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JP2006000747A - フィルタユニット用の継手並びにこの継手を使用したフィルタユニットおよびフィルタ装置 - Google Patents

フィルタユニット用の継手並びにこの継手を使用したフィルタユニットおよびフィルタ装置 Download PDF

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JP2006000747A JP2004179042A JP2004179042A JP2006000747A JP 2006000747 A JP2006000747 A JP 2006000747A JP 2004179042 A JP2004179042 A JP 2004179042A JP 2004179042 A JP2004179042 A JP 2004179042A JP 2006000747 A JP2006000747 A JP 2006000747A
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Abstract

【課題】 単独のフィルタユニット,もしくはこのフィルタユニットの複数が連結されたフィルタ装置において、配管への接続や組込の簡単化を図る。
【解決手段】 内部にフィルタカートリッジ23が収容可能なフィルタ収容体2の開口部に装着されるフィルタユニット用の継手3に対して、軸方向に貫通路8を設けるとともに、この貫通路8の内側に流路9を形成し、前記貫通路8と直交する方向に外部へ向けて開口する供給流路10を設けるとともに、この供給流路10の内側に回収流路12を形成し、前記貫通路8を前記供給流路10と連通させるとともに、前記流路9を前記回収流路12と連通させる。
【選択図】 図5

Description

この発明は、フィルタユニット用の継手と、この継手を使用したフィルタユニットと、このフィルタユニットの複数を連結して処理能力を増減することのできるフィルタ装置に関する。
水処理システムをはじめとする流体処理システムにおいて、流体中から微粒子,塵,化学物質などの不純物や不要物を取り除くために、フィルタカートリッジをハウジング内に収容したフィルタユニットが使用されている。このフィルタカートリッジは、所定量の流体を処理して能力がなくなると、新たなフィルタカートリッジと交換される。また、ハウジングは、一般に、容器や筒体などの収容体を備え、この収容体の開口部に流体の導入路および導出路が設けられた継手を装着する構成である。そして、単一,もしくは複数のフィルタカートリッジを収容可能になっている。
フィルタユニットは、適用されるシステムによって、要求される処理能力がさまざまであり、この処理能力の増減に柔軟に対応することが求められる。たとえば、複数のフィルタカートリッジを収容可能な大型ハウジングを備えたフィルタユニットは、比較的大きな処理能力が求められるシステムに適している。しかしながら、比較的小さな処理能力で十分なシステムでは、余剰の能力や設置スペースが無駄となる。このため、大型ハウジングを備えたフィルタユニットは、汎用性に乏しいと言える。
また、単独のフィルタカートリッジを収容可能なハウジングを備えたフィルタユニットは、小型であって、比較的小さな処理能力で十分なシステムに適している。反面、比較的大きな処理能力が求められる場合には、フィルタユニットの複数を直列接続,もしくは並列接続することにより、処理能力を増加させたフィルタ装置を構成して対応する。しかしながら、フィルタユニットの複数を直列接続する構成は、流体が通過する際の圧力損失が増大するため、あまり採用されない。一方、フィルタユニットの複数を並列接続する構成では、圧力損失の増大を抑制できるメリットを有しているが、それぞれのフィルタユニットを主配管に対して分岐管および集合管を介して接続する必要が生じるため、配管部品の数が増加するとともに、組立の所要時間が多くなってしまう。このため、従来、フィルタユニットの複数を使用する構成に対して、任意の処理容量を設定でき,かつ組立が簡単なフィルタ装置が提案されている。
たとえば、特許文献1および2には、フィルタユニットの複数を連結可能とすることにより、所望の処理能力を自在に与えることのできるフィルタ装置が記載されている。特許文献1および2は、同じ技術思想を有しており、とくにハウジングに装着されている継手の流路構成に特徴を有している。この継手には、フィルタカートリッジの供給部と連通する第一流路と、フィルタカートリッジの回収部と連通する第二流路とがそれぞれ継手を貫通して設けられている。そして、所定個数の継手を隣接させて配置し、第一流路どうしを接続するとともに、第二流路どうしを接続すると、各フィルタカートリッジに対して並列流路が形成される。すなわち、第一流路は分岐管として作用し、第二流路は集合管として作用するようになっている。ここにおいて、特許文献1では、隣接する継手を溶接することにより、各流路の接続を行う構成である。一方、特許文献2では、各流路を中空円筒状の連結具を用いて接続する構成である。
特開平5−111605号公報 特許第2953612号公報
ところで、特許文献1および2に記載されたフィルタユニットは、継手に設けられた第一流路および第二流路がそれぞれ個別に独立配置されており、流体入口および流体出口の軸心位置を近接させる配置に限界がある。このため、単独のフィルタユニット,もしくはこの複数が連結されたフィルタ装置を管路と接続する場合、いずれにおいても接続に困難をともなうことがある。たとえば、既設の配管中に新たにフィルタユニットやフィルタ装置を設ける場合、流体入口および流体出口の軸心位置が近接していないと、管路を切断して直接繋ぎ込むことができず、改めて配管を行うか、別途に継手部材を用意する必要が生じていた。
この発明が解決しようとする課題は、単独のフィルタユニット,もしくはこのフィルタユニットの複数が連結されたフィルタ装置において、配管への接続や組込の簡単化を図ることである。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、内部にフィルタカートリッジが収容可能なフィルタ収容体の開口部に装着されるフィルタユニット用の継手であって、軸方向に貫通路を設けるとともに、この貫通路の内側に流路を形成し、前記貫通路と直交する方向に外部へ向けて開口する供給流路を設けるとともに、この供給流路の内側に回収流路を形成し、前記貫通路を前記供給流路と連通させるとともに、前記流路を前記回収流路と連通させたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、前記継手において、前記貫通路および前記流路は、いわゆる二重管構造になっているので、それぞれの軸心位置を近接,あるいは同軸に配置した形態が可能である。また、前記貫通路は、前記供給流路と連通することにより、被処理流体をフィルタユニット内へ導入するための経路として作用する。一方、前記流路は、前記回収流路と連通することにより、処理流体をフィルタユニットから導出するための経路として作用する。このため、前記継手を使用すると、流体入口および流体出口の軸心位置が近接,あるいは同軸に配置されたフィルタユニットを形成することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の継手と、内部にフィルタカートリッジが収容可能なフィルタ収容体とを備えたフィルタユニットであって、前記フィルタカートリッジの供給部を前記供給流路と連通し、前記フィルタカートリッジの回収部を前記回収流路と連通することを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、被処理流体を前記フィルタカートリッジへ供給できるとともに、前記フィルタカートリッジを通過した処理流体を回収することができる。また、前記フィルタユニットは、請求項1の前記継手を使用しているため、流体入口および流体出口の軸心位置が近接,あるいは同軸に配置されたフィルタユニットを形成することができる。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のフィルタユニットの所定個数を連結して構成したフィルタ装置であって、前記フィルタユニットにおける前記継手を隣接して配置し、前記貫通路どうしを接続するとともに、前記流路どうしを接続することを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、複数の前記フィルタカートリッジに対して並列流路が
形成された一体型の装置を得ることができる。また、前記フィルタ装置は、請求項1の前記継手を使用した前記フィルタユニットから構成されているため、流体入口および流体出口の軸心位置が近接,あるいは同軸に配置されたフィルタ装置を形成することができる。
この発明によれば、フィルタユニット用の継手において、流体の導入経路および導出経路を二重管構造としているため、流体入口および流体出口の軸心位置を近接,あるいは同軸に配置させた形態が可能であるとともに、継手自体を小型化できる。このため、単独のフィルタユニット,もしくはこのフィルタユニットの複数が連結されたフィルタ装置のいずれの状態においても、配管への接続や組込を簡単に行うことができる。また、フィルタユニットまたはフィルタ装置の設置スペースも削減することができる。
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。この実施の形態に係るフィルタユニットは、内部にフィルタカートリッジが収容可能なフィルタ収容体と、このフィルタ収容体の開口部に装着される継手とを主に備えている。
前記フィルタカートリッジは、たとえば糸状,繊維状,微粒状の濾材,吸着材,イオン交換体などを中空円筒形状に形成したものが利用され、また粒状,平膜状,中空糸膜状の濾材,吸着材,イオン交換体などを中空円筒形状に形成した流体透過性の容器内に収容したものが利用される。液体や気体など流体中の不純物や不要物を除去する場合、流体との接触面積を確保する目的から、通常、前記フィルタカートリッジの外側から中空部へ流体を通過させる。すなわち、前記フィルタカートリッジは、外側の空間が被処理流体の供給部になるとともに、中空部の空間が処理流体の回収部になるように使用される。
前記フィルタ収容体は、前記フィルターカートリッジが収容される部材であって、たとえば一端が閉鎖された筒状ケースや容器などが使用される。
前記継手は、前記フィルタ収容体の開口部に装着されて、このフィルタ収容体を封鎖するとともに、前記フィルタカートリッジに対して被処理流体の導入および処理流体の導出を行うための部材である。また、前記継手には、軸方向に貫通路が設けられているとともに、この貫通路の内側に流路が形成されている。ここにおいて、前記流路の軸心位置は、前記貫通路の軸心位置と近接,好ましくは同軸に配置されており、いわゆる二重管構造になっている。
また、前記継手には、前記貫通路と直交する方向に外部へ向けて開口する供給流路が設けられているとともに、この供給流路の内側に回収流路が形成されている。前記供給流路が開口する部分は、前記フィルタ収容体の開口部に装着される。そして、前記貫通路は、前記供給流路と連通されているとともに、前記流路は、前記回収流路と連通されている。
前記継手を前記フィルタ収容体に装着した状態では、前記フィルタカートリッジの一端面は、開口部周縁が前記供給流路と前記回収流路を区画する壁の端面に当接される。一方、前記フィルタカートリッジの他端面は、開口部が閉鎖状態となる。したがって、この状態では、前記貫通路は、前記供給流路を介して前記フィルターカートリッジの供給部と連通している。また、前記流路は、前記回収流路を介して前記フィルタカートリッジの回収部と連通している。
さて、前記フィルタユニットを単体で使用する場合、前記貫通路の両端部には、それぞれ入口継手および出口継手が装着される。前記入口継手および前記出口継手には、それぞれ流入路および流出路が形成されており、前記継手に装着される側と対向する側において
、外部の配管と接続される。ここにおいて、前記流入路および前記流出路の軸心位置は、前記貫通路の軸心位置と近接,好ましくは同軸になるように配置される。
また、前記流路の入口側端部は、キャップにより封鎖される。このキャップは、たとえば合成ゴムなどの弾性材料で形成され、前記入口継手を装着したときに、前記流路の入口側端部と当接するように構成されている。また、前記キャップは、前記流路の入口側端部に接着,溶接などの手段により直接固定してもよい。
一方、前記流路の出口側端部は、前記流出路と接続される。たとえば、合成ゴムなどの弾性材料で形成した円筒形状の接続部材を使用し、この接続部材の両端部をそれぞれ前記流路の出口側端部と前記流出路の入口側端部に当接させて、連続する経路を形成するように構成する。また、前記流路の出口側端部と前記流出路の入口側端部とを接着,溶接などの手段により直接接続してもよい。
ここで、前記フィルタユニットの作用について説明する。まず、不純物や不要物を含む被処理流体を前記流入路から供給する。前記貫通路へ流入した被処理流体は、前記供給流路を経由して、前記フィルタカートリッジの供給部へ導入される。ここにおいて、前記流路は、入口側端部が前記キャップにより封鎖され、出口側端部が前記流出路と接続されているため、被処理流体の前記流路内への流入が遮断される。引き続き被処理流体は、前記フィルタカートリッジの供給部から回収部へ向かって流れ、被処理流体中の不純物などは、前記フィルターカートリッジを通過する過程で除去される。そして、不純物などの除去された処理流体は、前記フィルタカートリッジの回収部で集合したのち、前記回収流路,前記流路および前記流出路をこの順で流れて前記フィルタユニットの外部へ供給される。
つぎに、前記フィルタユニットの複数を連結して、処理能力を増加させたフィルタ装置について説明する。
このフィルタ装置は、前記フィルタユニットの所定個数が直列に連結され、前記フィルタユニットにおける前記継手が隣接して配置されている。そして、前記貫通路どうしが接続されているとともに、前記流路どうしが接続されている。
前記貫通路どうしの接続は、たとえば第一の貫通路の出口側端部と第二の貫通路の入口側端部とが当接するように各継手を配置する。すなわち、前段に配置された継手の貫通路の出口側端部と次段に配置された継手の貫通路の入口側端部とが当接するように、つぎつぎに各継手を配置する。ここにおいて、第一の貫通路の出口側端部と第二の貫通路の入口側端部の間にOリングなどのシール部材を介在させて、密閉性を高めた構成とすることもできる。
一方、前記流路どうしの接続は、たとえば合成ゴムなどの弾性材料で形成された円筒形状の接続部材を使用し、第一の流路の出口側端部とこの接続部材の入口側端部とが当接するとともに、この接続部材の出口側端部と第二の流路の入口側端部とが当接するように各継手を配置する。すなわち、前段に配置された継手の流路の出口側端部と次段に配置された継手の流路の入口側端部とが前記接続部材を介して連続する経路を形成するように、つぎつぎに各継手を配置する。ここにおいて、前記接続部材を使用することなく、第一の流路の出口側端部と第二の流路の入口側端部と当接させるように構成してもよい。この場合、第一の流路の出口側端部と第二の流路の入口側端部の間にOリングなどのシール部材を介在させると、密閉性を高めることができる。
そして、前記継手どうしを,たとえば接着,溶接などの接合手段によって連結するか、あるいはボルトおよびナットなどの結合手段によって連結すると、前記貫通路どうしおよ
び前記流路どうしの接続が達成される。ここにおいて、前記継手どうしの連結をボルトおよびナットを使用して行うと、前記フィルタ装置を設置した後においても、前記フィルタユニットの増減や交換を容易に行うことができる。
さて、前記フィルタ装置において、接続状態の前記貫通路の両端部には、それぞれ前記入口継手および前記出口継手が装着される。この状態において、前記流入路および前記流出路の軸心位置は、前記貫通路の軸心位置と近接,好ましくは同軸になるように配置される。
また、前記流路の入口側端部は、キャップにより封鎖される。このキャップは、たとえば合成ゴムなどの弾性材料で形成され、前記入口継手を装着したときに、前記流路の入口側端部と当接するように構成されている。また、前記キャップは、前記流路の入口側端部に接着,溶接などの手段により直接固定してもよい。
一方、前記流路の出口側端部は、前記流出路と接続される。たとえば、合成ゴムなどの弾性材料で形成した円筒形状の接続部材を使用し、この接続部材の両端部をそれぞれ前記流路の出口側端部と前記流出路の入口側端部に当接させて、連続する経路を形成するように構成する。また、前記流路の出口側端部と前記流出路の入口側端部とを接着,溶接などの手段により直接接続してもよい。
このように構成された前記フィルタ装置の外見は、前記各フィルタユニットの直列接続になっているが、その内部流路は、個々の前記フィルタカートリッジに対して並列流路が形成されている。
ここで、前記フィルタ装置の作用について説明する。まず、不純物や不要物を含む被処理流体を前記流入路から供給する。前記貫通路へ流入した被処理流体は、前記各フィルタユニットにおいて、それぞれの前記供給流路を経由して、それぞれの前記フィルタカートリッジの供給部へ分配される。ここにおいて、前記流路は、入口側端部が前記キャップにより封鎖され、出口側端部が前記流出路と接続されているため、被処理流体の前記流路内への流入が遮断される。引き続いて被処理流体は、それぞれの前記フィルタカートリッジにおいて、供給部から回収部へ向かって流れ、被処理流体中の不純物などは、前記フィルタカートリッジを通過する過程で除去される。そして、不純物などの除去された処理流体は、前記フィルタカートリッジのそれぞれにおいて回収部で集合したのち、前記回収流路を経由して前記流路へ流出する。この処理流体は、前記流路を流れながら合流し、前記流出路を介して前記フィルタ装置の外部へ供給される。
以上説明したように、フィルタユニット用の継手において、流体の導入経路および導出経路を二重管構造としているため、流体入口および流体出口の軸心位置を近接,あるいは同軸に配置させた形態が可能である。したがって、この発明によれば、単独のフィルタユニット,もしくはこのフィルタユニットの複数が連結されたフィルタ装置のいずれの状態においても、配管への接続や組込を簡単に行うことができる。また、継手自体も小型になるため、フィルタユニットまたはフィルタ装置の設置スペースを削減できる。
以下、この発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。まず、この発明の第一実施例は、単独のフィルタカートリッジを使用して、水中の微粒子,塵,有機物質,残留塩素などを除去するフィルタユニットに適用した例である。
図1は、フィルタユニット1の組立状態の外観を示している。このフィルタユニット1は、フィルタ収容体2と継手3とを主に備えている。前記フィルタ収容体2は、内部にフ
ィルタカートリッジ(図示省略)を収容する収容筒4と、この収容筒4の一端側に装着された蓋部材5とを備えている。そして、前記継手3は、前記収容筒4の他端側に装着されている。また、前記継手3には、被処理水が流れる管路(図示省略)と接続され、前記フィルタユニット1内へ被処理水を導入するための入口継手6と、処理水を流す管路(図示省略)と接続され、前記フィルタユニット1内から処理水を導出するための出口継手7とがそれぞれ装着されている。
ここで、図2〜4を参照して、前記継手3の構成について説明する。図2は、前記継手3について、図1の正面方向から見た縦断面図である。図3は、図2のIII−III線断面図であり、図4は、図2のIV−IV断面図である。
前記継手3には、軸方向に貫通する円筒状の貫通路8が設けられており、この貫通路8の内側に流路9が形成されている。ここにおいて、この流路9の軸心位置は、前記貫通路8の軸心位置と同軸となるように形成されている。すなわち、前記流路9の軸心位置は、前記貫通路8の軸心位置と同軸に配置されている。また、前記継手3には、前記貫通路8と直交する方向に外部へ向けて開口する供給流路10が設けられており、この供給流路10の内側に環状壁11で区画された回収流路12が形成されている。前記貫通路8は、前記供給流路10と連通しており、また前記流路9は、前記回収流路12と連通している。前記供給流路10が開口する部分には、前記収容筒4の接続端部を当接する第一段差部13が設けられている。さらに、前記流路9の前記収容筒4との接続側と反対側の内壁には、前記回収流路12の軸心上にネジ穴14が設けられており、このネジ穴14の内周面には雌ネジ(図示省略)が形成されている。
前記継手3において、前記貫通路8が開口する両端部には、それぞれ対称に第一締付フランジ15,15が形成されている。この各第一締付フランジ15には、複数の第一ボルト穴16,16,…が設けられており、前記継手3に隣接して前記入口継手6,前記出口継手7または別体の前記継手3を配置した場合に、隣接する部材どうしをボルトおよびナットを使用して結合できるようになっている。
また、前記貫通路8の入口側端部には、環状の第一凹部17が設けられており、また出口側端部には、環状の第一凸部18が設けられている。ここにおいて、前記第一凹部17の内径は、前記第一凸部18の外径とほぼ同じがやや大きめに設定されており、第一の継手の前記第一凸部18を第二の継手の前記第一凹部17へ嵌合できるようになっている。また、前記貫通路8の入口側内壁には、軸方向に沿って溝部19が設けられている。
つぎに、図5および図6を参照して、前記フィルタユニット1の組立状態における内部構成を詳細に説明する。図5は、図1の正面方向から見た縦断面図であり、図6は、図5のVI−VI線断面図である。
前記収容筒4は、両端部にフランジ20が形成された円筒であり、端部の一方にカップ形状の前記蓋部材5を装着すると、前記フィルタ収容体2が形成される。具体的には、前記蓋部材5の開口部には、前記第一段差部13と同一形状の第二段差部21が設けられており、この第二段差部21にOリング22を配置した状態で前記フランジ20が嵌合されている。一方、前記継手3に対しては、前記第一段差部13にOリング22を配置した状態で前記フランジ20が嵌合されている。
前記フィルタ収容体2内には、前記継手3側から、フィルタカートリッジ23,フィルタ受け24およびスプリング25がこの順で配置されている。前記フィルタカートリッジ23は、濾材や吸着材を使用して中空円筒形状に形成したものであって、濾過処理の目的に応じて、たとえば糸巻きフィルタ(ワインドフィルタ),メンブレンフィルタ,活性炭
フィルタ,イオン交換フィルタ,セラミックフィルタなどが適用される。前記フィルタ受け24は、前記フィルタカートリッジ23の開口部口径よりも大きな外径に設定され,かつ中心部が穿孔された円盤状の部材である。
組立状態においては、前記フィルタ収容体2と前記継手3は、タイロッド26で結合されている。このタイロッド26は、先端に雄ネジ(図示省略)が形成されたシャフト27と、このシャフト27の末端に接続されたハンドル28とから構成されている。前記蓋部材5の頭頂部(図5の下端部)には、貫通孔29が設けられており、この貫通孔29から前記タイロッド26を前記スプリング25の中空部(符号省略),前記フィルタ受け24の孔(符号省略)および前記フィルタカートリッジ23の中空部(符号省略)を貫通するように挿入し、前記雄ネジ部を前記ネジ穴14に接続することにより、前記フィルタ収容体2と前記継手3とが結合される。ここにおいて、前記タイロッド26と前記貫通孔29の隙間は、Oリングなどのシール部材(図示省略)を介在させて液密に保持されている。
前記フィルタ収容体2に前記継手3を結合した状態では、前記フィルタカートリッジ23一端側の開口部は、その周縁部が前記供給流路10と前記回収流路12を区画している前記環状壁11の端部へ前記スプリング25によって押し付けられている。一方、前記フィルタカートリッジ23の他端側の開口部は、前記フィルタ受け24が前記スプリング25によって押し付けられて閉鎖されている。すなわち、この状態では、前記供給室10は、前記フィルタカートリッジ23の外側の空間部30(以下、「供給部30」と云う。)へ連通しており、前記回収流路12は、前記フィルタカートリッジ23の内側の空間部31(以下、「回収部31」と云う。)へ連通している。
ところで、前記継手3の入口側には前記入口継手6が装着されているとともに、前記継手3の出口側には前記出口継手7が装着されている。前記入口継手6には、軸方向に貫通する円筒状の流入路32が形成されており、この流入路32と直交する方向に外部へ向けて開口する第一圧力計接続口33が設けられている。この第一圧力計接続口33には、通常、被処理水の供給圧力を計測するための圧力計や圧力センサなどが接続されるが、これらを接続しない場合は、プラグ(図示省略)で封鎖される。
前記入口継手6の出口側には、第二締付フランジ34が形成されており、この第二締付フランジ34には、複数の第二ボルト穴35,35,…が設けられている。また、前記流入路32の出口側端部には、環状の第二凸部36が設けられている。この第二凸部36の内径は、前記第一凹部17の内径とほぼ同じがやや小さめに設定されており、この第二凸部36が隣接する前記継手3の前記第一凹部17へ嵌合されている。ここにおいて、嵌合された前記第二凸部36と前記第一凹部17の間には、Oリング(図示省略)を配置する。そして、前記継手3と前記入口継手6とは、対応する位置の前記各第一ボルト穴16および前記各第二ボルト穴35に対して、ボルト(図示省略)とナット(図示省略)を使用して結合される。
一方、前記出口継手7には、軸方向に貫通する円筒状の流出路37が形成されており、この流出路37と直交する方向に外部へ向けて開口する第二圧力計接続口38が設けられている。この第二圧力計接続口38は、通常、処理水の供給圧力を計測するための圧力計や圧力センサなどが接続されるが、これらを接続しない場合は、プラグ(図示省略)で封鎖される。また、前記流出路37内には、環状の第三段差部39が設けられている。
前記出口継手7の入口側には、第三締付フランジ40が形成されており、この第三締付フランジ40には、複数の第三ボルト穴41,41,…が設けられている。また、前記流出路37の入口側端部には、環状の第二凹部42が設けられている。この第二凹部42の内径は、前記第一凸部18の外径とほぼ同じがやや大きめに設定されており、隣接する前
記継手3の前記第一凸部18がこの第二凹部42へ嵌合されている。ここにおいて、嵌合された前記第一凸部18と前記第二凹部42の間には、Oリング(図示省略)を配置する。そして、前記継手3と前記出口継手7とは、対応する位置の前記各第一ボルト穴16および前記各第三ボルト穴41に対して、ボルト(図示省略)とナット(図示省略)を使用して結合される。
ところで、前記流路9の入口側端部は、キャップ43により封鎖されている。このキャップ43は、合成ゴムで形成された円盤状の部材であり、このキャップ43の周縁部がキャップ押付板44によって前記流路9の入口側端部に押し付けられている。前記キャップ押付板44は、前記溝部19に沿って垂直に配置され、前記キャップ43と当接される側と反対側の端面を前記第二凸部36の端面に当接させることにより固定している。
一方、前記流路9の出口側端部は、第一接続部材45により前記流出路37と接続されている。この第一接続部材45は、合成ゴムで形成された円筒形状の部材であり、この第一接続部材45の両端部がそれぞれ前記流路9の出口側端部と前記第三段差部39に当接されている。ここにおいて、前記第一接続部材45は、前記流路9の出口側端部と前記第三段差部39で挟持することによって固定している。したがって、前記キャップ43および前記第一接続部材45が組み込まれた状態では、前記流入路32は、前記流路9と連通することなく、前記貫通路8と連通している。また、前記流出路37は、前記貫通路8と連通することなく、前記流路9と連通している。
さて、ここで前記フィルタユニット1の作用について説明する。まず、微粒子,塵,残留塩素などの不純物や不要物を含む被処理水を前記流入路32から供給する。前記貫通路8へ流入した被処理水は、前記供給流路10を経由して、前記供給部30へ導入される。ここにおいて、前記流路9の入口側端部が前記キャップ43により封鎖され、出口側端部が前記流出路37と接続されているため、被処理水の前記流路9内への流入が遮断される。被処理水は、前記供給部30から前記回収部31へ向かって流れ、被処理水中の不純物などは、前記フィルタカートリッジ23の濾材や吸着材を通過する過程で除去される。そして、不純物などの除去された処理水は、前記回収部31で集合したのち、前記回収流路12,前記流路9,前記第一接続部材45の中空部(符号省略)および前記流出路37をこの順で流れて前記フィルタユニット1の外部へ供給される。
つぎに、この発明の第二実施例について、図7〜図9に基づいて説明する。この第二実施例は、複数のフィルタユニットを使用して、水中の微粒子,塵,有機物質,残留塩素などを除去する能力を高めたフィルタ装置に適用した例である。図7〜図9において、前記実施例1と同一の符号は、同一の部材を示しており、その詳細な説明は省略する。
図7は、フィルタ装置46の組立状態の外観を示している。このフィルタ装置46は、3基のフィルタユニット1から構成され、それぞれの継手3が隣接して直列に配置されている。前記フィルタユニット1の構成については、前記実施例1で説明したとおりである。また、第一段目および第三段目の各継手3には、ぞれぞれ入口継手6および出口継手7が装着されている。そして、前記入口継手6には、第一圧力計47が接続されているとともに、前記出口継手7には、第二圧力計48が接続されている。
図8および図9は、前記フィルタ装置46の組立状態における内部構成を示す図である。図8は、図7の正面方向から見た縦断面図であり、図9は、図8のIX−IX線断面図である。
まず、前段に配置された継手3の第一凸部18と次段に配置された継手3の第一凹部1
7とが嵌合するように、つぎつぎに各継手3を配置する。ここにおいて、前記第一凹部17と前記第一凸部18の間は、Oリング(図示省略)配置して液密に保持する。この結果、前段および後段の貫通路8どうしが接続され、この貫通路8が連続する経路が形成される。
また、前段および後段の各流路9は、合成ゴムで形成された円筒形状の第二接続部材49を使用して接続されている。具体的には、前段の流路9の出口側端部が前記第二接続部材49の入口側端部と当接し,かつ後段の流路9の入口側端部が前記第二接続部材49の出口側端部と当接するように、つぎつぎに各継手3を配置する。この結果、前段および後段の流路9どうしが接続され、この流路9が連続する経路が形成される。
この状態では、前段の出口側の第一締付フランジ15と、次段の入口側の第一締付フランジ15とが密着される。そして、前段および次段の各継手3は、それぞれの第一ボルト穴16,16,…の位置を対応させた状態でボルト(図示省略)とナット(図示省略)を使用して結合される。
前記入口継手6の装着側において、前記流路9の入口側端部は、前記キャップ43により封鎖されている。このキャップ43は、その周縁部が前記キャップ押付板44によって前記流路9の入口側端部に押し付けられている。前記キャップ押付板44は、前記溝部19に沿って垂直に配置され、前記キャップ43と当接される側と反対側の端面を前記第二凸部36の端面に当接させることにより固定している。
一方、前記出口継手7の装着側において、前記流路9の出口側端部は、前記第一接続部材45により前記流出路37と接続されている。具体的には、前記第一接続部材45の両端部は、それぞれ前記流路9の出口側端部と前記第三段差部39に当接されている。ここにおいて、前記第一接続部材45は、前記流路9の出口側端部と前記第三段差部39で挟持することによって固定している。したがって、前記キャップ43および前記第一接続部材45が組み込まれた状態では、前記流入路32は、前記流路9と連通することなく、前記貫通路8と連通している。また、前記流出路37は、前記貫通路8と連通することなく、前記流路9と連通している。したがって、前記フィルタ装置46は、複数の前記フィルタユニット1が直列状に接続されているが、内部流路は個々の前記フィルタカートリッジ23に対して並列流路が形成されている。
さて、ここで前記フィルタ装置46の作用について説明する。まず、微粒子,塵,残留塩素などの不純物や不要物を含む被処理水を前記流入路32から供給する。前記貫通路8へ流入した被処理水は、それぞれの前記フィルタユニット1において、前記供給流路10を経由して、前記供給部30へ分配される。ここにおいて、第一段目の前記流路9の入口側端部が前記キャップ43により封鎖され、第三段目の前記流路9の出口側端部が前記流出路37と接続されているため、被処理水の前記流路9内への流入が遮断される。被処理水は、それぞれの前記フィルタカートリッジ1において、前記供給部30から回収部31へ向かって流れ、被処理水中の不純物などは、前記フィルタカートリッジ23の濾材や吸着材を通過する過程で除去される。そして、不純物などの除去された処理水は、前記回収部31で集合したのち、前記回収流路12を経由して前記流路9へ流出する。この処理水は、前記各流路9,前記第一接続部材45の中空部(符号省略)および前記各第二接続部材49の中空部(符号省略)で形成された経路内で合流し、前記流出路37を介して前記フィルタ装置46の外部へ供給される。
前記実施例2では、前記フィルタ装置46を3基の前記フィルタユニット1で構成しているが、このフィルタユニット1の数量は、濾過処理で要求される処理能力に応じて任意
に設定することができる。すなわち、前記フィルタ装置46は、適用されるシステムで必要とされる処理能力や前記フィルタカートリッジ23の交換頻度などを考慮して、2基以上の前記フィルタユニット1を連結して構成することができる。
前記実施例1および2では、被処理水を前記フィルタカートリッジ23に対して、前記供給部30から前記回収部31へ流すようにしているが、この被処理水の供給方向が逆になるように設定してもよい。すなわち、前記流出路37から被処理水を供給し、前記流入路32から処理水を採取すると、前記回収部31から前記供給部30へ向かって濾過処理を行うことができる。
フィルタユニットの組立状態の外観図 継手の縦断面 図2のIII−III線断面図 図2のIV−IV線断面図 フィルタユニットの組立状態の縦断面図 図5のVI−VI線断面図 フィルタ装置の組立状態の外観図 フィルタ装置の組立状態の縦断面図 図8のIX−IX線断面図
符号の説明
1 フィルタユニット
2 フィルタ収容体
3 継手
8 貫通路
9 流路
10 供給流路
12 回収流路
23 フィルタカートリッジ
30 供給部
31 回収部
46 フィルタ装置

Claims (3)

  1. 内部にフィルタカートリッジ23が収容可能なフィルタ収容体2の開口部に装着されるフィルタユニット用の継手3であって、
    軸方向に貫通路8を設けるとともに、この貫通路8の内側に流路9を形成し、
    前記貫通路8と直交する方向に外部へ向けて開口する供給流路10を設けるとともに、この供給流路10の内側に回収流路12を形成し、
    前記貫通路8を前記供給流路10と連通させるとともに、前記流路9を前記回収流路12と連通させたことを特徴とするフィルタユニット用の継手。
  2. 請求項1に記載の継手3と、内部にフィルタカートリッジ23が収容可能なフィルタ収容体2とを備えたフィルタユニット1であって、
    前記フィルタカートリッジ23の供給部30を前記供給流路10と連通し、
    前記フィルタカートリッジ23の回収部31を前記回収流路12と連通することを特徴とするフィルタユニット。
  3. 請求項2に記載のフィルタユニット1の所定個数を連結して構成したフィルタ装置46であって、
    前記フィルタユニット1における前記継手3を隣接して配置し、
    前記貫通路8どうしを接続するとともに、前記流路9どうしを接続することを特徴とするフィルタ装置。


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