JP2006026872A - 帯鋸盤によるワーク切断方法及び帯鋸盤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ワークの揺動切断方法及びその帯鋸盤を提供する。
【解決手段】 エンドレス状の帯鋸刃23を掛回した駆動ホイール15を回転自在に支持した駆動ホイールハウジング17と従動ホイール19を回転自在に支持した従動ホイールハウジング21とを、切断すべきワークWに対する切込み方向へ移動可能に備えてなる帯鋸盤1によってワークWの切断を行う方法であって、前記駆動ホイール15と従動ホイール19との少なくとも一方のホイールの切込み方向への移動速度を制御してワークWの揺動切断を行うワーク切断方法であり、駆動ホイール15又は従動ホイール19の適宜一方を他方のホイールに対して接近離反する方向へ移動して、前記帯鋸刃23の張力を常にほぼ一定に保持する。
【選択図】 図1
【解決手段】 エンドレス状の帯鋸刃23を掛回した駆動ホイール15を回転自在に支持した駆動ホイールハウジング17と従動ホイール19を回転自在に支持した従動ホイールハウジング21とを、切断すべきワークWに対する切込み方向へ移動可能に備えてなる帯鋸盤1によってワークWの切断を行う方法であって、前記駆動ホイール15と従動ホイール19との少なくとも一方のホイールの切込み方向への移動速度を制御してワークWの揺動切断を行うワーク切断方法であり、駆動ホイール15又は従動ホイール19の適宜一方を他方のホイールに対して接近離反する方向へ移動して、前記帯鋸刃23の張力を常にほぼ一定に保持する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、エンドレス状の帯鋸刃を備えた帯鋸盤によるワークの切断方法及びその帯鋸盤に係り、さらに詳細には、ワークの切削長を短くしてワークの切断を行う揺動切断方法及び帯鋸盤に関する。
エンドレス状の帯鋸刃を備えた帯鋸盤には横型帯鋸盤と竪型帯鋸盤とがある。この種の帯鋸盤によってワークの切断を行うとき、ワークの切削長が長大になると、切削抵抗が大きくなり、大きな駆動力を必要とするので、帯鋸刃を備えた鋸刃ハウジングを、ワークに対する切込み方向へ移動しつつ同方向へ往復揺動してワークの切断を行う揺動切断が行われている(例えば特許文献1,2参照)。
特開昭56−107825号公報
特開2003−117918号公報
前記特許文献1,2等に記載の従来の帯鋸盤においては、エンドレス状の帯鋸刃を掛回した駆動ホイールと従動ホイールとを離隔して回転自在に備えたC字形状の鋸刃ハウジングを、ワークに対する帯鋸刃の切込み方向へ移動したら、前記鋸刃ハウジングのヒンジ部を中心として切込み方向へ揺動する構成である。
すなわち、従来の帯鋸盤においては、鋸刃ハウジングの揺動は、ワークの側方位置に位置するヒンジ部を中心としての揺動であるから、前記鋸刃ハウジングが大きく重量大になると共に、揺動中心は常にワークの一側であるという問題がある。
本発明は、前述のごとき問題に鑑みてなされたもので、エンドレス状の帯鋸刃を掛回した駆動ホイールを回転自在に支持した駆動ホイールハウジングと従動ホイールを回転自在に支持した従動ホイールハウジングとを、切断すべきワークに対する切込み方向へ移動可能に備えてなる帯鋸盤によってワークの切断を行う方法であって、前記駆動ホイールと従動ホイールとの少なくとも一方のホイールの切込み方向への移動速度を制御してワークの揺動切断を行うことを特徴とするものである。
また、本発明は、エンドレス状の帯鋸刃を掛回した駆動ホイールを回転自在に支持した駆動ホイールハウジングと従動ホイールを回転自在に支持した従動ホイールハウジングとを、切断すべきワークに対する切込み方向へ移動可能に備えてなる帯鋸盤であって、前記駆動ホイールハウジングの切込み方向への移動と従動ホイールハウジングの切込み方向への移動とを個別に制御可能な送り用アクチュエータを備えていることを特徴とするものである。
本発明によれば、例えば駆動ホイール側を支点として従動ホイール側を揺動するようにして、帯鋸刃によってワークの切断を行うことができると共に、従動ホイール側を支点として駆動ホイール側を揺動するようにしてワークの切断を行うことができる。すなわち、あたかもワークの両側方の位置を支点として帯鋸刃を切込み方向へ揺動することが可能であり、能率の良い揺動切削を行うことができる。
図1を参照するに、本発明の実施形態に係る帯鋸盤1は、ベース3を備えており、このベース3には、切断すべきワークWを支持するワーク支持台5が設けられている。このワーク支持台5にはワークWを固定可能のバイス装置7が備えられている。さらに、上記ベース3には、前記ワーク支持台5を間にして一対のガイドフレーム9,11が設けられている。
前記ガイドフレーム9,11には、例えばガイドレールのごときガイド部13がそれぞれ平行に設けてあり、一方のガイドフレーム9の前記ガイド部13には、駆動ホイール15を回転自在に支持した駆動ホイールハウジング17が移動自在に支持されている。また、他方のガイドフレーム11におけるガイド部13には従動ホイール19を回転自在に支持した従動ホイールハウジング21が移動自在に支持されている。そして、前記駆動ホイール15と従動ホイール19には、前記ワークWを切断するためのエンドレス状の帯鋸刃23が掛回してある。
前記ワークWに対する帯鋸刃23の切込み方向へ前記ガイド部材13に沿って駆動ホイールハウジング17及び従動ホイールハウジング21を移動するために、前記ガイドフレーム9,11にはそれぞれ送り用アクチュエータ25R,25Lが備えられている。上記送り用アクチュエータ25R,25Lとしては、例えば油圧シリンダ等のごとき流体圧シリンダ、リニアモータなど種々の構成を採用することが可能であるが、本実施形態においては、例えばサーボモータ等のごとき送りモータ27R,27Lにて例示してある。
より詳細には、前記各ホイールハウジング17,21にはそれぞれナット部材29L,29Rが設けてあり、各ナット部材29L,29Rには、前記ガイド部材13と平行に設けられ、各ガイドフレーム9,11に軸受を介して回転自在に支持されたボールネジ等のごとき送りねじ31L,31Rがそれぞれ相対的に移動自在に螺合してある。そして、前記各ガイドフレーム9,11に装着した前記送りモータ27L,27Rの回転軸と前記送りねじ31L,31Rとが連動連結してある。
上記構成により、各送りモータ27L,27Rを回転駆動して前記送りねじ31L,31Rを回転することにより、前記各ホイールハウジング21,17をガイド部13に沿って往復移動することができるものである。すなわち、前記駆動ホイール15と従動ホイール19に掛回した前記帯鋸刃23を、前記ワークWに対する切込み方向及びその逆方向に移動することができる。
そして、前記ワークWに対する帯鋸刃23の切込み位置を検出するために、前記各送りモータ27L,27Rには、位置検出手段33L,33Rの一例として、ロータリーエンコーダがそれぞれ備えられている。なお、位置検出手段33L,33Rとしては、ロータリーエンコーダに限ることなく種々の構成が採用可能であり、例えば各ホイールハウジング21,17の位置を検出すべくリニアエンコーダを採用することも可能である。
前記駆動ホイール15を回転して帯鋸刃23を駆動するために、前記駆動ホイールハウジング17には、例えばサーボモータ等のごとき駆動モータ35が装着してあり、この駆動モータ35の回転軸と前記駆動ホイール15を支持した回転軸15Sは連動連結してある。
前記帯鋸盤1には、前記帯鋸刃23の張力を制御するために、張力制御手段27が設けてある。
より詳細には、前記従動ホイールハウジング21には、前記駆動ホイール15に対して接近離反する方向に長いガイド部39が設けてあり、このガイド部39に移動可能に支持されたスライドベース41には、前記従動ホイール19を回転自在に支持した支持軸19Sが支持されている。そして、前記帯鋸刃23に張力を付与するための張力付与手段43の一例としての流圧シリンダ等のごとき張力付与アクチュエータ45が前記従動ホイールハウジング21に装着してあり、この張力付与アクチュエータ45に備えたピストンロッドのごとき作動部材47が前記スライドベース41に連結してある。
上記構成より理解されるように、従動ホイール19は駆動ホイール15に対して接近離反する方向へ移動可能であり、前記張力付与アクチュエータ45を作動して従動ホイール19を駆動ホイール15から離隔する方向へ移動することにより、帯鋸刃23に張力を付与でき、逆に、従動ホイール19を駆動ホイール15に接近する方向へ移動することにより、帯鋸刃23の張力を緩めることができる。
すなわち、前記張力付与アクチュエータ45を制御することにより、帯鋸刃23の張力を制御することができる。この際、帯鋸刃23の張力を検出するための張力検出手段を備え、この張力検出手段の検出値に基いて帯鋸刃23の張力を制御することにより、帯鋸刃23の張力を常に一定に制御することができる。
前記張力検出手段として、前記張力付与アクチュエータ45が流体圧シリンダよりなる場合には、圧力センサによって流体圧を検出することにより、帯鋸刃23の張力を検出することができる。また、張力付与アクチュエータ45が例えばモータ等よりなる場合には負荷を検出することによって帯鋸刃23の張力を検出することが可能である。さらには、例えば作動部材47等にストレーンゲージを備えて歪みを検出する構成や、例えば張力付与アクチュエータ45の装着部に圧電素子等の外力検出素子を備えた構成として、前記帯鋸刃23の張力を検出することができる。
前記帯鋸刃23によってワークWの切断を行うために、前記帯鋸刃23の歯先をワークW方向に指向するように、帯鋸刃23を捻り起して案内するための鋸刃ガイド49が前記両ホイールハウジング17,21に取付けてある。図1に示す実施形態においては、帯鋸盤として横型帯鋸盤が例示してあり、かつ前記ワーク支持台5は、エンドレス状の帯鋸刃23によって囲繞された領域内にワークWを供給する高さに設けてあるので、前記鋸刃ガイド9は、帯鋸刃23において水平方向に走行する上側直線部を案内するように設けてある。
上記構成によれば、帯鋸刃23において直線走行する上側直線部分はワークWの上側に配置され、下側直線部分は、切断すべきワークWの下側に配置された態様となる。すなわち、帯鋸刃23における一方の直線走行部分がワークWに対して接近動作すると、他方の直線走行部分はワークWから離反するように動作するものであって、帯鋸盤の全体的構成の小型化を図ることができる。
前記帯鋸盤1は、例えばCNC装置のごとき制御装置49(図2参照)の制御の下に作動されるものである。上記制御装置39には、例えばキーボードなどのごとき適宜の入力手段51が接続してあると共に表示手段53が接続してある。さらに、前記制御装置49には、前記位置検出手段33L,33Rが接続してあると共に、帯鋸刃23の長力を検出する鋸刃張力検出手段55が接続してある。
前記制御装置39には、切削条件データベース57が備えられている。この切削条件データベース57には、帯鋸刃23によって切断可能な材質のワークW毎の切削条件としてワークWに対する切削速度、切込み速度、切削率(単位時間当りの切削面積)の各種条件が格納してある。したがって、切断すべきワークWの材質、形状、寸法等が入力されると、上記ワークWに対応した切削条件が前記切削条件データベース57から検索され、切削条件を自動的に設定可能なものである。
また、前記制御装置39にはメモリ59及び演算手段61が備えられている。上記メモリ59は、前記入力手段51から入力されたワークWの材質、形状、寸法等のデータを格納すると共に、帯鋸刃23によってワークWの切断を行うときに、揺動切削を開始する揺動開始位置、終了位置条件を格納するものである。
上記揺動開始位置、終了位置条件としては、ワークWの切断開始位置から終了位置や、ワークWに対して帯鋸刃23が適宜に切込んでワークWの切断を行う所望の切込み位置範囲に定めることができる。また、帯鋸刃23によるワークWの切断を行うときの切削長が設定値以上になる範囲に定めることができる。なお、ワークWに対する帯鋸刃23の切込み位置は、前記位置検出手段33L,33Rによって検出することができる。そして、帯鋸刃23によるワークWの切削長は、ワークWの形状、寸法及びワークWに対する帯鋸刃23の切込み位置に基き、前記演算手段61によって演算することができるものである。
前記制御装置39には、モータドライバ63Aを介して前記駆動モータ35の制御を行う鋸速度制御手段65が備えられていると共に、モータドライバ63B,63Cを介して前記送りモータ27R,27Lの制御を行う切込み速度制御手段67R,67Lが備えられている。前記鋸速度制御手段65は、前記切削条件データベース57を検索して得られた切削条件としての切削速度に基き帯鋸刃23の走行速度を制御すべく駆動モータ35の回転を制御するものである。
前記切込み速度制御手段67L,67Rは、前記切削条件データベース57を検索して得られたワークWの切削条件、演算手段61によって演算された切削長に基いて、ワークWに対する帯鋸刃23の切込み速度を適正速度に制御すべく、前記送りモータ27L,27Rの回転を制御するものである。したがって、切削率一定で切削可能なものである。
前記鋸速度制御手段65及び切込み速度制御手段67L,67Rには、それぞれ振動信号付与手段69A,69B,69Cが備えられている。上記振動信号付与手段69A,69B,69Cは、各モータ35,27R,27Lの回転時に、各モータ35,27R,27Lの回転を急激に(瞬間的に)増速したり、減速して回転に振動を付与するためのもので、例えば数Hzから数百Hzの低周波のパルス信号を発生するパルス発生装置等よりなるものである。
上記構成により、駆動モータ35の駆動時に振動信号付与手段69Aからパルス信号を付与することにより駆動モータ35の回転を振動化することができ、帯鋸刃23の走行速度を振動化することができる。したがって、帯鋸刃23によってワークWの切断を行うとき、帯鋸刃23の主分力方向(切削方向)に振動を付与した態様の振動切削を行うことができる。また、前記送りモータ27L,27Rの回転によりワークWに対して帯鋸刃23の切込みを行っているときに、前記振動信号付与手段69C、69Bから各送りモータ27L,27Rにパルス信号を印加して送りモータ27L,27Rの回転を振動化することにより、ワークWに対する帯鋸刃23の切込み速度を振動化することができ、ワークWに対する帯鋸刃23の切込みを振動的に行うことができるものである。
なお、前記振動信号付与手段69A,69B,69Cを備えた構成であることが望ましい。しかし、上記振動信号付与手段69A,69B,69Cを省略した構成であってもよい。
さらに前記制御装置39には、帯鋸刃23の望ましい張力を格納した張力メモリ71を備えている。この張力メモリ71には、帯鋸刃23の望ましい張力の範囲すなわち張力の許容値が格納してある。そして、制御装置39には、前記鋸刃張力検出手段55によって検出した検出値と前記張力メモリ71の許容値とを比較する比較手段73が備えられていると共に、この比較手段73の比較結果に基いて、前記帯鋸刃23の張力を常にほぼ一定に制御すべく、前記張力付与アクチュエータ45の動作を制御する張力制御手段75が備えられている。
以上のごとき構成において、入力手段51から切断すべきワークWの材質、形状、寸法などを制御装置39に入力すると(ステップS1)、上記ワークWのデータはメモリ59に格納される。また、ワークWに対する帯鋸刃23の揺動開始位置、終了位置条件のデータを入力すると、このデータメモリ59に格納される。
上記揺動開始位置、終了位置条件としては、例えばワークWの切断開始位置から終了位置までの範囲に設定することや、ワークWに対する帯鋸刃23の実際の切込み位置範で設定することができる。また、揺動開始位置、終了位置条件として、ワークWに対する帯鋸刃23の切削長が所定長以上の範囲でもって設定することができる。なお、前記揺動開始位置、終了位置条件のデータはワークWの形状、寸法等に対応して、例えば切削長が所定長以上の範囲やワークに対する帯鋸刃の切込み位置として予め設定しておくことも可能である。この場合には、ワークWの形状、寸法が入力されると、演算手段61において切削長、切込み位置が演算され、その演算結果がメモリ59に格納される。
前述のごとくワークWの材質、形状、寸法が入力されると、演算手段61によって切削条件データベース57の検索が行われ、ワークWに適した切削条件が検索される(ステップS2)。上記切削条件検索の結果、ワークWに対する適正切削速度が設定され、鋸速度制御手段65の制御の下に駆動モータ35の回転が制御される。この際、振動信号付与手段69Aによって振動信号を付与することにより、駆動モータ35の回転を振動化でき、ワークWの振動切削を行うことができる。
また、前記切削条件検索の結果、ワークWの切削率が設定されると共に、送りモータ27L,27Rが同期回転されて、ワークWに対して切込む方向へ帯鋸刃23の移動が開始され、ワークWの切断が開始される(ステップS3)。この際、送りモータ27L,27Rに振動信号付与手段69C,69Bによって振動信号を付与することにより、送りモータ27L,27Rの回転を振動化でき、ワークWに対する帯鋸刃23の切込みを振動的に行うことができる。
前述のごとくワークWの切断が開始されると、切込み位置検出手段33L,33RによってワークWに対する帯鋸刃23の切込み位置が検出される(ステップS4)。そして、上記切込み位置検出手段33L,33Rによる検出位置とメモリ59に格納されたワークWの形状、寸法のデータとに基づいて切削長が演算手段61において演算される(ステップS5)。
次に、前記メモリ59に、揺動開始位置、終了位置条件として切込み位置で設定してある場合には、この設定位置と前記切込み位置検出手段33L,33Rの検出位置とを比較して、揺動開始位置に達したか否かが判別される(ステップS6)。この場合、揺動開始位置、終了位置条件としてワークWの切削長で設定してある場合には、この設定した切削長と前述のごとく演算した切削長とが比較されて、揺動開始位置に達したか否かの判別が行われる。
前述のごとくワークWの切断が開始され、帯鋸刃23が揺動開始位置に達すると、前記送りモータ27L,27Rの回転が個別に制御されて、揺動切削が開始される(ステップS7)。上記揺動切削としては、次のように制御することが可能である。すなわち、前記送りモータ27L,27Rの回転速度を、例えば所定時間毎に交互に変更して、駆動ホイールハウジング17に対して従動ホイールハウジング21が先行して切込み方向へ移動した後、次に従動ホイールハウジング21に対して駆動ホイールハウジング17が切込み方向に先行して移動するように制御する。
換言すれば、図1において、帯鋸刃23が左下りに傾斜してワークWの切削を行う状態と、右下りに傾斜してワークWの切削を行う状態とを交互に繰り返しながらワークWの切断を行うものである。このように揺動切削を行うことにより、ワークWの断面形状の大きさに対して切削長を短くすることができ、切削抵抗を小さく抑制できると共にワークWに対する帯鋸刃23の切込みを効果的に行うことができる。
前述のごとく、帯鋸刃23を左下りに傾斜してワークWの切削を行うときは、駆動ホイール15の回転軸15Sを中心として従動ホイール19を下方向へ揺動する態様となり、逆に、右下りに帯鋸刃23を傾斜する場合には、従動ホイール19の支持軸19Sを中心として駆動ホイール15を下方向へ揺動する態様となるものである。すなわち、帯鋸刃23の揺動中心を2箇所に備え、揺動中心を交互に交換しながら帯鋸刃23の揺動を行ってワークWに対して切込みを行う態様であり、各送りモータ27L、27Rの駆動により各ホイールハウジング21,17が切込み動作を行うこととなり、ワークWに対する帯鋸刃23の切込みを効果的に行うことができる。
また、揺動切削としては、次のように制御することも可能である。すなわち、一方の送りモータ27L(又は27R)の回転速度を一定に制御し、他方の送りモータ27R(又は27L)の回転速度を、一方の送りモータ27Lの回転速度に対して高速回転時と低速回転時とが所定時間毎に(周期的に)繰り返されるように制御するものである。このように制御することによっても、前述同様の揺動切削を行うことができるものである。
前述のごとく、図1において帯鋸刃23を右下り又は左下りに傾斜すると、前記駆動ホイール15の回転軸15Sと従動ホイール19の支持軸19Sとの間の寸法が変化し、帯鋸刃23の張力が変化する。そこで、鋸刃張力検出手段55によって帯鋸刃23の張力を検出し(ステップS8)、この鋸刃張力検出手段55による検出値と張力メモリ71に格納されている許容値とを比較手段73において比較する(ステップS9)。
ここで、前記鋸刃張力検出手段55によって検出した検出値が許容値外のときには、ステップS10において張力制御を行う。すなわち、検出した帯鋸刃23の張力が許容値より小さい場合には、張力制御手段75の制御の下に張力付与アクチュエータ45を作動して、スライドベース41を介して従動ホイール19を駆動ホイール15から離反する方向へ移動する。逆に、張力の検出値が許容値より大きい場合には、従動ホイール19を駆動ホイール15に対して接近する方向に移動するものである。
上記説明より理解されるように、帯鋸刃23の張力は常に適正な張力に保持されているものである。したがって、帯鋸刃23の張力不足によるワークWの切り曲りを生じるようなことがないと共に、帯鋸刃23の張力過大による破断を生じるようなことはないものである。
前記鋸刃張力検出手段55において検出した張力が許容値内である場合には、ステップS9からステップS11へ移行し、揺動終了位置が否かの判別が行われる。すなわち、切込み位置検出手段33L,33Rによる検出値がメモリ59に予め設定した揺動終了位置に一致したか否か、またはワークWの切削長が設定値より短くなったか否かが判別され、揺動終了位置に帯鋸刃23が達すると、両送りモータ27L,27Rが同期回転されて、揺動切削が停止される。
そして、ステップS12において、帯鋸刃12がワークWの切断終了位置に達したか否かが判別される。この判別は、例えばリミットスイッチを設けて、このリミットスイッチが作動されたか否かを検知することによって判別できる。またソフトリミットを設定して、帯鋸刃23が上記ソフトリミットに達したか否かを検知することによって判別することができる。そして、切断終了位置に達した後は、前記両送りモータ27L,27Rを同期して逆回転することにより、両ホイールハウジング17,21を初期の位置に復帰することができる(ステップS13)。
以上のごとき説明より理解されるように、本実施形態によれば、駆動ホイール15を支持した駆動ホイールハウジング17と従動ホイール19を支持した従動ホイール21とを個別に切込み動作してワークWの揺動切削を行うことができるので、ワークWに対する帯鋸刃23の切込み動作を効果的に行うことができる。また前記両ホイールハウジング17,21の送り速度を個別に制御することによってワークWの揺動切削が可能であるから、ハウジングの軽量化を図ることができると共に構成の簡素化を図ることができる。さらに、エンドレス状の帯鋸刃23に囲繞された領域内にワークWを配置してワークWの切断を行う構成であるから、全体的構成の小型化を図ることができるものである。
ところで、本発明は前述したごとき実施形態に限ることなく、適宜の変更を行うことにより、その他の形態でも実施可能である。すなわち、前記実施形態においては、各ホイールハウジング21,17に対応して送りモータ27L,27Rを2つ備えた構成について説明した。しかし、図4に概略的に示すように構成することも可能である。
すなわち、送りモータMの回転軸と送りねじ31L,31Rとを複数のベベルギアBを介して連動連結した構成とし、上記送りねじ31L,31Rに移動自在に螺合したナット部材29L,29R、帯鋸刃23の位置をリニアセンサL1,L2によって検出する構成とする。
そして、前記送りモータMから前記送りねじ31L,31Rへの動力伝達経路に、例えばクラッチC1,C2を設けて、上記クラッチC1,C2の接続遮断を交互に行う構成とすることも可能である。上述のごとき構成においても、前述した実施形態と同様にワークWの揺動切削を効果的に行うことができるものである。
1 帯鋸盤
5 ワーク支持台
9 ガイドフレーム
11 ガイドフレーム
15 駆動ホイール
17 駆動ホイールハウジング
19 従動ホイール
21 従動ホイールハウジング
23 帯鋸刃
25L,R 送り用アクチュエータ
27L,R 送りモータ
31L,R 送りねじ
33L,R 位置検出手段
35 駆動モータ
37 張力制御手段
43 張力付与手段
45 張力付与アクチュエータ
49 制御装置
51 入力手段
55 鋸刃張力検出手段
57 切削条件データベース
59 メモリ
61 演算手段
65 鋸速度制御手段
67L,67R 切込み速度制御手段
71 張力メモリ
73 比較手段
75 張力制御手段
5 ワーク支持台
9 ガイドフレーム
11 ガイドフレーム
15 駆動ホイール
17 駆動ホイールハウジング
19 従動ホイール
21 従動ホイールハウジング
23 帯鋸刃
25L,R 送り用アクチュエータ
27L,R 送りモータ
31L,R 送りねじ
33L,R 位置検出手段
35 駆動モータ
37 張力制御手段
43 張力付与手段
45 張力付与アクチュエータ
49 制御装置
51 入力手段
55 鋸刃張力検出手段
57 切削条件データベース
59 メモリ
61 演算手段
65 鋸速度制御手段
67L,67R 切込み速度制御手段
71 張力メモリ
73 比較手段
75 張力制御手段
Claims (7)
- エンドレス状の帯鋸刃を掛回した駆動ホイールを回転自在に支持した駆動ホイールハウジングと従動ホイールを回転自在に支持した従動ホイールハウジングとを、切断すべきワークに対する切込み方向へ移動可能に備えてなる帯鋸盤によってワークの切断を行う方法であって、前記駆動ホイールと従動ホイールとの少なくとも一方のホイールの切込み方向への移動速度を制御してワークの揺動切断を行うことを特徴とする帯鋸盤によるワーク切断方法。
- 請求項1に記載の帯鋸盤によるワーク切断方法において、駆動ホイール又は従動ホイールの適宜一方を他方のホイールに対して接近離反する方向へ移動して、前記帯鋸刃の張力を常にほぼ一定に保持することを特徴とする帯鋸盤によるワーク切断方法。
- エンドレス状の帯鋸刃を掛回した駆動ホイールを回転自在に支持した駆動ホイールハウジングと従動ホイールを回転自在に支持した従動ホイールハウジングとを、切断すべきワークに対する切込み方向へ移動可能に備えてなる帯鋸盤であって、前記駆動ホイールハウジングの切込み方向への移動と従動ホイールハウジングの切込み方向への移動とを個別に制御可能な送り用アクチュエータを備えていることを特徴とする帯鋸盤。
- 請求項3に記載の帯鋸盤において、駆動ホイールハウジングに対応した送り用アクチュエータと従動ホイールハウジングに対応した送り用アクチュエータとを個別に備えていることを特徴とする帯鋸盤。
- 請求項3又は4に記載の帯鋸盤において、前記帯鋸刃の張力を検出する張力検出手段と、この張力検出手段の検出値に基いて前記帯鋸刃の張力を常にほぼ一定に制御する張力制御手段と、を備えていることを特徴とする帯鋸盤。
- 請求項3,4又5に記載の帯鋸盤において、ワークに対する前記帯鋸刃の切込み位置を検出する切込み位置検出手段と、この切込み位置検出手段により検出した切込み位置に対応して前記ワークに対する帯鋸刃の切込み速度を制御するための切込み速度制御手段と、を備えていることを特徴とする帯鋸盤。
- 請求項3,4,5又は6に記載の帯鋸盤において、前記ワークを支持するワーク支持台は、エンドレス状の前記帯鋸刃に囲繞された領域内にワークを供給すべく、前記帯鋸刃の囲繞領域に対応して設けてあることを特徴とする帯鋸盤。
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