押し込むことにより、第1室の薬物運搬体の水分散液(リポソーム分散液)1を側路5を経て、第2室へと送り込む。薬物運搬体の水分散液1が完全に第2室に送り込まれたことを確認後、キャップ6を再度しっかりと密栓し、転倒混和にて塩酸ドキソルビシンを溶解させた。
(3)で製造した2室型プレフィルドシリンジ10形態のキット製剤について、キャップ6による密栓を緩め、装着状態を維持したまま半空き状態にし、押子7をゆっくりと押し込むことにより、第1室の薬物運搬体の水分散液(リポソーム分散液)1を側路5を経て、第2室へと送り込む。薬物運搬体の水分散液1が完全に第2室に送り込まれたことを確認後、キャップ6を再度しっかりと密栓し、転倒混和にて塩酸ドキソルビシンを溶解させた。
(5)混和された塩酸ドキソルビシン−薬物運搬体分散液の状態の確認
(4)の混合操作によって、混和された後の塩酸ドキソルビシン−薬物運搬体分散液を取り出し、これに生理食塩水を加えて20倍希釈した後、超遠心(1X105g、2時間、10℃)し、塩酸ドキソルビシン−薬物運搬体を沈降させた。超遠心前の生理食塩水にて希釈した塩酸ドキソルビシン−薬物運搬体分散液を更に2倍に希釈し、蛍光測定(励起波長480nm、蛍光波長580nm)により塩酸ドキソルビシン全量定量を行った。また、超遠心後の上清に存在する塩酸ドキソルビシンを定量することによって、(上清中塩酸ドキソルビシン)/(全量中塩酸ドキソルビシン)X100を求め、塩酸ドキソルビシン−薬物運搬体を形成することのできなかった遊離塩酸ドキソルビシン存在率(%)を算出した。その結果、遊離塩酸ドキソルビシン存在率(%)は6.3%であった。
(4)の混合操作によって、混和された後の塩酸ドキソルビシン−薬物運搬体分散液を取り出し、これに生理食塩水を加えて20倍希釈した後、超遠心(1X105g、2時間、10℃)し、塩酸ドキソルビシン−薬物運搬体を沈降させた。超遠心前の生理食塩水にて希釈した塩酸ドキソルビシン−薬物運搬体分散液を更に2倍に希釈し、蛍光測定(励起波長480nm、蛍光波長580nm)により塩酸ドキソルビシン全量定量を行った。また、超遠心後の上清に存在する塩酸ドキソルビシンを定量することによって、(上清中塩酸ドキソルビシン)/(全量中塩酸ドキソルビシン)X100を求め、塩酸ドキソルビシン−薬物運搬体を形成することのできなかった遊離塩酸ドキソルビシン存在率(%)を算出した。その結果、遊離塩酸ドキソルビシン存在率(%)は6.3%であった。
Claims (6)
- 安定に保存された薬物運搬体の水分散液と、安定に保存された固体状態の薬物とを有し、前記水分散液と薬物とを用事混合することにより薬物を担持した薬物運搬体が調製されるものであることを特徴とするDDS製剤。
- 上記薬物運搬体の水分散液が容器の第1室に、上記薬物が該容器の第2室に充填されてなり、前記第1室と第2室とは用事連通可能な隔離手段で隔離されている前記容器を有するものである請求項1に記載のDDS製剤。
- 上記容器は、2気室型プレフィルドシリンジである請求項2に記載のDDS製剤。
- 上記薬物運搬体は、リポソームである請求項1〜3のいずれかに記載のDDS製剤。
- 上記リポソームは、荷電しており、用事混合時に静電的相互作用により薬物をその表面に吸着するものである請求項4に記載のDDS製剤。
- 上記リポソームは、その内外水相間でpH勾配を有するものであり、それによって用事混合時により薬物をその内水相に効率よく保持せしめることが可能な請求項4または5に記載のDDS製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005100274A JP2006280389A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | Dds製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005100274A JP2006280389A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | Dds製剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006280389A true JP2006280389A (ja) | 2006-10-19 |
Family
ID=37402926
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005100274A Pending JP2006280389A (ja) | 2005-03-31 | 2005-03-31 | Dds製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006280389A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007268350A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Toshiba Corp | 微粒子の製造装置、乳化剤保持部、微粒子の製造方法および分子膜の製造方法 |
JP2014506922A (ja) * | 2011-03-01 | 2014-03-20 | ティーオー − ビービービー ホールディング ベスローテン フェンノートシャップ | 難水溶性物質の高度なアクティブリポソームローディング |
WO2024062668A1 (ja) * | 2022-09-20 | 2024-03-28 | テルモ株式会社 | プレフィルドシリンジ、先端部材、シリンジ外筒及びプレフィルドシリンジの製造方法 |
-
2005
- 2005-03-31 JP JP2005100274A patent/JP2006280389A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007268350A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-18 | Toshiba Corp | 微粒子の製造装置、乳化剤保持部、微粒子の製造方法および分子膜の製造方法 |
JP2014506922A (ja) * | 2011-03-01 | 2014-03-20 | ティーオー − ビービービー ホールディング ベスローテン フェンノートシャップ | 難水溶性物質の高度なアクティブリポソームローディング |
WO2024062668A1 (ja) * | 2022-09-20 | 2024-03-28 | テルモ株式会社 | プレフィルドシリンジ、先端部材、シリンジ外筒及びプレフィルドシリンジの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7555630B2 (ja) | カロテノイド組成物およびその使用 | |
JP4555569B2 (ja) | 増強された血中安定性を有する脂質キャリア組成物 | |
US9655848B2 (en) | Liposomes for in-vivo delivery | |
CN112004527B (zh) | 用于治疗肺部疾病的可吸入脂质体缓释组合物 | |
CN102188377A (zh) | 包载药物脂质体的制备方法 | |
JP2017502985A (ja) | 修飾シクロデキストリン複合体をカプセル化するリポソーム組成物およびその使用 | |
JP4833836B2 (ja) | リポソーム製剤 | |
US10583083B1 (en) | ROS-responsive multilamellar liposomal vesicles for targeting inflammatory macrophages | |
JP2006510674A (ja) | 脂質:エモジン製剤に関する組成物および方法 | |
JP4791067B2 (ja) | リポソーム製剤の製造方法 | |
JP2006280389A (ja) | Dds製剤 | |
JPWO2005021012A1 (ja) | ゲムシタビン封入薬剤担体 | |
JP4874097B2 (ja) | 水難溶性カンプトテシン含有リポソーム製剤 | |
EP3389650B1 (en) | Therapeutics for preterm labor management | |
JP2020521004A (ja) | c(RGD−ACP−K)修飾血中滞留型リポソーム | |
JP5110880B2 (ja) | 医薬組成物、製剤および組み合わせ製剤 | |
WO2014050509A1 (ja) | リポソームおよびリポソーム製剤 | |
JP2012236772A (ja) | スピカマイシン誘導体を有するリポソーム製剤 | |
EP3395370B1 (en) | Liposome and liposome composition | |
Nallamothu | Development and evaluation of a tumor vasculature targeted liposome delivery system for a novel anti-vascular agent, combretastatin A4 |