JP2006143295A - シール機及びこれを用いた物品の開口部のシール方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 物品8の開口部を上面側にして装着し得る受け治具10と、該受け治具に装着した物品8の上面部を開孔21内に配設し、且つ該開孔縁に刃部22を設けて基台6上に設置されるダイカッタ2と、該ダイカッタの上方で間欠移動し得る帯状フィルム3と、該帯状フィルムの上方で下面がダイカッタ2に対向し且つ開孔21に対向する部位に通過孔43bを開設し、下動させることにより刃部22とで帯状フィルム3をカットし該帯状フィルムからフィルム片35を切り離す切断補助体43と、帯状フィルム3の上方で開孔21に対向し、下動させることにより下部51が開孔21内に進入してフィルム片35を物品8の上面82へ押圧し開口部83を塞いで熱シールするようにしたシーラ5と、を具備する。
【選択図】 図1
Description
図12(イ)は搬送バケットbgにカップめん等の容器Pを載せて進行するが、その上方に平行してフィルムFLが走っている。フィルムFLで容器Pの開口部を覆い、次にシーラSLでヒートシールし、その後、搬送バケットbg及びヒートシールされた容器Pごとそのまま同図左方へ進行して抜き刃NKでカットする方法である。出来上がった容器Pを裏面側から見ると図12(ロ)のように容器のフランジPGにはみ出す格好でトップフィルムTFが現れている。
図13(イ)はシーラSLでコーヒーフレッシュの容器Pの上面開口部にフィルムFLを当ててヒートシールし、その後、フィルムFLに容器Pをつけたまま次の打ち抜き工程へと進んで、該打ち抜き工程で抜き型の雄型NYを雌型NXへ向けて打ち抜き、フィルムをカットする方法である。出来上がった容器Pを裏面側から見ると図13(ロ)のように容器のフランジPGの外周縁に一致するトップフィルムTFが現れている。
さらにトップシールする方法として容器をフィルム側へ持ち上げて容器開口部に蓋をしシールする方法も提案されている(特許文献1参照)。
また従来技術1,2ではシーラによるシール工程と抜き刃,抜き型による抜き工程とが直線上に配設されるため、設備スペースにそれなりの大きさを必要とした。
ダイカッタと帯状フィルムと切断補助体とシーラが請求項1の構成にあると、ダイカッタと切断補助体で帯状フィルムからフィルム片を切取り、さらに開孔に対向するシーラ下部が下動し開孔内に進入して該フィルム片を物品の上面へ押圧すると共に熱シールするので、同一場所でフィルム片の抜取り工程,シール工程を達成できる。そして、物品の上面外径より小さなフィルム片をその上面に押圧シールできる。
請求項2に記載の発明の要旨は、被シール用開口部を形成する物品の該開口部を上面側にして該物品を装着し得る受け治具(10)と、該受け治具に装着した前記物品の上面部を開孔内に配設し得るようにして基台上に設置されるダイカッタ(2)と、該ダイカッタの上方で間欠移動し得る帯状フィルム(3)と、該帯状フィルムの上方で、下面が前記ダイカッタに対向し且つ前記開孔に対向する部位に通過孔が開設されると共に該通過孔周りに刃部が形成され、上下動可能にして下動させることにより該刃部と前記ダイカッタで前記帯状フィルムをカットし該帯状フィルムから所定のフィルム片を切り離すことのできる切断補助体(43)と、該帯状フィルムの上方で前記開孔に対向し、上下動可能にして下動させることにより下部(51)が前記通過孔を貫通しさらに前記開孔内に進入して前記フィルム片を前記物品の上面へ押圧すると共に該下部(51)を加熱可能にして物品上面に押圧された前記フィルム片で前記開口部を塞いで熱シールするようにしたシーラ(5)と、を具備することを特徴とするシール機にある。
請求項2のごとく、請求項1の切断補助体にフィルム片をカットする刃部を設け、ダイカッタ側の刃部をなくしても、切断補助体とダイカッタとで帯状フィルムからフィルム片を切取り、さらに開孔に対向するシーラ下部が下動し開孔内に進入して該フィルム片を物品の上面へ押圧すると共に熱シール可能であり、同一場所でフィルム片の抜取り工程,シール工程を達成できる。
請求項3に記載の発明の要旨は、被シール用開口部を形成する物品の該開口部を上面側にして該物品を装着し得る受け治具(10)と、該受け治具に装着した前記物品の上面部を開孔内に配設し得るようにし、且つ該開孔縁の上側に刃部が設けられるようにして基台上に設置されるダイカッタ(2)と、該ダイカッタの上方でフィルム面を前記刃部の刃先が形成する面と平行にして間欠移動し得る帯状フィルム(3)と、該帯状フィルムの上方で、下面が前記ダイカッタの刃部に対向し且つ前記開孔に対向する部位に通過孔が開設され、上下動可能にして下動させることにより前記刃部とで前記帯状フィルムをカットし該帯状フィルムから所定大きさのフィルム片を切り離すことのできる切断補助体(43)と、該帯状フィルムの上方で前記開孔に対向し、上下動可能にして下動させることにより少なくとも下部(51)が前記通過孔を貫通しさらに前記開孔内に進入して前記フィルム片を前記物品の上面へ押圧すると共に該下部(51)を加熱可能にして物品上面に押圧された前記フィルム片で前記開口部を塞いで熱シールするようにしたシーラ(5)と、を具備するシール機を用いて、前記開孔内に前記受け治具に装着した前記物品の上面部を配設し、次に、前記切断補助体を下降させて前記帯状フィルムからフィルム片を切り離し、続いて、前記シーラの下部を前記開孔内に進入させて該フィルム片で前記開口部を塞ぐようにして物品の上面に押圧しさらに熱シールすることを特徴とするシール機を用いた物品の開口部のシール方法にある。
前記水平板12の中央上面には前記物品8を装着できる受け治具10が立設する。水平板12にエアシリンダ本体10aが起立し、該シリンダ本体上端からロッド10bが進退動自在に延びる。ロッド10bの先端には物品8を保持できる受け治具10の保持体10cが固着される。ここで、本実施形態の物品8は上面82の中央に開口部83を設けたキャップ形状の有蓋円筒体にして、大型ビン容器のキャップ等に用いられるものである。開口部83の部分は図9のごとく有底円筒形で凹状に窪んで穴底83aが設けられるが、ビン容器の使用時は該穴底83aを取り除いて使用に供される。ちなみに、本シール機を用いて開口部83にフィルム片35で熱シール(ヒートシール)するのはフィルム片35にバージンシールを担わせるためである。フィルム片35はビン容器が未開封であることを知らしめるシールになっている。
保持体10cは前記エアシリンダ15のロッド15bの伸長状態で操作盤Gの押しボタンスイッチG1がある水平板12の一側寄りに位置し、エアシリンダ15を作動させロッド15bが収縮すると、基台6の中央真下に配されるようにする。さらに物品8を装着した保持体10cを前記基台6の中央真下に配して、ロッド10bが伸長すると物品8の上部が基台6の通孔61a,貫通孔62aをくぐり抜け、基台6に固着したダイカッタ2の開孔21内に収まる構成である。
ダイカッタ2は中央に開孔21が設けられた盤状体にして、受け治具10に装着した前記物品8の上面部を開孔21内に配設し得る大きさとし、且つ該開孔縁の上側に刃部22が設けられるよう設定する。開孔21は前記通孔61a及び貫通孔62aを縦通する軸心にその軸心を一致させる。該開孔21の下半部21bは図5のごとく物品本体80の曲面部85のある上部部分が嵌合する孔径にする一方、開孔21の上半部21aは下半部21bの孔径よりも少し小さくし且つ上半部21aの形状を円形からフィルム片35の形状と同形の図8のごとくの形状とする。フィルム片35は図4,図9のように円形部分の主要部の一部に突出部35aが延設する形状であるが、このフィルム片35の外形に沿う開孔21がダイカッタ2の上半部21aに設けられ、さらに該開孔21の周縁上側に刃部22が隆起形成される。物品8の上面82が下半部21bに収まり(図6)、平面視で見れば、図8のごとく物品8の上面82の大きさよりも小さなフィルム片35用の刃部22が形成されている。該刃部22と切断補助装置4によって前記フィルム片35が帯状フィルム3から切り取られる。符号23はダイ本体20の上面両側部で刃部22よりも僅かに低い状態で隆起する隆出部を示し、刃部22と切断補助装置4とでフィルム片35を切り取る際に切断補助体43の不必要な下降を阻止し刃部22を保護している。
帯状フィルム3には図4に示すごとく上面30に一定間隔L1ごとにフィルム片35の図柄マーク31が印刷され、また帯状フィルム3の側縁には一定間隔L1毎にレジマーク32が印刷されている。レジマーク32はダイカッタ2の手前上流側に位置するマークセンサSで検知されて、送りローラ96の送り量を調整し図柄マーク31が開孔位置に常に一致するよう自動修正するためのものである。クラッチ付きモータMの駆動により送りローラ96及び巻取器R2が間欠連動回転し、帯状フィルを間欠移動させて図柄マーク31をダイカッタ2の開孔21の上方位置に合わせた後、刃部22と切断補助装置4によって帯状フィルム3の図柄マーク31を順次切り取ってフィルム片35にできる。なお、巻取器R2の帯状フィルム3の巻取り量を送りローラ96による帯状フィルム3の送出し量より若干大きく設定し、刃部22の上方の帯状フィルム3を張設状態としている。
前記矢倉状体の上板93の2箇所に小孔93aを設け、上板93の上面に2つのエアシリンダ本体42aを立設すると共にそれぞれのロッド部分を該小孔93aに挿入する。両ロッド42bが同期をとって上板93から下方へ向けて進退動自在に突出する。ロッド42bの下端で、軸部材41が垂下するようにしてロッド42bと連結し、該軸部材41の下端に水平盤40が水平に固着される。水平盤40は平面視で前記ベース台62の大きさに等しい盤体で、その盤面には開孔21の円径部分より一回り大きな円孔40aが開設されている。前記貫通孔62a,基板61の通孔61a,ダイカッタ2の開孔21に縦通する軸心と円孔40aの軸心とが一致する。
そして、該水平盤40の下面に切断補助体43が固着される。切断補助体43は平面視大きさがダイカッタ2と略同じくする平盤体にして、平盤体中央にダイカッタ2の刃部22がある上面側開孔21(フィルム片35の形状をしている。)より僅かに小さな相似形の通過孔43bを設ける。切断補助体43の下面43aは平滑面にして、エアシリンダ42の作動でロッド42bが進出したとき、図6のごとく帯状フィルム3を刃部22とで挟んでその図柄マーク31を挟着,カットし、刃部22の形状と同形にして、物品8の開口部83を塞ぐ大きさのフィルム片35に切り離すことができる。なお、エアシリンダ42の作動でロッド42bが退動すると、切断補助体43は図3のごとく帯状フィルム3からダイカッタ2までの距離に略等しい距離だけ上昇したところまで上動して止まる。
エアシリンダ50が前記上板93の下面側にシリンダ本体50aを下方に向けて取付けられる。そのロッド50bは貫通孔62a,基板61の通孔61a,ダイカッタ2の開孔21の軸心と一致するように進退動自在に下降する。該ロッド50bの下端にシーラ本体51が垂下状態に固着され、シーラ5は帯状フィルム3の上方で前記開孔21に対向し、ロッド50bの進退動により上下動可能にして、ロッド50bを伸長させ下動させると、シーラ下部51が前記円孔40a,通過孔43bを貫通しさらに前記開孔21内に進入してフィルム片35を物品8の上面82へ押圧する。そして、シーラ本体51の下部52は図示しない加熱手段によって加熱できる構成にあり、下部52が加熱されることによって物品上面82に押圧された前記フィルム片35で開口部83を塞いで熱シールできるようになっている。ここでは、図5のようにシーラ下部52の下面外周部に面圧を出す凸部521をリング状に隆起形成し、図10のごとくフィルム片35の円形部分の外周縁寄りのリング状体域HSが熱シールされる。突出部35aは熱シールされず、また突出部35aが物品8の曲面部85の上方に配されるため、曲面部85と突出部35aとの間に隙間εができる(図11のb)。開封するため物品8からフィルム片35を剥ぎ取るときは、この隙間εを利用して突出部35aを手で掴み容易に剥ぎ取ることができる。
前記製品を受け治具10から取外した後、新たな物品8を受け治具10に装着し、また押しボタンスイッチを押せば上述と同じ動作を繰返し、製品が順次製造されていく。
尚、図8の符号621はベース台62に起立するガイド用支柱、符号40bは水平盤に設けられた案内孔で、前記ガイド用支柱621を挿通して水平盤40の上下動を円滑にするものである。符号b1,n1は支柱94を基板61,上板93に螺着固定するボルト,ナット、符号b2はベース台62を基板61に固定するボルトそ示す。
しかも、ダイカッタ2と切断補助装置4を用いた帯状フィルム3からのフィルム片35の抜取り工程と、シーラ5を用いたシール工程を同じ箇所で行うことができる。図12,図13のごとく従来技術1,2ではシール工程と抜取り工程は別の場所になりそのための大きな設備スペースを要したが、本シール機によれば同一箇所で賄えるので設備のコンパクト化が図れる。
さらに、従来技術1等においては搬送用バケット治具bgの大きさや、シール工程,抜取り工程の設備の規制を受けてバケット容器(物品)Pのバケットピッチが大きくなる傾向にあり、従来は帯状フィルムの図柄マーク31のピッチが大きくなっていた。しかるに、本シール機においてはシール工程と抜取り工程が同一箇所で行われることから、図柄マーク31のピッチL1を小さくできる。従来技術1,2のようにバケット治具や設備の規制がないので、フィルム片35用図柄マーク31を最小限に詰めてピッチ配列できる。帯状フィルム3の有効利用率を最大限高めることができ、帯状フィルム3のムダを省き低コスト化,省資源化に貢献する。
加えて、帯状フィルム3のライン方向(進行方向)と、物品8のライン方向がそれぞれ独立しているので、シール機の両ライン構成が自在で、直線流れや回転テーブル流れ等の組込み可能で設計自由度を高める。
10 受け治具
2 ダイカッタ
21 開孔
22 刃部
3 帯状フィルム
30 フィルム面
43 切断補助体
43b 通過孔
5 シーラ
52 下部(シーラ下部)
6 基台
8 物品
82 上面
83 開口部
Claims (3)
- 被シール用開口部を形成する物品の該開口部を上面側にして該物品を装着し得る受け治具(10)と、
該受け治具に装着した前記物品の上面部を開孔内に配設し得るようにし、且つ該開孔縁に刃部が設けられるようにして基台上に設置されるダイカッタ(2)と、
該ダイカッタの上方で間欠移動し得る帯状フィルム(3)と、
該帯状フィルムの上方で、下面が前記ダイカッタの刃部に対向し且つ前記開孔に対向する部位に通過孔が開設され、上下動可能にして下動させることにより前記刃部とで前記帯状フィルムをカットし該帯状フィルムから所定のフィルム片を切り離すことのできる切断補助体(43)と、
該帯状フィルムの上方で前記開孔に対向し、上下動可能にして下動させることにより下部(51)が前記通過孔を貫通しさらに前記開孔内に進入して前記フィルム片を前記物品の上面へ押圧すると共に該下部(51)を加熱可能にして物品上面に押圧された前記フィルム片で前記開口部を塞いで熱シールするようにしたシーラ(5)と、を具備することを特徴とするシール機。 - 被シール用開口部を形成する物品の該開口部を上面側にして該物品を装着し得る受け治具(10)と、
該受け治具に装着した前記物品の上面部を開孔内に配設し得るようにして基台上に設置されるダイカッタ(2)と、
該ダイカッタの上方で間欠移動し得る帯状フィルム(3)と、
該帯状フィルムの上方で、下面が前記ダイカッタに対向し且つ前記開孔に対向する部位に通過孔が開設されると共に該通過孔周りに刃部が形成され、上下動可能にして下動させることにより該刃部と前記ダイカッタで前記帯状フィルムをカットし該帯状フィルムから所定のフィルム片を切り離すことのできる切断補助体(43)と、
該帯状フィルムの上方で前記開孔に対向し、上下動可能にして下動させることにより下部(51)が前記通過孔を貫通しさらに前記開孔内に進入して前記フィルム片を前記物品の上面へ押圧すると共に該下部(51)を加熱可能にして物品上面に押圧された前記フィルム片で前記開口部を塞いで熱シールするようにしたシーラ(5)と、を具備することを特徴とするシール機。 - 被シール用開口部を形成する物品の該開口部を上面側にして該物品を装着し得る受け治具(10)と、該受け治具に装着した前記物品の上面部を開孔内に配設し得るようにし、且つ該開孔縁の上側に刃部が設けられるようにして基台上に設置されるダイカッタ(2)と、該ダイカッタの上方でフィルム面を前記刃部の刃先が形成する面と平行にして間欠移動し得る帯状フィルム(3)と、該帯状フィルムの上方で、下面が前記ダイカッタの刃部に対向し且つ前記開孔に対向する部位に通過孔が開設され、上下動可能にして下動させることにより前記刃部とで前記帯状フィルムをカットし該帯状フィルムから所定大きさのフィルム片を切り離すことのできる切断補助体(43)と、該帯状フィルムの上方で前記開孔に対向し、上下動可能にして下動させることにより少なくとも下部(51)が前記通過孔を貫通しさらに前記開孔内に進入して前記フィルム片を前記物品の上面へ押圧すると共に該下部(51)を加熱可能にして物品上面に押圧された前記フィルム片で前記開口部を塞いで熱シールするようにしたシーラ(5)と、を具備するシール機を用いて、
前記開孔内に前記受け治具に装着した前記物品の上面部を配設し、次に、前記切断補助体を下降させて前記帯状フィルムからフィルム片を切り離し、続いて、前記シーラの下部を前記開孔内に進入させて該フィルム片で前記開口部を塞ぐようにして物品の上面に押圧しさらに熱シールすることを特徴とするシール機を用いた物品の開口部のシール方法。
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