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JP2006255965A - 液体噴射装置 - Google Patents

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JP2006255965A
JP2006255965A JP2005073794A JP2005073794A JP2006255965A JP 2006255965 A JP2006255965 A JP 2006255965A JP 2005073794 A JP2005073794 A JP 2005073794A JP 2005073794 A JP2005073794 A JP 2005073794A JP 2006255965 A JP2006255965 A JP 2006255965A
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JP2005073794A
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Seiko Epson Corp
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Abstract

【課題】 略同一の液体を噴射する複数のノズル列に、流動圧を調整した液体をより正確に供給する液体噴射装置を提供する。
【解決手段】 ブラックB、シアンC、マゼンタM、イエローYのインクを、第1〜第4分岐流路101〜104を介して第1〜第4バルブユニット111〜114に供給し、流動圧を調整した後に記録ヘッドの各ノズル列に供給するようにした。これにより、各ノズル列に供給されるインクは、その流動圧の偏倚が低減される。従って、プリンタは、各ノズル列からより正確にインクを吐出することができるので、記録媒体への記録の信頼性を向上することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、略同一の液体を噴射する複数のノズル列に、流動圧を調整した液体を供給する液体噴射装置に関する。
従来、液体噴射装置の一つとしてインクジェット式記録装置が広く知られている。インクジェット式記録装置は、インクカートリッジから供給されるインクを記録ヘッドのノズル列から吐出し、記録媒体にドットを形成することで記録を行っていた。
このようなインクジェット式記録装置の中には、オフキャリッジタイプのものがあった。オフキャリッジタイプのインクジェット式記録装置では、加圧ポンプによって生成された加圧空気をインクカートリッジ内に圧送し、同インクカートリッジ内のインクパックを加圧していた。そして、加圧することでインクパックからインクを導出し、供給流路を介して記録ヘッドに供給していた(例えば、特許文献1。)。
特許文献1のインクジェット式記録装置では、各色を収容したインクカートリッジに、対応するバルブユニットが供給流路を介してそれぞれ接続されている。バルブユニットは、所定の圧力となると開状態となるダイヤフラムを備え、同ダイヤフラムを開閉させることでインクの流動圧を調整するようになっている。そして、各バルブユニットは、各インクカートリッジから供給流路を介してそれぞれ供給されるインクを、その流動圧を調整した後に記録ヘッドに供給していた。
特開2004−142405号公報
ところで、近年、インクジェット式記録装置では、記録媒体へのドット形成を高精度とするために、同色のインクを吐出するノズル列を複数設けることが注目されている。
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェット式記録装置にこれを採用した場合、1つのバルブユニットによって流動圧が調整されたインクを、複数のノズル列に供給することとなる。このため、ノズル列の増加に伴って、各ノズル列に流動圧を調整したインクを正確に供給することが困難となるおそれがあった。
本発明は、上記問題を解決するものであって、その目的は、略同一の液体を噴射する複数のノズル列に、流動圧を調整した液体をより正確に供給する液体噴射装置を提供することにある。
本発明の液体噴射装置は、複数のノズル開口からなる複数のノズル列を有し、液体収容体から供給流路を介して供給される液体を同ノズル列から噴射する液体噴射ヘッドと、前記供給流路に設けられ前記液体を2つ以上の前記ノズル列にそれぞれ供給する2つ以上の分岐流路とを備え、各分岐流路の途中に前記液体の流動圧を調整する流動圧調整手段をそれぞれ設けた。
本発明の液体噴射装置によれば、液体収容体に収容された液体は、分岐流路に設けられた流動圧調整手段によってその流動圧を調整された後に、同分岐流路を介して対応するノズル列にそれぞれ供給される。これにより、各ノズル列に供給される液体は、その流動圧の偏倚が低減される。従って、本発明の液体噴射装置はノズル開口からより正確に液体を
噴射することができるので、液体の噴射の信頼性を向上することができる。また、このように分岐流路を介して各ノズル列に液体を供給することで、各ノズル列に対応するように個々に液体収容体を設ける場合に比べて部材点数を低減することができる。この結果、液体噴射装置は低コスト化を実現することができる。
この液体噴射装置は、異なった液体をそれぞれ収容した複数の前記液体収容体と、各液体収容体に収容された同液体を前記液体噴射ヘッドにそれぞれ供給する複数の前記供給流路を備えた。
これによれば、液体噴射ヘッドの各ノズル列には、各液体収容体から分岐流路を介して対応する液体がそれぞれ供給される。従って、液体噴射ヘッドは、異なった液体を各ノズル列からそれぞれ噴射することができる。ここで、例えば、液体としてインクを採用し各液体収容体に異なった色のインクをそれぞれ収容させた場合、液体噴射ヘッドの各ノズル列には、異なった色のインクがそれぞれ供給される。即ち、液体噴射装置は液体噴射ヘッドの各ノズル列から、これらインクを噴射させドット形成することで、高精度の画像等を印刷することができる。
この液体噴射装置において、複数の前記供給流路の各分岐流路は、流路形成部材に一体に形成された。
これによれば、各分岐流路を流路形成部材に一体に形成することで、各分岐流路を別部材にて個々に設ける場合に比べて省スペース化を実現できるとともに、部材点数を低減することができる。この結果、本発明の液体噴射装置は、製造コストを低減することができる。
この液体噴射装置は、加圧空気を生成する加圧空気生成手段を備え、前記液体収容体は、前記加圧空気によって加圧されることで、前記供給流路に前記液体を導出する。
これによれば、加圧空気の加圧によって液体収容体から導出された液体は、供給流路の分岐流路を介して液体噴射ヘッドの各ノズル列にそれぞれ供給される。これにより、液体収容体を各ノズル列に対して個々に設け、それぞれを加圧空気によって加圧する場合に比べて、各ノズル列に供給される液体の流動圧の偏倚を低減することができる。従って、各ノズル列には好適に液体が供給されるので、液体噴射装置は各ノズル列からより正確に液体の噴射を行うことができる。この結果、本発明の液体噴射装置は、液体の噴射の信頼性を向上することができる。
この液体噴射装置の前記液体収容体は、前記供給流路に対して着脱可能に構成された。
これによれば、液体収容体は供給流路に対して着脱可能に構成したことで適宜交換することができる。ここで本発明の液体噴射装置では、液体を、分岐流路を介して各ノズル列に供給するため、各ノズル列に対してそれぞれ交換可能な液体収容体を設ける場合に比べて、部材点数を低減することができる。この結果、本発明の液体噴射装置は低コスト化を実現することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図7に従って説明する。
図1に示すように、液体噴射装置としてのプリンタ1は、略直方形状のフレーム2を備えている。フレーム2の背面には、給紙トレイ3が設けられ、フレーム2の前面には、排紙トレイ4が設けられている。さらに、フレーム2の上面には、プリンタカバー5が設けられている。排紙トレイ4及びプリンタカバー5は、図示しないヒンジ構造によってフレ
ーム2に対して折り畳み収容可能となっている。
フレーム2内の中央位置には、その長手方向にプラテン6が配設され、プラテン6上には、給紙トレイ3からフレーム2内に挿入された記録用紙が紙送り機構(いずれも図示しない)によって給送されるようになっている。そして、この給送された記録用紙は、排紙トレイ4からフレーム2外へ排出されるようになっている。
フレーム2内には、プラテン6と平行となるように、ガイド部材7が架設されている。ガイド部材7には、同ガイド部材7に沿って移動可能なキャリッジ8が、プラテン6と相対向するように挿通支持されている。また、フレーム2内には、キャリッジモータが取着され、一対のプーリに掛け装されたタイミングベルト(いずれも図示しない)を介してキャリッジ8に駆動連結されている。そして、キャリッジ8は、キャリッジモータの駆動によってガイド部材7に案内されプラテン6と平行(主走査方向)に往復移動する。
また、キャリッジ8の下面(プラテン7と相対向する面)には、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド9が設けられている。記録ヘッド9は、プラテン6上に給送される記録用紙に相対向するノズル形成面10を有している。ノズル形成面10には、ノズル開口として1列あたりn個(nは自然数)のノズルからなるノズル列N1〜N8(図2参照)が形成されている。
一方、フレーム2内には、プラテン6よりも手前側(排紙トレイ4側)に、左右一対の左及び右流路形成部材11,13が設けられフレーム2に取着支持されている。左及び右流路形成部材11,13は、それぞれ平板状の取着部11a,13aと、両取着部11a,13aの上端部からフレーム2内の中央位置に延出した延出部11b,13bとを備えている。
図2に示すように、左流路形成部材11の正面15には、第1及び第2流路21,22が設けられている。第1及び第2流路21,22は、取着部11aから延出部11bにかけて凹設された2つの第1溝部17と、延出部11bの中程から先端部にまで凹設された2つの第2溝部19にフィルム材Fを貼り付け封止することでそれぞれ形成されている。そして、図3に示すように、第1及び第2流路21,22の途中には、左流路形成部材11(延出部11b)の裏面31に設けられた2つのチョークバルブVがそれぞれ連通している。チョークバルブVは、裏面31に形成された円形状の溝部33にフィルム材Fを貼り付けることで形成され、チョークバルブV内(溝部33内)には第1溝部17が正面15側から連通している。また、溝部33の中央位置に設けられた凸部35には、第2溝部19が正面15側から連通している。そして、各チョークバルブVは、フィルム材Fを凸部35に当接させることで第2溝部19を封止し、第1及び第2流路21,22をそれぞれ非連通状態とするようになっている。またチョークバルブVは、フィルム材Fを凸部35から離間させることで、第1及び第2流路21,22をそれぞれ連通状態とするようになっている。
また、図2に示すように、右流路形成部材13の正面41には、第3〜第5流路23〜25が設けられている。第3〜第5流路23〜25は、取着部13aから延出部13bにかけて凹設された3つの第3溝部43と、延出部13bの中程から先端部にまで凹設された3つの第4溝部45にフィルム材Fを貼り付け封止することでそれぞれ形成されている。そして、第3〜第5流路23〜25の途中には、第1及び第2流路21,22と同様に、右流路形成部材13(延出部13b)の裏面に設けられた3つのチョークバルブVがそれぞれ連通している。
左及び右流路形成部材11,13の取着部11a,13aには、図示しない接続部に、
それぞれ左及び右インク供給部14a,14bが接続され支持されている。左インク供給部14aには、ブラックのインクを収容した液体収容体としての2つのインクカートリッジ(以下、ブラックBという)が接続されている。また右インク供給部14bには、液体収容体としてのシアン、マゼンタ及びイエローのインクをそれぞれ収容した3つのインクカートリッジ(以下、シアンC、マゼンタM及びイエローYという)が接続されている。ブラックB、シアンC、マゼンタM、イエローYは、フレーム2内に設けられた加圧空気生成手段としての加圧ポンプP1,P2から供給される加圧空気にて加圧されることで、第1〜第5流路21〜25に、収容したインクをそれぞれ供給するようになっている。即ち、本実施形態のプリンタ1は、いわゆるオフキャリッジタイプであって、第1及び第2流路21,22には、ブラックBからインクが供給されるようになっている。第3流路23にはシアンCから、第4流路24にはマゼンタMから、第5流路25にはイエローYからそれぞれインクが供給されるようになっている。
また、左及び右流路形成部材11,13の両延出部11b,13bの先端部には、インク供給チューブ47の基端部が接続されている。インク供給チューブ47には、第1〜第5案内流路51〜55が形成され、左及び右流路形成部材11,13の第1〜第5流路21〜25とそれぞれ連通している。これにより、第1及び第2案内流路51,52にはブラックBから、第3案内流路53にはシアンCから、第4案内流路54にはマゼンタMから、第5案内流路55にはイエローYからそれぞれインクが供給されるようになっている。図1及び図2に示すように、インク供給チューブ47の先端部はキャリッジ8の側面に設けられた挿入口から、同キャリッジ8内に設けられたソケット61に接続されている。
図4及び図5に示すように、ソケット61は、薄型の略直方体形状に形成された流路形成部材としての本体ケース63を備えている。本体ケース63の一側面63aには、円筒状の第1〜第5接続部64〜68が設けられている。第1〜第5接続部64〜68には、インク供給チューブ47の第1〜第5案内流路51〜55が接続されるようになっている。ソケット61の正面71には、略長方形形状の凹部73が設けられている。凹部73内には、上下に4つの第1〜第8連通孔81〜88が並設されている。第1〜第8連通孔81〜88は、ソケット61の背面に設けられた8つの中空針(図示しない)にそれぞれ連通している。また凹部73内には、同凹部73内に立設された壁部によって第1〜第4溝部75〜78が形成されている。図5に示すように、第1溝部75は、一側面63a側にて二股に形成され第1及び第2接続部64,65とそれぞれ連通している。そして、二股に形成され第1溝部75は、本体ケース63の中程に向かうにつれて一端合流し合流部91を形成した後、二手に分岐し第1及び第2連通孔81,82とそれぞれ連通している。第2溝部76は、図5に示す第1溝部75の上部であって一側面63a側にて第3接続部66と連通し、本体ケース63の中程の分岐部93から二手に分岐した後、第3及び第4連通孔83,84とそれぞれ連通している。第3溝部77は、第2溝部76の上部であって一側面63a側にて第4接続部67と連通するとともに、分岐部95から二手に分岐し第5及び第7連通孔85,87とそれぞれ連通している。また第4溝部78は、第3溝部77の上部であって一側面63a側にて第5接続部68と連通するとともに、分岐部97から二手に分岐し第6及び第8連通孔86,88とそれぞれ連通している。このように構成されたソケット61の本体ケース63の正面71には、フィルム材Fが貼り付けられている。これにより、ソケット61の正面71には、フィルム材と第1〜第4溝部75〜78によって第1〜第4分岐流路101〜104がそれぞれ形成されている。第1〜第4分岐流路101〜104は、上述した第1〜第5接続部64〜68を介してインク供給チューブ47の第1〜第5案内流路51〜55とそれぞれ接続されるようになっている。即ち、上述した左及び右流路形成部材11,13の第1〜第5流路21〜25は、インク供給チューブ47の第1〜第5案内流路51〜55を介して第1〜第4分岐流路101〜104に接続される。ここで、第1及び第2流路21,22は第1分岐流路101に接続されている。即ち、左流路形成部材11の第1〜第5流路21〜25と、インク供給チューブ
47の第1〜第5案内流路51〜55は、請求項に記載の供給流路を構成し、第1〜第4分岐流路101〜104が請求項に記載の分岐流路に相当するようになっている。従って、上述したように加圧空気によって2つのブラックBから供給されるインクは、左流路形成部材11の第1及び第2流路21,22を流動した後、インク供給チューブ47の第1及び第2案内流路51,52を介して、ソケット61の第1分岐流路101に流動し合流するようになっている。また、シアンCから供給されるインクは、右流路形成部材13の第3流路23を流動した後、インク供給チューブ47の第3案内流路53を介して、ソケット61の第2分岐流路102に流動するようになっている。同じくマゼンタMから供給されるインクは、右流路形成部材13の第4流路24を流動した後、インク供給チューブ47の第4案内流路54を介して、ソケット61の第3分岐流路103に流動するようになっている。またイエローYから供給されるインクは、右流路形成部材13の第5流路25を流動した後、インク供給チューブ47の第5案内流路55を介して、ソケット61の第4分岐流路104に流動するようになっている。
また図4に示すように、ソケット61の背面に設けられた前記中空針には、第1〜第4バルブユニット111〜114が接続されている。図6及び図7に示すように、第1〜第4バルブユニット111〜114は、薄型の略直方体形状のハウジング121をそれぞれ備えている。そして、ハウジング121の前側面121aには、2つの略円筒状の第1及び第2導入ポート122,123が設けられ、下面121bには、2つの略円筒状の第1及び第2導出ポート124,125が設けられている。尚、図6及び図7では、第1バルブユニット111のみについて図示し、第2〜第4バルブユニット112〜114については同様に構成されているため省略することとする。第1及び第2導入ポート122,123は、それぞれ導入口122a,123aを備え、第1及び第2導出ポート124,125はそれぞれ導出口124a,125aを備えている。そして、第1及び第2導入ポート122,123の導入口122a,123aには、上述したようにソケット61の中空針(図示しない)がそれぞれ挿入されるようになっている。これにより、第1〜第4バルブユニット111〜114の第1及び第2導入ポート122,123には、ソケット61の第1〜第8連通孔81〜88が連通するようになっている。詳しくは、第1バルブユニット111の第1導入ポート122には、第5連通孔85が連通し、第2導入ポート123には第1連通孔81が連通するようになっている。第2バルブユニット112の第1導入ポート122には、第6連通孔86が連通し、第2導入ポート123には第2連通孔82が連通するようになっている。さらに、第3バルブユニット113の第1導入ポート122には、第7連通孔87が連通し、第2導入ポート123には第3連通孔83が連通するようになっている。また第4バルブユニット114の第1導入ポート122には、第8連通孔88が連通し、第2導入ポート123には第4連通孔84が連通するようになっている。
即ち、第1及び第2バルブユニット111,112の第2導入ポート123には、第1分岐流路101が接続され、第3及び第4バルブユニット113,114の第2導入ポート123には第2分岐流路102が接続されている。また、第1及び第3バルブユニットの第1導入ポート122には、第3分岐流路103が接続され、第2及び第4バルブユニットの第1導入ポート122には、第4分岐流路104が接続されている。これにより、第1及び第2バルブユニット111,112の第2導入ポート123には、ブラックBのインクが供給され、又第3及び第4バルブユニット113,114の第2導入ポート123にはシアンCのインクが供給される。第1及び第3バルブユニットの第1導入ポート122には、マゼンタMのインクが供給され、又第2及び第4バルブユニットの第1導入ポート122には、イエローYのインクが供給される。
また、図2に示すように、第1〜第4バルブユニット111〜114の第1及び第2導出ポート124,125の導出口124a,125aには、各ハウジング121をキャリ
ッジ8内に取り付けた際に、キャリッジ8内に設けた接続部材126の8つの供給針(図示しない)がそれぞれ接続されるようになっている。接続部材126の各供給針は、記録ヘッド9の対応するノズル列N1〜N8とそれぞれ連通している。従って、第1〜第4バルブユニット111〜114の第1及び第2導出ポート124,125は、記録ヘッド9の対応する8つのノズル列N1〜N8と連通するようになっている。詳しくは、第1バルブユニット111の第1導出ポート124はノズル列N5と連通し、第2導出ポート125はノズル列N1と連通している。第2バルブユニット112の第1導出ポート124はノズル列N7と連通し、第2導出ポート125はノズル列N2と連通している。第3バルブユニット113の第1導出ポート124はノズル列N6と連通し、第2導出ポート125はノズル列N3と連通している。第4バルブユニット114の第1導出ポート124はノズル列N8と連通し、第2導出ポート125はノズル列N4と連通している。
また図6及び図7に示すように、ハウジング121の右側面121cには、2つの第1凹部130が凹設されている。各第1凹部130は、第1及び第2導入ポート122,123の導入口122a,123aと流路131を介してそれぞれ連通している。また、各第1凹部130は、ハウジング121の左側面121dに凹設された2つの第2凹部132と、流路133を介してそれぞれ連通している。各第2凹部132は、流路134を介して第1及び第2導出ポート124,125の導出口124a,125aにそれぞれ連通している。これによって、対応する第1及び第2導入ポート122,123と第1及び第2導出ポート124,125は、それぞれ連通している。ハウジング121には、右側面121cにフィルム材Fが貼り付けされ、各第1凹部130によって、2つの第1貯留室135がそれぞれ形成されている。
また第2凹部132内には、それぞれ弁体136が配設され、図示しない支軸を介して回動可能に支持されている。弁体136の一端部は、第2凹部132内の凸部137に取り付けられたバネ部材138によって、流路133に向けて付勢され、弁体136に設けられた当接部材が流路133の開口部を封止するようになっている。またハウジング121の左側面121dには、フィルム材Fが貼り付けされ、2つの第2貯留室140がそれぞれ形成されている。第2貯留室140内では、フィルム材Fの第2凹部132側に支持板141が固着され弁体136の他端部と当接している。支持板141は、第2凹部132内に設けられた第2バネ部材142によってハウジング121外へ付勢されている。ここで、支持板141は、フィルム材Fが右側面121c側に撓んだときに、弁体136に当接し図7に示す反時計回りに回動させ、一端部の当接部材を流路133の開口部から離間させ連通状態とさせる。反対に、支持板141は、フィルム材Fが左側面121d側に撓むと、弁体136から離間し同弁体136を図7に示す時計回りに回動させ、当接部材を流路133の開口部に当接させ非連通状態とするようになっている。
このように構成された第1〜第4バルブユニット111〜114に、第1及び第2導入ポート122,123の導入口122a,123aからインクが導入されると、各インクは、流路131、第1貯留室135、流路133、第2貯留室140及び流路134をそれぞれ流動するようになっている。これによって、第1及び第2導入ポート122,123からそれぞれ導入されたインクは、第1及び第2導出ポート124,125の導出口124a,125aからそれぞれ導出されるようになっている。つまり、第1及び第2バルブユニット111,112の第2導出ポート125からは、ブラックBのインクが導出され、又第3及び第4バルブユニット113,114の第2導出ポート125からはシアンCのインクが導出される。第1及び第3バルブユニットの第1導出ポート124からは、マゼンタMのインクが導出され、又第2及び第4バルブユニットの第1導出ポート124からは、イエローYのインクが導出される。これによって、第1〜第4バルブユニット111〜114の第1及び第2導出ポート124,125にそれぞれ連通するノズル列N1〜N8には対応するインクが供給される。詳しくは、ノズル列N1,N2にはブラックB
のインクが供給され、ノズル列N3,N4にはシアンCのインクが供給される。また、ノズル列N5,N6にはマゼンタMのインクが供給され、ノズル列N7,N8にはイエローYのインクが供給されるようになっている。そして、本実施形態のプリンタ1では、キャリッジ8をガイド部材7にそって移動させるとともに、記録ヘッド9の各ノズル列N1〜N8からインクを吐出させることで記録用紙にドットを形成し記録を行うようになっている。
ここで第1〜第4バルブユニット111〜114では、プリンタ1の印刷時に、記録ヘッド9の各ノズル列N1〜N8からのインクの吐出によって第2貯留室140内のインクが減少し第2貯留室140内の圧力が減圧すると、フィルム材Fは右側面121c側に撓み、弁体136は流路133を連通状態とする。これによって、左及び右インク供給部14a,14bから供給されるインクは、導入口122a,123aを介して各第2貯留室140内に流動する。そして、フィルム材Fは、第2貯留室140内に記録ヘッド9の吐出によって消費されたインクが補填され第2貯留室140内が正圧となると、左側面121d側に撓む。従って、弁体136は、再び流路133を非連通状態とする。つまり、第1〜第4バルブユニット111〜114は、弁体136によって、インクの流量を調整し過不足なく記録ヘッド9に供給することで、供給されるインクの流動圧の変化を抑制するようになっている。
一方、図1に示すように、プリンタ1のフレーム2内には、キャップ部材151と吸引ポンプ153を備えている。キャップ部材151は、図示しない昇降機構によって記録ヘッド9のノズル形成面10に当接又は離間するように構成され、当接することでノズル形成面10の各ノズル列N1〜N8を封止するようになっている。吸引ポンプ153は、キャップ部材151に負圧を供給することで、キャップ部材151によって受け止められたノズル列N1〜N8から排出されたインクを吸引し図示しない廃インクタンクに排出するようになっている。また、キャップ部材151によって封止されている記録ヘッド9のノズル列N1〜N8に、チューブTを介して負圧を供給することで、ノズル列N1〜N8からインクを吸引するようになっている。
そしてプリンタ1は、吸引ポンプ153の吸引によってクリーニング操作を実行するようになっている。詳しくは、プリンタ1はクリーニング操作を開始する際に、加圧ポンプP1,P2の駆動を停止し左及び右インク供給部14a,14bからのインクの供給を停止させた後に、キャップ部材151によって記録ヘッド9のノズル形成面10を封止するようになっている。そして、吸引ポンプ153を駆動させ記録ヘッド9の各ノズル列N1〜N8からインクを吸引し、記録ヘッド9、接続部材126、第1〜第4バルブユニット111〜114、インク供給チューブ47を介して、左及び右流路形成部材11,13の各チョークバルブV内のインクを吸引する。これにより、各チョークバルブVのフィルム材F(図3参照)は撓み、凸部35と当接し第1〜第5流路21〜25はそれぞれ非連通状態となり、チョークバルブVからノズル列N1〜N8内に至るまで負圧が蓄積される。プリンタ1は、この負圧が蓄積されると加圧ポンプP1,P2を再駆動し、左及び右インク供給部14a,14bからのインクの供給を再開させる。左及び右インク供給部14a,14bからは、蓄積された負圧によりブラックB、シアンC、マゼンタM、イエローYのインクが一気に流動し記録ヘッド9の各ノズル列N1〜N8から排出される。これにより、左及び右流路形成部材11,13の第1〜第5流路21〜25、インク供給チューブ47の第1〜第5案内流路51〜55、ソケット61の第1〜第4分岐流路101〜104、第1〜第4バルブユニット111〜114、接続部材126及びノズル列N1〜N8内に混入した気泡は、このインクとともにノズル列N1〜N8から排出されるようになっている。
次に、上述したプリンタ1の作用について図2に従って説明する。
プリンタ1は、上述したように、印刷動作を開始する際に加圧ポンプP1,P2を駆動させる。この加圧ポンプP1,P2の駆動によって、左インク供給部14aのブラックBからは、インク供給チューブ47の第1及び第2案内流路51,52を介してソケット61の第1分岐流路101にインクが供給される。この供給されるインクは、第1分岐流路101にて分岐し、第1及び第2バルブユニット111,112にて流動圧を調整された後にノズル列N1,N2に供給される。また右インク供給部14bのシアンCのインクは、インク供給チューブ47の第3案内流路53を介してソケット61の第2分岐流路102に流入した後、分岐部93にて分岐し第3及び第4バルブユニット113,114にて流動圧を調整された後にノズル列N3,N4に供給される。またマゼンタMのインクは、インク供給チューブ47の第4案内流路54を介してソケット61の第3分岐流路103に流入した後、分岐部95にて分岐し第1及び第3バルブユニット111,113にて流動圧を調整された後にノズル列N5,N6に供給される。さらに、イエローYのインクは、インク供給チューブ47の第5案内流路55を介してソケット61の第4分岐流路104に流入した後、分岐部97にて分岐し第2及び第4バルブユニット112,114にて流動圧を調整された後にノズル列N7,N8に供給される。
以上、上記した本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態では、ブラックB、シアンC、マゼンタM、イエローYのインクを、第1〜第4分岐流路101〜104を介して第1〜第4バルブユニット111〜114に供給し、流動圧を調整した後に記録ヘッド9の各ノズル列N1〜N8に供給するようにした。これにより、各ノズル列N1〜N8に供給されるインクは、その流動圧の偏倚が低減される。従って、プリンタ1は、各ノズル列N1〜N8からより正確にインクを吐出することができるので、記録媒体への記録の信頼性を向上することができる。
(2)本実施形態では、ブラックB、シアンC、マゼンタM、イエローYのインクを分岐させ第1〜第4バルブユニットの第1及び第2導入ポート122,123に導入するようにした。これにより、第1〜第4バルブユニットの第1及び第2導入ポート122,123に対して個々にインクカートリッジを設けインクを供給する場合に比べて部材点数を低減することができる。この結果、プリンタ1は低コスト化を実現することができる。また、このように構成することでプリンタ1は、各ノズル列N1〜N8に異なった色のインクを供給し吐出させることができるので、記録媒体に対して高精度の画像等を印刷することができる。
(3)本実施形態では、ソケット61の本体ケース63に第1〜第4分岐流路101〜104を一体形成した。このように一体形成することで、第1〜第4分岐流路101〜104を別部材にて個々に設ける場合に比べて省スペース化を実現できるとともに、部材点数を低減することができる。これによって、プリンタ1の製造コストを低減することができる。
(4)本実施形態では、ブラックB、シアンC、マゼンタM、イエローYを加圧ポンプP1,P2の加圧空気によって加圧しインクを導出するようにした。ここで、上述したように、プリンタ1では各インクカートリッジのインクをソケット61の第1〜第4分岐流路101〜104を介して各ノズル列N1〜N8に供給するため、各ノズル列N1〜N8に対して個々にインクカートリッジを設けそれぞれ加圧し供給する場合に比べて部材点数を低減することができる。これによって、プリンタ1の製造コストを低減することができる。
(5)本実施形態では、左及び右インク供給部14a,14bのブラックB、シアンC、マゼンタM、イエローYを交換可能に構成した。ここでプリンタ1では、上述したように、プリンタ1では各インクカートリッジのインクをソケット61の第1〜第4分岐流路
101〜104を介して各ノズル列N1〜N8に供給するため、各ノズル列N1〜N8に対して交換可能な各インクカートリッジを設ける場合に比べて部材点数を低減することができる。これによって、プリンタ1の製造コストを低減することができる。
尚、発明の実施の形態は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、ノズル形成面10に8つのノズル列N1〜N8を形成し、対応する2つのノズル列から同色のインクをそれぞれ吐出するようにしたが、同色のインクを吐出するノズル列を適宜増やしてもよい。従って、ノズル形成面10にノズル列N1〜N8に加えて、さらにノズル列を形成してもよい。これにより、記録媒体に高密度にてドットを形成することができ、画像等を高精度に印刷することができる。またさらに、同色のインクを吐出する各ノズル列を千鳥状に配列して形成することで、記録媒体により高密度にてドットを形成することができる。
・上記実施形態では、ブラックB、シアンC、マゼンタM、イエローYのインクカートリッジを設けたが、適宜変更してもよい。従って、これに加えて他の色のインクカートリッジを設けてもよく、又各インクカートリッジの個数を適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、第1〜第4分岐流路101〜104を介して分岐させ、それぞれ各ノズル列N1〜N8にインクを供給するようにしたが、これに加えてノズル列をさらに設けインクを供給するようにしてもよい。このとき、この変更に伴って第1〜第4分岐流路101〜104を適宜分岐させるとよい。また、ブラックB、シアンC、マゼンタM、イエローYのうち少なくとも1色を分岐させノズル列に供給するようにしてもよい。
・上記実施形態では、加圧ポンプP1,P2から供給される加圧空気によってブラックB、シアンC、マゼンタM、イエローYを加圧しインクを導出するようにしたが、ブラックB、シアンC、マゼンタM、イエローYを記録ヘッド9よりも高い位置に設け水頭差によってインクを導出するようにしてもよい。
・上記実施形態では、ソケット61に第1〜第4分岐流路101〜104を一体に設けたが、別部材にて構成してもよい。
・上記実施形態では、液体噴射装置をプリンタ1に具体化したが、他の液体を噴射する液体噴射装置に具体化してもよい。例えば、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。
本実施形態のプリンタの構成を説明する斜視図。 同プリンタの左及び右流路形成部材の構成を説明する正面図。 チョークバルブの構成を説明する断面図。 ソケットの構成を説明する斜視図。 同ソケットの構成を説明する正面図。 バルブユニットの構成を説明する正面図。 同バルブユニットの構成を説明する部分断面図。
符号の説明
1…液体噴射装置としてのプリンタ、9…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、
21〜25…供給流路を構成する第1〜第5流路、51〜55…供給流路を構成する第1〜第5案内流路、63…流路形成部材としての本体ケース、101〜104・・・第1〜第4分岐流路、111〜114・・・流動圧調整手段としての第1〜第4バルブユニット、B,C,M,Y…液体収容体としてのブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、N1〜N8…ノズル列、P1,P2…加圧空気生成手段としての加圧ポンプ。

Claims (5)

  1. 複数のノズル開口からなる複数のノズル列を有し、液体収容体から供給流路を介して供給される液体を同ノズル列から噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記供給流路に設けられ前記液体を2つ以上の前記ノズル列にそれぞれ供給する2つ以上の分岐流路とを備え、
    各分岐流路の途中に前記液体の流動圧を調整する流動圧調整手段をそれぞれ設けたことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置において、
    異なった液体をそれぞれ収容した複数の前記液体収容体と、各液体収容体に収容された同液体を前記液体噴射ヘッドにそれぞれ供給する複数の前記供給流路を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  3. 請求項2に記載の液体噴射装置において、
    複数の前記供給流路の各分岐流路は、流路形成部材に一体に形成されたことを特徴とする液体噴射装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の液体噴射装置において、
    加圧空気を生成する加圧空気生成手段を備え、
    前記液体収容体は、前記加圧空気によって加圧されることで、前記供給流路に前記液体を導出することを特徴とする液体噴射装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の液体噴射装置において、
    前記液体収容体は、前記供給流路に対して着脱可能に構成されたことを特徴とする液体噴射装置。
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