JP2006269239A - 燃料電池用膜電極接合体 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池用膜電極接合体において、アノード極側のガス拡散層とカソード極電極のガス拡散層との間の短絡を防止するとともに、電解質膜の大きさとガス拡散層の大きさとが略同じとすることである。
【解決手段】燃料電池用膜電極接合体10は、電解質膜12と、電解質膜12の両面に積層される触媒層14,16と、各々の触媒層14,16に積層されるガス拡散層18,20と、を備える燃料電池用膜電極接合体10であって、ガス拡散層18,20は、触媒層14,16に接合される導電部26,27と、導電部26,27の周りに配置される絶縁部22,24と、を有することを特徴とし、絶縁部22,24は、絶縁性材料からなるガス拡散層基材であり、導電部26,27は、ガス拡散層基材に導電性材料を含浸したものからなる。
【選択図】図1
【解決手段】燃料電池用膜電極接合体10は、電解質膜12と、電解質膜12の両面に積層される触媒層14,16と、各々の触媒層14,16に積層されるガス拡散層18,20と、を備える燃料電池用膜電極接合体10であって、ガス拡散層18,20は、触媒層14,16に接合される導電部26,27と、導電部26,27の周りに配置される絶縁部22,24と、を有することを特徴とし、絶縁部22,24は、絶縁性材料からなるガス拡散層基材であり、導電部26,27は、ガス拡散層基材に導電性材料を含浸したものからなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池用膜電極接合体に係り、特に、電解質膜の両面に積層される触媒層の各々に積層されるガス拡散層を備える燃料電池用膜電極接合体に関する。
燃料電池は、高効率と優れた環境特性を有する電池として近年脚光を浴びている。燃料電池は、一般的に、燃料である水素に空気中の酸素を化学反応させて、電気エネルギーをつくりだしている。そして、水素と酸素とが化学反応した結果として、水が生成される。
燃料電池の種類は、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、アルカリ型、固体高分子型等がある。この中でも、常温で起動しかつ起動時間が速い等の利点を有する固体高分子型の燃料電池が注目されている。
固体高分子型の燃料電池の単電池は、電解質膜と、触媒層と、ガス拡散層と、セパレータとを含んで構成される。このうち電解質膜と、触媒層と、ガス拡散層とを一体化したものは、膜電極接合体と呼ばれている。
図4は、従来の燃料電池用膜電極接合体42の構成を示す図である。従来の燃料電池用膜電極接合体42は、電解質膜44の両側にそれぞれアノード極側の触媒層46とカソード極側の触媒層48とが積層され、アノード極側の触媒層46にアノード極側のガス拡散層50が積層され、カソード極側の触媒層48にカソード極側のガス拡散層52が積層されて構成されている。ここで、触媒層46、48とガス拡散層50,52とは、燃料電池の電極としての機能を有している。
図5は、上記燃料電池用膜電極接合体42のガス拡散層50,52の素材54の概略を示す図である。ガス拡散層50,52の素材54のガス拡散層基材は、一般的に、導電性を有するカーボン布またはカーボン紙等が用いられる。そして、ガス拡散層基材の全面に、撥水性と導電性を付与するための拡散ペーストが塗布されている。ガス拡散層50,52は、ガス拡散層50,52の素材54を、所定の形状に打抜いて用いられる。
ガス拡散層基材として用いられるカーボン布またはカーボン紙等は、燃料電池の長期使用による材料の劣化により、変形して伸びる場合がある。その場合に、電解質膜44の大きさとガス拡散層50,52の大きさとが同じであると、アノード極側のガス拡散層50とカソード極側のガス拡散層52との間が短絡する可能性がある。
そのため、ガス拡散層50,52が伸びた場合でも、アノード極側のガス拡散層50とカソード極側のガス拡散層52との間が短絡しないように、ガス拡散層50,52の大きさを、電解質膜44の大きさよりも全体的に略5mmほど小さくして積層される。
上記従来技術のように、膜電極接合体の製造の際に、電解質膜の大きさとガス拡散層の大きさとが異なると、ガス拡散層を予め規定された位置に積層するための位置決めに、かなりの時間を要する。そのため、膜電極接合体の製造コストの低減からは、電解質膜の大きさとガス拡散層の大きさとは略同じであることが好ましい。
そこで、本発明の目的は、アノード極側のガス拡散層とカソード極側のガス拡散層との間の短絡を防止しつつ、電解質膜に対するガス拡散層の位置決めをより容易にすることを可能とする燃料電池用膜電極接合体を提供することである。そして、他の目的は、電解質膜の大きさとガス拡散層の大きさとが略同じである燃料電池用膜電極接合体を提供することである。以下の手段は、上記目的の少なくとも1つに貢献するものである。
本発明に係る燃料電池用膜電極接合体は、電解質膜と、電解質膜の両面に積層される触媒層と、各々の触媒層に積層されるガス拡散層と、を備える燃料電池用膜電極接合体であって、ガス拡散層は、触媒層に接合される導電部と、導電部の周りに配置される絶縁部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池用膜電極接合体において、絶縁部は、絶縁性材料からなるガス拡散層基材であり、導電部は、ガス拡散層基材に導電性材料を含浸したものからなることが好ましい。
上記の燃料電池用膜電極接合体によれば、ガス拡散層は、導電部の周りに絶縁部を配置しているので、アノード極側のガス拡散層とカソード極側のガス拡散層との間の短絡を防止できる。電解質膜の大きさとガス拡散層の大きさとが略同じであっても、アノード極側のガス拡散層とカソード極側のガス拡散層との間の短絡が抑制されるので、電解質膜へのガス拡散層の位置決めが容易となり、燃料電池用膜電極接合体の製造コストの低減が図れる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。図1は、燃料電池用膜電極接合体10の構成を示す図である。燃料電池用膜電極接合体10は、電解質膜12と、電解質膜12の両側にそれぞれ積層されるアノード極側の触媒層14とカソード極側の触媒層16と、アノード極側の触媒層14に積層されるアノード極側のガス拡散層18と、カソード極側の触媒層16に積層されるカソード極側のガス拡散層20とから構成される。ガス拡散層18,20は、触媒層14,16に接合される導電部26,27と、導電部26,27の周りに配置される絶縁部22,24とを有している。
電解質膜12の大きさとガス拡散層18,20の大きさとは略同じである。触媒層14,16の大きさとガス拡散層18,20の導電部26,27の大きさとは、略同じである。また、ガス拡散層18,20の絶縁部22,24の幅は、例えば、略1mm以上略5mm以下である。
電解質膜12は、アノード極側で発生した水素イオンをカソード極側まで移動させる機能と、水素と酸素とが接触することにより化学反応することを防止するガスバリアとしての機能と、アノード極側の触媒層14とカソード極側の触媒層16とが直接接触して短絡するのを防ぐための絶縁機能等を有している。
電解質膜12の材料は、化学的に安定であるフッ素系樹脂、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸のイオン交換膜を用いる。パーフルオロカーボンスルホン酸のイオン交換膜としては、ナフィオン膜(デュポン社の登録商標)、フレミオン膜(旭硝子株式会社の登録商標)、アシプレックス膜(旭化成株式会社の登録商標)、ゴアセレクト膜(ジャパンゴアテックス社の登録商標)等を用いることができる。この他の電解質膜12としては、フッ素系樹脂の繊維等を上記のイオン交換膜に分散させて、イオン交換膜を強化した補強膜であってもよいし、部分フッ素化膜、炭化水素系膜、有機無機複合膜等であってもよい。
触媒層14、16は、アノード極側での水素の酸化反応やカソード極側での酸素の還元反応を促進する機能を有する。触媒層14、16は、触媒と触媒の担体とから構成される。触媒は、反応させる電極面積を大きくするため、一般的に粒子状にして、触媒の担体に付着して使用される。触媒には、水素の酸化反応や酸素の還元反応について、小さい活性化過電圧を有する白金族元素である白金が使用される。触媒の担体としては、カーボン材料、例えば、カーボンブラックが使用される。
触媒は、白金だけに限定されず、他の白金族元素であるルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウムやイリジウム等を用いてもよい。なお、触媒は、白金―ルテニウム合金のように複数の白金族元素を合金化させた材料や、白金族元素と他の元素であるモリブデン、鉄、パラジウム、クロム、コバルト、マンガン、ニッケル等とを合金化させた材料を用いてもよい。触媒の担体であるカーボンブラックとしては、ケッチェンブラック(ライオン社製)、デンカブラック(電気化学工業社製)等を用いることができる。
ガス拡散層18,20は、燃料である水素や酸化剤である酸素を触媒層14,16に拡散させる機能や電子を移動させる機能を有する。そのため、ガス拡散層18,20は、ガス透過性と導電性とを有することが必要である。また、ガス拡散層18,20は、水素と酸素との化学反応により生成される生成水に曝されるので、撥水性を必要とする。
ガス拡散層18,20の絶縁部22,24は、絶縁性材料で構成される。絶縁性材料としては、高分子材料であるアラミド樹脂を用いることができる。その他の絶縁性材料としては、ポリエチレン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリフェニレンスルファイド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂等の高分子材料や、ガラス等の無機材料を用いることができるが、特にこれらに限定されることはない。また、絶縁性材料の形態は、ガス透過性を有する織物、フェルト、布、ペーパー等を用いることができるが、特にこれらに限定されることはない。
ガス拡散層18,20の導電部26,27は、ガス拡散層18,20の触媒層14,16と接合される位置に導電性材料を含浸したものから構成される。導電性材料としては、カーボン材料、例えば、上述したカーボンブラックを用いることができる。その他の導電性材料としては、レーヨン系、ポリアクリルニトリル系及びピッチ系の炭素繊維、金属粉、金属繊維等を用いることができるが、特にこれらに限定されることはない。
ガス拡散層18,20は、生成水に曝されるため撥水処理される。撥水処理は、撥水性材料を含浸することで行なわれる。撥水性材料の含浸は、後述のように塗布法等で行なうことができる。撥水性材料は、フッ素系樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂を用いることができる。
その他のフッ素系樹脂としては、パーフロロアルコキシ(PFA)樹脂、フッ化エチレンプロピレン(FEP)樹脂、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)樹脂、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)樹脂、ポリフッ化ビニル(PVF)樹脂等を用いることができる。また、他の撥水性材料としては、シリコン系樹脂等を用いることができるが、特にこれらの材料に限定されることはない。
ガス拡散層18,20の製造方法について以下に説明する。図2は、ガス拡散層18,20の素材30の概略を示す図である。ガス拡散層18,20の素材30は、ガス拡散層基材からなる絶縁部28と、ガス拡散層基材に導電性材料を含浸したものからなる導電部29とから構成される。ガス拡散層基材には、上述した絶縁性材料の織物、フェルト、布、ペーパー等が用いられる。ガス拡散層18,20の素材30の絶縁部28は、撥水処理され、導電部29には、導電性を付与するための導電処理と撥水処理とがなされる。
ガス拡散層18、20の素材30の絶縁部28の撥水処理の手順について説明する。ガス拡散層18,20の素材30の絶縁部28の撥水処理は、ガス拡散層基材の脱脂をする脱脂工程と、撥水処理用の分散材を作製する撥水処理用分散材作製工程と、ガス拡散層18,20の素材30の絶縁部28以外をマスキングするマスキング工程と、ガス拡散層18,20の素材30の絶縁部28に撥水処理用分散材を含浸する含浸工程と、撥水処理用分散材が含浸されたガス拡散層基材を乾燥させる乾燥工程と、マスキングを除去するマスキング除去工程と、乾燥されたガス拡散層基材を焼成する焼成工程の順で行われる。
ガス拡散層基材は、油分を除去するため、脱脂工程により脱脂される。脱脂は、ガス拡散層基材を脱脂炉等により熱処理して行われる。この他に、アルカリ洗浄等により行ってもよい。
ガス拡散層基材に撥水処理するための分散材を、撥水処理用分散材作製工程により作製する。撥水処理用分散材は、撥水性材料を水または有機材料等の溶媒に分散させて作製する。撥水性材料は、フッ素系樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂が用いられる。撥水性材料の分散方法としては、ゾルゲル法等を用いることができる。また、撥水性材料を分散する際に、均一に分散させるために界面活性剤等を用いてもよい。
ガス拡散層基材のうち、ガス拡散層18,20の素材30の絶縁部28以外の部分を、マスキング工程によりマスキングする。マスキングは、脱脂されたガス拡散層基材に、マスキング材としてマスキングフィルムやマスキングテープを用いて行う。
ガス拡散層18,20の素材30の絶縁部28に、撥水処理用分散材を含浸工程により含浸する。撥水処理用分散材の含浸は、マスキングされたガス拡散層基材に、塗布法により行われる。勿論、その他の方法、例えば、浸漬法やスプレー法等で含浸を行ってもよい。
撥水処理用分散材を含浸したガス拡散層基材は、乾燥工程により乾燥される。撥水処理用分散材を含浸したガス拡散層基材を室温で乾燥させた後、乾燥炉にて乾燥させる。乾燥温度は、上記の材料を用いた場合に、略100℃以上である。ここで、この温度は例示であり、上述した絶縁性材料や撥水性材料の種類により異なる。また、乾燥は、絶縁性材料や撥水性材料の熱分解温度よりも低い温度で行われる。
乾燥されたガス拡散層基材は、マスキング除去工程によりマスキング除去される。そして、マスキングが除去されたガス拡散層基材は、焼成工程により焼成炉で焼成される。焼成温度は、上記の材料を用いた場合に、略150℃以上である。ここで、この温度は例示であり、上述した絶縁性材料や撥水性材料の種類により異なる。また、焼成は、絶縁性材料や撥水性材料の熱分解温度よりも低い温度で行われる。
次に、ガス拡散層18,20の素材30の導電部29の撥水処理と導電処理の手順について説明する。ガス拡散層18、20の素材30の導電部29の撥水処理と導電処理は、撥水処理用と導電処理用の分散材を作製する撥水処理用及び導電処理用分散材作製工程と、ガス拡散層18,20の素材30の導電部29以外をマスキングするマスキング工程と、ガス拡散層18,20の素材30の導電部29に撥水処理用及び導電処理用分散材を含浸する含浸工程と、撥水処理用及び導電処理用分散材が含浸されたガス拡散層基材を乾燥する乾燥工程と、マスキングを除去するマスキング除去工程と、乾燥されたガス拡散層基材を焼成する焼成工程とにより行われる。
ガス拡散層基材に、撥水処理及び導電処理するための分散材を撥水処理用及び導電処理用分散材作製工程により作製する。撥水処理用及び導電処理用の分散材は、撥水性材料と導電性材料とを水または有機材料等の溶媒に分散させて作製する。撥水性材料としては、上述したフッ素系樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂が用いられる。導電性材料としては、上述したカーボン材料、例えば、カーボンブラックが用いられる。撥水性材料及び導電性材料の分散方法としては、ゾルゲル法等を用いることができる。また、撥水性材料と導電性材料とを分散する際に、均一に分散させるため界面活性剤等を用いてもよい。
ガス拡散層基材のうち、ガス拡散層18,20の素材30の導電部29以外の部分を、マスキング工程によりマスキングする。マスキングは、上述したマスキング材により行うことができる。
ガス拡散層18,20の素材30の導電部29に、撥水処理用及び導電処理用分散材を含浸工程により含浸する。撥水処理用及び導電処理用分散材の含浸は、マスキングされたガス拡散層基材に、上述した方法により行うことができる。勿論、撥水処理用の分散材と導電処理用の分散材とを別々に作製してもよく、その場合には、撥水処理用分散材と導電処理用分散材とを別々にガス拡散層基材に含浸してもよい。
撥水処理用及び導電処理用分散材が含浸されたガス拡散層基材は、乾燥工程により乾燥される。撥水処理用及び導電処理用分散材が含浸されたガス拡散層基材を室温で乾燥させた後、乾燥炉にて乾燥させる。乾燥温度は、上記の材料を用いた場合に、略100℃以上である。ここで、この温度は例示であり、上述した絶縁性材料、撥水性材料及び導電性材料の種類により異なる。また、乾燥は、絶縁性材料や撥水性材料の熱分解温度よりも低い乾燥温度で行われる。
乾燥されたガス拡散層基材は、マスキング除去工程によりマスキング除去される。そして、マスキング除去されたガス拡散層基材は、焼成工程により焼成炉で焼成される。焼成温度は、上記の材料を用いた場合に、略150℃以上である。ここで、この温度は例示であり、上述した絶縁性材料や撥水性材料及び導電性材料の種類により異なる。また、焼成は、絶縁性材料や撥水性材料の熱分解温度よりも低い焼成温度で行われる。焼成後、ガス拡散層18,20の素材30は、電解質膜12の大きさと略同じ大きさに打抜いて、ガス拡散層18,20として用いられる。
また、ガス拡散層18,20の素材30は、ガス拡散層基材の全面に、上述した方法により撥水処理した後、ガス拡散層18,20の素材30の導電部29に、上述した方法により導電処理することで製造してもよい。
次に、燃料電池用膜電極接合体10の製造方法について説明する。燃料電池用膜電極接合体10の製造方法については、一般的に行なわれている製造方法を用いることができる。
例えば、アノード極側とカソード極側に適用するガス拡散層18,20の導電部26,27に、触媒と電解質溶液と有機溶剤等とを混合した混合材を塗布し、乾燥し、触媒層14、16を形成する。その後、電解質膜12の両面にガス拡散層18,20の導電部26,27を重ね合わせて、ホットプレスまたはロール等により熱圧着させて燃料電池用膜電極接合体10を製造することができる。
また、別の製造方法として、電解質膜12の両面に、触媒と電解質溶液と有機溶剤等とを混合した混合材を塗布し、乾燥し、触媒層14,16を形成する。そして、触媒層14,16にガス拡散層18,20の導電部26,27を重ね合わせて、ホットプレスまたはロール等により熱圧着させて燃料電池用膜電極接合体10を製造することができる。
以上により、燃料電池用膜電極接合体10によれば、ガス拡散層18,20は導電部26,27の周りに配置される絶縁部22,24を有するため、アノード極側のガス拡散層26とカソード極側のガス拡散層28との間の短絡を防止することができる。
ガス拡散層18,20の大きさと電解質膜12の大きさとが略同じであることから、熱圧着する際のガス拡散層18,20と電解質膜12との位置決めを容易にすることができ、燃料電池用膜電極接合体10の生産性が向上する。また、ガス拡散層18,20の大きさと電解質膜12の大きさとを略同じにすることで、余分な電解質膜部分を削除することができ、燃料電池用膜電極接合体10の製造コストを低減できる。
さらに、シール材を燃料電池用膜電極接合体10の外周にインサート成形する場合にも、電解質膜12に影響を与えることなく容易にインサート成形することができる。図3は、燃料電池用膜電極接合体10とセパレータ34,36とを有する燃料電池用単電池32の構造を示す図である。アノード極側のセパレータ34とカソード極側のセパレータ36との間に、フッ素系樹脂材料やシリコン系樹脂材料等のシール材をインサート成形してシール部38を形成する。この場合に、電解質膜12がガス拡散層18,20よりも長いと、インサート成形をする際に、電解質膜12が変形しやすく損傷する可能性がある。ガス拡散層18,20の大きさと電解質膜12の大きさとが略同じであると、シール材をインサート成形する場合にも、電解質膜12に影響を与えることなく容易にインサート成形することができる。
10 燃料電池用膜電極接合体、12 電解質膜、14、16 触媒層、18、20 ガス拡散層、22、24 絶縁部、26、27 導電部、28 ガス拡散層の素材の絶縁部、29 ガス拡散層の素材の導電部、30 ガス拡散層の素材、32 燃料電池用単電池、34、36 セパレータ、38 シール部、42 従来の燃料電池用膜電極接合体、44 従来の電解質膜、46、48 従来の触媒層、50、52、従来のガス拡散層、54 従来のガス拡散層の素材。
Claims (2)
- 電解質膜と、
電解質膜の両面に積層される触媒層と、
各々の触媒層に積層されるガス拡散層と、
を備える燃料電池用膜電極接合体であって、
ガス拡散層は、
触媒層に接合される導電部と、
導電部の周りに配置される絶縁部と、
を有することを特徴とする燃料電池用膜電極接合体。 - 請求項1に記載の燃料電池用膜電極接合体であって、
絶縁部は、絶縁性材料からなるガス拡散層基材であり、導電部は、ガス拡散層基材に導電性材料を含浸したものからなることを特徴とする燃料電池用膜電極接合体。
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