JP2006120074A - 商品販売データ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】貨幣入金装置に投入された預り金としての貨幣の少なくとも一部が選別されず投入金額が正確に勘定されなかった場合でも、貨幣入出金装置から正しい額の釣銭を容易に出金できるようにする。
【解決手段】貨幣入出金装置に入金された貨幣の金額を預り投入金額として記憶する。また、預り金額の置数入力手段を設ける。そして、預り金額が置数入力されると、この置数入力された預り金額と記憶している預り投入金額とを合算して預り合計金額を算出し、この預り合計金額と商取引の請求金額とから釣銭額を算出して、この釣銭額に相当する貨幣を貨幣入出金装置から出金させる。
【選択図】 図5
【解決手段】貨幣入出金装置に入金された貨幣の金額を預り投入金額として記憶する。また、預り金額の置数入力手段を設ける。そして、預り金額が置数入力されると、この置数入力された預り金額と記憶している預り投入金額とを合算して預り合計金額を算出し、この預り合計金額と商取引の請求金額とから釣銭額を算出して、この釣銭額に相当する貨幣を貨幣入出金装置から出金させる。
【選択図】 図5
Description
本発明は、貨幣の入金及び出金が可能な貨幣入出金装置を接続し、この貨幣入出金装置から商取引の釣銭を出金させるPOS(Point Of Sales)端末等の商品販売データ処理装置に関する。
近年、POS端末に貨幣入出金装置を接続し、このPOS端末で商品販売データが処理された商取引の釣銭を貨幣入出金装置から自動的に出金させるようにした決済システムが開発され、スーパーマーケット等で既に実用化されている。
通常、この種の決済システムで使用される貨幣入出金装置は、貨幣投入部に投入された貨幣を選別して金種別に格納庫に収容する機能と、POS端末から与えられる釣銭額データに相当する貨幣を格納庫から抽出して貨幣排出部に排出する機能とを有している。そこでキャッシャは、商取引の請求金額に対して顧客から預った貨幣の金額をPOS端末の置数キーで置数入力する。そうすると、POS端末においては、この置数預り金額と商取引の請求金額とから釣銭額が算出される。そして、釣銭額が0より大きい、つまり釣銭が必要なときには、その釣銭額のデータが貨幣入出金装置に与えられる。これにより、貨幣入出金装置から釣銭額に相当する貨幣が自動的に出金されるので、キャッシャは、出金された貨幣を釣銭として客に渡せばよく、ドロワから釣銭を揃える手間がなくなる。
また、この種の決済システムで使用される貨幣入出金装置の中には、貨幣投入部にまとめて投入された貨幣を勘定し、この勘定された投入金額データをPOS端末に与える機能を有したものがある。この種の貨幣入出金装置を用いた場合、POS端末は貨幣入出金装置から取り込んだ投入金額データを預り金額とし、この預り金額と当該商取引の請求金額とから釣銭額を算出して、釣銭額が0より大きいときにはその釣銭額データを貨幣入出金装置に与えるように制御する。これにより、キャッシャは顧客が買上商品の代金に対して支払った貨幣を貨幣入出金装置の貨幣投入部に投入するだけでよく、顧客から預った貨幣を勘定してその預り金額をPOS端末に置数入力する手間がさらに不要となる(例えば、特許文献1参照)。
特許第3308244号公報
しかしながら、預り金を先に入金するタイプの貨幣入出金装置を用いた場合、貨幣投入部にまとめて投入された貨幣を勘定する際に貨幣の選別エラー等が発生して一部の貨幣を勘定できないと、実際の預り金額に対して勘定された預り金額が少なくなるので、正確な釣銭が払い出せないという問題があった。例えば顧客から預った貨幣に汚れなどがあり、貨幣入出金装置で認識できなかった場合が該当する。このような場合でも、その貨幣は通用する貨幣であるから、顧客に別の貨幣との交換を依頼するのは難しい。そこで、従来は、キャッシャが顧客から預った貨幣の金額をPOS端末の置数キーで置数入力して対処することとなる。
ところが、顧客から預った貨幣は既に貨幣入出金装置に投入されており、選別されなかった硬貨はリジェクトされて外部に排出されるものの、選別された硬貨は収納庫に収納されてしまっているので、顧客からの預り金額を置数入力するには、貨幣入出金装置に一度収納した貨幣を出金してリジェクトされた貨幣と合わせて確認する必要があった。このような確認作業には時間がかかり、その間、顧客を待たせてしまう不都合がある。
本発明はこのような事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、預り金を先に入金するタイプの貨幣入出金装置を用いた場合において、貨幣投入部にまとめて投入された貨幣を勘定する際に貨幣の選別エラー等が発生して少なくとも一部の貨幣を勘定できなかった場合でも、貨幣入出金装置から正しい額の釣銭を容易にかつ迅速に出金させることができる商品販売データ処理装置を提供しようとするものである。
本発明は、顧客との商取引で売買された商品の販売データを処理して当該商取引の請求金額を算出し出力する商品販売データ処理装置、例えばPOS端末において、貨幣の入金及び出金が可能な貨幣入出金装置を通信可能に接続する接続手段と、貨幣入出金装置に入金された貨幣の金額を預り投入金額として記憶する預り投入金額記憶手段と、預り金額の置数入力手段と、この置数入力手段により置数入力された預り金額と預り投入金額記憶手段に記憶されている預り投入金額とを合算した預り合計金額を算出する預り合計金額算出手段と、この預り合計金額算出手段により算出された預り合計金額と商取引の請求金額とから釣銭額を算出する釣銭計算手段と、この釣銭計算手段により算出された釣銭額に相当する貨幣を貨幣入出金装置から出金させる釣銭出金制御手段とを備えたものである。
かかる手段を講じた本発明においては、キャッシャは、商取引の請求金額に対して顧客から預った貨幣を貨幣入出金装置に入金する。そうすると、貨幣入出金装置で貨幣が選別されその金額が勘定されて商品販売データ処理装置に通知される。通知された金額は、預り投入金額として預り投入金額記憶手段に記憶される。ここで、貨幣入出金装置に入金された貨幣の一部が選別されずリジェクトされた場合には、このリジェクトされた貨幣は貨幣入出金装置の外部に排出されるので、キャッシャは、リジェクトされた貨幣の金額を置数入力手段により置数入力する。そうすると、この置数入力された預り金額と預り投入金額記憶手段に記憶されている預り投入金額とを合算した預り合計金額が算出され、この預り合計金額と商取引の請求金額とから釣銭額が算出されて、この釣銭額に相当する貨幣が貨幣入出金装置から出金される。この場合において、預り合計金額は、貨幣入出金装置に入金され選別された貨幣の金額と選別されなかった貨幣の金額との合計なので、実際の預り金額と一致する。
かかる手段を講じた本発明によれば、貨幣入金装置に投入された預り金としての貨幣の少なくとも一部が選別されず投入金額が正確に勘定されなかった場合でも、貨幣入出金装置から正しい額の釣銭を容易にかつ迅速に出金させることができる商品販売データ処理装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良な形態について、図面を用いて説明する。
図1は本実施の形態の決済システムを示す斜視図であり、この決済システムは、POS端末1と貨幣入出金装置2とからなる。貨幣入出金装置2は、紙幣の入金及び出金を行う紙幣釣銭機3と、硬貨の入金及び出金を行う硬貨釣銭機4とから構成されている。POS端末1と紙幣釣銭機3及び硬貨釣銭機4とは、インターフェイスを介して相互通信可能に接続されている。
紙幣釣銭機3は、紙幣投入部31に投入された紙幣を一括して取込み選別して金種別に紙幣収納庫(不図示)に収納する入金機能と、POS端末1からの釣銭払出指令に応じて必要な紙幣を紙幣収納庫から抽出し紙幣排出部32に排出する出金機能とを有している。また、選別できなかった紙幣を紙幣排出部32から排出して表示部33から警告を発するリジェクト機能も有している。
硬貨釣銭機4は、硬貨投入部41に投入された硬貨を一括して取込み選別して金種別に硬貨収納庫(不図示)に収納する入金機能と、POS端末1からの釣銭払出指令に応じて必要な硬貨を硬貨収納庫から抽出し硬貨排出部42に排出する出金機能とを有している。また、選別できなかった硬貨を硬貨排出部42から排出して表示部43から警告を発するリジェクト機能も有している。
POS端末1は、本発明に関わる商品販売データ処理装置の一態様であり、本体10にキーボード11,オペレータ用ディスプレイ12,客用ディスプレイ13,レシートプリンタ14等の入出力デバイスを実装してなるデータ処理端末である。POS端末本体10の要部構成を図2のブロック図で示す。
図示するように、POS端末本体10は、主制御部を構成するCPU(Central Processing Unit)51、プログラムなどの固定的データが予め格納されたROM(Read Only Memory)52、商品販売データの処理に必要な種々のメモリエリアが形成されるRAM(Random Access Memory)53、ジャーナルデータを電子的に蓄積保存する電子ジャーナルファイル54、現在の日付及び時刻を計時する時計部55、有線または無線の通信回線を介して接続される上位のストアコンピュータとの間で行うデータ通信を制御する通信コントローラ56、バーコード等を読み取るためのスキャナが接続されるスキャナインターフェイス57の他、前記キーボード11のキー入力を制御するキーボードコントローラ58、前記オペレータ用ディスプレイ12の画面表示を制御する第1の表示コントローラ59、前記客用ディスプレイ13の画面表示を制御する第2の表示コントローラ60、前記レシートプリンタ14のレシート印字及びレシート発行動作を制御するプリンタコントローラ61、前記紙幣釣銭機3と硬貨釣銭機4をそれぞれ通信可能に接続する接続手段としての釣銭機インターフェイス62等で構成されている。
CPU51と、ROM52,RAM53,電子ジャーナルファイル54,時計部55,通信コントローラ56,スキャナインターフェイス57,釣銭機インターフェイス62及び各種入出力デバイス11〜14のコントローラ58〜61とは、アドレスバス,データバス等のバスライン63で接続されている。
前記キーボード11には、図3に示すように、数値データを置数入力する置数入力手段としての置数キー71の他、乗算キー72,クリアキー73,小計キー74,預/現計キー75,取消キー76,入金確認キー77,確定キー78等の各種ファンクションキーが配設されている。預/現計キー75は、1商取引の締めを宣言するキーである。入金確認キー77は、1商取引の請求金額に対して顧客から支払われた預り金である貨幣が貨幣入出金装置2、つまりは紙幣釣銭機3及び硬貨釣銭機4の少なくとも一方に入金されることを指示するキーであり、確定キー78は、上記預り金である貨幣が紙幣釣銭機3及び硬貨釣銭機4の少なくとも一方に入金されたことを指示するキーである。
RAM53には、特に図4に示すように、取引日付エリア,取引番号エリア,取引時刻エリア,キャッシャ名エリア,複数の買上商品明細データエリア,預り投入金額エリア,手入力金額エリア,預り合計金額エリア,請求金額エリア及び釣銭額エリアを有した取引処理メモリ80が形成されている。
しかしてCPU51は、1顧客との商取引に対して図5,図6の流れ図に示す手順で各部を制御するものとなっている。先ず、CPU51は、ST(ステップ)1として顧客との商取引で売買される商品が登録されるのを待機する。ここで、例えばスキャナインターフェイス57に接続されたスキャナで商品に付されたバーコード(商品コード)が読み取られると商品登録有りと判断する。そしてCPU51は、ST2として登録中フラグを参照して1商取引の商品登録中か否かを判断する。当初は登録中フラグが“0”にリセットされており商品登録中でないので、CPU51は、ST3として取引処理メモリ80の各エリアを初期化する。このとき、取引日付エリアと取引時刻エリアには時計部55で計時されている現在の日付及び時刻をセットする。取引番号エリアには最新の取引番号をセットする。キャッシャ名エリアにはサインオンしたキャッシャの氏名をセットする。その他のエリアは、全て“0”にクリアする。
次に、CPU51は、ST4として登録中フラグを“1”にセットした後、ST5として商品販売データ処理を行う。すなわち、入力された商品コードで予め用意された商品データファイルを検索して、当該商品コードに対応してプリセットされている単価,商品名等を呼び出す。そして、単価に販売点数(直前に置数キー71と乗算キー72とにより乗数が入力されている場合はその乗数,乗数が入力されていない場合は1)を乗算して販売金額を算出したならば、商品コード,品名,単価,販売点数,販売金額等の項目データを買上商品明細データとして取引処理メモリ80に格納する。また、品名,単価,販売点数,販売金額等をオペレータ用ディスプレイ12及び客用ディスプレイ13に表示させる。
その後、CPU51は、ST6として入金確認キー77が操作されたか否かを判断する。ここで、入金確認キー77が操作されていない場合にはST1に戻り、次の商品登録を待機する。そして、次の商品登録が行われた場合には、既に登録中フラグがセットされているので、CPU51は、即座にST5の商品販売データ処理を実行する。
ST6にてキーボードコントローラ58への入力信号により入金確認キー77が操作されたことを検知した場合には、CPU51は、ST7としてオペレータ用ディスプレイ12及び客用ディスプレイ13に図7,図8に示すレイアウトの入金確認画面90を表示させる。そして、取引処理メモリ80に記憶されている買上商品明細データに基づいて当該1商取引の請求金額を算出したならば、この請求金額を入金確認画面90の請求金額エリア91に表示させる。また、ST8として釣銭機インターフェイス62を介して紙幣釣銭機3及び硬貨釣銭機4に入金準備指令のコマンドを送信して、貨幣が入金されるのを通知する。
この入金準備指令のコマンドを受信した紙幣釣銭機3は、紙幣投入部31に紙幣が投入されるのを待機する。そして、紙幣が投入されたならば、その紙幣を一括して取込み選別して紙幣収納庫に金種別に収容するとともに、投入された紙幣の合計金額を勘定する。また、皺が寄っていたり汚れていたりして選別できなかった紙幣があると、その紙幣を紙幣排出部32に排出して表示部33に警告表示を行うものとなっている。なお、選別不能な紙幣の排出先は紙幣排出部32に限らず、例えば紙幣投入部31に戻すものであってもよい。同様に、同コマンドを受信した硬貨釣銭機4は、硬貨投入部41に硬貨が投入されるのを待機する。そして、硬貨が投入されたならば、その硬貨を一括して取込み選別して硬貨収納庫に金種別に収容するとともに、投入された硬貨の合計金額を勘定する。また、選別できなかった硬貨があると、その硬貨を硬貨排出部42に排出して表示部43に警告表示を行う。この場合も選別不能な硬貨の排出先は硬貨排出部42に限らず、例えば硬貨投入部41に戻すものであってもよい。
入金準備指令のコマンド送信後、CPU51は、ST9として確定キー78が操作されるのを待機する。そして、キーボードコントローラ58への入力信号により確定キー78が操作されたことを検知した場合には、CPU51は、ST10として紙幣釣銭機3にて勘定されている紙幣投入金額と硬貨釣銭機4にて勘定されている硬貨投入金額とを取込む。そして、ST11としてこの紙幣投入金額と硬貨投入金額とを合算して預り投入金額を算出したならば、この預り投入金額を取引処理メモリ80の預り投入金額エリアに格納する(預り投入金額記憶手段)。また、この預り投入金額を入金確認画面90の預り投入金額エリア92に表示させる。
次に、CPU51は、ST12として取引処理メモリ80における預り投入金額エリアの預り投入金額と手入力金額エリアの手入力金額とを合計して預り合計金額を算出する(預り合計金額算出手段)。そして、この預り合計金額を取引処理メモリ80の預り合計金額エリアに格納する。また、この預り合計金額を入金確認画面90の預り合計金額エリア93に表示させる。なお、当初は手入力金額エリアの手入力金額は0円なので、預り投入金額がそのまま預り合計金額として預り合計金額エリア93に表示される。
次に、CPU51は、ST13として置数キー71により預り金額が置数入力されるか、ST14として1商取引の締めが宣言されるのを待機する。そして、1商取引の締めが宣言される前に置数キー71により置数され、続いて確定キー78が操作された場合には、預り金額が置数入力されたので、CPU51は、ST15としてその手入力の預り金額を取引処理メモリ80の手入力金額エリアに格納する。また、この手入力の預り金額を入金確認画面90の手入力金額エリア94に表示させる。その後、ST12に戻り、預り合計金額を再計算して取引処理メモリ80における預り合計金額エリアのデータを書き換えるとともに、入金確認画面90における預り合計金額エリア93の金額を更新する。
預/現計キー75の操作により1商取引の締めが宣言された場合には、CPU51は、ST16として取引処理メモリ80の請求金額エリアに記憶されている請求金額と預り合計金額エリアに記憶されている預り合計金額とを比較する。そして、預り合計金額が請求金額以上であった場合には、商取引の決済が成立するので、CPU51は、ST17として図6に具体的に示す締め処理を実行する。
先ず、CPU51は、ST21として預り合計金額から請求金額を減算して釣銭額を算出する(釣銭計算手段)。そして、この釣銭額を取引処理メモリ80の釣銭額エリアに格納する。また、CPU51は、ST22として釣銭額が0円より大きいか否かを判断する。そして、0円より大きい場合には釣銭を払出す必要があるので、CPU51は、ST23として釣銭機インターフェイス62を介して紙幣釣銭機3及び硬貨釣銭機4に釣銭払出指令のコマンドを送出して、釣銭額に相当する貨幣を出金させる(釣銭出金制御手段)。
次に、CPU51は、ST24として取引処理メモリ80に記憶されている各項目のデータに基づきレシート印字データを編集する。そして、このレシート印字データをレシートプリンタ14に出力して、図9に示すように、買上商品明細データや合計金額,預り合計金額,釣銭額等が印字された商取引レシート100を発行させる(レシート発行手段)。
次に、CPU51は、ST25として取引処理メモリ80の手入力金額エリアに記憶されている手入力の預り金額が0円より大きいか否かを判断する。そして、0円より大きい場合には、CPU51は、ST26としてこの手入力の預り金額をRAM53に予め形成されている手入力金額合計器に加算する。また、ST27として、図10のAに示すように、「預り金手入力」なる字句と手入力の預り金額(図では¥1,000)とを電子ジャーナルファイル54に保存する(ジャーナル記録手段)。手入力の預り金額が0円であった場合には、上記ST26,ST27の処理は行わない。
次に、CPU51は、ST28として、図10のBに示すように、レシート印字データに対応したジャーナルデータを編集し、電子ジャーナルファイル54に保存する(ジャーナル記録手段)。しかる後、CPU51は、ST29として登録中フラグを“0”にリセットして、今回の商取引に対する制御を全て終了するものとなっている。
このように構成された本実施の形態の決済システムが導入されたスーパーマーケット等の商店では、キャッシャは、顧客から買上商品の会計の申し出を受けると、先ず、POS端末1に接続されたスキャナ等を操作して買上商品をPOS端末1に登録する。そして、登録を完了したならば、入金確認キー77を操作する。そうすると、買上商品に対する請求金額が算出され、オペレータ用ディスプレイ12及び客用ディスプレイ13における入金確認画面90の請求金額エリア91に表示される。
そこでキャッシャは、この請求金額に見合った代金の支払いを買物客から受ける。そして、買物客から代金支払いとして紙幣や硬貨などの貨幣を預ったならば、紙幣は紙幣釣銭機3の紙幣投入部31に、硬貨は硬貨釣銭機4の硬貨投入部41にそれぞれ投入し、確定キー78を操作する。
そうすると、紙幣釣銭機3では紙幣投入部31に投入された紙幣の合計金額、いわゆる紙幣投入金額が勘定され、硬貨釣銭機4では硬貨投入部41に投入された硬貨の合計金額、いわゆる硬貨投入金額が勘定される。かくして、POS端末1では、紙幣投入金額と硬貨投入金額とが合算されて預り投入金額が算出され、入金確認画面90の預り投入金額エリア92及び預り合計金額エリア93に表示される。
ここで、紙幣釣銭機3及び硬貨釣銭機4にて貨幣の選別エラー等が発生せず、投入した貨幣が全て収納庫に収納された場合には、キャッシャは預/現計キー75を操作する。そうすると、締め処理が実行されて、レシートの印字,発行やジャーナルデータの記録が行われる。また、預り投入金額の方が請求金額より多かった場合には、釣銭が貨幣入出金装置2から出金される。すなわち、紙幣の釣銭は紙幣釣銭機3の紙幣排出部32に排出され、硬貨の釣銭は硬貨釣銭機4の硬貨排出部42に排出される。
これに対し、紙幣釣銭機3あるいは硬貨釣銭機4にて貨幣の選別エラー等が発生し、投入した貨幣の一部が排出された場合には、キャッシャは、その排出された貨幣の金額を勘定する。そして、この金額を置数キー71で置数入力し、確定キー78を操作した後、預/現計キー75を操作する。そうすると、締め処理が実行される。そして、この締め処理において、置数入力された預り金額と預り投入金額とが合算された預り合計金額と商取引の請求金額とから釣銭額が算出されて、この釣銭額に相当する貨幣が貨幣入出金装置2から出金される。
例えば今、単価1800円の商品AAAAと単価680円の商品BBBBの2点を購入した買物客が、その代金2480円に対して千円札3枚で支払いを行った場合を想定する。この場合、キャッシャは、商品AAAAと商品BBBBをPOS端末1に登録した後、入金確認キー77を操作してから3枚の千円札を紙幣釣銭機3の紙幣投入部31に投入し、確定キー78を操作する。このとき、2枚の千円札は選別されたが1枚の千円札が選別不能となり、紙幣排出部32から排出されたとすると、オペレータ用ディスプレイ12及び客用ディスプレイ13の入金確認画面90には、図7に示す如く預り投入金額2000円,預り合計金額2000円及び請求金額2480円が表示される。また、紙幣釣銭機3の表示部33にエラー表示が行われる。
これらの表示によってキャッシャは、紙幣釣銭機3で選別エラーが発生したことを容易に認識できる。そこでキャッシャは、選別されたかった貨幣の金額1000円を置数キー71で置数入力し、確定キー78を操作する。そうすると、図8に示すように入金確認画面90の手入力金額が1000円となり、預り合計金額が3000円となる。これによって商取引が成立したので、キャッシャは預/現計キー75を操作する。そうすると、図9に示す内容の商取引レシート100が印字発行される。また、電子ジャーナルファイル54には、図10に示すようにレシート印字データに対応したジャーナルデータBとともに、手入力された金額を示すジャーナルデータAが記録される。
このように本実施の形態によれば、紙幣釣銭機3あるいは硬貨釣銭機4にまとめて入金された紙幣や硬貨の貨幣を勘定する際に貨幣の選別エラー等が発生して一部の貨幣を勘定できなかった場合でも、勘定されずに排出された貨幣の金額を置数入力する簡単な操作により、正確な額の釣銭を紙幣釣銭機3あるいは硬貨釣銭機4から出金させることができる。ここで、キャッシャが置数入力する金額は、紙幣釣銭機3あるいは硬貨釣銭機4で勘定されずに排出された貨幣の金額であり、選別されて収納庫に収納された貨幣の金額は含まない。したがって、実際に預った貨幣の金額とは異なる金額で締め処理をしてしまうミスを未然に防ぐことができる。
また、預り金の一部の金額を手入力した場合でも商取引レシート100に印字される預り金額は貨幣入出金装置2で勘定された金額に手入力された金額を合算した預り合計金額であり、手入力された預り金の金額はレシート100に印字されていない。これは、預り金が正常に貨幣入出金装置2で勘定された場合と同様である。したがって、顧客がレシート100を見て不信に感じることもない。
その一方で、預り金の少なくとも一部を手入力したという履歴はジャーナルデータAとして電子ジャーナルデータに保存される。また、手入力された預り金の金額は、手入力金額合計器で累積され、点検レポートなどで確認することができる。したがって、選別されなかった預り金を着服する不正をキャッシャが犯しても、容易に発見することができる。
ところで、上記実施の形態では、貨幣入出金装置2に投入した貨幣が勘定されずに排出された場合にその貨幣の金額を手入力する場合を示したが、例えば紙幣が汚れていて紙幣釣銭機3に投入しても選別されない可能性が高いとキャッシャが判断したときには、その紙幣を投入せず他の預り金だけを投入する。そしてその後、預/現計キー75を操作する前にその紙幣の金額を手入力する。このように操作しても、貨幣入出金装置2から正確な釣銭を出金させることができる。
なお、前記実施の形態では、釣銭機インターフェイス62に紙幣釣銭機3と硬貨釣銭機4を並列に接続したが、釣銭機インターフェイス62に紙幣釣銭機3を接続し、紙幣釣銭機3に硬貨釣銭機4を接続することによって、紙幣釣銭機3と硬貨釣銭機4を直列に接続してもよいものである。
また、前記実施の形態では、手入力された預り金額をジャーナルデータとして記録する際の字句を「預り金手入力」としたが、字句はこれに限定されるものではなく、たとえば「手入力預り金」や「手入力金額」等であってもよい。また、ジャーナルデータを電子ジャーナルファイル54に保存する電子ジャーナル機能を有したPOS端末等の商品販売データ処理装置だけでなく、ジャーナルプリンタを使用してジャーナル用紙にジャーナルデータを印字するタイプの商品販売データ処理装置にも、本発明を適用できるのは言うまでもないことである。
この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
1…POS端末、2…貨幣入出金装置、3…紙幣釣銭機、4…硬貨釣銭機、51…CPU、62…釣銭機インターフェイス、71…置数キー、75…預/現計キー、77…入金確認キー、78…確定キー、80…取引処理メモリ、90…入金確認画面、100…商取引レシート。
Claims (4)
- 顧客との商取引で売買された商品の販売データを処理して当該商取引の請求金額を算出し出力する商品販売データ処理装置において、
貨幣の入金及び出金が可能な貨幣入出金装置を通信可能に接続する接続手段と、
前記貨幣入出金装置に入金された貨幣の金額を預り投入金額として記憶する預り投入金額記憶手段と、
預り金額の置数入力手段と、
この置数入力手段により置数入力された預り金額と前記預り投入金額記憶手段に記憶されている預り投入金額とを合算した預り合計金額を算出する預り合計金額算出手段と、
この預り合計金額算出手段により算出された預り合計金額と前記商取引の請求金額とから釣銭額を算出する釣銭計算手段と、
この釣銭計算手段により算出された釣銭額に相当する貨幣を前記貨幣入出金装置から出金させる釣銭出金制御手段と、
を具備したことを特徴とする商品販売データ処理装置。 - 前記貨幣入出金装置に入金される預り投入金額と、前記置数入力手段により置数入力される預り金額と、前記預り合計金額算出手段により算出される預り合計金額とを一括表示する入金確認画面の表示手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載の商品販売データ処理装置。
- 前記預り合計金額算出手段により算出される預り合計金額を顧客からの預り金額としてレシートに印字するレシート印字手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1記載の商品販売データ処理装置。
- 商取引で売買された商品の販売データ及び当該商取引の請求金額,預り合計金額,釣銭額等をジャーナルデータとして記録するジャーナル記録手段をさらに具備し、
前記置数入力手段により預り金額が置数入力されたとき、その預り金額を手入力金額として該当する商取引のジャーナルデータとともに記録することを特徴とする請求項1記載の商品販売データ処理装置。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015056072A (ja) * | 2013-09-12 | 2015-03-23 | 東芝テック株式会社 | 商品販売データ処理装置およびプログラム |
JP2017107607A (ja) * | 2017-03-16 | 2017-06-15 | 株式会社寺岡精工 | 商品販売データ処理装置、及びプログラム |
US9792496B2 (en) | 2015-02-06 | 2017-10-17 | Toshiba Tec Kabushiki Kaisha | Cash processing apparatus |
CN108806127A (zh) * | 2017-05-01 | 2018-11-13 | 卡西欧计算机株式会社 | 销售数据处理装置、终端装置、记录方法及计算机能够读取的记录介质 |
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2004
- 2004-10-25 JP JP2004309635A patent/JP2006120074A/ja active Pending
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