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JP2006034671A - 遊技機用の基板ケース - Google Patents

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JP2006034671A JP2004219903A JP2004219903A JP2006034671A JP 2006034671 A JP2006034671 A JP 2006034671A JP 2004219903 A JP2004219903 A JP 2004219903A JP 2004219903 A JP2004219903 A JP 2004219903A JP 2006034671 A JP2006034671 A JP 2006034671A
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Abstract

【課題】 遊技機が備えるROMで構成される制御基板を、破壊しないと取り出せないROMカバーにより封止したセキュリティー構造の提供。
【解決手段】 ROM及び制御基板20を覆うROMカバー221を設け、カシメケース220に対してカシメ状態でROM及び制御基板20を封止し、ROMカバー221を破壊しない限りROM及び制御基板20が取り出せない。ROMカバー221の両側に連結部材222を介して一対のはめ殺し突起223を設け、カシメケース220のROM及び制御基板20を収容するケース両側に設けた嵌合穴224にカシメ状態に嵌合させる。ROMカバー221及びカシメケース220により封止されたROM及び制御基板20を取り出すときは連結部材222を切断する。連結部材222を導電材料により構成して通電し、連結部材222を切断すると電気的に検知される。ROM及び制御基板20を取り外した状態ではCPUの回路201aが断線した状態となりCPUが機能しなくなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、パチンコ、スロットマシン、その他の遊技機に関し、詳しくは遊技機が備えるROMで構成される制御基板を、破壊しないと取り出せないケースに収容して保護するセキュリティー構造に関するものである。
例えばスロットマシン、又はパチンコ等の遊技機にあっては、その筐体内に、演算処理装置としてのCPUと、記憶素子としてのROM(Read Only Memory)及びRAM等で構成された各種制御基板が、基板ケースに収容されて設置され、前記ROMが記憶するシステムプログラムに従って前記CPUにより演算処理を行うことで遊技機の動作を制御している。
このような遊技機においては、基板ケースに、パチンコ球やスロットマシンのメダルが衝突して破損するのを防止するため、遊技を制御するプログラムを記憶したROMが実装された主制御基板を、遊技機に固定されるケース本体と、ケース本体を覆うケースカバーから成る基板ケースの内部に収納されている。
これら遊技機は、ROMに記録されたプログラムに基づき、入賞確率、あるいは賞球や払出しメダルの枚数などの遊技動作がCPUを介して制御される。ここでROMは、記録内容の破損などによる交換が必要となることがあり、その場合、基板そのものを交換せず、ROMのみ交換可能なように、ソケットなどを介して着脱が容易になるように基板に実装されている。
また一方で、前記ROMに対し不正を働く行為が問題になっており、例えば、スロットマシンの筐体を開け、主制御基板に取り付けられた正規のROMを、メーカーが製作したプログラムと異なるプログラムを記録した不正な改造ROMに交換して遊技をする不正行為が行われることがある。このような不正行為を防止するため、従来、みだりにケースカバーが開放されないように、ケースカバーをケース本体にカシメて封止状態に固定し、その特定封止部位を破壊しない限りROMを取り出せないようにしている。開封後の主制御基板及びROMは、開封履歴、開封回数が見た目で判別、及び主制御基板に備えられた開封記録紙に記録を残す構成になっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−14907号公報
しかし、実際にケースカバーの特定封止部位を破壊して主制御基板及びROMを開放して検査する場合において、目視で細かくチェックするほか、ROMのレントゲンやソース内容を確認しないと不正が発見できず、検査に大変な手間と時間を要する、といった問題点があった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、従来のカシメケースに加えてROMを覆うはめ殺し構造のROMカバーを設け、該ROMカバーをカシメケースに対して一度はめ殺ししてカシメ状態に封印した後は、ROMカバーを破壊しないとROMを取り出すことができなくすることによって、不正者によって、例えば主制御基板に不正を働いても、検査人はROMに不正を働いたのか、それ以外の場所に不正を働いたのか、一目で分かるようになり、また遊技機が機能しなくなる,遊技機の基板ケースを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために本発明は、請求項1〜4(A.〜D.)の構成を有することを特徴とする。
A.筐体内に、ROMで構成された制御基板を、カシメケースを介して封止して設置する遊技機であって、
前記ROM及び制御基板を覆うROMカバーを設け、該ROMカバーを前記カシメケースに対してカシメ状態でROM及び制御基板を封止し、ROM及び制御基板をカシメケースから取り出すときは、前記ROMカバーを破壊しない限り取り出せない構造にした。
B.前記ROMカバーは、該ROMカバーの両側に連結部材を介して連結した一対のはめ殺し突起を設け、該はめ殺し突起を、カシメケースのROM及び制御基板を収容するケース部分の両側に設けた嵌合穴に対してカシメ状態に嵌合させ、ROM及び制御基板をカシメ状態で封止する。
C.前記ROMカバー及びカシメケースにより封止されたROM及び制御基板を取り出すときは、前記連結部材を切断してROMカバーごとROM及び制御基板を取り出す。
D.前記連結部材を導電材料により構成して通電し、ROMカバー及びカシメケースにより封止されたROM及び制御基板を取り出すときに連結部材を切断すると、その切断状態を電気的に検知する。
E.前記ROM及び制御基板をROMカバーによりカシメケースに封止する行程に遊技機が備えるCPUの回路の一部を配設し、ROM及び制御基板をROMカバーと共に取り外した状態ではCPUの回路の一部が断線した状態となってCPUが機能しなくなる。
イ.請求項1に係る発明によれば、ROM及び制御基板を覆うROMカバーを設け、該ROMカバーをカシメケースに対してカシメ状態でROM及び制御基板を封止し、ROM及び制御基板をカシメケースから取り出すときは、ROMカバーを破壊しない限り取り出せない構造なので、管理者がROM及び制御基板を取り出そうとするときはROMカバーを破壊して取り出し、新たにROM及び制御基板にROMカバーを被せてカシメケースに封止すればよい。不正者がROM及び制御基板を取り出そうとすると、ROMカバーが破壊されるので、例えば制御基板に不正を働いても、検査者はROMに不正を働いたのか、それ以外の場所に不正を行ったのかすぐに発見することができる。
ロ.請求項2に係る発明によれば、ROMカバーは、該ROMカバーの両側に連結部材を介して連結した一対のはめ殺し突起を設け、該はめ殺し突起を、カシメケースのROM及び制御基板を収容するケース部分の両側に設けた嵌合穴に対してカシメ状態に嵌合させ、ROM及び制御基板をカシメ状態で封止するので、管理者がROM及び制御基板を取り出そうとするときは、はめ殺し突起を破壊して取り出し、新たにROM及び制御基板にROMカバーを被せてカシメケースの嵌合穴にはめ殺し突起を嵌合させて封止すればよい。不正者がROM及び制御基板を取り出そうとすると、はめ殺し突起が破壊されるので、不正をすぐに発見することができる。
ハ.請求項3に係る発明によれば、ROMカバー及びカシメケースにより封止されたROM及び制御基板を取り出すときは、前記連結部材を切断してROMカバーごとROM及び制御基板を取り出すので、管理者がROM及び制御基板を取り出そうとするときは、連結部材を切断して取り出し、新たにROM及び制御基板にROMカバーを被せてカシメケースの嵌合穴にはめ殺し突起を嵌合させて封止すればよい。不正者がROM及び制御基板を取り出そうとすると、連結部材あるいははめ殺し突起が破壊されるので、不正をすぐに発見することができる。
ニ.請求項4に係る発明によれば、連結部材を導電材料により構成して通電し、ROMカバー及びカシメケースにより封止されたROM及び制御基板を取り出すときに連結部材を切断すると、その切断状態を電気的に検知するので、管理者がROM及び制御基板を取り出そうとするときは、連結部材の通電を解除してから連結部材を切断して取り出し、新たにROM及び制御基板にROMカバーを被せてカシメケースの嵌合穴にはめ殺し突起を嵌合させて封止して連結部材に通電すればよい。不正者がROM及び制御基板を取り出そうとして連結部材を切断すると、電気信号により連結部材が切断されたことが検出され、不正を直ちに発見することができる。
ホ.請求項5に係る発明によれば、ROM及び制御基板をROMカバーと共に取り外した状態ではCPUの回路が断線した状態となってCPUが機能しなくなるので、不正者がROM及び制御基板を取り出すと、正規のROM及び制御基板をROMカバーにより封止しない限りCPUが機能しなくなり、不正者はゲームができなくなる。
以下、本発明に係る遊技機の好適な一実施形態としてスロットマシンを例に図面を参照して説明する。なお、図1は、スロットマシン1の外観構造を表した斜視図、図2は、筐体2から前扉3を開放した状態におけるスロットマシン1の内部構造を表した展開図である。
図1において、スロットマシン1は、ほぼ矩形状の箱体からなる筐体2と、該筐体2と蝶番機構により開閉可能に取り付けられた前扉3とを備えている。前扉3の前面側は、上部パネル部4と下部パネル部5に区分けされ、これらは視覚効果を高めるべくデザインされたいわゆる化粧板として、硬質プラスチックにより一体的に形成されている。更に、下部パネル部5の下方には、入賞時に払い出されるメダル(遊技媒体)を貯留する受皿部6aが一体的に形成された受皿ユニット6が設けられている。また、上部パネル部4と下部パネル部5との間に、遊技者側に突出し、ゲーム操作を行うためのスイッチ類が配置されている操作卓7が一体的に形成されている。なお、上部パネル部4、操作卓7、下部パネル部5、及び受皿ユニット6は、遊技者側に面し、これらによって「前面パネル部」が構成される。
上部パネル部4の中央には、硬質プラスチック板等で形成されたパネル面41が設けられている。パネル面41のほぼ中央にはほぼ長方形の透明な表示窓42が形成され、表示窓42を通して筐体2内に設けられているリールユニット100の3個のリール101a、101b、101cが目視される。ここで、筐体2内に設置されているリールユニット100は、円筒形状のリール101a、101b、101cがそれぞれ回転軸方向に並べられ、各リール101a、101b、101cの外周面にはその周方向に沿って複数種類の図柄が描かれている。遊技者は、表示窓42を通して3列のリールに描かれたそれぞれ上下方向3個の図柄を目視できるようになっている。
また、パネル面41には、裏面側に設けられている図示しないランプを点灯させることで、例えば入賞役への内部当選など遊技状態に関する情報を演出表示する遊技状態表示部43と、複数の発光ダイオードを点灯させてドット画像を演出表示するドットマトリクス表示部44、スロットマシン1にクレジット(貯留)されているメダル数や、入賞によって獲得したメダル数、又は入賞役への当選回数等の情報を数値表示する数値情報表示部45が、それぞれ表示窓42の周辺に設けられている。上部パネル部4の上部には、高輝度発光ダイオード等のランプ類を内蔵する演出用照明部46と、ゲームに係る効果音を発生させるスピーカを内蔵する演出用放音部47a、47bがそれぞれ配置されている。また、演出用放音部47a、47bの間には、透明な硬質プラスチック板等が嵌め込まれて形成された表示窓に面して液晶表示ユニット48が配置されている。なお、液晶表示ユニット48は、ゲームの演出に係る映像を主に表示する。
上部パネル部4の側部には、蛍光灯や高輝度発光ダイオードで形成された演出用照明部49a、49bが設けられている。ゲームの進行に応じて上述した複数の演出用照明部46、49a、49b等が点灯又は点滅することで、ゲームにおける視覚的な演出効果を高めるように形成されている。操作卓7の上面右側には、メダルを投入するための投入口を有するメダル投入部71が設けられている。また、操作卓7の上面の左側には、押しボタンスイッチである3個のベットボタン72、73、74が設けられている。このベットボタン72、73、74は、スロットマシンの1ゲームに賭けるメダルの枚数を提示するためのボタンスイッチである。ゲームを開始する際に、ベットボタン72が押圧操作されることで、貯留されているメダルから1枚のメダルがゲームに対して賭けられる。同様に、ベットボタン73が押圧操作されることで2枚のメダルが賭けられ、ベットボタン74が押圧操作されることで3枚の当該ゲームにメダルが賭けられる。なお、ベットボタン74は、最大枚数のメダルを賭けることから、特に「マックスベットボタン」と呼ばれている。
また、操作卓7の前面左側には、リール101a、101b、101cの回転開始を指示するためのスタートレバー75が設けられている。スタートレバー75は、先端に球形の操作ノブを有する揺動可能な操作旱を備え、操作旱が傾倒操作されるとオン、操作旱から手が離されるとスプリングの付勢力によって自動的に元の位置に戻ってオフ状態となるスイッチユニットで形成されている。また、操作卓7の中央には、各リール101a、101b、101cの回転停止をそれぞれ指示するためのストップボタン76a、76b、76cが各リールの配列に対応して並設されている。操作卓7の前面右側には、前扉3を開錠するための鍵が挿入される鍵穴77が設けられている。スロットマシン1の管理者等が鍵穴77に所定の鍵を挿入して開錠操作すると、蝶番機構によって筐体2に取り付けられている前扉3を前方へ開くことができ、また、前扉3を筐体2側に閉じると、自動的にこれらを施錠するようになっている。
下部パネル部5には、スロットマシン1のモデルタイプを遊技者へ認識させる等のため、登場キャラクターの絵などを表示するパネル51が設けられている。下部パネル部5の下側に配置された受皿ユニット6には、入賞時にメダルを排出するメダル払出口61と、払い出されたメダルを貯留する受皿部6aと、演出効果音を発生させるスピーカを内蔵する演出用放音部62がそれぞれ配置されている。
次に、図2を参照して、筐体2の内部構造と前扉3の裏面構造とを説明する。同図において、筐体2内の上部には、スロットマシン1の全体動作を集中制御する後述するCPU(マイコン)201を備え、硬質プラスチックのケースに収納された主制御基板20が取り付けられている。筐体2内の中央には、リール101a、101b、101cを備えるリールユニット100が設けられている。リールユニット100は、前扉3が筐体2側に閉じられると前扉3の表示窓42にリール101a、101b、101cが対向するように、所定フレームに位置決めされて取り付けられている。なお、各リール101a、101b、101cは、それぞれに内蔵されたステッピングモータによって回転駆動される。また、リールユニット100の上部には、各リールを回転駆動する上記ステッピングモータへ4相の駆動パルス信号を送出する回胴装置基板が取り付けられており、主制御基板20が回胴装置基板に回胴駆動(励磁)パルスデータを送出することで、各リールの回転と制動及び停止の制御を行っている。
リールユニット100の下方には、ホッパ装置21と、該ホッパ装置21から溢れたメダルを収容するための補助貯留部22と、主電源装置23が設けられている。この主電源装置23の側面には、いわゆる配電盤に相当する電源装置基板24が設けられている。更に、筐体2の上部右側の内壁に、遊技場に設置されている「ホールコンピュータ」と呼ばれる管理用コンピュータと接続可能な外部集中端子基板25が取り付けられている。
前扉3の裏面側上部には、演出用照明部46の光源である高輝度の発光ダイオード31が複数配列されると共に、上述の演出用放音部47a、47bに対向してスピーカ32a、32bが取り付けられている。また、図2には示していないが、スピーカ32a、32bの間に、液晶表示ユニット48が取り付けられている(図1参照)。更に、液晶表示ユニット48の裏面側に、電気回路基板で形成されたサブ制御基板30が取り付けられている。なお、スロットマシン1全体の動作は、筐体2側に設けられている主制御基板20によって統括制御されており、サブ制御基板30は、液晶表示ユニット48による演出映像の表示制御、演出用照明部46、49a、49bを使った照明制御、及び演出用放音部47a、47b、62を使った演出効果音制御など、ゲームの演出に係る制御を主に行っている。
サブ制御基板30の下方には、リール101a、101b、101cを目視させるための透明な表示窓42が形成されたパネル板が配置され、表示窓42の下方には、前面側のスタートレバー75及びストップボタン76a、76b、76c等の操作スイッチ類の出力信号を主制御基板20へ転送する中継基板として機能する中央表示基板33が設けられている。中央表示基板33の下方には、メダル選別装置34が取り付けられている。メダル選別装置34は、メダル投入部71に投入されたメダルの適否を判別し振り分ける装置である。また、メダル選別装置34はメダルセンサを内蔵しており、ゲームの待機状態等において正規のメダルが投入され、メダルセンサがこのメダルを検出することによって、メダル投入の受け付けを示す信号を主制御基板20へ送出する。
メダル選別装置34の下方には、メダル選別装置34によって振り分けられた正規のメダルを筐体2内に設けられているホッパ装置21へ案内するガイド部材35と、メダル選別装置34により排除されたメダル(又は異物)をメダル排出口61へ案内するガイド部材36が設けられている。また、前扉3の裏面側下部には、ホッパ装置21から排出されたメダルをメダル排出口61へ案内するガイド部材37が設けられている。更に、メダル排出口61に隣接して、上述した演出用放音部62に対向するスピーカ38が取り付けられている。
次に、前記主制御基板20内に設けられるROM(Read Only Memory)及びROM用制御基板のセキュリティー構造について、図3及び図4を参照して説明する。主制御基板20内には、演算処理装置としてのCPUと、記憶素子としてのROM及びRAM等で構成された各種制御基板が、図示しないが筐体2にカシメて固定されている基板ケース(カシメケース)220に収容されて設置されている。そして、ROMが記憶するシステムプログラムに従って、CPUにより演算処理が行われようになっている。なお、図3は、基板ケースに対してROM及び制御基板を収容したROMカバーをカシメ状態で固定した側断面図、図4は、ROMカバー、ROM及び制御基板、基板ケースの分解斜視図である。
図3及び図4において、ROM及び制御基板20に対して、これを覆うROMカバー221が設けられている。このROMカバー221は、その両側に連結部材222を介して連結した一対のはめ殺し突起223を有している。該はめ殺し突起223は、カシメケース220のROM及び制御基板20を収容するケース部分の両側に設けた嵌合穴224に対して、制御基板20に開けた貫通穴20aを貫通させてからカシメ状態に嵌合され、ROM及び制御基板20をカシメ状態で封止する。そして、カシメケース220に対してROMカバー221を介してカシメ状態に封止されたROM及び制御基板20をカシメケース220から取り出すときは、前記連結部材222を切断線Cに沿って切断し、破壊されたROMカバー221の一部と共にROM及び制御基板20が取り出される。従って、ROM及び制御基板20をカシメケース220から取り出すときは、ROMカバー221を破壊しない限り取り出せないことになる。
前記カシメケース220に新たなROM及び制御基板20を封止するときは、嵌合穴224に残っているはめ殺し突起223及び連結部材222の一部を排除してから、ROM及び制御基板20に被せたROMカバー221のはめ殺し突起223を、制御基板20の貫通穴20aを貫通させてから嵌合穴224に対して嵌合させ、ROM及び制御基板20をカシメ状態に封止する。このように、ROM及び制御基板20をカシメケース220から取り出すときはROMカバー221を破壊せねばならず、新たにROM及び制御基板20を封止するときはROMカバー221を必要とするので、メーカーや管理者においては予めROMカバー221を用意しておくことで問題がない。しかし、不正者においては、ROMカバー221を破壊してROM及び制御基板20を取り出すことはできるが、新しいROMカバー221を用意しておくことはできないので、カシメケース220にROM及び制御基板20を封止することができず、スロットマシン1は機能しなくなる。また、ROMカバー221を破壊すれば、管理者に容易に発見されることになる。
図3及び図4には図示していないが、前記連結部材222を導電材料により構成するか、あるいは連結部材222に導電部材を添設しておくかして、連結部材222を通電状態にしておいて、ROMカバー221及びカシメケース220により封止されたROM及び制御基板20を取り出すときに連結部材222を切断すると、その切断状態を電気的に検知して警告ランプを点滅させるか、あるいは警報を発するかして管理者に報知するようにして、不正を防止するようにしても良いものである。
更に、図5に示すように、不正者が不正を働くのを防止する手段として、CPU201の回路201aを用いるようにしても良い。即ち、ROM及び制御基板20をROMカバー221によりカシメケース220に封止する行程にCPU201の回路201aの一部を配設し、ROM及び制御基板20をROMカバー221と共に取り外した状態ではCPU201の回路201aの一部が断線した状態となってCPU201が機能しなくなるようにする。そして、不正者がROMカバー221を壊してROM及び制御基板20を取り出すと、正規のROM及び制御基板20をROMカバー221により封止しない限りCPUが機能しなくなり、不正者はゲームができなくなる。
次に、図6のブロック図を参照して、スロットマシン1に設けられている制御システムについて説明する。主制御基板20は、CPU201の他にROM、RAM等の半導体メモリからなる記憶部203が備えられ、ここに予め記憶されているスロットマシンゲーム用のシステムプログラム204に従ってCPU201が演算処理を実行することで、スロットマシン1全体の動作を統括制御している。主制御基板20には、ベットボタン72、73、74、スタートレバー75、ストップボタン76a、76b、76c等の操作スイッチ類、メダル選別装置34のメダルセンサ34a等の検出スイッチ類が配線ケーブルで接続され、これらのスイッチ類からの出力信号によりゲームに係る操作が検出される。
また、主制御基板20には、ホッパ装置21等のメダル払出装置、及びサブ制御基板30がそれぞれ配線ケーブルによって接続されている。入賞が確定した際、主制御基板20はホッパ装置21を制御することで、所定数のメダルを受皿部6aに払い出す。サブ制御基板30は、主制御基板20からの制御信号に基づいて液晶表示ユニット48、演出用照明部46、49a、49b、演出用放音部47a、47b、62を制御駆動することで、遊技者の視覚や聴覚に訴える演出をゲームの進行に応じて行っている。なお、主制御基板20には、乱数抽選部202が設けられるとともに、記憶部203に、入賞抽選テーブル205が記憶されている。例えばCPU201は、スタートレバー75が操作された時点で乱数抽選部202を起動して乱数値を取得し、入賞抽選テーブル205を参照することで、得られた乱数値に割り当てられた入賞役またはハズレを抽選する。乱数値に対応する入賞役が存在すると、それを当該ゲームの入賞役として当選し、記憶部203の内部抽選フラグ206に記憶する。ここでは、かかる入賞役の抽選方法を「内部抽選」と呼んでいる。
また、記憶部203には、図柄配列データ207、リール停止位置検索テーブル208、リール停止位置選択テーブル209等の書き換え不可の参照データテーブルが記憶され、更にリール停止コマフラグ210、リール制御フラグ211等の書き換え可能なデータフラグ用のメモリ領域が確保されている。これら参照データテーブル及びデータフラグは、リール101a、101b、101cの回転及び停止制御の際に用いられ、詳細については後述する。更に、主制御基板20には、後述する自動停止制御を起動するまでの時間を計測するタイマ212、及び各リール101a、101b、101cのステッピングモータを制御するパルス信号(回胴駆動パルスデータ)の同期を取るためのタイマ割込生成部213が設けられている。
次に、図7に示すフローチャートに基づいて、スロットマシン1におけるゲーム動作の概要を説明する。スロットマシン1は、先のゲームにおいて入賞しメダルの配当が完了した時、又は先のゲームにおいてハズレが確定すると待機状態となる。この待機状態においては、当該状態を遊技者に示唆するとともにゲーム操作を促す待機モードの演出が行われる(ステップS101)。遊技者がメダル投入部71にメダルを投入し何れかのベットボタン72、73、74を押圧操作することで、内部に貯留したメダル(クレジット)から当該ゲームに所定枚数のメダルが賭けられゲームが準備される(ステップS102:YES)。
ゲーム準備の状態でスタートレバー75が傾倒操作されゲームが開始されると(ステップS103:YES)、主制御基板20は、3個のリール101a、101b、101cを一斉に回転させ始める(ステップS104)とともに、上述した内部抽選を実行する(ステップS105)。内部抽選の結果は、内部抽選フラグ206に記憶される。次に、遊技者により何れかのストップボタン76a、76b、76cが押圧操作(ストップ操作)されることで、主制御基板20がリール停止の操作を検出すると(ステップS106:YES)、押圧操作されたストップボタンに対応するリールを停止させる制御を行う(ステップS107)。そして、全てのリール101a、101b、101cが停止したことを検知すると(ステップS108:YES)、各リールが表示する図柄と上述の内部抽選フラグ206に対応する入賞役に係る図柄の組み合せとが一致しているかどうか判定する(ステップS109)。
ステップS109の入賞の判定においては、例えば、ベットボタン74が押圧操作されることで当該ゲームに3枚のメダルが賭けられた場合、表示窓42を通して目視されるリール101a、101b、101cの各上下3個、9個の図柄のうち、上中下段のラインに沿って横3列に並んだ3組の図柄と、右に下る斜めのラインと左に下る斜めのラインに沿って対角線上に3列並んだ2組の図柄を調べ、何れか1つの組の図柄が内部抽選フラグ206に対応する入賞役に係る図柄の組み合せとが一致しているかどうか判定する。また、ベットボタン73が押圧操作され2枚のメダルが賭けられた場合には、入賞役に係る図柄の組み合せが判定される有効ラインは上中下段のラインのみとなる。更に、ベットボタン72が押圧操作され1枚のメダルが当該ゲームに賭けられた場合には、中央(中段)のラインのみを有効ラインとして、入賞図柄の組み合せが判定される。
役への入賞が確定すると(ステップS109:YES)、当該役の種類に応じて予め決められた配当数のメダルを受皿部6aへ払い出す(ステップS110)。または配当数分のメダルを内部貯留しているクレジット数に加算してもよい。なお、主制御基板20は、ステップS102においてスタートレバー75によるゲーム開始操作を検知するとタイマ212を起動し、タイマ212が例えば40秒の既定時間経過を示した時に何れかのリールが回転中である場合(ステップS111)に、当該リールを自動的に停止させる自動停止制御を行っている(ステップS112)。そして、自動停止されたリール101a、101b、101cについても、ステップS109において、それぞれのリールが表示する図柄に基づく入賞判定が行われる。
なお、この実施例では本発明をスロットマシンに適用して説明したが、本発明は、パチンコ等の他の遊技機にも同様に適用できるものである。
本発明の遊技機の基板ケースによれば、遊技機が備えるROMで構成される制御基板を取り出すときに、ROMカバーを破壊しない限り取り出せない構造にしたので、セキュリティーが保護される遊技機を提供することができる。
実施形態に係るスロットマシンの外観構造を表した斜視図である。 実施形態に係るスロットマシンの内部構造を表した展開図である。 実施形態に係るスロットマシンの基板ケースに対してROM及び制御基板を収容したROMカバーをカシメ状態で固定した側断面図である。 実施形態に係るスロットマシンのROMカバー、ROM及び制御基板、基板ケースの分解斜視図である。 実施形態に係るスロットマシンのCPU回路図である。 実施形態に係るスロットマシンにおける制御システムのブロック図である。 実施形態に係るスロットマシンにおけるゲーム動作の概要を示すフローチャートである。
符号の説明
1 スロットマシン 2 前扉 3 筐体 4 上部パネル部 5 下部パネル部 6 受皿ユニット 7 操作卓
100 リールユニット 101a,101b,101c リール
20 主制御基板 20a 貫通穴 30 サブ制御基板
201 CPU 201a CPU回路の一部
220 基板ケース(カシメケース) 221 ROMカバー 222 連結部材 223 はめ殺し突起 224 嵌合穴 C 切断線

Claims (5)

  1. 筐体内に、ROMで構成された制御基板を、カシメケースを介して封止して設置する遊技機であって、
    前記ROM及び制御基板を覆うROMカバーを設け、該ROMカバーを前記カシメケースに対してカシメ状態でROM及び制御基板を封止し、ROM及び制御基板をカシメケースから取り出すときは、前記ROMカバーを破壊しない限り取り出せない構造にしたことを特徴とする遊技機の基板ケース。
  2. 前記ROMカバーは、該ROMカバーの両側に連結部材を介して連結した一対のはめ殺し突起を設け、該はめ殺し突起を、カシメケースのROM及び制御基板を収容するケース部分の両側に設けた嵌合穴に対してカシメ状態に嵌合させ、ROM及び制御基板をカシメ状態で封止することを特徴とする請求項1記載の遊技機の基板ケース。
  3. 前記ROMカバー及びカシメケースにより封止されたROM及び制御基板を取り出すときは、前記連結部材を切断してROMカバーごとROM及び制御基板を取り出すことを特徴とする請求項2記載の遊技機の基板ケース。
  4. 前記連結部材を導電材料により構成して通電し、ROMカバー及びカシメケースにより封止されたROM及び制御基板を取り出すときに連結部材を切断すると、その切断状態を電気的に検知することを特徴とする請求項2又は3記載の遊技機の基板ケース。
  5. 前記ROM及び制御基板をROMカバーによりカシメケースに封止する行程に遊技機が備えるCPUの回路の一部を配設し、ROM及び制御基板をROMカバーと共に取り外した状態ではCPUの回路の一部が断線した状態となってCPUが機能しなくなることを特徴とする請求項2,3又は4記載の遊技機の基板ケース。
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