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JP2006034221A - 酸味持続性チューインガム組成物 - Google Patents

酸味持続性チューインガム組成物 Download PDF

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JP2006034221A
JP2006034221A JP2004221823A JP2004221823A JP2006034221A JP 2006034221 A JP2006034221 A JP 2006034221A JP 2004221823 A JP2004221823 A JP 2004221823A JP 2004221823 A JP2004221823 A JP 2004221823A JP 2006034221 A JP2006034221 A JP 2006034221A
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fumaric acid
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Hitomi Tamai
仁美 玉井
Toshiaki Omori
俊昭 大森
Mitsuhiro Senba
充裕 千馬
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Meiji Seika Kaisha Ltd
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Meiji Seika Kaisha Ltd
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Abstract

【課題】
従来の単層構造であって、酸味成分をマトリックスのような担体に封入することなく、酸味を持続して感じることのできる風味の良好なチューインガムを提供すること。
【解決手段】
0.3重量%を越え、15重量%未満のフマル酸及びフマル酸の渋味マスキング剤として、0.001〜0.06重量%のスクラロースおよび0.001〜2.6重量%のアスパルテームから選択される一種または二種を含有する、酸味持続性チューインガム組成物を提供し、特殊な担体を用いず、単層構造のままで、渋味がなく、酸味が10分以上持続するチューインガム組成物の製造方法を提供した。
【選択図】
図1

Description

本発明は、非カプセル化したフマル酸と渋味マスキング剤を含有する酸味の持続性を有するチューインガム組成物とその製造方法に関する。
チューインガムは、口中で咀嚼し、長く滞留する食品であるため、香味をなるべく長く持続させることが、品質を向上させる上で重要な点である。味のなかで、酸味と甘味の持続について研究開発がなされており、報告されている。酸味の持続性に関しては特許文献1及び2がある。また、甘味の持続については特許文献3及び4がある。特許文献1にはチューインガム組成物に含まれる食用酸をポリ酢酸ビニルよりなるマトリックス内に封入することにより、酸味の放出速度を制御している。特許文献2にはチューインガムの構造を内層部チューインガムとそれを包含する外層部チューインガムとからなる二重構造として、内層部に酸味成分と離水防止成分を含有させて酸味の放出速度を調整している。また、特許文献3には放出が制御されかつ長時間放出させる性質のあるスクラロースを0.07重量%以上含有させた甘味持続性チューインガム組成物の記載がある。更に、特許文献4には糖アルコール及び0.05〜0.5重量%のスクラロースと0.5〜20重量%の吸湿性液体を含有するチューインガム組成物の記載がある。
特開平5−38258号公報 特開平5−30914号公報 特表平1-503276号公報 特開平3-160953号公報
本発明は、従来の単層構造であって、酸味成分をマトリックスのような担体に封入することなく、酸味を持続して感じることのできる風味の良好なチューインガムを得ることを課題とした。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、次のようなチューインガム組成物とその製造方法を見出し、本発明を完成した。
すなわち、
(1)0.3重量%を越え、15重量%未満のフマル酸及びフマル酸の渋味マスキング剤を含有することを特徴とする酸味持続性チューインガム組成物。
(2)フマル酸の渋味マスキング剤として、0.001〜0.06重量%のスクラロースおよび0.001〜2.6重量%のアスパルテームから選択される一種または二種を含有する(1)に記載の酸味持続性チューインガム組成物。
(3)前記スクラロースが単独で用いられる場合は、0.01〜0.06重量%であり、前記アスパルテームが単独で用いられる場合は0.01〜2.6重量%であり、前記スクラロース及びアスパルテームが同時に用いられる場合はスクラロースの含量は、0.001〜0.06重量%であり、アスパルテームの含量は0.001〜2.6重量%であり、かつスクラロースとアスパルテームの含量の合計が0.01〜2.6重量%である、(1)又は(2)に記載の酸味持続性チューインガム組成物
(4)30〜90℃の温度でガムベースを軟化材と混合して均質で柔軟な混合物を形成させ、
この混合物に0.3重量%を越え、15重量%未満のフマル酸及びフマル酸の渋味マスキング剤を添加し、
さらに、糖及び/又は糖アルコール類と香料及び/又は着色料を添加し、均質な塊となし、前記混合物を適当なチューインガム形状に成型する、
ことからなる、酸味持続性チューインガム組成物の製造方法。
(5)渋味マスキング剤として、0.001〜0.06重量%のスクラロースおよび0.001〜2.6重量%のアスパルテームから選択される一種または二種を含有する(4)に記載の酸味持続性チューインガム組成物の製造方法。
(6)前記スクラロースが単独で用いられる場合は、0.01〜0.06重量%であり、前記アスパルテームが単独で用いられる場合は0.01〜2.6重量%であり、前記スクラロース及びアスパルテームが同時に用いられる場合はスクラロースの含量は、0.001〜0.06重量%であり、アスパルテームの含量は0.001〜2.6重量%であり、かつスクラロースとアスパルテームの含量の合計が0.01〜2.6重量%である、(4)又は(5)に記載の酸味持続性チューインガム組成物の製造方法。
本発明により、特殊な担体を用いず、単層構造のままで、渋味がなく、酸味が10分以上持続するチューインガムを得ることができる。これにより、咀嚼時に酸味を長時間楽しむことができるほか、唾液も持続して出るため、口内にうるおいを与えることができる。
本発明のチューインガムは、30〜90℃の温度でガムベースを軟化材と混合して均質で柔軟な混合物を形成させ、この混合物に0.3重量%を越え、15重量%未満のフマル酸及びフマル酸の渋味マスキング剤を添加し、さらに、糖及び/又は糖アルコール類と香料及び/又は着色料を添加し、均質な塊となし、前記混合物を適当なチューインガム形状に成型することで製造することができる。混合に必要なガムベースをベースとし、軟化材、フマル酸、マスキング剤、糖や糖アルコール類の添加する順序は問わず、最後に香料や着色料を添加混合し、均質な塊とし、その後適当な型に成型すればどんな方法で混合してもよい。また、製造したものに糖衣掛け等の2次加工をしても良い。
本発明においてフマル酸の有効含量は0.3重量%を越え、15重量%未満の範囲とする。0.3重量%以下では酸味持続性の効果がなく、15重量%以上では味のバランスが悪くなると共にマスキングできないほど渋味が出る。またフマル酸の含量は、好ましくは0.5〜10重量%がよい。また、フマル酸以外の食用酸、例えばリンゴ酸、クエン酸等の一種又は二種以上の食用酸を同時に添加してもよい。それにより、フマル酸だけでは不足する噛みだし時の鮮烈な酸味を補うことができ、酸味のバランスの取れたチューインガムを得ることができる。また該フマル酸の渋味のマスキング剤としては、スクラロース単独では0.01〜0.06重量%で、アスパルテーム単独では0.01〜2.6重量%を添加するのがよい。スクラロースは0.01重量%未満ではフマル酸の渋味のマスキング効果がなく、0.06重量%を越えると味のバランスが悪くなる。また、アスパルテームは0.01重量%未満では効果がなく、2.6重量%を越えると味のバランスが悪くなる。アスパルテーム単独ではより好ましくは0.02〜2.6重量%がよい。また、スクラロースとアスパルテームを同時に添加する場合は、スクラロースの含量は0.001〜0.06重量%の範囲がよく、また、アスパルテームの含量は0.001〜2.6重量%の範囲がよい。さらにスクラロースとアスパルテームの含量の合計が0.01〜2.6重量%の範囲がよい。
本発明においてガムベースは当業者間で周知・任意の咀嚼可能な水不溶性ガムベースであってもよい。ガムベース中に用いるのに適当な重合体の例には天然及び合成のエラストマー並びにゴムが包含される。例えば、チクル、グアユール、ジエルトン、グツタペルカ及びクラウンガムのような植物起源の物質が挙げられる。また、ブタジエン-スチレン共重合体、イソブチレン-イソプレン共重合体、ポリエチレン、ポリイソブチレン及び酢酸ビニル、及びそれらの混合物などが挙げられる。一般的には、有用な量のガムベースは、最終チューインガム組成物の5〜45重量%の範囲である。また、本発明の軟化材としては、例えばラノリン、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、グリセリルトリアセテート、グリセリン並びに天然ワックスや石油ワックスなどが挙げられる。
糖としてはスクロース、デキストロース、マルトース、デキストリン、乾燥転化糖、フラクトース、ガラクトースなどが挙げられる。また、糖アルコールとしてはソルビトール、マンニトール、キシリトール、水素添加スターチ加水分解物、マルチトールなどが挙げられる。
以下に実施例を例示して、本発明の内容を更に詳細に説明するが、これらは例示であって、本発明を限定するものではない。
参考例1
60℃の温度でガムベースをグリセリンと混合して均質で柔軟な混合物を形成させ、フマル酸、リンゴ酸、クエン酸、アジピン酸、酒石酸または乳酸を添加し、さらに、スクラロース、マルチトール及びキシリトールとミント香料及びフルーツ香料を添加し、均質な塊となし、その混合物を粒状に成型し、1gの粒状ガムを得た。配合割合は表1の通りで、単位は重量部である。また、フマル酸、リンゴ酸、クエン酸、アジピン酸、酒石酸または乳酸を配合したガムをそれぞれA〜Fとする。
Figure 2006034221
参考例2
60℃の温度でガムベースをグリセリンと混合して均質で柔軟な混合物を形成させ、フマル酸を0.3、0.5,10.0または15.0重量部を添加し、さらに、スクラロース、マルチトール及びキシリトールとミント香料及びフルーツ香料を添加し、均質な塊となし、その混合物を粒状に成型し、1gの粒状ガムを得た。配合割合は表2の通りであり、単位は重量部である。また、フマル酸を0.3、0.5、10及び15重量部の割合で配合したガムをそれぞれ参考例2a〜2dとする。
Figure 2006034221
実施例1
参考例2と同様にして、表3に示す配合割合をベースにして、スクラロースをそれぞれ全体の0.01及び0.06重量%に配合した粒状ガムを製造した。そのガムをそれぞれ実施例1aと1bとする。
Figure 2006034221
参考例3
参考例2と同様にして、表3に示す配合割合をベースにして、スクラロースを全体の 0.005及び3.0重量%に配合した粒状ガムを製造した。そのガムを参考例3aと3bとする。
実施例2
スクラロースの代わりに、アスパルテームを加える以外は参考例2と同様にして、表3に示す配合割合をベースにして、アスパルテームをそれぞれ全体の0.02及び2.6重量%に配合した粒状ガムを製造した。そのガムをそれぞれ実施例2aと2bとする。
参考例4
実施例2と同様にして、表3に示す配合割合をベースにして、アスパルテームをそれぞれ全体の0.008及び3.4重量%に配合した粒状ガムを製造した。そのガムをそれぞれ参考例4aと4bとする。
実施例3
スクラロースの代わりにスクラロースとアスパルテームを同時に加えて混合する以外は実施例1と同様にして、表3に示す配合割合をベースにして、スクラロースとアスパルテームをそれぞれ全体の0.007重量%と0.003重量%を含む粒状ガムとスクラロースとアスパルテームをそれぞれ全体の0.04重量%と2.5重量%を含む粒状ガムを製造した。そのガムをそれぞれ実施例3aと3bとする。
試験例1
5名の専門パネラーに参考例1で製造したA〜Fの各々の粒ガムを咀嚼させ、以下の評価基準で咀嚼時間毎の各酸味料入りチューインガムの酸味の強さを評価した。図1は5名の平均値を示している。
1 ほとんど酸味を感じない
2 やや酸味を感じる
3 酸味をはっきり感じる
4 酸味を強く感じる
5 酸味が強すぎる
その結果、図1からわかるようにAのフマル酸入りチューインガムのみが10分以上咀嚼しても酸味が持続した。
試験例2
試験例1と同様にして、参考例2で製造したフマル酸の含量を0.3、0.5、10.0、及び15.0重量%にした粒ガムを専門パネラー5名に咀嚼させ、フマル酸の酸味について試験した。その結果は表4に示した。
Figure 2006034221
表4からわかるように、フマル酸の含量は0.5〜10重量%の範囲が好ましい。
試験例3
試験例1と同様にして、参考例3a、3b、4a、4bと実施例2a、2b、3a、3bで製造したスクラロース及び/又はアスパルテームの含有量の異なる粒ガムを専門パネラー5名に咀嚼させ、フマル酸の渋味についてその感じ方を評価した。結果は表5に示すとおりである。
Figure 2006034221
その結果、スクラロース単独では0.01〜0.06重量%の範囲が、アスパルテーム単独では0.02〜2.6重量%の範囲が、そしてスクラロース0.007重量%とアスパルテーム0.003重量%の組み合わせとスクラロースとアスパルテームをそれぞれ全体の0.04重量%と2.2重量%の組み合わせで、かつスクラロースとアスパルテームの含量の合計が0.01〜2.54重量%含む粒状ガムでは20分間咀嚼してもフマル酸の渋味がマスクできることがわかった。
本発明はコストを安く抑えながら、酸味を持続するチューインガムの製造方法に利用することができる。
各種食用酸を添加し、参考例1で製造した粒ガムA〜Fを咀嚼して酸味の強さを経時的に評価して示したグラフ。
符号の説明
A フマル酸の酸味変化
B リンゴ酸の酸味変化
C クエン酸の酸味変化
D アジピン酸の酸味変化
E 酒石酸の酸味変化
F 乳酸の酸味変化






































Claims (6)

  1. 0.3重量%を越え、15重量%未満のフマル酸及びフマル酸の渋味マスキング剤を含有することを特徴とする酸味持続性チューインガム組成物。
  2. フマル酸の渋味マスキング剤が、0.001〜0.06重量%のスクラロースおよび0.001〜2.6重量%のアスパルテームから選択される一種または二種を含有する請求項1記載の酸味持続性チューインガム組成物。
  3. 前記スクラロースが単独で用いられる場合は、0.01〜0.06重量%であり、前記アスパルテームが単独で用いられる場合は0.01〜2.6重量%であり、前記スクラロース及びアスパルテームが同時に用いられる場合はスクラロースの含量は、0.001〜0.06重量%であり、アスパルテームの含量は0.001〜2.6重量%であり、かつスクラロースとアスパルテームの含量の合計が0.01〜2.6重量%である、請求項1又は2に記載の酸味持続性チューインガム組成物。
  4. 30〜90℃の温度でガムベースを軟化材と混合して均質で柔軟な混合物を形成させ、
    この混合物に0.3重量%を越え、15重量%未満のフマル酸及びフマル酸の渋味マスキング剤を添加し、
    さらに、糖及び/又は糖アルコール類と香料及び/又は着色料を添加し、均質な塊となし、前記混合物を適当なチューインガム形状に成型する、
    ことからなる、酸味持続性チューインガム組成物の製造方法。
  5. フマル酸の渋味マスキング剤が、0.001〜0.06重量%のスクラロースおよび0.001〜2.6重量%のアスパルテームから選択される一種または二種を含有する請求項4記載の酸味持続性チューインガム組成物の製造方法。
  6. 前記スクラロースが単独で用いられる場合は、0.01〜0.06重量%であり、前記アスパルテームが単独で用いられる場合は0.01〜2.6重量%であり、前記スクラロース及びアスパルテームが同時に用いられる場合はスクラロースの含量は、0.001〜0.06重量%であり、アスパルテームの含量は0.001〜2.6重量%であり、かつスクラロースとアスパルテームの含量の合計が0.01〜2.6重量%である、請求項4又は5に記載の酸味持続性チューインガム組成物の製造方法。









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