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JP2006279864A - 音響システム - Google Patents

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JP2006279864A
JP2006279864A JP2005099681A JP2005099681A JP2006279864A JP 2006279864 A JP2006279864 A JP 2006279864A JP 2005099681 A JP2005099681 A JP 2005099681A JP 2005099681 A JP2005099681 A JP 2005099681A JP 2006279864 A JP2006279864 A JP 2006279864A
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sound
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JP2005099681A
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Toru Hikichi
徹 引地
Takeshi Hashimoto
武志 橋本
Shinichi Kuromoto
晋一 黒本
Masaki Ashizawa
正樹 芦澤
Teruo Niitsuma
照夫 新妻
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Faurecia Clarion Electronics Co Ltd
Original Assignee
Clarion Co Ltd
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Abstract

【課題】 前方定位を実現させると共に、軽易な処理負担によりクロストーク現象の低減を図ることが可能な音響システムを提供する。
【解決手段】 本発明に係る音響システムは、シート7前方に音響出力部を向けてシート7に着座した着座者の左右耳位置近傍に設置される左スピーカー2および右スピーカー3と、シート方向に音響出力部を向けてシート7の前方に設置されるセンタースピーカー4と、左スピーカー2、右スピーカー3およびセンタースピーカー4に対して音響信号を出力する音響信号出力手段5と、音響信号出力手段5により出力される音響信号のうち、左スピーカー2および右スピーカー3に対して出力される音響信号を抽出し、その音響信号に対してIIRフィルタを適用することによりクロストークの影響を低減させる音響制御手段6とを備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、シート前方に音響出力部を向けてシートに着座した着座者の左右耳位置近傍に設置される左スピーカーおよび右スピーカーを備える音響システムに関する。
今日の音響システムでは、シートの背もたれ部の上部やヘッドレスト等にスピーカーを設置したものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。これらのスピーカーは、着座者の右耳位置近傍および左耳位置近傍に設置されており、着座者は耳位置に近設された左右のスピーカーによって高い臨場感を体感することが可能となっている。
しかしながら、背もたれ部やヘッドレストにスピーカーを設置させた場合、スピーカーが着座者の耳の後ろ側に位置するため、出力音の定位が視聴者の前方とならないおそれがあった。予め測定された頭部伝達関数を用いて出力音にリファレンス処理等を施して前方定位を得る方法も知られているが、頭部伝達関数は測定時の被験者やダミーヘッドに大きく依存するため、これらの処理だけでは十分な前方定位を得ることが困難であった。
また、左右のスピーカーから着座者が音を聴取する場合、右側スピーカーの音が左耳に聞こえ、また左側スピーカーの音が右耳に聞こえてしまう場合がある。この場合、同一のスピーカーから発せられた音が右耳に到達する時間と左耳に到達するまでの時間とに差(時間差)が生じてしまうので、前方定位をいることが更に困難となってしまうという問題があった(この現象を、クロストーク現象という)。
このようなクロストーク現象を回避する方法として、FIRフィルタを用いたクロストークキャンセル処理が一般的に用いられている。具体的には、左スピーカーより出力される音のうち左耳で聴取される音響信号に対して、右スピーカーから出力される音のうち左耳で聴取される音の周波数特性より逆特性を求めて乗算することにより、左スピーカーから出力される出力音に対して右スピーカーからの出力される出力音によるクロストークの影響を排除し、また同様に、右スピーカーより出力される音のうち右耳で聴取される音響信号に対して、左スピーカーから出力される音のうち右耳で聴取される音の周波数特性の逆特性を乗算することにより、右スピーカーから出力される出力音に対して左スピーカーから出力される出力音によるクロストークの影響を排除する。
しかしながら、FIRフィルタを用いてクロストークキャンセル処理を行う場合には、上述したように周波数特性の逆特性を求める処理が必要とされるため、音響システムにおける処理負担が重くなるという問題があった。
特開平5−262184号公報(第2−3頁、第1図)
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、着座者の耳位置近傍に左スピーカーおよび右スピーカーが設置される音響システムにおいて、前方定位を実現させると共に、軽易な処理負担によりクロストークの影響を低減させることが可能な音響システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る音響システムは、シート前方に音響出力部を向けて前記シートに着座した着座者の左右耳位置近傍に設置される左スピーカーおよび右スピーカーと、前記シート方向に音響出力部を向けて前記シートの前方に設置されるセンタースピーカーと、前記左スピーカー、前記右スピーカーおよび前記センタースピーカーに対して音響信号を出力する音響信号出力手段と、該音響信号出力手段により出力される音響信号のうち、前記左スピーカーおよび前記右スピーカーに対して出力される音響信号を抽出し、該音響信号に対してIIRフィルタを適用することによりクロストークの影響を減少させる音響制御手段とを備えることを特徴とする。
また、前記音響制御手段は、一側方のスピーカーより出力された音のうち着座者の同側方の耳で聴取された音によって求められる周波数特性が、パラメトリックイコライザーによりフラットに修正されたときの前記パラメトリックイコライザーの設定情報に基づいて前記IIRフィルタを作成し、前記一側方のスピーカーより出力される前記音響信号に対して作成された前記IIRフィルタを適用することにより、前記クロストークの影響を低減させる処理を行ってもよい。
本発明に係る音響システムにでは、シート前方にセンタースピーカーが設置されるため、左右スピーカー用信号に対してリファレンス処理等を施すことなく、または軽易な処理を施すだけで、簡易に前方定位を得ることが可能となる。
また、本発明に係る音響システムにでは、IIRフィルタを用いてクロストークの影響を低減させるため、音響システム全体の処理負担の軽減を図ることが容易となる。
本発明に係る音響システムを、図面を用いて詳細に説明する。
図1、図2は、本発明に係る音響システム1の最小構成を示した概略図である。
音響システム1は、左スピーカー2と、右スピーカー3と、センタースピーカー4と、音響信号出力部5と、音響制御部6とを備えている。
左スピーカー2および右スピーカー3は、シート7の背もたれ部7aの上部であって、着座した着座者Aの左右耳位置近傍にそれぞれ設置されている。また、左右スピーカーの音響出力部(スピーカー正面)は、背もたれ部の前方方向に向けられている。
センタースピーカー4は、シート7前方に設けられているおり、その音響出力部はシート7方向に向けられている。
音響信号出力部5は、各スピーカー2、3、4に対して音響信号を出力する。
音響制御部6は、音響信号出力部5により出力された音響信号を受信して、受信した音響信号からセンタースピーカー用信号、右スピーカー用信号、左スピーカー用信号をそれぞれ抽出する信号抽出部8と、抽出されたそれぞれの信号に対して音響処理を施す音響処理部9、10、11と、左スピーカー用信号および右スピーカー用信号に対して遅延処理を施す遅延処理部12、13とを有している。
信号抽出部8では、まず、Lch(左チャンネル)用音響信号を左スピーカー用信号として抽出すると共に、Rch(右チャンネル)用音響信号を右スピーカー用信号として抽出する。また、信号抽出部8は、センタースピーカー用信号として、左スピーカー用信号と右スピーカー用信号の出力音量が同程度となる音響信号を抽出してセンタースピーカー用信号とする。左スピーカー用信号の出力音量と右スピーカー用信号の出力音量とが同程度である場合には、定位が左右スピーカーの真ん中の位置、つまりセンター位置に存在するものと判断することができる。このため、Lch(左チャンネル)用音響信号およびRch(右チャンネル)用音響信号のうち出力音量が同程度である音響信号をセンタースピーカー用信号として抽出することによって、定位がセンターとなる音をセンタースピーカー4から積極的に出力することが可能となる。
なお、別の方法として、Lch(左チャンネル)用音響信号とRch(右チャンネル)用音響信号との論理積をとり、共通する音響信号のみセンタースピーカー用信号としてもよい。
音響処理部9では、次述するIIRフィルタを用いたクロストーク現象の低減処理およびレベル調整等を左スピーカー用信号に対して行い、また音響処理部10においても同様に、IIRフィルタを用いたクロストーク現象の低減処理およびレベル調整等を右スピーカー用信号に対して行う。
図3は、音響処理部9におけるクロストーク現象の低減処理を説明するために用いた図である。図3(a)は右スピーカー3より出力された音(パルス波)を右耳で聴取した場合の周波数特性を示している。IIRフィルタを用いてクロストーク現象の低減処理を行う場合には、図3(a)に示す周波数特性に対して、パラメトリックイコライザーを用いて中心周波数・帯域幅を調整し、図3(a)示す周波数特性がフラットになるようにフィルタ処理を施す。例えば、図3(b)に示す3つの周波数域の調整を行うために、汎用性の高いイコライザーを3パターン(図3(b)の符号a〜c)適用し、図3(a)に示す周波数特性に付加することによって、図3(e)に示すように図3(a)の周波数特性をフラットにする。このようにパラメトリックイコライザーを用いて周波数特性をフラットにする方法は、位相を考慮したフィルタ処理がなされていない点でFIRフィルタを用いるクロストークキャンセル処理方法と相違するが、周波数特性をフラットにできる点で共通した効果を奏することができる。また、一般的に、人間は位相を認識しにくく、また、左右スピーカー2、3がシート7の背もたれ部に設置され、2つのスピーカー2、3の間に着座者Aの頭部が存在して一方のスピーカーから出力された音が他方の耳に届きにくくなるので、一般的な音響システムに比べてクロストーク現象が顕著に表れにくいという特徴がある。このため、上述した右スピーカー3より出力された音のうち右耳で聴取された音によって求められた周波数特性が、フラットになるようにパラメトリックイコライザーを調整・設定し、このパラメトリックイコライザーの調整・設定に関する情報(設定情報)に基づいて作成されるIIRフィルタを右スピーカー用信号に付加する。左スピーカー2から右耳へのクロストークの影響が、一般的な音響システムに比べて小さいことも考慮すると、上述したように右スピーカー3から右耳への音響信号にのみ補正を加えることによって、クロストークの影響を相対的に小さくすることができる。
また、音響処理部10においても同様にして、左スピーカー2より出力された音のうち左耳で聴取された音によって求められた周波数特性が、フラットになるようにパラメトリックイコライザーの調整・設定を行い、調整・設定されたパラメトリックイコライザーの設定情報に基づいてIIRフィルタを作成して左スピーカー用信号に付加する。このように左スピーカー2から左耳への音響信号にのみ補正を加えることによって、上述と同様に、クロストークの影響を相対的に小さくすることができる。
音響処理部11では、主にセンタースピーカー用信号に対するレベル調整等を行う。
遅延処理部12、13は、右スピーカー用信号および左スピーカー用信号に対して遅延処理を施す。左スピーカー2および右スピーカー3から着座者Aの耳までの距離は、センタースピーカー4から着座者Aの耳までの距離に比べて短いため、左右スピーカー2、3から音が出力されるタイミングとセンタースピーカー4から音が出力されるタイミングとが同時である場合には、着座者Aが聴取する左右スピーカー2、3からの音とセンタースピーカー4からの音とにズレが生じてしまい、前方定位を得ることが困難となる。このため、遅延処理部12は、センタースピーカー用信号に対して左スピーカー用信号の出力タイミングを遅延させ、遅延処理部13は、センタースピーカー用信号に対して右スピーカー用信号の出力タイミングを遅延させることによって、前方定位の実現を図っている。
上述した音響システム1では、シート前方にセンタースピーカー4が設置されているため、左右スピーカー用信号に対してリファレンス処理等を施すことなく、または軽易な処理を施すだけで、簡易に前方定位を得ることが可能となる。
また、上述した音響システム1では、FIRフィルタを利用せずにIIRフィルタを用いてクロストークの影響を低減させることができるので、音響システム全体の処理負担の軽減を図ることが容易となる。特に、多くのスピーカーを配設する傾向にある車載用の音響システムでは、音声信号出力部・音響制御部等の設置スペース・処理能力に制約が生ずるにもかかわらず、複数個のスピーカーの出力処理を行う必要が生じることから、本発明に係る音響システムを適用することにより大幅な処理負担軽減を図ることが可能となる。
以上、本発明に係る音響システムを、図面を用いて説明したが、本発明に係る音響システムは、上述したものに限定されるものではない。例えば、上述した音響システム1では、センタースピーカー4と左右スピーカー2、3との3つのスピーカーによりシステムが構成されているが、音響システムに適用されるスピーカーはこの3つに限定されるものではなく、ウーハーユニットや、ツイーター等の他の複数のスピーカーを付加する構成であってもよい。
更に、音響制御部6に対して制御スイッチを設け、音響処理部・遅延処理部における動作のON/OFF制御等を着座者が制御する構成にしてもよい。
本発明に係る音響システムの概略構成を示した配置図である。 本発明に係る音響システムの概略構成を示したブロック図である。 音響調整部におけるクロストーク現象の低減処理を説明するための図であり。(a)は、右スピーカーより出力された音を左耳で聴取した場合の入力パターンを示した周波数特性であり、(b)は、周波数域の調整を行うイコライザーの特性を示した図であり、(c)は、イコライザーによってフラットに調整された(a)の周波数特性を示した図である。
符号の説明
1 …音響システム
2 …左スピーカー
3 …右スピーカー
4 …センタースピーカー
5 …音響信号出力部
6 …音響制御部
7 …シート
8 …信号抽出部
9、10、11 …音響処理部
12、13 …遅延処理部

Claims (2)

  1. シート前方に音響出力部を向けて前記シートに着座した着座者の左右耳位置近傍に設置される左スピーカーおよび右スピーカーと、
    前記シート方向に音響出力部を向けて前記シートの前方に設置されるセンタースピーカーと、
    前記左スピーカー、前記右スピーカーおよび前記センタースピーカーに対して音響信号を出力する音響信号出力手段と、
    該音響信号出力手段により出力される音響信号のうち、前記左スピーカーおよび前記右スピーカーに対して出力される音響信号を抽出し、該音響信号に対してIIRフィルタを適用することによりクロストークの影響を低減させる音響制御手段と
    を備えることを特徴とする音響システム。
  2. 前記音響制御手段は、一側方のスピーカーより出力された音のうち着座者の同側方の耳で聴取された音によって求められる周波数特性が、パラメトリックイコライザーによりフラットに修正されたときの前記パラメトリックイコライザーの設定情報に基づいて前記IIRフィルタを作成し、前記一側方のスピーカーより出力される前記音響信号に対して作成された前記IIRフィルタを適用することにより、前記クロストークの影響を低減させることを特徴とする請求項1に記載の音響システム。
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