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JP2006031965A - コネクタのロック構造 - Google Patents

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JP2006031965A
JP2006031965A JP2004204891A JP2004204891A JP2006031965A JP 2006031965 A JP2006031965 A JP 2006031965A JP 2004204891 A JP2004204891 A JP 2004204891A JP 2004204891 A JP2004204891 A JP 2004204891A JP 2006031965 A JP2006031965 A JP 2006031965A
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locking
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Nobuyuki Sakamoto
信幸 坂元
Shigeru Tanaka
茂 田中
Takushi Nakamura
拓志 仲村
Makoto Yamanashi
誠 山梨
Atsushi Nishida
篤史 西田
Masato Namikata
真人 南方
Hiroshi Kobayashi
浩 小林
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Yazaki Corp
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Toyota Motor Corp
Yazaki Corp
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    • H01R13/00Details of coupling devices of the kinds covered by groups H01R12/70 or H01R24/00 - H01R33/00
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    • H01R13/627Snap or like fastening
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  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)

Abstract

【課題】 コンパクトな外形を有しながらロック動作及びアンロック動作を容易に且つ確実に行うことができるコネクタのロック構造を提供する。
【解決手段】 嵌合可能な雌雄コネクタに設けられたロック構造1は、雌コネクタ2が被係止部14を備え、雄コネクタ3が少なくともコネクタ挿脱方向に移動可能に支持されたスライドロック部材13を備え、スライドロック部材13が、被係止部14と係合する係止部16と、該スライドロック部材13を付勢する付勢手段36と、を有しており、雌雄コネクタの完全嵌合に伴って、被係止部14が係止部16との係合位置に到達すると、付勢手段36によってスライドロック部材13が自動的に移動されて、係止部16が被係止部14と係合する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一組の雌雄コネクタ相互の嵌合により複数の接続端子の電気的な接続を行うコネクタのロック構造に関する。
従来のコネクタのロック構造の一例としては、ワイヤハーネス側の雄コネクタハウジングに係合突起が設けられ、雄コネクタハウジングが挿脱される機器側(基板側)の雌コネクタハウジングのフード部に、雄コネクタハウジングの係合突起を挿通する挿通溝が設けられ、該挿通溝のコネクタ挿入方向後方において係合突起に係合する可撓性の係止突起を有したスライド部材が、操作部の押圧操作によりコネクタ挿脱方向と直交する方向に移動自在に設けられているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなコネクタのロック構造では、スライド部材が押圧操作されて、雌雄コネクタハウジングが嵌合した時点でロックアームの係止突起により雄コネクタハウジングの係合突起がそれぞれ係合されてロックされる。そして、スライド部材をロックとは逆方向に係合突起の一個分の幅だけ移動させることにより、ロックが解除される。
特開平11−040266号公報(第3〜4頁、第1図、第10図)
ところが、上記特許文献1に開示されたコネクタのロック構造では、雌雄コネクタハウジングの挿入時および抜脱時のいずれにおいても、スライド部材をコネクタ挿脱方向と直交する方向に押圧操作してロック・アンロック動作を行う必要があった。近年、コネクタ小型化の要求からスライド部材も必然的に小型のものとなり、スライド部材の操作性を確保することが困難となっており、特に、雄コネクタハウジングをコネクタ挿脱方向に移動させるのと同時に、スライド部材をコネクタ挿脱方向と直交する方向に独立して移動させることは、スライド部材の押圧操作を煩雑なものとし、確実なロック・アンロック動作を阻害する要因となっていた。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コンパクトな外形を有しながらロック動作及びアンロック動作を容易に且つ確実に行うことができるコネクタのロック構造を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明は、下記の(1)〜(8)を特徴としている。
(1) 嵌合可能な雌雄コネクタに設けられたロック構造であって、
雄コネクタ及び雌コネクタのいずれか一方が被係止部を備え、
前記雄コネクタ及び前記雌コネクタの他方が、少なくともコネクタ挿脱方向に移動可能に支持されたスライドロック部材を備え、
前記スライドロック部材が、前記被係止部と係合する係止部と、該スライドロック部材を付勢する付勢手段と、を有しており、
前記雌雄コネクタの完全嵌合に伴って、前記被係止部が前記係止部との係合位置に到達すると、前記付勢手段によって前記スライドロック部材が自動的に移動されて、前記係止部が前記被係止部と係合すること。
前記構成のコネクタのロック構造によれば、雌雄コネクタの一方のコネクタを他方のコネクタに挿入する際にスライドロック部材を一切操作することなく、雌雄コネクタのロックを自動的に完了することができる。これにより、小型のコネクタであっても容易に且つ確実に雌雄コネクタのロック状態を得ることができる。
(2) 上記(1)記載のコネクタのロック構造であって、
前記スライドロック部材をコネクタ挿脱方向の一方向に操作することにより、前記係止部と前記被係止部との係合が解除されること。
前記構成のコネクタのロック構造によれば、コネクタ抜脱方向とスライドロック部材の操作方向とが互いに平行となり、係止部と被係止部との係合を解除するためのスライドロック部材の操作性を高めることができる。これにより、小型のコネクタであっても雌雄コネクタのアンロック動作を容易に行うことができる。
(3) 上記(1)または(2)に記載のコネクタのロック構造であって、
前記付勢手段が、弾性部材を有しており、
前記雌雄コネクタの嵌合移動に伴って、前記被係止部と前記係止部とが当接し、前記弾性部材を弾性変形させながら前記スライドロック部材が移動されること。
前記構成のコネクタのロック構造によれば、被係止部が係止部との係合位置に到達した際に、弾性部材が弾性変形しており、その復元作用によりスライドロック部材を押し戻そうとする付勢力を発揮する。これにより、雌雄コネクタのロック動作を自動的に完了することができ、また、被係止部と係止部との係合動作がスナップアクション的に明確に行われるので雌雄コネクタの中途嵌合状態を検知することができる。これにより、小型のコネクタであっても容易に且つ確実に雌雄コネクタのロック状態を得ることができる。
(4) 上記(1)から(3)のいずれかに記載のコネクタのロック構造であって、
前記雄コネクタが、雄端子型及び雌端子型のいずれか一方の少なくとも1つの第1端子を収容する雄コネクタハウジングを有し、
前記スライドロック部材が、前記雄コネクタハウジングの外側面上に組付けられており、
前記雌コネクタが、雄端子型及び雌端子型のいずれか他方の型であって前記第1端子と電気的に接続される少なくとも1つの第2端子を収容する雌コネクタハウジングを有し、
前記雌コネクタハウジングには、前記第2端子を取り囲むとともに前記雄コネクタハウジングが挿脱されるフード部が設けられ、
前記被係止部が当該フード部の内部に突出して形成されていること。
前記構成のコネクタのロック構造によれば、被係止部および係止部が、雌コネクタハウジングのフード部と雄コネクタハウジングの外側面との間に配置され、雌雄コネクタの嵌合時に外部に露出することがないので、外部から衝撃等を受けた際に不用意に係止部材と係合突起との係合が解除されることを防止することができる。
(5) 上記(4)記載のコネクタのロック構造であって、
前記係止部が、所定の間隔を置いて互いに平行にコネクタ挿入方向に伸び、且つ先端部の間隔を狭められた一対の係止片を有し、
前記雌雄コネクタの嵌合移動に伴って、前記被係止部が、前記一対の係止片の先端部の間隔を拡大させながら、前記一対の係止片の先端部の間に差し込まれて前記係合位置に到達し、
前記スライドロック部材が前記付勢手段によってコネクタ挿入方向に移動され、前記被係止部が前記一対の係止片の間に収容されること。
前記構成のコネクタのロック構造によれば、被係止部がコネクタ挿入方向に伸びる一対の係止片の先端部の間に差し込まれ、付勢手段によりスライドロック部材がコネクタ挿入方向に移動されて被係止部が一対の係止片の間に収容され、係止片の先端部と被係止部とが係合するので、雄コネクタハウジングが雌コネクタハウジングに挿入される一連の操作において雌雄コネクタのロック動作を自動的に行うことができる。また、スライドロック部材をコネクタ抜脱方向に操作することにより、一対の係止部の先端部が被係止部と当接して先端部の間隔が拡大され、係止部と被係止部との係合が解除されるので、コネクタ抜脱方向とスライドロック部材の操作方向とが一致し、スライドロック部材の操作性を高めることができる。
(6) 上記(5)記載のコネクタのロック構造であって、
前記スライドロック部材が前記付勢手段により移動された際に、前記一対の係止片の先端部が互いに近接する方向に移動されること。
前記構成のコネクタのロック構造によれば、一対の係止片の先端部の間隔が一層狭まるので、被係止部が一対の係止片の間から不用意に抜け出ることが防止され、これにより、被係止部と係止部との係合をより確実なものとして雌雄コネクタのロック強度を高めることができる。尚、被係止部の一端に突片を設け、当該突片を係止片の先端部間に介在させて一対の先端部で狭持するようにしてもよい。これにより、被係止部と係止部との係合を一層確実なものとして雌雄コネクタのロック強度をさらに高めることができる。
(7) 上記(4)記載のコネクタのロック構造であって、
前記係止部が、前記被係止部を収容する係止枠を有し、
前記雌雄コネクタの嵌合移動に伴って、前記被係止部が前記スライドロック部材を当該被係止部の下方に移動させながら前記係合位置に到達し、
前記スライドロック部材が前記付勢手段によりコネクタ挿入方向に移動されると同時に上方に移動され、前記被係止部が前記係止枠の内部に収容されること。
前記構成のコネクタのロック構造によれば、被係止部が前記スライドロック部材を当該被係止部の下方に移動させながら前記係合位置に到達し、前記スライドロック部材が前記付勢手段によりコネクタ挿入方向に移動されると同時に上方に移動され、前記被係止部が前記係止枠の内部に収容されるので、雄コネクタハウジングが雌コネクタハウジングに挿入される一連の操作において雌雄コネクタのロック動作が自動的に行われる。また、スライドロック部材を下方に押圧すると同時にコネクタ抜脱方向に操作することにより、被係止部が係止枠から外れて係止部と被係止部との係合が解除されるので、コネクタ抜脱方向とスライドロック部材の操作方向とが一致し、スライドロック部材の操作性を高めることができる。また、被係止部を収容する係止枠は、その形状から変形する虞がなく、よって、被係止部と係止部との係合を確実なものとして、雌雄コネクタのロック強度を高めることができる。
(8) 上記(4)記載のコネクタのロック構造であって、
前記雄コネクタハウジングが、前記スライドロック部材のコネクタ挿入方向前方に凸状部を有しており、
前記雌雄コネクタの嵌合移動に伴って、前記被係止部が、前記凸状部の上方を乗り越えて前記係合位置に到達し、
前記スライドロック部材が前記付勢手段によりコネクタ挿入方向に移動され、前記係止部が前記被係止部の上方に重合すること。
前記構成のコネクタのロック構造によれば、被係止部が凸状部の上方を乗り越えて係合位置に到達した後、付勢手段によりスライドロック部材がコネクタ挿入方向に移動されて係止部が被係止部の上方に重合するので、被係止部は上方への移動を規制され凸状部に乗り上げることができず、雌雄コネクタがロック状態となる。また、スライドロック部材をコネクタ抜脱方向に操作することにより、係止部が被係止部の上方から移動するので、被係止部は上方への移動を許容され凸状部に乗り上げることができ、雌雄コネクタはアンロック状態となる。よって、雄コネクタハウジングが雌コネクタハウジングに挿入される一連の操作において雌雄コネクタのロック動作を自動的に行うことができ、また、コネクタ抜脱方向とスライドロック部材の操作方向とが一致してスライドロック部材の操作性を高めることができる。
本発明のコネクタのロック構造によれば、雌雄コネクタの一方のコネクタを他方のコネクタに挿入する際にスライドロック部材を一切操作することなく、雌雄コネクタのロックを自動的に完了することができ、小型のコネクタであっても容易に且つ確実に雌雄コネクタのロック状態を得ることができる。また、コネクタ抜脱方向とスライドロック部材の操作方向とが互いに平行となり、係止部と被係止部との係合を解除するためのスライドロック部材の操作性を高めることができる。これにより、コンパクトな外形を有しながら雌雄コネクタのロック動作及びアンロック動作を容易に且つ確実に行うことができる。
以下、本発明に係る複数の好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係るコネクタのロック構造の第1実施形態を示す斜視図、図2は図1における雌コネクタハウジングの単体斜視図、図3は図2におけるIII-III矢視断面図、図4は図1における雄コネクタハウジングの単体斜視図、図5は図4におけるV-V矢視断面図、図6は図1におけるスライドロック部材の単体斜視図、図7は図6におけるスライドロック部材の背面斜視図、図8は図1における雄コネクタハウジングにスライドロック部材を組み付けた状態を示す平面図、図9(A)〜(D)は図1における雌雄コネクタのロック動作を示す横断面図、図10は雌雄コネクタのアンロック動作を示す横断面図、図11は本発明に係るコネクタのロック構造の第2実施形態を示す要部斜視図、図12は雌コネクタハウジングの単体斜視図、図13は図11における雄コネクタハウジングの単体斜視図、図14は図11におけるスライドロック部材の単体斜視図、図15(A)〜(E)は図11における雌雄コネクタのロック動作を示す縦断面図、図16は本発明に係るコネクタのロック構造の第3実施形態を示す分解斜視図、図17(A)〜(C)は図16における雌雄コネクタのロック動作を示す縦断面図、図18は本発明に係るコネクタのロック構造の第4実施形態を示す分解斜視図、図19は図18における雌雄コネクタのロック状態を示す要部平面図、図20は図19におけるXX-XX矢視断面図、図21は図19におけるXXI-XXI矢視断面図、図22(A)〜(C)は図18における雌雄コネクタのロック動作を示す横断面図である。
(第1実施形態)
図1〜図8に示すように、本発明に係る第1実施形態であるコネクタのロック構造1は、雄端子型及び雌端子型のいずれか一方の型の複数の第1端子(不図示)を収容する雄コネクタハウジング12を備えた雄コネクタ3と、雄端子型及び雌端子型のいずれか他方の型であって前記第1端子と電気的に接続される複数の第2端子(不図示)を収容する雌コネクタハウジング11を備えた雌コネクタ2との嵌合において、雌コネクタハウジング11に設けられた被係止部である係合突起14に、雄コネクタハウジング12に組み付けられたスライドロック部材13の係止部16が係合することにより、雌雄コネクタをロックするものである。
雌コネクタハウジング11には、前記第2端子を取り囲むとともに雄コネクタハウジング12が挿脱されるフード部11Bが設けられており、このフード部11Bの内壁には、後述するスライドロック部材13を収容する収容部22と、収容部22に突出する係合突起14と、が設けられている。また、雄コネクタハウジング12の外側面上には、雌コネクタハウジング11の係合突起14と係合する係止部16を有するスライドロック部材13が組み付けられており、このスライドロック部材13は、雄コネクタハウジング12に対して相対的にコネクタ挿入方向および抜脱方向(コネクタ挿脱方向)に移動可能に支持されている。
雌コネクタハウジング11は、略直方体形状に形成され、その一端面から前記第2端子の先端部を当該端面に対して垂直方向に突出さると共に当該端面の長手方向に整列させて保持する基部11Aを有し、雌コネクタハウジング11のフード部11Bは、基部11Aの前記端面の外縁部から前記第2端子と同一方向に突出して略矩形筒状に形成されている。コネクタ挿脱方向は、このフード部11Bの軸方向(換言すれば、基部11Aの前記端面からの突出方向)により規定される。また、雌コネクタハウジング11は不図示の基板上に固定されて、前記第2端子の基端部は、前記基板上に配索されたプリント配線に電気的に接続される。
フード部11Bの内壁において、天井面の前記長手方向中央部には、スライドロック部材13を収容するための収容部22を画成する一対のリブ21A,21Aが前記内壁面から突出してコネクタ挿脱方向に沿って形成されており、さらに、収容部22を除くフード部11Bの内壁面には、複数のリブ21Bが前記内壁面から突出してコネクタ挿脱方向に沿って形成されている。
フード部11Bの収容部22の中央部には、スライドロック部材13の係止部16と係合する係合突起14が、前記天井面から突出してコネクタ挿脱方向に沿って形成されており、係合突起14のフード部11Bの開口端側の端部(以後、前端部と呼ぶ。)にはフード部11Bの前記開口端に向けて先細状に傾斜した一対の前傾斜面14A,14Aが設けられており、係合突起14の後端部には基部11A側に向けて先細状に傾斜した一対の後傾斜面14B,14Bが設けられている。また、係合突起14の前端部には板厚W1の薄板状に形成されたガイド板24が延設されており、係合突起14の後端部には板厚W1の薄板状に形成された突片状の仕切板25が延設されている。
また、コネクタ挿脱方向に沿って係合突起14と同一線上に位置する基部11Aの壁面には、略矩形状に穿設された窓26が形成されている。
雄コネクタハウジング12は、雌コネクタハウジング11のフード部11Bの内壁形状に対応した略直方体形状に形成されており、雌雄コネクタ嵌合時において、フード部11Bへの挿入方向(即ち、コネクタ挿入方向)後方側の端部がフード部11Bから露出するように、コネクタ挿入方向の長さを設定されている。また、雄コネクタハウジング12は、前記コネクタ挿入方向後方側の端部の端面に開口を有して、内部に前記複数の第1端子を収容するための略直方体形状の収容空間が形成されている。前記複数の第1端子は不図示の保持部材により前記長手方向に整列して保持され、当該保持部材は雄コネクタハウジング12の前記収容空間に嵌合するように構成されている。尚、前記複数の第1端子の各基端部には、ワイヤハーネス(不図示)に設けられた各リード部(不図示)が電気的に接続されている。そして、雄コネクタハウジング12のコネクタ挿入方向前方にあたる端面には、雌雄コネクタ嵌合時に雌コネクタハウジング11に収容された前記複数の第2端子が前記複数の第1端子にそれぞれ到達可能なように、複数の貫通孔(不図示)が形成されている。
雄コネクタハウジング12の上側面において、前記長手方向中央部には、スライドロック部材13の組み付け箇所を画成する一対のガイドレール28A,28Aが前記上側面から突出してコネクタ挿脱方向に沿って形成されており、各ガイドレール28Aは、雄コネクタハウジング12の前端から後端まで伸延されている。
スライドロック部材13の前記組み付け箇所を除く雄コネクタハウジング12の外側面には、コネクタ挿脱方向に沿って複数のガイドレール28Bが突設されており、ガイドレール28Bは、雌雄コネクタの嵌合時に、雌コネクタハウジング11のフード部11Bに設けられた隣接する一対のリブ21B,21Bにより画成されたガイド溝に進入する。これにより、雌雄コネクタの嵌合時に、雌コネクタハウジング11に対する雄コネクタハウジング12の位置決めが的確になされ、雄コネクタハウジング12を雌コネクタハウジング11のフード部11Bにスムーズに挿入することができる。
一対のガイドレール28A,28Aのコネクタ挿入方向後方側の端部において、雌雄コネクタ嵌合時にフード部11Bから露出する箇所には、雌コネクタハウジング11のフード部11Bの端面に当接してフード部11Bへの雄コネクタハウジング12の過度の挿入を規制する略角柱形状の当接突起29が設けられており、各当接突起29は、ガイドレール28Aの上側面から突出して且つガイドレール28Aに沿って形成されている。
各当接突起29のコネクタ挿入方向後方側の端部には、スライドロック部材13の脱落を防止するためのチップ状の抜け止め34がそれぞれ設けられており、一対の抜け止め34、34は、一対の当接突起29,29の対向する側面から互いに近接する方向に突出して形成されている。そして、一対の抜け止め34,34の間には、スライドロック部材13を前記組み付け箇所に挿入可能とする開口部31が画成されており、開口部31の中央部には、後述するスライドロック部材13の付勢手段と当接する支持突起37がコネクタハウジング12の前記上側面から突設されている。
一対のガイドレール28A,28Aの間には、それぞれガイドレール28Aと所定の間隔を置いて一対の隔壁38,38が立設されており、各隔壁38は、コネクタ挿脱方向に沿って雄コネクタハウジング12の前端から略中央部まで伸延されている。一対の隔壁38,38のコネクタ挿入方向前方側の先端部には、それぞれガイド部41が設けられており、一対のガイド部41,41は、互いに対向する側面を、コネクタ挿入方向に向かう従って次第に間隔を狭めるように形成された湾曲面41Aおよび傾斜面41Bにより構成され、前記スライドロック部材13の組み付け箇所内方に延出させている。そして、各ガイド部41(湾曲面41Aおよび傾斜面41B)は、その上部を略矩形状のカバー42でそれぞれ覆われている。また、一対のガイド部41,41は、前記突端部の間に、雌コネクタハウジング11の係合突起14を挿通可能な挿通溝15を画成している。
コネクタ挿入方向に沿って挿通溝15の後方には、前記長手方向に所定の間隔をおいた一対の補強板39,39が設けられており、各補強板39は雄コネクタハウジング12の前記上側面から突出してコネクタ挿脱方向に沿って形成されている。雌雄コネクタ嵌合時において、一対の補強板39,39の間には、雌コネクタハウジング11の係合突起14のガイド板24が収納される。
スライドロック部材13は、略矩形板状の本体45と、雌コネクタハウジング11の係合突起14と係合する係止部16と、スライドロック部材13を付勢する付勢手段である弾性部材36と、を一体に形成されて構成されている。
係止部16は、雄コネクタハウジング12に組み付けられた状態において本体45のコネクタ挿入方向前方側の端面からコネクタ挿入方向に延出された略音叉型の一対の係止片50,50を有し、各係止片50の先端部には、係止爪51が形成されている。一対の係止片50,50は、先端部に設けられた係止爪51,51を前記長手方向に互いに近接または離間させるように弾性変形可能に形成されている。一対の係止爪51,51は、各脚片部50の対向する側面から互いに近接するように略台形状に膨出して形成されており、コネクタ挿入方向前方側に面する先端当接面51A,先端当接面51Aに連続しコネクタ挿入方向後方側に向かうに従って互いにの距離を縮小するように傾斜した前傾斜面51B、前傾斜面51Bに連続し互いに対向する狭持面51C,狭持面51Cに連続しコネクタ挿入方向後方側に向かうに従って互いの距離を拡大するように傾斜した後傾斜面51Dを有している。
本体45のコネクタ挿入方向後方側の端部は略矩形状に切り欠かかれて収納部48が設けられており、収納部48の内部には弾性部材36が収納されている。弾性部材36は略M字形状に形成され、両脚部をそれぞれ収納部48の壁面に接続している。
収納部48の上部は、略矩形板状の操作部46により覆われている。操作部46は、雌雄コネクタ嵌合時において、雌コネクタハウジング11のフード部11Bから露出し且つコネクタ挿入方向前方側の端面をフード部11Bの端面に当接させるように形成されている。操作部46の上面は、前記長手方向に沿って互いに平行に突設された3本のリブ46A,46A,46Aにより蛇腹状に形成されている。また、操作部46の両側部において、コネクタ挿入方向後方の角部は切り欠かれており、雄コネクタハウジング12に設けられた抜け止め34とそれぞれ当接するストッパ47が形成されている。
また、本体45の下面には、僅かに突出した3個のスライド用突起52が設けられており、それぞれ、スライドロック部材13の移動方向(即ち、コネクタ挿脱方向)に沿って形成されている。このスライド用突起52は、スライドロック部材13と雄コネクタハウジング12との摺接面積を減少させてスライドロック部材13の移動を円滑にしている。
スライドロック部材13が雄コネクタハウジング12に組み付けられた状態において、スライドロック部材13は雄コネクタハウジング12に設けられた一対のガイドレール28A,28Aの間に配置されている。一対のガイドレール28A,28Aは、コネクタ挿脱方向に沿って形成されており、スライドロック部材13は、その本体45の両側面を一対のガイドレール28A,28Aの対向する側面に摺接させながら、ガイドレール28Aに沿って、即ち、コネクタ挿脱方向に移動可能に支持されている。
スライドロック部材13の係止部16は、各係止片50が隔壁38と補強板39との間に位置し、且つその係止爪51が支持部41を覆うカバー42の下方に位置する(即ち、カバー42により覆われる)ように配置されている。各係止爪51の先端当接面51Aは隔壁38のガイド部41の傾斜面41Bに当接して所定位置に位置決めされている。この状態で、一対の係止爪51,51の狭持面51C,51Cの間隔はW2に設定されている。また、一対の補強板39,39が、一対の係止片50,50の間に位置して、各係止片50の内側を保持することにより、係止片50ガタツキを防止し、且つ係止片50の内側への過度の弾性変形を防止している。
弾性部材36の中央部に設けられた当接部36Aは支持突起37に接触しており、スライドロック部材13が雄コネクタハウジング12に対して相対的にコネクタ抜脱方向に移動した場合には、当接部36Aは支持突起37に当接して位置を固定されて相対的に収納部48の内部に進入し、よって、弾性部材36は弾性変形してスライドロック部材13をコネクタ挿入方向に付勢するように作用する。
次に、図9(A)〜(D)を参照して、雌コネクタ2および雄コネクタ3のロック動作を説明する。
図9(A)に示すように、スライドロック部材13が雄コネクタハウジング12に組み付けられている状態において、雌コネクタハウジング11のフード部11Bに雄コネクタハウジング12が挿入される。このとき、一対の隔壁38,38および、その内側に位置するスライドロック部材13の係止部16が、フード部11の収容部22に進入する。相対的に係合突起14が挿通溝15を通過して、係合突起14のガイド板24が一対の係止爪51,51の間に進入する。ここで、一対の係止爪51,51の狭持面51C,51Cの間隔W2とガイド板24の幅W1とはW2≦W1の関係に設定されており、係合突起14のガイド板24は、一対の前傾斜面51B,51Bに沿って移動し、狭持面51C,51Cの間隔W2を僅かに拡大させる方向(図中、矢印B方向)に各係止片50を撓ませながら、確実に一対の係止爪51,51の中央に案内される。
図9(B)に示すように、雄コネクタハウジング12が雌コネクタハウジング11に挿入されると、係合突起14の前傾斜面14Aが係止爪51の前傾斜面51Bにそれぞれ当接し、一対の係止爪51,51の狭持面51C,51Cの間隔をさらに拡大させるように各係止片50を弾性変形させると共に、係止爪51をそれぞれ押圧して、雄コネクタハウジング12に対して相対的にスライドロック部材13をコネクタ抜脱方向に移動させる。 このとき、弾性部材36の当接部36Aは支持突起37に当接して位置を固定され、相対的に収納部48の内部に進入する。これにより、弾性部材36は弾性変形して、その復元作用によりスライドロック部材13をコネクタ挿入方向に移動させる付勢力を発揮する。スライドロック部材13がコネクタ抜脱方向に所定量を移動すると、スライドロック部材13の操作部46が開口部31から突出すると共に、操作部46の両側部に設けられた一対のストッパ47,47と、開口部31に設けられた一対の抜け止め34,34とが当接し、それ以上のスライドロック部材13のコネクタ抜脱方向への移動を規制する。
図9(C)に示すように、雄コネクタハウジング12が雌コネクタハウジング11のフード部11Bに完全に挿入された状態において、係合突起14は係止部16との係合位置に到達する。このとき、係止爪51の前傾斜面51Bは、係合突起14の前傾斜面14Aとの当接状態から解除され、これにより、スライドロック部材13は弾性部材36の前記付勢力によりコネクタ挿入方向に移動する。そして、ガイド板24は一対の補強板39,39の間に収納され、また、係合突起14は一対の脚片部50,50の間にそれぞれ収納される。これにより、各係止爪51の後傾斜面51Dが係合突起14の背後に係合する。尚、図9(C)において、スライドロック部材13の操作部46は開口部31から僅かに突出しており、即ち、弾性部材36は、弾性変形から完全には復元しておらず、スライドロック部材13をコネクタ挿入方向に移動させる付勢力を発揮している。
図9(D)に示すように、スライドロック部材13は、図9(C)に示す状態から弾性部材36の前記付勢力により自動的にコネクタ挿入方向に移動され、各係止爪51の先端当接面51Aがガイド部41の傾斜面41Bに当接する。このとき、各係止爪51は係止片50を撓ませながら傾斜面41Bに沿って移動し、一対の係止爪51,51の狭持面51C,51Cの間隔が縮小される。よって、板厚W1の仕切板25は一対の係止爪51,51で挟持される(換言すれば、仕切板25を介して一対の係止爪51,51は互いを押圧する)。以上の動作により、係合突起14は、係止部16により確実に係止され、雌雄コネクタのロック動作が完了する。
尚、ロック完了時において、スライドロック部材13の操作部46は、開口部31から突出することなく雄コネクタハウジング12の後端面と面一となる。これに対し、ロック動作の途中(例えば,図9(C)参照。)において、操作部46は開口部31からコネクタ挿入方向後方に突出する。このように、ロック動作の完了を目視により確認することができる。また、雌コネクタハウジング11の基部11Aに設けられた窓26からも、係合突起14と係止部16との係合状態を目視により確認できる。
次に、雌コネクタ2および雄コネクタ3のロック状態を解除するに際しては、図10を参照して、スライドロック部材13の操作部46を操作してスライドロック部材13をコネクタ抜脱方向に移動させる。このとき、各係止爪51の後傾斜面51Dが係合突起14の後傾斜面14Bに当接し、各係止爪51は、一対の狭持面51C,51Cの間隔を拡大させるように、係止片50を撓ませながら後傾斜面14Bに沿って移動する。そして、各係止爪51が係合突起14を乗り越えることにより、雌雄コネクタのロック状態が解除される。この状態から、さらにスライドロック部材13をコネクタ抜脱方向に移動させると、スライドロック部材13のストッパ47と、雄コネクタハウジング12の抜け止め34とが当接し、その後、スライドロック部材13に伴って雄コネクタハウジング12もコネクタ抜脱方向に移動され、容易に雌コネクタハウジング11から抜脱される。
尚、雄コネクタハウジング12を操作した場合には、各係止爪51の後傾斜面51Dが係合突起14の後傾斜面14Bに当接して、一対の狭持面51C,51Cの間隔を拡大させるように作用するも、ガイド部41の傾斜面41Bが係止爪51の先端当接面51Aに当接して、一対の狭持面51C,51Cの間隔を縮小させるように作用するので、各係止爪51は係合突起14を乗り越えることができず、雌雄コネクタのロックを解除するには至らない。
尚、一対の係止片50,50を係合突起14のコネクタ挿脱方向に平行な仮想中心線に関して対称に設けることにより、一対の係止片50,50は前記仮想中心線に関して対象に且つ均等に撓み、各係止片50の弾性復元力のうちコネクタ挿脱方向に交差する力成分は互いに打ち消しあうように作用する。従って、スライドロック部材13にはコネクタ挿脱方向、即ち移動方向に平行な力成分のみが作用し、スライドロック部材13の移動時の傾きが防止され、ガタなく滑らかにスライドロック部材13を移動させることが可能となり、スライド部材の操作性を向上させることができる。
次に、本発明に係る第2実施形態であるコネクタのロック構造101を図11〜図16に基づいて詳細に説明する。なお、第1実施形態と同様な構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号または相当符号を付することにより説明を簡略化或いは省略する。
図11〜図14に示すように、本発明の第2実施形態であるコネクタのロック構造101は、雄端子型及び雌端子型のいずれか一方の型の複数の第1端子(不図示)を収容する雄コネクタハウジング112を備えた雄コネクタ103と、雄端子型及び雌端子型のいずれか他方の型であって前記第1端子と電気的に接続される複数の第2端子(不図示)を収容する雌コネクタハウジング111を備えた雌コネクタ102との嵌合において、雌コネクタハウジング111に設けられた被係止部である係合突起114に、雄コネクタハウジング112に組み付けられたスライドロック部材113の係止部116が係合することにより、雌雄コネクタをロックするものである。尚、雌コネクタハウジング111は、第1実施形態における雌コネクタハウジング11と被係止部を異にするだけであり、その他の構成は第1実施形態における雌コネクタハウジング11と同様の部材である。また、雄コネクタハウジング112は、第1実施形態における雄コネクタハウジング12とスライドロック部材の組み付け箇所の構成を異にするだけであり、その他の構成は第1実施形態における雄コネクタハウジング12と同様の部材である。
雌コネクタハウジング111のフード部111Bの内壁において、天井面の中央部には後述するスライドロック部材113を収容する収容部が設けられており、当該収容部に突出して略角柱状の係合突起114が形成されている。係合突起114は、フード部111Bの開口端側の前壁面114Aを前記天井面に対して直交するように、また、基部111A側の後壁面114Bを前記天井面に対して傾斜するように形成されている。
雄コネクタハウジング112の上側面には、スライドロック部材113の組み付け位置を画成する一対のリブ128,128が設けられており、各リブ128は、所定の間隔を置いてコネクタ挿脱方向に沿って形成されている。一対のリブ128,128の互いに対向する側面には、後述するスライドロック部材113のガイドレール152と係合するガイド溝128Aがそれぞれコネクタ挿脱方向に沿って形成されており、スライドロック部材113をコネクタ挿脱方向に移動可能に支持すると共に、スライドロック部材113を上下方向にも移動可能に支持している。
一対のリブ128,128のコネクタ挿入方向前方側の端部には、スライドロック部材113の上方への移動を案内する第1ガイド部141が設けられている。第1ガイド部141は、スライドロック部材113の前記組み付け箇所内方に向けてリブ128の互いに対向する側面から突出して形成されている。各第1ガイド部141のコネクタ挿入方向後方側の端面は、コネクタ挿入方向に向かって上り勾配となる傾斜面141Aで構成されている。また、一対の第1ガイド部141,141の間には、雌コネクタハウジング111の係合突起114を挿通可能な挿通溝115が画成されている。
コネクタ挿入方向に沿って挿通溝115の後方には、スライドロック部材113の上方への移動を案内する略角柱形状の第2ガイド部143が設けられている。第2ガイド部143は、付け根部分のコネクタ挿入方向前方側をアンダーカット状に切り欠かかれて、コネクタ抜脱方向に向かって下り勾配となるように傾斜した傾斜面143Bを設けられており、さらに、傾斜面143Bに連続して雄コネクタハウジング112の前記上側面に略垂直な前当接面143Aが設けられている。
スライドロック部材113の前記組み付け箇所において、一対のリブ128,128により雄コネクタハウジング112のコネクタ挿入方向後方側の縁部に画成された開口部131には、後述するスライドロック部材の弾性部材136と当接して支持する支持突起137が突設されている。
スライドロック部材113は、合成樹脂を略矩形薄板状に成形したものであり、その両側部には、雄コネクタハウジング112の一対のリブ128,128に形成されたガイド溝128A,128Aにそれぞれ係合するガイドレール152,152が形成されている。
雄コネクタハウジング112に組み付けられた状態においてコネクタ挿入方向後方側の端部には、第1実施形態の収納部48と同様に略矩形状の切り欠かきにより形成された凹状の収納部が設けられており、当該収納部には、スライドロック部材113をコネクタ挿入方向に付勢する付勢手段である弾性部材136が収納されている。
弾性部材136は、第1実施形態の弾性部材36と同様に略M字形状に形成されており、その両端部が前記収納部の壁面に連結されていると共に、中央の当接部136Aを雄コネクタハウジング112の支持突起137に当接させて弾性変形し、その復元作用によりスライドロック部材113をコネクタ挿入方向に付勢する付勢力を発揮する部材である。また、弾性部材136(若しくは、前記収納部)の上部は、操作部146により覆われており、従って、操作部146は突出して設けられている。
係止部116は、スライドロック部材113の略中央部に設けられた貫通孔154を画成する係止枠150から構成されている。スライドロック部材113が雄コネクタハウジング112に組み付けられた状態において、貫通孔154には雄コネクタハウジング112の第2ガイド部143が収納される。係止枠150のコネクタ挿入方向前方側の端面は、第1ガイド部141の傾斜面141Aに略平行とされた前傾斜面151Aにより構成されており、また、第2ガイド部143の前当接面143Aに対向する係止枠150の端面は、第2ガイド部143の傾斜面143Bと略平行となるように傾斜した後傾斜面151Bにより構成されている。
スライドロック部材113には、略コ字形状のスリットにより舌片状に形成された支持片155が設けられており、支持片155は、弾性変形可能とされとり、その自由端には本体145の下方に突出した当接部155Aが形成されている。当接部155Aは、雄コネクタハウジング112の前記上側面に当接して、本体145を上方に持ち上げるように付勢する。
次に、図15(A)〜(E)を参照して、雌コネクタハウジング111と雄コネクタハウジング112のスライドロック部材113によるロック動作を説明する。
スライドロック部材113が雄コネクタハウジング112に組み付けられた状態において、スライドロック部材113は、支持片155の当接部155Aを雄コネクタハウジング112の前記上側面に当接させており、従って、スライドロック部材113は雄コネクタハウジング112と所定の間隔をおいて位置している。スライドロック部材113の弾性部材136は、その当接部136Aを雄コネクタハウジング112の支持突起137に接触させて、若しくは支持突起137を軽く押圧してスライドロック部材113コネクタ挿入方向に付勢する付勢力を発揮している。
係止枠150の先端当接面151Aは、雄コネクタハウジング112の第1ガイド部141の傾斜面141Aに接触している。傾斜面141Aはコネクタ挿入方向に向かって上り勾配となるように傾斜しており、また、先端当接面151Aは傾斜面141Aと略平行に傾斜しているので、スライドロック部材113は前記付勢力により下方への移動を規制される(即ち、スライドロック部材113が下方へ移動するに伴い、先端当接面151Aが第1ガイド部141の傾斜面141Aを摺動し、スライドロック部材113は同時にコネクタ抜脱方向に移動することになる。このとき、弾性部材136はさらに弾性変形し、スライドロック部材113をコネクタ挿入方向に移動させるようにさらに強く付勢する。この付勢力は、スライドロック部材113がコネクタ挿入方向に移動させるように作用して、その結果、先端当接面151Aが傾斜面141Aを摺動することによりスライドロック部材113を上方に押し上げるように作用する。)。これにより、スライドロック部材113は雄コネクタハウジング112に安定に保持される。
雄コネクタハウジング112の第2ガイド部143は、スライドロック部材113の貫通孔154に収納されており、後当接面143Cが挿通孔154の壁面154Aに当接して、スライドロック部材113のそれ以上のコネクタ挿入方向への移動を規制している。
図15(A)に示すように、スライドロック部材113を雄コネクタハウジング112に組み付けた状態で、雌コネクタハウジング111に挿入する。相対的に雌コネクタハウジング111に設けられた係合突起114が、挿通溝115から進入して、係合突起114の前壁面114Aが係止枠150の前傾斜面151Aに当接する。
図15(B)に示すように、さらに雄コネクタハウジング112を挿入すると、係止枠150が係合突起114により押圧されて、スライドロック部材113は雄コネクタハウジング112に対して相対的にコネクタ抜脱方向に移動される。そして、係止枠150の後傾斜面151Bの下側縁部が、第2ガイド部143の傾斜面143Bに当接する。
図15(C)に示すように、さらに雄コネクタハウジング112を挿入すると、スライドロック部材113がさらにコネクタ抜脱方向に移動され、係止枠150の後傾斜面151Bが、第2ガイド部143の傾斜面143Bを摺動してアンダーカット状の前記切欠きに潜り込むように移動することにより、スライドロック部材113はコネクタ抜脱方向に移動すると同時に、雄コネクタハウジング112に近接するように下方に移動する。後傾斜面151Bがアンダーカット状の前記切欠きに完全に潜り込むことにより、係止枠150の前傾斜面151Aと係合突起114の前壁面114Aの当接状態が解除され、雄コネクタハウジング112は雌コネクタハウジング111にさらに挿入可能となり、係合位置に到達する。このとき、支持片155は、その自由端を上方に押し上げられた状態で撓んでおり、スライドロック部材113を上方に押し上げるように作用している。
図15(D)に示すように、係止枠150の前傾斜面151Aと係合突起114の前壁面114Aの当接状態が解除されることにより、スライドロック部材113は、弾性部材136の前記付勢力により、コネクタ挿入方向に自動的に移動され、係止枠150の前傾斜面151Aを第1ガイド部141の傾斜面141Aに当接せる。
図15(E)に示すように、第1ガイド部141の傾斜面141Aはコネクタ挿入方向に向かって上り勾配となるように傾斜しており、弾性部材136の前記付勢力によりスライドロック部材113がコネクタ挿入方向に移動すると先端当接面151Aが支持面141Aを摺動し、スライドロック部材113が上方に移動する。また、支持片155の復元作用によりスライドロック部材113を上方に持ち上げる付勢力も作用しているので、スライドロック部材113は、コネクタ挿入方向に移動しながら同時に上方に移動して、係合突起141を貫通孔154に収納する。
この状態において、雌コネクタハウジング111の係合突起114は、第2ガイド部143の前当接面143Aと係止枠150の後傾斜面151Bとの間に保持され、係合突起114と係止部116とが係合し、スライドロック部材113による雌コネクタハウジング111と雄コネクタハウジング112とのロック動作が完了する。
尚、ロック動作が完了した状態では、雄コネクタハウジング112およびスライドロック部材113の後端面が面一となるので、ロック動作の完了を目視により確認することができる。
雌コネクタハウジング111から雄コネクタハウジング112を抜脱するに際しては、スライドロック部材113の操作部146を操作して、スライドロック部材113をコネクタ抜脱方向に移動させる。このとき、係止枠150の後傾斜面151Bおよび係合突起114の後壁面114Bはコネクタ抜脱方向に向かって下り勾配となるように傾斜しており、係止枠150の後傾斜面151Bが係合突起114の後壁面114Bを摺動することにより、スライドロック部材113は下方に移動する。これにより、係止部116と係合突起114との係合が解除され(図15(D)参照。)、雌コネクタハウジング111と雄コネクタハウジング112とはアンロック状態となる。さらにスライドロック部材113をコネクタ抜脱方向に移動させると、弾性部材136を接続された収納部148の壁面と雄コネクタハウジング112の支持突起137とが、弾性部材136の押圧部136Aを介在して当接し、雄コネクタハウジング112はスライドロック部材113と共にコネクタ抜脱方向に移動され、容易に雌コネクタハウジング111から抜脱される。
尚、雄コネクタハウジング112を操作した場合には、係止枠150の後傾斜面151Bが係合突起114の後壁面114Bを摺動して、スライドロック部材113を下方に移動させるように作用するも、支持面141Aが先端当接面151Aに当接してスライドロック部材113を上方に押し上げるように作用するので、スライドロック部材113は下方に移動することができず、雌雄コネクタのロックを解除するには至らない。
次に、本発明に係る第3実施形態であるコネクタのロック構造201を図16および図17に基づいて詳細に説明する。なお、第1実施形態と同様な構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号または相当符号を付することにより説明を簡略化或いは省略する。
図16に示すように、本発明の第3実施形態であるコネクタのロック構造201は、雄端子型及び雌端子型のいずれか一方の型の複数の第1端子(不図示)を収容する雄コネクタハウジング212を備えた雄コネクタ203と、雄端子型及び雌端子型のいずれか他方の型であって前記第1端子と電気的に接続される複数の第2端子(不図示)を収容する雌コネクタハウジング211を備えた雌コネクタ202との嵌合において、雌コネクタハウジング211に設けられた被係止部214に、雄コネクタハウジング212に組み付けられたスライドロック部材213の係止部216が係合することにより、雌雄コネクタをロックするものである。尚、雌コネクタハウジング211は、第1実施形態における雌コネクタハウジング11と被係止部を異にするだけであり、その他の構成は第1実施形態における雌コネクタハウジング11と同様の部材である。また、雄コネクタハウジング212は、第1実施形態における雄コネクタハウジング12とスライドロック部材の組み付け箇所の構成を異にするだけであり、その他の構成は第1実施形態における雄コネクタハウジング12と同様の部材である。
雌コネクタハウジング211のフード部211Bには、フード部211Bの開口端からコネクタ挿脱方向に沿って形成された2条のスリットにより区分された脚片227が設けられている。脚片部227はフード部211Bとの接続部を固定端として上下方向に弾性変形可能とされており、脚片227の自由端には被係止部214が設けられている。被係止部214は、フード部211Bの内部に突出するように断面略L字形状に形成されている。
雄コネクタハウジング212の上側面には、スライドロック部材213の組み付け箇所を画成する一対のリブ228,228が設けられており、各リブ228は、所定の間隔を置いてコネクタ挿脱方向に沿って形成されている。一対のリブ228,228の互いに対向する側面には、後述するスライドロック部材213のガイド突起252と係合するガイド溝228Aがそれぞれコネクタ挿脱方向に沿って形成されており、スライドロック部材213をコネクタ挿脱方向に移動可能に支持している。
スライドロック部材213の前記組み付け箇所の略中央には、雄コネクタハウジング212の前記上側面から突出し、前記長手方向に沿って断面略台形状に形成された凸状部244が形成されている。凸状部244の前傾斜面244Aは、コネクタ抜脱方向に向かって上り勾配となるように、また、後傾斜面244Bはコネクタ挿入方向に向かって上り勾配となるように、それぞれ傾斜して形成されている。
スライドロック部材213は、略直方体形状に形成ており、その両側部にはリブ228に設けられたガイド溝228Aに係合するガイド突起252が形成されている。
スライドロック部材213の後端の下部には、第1実施形態の収納部48と同様に略矩形状の切り欠かきにより形成された凹状の収納部が設けられており、当該収納部には、スライドロック部材213をコネクタ挿入方向前方に付勢する付勢手段である弾性部材236が収納されている。
弾性部材236は、第1実施形態の弾性部材36と同様に略M字形状に形成されており、その両端部が前記収納部の壁面に連結されていると共に、中央の当接部236Aを雄コネクタハウジング212の支持突起237に当接させて弾性変形し、その復元作用によりスライドロック部材213をコネクタ挿入方向前方に付勢する付勢力を発揮する。
スライドロック部材236には係止部216が設けられており、係止部216はスライドロック部材236の前端の上部にコネクタ挿入方向に沿って突出して形成されている。
次に、図18(A)〜(C)を参照して、雌コネクタハウジング211と雄コネクタハウジング212とのスライドロック部材213によるロック動作を説明する。
図18(A)に示すように、スライドロック部材213を雄コネクタハウジング212に組み付けた状態で、雌コネクタハウジング211に挿入する。相対的に雌コネクタハウジング211に設けられた被係止部214が、一対のリブ228,228の間に進入し、凸状部244の前傾斜面244Aに当接する。
図18(B)に示すように、さらに雄コネクタハウジング212を挿入すると、脚片227を撓ませながら、被係止部214が凸状部244の前傾斜面244Aを摺動し凸状部244の上部に乗り上げる。この状態から、さらに雄コネクタハウジング212を挿入すると、被係止部214の突端が、スライドロック部材213の係止部216に当接して押圧する。従って、スライドロック部材213は、雄コネクタハウジング212に対して相対的にコネクタ抜脱方向に移動される。
図18(C)に示すように、さらに雄コネクタハウジング212を挿入すると、被係止部214が凸状部244を乗り越えて、凸状部244の後方、即ち、係合位置に到達する。このとき、係止部216が被係止部214の突端と当接した状態から解除され、スライドロック部材213は、弾性部材236の付勢力により自動的にコネクタ挿入方向に移動され、係止部216が被係止部214の上部に重なり合うように位置される。これにより、被係止部214と係止部216とが係合し、スライドロック部材213による雌コネクタハウジング211と雄コネクタハウジング212とのロック動作が完了する。
尚、ロック動作が完了した状態では、雄コネクタハウジング212およびスライドロック部材213の後端面が面一となるので、ロック動作の完了を目視により確認することができる。
雌コネクタハウジング211から雄コネクタハウジング212を抜脱するに際しては、スライドロック部材213をコネクタ抜脱方向に移動させる。これにより、係止部216が被係止部214の上部から移動して、係止部216と被係止部214との係合が解除され、雌コネクタハウジング111と雄コネクタハウジング112とはアンロック状態となる。この状態で、さらにスライドロック部材213をコネクタ抜脱方向に移動させると、被係止部214は、脚片部227を撓ませながら、凸状部244の後傾斜面244Bを摺動して凸状部244に乗り上げ、そして、弾性部材236を接続された収納部の壁面と雄コネクタハウジング212の支持突起237とが、弾性部材236の押圧部236Aを介在して当接し、雄コネクタハウジング212はスライドロック部材213と共にコネクタ抜脱方向に移動され、容易に雌コネクタハウジング211から抜脱される。
尚、雄コネクタハウジング212を操作した場合には、係止部216が被係止部214の上部に位置したままであり被係止部214を上方から押止するので、被係止部214は凸状部244の後傾斜面244Bを摺動して凸状部244に乗り上げることができず、従って、被係止部214と凸状部244とが当接してしまい雌雄コネクタのロックを解除するには至らない。
次に、本発明に係る第4実施形態であるコネクタのロック構造301を図18から図22に基づいて詳細に説明する。なお、第1実施形態と同様な構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号または相当符号を付することにより説明を簡略化或いは省略する。
図18から図22に示すように、本発明の第4実施形態であるコネクタのロック構造301は、雄端子型及び雌端子型のいずれか一方の型の複数の第1端子(不図示)を収容する雄コネクタハウジング312を備えた雄コネクタ303と、雄端子型及び雌端子型のいずれか他方の型であって前記第1端子と電気的に接続される複数の第2端子(不図示)を収容する雌コネクタハウジング311を備えた雌コネクタ302との嵌合において、雌コネクタハウジング311に設けられた被係止部である係合突起314に、雄コネクタハウジング312に組み付けられたスライドロック部材313の係止部316が係合することにより、雌雄コネクタをロックするものである。尚、雌コネクタハウジング311は、第1実施形態における雌コネクタハウジング11と被係止部を異にするだけであり、その他の構成は第1実施形態における雌コネクタハウジング11と同様の部材である。また、雄コネクタハウジング312は、第1実施形態における雄コネクタハウジング12とスライドロック部材の組み付け箇所の構成を異にするだけであり、その他の構成は第1実施形態における雄コネクタハウジング12と同様の部材である。
雌コネクタハウジング311のフード部311Bの内壁において、天井面の略中央部には後述するスライドロック部材313を収容する収容部が設けられており、当該収容部に突出して略角柱状の係合突起314が形成されている。係合突起314のフード部311B開口端側の前壁面314Aはコネクタ挿入向に後傾しており、係合突起314の前端部は鋭角の先細状に形成されている。
雄コネクタハウジング312の上側面には、スライドロック部材313の組み付け箇所を画成する一対のリブ328,328が設けられており、各リブ328は、所定の間隔を置いてコネクタ挿脱方向に沿って形成されている。スライドロック部材313の組み付け箇所において、コネクタ挿入方向前方側にはスライドロック部材313の移動を案内する第1ガイド部341が設けられており、傾斜面341Aはコネクタ挿入方向に後傾して形成されている。
第1ガイド部314の上方には、所定の間隔を置いて略矩形板状のカバー342が配置されており、カバー342は一方のリブ328から延設されている。カバー342の下側面(雄コネクタハウジング312の上側面と対向する側面)には、スライドロック部材313の移動を案内する第2ガイド部343が突設されており、第2ガイド部343は第1ガイド部341の傾斜面341Aと平行とされた傾斜面343Aを有している。図19に示すように、第1ガイド部341の傾斜面341Aと第2ガイド部343の傾斜面343Aとの間にはコネクタ挿入方向に所定の間隔がおかれており、後述するスライドロック部材313の係止部316が配置される。また、カバー342は、他方のリブ328との間に係合突起314の進入を許容する進入路を形成している。
スライドロック部材313は、略直矩形板状に形成された本体345と、付勢手段である弾性部材336とを有している。弾性部材336は、本体345の前端部の一方の角部から側方に延設され、湾曲部を介してコネクタ抜脱方向に伸びるように形成されており、突端に形成された押圧部336Aを本体345側に近接させるように弾性変形可能とされている。
本体345の前端部において、弾性部材336が延設された前記角部とは他方の角部には、第1ガイド部341の傾斜面341Aと平行とされた傾斜面345Aが形成され、また、断面略菱形の角柱状に形成された係止部316が本体345の上側面から突設されており、係止部316は傾斜面345Aと平行とされた前壁面316A,後壁面316Bと、コネクタ挿入方向と平行とされた一対の側壁面と、を有している。
次に、図22(A)〜(C)を参照して、雌コネクタハウジング311と雄コネクタハウジング312とのスライドロック部材313によるロック動作を説明する。
スライドロック部材313は、雄コネクタハウジング312に組み付けられた状態(即ち、待機位置)において、弾性部材336は突端の押圧部336Aを一方のリブ328の側面に当接させており、スライドロック部材313の移動の際に弾性変形して弾性反発力を蓄積し、スライドロック部材313を他方のリブ328側に押し戻す付勢力を発揮する。
図22(A)に示すように、雄コネクタハウジング312が雌コネクタハウジング311に挿入されると、相対的に雌コネクタハウジング311に設けられた係合突起314が、一方のリブ328とカバー342との間に形成された前記進入路を通り、係合突起314の鋭角とされた前記前端部がスライドロック部材313に設けられた係止部316の前壁面316Aとリブ328との間に進入する。
図22(B)に示すように、係合突起314の前壁面314Aは第2ガイド部343の傾斜面343Aよりも傾斜されているので、係止部316は、係合突起314の前壁面314Aの傾斜を摺動して側方に移動されると同時に、傾斜面343Aを摺動してコネクタ挿入方向にも移動される。これにより、スライドロック部材313は、弾性部材336を弾性変形させながら、コネクタ挿入方向斜め前方に移動される。
図22(C)に示すように、雄コネクタハウジング312が雌コネクタハウジング311にさらに挿入されると、係合突起314が係止部316との係合位置に到達し、係合突起314と係止部316の両側部の当接状態が解除される。スライドロック部材313は弾性部材336の前記付勢力により側方に押し戻されると同時に、本体345の傾斜面345Aが第1ガイド部341Aを摺動してコネクタ抜脱方向にも移動され、これにより、スライドロック部材313は前記待機位置に復帰する。このとき、係止部316は係合突起314の背後に位置され、係合突起314と係止部316とが係合し、スライドロック部材313による雌コネクタハウジング311と雄コネクタハウジング312とのロック動作が完了する。
雌コネクタハウジング311から雄コネクタハウジング312を抜脱するに際しては、スライドロック部材313をコネクタ挿入方向に移動させる。このとき、スライドロック部材313の本体345の傾斜面345Aが第1ガイド部341の傾斜面341Aを摺動し、スライドロック部材313はコネクタ挿入方向斜め前方に移動する。これにより、係止部316が係合突起314の背後から移動して係止部316と係合突起314との係合が解除され、雌コネクタハウジング311と雄コネクタハウジング312とはアンロック状態となる。この状態で、雄コネクタハウジング312を引き抜くことにより雌コネクタハウジング311から抜脱される。
尚、スライドロック部材313をコネクタ挿入方向に移動させる際に、操作部346の後端部を指先で押圧し、露出した支持突起337に指をかけるようにして雄コネクタハウジング312を引き抜くことができ、容易に雄コネクタハウジング312を雌コネクタハウジング311から引き抜くことができる。
なお、本発明のコネクタのロック構造は、前述した各実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。例えば、雌雄コネクタハウジングに収容される第1端子および第2端子の数は、少なくとも1つ以上であれば良く、複数の端子を3段、4段等の複数段配列にしても良い。
また、付勢手段である弾性部材は合成樹脂を射出成形することによりスライドロック部材と一体に構成されているが、弾性を有するものであれば、その材料は限定されない。例えば、弾性を有する金属材料から形成し、インサート成形等によりスライドロック部材と一体とされてもよい。
本発明に係るコネクタのロック構造の第1実施形態を示す斜視図である。 図1における雌コネクタハウジングの単体斜視図である。 図2におけるIII-III矢視断面図である。 図1における雄コネクタハウジングの単体斜視図である。 図4におけるV-V矢視断面図である。 図1におけるスライドロック部材の単体斜視図である。 図6におけるスライドロック部材の背面斜視図である。 図1における雄コネクタハウジングにスライドロック部材を組み付けた状態を示す平面図である。 (A)〜(D)は図1における雌雄コネクタのロック動作を示す横断面図である。 図1における雌雄コネクタのアンロック動作を示す横断面図である。 本発明に係るコネクタのロック構造の第2実施形態を示す要部斜視図である。 雌コネクタハウジングの単体斜視図である。 図11における雄コネクタハウジングの単体斜視図である。 図11におけるスライドロック部材の単体斜視図である。 (A)〜(E)は図11における雌雄コネクタのロック動作を示す縦断面図である。 本発明に係るコネクタのロック構造の第3実施形態を示す斜視図である (A)〜(C)は図16における雌雄コネクタのロック動作を示す縦断面図である。 本発明に係るコネクタのロック構造の第4実施形態を示す分解斜視図である。 図18における雌雄コネクタのロック状態を示す要部平面図である。 図19におけるXX-XX矢視断面図である。 図19におけるXXI-XXI矢視断面図である。 (A)〜(C)は図18における雌雄コネクタのロック動作を示す横断面図である。
符号の説明
1 コネクタのロック構造
2 雌コネクタ
3 雄コネクタ
11 雌コネクタハウジング
12 雄コネクタハウジング
13 スライドロック部材
14 係合突起(被係止部)
16 係止部
36 弾性部材(付勢手段)

Claims (8)

  1. 嵌合可能な雌雄コネクタに設けられたロック構造であって、
    雄コネクタ及び雌コネクタのいずれか一方が被係止部を備え、
    前記雄コネクタ及び前記雌コネクタの他方が、少なくともコネクタ挿脱方向に移動可能に支持されたスライドロック部材を備え、
    前記スライドロック部材が、前記被係止部と係合する係止部と、該スライドロック部材を付勢する付勢手段と、を有しており、
    前記雌雄コネクタの完全嵌合に伴って、前記被係止部が前記係止部との係合位置に到達すると、前記付勢手段によって前記スライドロック部材が自動的に移動されて、前記係止部が前記被係止部と係合することを特徴とするコネクタのロック構造。
  2. 前記スライドロック部材をコネクタ挿脱方向の一方向に操作することにより、前記係止部と前記被係止部との係合が解除されることを特徴とする請求項1記載のコネクタのロック構造。
  3. 前記付勢手段が、弾性部材を有しており、
    前記雌雄コネクタの嵌合移動に伴って、前記被係止部と前記係止部とが当接し、前記弾性部材を弾性変形させながら前記スライドロック部材が移動されることを特徴とする請求項1または請求項2記載のコネクタのロック構造。
  4. 前記雄コネクタが、雄端子型及び雌端子型のいずれか一方の少なくとも1つの第1端子を収容する雄コネクタハウジングを有し、
    前記スライドロック部材が、前記雄コネクタハウジングの外側面上に組付けられており、
    前記雌コネクタが、雄端子型及び雌端子型のいずれか他方の型であって前記第1端子と電気的に接続される少なくとも1つの第2端子を収容する雌コネクタハウジングを有し、
    前記雌コネクタハウジングには、前記第2端子を取り囲むとともに前記雄コネクタハウジングが挿脱されるフード部が設けられ、
    前記被係止部が当該フード部の内部に突出して形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のコネクタのロック構造。
  5. 前記係止部が、所定の間隔を置いて互いに平行にコネクタ挿入方向に伸び、且つ先端部の間隔を狭められた一対の係止片を有し、
    前記雌雄コネクタの嵌合移動に伴って、前記被係止部が、前記一対の係止片の先端部の間隔を拡大させながら、前記一対の係止片の先端部の間に差し込まれて前記係合位置に到達し、
    前記スライドロック部材が前記付勢手段によってコネクタ挿入方向に移動され、前記被係止部が前記一対の係止片の間に収容されることを特徴とする請求項4記載のコネクタのロック構造。
  6. 前記スライドロック部材が前記付勢手段により移動された際に、前記一対の係止片の先端部が互いに近接する方向に移動されることを特徴とする請求項5記載のコネクタのロック構造。
  7. 前記係止部が、前記被係止部を収容する係止枠を有し、
    前記雌雄コネクタの嵌合移動に伴って、前記被係止部が、前記スライドロック部材を当該被係止部の下方に移動させながら前記係合位置に到達し、
    前記スライドロック部材が前記付勢手段によりコネクタ挿入方向に移動されると同時に上方に移動され、前記被係止部が前記係止枠の内部に収容されることを特徴とする請求項4記載のコネクタのロック構造。
  8. 前記雄コネクタハウジングが、前記スライドロック部材のコネクタ挿入方向前方に凸状部を有しており、
    前記雌雄コネクタの嵌合移動に伴って、前記被係止部が、前記凸状部の上方を乗り越えて前記係合位置に到達し、
    前記スライドロック部材が前記付勢手段によりコネクタ挿入方向に移動され、前記係止部が前記被係止部の上方に重合することを特徴とする請求項4記載のコネクタのロック構造。
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