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JP2006007546A - 成形転写方法 - Google Patents

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JP2006007546A JP2004186967A JP2004186967A JP2006007546A JP 2006007546 A JP2006007546 A JP 2006007546A JP 2004186967 A JP2004186967 A JP 2004186967A JP 2004186967 A JP2004186967 A JP 2004186967A JP 2006007546 A JP2006007546 A JP 2006007546A
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章 井上
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幹生 桝井
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Abstract

【課題】成形転写方法において、大面積、かつ略任意の曲面に微細形状パターンを成形転写した成形品を製造することを可能とする。
【解決手段】少なくとも曲面を含み、その曲面に所定の微細形状パターンを成形転写した成形品を製造する成形転写方法であり、曲面を面要素に分割する面分割工程S1と、パターンを備えずに曲面を備えた成形品と同一形状を有する曲面マスタを成形する曲面マスタ成形工程S2と、各面要素に対応する部位におけるパターン形状を備えた分割型を用いて、曲面マスタの各面要素に対応する部位に当該パターンを転写する分割パターン転写工程S3と、パターンが転写された曲面マスタをもとに電気鋳造法を用いて成形型を作成する成形型作成工程S4と、成形型を用いて、曲面とその上のパターンを備えた成形品を転写成形するパターン転写成形工程S5と、成形品を成形型から離型する離型工程S6と、を基本的な工程として含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面に微細パターンを転写した成形品を製造する成形転写方法に関する。
近年、光学部品や照明部品などの主として中小成形品からなる導光板、拡散板、防汚・撥水構造体など、また住設部品などの主として大型部品樹脂成形品からなる防汚・撥水構造体などに新たな光学機能や耐環境性を付与するため、成形品表面に凹凸をもつ微細な形状を形成する技術が検討され、開発されている。このような技術として、例えば、ナノオーダの微細形状を有する型を用いてプレス成形によりパターン転写を行うナノインプリント法が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、同じくパターン転写を用いて、表面に微細凹凸形状を一体に形成したレンチキュラーレンズシートを製造する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
米国特許第5772905号明細書 特開平9−311204号公報
しかしながら、上述した特許文献1に示されるような微細形状の形成技術は、微小面積かつ平板からなる対象物への適用に限られており、また、特許文献2に示されるような平板以外の対象物への微細形状の形成技術においても、略任意の一般的な曲面を有する対象物表面に微細形状を形成することができない。
本発明は、上記課題を解消するものであって、大面積、かつ略任意の曲面に微細形状パターンを成形転写した成形品を製造する成形転写方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、少なくとも曲面を備え、当該曲面に所定の微細形状パターンを成形転写した成形品を製造する成形転写方法において、前記曲面を微小な面要素に分割する面分割工程と、前記パターンを備えることなく前記曲面を備えて前記成形品と同一形状を有する曲面マスタを成形する曲面マスタ成形工程と、前記各面要素に対応する部位における前記パターン形状を備えた分割型を用いて、前記曲面マスタの前記各面要素に対応する部位に当該パターンを転写する分割パターン転写工程と、前記パターンが転写された曲面マスタをもとに電気鋳造法を用いて成形型を作成する成形型作成工程と、前記工程により作成された成形型を用いて、前記曲面及び当該曲面に前記パターンを備えた成形品を転写成形するパターン転写成形工程と、前記工程により転写成形された成形品を離型する離型工程と、を含むものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の成形転写方法において、前記面分割工程は、成形品の3次元形状モデルを用いて前記面要素への分割を行うとともに、前記離型工程における離型に際し前記成形型の離型方向に対する前記パターンの形状がアンダーカットの関係にならないように前記分割を決定する工程を含むものである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の成形転写方法において、前記面分割工程は、前記各面要素に含まれるパターンが当該面要素に隣接する面要素に含まれるパターンに連続するように、各パターンの位置及び方向を決定する工程を含むものである。
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の成形転写方法において、前記曲面マスタ成形工程とパターン転写成形工程は、それぞれ少なくとも2つの型を用いて行われ、各工程で用いられる型のうち1つは両工程において共用されるものである。
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の成形転写方法において、前記曲面マスタ成形工程は、樹脂を前記曲面マスタの形状に切削加工する工程を含むものである。
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の成形転写方法において、前記分割パターン転写工程は、前記曲面マスタを形成する材料として熱可塑性樹脂を用いるとともに前記分割型を形成する材料として透明体を用い、前記透明体からなる分割型を透過して前記熱可塑性樹脂からなる曲面マスタにエネルギ線を照射することにより前記曲面マスタを部分的に加熱するとともに当該加熱部分に前記分割型により前記パターンを転写する工程を含むものである。
請求項7の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の成形転写方法において、前記分割パターン転写工程は、前記曲面マスタを形成する材料として透明な熱可塑性樹脂を用い、前記透明な曲面マスタを透過してエネルギ線を照射することにより前記曲面マスタの表面を部分的に加熱するとともに当該加熱部分に前記分割型により前記パターンを転写する工程を含むものである。
請求項8の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の成形転写方法において、前記分割パターン転写工程は、前記曲面マスタを光造形により作成するとともに前記曲面マスタの表層にUV硬化性樹脂をコーティングし、前記曲面マスタのコーティング層に前記分割型を加圧するとともにUV光により前記コーティング層を硬化させる工程を含むものである。
請求項9の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の成形転写方法において、前記分割パターン転写工程は、前記分割型によるパターン転写に際し、前記パターン転写成形工程において前記成形型とともに用いられるコア側の型を、前記分割型による加圧力を受ける下型として用いる工程を含むものである。
請求項10の発明は、請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の成形転写方法において、前記分割パターン転写工程は、前記分割型によるパターン転写後の分割型の離型に際し、前記分割型を超音波振動させながら離型する工程を含むものである。
請求項11の発明は、請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の成形転写方法において、前記離型工程は、前記成形型と成形品の離型に際し、前記成形型を超音波振動させながら離型する工程を含むものである。
請求項12の発明は、請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の成形転写方法において、前記パターン転写成形工程は、成形品の前記パターン部分を当該成形品の他の部分と異なる材料を用いて形成する工程を含むものである。
本発明によれば、曲面を微小な面要素に分割するとともに、パターンなし状態の曲面を備えて成形品と同一形状に成形した曲面マスタの各面要素部位に、分割型を用いてパターンを転写するので、曲面の任意の位置に成形品の微細形状パターンを備えた曲面マスタを容易かつ確実に形成できる。さらに、このパターン付きの曲面マスタをもとにして電気鋳造法を用いて、成形品の曲面とパターンを備えた成形型を容易に作成でき、この成形型により所望の曲面と曲面上の微細形状パターンを転写した成形品を容易に製造することができる。このような成形転写方法によると、大面積、かつ略任意の曲面に微細形状パターンを成形転写した成形品を容易にかつ効率良く製造することができる。曲面上の任意の位置に微細形状パターンを転写できるので、表面に微細形状を有する大面積サイズかつ自由曲面を有する構造体や樹脂成形品に新たな機能の発現や機能付加・向上ができる。
以下、本発明の一実施形態に係る成形転写方法について、図面を参照して説明する。図1は、成形転写方法の工程フローの例を示す。本発明の成形転写方法は、少なくとも曲面を含むとともに、その曲面に所定の微細形状パターン(以下、パターン)が成形転写された成形品を製造する成形転写方法である。成形品は、少なくとも曲面を含めば、勿論平面を含んでいてもよい。この成形転写方法は、曲面を微小な面要素に分割する面分割工程(S1)と、パターンを備えることなく曲面を備えて成形品と同一形状を有する曲面マスタを成形する曲面マスタ成形工程(S2)と、各面要素に対応する部位におけるパターン形状を備えた分割型を用いて、曲面マスタの各面要素に対応する部位に当該パターンを転写する分割パターン転写工程(S3)と、パターンが転写された曲面マスタをもとに電気鋳造法を用いて成形型を作成する成形型作成工程(S4)と、作成された成形型を用いて、曲面及びその曲面上のパターンを備えた成形品を転写成形するパターン転写成形工程(S5)と、転写成形された成形品を成形型から離型する離型工程(S6)と、を基本的な工程として含んでいる。以下、これらの工程に沿って成形転写方法を説明する。
上述の各工程に沿って図2〜図15を参照して成形転写方法を説明する。ここで、図2〜図4は面分割工程(S1)、図5、図6は曲面マスタ成形工程(S2)、図7〜図10は分割パターン転写工程(S3)、図11〜図13は成形型作成工程(S4)、図14はパターン転写成形工程(S5)と離型工程(S6)、図15は製造された成形品を示す。
(面分割工程S1)
本成形転写方法により形成される成形品の1例として、例えば、図2(a)示す成形品の3次元形状モデル11のように、ドーム状の曲面を有する成形品を取り上げる。その曲面からなる上部外表面には、図2(b)に示すように、断面が三角形の線状に連続する微細なパターン10が互いに隣り合って規則的に曲面Sの上に形成される。この構造は、例えば、3次元形状モデル11のドーム内部に光源を備える場合、その光源からの光を光学的に処理して光強度分布を一様化したり特定の分布にするために用いられる。
上述の曲面Sは、例えば、表面から突出したパターン10の部分を除去した成形品の表面として定義される。曲面Sの他の定義方法として、パターン10による凹凸を平均化することにより得られる曲面としてもよい。図3(a)(b)は、パターン10を備えることなく曲面Sを備えた(大域的な意味で)成形品と同一形状を有する曲面形状体12を示す。
本発明の成形転写方法は、曲面形状体12を構成する曲面Sが、例えば、回転対称性や並進対称性などの対称性を有さない一般的な曲面(いわゆる自由曲面)などの場合、曲面Sの全域に亘って、例えば光学的に意味のある規則的なパターン10を確実にかつ比較的安価に形成する方法である。本方法では、図4(a)(b)に示すように、面要素13aの概念を導入し、面分割工程S1において、例えば三角形状の平面からなる面要素13aを用いて曲面Sを分割する。面要素13aのサイズは、パターン10のサイズにもよるが、光学用途の場合、例えば、20mm平方以下の微小要素からなる。以下において、光学的機能を発現するパターンを備えた光学用途の成形品を前提に説明を行う。
曲面形状体12は、上述の面要素13aの集合として再構成され、その結果が曲面再構成体13として定義される。パターン10は、各面要素13aに付随して分割され、各面要素13a上のパターンに分割される。面分割工程S1は、例えば、CAD上において成形品の3次元形状モデル11を用いて行われる。
(曲面マスタ成形工程S2)
CAD上において曲面形状体12を面要素13aにより分割再構成して生成した上述の曲面再構成体13は、図5、図6に示すように、曲面マスタ成形工程S2において曲面マスタ14、として実体が与えられる。すなわち、曲面再構成体13のCADデータに基づいて、図5に示すように、上型22、下型21から成る曲面マスタ成形型2が形成され、この曲面マスタ成形型2を用いて、図6(a)(b)に示す曲面マスタ14が樹脂成形される。成形樹脂としてPMMA(メタクリル樹脂)、PC(ポリカーボネイト)、PS(ポリスチレン)、PP(ポリプロピレン)などの汎用的な熱可塑性樹脂が用いられる。光学用途には、特に、透明性樹脂が用いられる。
(分割パターン転写工程S3)
上述の曲面マスタ14は、この分割パターン転写工程S3においてパターンが付与される。パターンの付与は、図7(a)(b)に示す分割型3を用いて前述の面要素13a毎に転写により行われる。分割型3は、前述のように、各面要素13aに付随したパターンとして分割されたパターン10を反転した反転パターン10aを備えている。分割型3は、各面要素13aの形状や、面要素13aに付随した反転パターン10aの配置の組合せに基づいて複数が製作される。
分割型3を得る加工方法として、機械加工、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加工、LIGA(リソグラフィー電鋳成形)加工等が用いられる。分割型3のサイズは、例えば20mm平方以下である。パターン10、及び反転パターン10aは、特徴形状寸法が1nmから100μmの規則的な凹凸形状からなる。これらのパターンは、図7に示した連続線状のパターンの他に、用途に応じて、例えば、格子形状、プリズム形状、ドット形状、ピラミッド形状などの凹凸形状が用いられ、それぞれ所定の光学的機能を発現するように規則的に、あるいは逆にランダムに配列して構成される。
分割パターンの転写は、図8に示すように、姿勢制御装置、例えば、アーム式のロボット装置4を用いて行われる。ロボット装置4は、制御装置40を備えており、分割型3を保持して分割型3の姿勢と位置を制御・移動させ、例えば面要素13aに垂直に加圧することができる。分割型3は、機械的強度と取扱の便から、より強固な上型32と一体化され、ロボットアームの先端に設けられた加圧装置41のさらに先端に備えられている。また、上型32は、パターン転写の際に用いる加熱装置及び冷却装置を備えている(不図示)。
曲面マスタ14を保持する下型20は、パターン転写をする際の、10kN〜1000kNの加圧力を受けられる構造を有し、また、曲面マスタ14を構成する樹脂のガラス転移温度より20℃〜30℃低い温度を維持する加熱・冷却機構とを内部に有している。
曲面マスタ14は、曲面マスタ14を構成する樹脂のガラス転移温度より20℃〜30℃低い温度に設定した下型20にセットされる。この状態で、ロボット装置4は、制御装置40を介して、曲面マスタ14の面要素13aの位置データに基づいて、面要素13aの面角度と中心位置を割り出す。続いて、ロボット装置4は、アームの姿勢制御を行ってアーム先端に保持した分割型3を、パターン転写を行おうとする曲面マスタ14上の面要素13aに正対させ、面要素13aの法線方向L0に沿って移動させる(図9(a))。
分割型3の移動と同時に、上型32の加熱装置によって分割型3を曲面マスタ14の樹脂のガラス転移温度より20℃〜30℃高い温度にまで昇温する。昇温完了かつ移動完了後、加圧装置41によって分割型3を曲面マスタ14の面要素13aに10kN〜1000kNの荷重で押し当てる。高温になった分割型3の熱により曲面マスタ14の面要素13aの領域が溶融するとともに、加圧によってパターンが転写される。加圧時間は、樹脂の粘弾性特性により変わるが、例えば、PMMAで約1分程度が望ましい。
パターン転写の完了後、上型32の冷却装置によって分割型3を樹脂のガラス転移温度より20℃〜30℃低い温度にまで冷却する。冷却完了後、加圧を止めて、分割型3を曲面マスタ14から離型する。図9(b)は、パターン転写された面要素13aを示す。
このような分割型3による分割パターン転写を、対象となる面要素13aを変化させるとともに必要に応じて対応する分割型3を交換しながら繰り返すことによって、曲面マスタ14の全ての面要素にパターンを転写し、図10(a)(b)に示すように、曲面上にパターン10を備えたパターン転写曲面マスタ15が得られる。
(成形型作成工程S4)
この成形型作成工程S4において、上述のパターン転写曲面マスタ15をもとにして電気鋳造法を用いて成形型が作成される。まず、図11(a)(b)に示すように、パターン転写曲面マスタ15のパターン10の面上に、パターン10の凹凸が反転した反転パターン16aを備えた入れ子16を電気鋳造層として形成する。パターン転写曲面マスタ15から離型された入れ子16は、図12(a)(b)に示すように、ドーム形状の内部に反転パターン16aを備えている。
続いて、図13に示すように、上述の入れ子16をキャビティ内部に備えたパターン型24と、パターン型24のドーム形状部分を大略埋める形状のコア型23とを備えた成形型5を作成する。コア型23は、成形品の離型時に用いられる突き出し棒25aを有する突き出し装置25を備えている。
(パターン転写成形工程S5と離型工程S6)
図14(a)(b)に示すように、型閉じした上述の成形型5に成形品1を形成する樹脂を充填・成形してパターン転写成形工程S5が行われ、図14(c)に示すように、型開きに続いて突き出し装置25による離型工程S6が行われ、成形品1が得られる。成形品1を形成する樹脂は、熱可塑性樹脂に限らず、成形型5により成形できるものであれば、製品の機能に応じて適宜選定できる。
得られた成形品1は、図15(a)(b)に示すように、面要素13a毎にパターン10を備えることにより、成形品1の全曲面にパターン10を備えたものに成っている。このように、本成形転写方法によると、曲面マスタの作成において、曲面上の任意の位置に、微細形状パターン10を容易にかつ効率良く転写でき、また、面要素13a毎にパターンの転写を繰り返して大面積部分に微細形状パターンを容易にかつ効率良く転写できる。さらに曲面マスタをもとにして所望の曲面とパターンを成形できる成形型が得られ、所望の成形品1が容易に得られる。
次に、面分割工程S1について、図16、図17を参照してさらに説明する。まず、離型方向を考慮して分割を決定することについて説明する。図16(a)に示す曲面再構成体13を形成するに当たり、図16(b)に示す離型方向L1と面要素13aの法線方向L2の成す角度θ、さらに、図16(c)に示す離型方向L1と各パターン10を形成する個別パターンの形成面に沿った方向L3の成す角度αを考慮する。方向L3は、さらに詳述すると、離型方向線分を個別パターン形成面に垂直射影して得られる線分の方向である。ここで、分かり易さのため、面要素13aに代表点Pを定め、この代表点Pをもとに面要素13aの位置、サイズ、方向(3次元空間における三角形の方向)を決めている。代表点Pは、例えば、三角形の幾何学的重心とすることができる。そして、図16(b)に示すように、少なくとも、方向L1,L2が代表点Pを通るように定義されている。
離型方向L1を考慮した分割決定とは、例えば、角度αが正(α>0)の範囲、すなわち、離型に際してパターン成形型24と成形品1のパターン10とが干渉しない範囲に納まるように角度θを定めて面要素13aの分割を決定することである。このような分割によると、前述の離型工程S6における離型に際し、成形型5の離型方向に対するパターン10の形状がアンダーカットの関係にならない。従って、離型時の微細形状パターンの破損を回避できる。
続いて、パターンの連続性を考慮して分割を決定することについて説明する。面分割工程S1において、前述のように、曲面形状体12を面要素13aの集合に分割して曲面Sが再構成されるが、パターン10も面要素13aに付随して分割再構成される。このとき、パターン10をして所定の光学的機能を発現させるには、各面要素13a間におけるパターン10の連続性を確保して、各面要素13aに付随させる必要がある。
そこで、図17(a)に示すパターン10を備えた面要素13aの分割決定に際し、図17(b)に示すように、面要素13a内においてパターン10を分割するとともにこれらを再構成した再構成パターン10bが位置を最適化して決定される。この再構成パターン10bは、面要素13aの法線方向L2回りの回転Rと、面要素13aからなる平面内の2方向x、yに関する平行移動とによって、互いに隣接する面要素13aに含まれる再構成パターン10b同士が連続するように、方向と位置が調整される。この調整の際に、図17(c)に示すパターン10の連続性の方向L4と再構成パターン10bの方向についても、互いに一致する方向に最適化される。パターンの連続性(規則性)を確保するようにパターンの位置及び方向を決定して面分割を行うので、成形品表面に所望の連続した微細形状パターンを施すことができ、所定の機能を備えた成形品が得られる。
次に、曲面マスタ成形工程S2とパターン転写成形工程S5において用いられる成形用の型について説明する(図5、図13参照)。曲面マスタ成形工程S2とパターン転写成形工程S5は、それぞれ少なくとも2つの型を用いて行われるが、これらの工程で用いられる型のうち、1つは両工程において通常共通であるため、これらの型を共用することにより設備を簡素化でき、また、精度良い成形ができる。例えば、前出の図5に示される曲面マスタ成形型2の下型21、及び前出の図13に示される成形型5のコア型23は、共に、曲面及び曲面上の微細形状パターンに依存しない成形部分に対する型であり、従って、これらの型を両工程における共通の型として用いることができる。但し、これらの型を共用する場合、加熱冷却機構等に共用性を持たせる必要がある。
また、上述の成形型5のコア型23は、分割パターン転写工程S3において分割型3による加圧力を受ける下型20としても用いることができる(図8、図13参照)。分割パターン転写工程において処理の対象となり、かつ、その後の工程で必要となるのは曲面マスタ14の表面側のみである。そこで、成形品のコア型23にリブ溝等の構造が施されてい場合であっても下型20として用いても問題はない。加熱転写時に下型20により分割型3による加圧力を受けるので、加圧してパターン転写される曲面マスタ14のコア側の形状が保持され、曲面マスタ14の変形を抑制でき、最終的な成形品の精度が損なわれない。また、分割パターン転写の終了した曲面マスタ14を下型20から取外すときに、下型20としてコア型23を流用していると、コア型23に付属する離型装置25を利用できるので、パターン転写曲面マスタ15の取出しも容易に行われる。
次に、曲面マスタ成形工程S2の他の例について、図18を参照して説明する。曲面マスタ14は、図18(a)(b)に示すように、樹脂ブロックBLを切削加工することにより成形できる。この場合、樹脂成形を行わないので成形用の型を省略ができる。また、細部にこだわらない大きめの外形を備えた樹脂成形品を切削加工で仕上げることにより曲面マスタ14を成形できる。この場合は、成形用の型を簡略化することができる。
切削加工は、前出の図4(a)に示した曲面再構成体13のCADデータに基づいて、行われる。曲面マスタ14を樹脂ブロックBLから切削加工により成形して、図18(b)に示すような中実形状、つまり、前出の図6(b)に示したような中空形状ではない形状、とすることにより、分割パターン転写工程S3における下型20(図8)を省略できる。
次に、分割パターン転写工程S3の他の例について、図19〜図22を参照して説明する。図19(a)(b)に示す分割パターン転写工程では、曲面マスタ14を形成する材料として熱可塑性樹脂を用いるとともに分割型3を形成する材料として透明体を用いている。上型32は、冷却装置の他に、加熱装置としてエネルギ線を発生する線源61を備えている。上型32の内部には線源61からのエネルギ線62を曲面マスタ14に導く反射鏡63などの構造が形成されている。エネルギ線62としては、例えば、熱可塑性樹脂材料の吸収波長域に応じた波長領域のレーザ光線を用いることができる。分割型3を形成する透明体として、石英、弗化カルシウム、シリコンなどを用いることができる。
分割パターン転写は、前述のように、分割型3を面要素13aの法線方向L0に沿って移動させるとともに、線源61からのエネルギ線62を透明体からなる分割型3を透過して熱可塑性樹脂からなる曲面マスタ14に照射することにより面要素13aの領域を加熱して行われる。すなわち、面要素13aの部分の樹脂温度がガラス転移温度より20〜30℃高い温度になった後、加圧・転写を行う。その後、エネルギ線62の照射を停止し、上型32に付属している冷却装置を用いて面要素13aの領域を冷却し、樹脂の温度をガラス転移温度より20〜30℃低い温度にして後、分割型3を離型する。その後、他の面要素13aに対して同様の動作を繰り返す。このような方法によると、局部的な加熱・冷却のもとで分割パターン転写がきるため、熱効率も良く、転写面以外の領域における熱変形を最小限に抑えることができる。
図20に示す分割パターン転写工程では、曲面マスタ14を形成する材料として透明な熱可塑性樹脂を用いる。上型32は冷却装置を備えている。熱可塑性樹脂の加熱は、下型21の下方に別途設けた加熱装置により行う。加熱装置は、エネルギ線を発生する線源64、線源64からのエネルギ線65を加熱領域である面要素13aに導く反射鏡66を備えている。下型21は、エネルギ線65を透過する石英、シリコン、弗化カルシウムなどの材料で構成される。曲面マスタ14を構成する透明な樹脂として、PMMA、PCなどを用いる。エネルギ線65としては、曲面マスタ14の樹脂を透過する波長領域のレーザ光線を用いることができる。
分割パターン転写工程において、まず、前述のように、分割型3を面要素13aの法線方向L0に沿って移動させて面要素13aに近接又は接触させる。次に、曲面再構成体13のCADデータに基づいて反射鏡66の角度を調整し、線源64からのエネルギ線65を反射鏡66で反射させて面要素13aの領域に導く。透明な下型21及び透明な曲面マスタ14を透過したエネルギ線65は、曲面マスタ14の面要素13a領域の表層を加熱する。面要素13a領域の加熱は、この領域にエネルギ線65の焦点を結ばせるとともに焦点位置をスキャンすることや、面要素13aに近接又は接触している分割型3をエネルギ線65により加熱して分割型3から表層への熱伝導を利用することにより行うことができる。
面要素13aの領域の樹脂温度がガラス転移温度より20〜30℃高い温度になった後、加圧・転写を行う。その後、エネルギ線65の照射を停止し、上型32に付属している冷却装置を用いて面要素13aの領域を冷却し、樹脂の温度をガラス転移温度より20〜30℃低い温度にして後、分割型3を離型する。その後、他の面要素13aに対して同様の動作を繰り返す。このような方法によると、このような方法によると、透明体を透過するエネルギ線65により曲面マスタ14側から曲面マスタ14の面要素13a領域を部分的(局部的)に加熱して分割パターンの転写ができるので、冷却も容易であり熱効率も良く、また、パターン転写の対象としている面要素部分以外の面要素に対する本来発生を回避すべき熱変形を抑制できる。
図21に示す分割パターン転写工程では、曲面マスタ14を光造形により作成するとともに曲面マスタ14の表層にUV硬化性樹脂をコーティングして、そのコーティング層14aにパターン転写を行っている。本転写工程において、UV光(紫外光)発生源67、UV光発生源からのUV光を導く光ガイド68、光ガイド68の先端に設けられUV光を照射するための集光レンズを備えた照射ヘッド69が用いられる。照射ヘッド69は、上型32に固定され、上型32及び上型32と一体になった分割型3の移動とともに移動して転写領域にUV光70を照射する。上型32は、前述のいずれかの上型32とは異なり、加熱装置及び冷却装置を備えていない。
曲面マスタ14は、CADデータと光造形の方法を用いて形成される。光造形によるとCADデータに基づいて曲面マスタを作成できるので、成形型作成の手間と費用が削減できる。コーティング層14aは、UV硬化性樹脂を曲面マスタ14の表層に吹付けコーティングすることにより形成される。コーティング層14aの膜厚は転写深さの2〜50倍程度である。
分割パターン転写工程において、まず、前述のように、分割型3を面要素13aの法線方向L0に沿って移動させて面要素13aに接触させ、加圧する。加圧力は、0.5kN〜5kN程度でよい。UV光発生源67からのUV光70を照射ヘッド69を介して面要素13aに照射する。UV硬化性樹脂がUV光70の照射によって硬化してパターン転写が完了した後、UV光70照射を停止し、分割型3を離型する。その後、他の面要素13aに対して同様の動作を繰り返す。このような方法によると、UV硬化性樹脂からなるコーティング層14aを分割パターン転写の対象とするので大きな加圧力を必要としなく、また、転写に際し、加熱や冷却が不要であり、従って、分割パターン転写のための装置を簡素化できる。
図22に示す分割パターン転写工程では、分割型3によるパターン転写後の分割型3の離型に際し、分割型3を超音波振動させながら離型する。超音波発生器USが、上型32(分割型3と加圧装置41(図8)の間であればよい)に備えられている。超音波発生器USによる超音波振動の方向は、離型方向L6及び面要素13aの面内方向において任意に設定でき、その振幅は、転写するパターンのサイズ以下である。上述のいずれかのパターン転写工程における加圧転写後であって離型開始前に、超音波発生器USにより分割型3を加振し、加振した状態で、曲面マスタ14から分割型3を離型する。離型完了後に超音波発生器USの振動を停止する。超音波振動の効果により、離型がスムーズに行え、微細形状パターンの破損を防止でき、分割型の離型作業効率が向上する。
次に、離型工程S6の他の例を、図23を参照して説明する。離型工程において、成形型5と成形品の離型に際し、離型をスムーズに行うため、成形型5のパターン型24を超音波振動させながら離型する。このため、パターン型24に超音波発生器USを備えている。超音波発生器USによる超音波振動の方向は、離型方向L7及び離型方向L7に直交する面内方向において任意に設定でき、その振幅は、転写するパターンのサイズ以下である。加圧転写後であって離型開始前に、超音波発生器USによりパターン型24を加振し、加振した状態で、成形品1からパターン型24を離型する。離型完了後に超音波発生器USの振動を停止する。超音波振動の効果により離型がスムーズに行え、微細形状パターンの破損を防止でき、成形型5の離型作業効率が向上する。
次に、パターン転写成形工程S5の他の例を、図24(a)〜(c)を参照して説明する。このパターン転写成形工程では、成形品1のパターン部1bを成形品1の他の部分(コア部1a)とは異なる材料を用いて形成する。本成形工程において、まず、図24(a)に示すように、成型用の下型23と上型24aを用いて成形品1のコア部1aを成形する。ここで、上型24aは、最終成形品1から形状パターンを含む表層のパターン部1bを差引いた形状を成形する型である。コア部1aの成形後に上型24aを離型する。
続いて、図24(b)に示すように、下型23に保持された状態のコア部1aに、パターン型24を被せて型閉じする。その後、パターン部1b用の樹脂を充填してコア部1aの表層にパターン部1bを成形する。パターン型24は、前出の型(図13参照)と同じものである。
続いて、図24(c)に示すように、パターン型24を離型し、下型23に備えられた突き出し棒25aを有する突き出し装置25を用いて下型23から成形品1を離型する。成形品1は、拡大図で示すように、コア部1aとその表面に形成されたパターン部1bから成っている。
成形品1をこのような二重構造とすると、容積の多いコア部1aを低価格の一般材料を用いて形成し、要請記の少ない表層のパターン部1bを高機能材料を用いて形成することができる。一般に、高価格である高機能材料の使用量を抑えることにより成形品費用を抑えることができる。また、コア部1aを密着性の良い材料とし、パターン部1bを撥水性の良い材料とすることにより、高撥水機能を持った成形品1を得ることができる。
さらに、光学的用途において、表面の微細形状パターンに基づいた光学特性の制御に加え、コア部1aとパターン部1bとを互いに屈折率の異なる樹脂を用いて成形することによる材料物性に基づいた成形品1の光学特性の制御が可能である。このように、表面の微細形状パターン部分とその他の部分の材質を異なるものとすることにより成形用材料選定の巾が広がるので、微細形状パターン部分に高価ではあるがパターン転写に最適であるという材料を選定する材料費の最適配分や、両部分における異なる材質の相乗効果による新機能の発現などが可能である。なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。
本発明の一実施形態に係る成形転写方法の工程フロー図。 (a)は同上成形転写方法により形成される成形品の3次元形状モデルの斜視図、(b)は(a)の部分断面図。 (a)は同上成形転写方法により形成される成形品のパターンなし状態を示す曲面形状体の斜視図、(b)は(a)の部分断面図。 (a)は同上成形転写方法により形成される成形品のパターンなし曲面を面要素により分割再構成した曲面再構成体の斜視図、(b)は(a)の部分断面図。 同上成形転写方法における曲面マスタ成形工程を説明する断面図。 (a)は同上成形転写方法における曲面マスタの斜視図、(b)は同曲面マスタの断面図。 (a)は同上成形転写方法の分割パターン転写工程において用いられる分割型の斜視図、(b)は(a)のA−A断面図。 同上成形転写方法における分割パターン転写工程を説明する概念図。 (a)は同上分割パターン転写工程を詳細説明する斜視図、(b)は同工程途中における曲面マスタの斜視図。 同上分割パターン転写工程において形成されたパターン転写曲面マスタの斜視図、(b)は同パターン転写曲面マスタの一部断面図。 (a)は同上成形転写方法における成形型作成工程を説明する電気鋳造途中の入れ子型の断面図、(b)は(a)の一部断面図。 (a)は同上成形型作成工程により作成された入れ子型の断面図、(b)は(a)の一部断面図。 同上成形転写方法において用いられる成形型の断面図。 (a)(b)(c)は同上成形転写方法におけるパターン転写成形工程を説明する成形型と成形品の断面図。 (a)は同上成形転写方法により形成された成形品の斜視図、(b)は(a)の一部断面図。 (a)は同上成形転写方法における曲面再構成体の斜視図、(b)は同曲面再構成体の一部断面図、(c)は(b)の一部拡大断面図。 (a)は同上成形転写方法における曲面再構成体の斜視図、(b)は同曲面再構成体の一部拡大斜視図、(c)は(b)のさらに一部拡大斜視図。 (a)は同上成形転写方法における曲面マスタの他の例を示す斜視図、(b)は同曲面マスタの断面図。 (a)は同上成形転写方法における分割パターン転写工程の他の例を示す一部断面概念図、(b)は同工程におけるパターン転写の詳細を示す一部断面概念図。 同上成形転写方法における分割パターン転写工程のさらに他の例を示す一部断面概念図。 同上成形転写方法における分割パターン転写工程のさらに他の例を示す一部断面概念図。 同上成形転写方法における分割パターン転写工程のさらに他の例を示す一部断面概念図。 同上成形転写方法における離型工程の他の例を示す断面図。 (a)〜(c)は同上成形転写方法におけるパターン転写成形工程の他の例を時系列的に示す断面図。
符号の説明
1 成形品
2 曲面マスタ成形型
3 分割型
5 成形型
10 パターン(微細形状パターン)
11 3次元形状モデル
13a 面要素
14 曲面マスタ
14a コーティング層
15 パターン転写曲面マスタ
21 上型
22 下型
23 コア型
24 パターン型
L0 離型方向
S 曲面

Claims (12)

  1. 少なくとも曲面を備え、当該曲面に所定の微細形状パターンを成形転写した成形品を製造する成形転写方法において、
    前記曲面を微小な面要素に分割する面分割工程と、
    前記パターンを備えることなく前記曲面を備えて前記成形品と同一形状を有する曲面マスタを成形する曲面マスタ成形工程と、
    前記各面要素に対応する部位における前記パターン形状を備えた分割型を用いて、前記曲面マスタの前記各面要素に対応する部位に当該パターンを転写する分割パターン転写工程と、
    前記パターンが転写された曲面マスタをもとに電気鋳造法を用いて成形型を作成する成形型作成工程と、
    前記工程により作成された成形型を用いて、前記曲面及び当該曲面に前記パターンを備えた成形品を転写成形するパターン転写成形工程と、
    前記工程により転写成形された成形品を離型する離型工程と、を含むことを特徴とする成形転写方法。
  2. 前記面分割工程は、成形品の3次元形状モデルを用いて前記面要素への分割を行うとともに、前記離型工程における離型に際し前記成形型の離型方向に対する前記パターンの形状がアンダーカットの関係にならないように前記分割を決定する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の成形転写方法。
  3. 前記面分割工程は、前記各面要素に含まれるパターンが当該面要素に隣接する面要素に含まれるパターンに連続するように、前記各パターンの位置及び方向を決定する工程を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の成形転写方法。
  4. 前記曲面マスタ成形工程とパターン転写成形工程は、それぞれ少なくとも2つの型を用いて行われ、前記各工程で用いられる型のうち1つは両工程において共用されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の成形転写方法。
  5. 前記曲面マスタ成形工程は、樹脂を前記曲面マスタの形状に切削加工する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の成形転写方法。
  6. 前記分割パターン転写工程は、前記曲面マスタを形成する材料として熱可塑性樹脂を用いるとともに前記分割型を形成する材料として透明体を用い、前記透明体からなる分割型を透過して前記熱可塑性樹脂からなる曲面マスタにエネルギ線を照射することにより前記曲面マスタを部分的に加熱するとともに当該加熱部分に前記分割型により前記パターンを転写する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の成形転写方法。
  7. 前記分割パターン転写工程は、前記曲面マスタを形成する材料として透明な熱可塑性樹脂を用い、前記透明な曲面マスタを透過してエネルギ線を照射することにより前記曲面マスタの表面を部分的に加熱するとともに当該加熱部分に前記分割型により前記パターンを転写する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の成形転写方法。
  8. 前記分割パターン転写工程は、前記曲面マスタを光造形により作成するとともに前記曲面マスタの表層にUV硬化性樹脂をコーティングし、前記曲面マスタのコーティング層に前記分割型を加圧するとともにUV光により前記コーティング層を硬化させる工程を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の成形転写方法。
  9. 前記分割パターン転写工程は、前記分割型によるパターン転写に際し、前記パターン転写成形工程において前記成形型とともに用いられるコア側の型を、前記分割型による加圧力を受ける下型として用いる工程を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の成形転写方法。
  10. 前記分割パターン転写工程は、前記分割型によるパターン転写後の分割型の離型に際し、前記分割型を超音波振動させながら離型する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の成形転写方法。
  11. 前記離型工程は、前記成形型と成形品の離型に際し、前記成形型を超音波振動させながら離型する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の成形転写方法。
  12. 前記パターン転写成形工程は、成形品の前記パターン部分を当該成形品の他の部分と異なる材料を用いて形成する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の成形転写方法。
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JP2008021640A (ja) * 2006-06-14 2008-01-31 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法
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