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JP2006274332A - 浴室用部品 - Google Patents

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JP2006274332A
JP2006274332A JP2005093474A JP2005093474A JP2006274332A JP 2006274332 A JP2006274332 A JP 2006274332A JP 2005093474 A JP2005093474 A JP 2005093474A JP 2005093474 A JP2005093474 A JP 2005093474A JP 2006274332 A JP2006274332 A JP 2006274332A
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JP
Japan
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stainless steel
less
bathroom
corrosion resistance
component
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Withdrawn
Application number
JP2005093474A
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English (en)
Inventor
Wakahiro Harada
和加大 原田
Hiroki Tomimura
宏紀 冨村
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

【目的】
浴室内の浴槽の湯噴出し口や排水溝などに使われる浴室用部品に加工可能な美観ならびに耐食性を有し経済的なステンレス鋼を提供する。
【構成】
C:0.015%以下、Si:0.5%以下、Cr:11.0〜25.0%、N:0.020%以下、Ti:0.05〜0.50%、Nb:0.10〜0.50%、B:0.0100%以下を含む鋼種が使用される。更にMo:3.0%以下、Ni:2.0%以下、Cu:
2.0%以下、Al:4.0%以下の1種以上を含有し、rmin値が1.3以上のフェライト系ステンレス鋼を使用することにより、成形過程での加工起因で割れを誘発することなく、応力腐食割れを生じないために長期間に渡って優れた耐食性を有することが可能となる。
【選択図】なし

Description

本発明は浴室内の浴槽の湯噴出し口や排水溝に使われる浴室用部品に加工可能で耐食性、特に耐応力腐食割れ性に優れたステンレス鋼製の浴室用部品に関するものである。
近年のシステムバスの流行により浴室のバスタブや床面においては清潔感のある製品が使われるようになった。また電化住宅化や給湯設備の充実により、お湯張りや排水部分に用いる部品は軽量、強度、耐食性を有するステンレス鋼が使われている。主に多様されるステンレス鋼としてはSUS304が主流である。SUS304の特徴としてはオーステナイト系ステンレス鋼であるために、フェライト系ステンレス鋼と比較すると曲げや絞り加工が容易であることが挙げられる。その反面、高価なNiを含有するため、原料費の上昇によっては素材価格が高騰し、経済的でない。また、オーステナイト系ステンレス鋼は加工により応力が付加された部分に湯や浴室用洗剤に含まれる塩分が付着し、湯の温度環境が維持されると応力腐食割れを発生する場合がある。割れの発生は部品として機能を損なう可能性があり、致命的となる。
これらの浴室用部品に対して安価なフェライト系ステンレス鋼を用いる場合、部品形状によっては曲げ、絞り加工ができない。
そこで、本発明では、これらの問題を解消すべく案出されたものであり、浴室用部品材料として絞り、曲げ加工が容易でかつ応力腐食割れが生じることのない安価なフェライト系ステンレス鋼を提供することを目的とする。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、基材の材質が特定されたステンレス鋼を使用することにより、複雑な形状への加工も可能でステンレス鋼特有の美観を長期的に有することができる。
本発明におけるフェライト系ステンレス鋼としては、C:0.015%以下、Si:0.5%以下、Cr:11.0〜25.0%、N:0.020%以下、Ti:0.05〜0.50%、Nb:0.10〜0.50%、B:0.0100%以下を含む鋼種が使用される。更にNi:2.0%以下、Mo:3.0%以下、Cu:2.0%以下、Al:4.0%以下の1種以上を含有することができる。
浴室内の浴槽の湯噴出し口や排水溝に使われる浴室用部品は主に円筒状の形状をしており、鋼板をプレス加工することにより製造されている。ステンレス鋼板を成形するときのプレス加工は、伸び,圧縮等が複合された複雑な塑性変形を伴う加工である。そのため、素材として使用するステンレス鋼の加工性が不足すると、絞り成形途中や絞り後の衝撃加工や二次的加工時にクラックが発生しやすい。
フェライト系ステンレス鋼では、普通鋼に比較してCr含有量が高いため硬質化しており、伸びも低い。そのため、素材の延性に基づく、張り出し要素による加工性の向上が期待できないので、板厚収縮または幅方向に反った材料流入の指標としてランクフォード値(r値)に着目し、浴室用部品への成形に耐えうるステンレス鋼を調査した。r値の中でも、特に重要な因子は圧延方向(L方向)、圧延方向に対し45deg.方向(D方向)ならびに圧延に対し垂直方向(T方向)での、最小のr値rmin値である。種々検討した結果、rmin値が1.3以上の
フェライト系ステンレス鋼を使用すると、絞り成形時や二次的な加工時に割れ等の欠陥が発生することなく、複雑な形状の部品に加工できることを見出した。
二次加工性の向上のためにはBの添加が有効である。粒界にBが偏析することにより粒界の強化に作用するためである。また11%以上Crを添加することにより耐食性を有し、さらにMoを添加することにより優れた耐食性を有することができる。
本発明に係るフェライト系ステンレス鋼は厳しい加工成形が可能であり、成形過程での加工起因で割れを誘発することなく、応力腐食割れを生じないため、浴室用部品として長期間に渡って優れた耐食性を有することが可能となる。
以下、本発明を特定する事項について説明する。なお、各元素の含有量を示す「%」は特に示さない限り「質量%」を意味する。
Cは炭化物を形成し、それが最終焼鈍での再結晶フェライトのランダム化の再結晶核として働く。しかしCは冷延焼鈍後の強度を上昇させる元素であり、あまり高いと延性の低下を招くため、0.015%以下とした。
Siは通常脱酸の目的のために使用するが、固溶強化能が高く、あまりその含有量が多いと材質が硬化し延性の低下を招くので、0.5%以下とした。
Crは、ステンレス鋼としての耐食性を備えるために、11.0%の含有が必要である。しかし、Cr量が高くなると、靭性や加工性の低下を招くため含有量の上限を25.0%とする。
Nは窒化物を形成、Cと同様にそれが最終焼鈍での再結晶フェライトの結晶方位ランダム化の再結晶核として働く。しかしNは冷延焼鈍材の強度を上昇させる元素であり、あまり高いと延性の低下を招くため、0.020%以下とした。
TiはC,Nを固定し、加工性および耐食性を向上させる元素であり、その効果が出る最低量は0.05%である。しかし、Tiを添加すると、鋼材コストの増大を招き、Ti系介在物が原因の表面欠陥が問題となることから、Ti含有量の上限を0.50%に設定した。
NbはC,Nを固定し、耐衝撃特性や二次加工性を向上させる元素であり、これらの効果がでる最低量は、0.05%である。しかし、Nbを添加しすぎると材料が硬化し加工性に悪影響をもたらす。また、再結晶温度を上げることから、上限を0.5%とする。
Bは、Nを固定し、耐食性や加工性を改善する作用をもつ合金成分であり、必要に応じて添加される。上記作用を発揮させるためには0.0005%以上添加することが望ましい。しかし、過剰に添加すると熱間加工性の低下や溶接性の低下を招くため、上限を0.0100%に設定した。
Moは耐食性を改善するのに有効な元素であるが、過度の添加は高温での固溶強化や動的再結晶の遅滞により、熱間加工性の低下をもたらすので3.0%以下とした。好ましくは0.5%以上添加する。
Niはオーステナイト形成元素であり、2.0%を越える添加は硬質化やコスト上昇を招くため、2.0%を上限とした。
Cuはフェライト系ステンレス鋼の耐孔食性を向上させる元素である。Cuは溶製時のスクラップからの混入等、不可避的に含有されるが、過度の添加は熱間加工性や耐食性を低下させるので2.0%以下とした。
好ましくは0.5%以上添加する。
Alは脱酸や耐酸化性のために有効な元素であるが、過剰な添加は表面欠陥の原因となるため上限を4.0%とした。好ましくは0.1%以上添加する。
Mn:鉄鋼原料中に通常含まれる元素であり、本発明では特に含有量を限定しない。オーステナイト形成元素であり、固溶強化能が小さく材質への悪影響が少ない。しかし、含有量が多いと溶製時にMnヒュームが生成する等、製造性が低下するので、望ましくは成分範囲を2.0%以下とする。
以下2元素は、原料から不可避的に混入する不純物である。
P:熱間加工性に有害な元素である。特に0.050%を超えるとその影響は顕著になるので 望ましくは0.050%以下に制限する。
S:結晶粒界に偏析しやすく、粒界脆化により熱間加工性の低下等を促進する元素である。
0.020%を超えるとその影響は顕著になるので望ましくは0.020%以下である。
これら以外にもCa、Mg、Co、REMなどは、溶製中に原料であるスクラッフ゜中より含まれることもあるが、とりたてて多量に含まれる場合を除き、成形品の形状凍結性には影響ない。
表1の成分・組成をもつ板厚0.8mmのステンレス鋼板を素材とし(表1中の鋼No.A〜Eは化学成分値が本発明の範囲内にある本発明鋼、F〜HおよびSUS304はそれ以外の鋼(比較鋼)である)、rmin値を測定した。r値の測定は、JIS13B号試験片を用い15%の引張歪を与えた後、圧延方向(L方向)、圧延方向に対し45deg.方向(D方向)ならびに圧延に対し垂直方向(T方向)でのr値を求めた。上記3方向で求めた値の中で最も低いr値をrminとした。r値は板厚及び板幅を測定し、幅収縮率の自然対数値を板厚減少率の自然対数値で除した値として算出した。
Figure 2006274332
さらに表1の成分・組成をもつ板厚0.8mmのステンレス鋼板をカップ形状に加工した。加工は初期ブランク径
φ76mm(ポンチ1段=φ40、2段=φ31.5、
3段=φ24.5)で円筒絞りした。その加工品により耐食性試験および加工性を評価するために耐衝撃性試験を実施した。比較材にはSUS304を用いた。
耐食性試験は塩素イオン濃度を200ppmに調整した40℃の上水に加工品を10日間浸漬することで行った。10日後の試験片に生じた最大孔食深さを顕微鏡で測定して評価した。耐衝撃試験はφ2mmのビーズを5kg/mm2圧力(←SI単位系での記載が義務付けられています)で1時間噴射し、その際に温度を5℃に制御した。加工部にネッキングなどが生じていると耐衝撃試験後に割れを生じることから割れの有無で加工性を評価した。耐食性試験結果および衝撃試験による加工性評価結果を表2に示す。
Figure 2006274332
耐衝撃試験において本発明鋼では全て割れは発生していない。rmin値は1.3以上であった。C量が請求項範囲より高い比較鋼FやNb量が請求項範囲より低い比較鋼Hはrmin値は1.3より低いために加工性が十分ではなく、衝撃試験で割れが発生した。
耐食性について、本発明鋼には0.2mm以下の孔食であり、応力腐食割れは起こらなかった。一方、比較鋼であるSUS304では加工部に応力腐食割れが認められた。H鋼では加工はできたもののCr濃度が低いために最大孔食深さが0.5mmあった。本発明鋼は加工部においても応力腐食割れを生じることもなく良好な耐食性を有することがわかった。
本発明により浴室用部品への加工に必要な成形性を備え、応力腐食割れを起こすことなく耐食性を保持できるフェライト系ステンレス鋼を提供することが可能となった。オーステナイト系ステンレス鋼と比較するとコスト的にも有利となる。

Claims (3)

  1. 質量%においてC:0.015%以下、Si:0.5%以下、Cr:11.0〜25.0%、N:0.020%以下、Ti:0.05〜0.50%、Nb:0.10〜0.50%、B:0.0100%以下であり、rmin値が1.3以上であるフェライト系ステンレス鋼からなることを特徴とする浴室用部品。
  2. 更にMo:3.0%以下を含有することを特徴とする請求項1に記載の浴室用部品。
  3. 更にNi:2.0%以下、Cu: 2.0%以下、Al:4.0%以下の1種以上を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の浴室用部品。
JP2005093474A 2005-03-29 2005-03-29 浴室用部品 Withdrawn JP2006274332A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008285718A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Jfe Steel Kk 溶接継手強度が高い温水器用フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法
JP2008291303A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Jfe Steel Kk 打ち抜き加工性に優れる温水器用フェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法

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