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JP2006096501A - インクジェット記録材料のオフセット枚葉印刷方法 - Google Patents

インクジェット記録材料のオフセット枚葉印刷方法 Download PDF

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JP2006096501A
JP2006096501A JP2004283608A JP2004283608A JP2006096501A JP 2006096501 A JP2006096501 A JP 2006096501A JP 2004283608 A JP2004283608 A JP 2004283608A JP 2004283608 A JP2004283608 A JP 2004283608A JP 2006096501 A JP2006096501 A JP 2006096501A
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Takeo Sugiyama
武夫 杉山
Yukie Fujita
幸英 藤田
Takeshi Nagashima
武 永島
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

【課題】本発明の課題は、基材としてポリオレフィン樹脂被覆紙または高分子フィルムを用い、少なくとも片面に無機微粒子と親水性バインダーを含有するインク受容層を設けたインクジェット記録材料を用いるオフセット枚葉印刷方法に関するものであり、詳しくはハガキ用インクジェット記録材料の宛名面の印刷においてブランケットの汚れが少なく、且つ耐傷性が良好なハガキ用インクジェット記録材料の印刷方法を提供するものである。
【解決手段】基材としてポリオレフィン樹脂被覆紙または高分子フィルムの少なくとも片面に無機微粒子と親水性バインダーを含有するインク受容層を設けたインクジェット記録材料を用いるオフセット枚葉印刷方法において、フィーダー部のコロの巾が15.0mm以上、またはフィーダー部のコロの硬度が70°以下にすることによって達せられる。
特に、空隙率が45%以上であるインク受容層を設けたインクジェット記録材料において顕著な効果が認められる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリオレフィン樹脂を被覆した樹脂被覆紙または高分子フィルムの少なくとも片面に無機微粒子と親水性バインダーを含有するインク受容層を設けたインクジェット記録材料を用いるオフセット枚葉印刷方法に関するものであり、詳しくは宛名面の印刷においてブランケットの汚れが少なく、且つ耐傷性が良好なハガキ用インクジェット記録材料のオフセット枚葉印刷方法を提供するものである。
インクジェット記録方式に使用される記録材料として、通常の紙やインクジェット記録用紙と称される支持体上に非晶質シリカ等の顔料とポリビニルアルコール等の水溶性バインダーからなる多孔質のインク受容層を設けてなる記録材料が知られている。
既に、シリカ等の含珪素顔料を水系バインダーと共に紙支持体に塗布して得られる記録材料は多く提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、気相法による合成シリカ微粒子(以降、気相法シリカと称す)を用いた記録材料についても多くの技術が開示されている(例えば、特許文献3,4参照)。気相法シリカは、一次粒子の平均粒径が数nm〜数十nmの超微粒子であり、高い光沢と高いインク吸収性が得られるという特徴がある。しかし、超微粒子であるが故に、オフセット印刷の搬送時に傷が発生しやすいという問題がある。
インク受容性被覆層の反対面に特定の滑剤を含有させてプリンターの搬送性を向上させる記録用紙が提案されているが(例えば、特許文献5参照)、保存時のブロッキング性の問題、インク受容面の傷の問題がある。また、支持体の裏塗り層に球状微粒子ポリマーを含有させる記録シートが提案されているが(例えば、特許文献6参照)、球状微粒子ポリマー単独では製造時、加工時等でインク受容層表面に傷がつきやすく、特にインク受容層に微細な無機微粒子を用いた場合には傷が目立ちやすい問題がある。
インクジェット記録材料の支持体としては、従来、紙が一般的に用いられており、紙自体にインク吸収層としての役割を持たせていた。近年、フォトライクの記録シートが要望される中、紙支持体を用いた記録シートは、光沢、質感、耐水性、印字後のコックリング(皺あるいは波打ち)等の問題があり、耐水性加工された紙支持体、例えば、紙の両面にポリエチレン等のポリオレフィン樹脂をラミネートした樹脂ラミネート紙(ポリオレフィン樹脂被覆紙)や高分子フィルム等が用いられるようになってきた(例えば、特許文献7参照)。しかしながら、これらの耐水性支持体は、紙支持体と違ってインク受容層を設けた表面の平滑性が高く、特にインク受容層に微細な無機微粒子を用いた場合には傷が目立ちやすい問題がある。
従来まで、ハガキのように両面がインクジェット記録適性を有し、表面にフォトライクな高い光沢性、印字画質が要求される場合には表面での搬送性、耐傷性の改良には特に光沢性の低下による制限が有るために難しく、十分な特性が得られなかった。
そのような状況の中で、紙基材に顔料層を設けるインクジェット記録用両面記録紙が提案されているが(例えば、特許文献8参照)、十分な光沢性、印字画像が得られなかった。また、インク受理層を有する原紙をポリオレフィン樹脂ラミネート層で貼り合わせる提案がなされたが(例えば、特許文献9参照)、特に高光沢なインク受容層を有する場合の貼り合わせ時の傷の発生が懸念され、プリンターでの搬送性や耐傷性については十分ではなかった。
さらに、紙基材の一方の面に比較的薄い疎水性樹脂層を介して多孔性のインク吸収層を有し、他面に直接インク吸収層を有するインクジェット記録用紙の提案がなされているが(例えば、特許文献10参照)、片面のみに疎水性樹脂層を設けているためにカール性の問題が発生しやすくプリンターでの搬送性に問題があった。特にハガキの宛名面のインク受容層には予め枠線等を印刷するのが一般的であるが、印刷時に傷が発生する可能性が大きく、またカールが大きいと印刷適性が低下するばかりではなく、特に通信面のインク受容層が高光沢でインクジェット用インクの吸収性が高い場合にはプリンターでの搬送時においても傷が発生しやすい問題があった。
従来、基紙面がポリオレフィン樹脂で被覆された樹脂被覆紙型支持体は写真用支持体などで公知である。
写真用支持体は、基紙がフィルム形成能ある樹脂、好ましくはポリオレフィン樹脂で被覆された技術が開示されている(例えば、特許文献11,12参照)。また、ハロゲン化銀感光材料の迅速写真現像処理方式が適用されて以来、基紙の両面がポリエチレン系樹脂で被覆された写真用支持体が、写真印画紙用として主に実用化されており、必要に応じてその一方の画像形成側の樹脂層中には鮮鋭度を付与するために、通常二酸化チタン顔料を含有している。
基紙面がポリオレフィン樹脂で被覆された樹脂被覆型印刷材料については、基紙上に無機充填剤を高充填した合成樹脂層を設けた印刷用紙が開示されている(例えば、特許文献13参照)。また、樹脂被覆層に変性ポリオレフィン樹脂やアクリル酸エステル系樹脂とポリオレフィン樹脂との共用によるインキの接着性改良が開示されている(例えば、特許文献14,15参照)。
これら樹脂被覆型印刷材料は、通常ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂を高温にて溶融し、基紙の表面に流延する、いわゆる押出コーティング法にて生産される。その際、ポリオレフィン系樹脂で印刷用途に必要な特性であるひっかきにより表面に傷がつきにくい、いわゆる耐ひっかき性の良好な樹脂は、概して基紙と樹脂との接着性が弱く、印刷の際にインクタックによる剥離が発生する場合がある。押出コーティング前に予め基紙表面をコロナ処理などで活性化するが、それでも基紙と樹脂層の接着力の低下が起こり、いわゆるブランケットの汚れが発生しやすいという問題点を有していた。
この問題に関連して、ポリオレフィン樹脂被覆紙の基紙表面に、いわゆるプライマーと呼ばれる様々な物質を塗布して基紙と樹脂層との接着性を改良した写真用支持体に関する技術が提案されている。また、紙の表面に少なくともエチレンおよびアクリル酸(またはメタアクリル酸)の塩を構成要素とする共重合体が適用されたポリオレフィン樹脂被覆紙からなる写真用支持体に関する技術が提案されている(例えば、特許文献16参照)。さらには、紙の表面にポリビニルアルコールとイソシアネート系化合物とを含む液を塗布、あるいは紙の表面に少なくともエチレンと不飽和ジカルボン酸もしくはその誘導体を構成要素とする共重合体を塗布したポリオレフィン樹脂被覆紙からなる写真用支持体に関する技術も提案されている(例えば、特許文献17,18参照)。
上記特許文献以外にも、下記内容の技術が提案されている。
・紙の表面にアイオノマーが塗布されたポリオレフィン樹脂被覆紙からなる写真用支持
体についての開示がある(例えば、特許文献19参照)。
・微分散性酸化アルミニウムを含む層を紙の上に設けたポリオレフィン樹脂被覆紙から
なる写真用支持体についての開示がある(例えば、特許文献20参照)
・エチレン/アクリル酸コーポリマーを含む水分散液を基紙上に塗布したポリオレフィ
ン樹脂被覆紙からなる写真用支持体についての開示がある(例えば、特許文献21,
22参照)。
・イソブチレン、N−フェニルマレインイミドおよびマレイン酸塩からなる共重合ポリ
マーを原紙の表面に有するポリオレフィン樹脂被覆紙からなる写真用支持体について
の開示がある(例えば、特許文献23参照)。
・シランカップリング剤を表面に有するポリオレフィン樹脂被覆紙からなる写真用支持
体についての開示がある(例えば、特許文献24参照)。
しかしながら、これらの先行技術に開示された物質を基紙に塗布しても、特に耐ひっかき性の良好なポリオレフィン樹脂や帯電防止剤を含有した樹脂組成物を被覆した場合では、印刷時のインクタックによる剥離性の向上には全く効果が無いか、効果があっても不十分であり、また印刷時のインクタックによる剥離性は写真用での基紙と樹脂層との接着性評価とは異なった特性と予想される。
フィルム又はラミネート紙上への塗布層の塗設技術の開示としては、ラミネート紙上に顔料、バインダー、撥水剤、界面活性剤を含有した層を設ける海図や地図用紙が開示されている(例えば、特許文献25参照)。また、ポリオレフィンラミネート層上にコロイド状シリカ及び重硫酸アンモニウム含有層を設ける紙の製造方法についても開示されている(例えば、特許文献26参照)。さらには、インク接着性改良目的で延伸フィルム上にラテックスと無機粉末の層を塗設する合成紙の開示がある(例えば、特許文献27参照)。
しかしながら、これらの先行技術に開示された層(表面層)をラミネート紙、フィルム上に塗設しても、インク接着性向上効果は少なく、効果を上げるために塗設量を増す必要が生じるが、塗設量を増すとラミネート紙やフィルム本来の高平滑性、光沢性が低下する。又、ラミネート紙やフィルムと表面層との接着性が悪化しやすい。
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討してきたが、インクジェット適性とオフセット適性の相反する特性を付与することは非常に困難であり、配合の処方面からは自ずと限界があることを見出した。
上で述べたように、印刷用樹脂被覆紙やインクジェット記録材料については、配合面から各種検討されてきている。一方、写真用支持体では、ポリオレフィン樹脂で被覆された樹脂被覆紙は公知であるが、本発明のごとくオフセット印刷サイドから対策をとったハガキ用インクジェット記録材料のオフセット枚葉印刷方法は未だ見あたらない。
特開昭55−51583号公報 特開昭64−11877号公報 特公平3−56552号公報 特開平11−34481号公報 特開平6−55830号公報 特開平7−180025号公報 特開2001−96897号公報 特開平8−260382号公報 特開平8−11422号公報 特開2000−301823号公報 特公昭55−12584号公報 米国特許第3,501,298号 特開平2−33399号公報 特開平3−64598号公報 特開平3−64599号公報 特公昭51−25337号公報 特開昭54−56422号公報 特開昭54−111331号公報 特開昭55−4027号公報 特公昭59−12167号公報 特開昭61−230142号公報 特開平1−180538号公報 特開平4−149431号公報 特開平4−149432号公報 実公昭51−15552号公報 特公昭55-29200号公報 特開昭62−53345号公報
従って、本発明の目的は、少なくとも片面のインク受理層が高光沢でインク吸収性が良好なフォトライクな画質と良好な触感が得られるインクジェット記録材料のオフセット枚葉印刷方法に関するもの、特に予め宛名面に枠印刷などを施す場合の印刷適性が良好なハガキ用インクジェット記録材料のオフセッット枚葉印刷方法を提供することである。
本発明者らが前述の問題点を解決するために鋭意検討した結果、基材としてポリオレフィン樹脂被覆紙または高分子フィルムの少なくとも片面に無機微粒子と親水性バインダーを含有するインク受容層を設けたインクジェット記録材料の印刷方法において、フィーダー部のコロの巾が15.0mm以上、またはフィーダー部のコロの硬度が70°以下に、あるいはこれらを併用する、即ちコロの巾を15.0mm以上且つ硬度が70°以下にすることによって達せられる。
さらには、前記インクジェット記録材料が基材の両面に無機微粒子と親水性バインダーを含有するインク受容層を設けたハガキ用インクジェット記録材料である場合に達せられる。特に、空隙率が45%以上であるインク受容層を設けたインクジェット記録材料において顕著な効果が認められる。
本発明によれば、良好なインクジェット適性を有するインクジェット記録材料でも、印刷上問題なくオフセット枚葉印刷ができる。
本発明の印刷用紙について、以下詳細に説明する。
本発明で基材として用いる両面ポリオレフィン樹脂被覆紙は、パルプ成分を主体とする原紙とポリオレフィン樹脂よりなる。原紙は通常の天然パルプを成分とするものあるいは合成パルプや合成繊維等でもよい。これらの中では針葉樹材パルプ、広葉樹材パルプ、針葉樹広葉樹混合パルプの木材パルプを主成分とする天然パルプ紙が有効である。
これらの原紙中には各種の高分子化合物、添加剤を含有せしめることが出来る。例えば、乾燥紙力増強材としてカチオン化殿粉、カチオン化ポリアクリルアミド、アニオン化ポリアクリルアド、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ゼラチンなど、サイズ剤として脂肪酸塩、ロジン誘導体、ジアルキルケテンダイマー乳化物、石油樹脂エマルジョンなど、顔料としてクレー、カオリン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタンなど、湿潤紙力増強剤としてメラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂など、定着剤として硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどの多価金属塩、カチオン化殿粉などのカチオン変性ポリマーなど、pH調節剤として苛性ソーダ、炭酸ソーダ、塩酸など、無機電解質として食塩、ボウ硝など、そのほか染料、蛍光増白剤、ラテックス等を適宜組み合わせて含有せしめることが出来る。
また原紙は、抄造中または抄造後カレンダー等にて圧力を印加して圧縮するなどした表面平滑性の良いものが好ましく、ハガキ用途では適度の剛度が必要であり、その坪量は80〜250g/m2が一般的であり、厚さでは70〜260μmである。
この基体の両面を被覆するポリオレフィン樹脂とは、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテンなどのオレフィンのホモポリマーまたはエチレン−プロピレン共重合体などであり、ポリオレフィン樹脂中には、酸化チタン、酸化亜鉛などの白色顔料やステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩及び群青、紺青、フタロシアニンブルーなどの顔料や染料を含む。これらの添加剤においても、上記の原紙同様に白色度に悪影響がでないものが適宜選択され、中でも顔料としては酸化チタンを用いることが好ましく、紙基体を被覆する樹脂の塗工量は各々10g/m2〜40g/m2が好ましい。また、オレフィン樹脂の塗工方法としては、紙基体を被覆できれば、その手段は問わないが、溶融樹脂を押出機により塗工する方法が、生産性と仕上がりの美しさから好ましい。
本発明で用いるポリオレフィン樹脂被覆紙または高分子フィルムは、裏面に目的に応じた裏塗層を設けることも可能である。具体的にカールを解決する手段としては、これらの塗工量のバランス要因が大きく、可能な限り表裏の差を少なくすることが好ましい。
また、表面では印刷適性を付与するため目的に応じた下引層を設けることが出来る。具体的には、PVAやゼラチンなどの水溶性バインダーとその硬膜剤を含む水性塗工した下引き層があるとより好ましい。
本発明で用いられる印刷方法としては、オフセット印刷・スクリーン印刷及びグラビア印刷などの中で枚葉のオフセット印刷機に限定したものである。この理由は、オフセット輪転機やグラビア輪転機では、ロール方式のためほとんど傷が発生しにくいため大きな問題とならないからである。
本発明の通信面サイドのインク受容層が塗設される面は、主として原紙の片面にポリオレフィン樹脂を押出機で加熱溶融し、基紙とクーリングロールとの間にフィルム状に押出し、圧着・冷却して製造される。この際、クーリングロールはポリオレフィン樹脂コーティング層の表面形状の形成に使用され、樹脂層の表面はクーリングロール表面の形状により鏡面、微粗面、またはパターン化された絹目状やマット状等に型付け加工することができる。インク受容層の光沢からは樹脂層の厚さは15〜40μmであり、好ましくは20〜35μmである。
本発明の宛名面のインク受容層が塗設される面は、通信面と同様にポリオレフィン樹脂を押出機で加熱溶融し、基紙とクーリングロールとの間にフィルム状に押出し、圧着・冷却して製造される。
本発明では、基材に前記のポリオレフィン樹脂被覆紙の他、高分子フィルムが用いられる。具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等公知の樹脂を延伸し、フィルム状として用いられる。特に、耐ひっかき性ではポリプロピレン系樹脂が良好で、高密度ポリエチレン系樹脂がこれに続く。
本発明のインク受容層に用いられる無機微粒子は、平均1次粒径で5.0μm以下のものであり、具体的には合成シリカ、アルミナ、アルミナ水和物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン等が使用される。特に好ましくは、合成シリカ、アルミナ、及びアルミナ水和物が使用される。インク吸収性からは、これらの顔料の平均1次粒径は0.005〜0.5μm、平均2次粒径は0.08〜8μmが好ましい。
本発明のインク受容層に用いられる親水性バインダーとしては、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、プルラン、ポリビニルアルコール等やこれらの誘導体が使用されるが、好ましくはゼラチン、ポリビニルアルコール、及びその誘導体である。
インク吸収性からは親水性バインダー量は、無機微粒子の5〜150質量%、好ましくは10〜100質量%である。
本発明の宛名面のインク受容層の塗布量は1〜12g/m2が好ましく、より好ましくは3〜10g/m2とすることでインク受容層のひび割れ、印字性、耐傷性がより良好となる。
本発明において、インク受容層には、更に、界面活性剤、硬膜剤の他に着色染料、着色顔料、インク染料の定着剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、顔料の分散剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、蛍光増白剤、粘度安定剤、pH調節剤などの公知の各種添加剤を添加することもできる。
本発明において、通信面、宛名面のインク受容層、および下引き層の塗布方法は特に限定されず、公知の塗布方法を用いることができる。例えば、スライドビード方式、カーテン方式、エクストルージョン方式、エアナイフ方式、ロールコーティング方式、ケッドバーコーティング方式、バーコター方式、ブレード方式、ディップ方式等がある。
本発明で用いる印刷用資材は、具体的にはオフセット用インクや湿し水及びPS版などがあるが、本発明が限定する以外は一般的な物が用いられる。
本発明では、オフセット枚葉印刷機のフィーダー部のコロを規定することを特徴としている。
特に、ハガキの宛名面は、インクジェットのインク受容層を設けているため、従来のハガキ(宛名面の非塗工あるいは塗工いずれも)に比べ著しく塗層強度が弱い。これらの理由は、本発明では基材にポリオレフィン樹脂被覆紙または高分子フィルムを用いるため、従来の紙ベースに比べベースのクッション性がないため、コロ等外部から物理的な力がかかり塗層が破壊されてしまうものと考えられる。このため、本発明では特に印刷機上のフィーダー部のコロの巾と材質、即ち物性的にはJIS−A硬度が非常に重要になる。
即ち、フィーダー部のコロの巾が15.0mm以上、好ましくは20.0mm以上。またはフィーダー部のコロの硬度を70°以下、好ましくは40°以下にすることによって達せられる。具体的に、ここでコロの巾とは、インク受容層と接触する巾を言う。コロの接触巾が、15.0mm未満の場合は、インク受容層にかかる応力が強くなるため、脆弱な塗層が破壊されやすくなり、ひいては印刷機のブランケット汚れを誘発する。同様に、コロのJIS−A硬度が70°を超える場合も、コロのクッション性が無くなるため塗層破壊をおこし、ブランケットが汚れてしまう。
従来の印刷機のフィーダー部のコロは一般的には、プラスチック系・ゴム系・ブラシ系に大別される。この中で、ブラシ系のコロは毛先の点でインク受容層に当たるのに対し、プラスチック系とゴム系のコロは、ブラシ系に比べ、面として宛名面に当たるため、接触巾の影響が大きいことを見出した。また、印刷機で使用されている従来のコロは、一般的には耐久性の点から硬めの物が使用される。具体的には、JIS−A硬度では80°前後またはそれ以上の物、巾については10mm前後またはそれ以下の物が通常使われる。
本発明者らは、基材としてポリオレフィン樹脂被覆紙または高分子フィルムを用い、少なくとも片面に無機微粒子と親水性バインダーを含有するインク受容層を設けたインクジェット記録材料を用いるオフセット枚葉印刷方法において、フィーダー部のコロの巾が15.0mm以上、またはフィーダー部のコロの硬度が70°以下にすることによって達せられる。
即ち、これらの条件を外れた場合、インク受容層の塗層が破壊されやすくなり、さらにはその破壊された塗層部分は、印刷用インクのタックと印圧によって、ブランケット汚れが生じやすくなる。
本発明は、あくまでもインクジェット記録材料に限定するものであって、オフセット用紙、所謂コート紙などは含まない。
一般に、コート紙の空隙率が30%以下であるのに対し、本発明のインクジェット記録材料のインク受容層の空隙率は、通常は30%より大きく、特に45%以上で本発明の効果が顕著に認められる。空隙率の上限は、取り扱い上で要求される強度から決定されるが一般的には70〜80%である。
塗層の空隙率が30%以下のコート紙では、塗層の構造がインクジェット記録材料に比べ比較的密であるため、従来のコロであっても十分に強度が維持できる。しかしながら、空隙率が高く、弱い構造のインク受容層を有するインクジェット記録材料では、従来のコロでは前記で説明した様にインク受容層にかかる応力が強くなるため、脆弱な塗層が破壊され、しいては印刷機のブランケット汚れを誘発する。
本発明が規定する空隙率は、例えば、水銀ポロシメーター(島津製作所社製ポアサイザー9320−PC2)を用いて測定することにより確認することが出来る。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。尚、部は質量部を表す。
(実施例1)
<ポリオレフィン樹脂被覆紙支持体の作製>
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)と広葉樹晒サルファイトパルプ(LBSP)の1:1混合物をカナディアン スタンダード フリーネスで300mlになるまで叩解し、パルプスラリーを調製した。これにサイズ剤としてアルキルケテンダイマーを対パルプ0.5質量%、強度剤としてポリアクリルアミドを対パルプ1.0質量%、カチオン化澱粉を対パルプ2.0質量%、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂を対パルプ0.5質量%添加し、水で希釈して1質量%スラリーとした(部は)。このスラリーを長網抄紙機で坪量170g/m2になるように抄造し、乾燥調湿してポリオレフィン樹脂被覆紙の厚さ180μmの基紙とした。抄造した基紙に、密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン100質量%の樹脂に対して、10質量%のアナターゼ型チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を320℃で溶融し、200m/分で厚さ30μmになるように押出コーティングし、微粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆して表面の樹脂層を設けた。もう一方の面には密度0.962g/cm3の高密度ポリエチレン樹脂70質量部と密度0.918の低密度ポリエチレン樹脂30質量部のブレンド樹脂組成物を同様に320℃で溶融し、厚さ25μmになるように押出コーティングし、粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆して裏面の樹脂層を設けた。
上記ポリオレフィン樹脂被覆紙の両面に高周波コロナ放電処理を施した後、片面当たり下記組成の下引き層をゼラチンが500mg/m2となるように両面塗布乾燥して支持体を作成した。各下引き層の厚さは0.5μmであった。尚、部は質量部を表す。
<下引き層>
石灰処理ゼラチン 100部
スルフォコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩 2部
クロム明ばん 10部
上記樹脂被覆紙の裏面に下記組成の宛名面のインク受容層塗布液をスライド塗布テストコーターで容積が17cm3/m2になるように塗布、乾燥した(ゼラチンの容積比率は21容積%)。続いて樹脂被覆紙の表面に下記の通信面のインク受容層塗布液をスライド塗布テストコーターで容積が36cm3/m2になるように塗布、乾燥した(ポリビニルアルコールの容積比率は8容積%)。宛名面のインク受容層、及び通信面のインク受容層の空隙率は、各々55%、40%であった。
<宛名面のインク受容層塗布液>
湿式シリカ 100部
(水沢化学工業社製P78A、平均粒径3μm)
ポリエチレン粒子 10部
(平均粒子径0.15μm)
ゼラチン 80部
(ニッカゼラチン社製、IK−2000)
界面活性剤 0.3部
<通信面のインク受容層塗布液>
気相法シリカ 100部
(平均1次粒径7nm、平均2次粒径150nm、BET法による比表面積300m2/g)
ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー 4部
(第一工業製薬社製、シャロールDC902P、分子量10000)
球状粒子 0.5部
(旭硝子社製シリカ粒子H121、平均一次粒径12μm)
球状粒子 1部
(積水化学工業社製ポリスチレン、SBX−6、平均一次粒径6μm)
ほう酸 3部
ポリビニルアルコール 26部
(ケン化度88%、平均重合度3500)
界面活性剤 0.3部
上記のようにして作製された記録材料(ハガキの大判)を23℃、55%RHの環境で一昼夜放置後の以下の条件で宛名面にオフセット印刷を5000枚実施し、目的とするハガキ用インクジェット記録材料を得た。
・印刷機:小森コーポレーション社製リスロン2色機
・インク:東洋インキ社製TKハイユニテイ紅
・ブランケット:金陽社製S−7000
・印刷速度:8000回転/時
・コロ巾:15.0mm
・コロの硬度:70°
尚、この時の宛名面のインク受容層の空隙率は48%、通信面のインク受容層の空隙率は59%であった。
(実施例2)〜(実施例7)、(比較例1)〜(比較例3)、(参考例1)
実施例1において、各々表に示す印刷条件で宛名面にオフセット印刷を実施し、目的とするハガキ用インクジェット記録材料を得た。
《評価方法》
実施例・比較例および参考例で行った印刷結果を、以下の項目について評価し、表1にまとめた。
<ブランケット汚れ>
5000枚刷り終わった後のブランケットの汚れ具合を肉眼で評価した。評価基準は以下とした。
◎;実使用上全く問題なし、○;やや汚れが観察されるが実使用問題なし、△;汚れが観察され実使用上やや問題あり、×;実用性に向かない。
<耐傷性>
耐傷性は、5000枚印刷中に1000枚・3000枚・5000枚目を含んで連続した3枚抜き取り、印刷機のフィーダー部のコロによる傷の発生レベルを肉眼で評価した。
◎;実使用上全く問題なし、○;やや傷が観察されるが実使用問題なし、△;傷が観察され実使用上やや問題あり、×;実用性に向かない。
<総合評価>
上記の項目について、総合的に評価し5段階評価で3以上を発明の効果が認められるとした。結果を表1に示す。
Figure 2006096501
表1の結果から、基材としてポリオレフィン樹脂被覆紙または高分子フィルムの少なくとも片面に無機微粒子と親水性バインダーを含有するインク受容層を設けたインクジェット記録材料を用いるオフセット枚葉印刷方法において、フィーダー部のコロの巾が15.0mm以上、またはフィーダー部のコロの硬度が70°以下にすることによって達せられる。特に、空隙率が45%以上であるインク受容層を設けたインクジェット記録材料において顕著な効果が認められる。
実施例7が実施例1より良好になった理由は、ある程度筆記性を要求される宛名面に対し通信面は宛名面ほど筆記性を要求されないため平滑度合いが大きく異なるからである。
本発明により、基材としてポリオレフィン樹脂被覆紙または高分子フィルムを用い、少なくとも片面に無機微粒子と親水性バインダーを含有するインク受容層を設けたインクジェット記録材料を用いるオフセット枚葉印刷方法において、ブランケットの汚れが少なく、且つ耐傷性が良好なインクジェット記録材料の印刷方法を提供することができる。

Claims (5)

  1. 基材とするポリオレフィン樹脂被覆紙または高分子フィルムの少なくとも片面に無機微粒子と親水性バインダーを含有するインク受容層を設けたインクジェット記録材料の印刷方法において、印刷機のフィーダー部のコロの巾が15.0mm以上であることを特徴とするインクジェット記録材料のオフセット枚葉印刷方法。
  2. 基材とするポリオレフィン樹脂被覆紙または高分子フィルムの少なくとも片面に無機微粒子と親水性バインダーを含有するインク受容層を設けたインクジェット記録材料の印刷方法において、印刷機のフィーダー部のコロの硬度が70°以下であることを特徴とするインクジェット記録材料のオフセット枚葉印刷方法。
  3. 基材とするポリオレフィン樹脂被覆紙または高分子フィルムの少なくとも片面に無機微粒子と親水性バインダーを含有するインク受容層を設けたインクジェット記録材料の印刷方法において、印刷機のフィーダー部のコロの巾が15.0mm以上且つ硬度が70°以下であることを特徴とするインクジェット記録材料のオフセット枚葉印刷方法。
  4. 前記インクジェット記録材料が基材の両面に無機微粒子と親水性バインダーを含有するインク受容層を設けたハガキ用インクジェット記録材料であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のインクジェット記録材料のオフセット枚葉印刷方法。
  5. 前記インクジェット記録材料において、空隙率が45%以上であるインク受容層を設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のインクジェット記録材料のオフセット枚葉印刷方法。
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JP2019188663A (ja) * 2018-04-23 2019-10-31 株式会社Tbm シート

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