以下、添付図面に従って本発明に係る撮影装置を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明が適用されたアミューズメントシールプリント機の概略構成を示す図であり、図2は、その電気的構成を示すブロック図である。
同図に示すように、アミューズメントシールプリント機10は、所定の撮影室12内で所定のスクリーン11を背景にして人物Pを撮影し、シールプリントにして提供するものであり、カメラ14、モニタ16、タッチパネル18、プリンタ20、課金装置22、スピーカ24、照明装置26、制御装置28で構成されている。
制御装置28は、アミューズメントシールプリント機全体の動作を統括制御する。この制御装置28は、一般的なPC(パーソナルコンピュータ)で構成されており、CPU(中央処理装置)30、ROM32、RAM34、HDD(ハードディスク装置)36の他、周辺機器を接続するためのUSBボード38、VGAボード40、I/Oボード42、SCSIボード44、サウンドボード46等を備えている。
カメラ14は、デジタルカメラで構成されており、制御装置28のUSBボード38に接続されている。なお、このカメラ12の具体的な構成については後に詳述する。
モニタ16は、制御装置28のVGAボード40に接続されており、制御装置28による制御の下、撮影画像や各種の操作案内等を表示する。
タッチパネル18は、モニタ14の表示画面上に設けられており、タッチパネル制御ボックス48を介して制御装置28のI/Oボード42に接続されている。タッチパネル制御ボックス48は、タッチパネル上のユーザによる押圧位置座標データを検出し、制御装置28に出力する。
プリンタ20は、制御装置28のSCSIボード44に接続されており、制御装置28による制御の下、制御装置28からプリントする画像データを受け取り、プリントシールに印刷して出力する。
課金装置22は、制御基板50を介して制御装置28のI/Oボード42に接続されている。この課金装置22は、コイン投入口から投入されるコインを検出し、制御基板50を介して制御装置28に出力する。
スピーカ24は、アンプ52を介して制御装置28のサウンドボード46に接続されている。制御装置28は、サウンドボード46を介して所定の音声ガイダンス等のメッセージを出力する。
図3は、カメラ14の電気的構成を示すブロック図である。同図に示すように、カメラ14は、カメラCPU100、ROM102、メモリ(SDRAM)104、光学ユニット110、フォーカスモータドライバ112、アイリスモータドライバ114、撮像素子116、タイミングジェネレータ(TG)118、アナログ処理回路120、A/D変換器122、画像入力コントローラ124、画像信号処理回路126、USBインターフェース128、AF検出回路130、AE検出回路132等で構成されている。
カメラCPU100は、制御装置28とのCPU間通信により、カメラ全体の動作を制御する制御部として機能するとともに、各種の演算処理を行う演算手段として機能し、所定の制御プログラムに従って各回路を制御する。
バス134を介して接続されたROM102には、カメラCPU100が実行する制御プログラム及び制御に必要な各種データ等が格納されている。また、メモリ(SDRAM)104は、カメラCPU100の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データの一時記憶領域として利用される。
光学ユニット110は、撮影レンズ136と絞り138とで構成されている。撮影レンズ136は、図示しないフォーカスモータに駆動されて光軸に沿って前後移動するフォーカスレンズを備えており、カメラCPU100は、フォーカスモータドライバ112を介してフォーカスモータの駆動を制御することにより、撮影レンズ136のフォーカスを制御する。絞り138は、図示しないアイリスモータに駆動されることにより、開口量(絞り値)が変化する。カメラCPU100は、アイリスモータドライバ114を介してアイリスモータの駆動を制御することにより、絞り138の絞り値を制御する。
撮像素子116は、カラーCCDで構成されており、その受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が配列されている。光学ユニット110を介して撮像素子116の受光面に入射した光は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。
タイミングジェネレータ(TG)118は、カメラCPU100からの指令に従い、主として撮像素子116を駆動するためのタイミング信号を生成する。撮像素子116は、このタイミングジェネレータ118から加えられるタイミング信号に従って各フォトダイオードに蓄積された信号電荷を電圧信号(画像信号)として出力する。
なお、この撮像素子116には、シャッターゲートパルスのタイミングによって各フォトセンサの電荷蓄積時間(シャッタスピード)を制御する、いわゆる電子シャッタ機能が備えられている。
アナログ処理回路120は、撮像素子116から順次出力される画像信号を相関二重サンプリング処理(撮像素子の出力信号に含まれるノイズ(特に熱雑音)等を軽減することを目的として、撮像素子の1画素毎の出力信号に含まれるフィードスルー成分レベルと画素信号成分レベルとの差をとることにより正確な画素データを得る処理)するとともに、増幅する。
A/D変換器122は、アナログ処理回路120から出力されたR、G、Bのアナログの画像信号をそれぞれ12ビットのデジタルの画像信号に変換する。
画像入力コントローラ124は、所定容量のラインバッファを内蔵し、A/D変換器122から出力された1画像分の画像信号を蓄積して、メモリ104に格納する。
画像信号処理回路126は、同時化回路(単板CCDのカラーフィルタ配列に伴う色信号の空間的なズレを補間して色信号を同時式に変換する処理回路)、ホワイトバランス補正回路、ガンマ補正回路、輪郭補正回路、輝度・色差信号生成回路等を含み、カメラCPU100からの指令に従って入力されたデジタル画像信号に所要の信号処理を施して、画像データを生成する。
USBインターフェース128は、制御装置28との間でUSB規格に従った通信を行う。
AF検出回路130は、カメラCPU100からの指令に従って、入力された画像信号からAF制御に必要な物理量を算出する。本実施の形態のカメラ14では、画像のコントラストによりAF制御を行うものとし、AF検出回路130は、入力された画像信号から画像の鮮鋭度を示す焦点評価値を算出する。カメラCPU100は、このAF検出回路130で算出される焦点評価値が極大となるように、フォーカスモータドライバ112の駆動を制御し、フォーカスレンズの移動を制御する。
AE検出回路132は、カメラCPU100からの指令に従って、入力された画像信号からAE制御に必要な物理量を算出する。
なお、本実施の形態のカメラ14では、スルー画像用の撮影と本画像用の撮影とで異なるAE制御が行われる。
すなわち、本画像の撮影時(本撮影時)、AE検出回路132は、図4(a)に示すように、1画面を複数のエリア(例えば、16×16)に分割し、分割した各エリアごとにR、G、Bの画像信号の積算値を算出する。カメラCPU100は、このAE検出回路132から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出し、撮影に適した露光量(撮影EV値)を算出する。そして、算出した撮影EV値と所定のプログラム線図から本画像を撮影するための露出、すなわち、感度(ゲイン)、絞り値、シャッタースピードを決定する。
一方、スルー画像の撮影時、AE検出回路132は、図4(b)に示すように、画面の左上隅に設定された検出領域SのR、G、Bの画像信号の積算値を算出する。カメラCPU100は、このAE検出回路132から得た積算値に基づいて被写体輝度を検出し、撮影に適した撮影EV値を算出する。そして、算出した撮影EV値と所定のプログラム線図からスルー画像を撮影するための露出、すなわち、感度、絞り値、シャッタースピードを決定する。
なお、検出領域Sは、撮像素子116の撮影範囲内で撮影対象となる人物が写り込まない領域に設定される。これは撮影対象となる人物の移動しても露出が変化しないようにするためである。
次に、前記のごとく構成された本実施の形態のアミューズメントシールプリント機10の作用について説明する。
図5は、本実施の形態のアミューズメントシールプリント機10における撮影、プリント処理の手順を示すフローチャートである。
課金装置22にて規定料金の投入が検出されると(ステップS10)、制御装置28は、カメラ14から出力されるスルー画像のデータをモニタ16に表示させる(ステップS11)。
スルー画像は、撮像素子116によって撮像された画像を連続的に表示出力したものであり、その撮影は次のように行われる。
撮像素子116は、画像を連続的に撮像して出力する。撮像素子116から出力された画像信号は、アナログ処理回路120、A/D変換器122を介して画像入力コントローラ124からメモリ104に格納される。メモリ104に格納された画像信号は、画像信号処理回路126に加えられ、輝度データ(Y)と色差データ(Cr、Cb)とからなる画像データ(YCデータ)に変換されたのち、メモリ104に格納される。そして、メモリ104からUSBインターフェース128を介して制御装置28に出力される。制御装置28は、このカメラ14から連続的に出力された画像データをモニタ16に出力表示する。
ところで、このスルー画像の撮影時において、本実施の形態のアミューズメントシールプリント機10のカメラ14は、図4(b)に示すように、人物が写り込まない画面の左上隅に設定された検出領域Sの露光量(撮影EV値)を検出し、その露光量に基づいてスルー画像を撮影するための露出、すなわち、感度、絞り値、シャッタースピードを決定する。
これにより、人物が写り込まない領域に設定された検出領域Sの露光量に基づいてスルー画像の露出を制御することにより、たとえ人物が動いた場合であっても常に一定の明るさのスルー画像をモニタ16に表示させることができる。
ユーザ(被写体となる人物)は、モニタ16に表示されたスルー画像を見ながらポーズをとり、タッチパネル18から撮影指示(セルフタイマによる撮影指示を含む)を入力する。制御装置28は、この撮影指示の有無を判定し(ステップS12)、撮影指示アリと判定すると、カメラ14にコマンドを出力し、本画像の露出制御を行わせたのち(ステップS13)、本画像の撮影を実行させる(ステップS14)。
この際、カメラ14は、上記のように、1画面を複数のエリアに分割して露光量(撮影EV値)を検出し、その露光量に基づいて本画像の露出、すなわち、感度、絞り値、シャッタースピードを決定する。そして、この露出に基づいて本画像の撮影を行う。これにより、適正露出の下で本画像の撮影を行うことができる。
撮影された画像データは、カメラ14から制御装置28に取り込まれ、制御装置28は、その画像データをプリンタ20に出力する。プリンタ20は、入力された画像データをプリントシールに印刷し(ステップS15)、所定のプリント受け取り口に排出する。
このように、本実施の形態のアミューズメントシールプリント機10によれば、スルー画像の撮影に際して人物が写り込まない領域に設定された領域の露光量に基づいて露出が制御されるため、人物が動いた場合であっても、スルー画像が常に一定の明るさに保たれ、見やすい表示を提供することができる。
なお、本実施の形態では、スルー画像の露出制御を行う際、図4(b)に示すように、画面左上隅に設定された検出領域Sの露光量を検出しているが、露光量の検出領域は、これに限定されるものではない。
たとえば、図6に示すように、画面右上隅に設定された検出領域S2 の露光量を検出してもよいし、画面右下隅に設定された検出領域S3 あるいは画面左下隅に設定された検出領域S4 の露光量を検出してもよい。また、検出領域S1 〜S4 の露光量を平均を検出してもよいし、検出領域S1 、S2 の露光量の平均あるいは検出領域S3 、S4 の露光量の平均を検出するようにしてもよい。
また、たとえば、図7(a)に示すように、撮影される人物Pの前に露光量検出用のボードBを設置し、そのボードBの露光量を検出するようにしてもよい。この場合、ボードBは、撮像素子116の撮影範囲に若干入り込むように設置する。たとえば、図7(b)に示すように、撮影範囲の下辺部に所定の幅をもって写り込むように設置する。そして、スルー画像としての表示範囲は、そのボードBが写り込まない領域を切り出して表示させ、プリントも同様にボードBが写り込まない領域を切り出してプリントすることが好ましい。
このように、スルー画像の露光量の検出領域は、人物の動きに影響を受けない領域、すなわち、人物が写り込まない領域であれば、任意の領域に設定することができる。
次に、本発明が適用されたアミューズメントシールプリント機10の第2の実施の形態について説明する。
上述した第1の実施の形態では、スルー画像を表示する際、人物が写り込まない領域の露光量に基づいてスルー画像の露出を制御しているが、本実施の形態では、スルー画像の撮影開始時に検出された露光量に固定して露出制御を行い、スルー画像の撮影を行う。
なお、スルー画像の露出制御以外の構成は、上述した第1の実施の形態のアミューズメントプリント機と同じなので、ここではアミューズメントシールプリント機の処理動作についてのみ説明する。
図8は、第2の実施の形態のアミューズメントシールプリント機における撮影、プリント処理の手順を示すフローチャートである。
課金装置22にて規定料金の投入が検出されると(ステップS20)、制御装置28は、カメラ14にコマンドを出力し、カメラ14にスルー画像の撮影を行わせる。
カメラ14は、制御装置28からのコマンドに応じて、まず、スルー画像を撮影するための露出制御を行う(ステップS21)。
なお、ここでの露出制御は、本画像の露出制御と同じ処理が行われる、すなわち、AE検出回路132にて、分割された複数のエリアごとにR、G、Bの画像信号の積算値が算出され、その積算値に基づいてカメラCPU100で露光量(撮影EV値)が算出され、メモリ104に記憶される。そして、そのメモリ104に記録された撮影EV値に基づいてスルー画像を撮影するため露出、すなわち、感度、絞り値、シャッタースピードが決定される。
カメラ14は、このように決定された露出に固定してスルー画像の撮影を行う。そして、制御装置28は、カメラ14から出力されるスルー画像のデータをモニタ16に表示させる(ステップS22)。
このように、露出を固定してスルー画像を撮影することにより、たとえ人物が動いた場合であっても常に一定の明るさのスルー画像を表示させることができる。
ユーザ(被写体となる人物)は、モニタ16に表示されたスルー画像を見ながらポーズをとり、タッチパネル18から撮影指示を入力する。制御装置28は、この撮影指示の有無を判定し(ステップS23)、撮影指示アリと判定すると、カメラ14にコマンドを出力し、本画像の露出制御を行わせたのち(ステップS24)、本画像の撮影を実行させる(ステップS25)。
撮影された画像データは、カメラ14から制御装置28に取り込まれ、制御装置28は、その画像データをプリンタ20に出力する。プリンタ20は、入力された画像データをプリントシールに印刷し(ステップS26)、所定のプリント受け取り口に排出する。
このように、本実施の形態のアミューズメントシールプリント機10によれば、スルー画像の撮影に際して、撮影開始時に検出された露光量に基づいて露出を決定し、その露出に固定して、スルー画像の撮影が行われるため、人物が動いた場合であっても、スルー画像が常に一定の明るさに保たれ、見やすい表示にすることができる。
ところで、上記のように撮影開始時の露光量に基づく露出に固定して、スルー画像の撮影を行うと、露光量が大きく変化した場合に却って見づらい表示になるおそれがある。
そこで、露光量が規定の範囲を超えて大きく変化した場合には、それに応じてスルー画像の露出を変化させるようにすることが好ましい。
以下、露光量が規定の範囲を超えて大きく変化した場合にスルー画像の露出を変化させる場合の処理について説明する。
図9は、露光量の変化に応じてスルー画像の露出を変化させる場合におけるアミューズメントシールプリント機の撮影、プリント処理の手順を示すフローチャートである。
課金装置22にて規定料金の投入が検出されると(ステップS30)、制御装置28は、カメラ14にコマンドを出力し、カメラ14にスルー画像の撮影を行わせる。
カメラCPU100は、制御装置28からのコマンドに応じて、まず、スルー画像を撮影するための露出制御を行う(ステップS31)。すなわち、露光量(撮影EV値)を検出してメモリ104に記録し、その露光量に基づいてスルー画像を撮影するための露出、すなわち、感度、絞り値シャッタースピードを決定する。そして、このように決定された露出でスルー画像の撮影を行う。制御装置28は、カメラ14から出力されるスルー画像のデータをモニタ16に表示させる(ステップS32)。
スルー画像の撮影後、カメラ14のカメラCPU100は、再び露光量の検出を行い(ステップS33)、その露光量が、あらかじめ設定された規定範囲を超えているか否か判定する(ステップS34)。この規定範囲は、たとえば、図10に示すように、撮影開始時に検出された露光量に対して±Xの範囲に設定される。
検出された露光量が、規定範囲を超えていないと判定した場合、図10( a)に示すように、カメラCPU100は、現状の露出を維持(感度(ゲイン)、絞り値、シャッタースピードを固定)して、スルー画像の撮影を行う。
一方、検出された露光量が、規定範囲を超えていると判定した場合、カメラCPU100は、その検出された露光量に基づいて新たに露出を設定する。本例では、感度(ゲイン)、すなわち、アナログ処理回路120における増幅率を変化させて露出を設定する(ステップS35)。そして、その新たに設定された露出の下でスルー画像の撮影を行う。
このように、検出された露光量が規定範囲内にあるうちは、露出を一定に保ってスルー画像の撮影を行い、露光量が規定範囲を超えると、露出を変化させて、スルー画像の撮影を行う。
なお、露光量が規定範囲を超えると、カメラCPU100は、メモリ104に記録されている露光量を新たに検出された露光量に修正し、この修正された露光量に対して規定範囲の設定を行う。
ユーザ(被写体となる人物)は、このように露出制御されたスルー画像を見ながらポーズをとり、タッチパネル18から撮影指示を入力する。制御装置28は、この撮影指示の有無を判定し(ステップS36)、撮影指示アリと判定すると、カメラ14にコマンドを出力し、本画像の露出制御を行わせたのち(ステップS37)、本画像の撮影を実行させる(ステップS38)。
撮影された画像データは、カメラ14から制御装置28に取り込まれ、制御装置28は、その画像データをプリンタ20に出力する。プリンタ20は、入力された画像データをプリントシールに印刷し(ステップS39)、所定のプリント受け取り口に排出する。
このように、露光量が規定の範囲を超えて大きく変化した場合には、それに応じてスルー画像の露出(ゲイン)を変化させることにより、スルー画像の表示を更に見やすいものにすることができる。
なお、上記の例では、自動で露出を制御する場合について説明したが、ユーザが手動で露出を調整するようにしてもよい。以下、ユーザが手動で露出を調節する場合について説明する。
図11は、ユーザが手動でスルー画像の露出を変化させる場合のアミューズメントシールプリント機の撮影、プリント処理の手順を示すフローチャートである。
課金装置22にて規定料金の投入が検出されると(ステップS40)、制御装置28は、カメラ14にコマンドを出力し、カメラ14にスルー画像の撮影を行わせる。
カメラCPU100は、制御装置28からのコマンドに応じて、まず、スルー画像を撮影するための露出制御を行う(ステップS41)。すなわち、露光量(撮影EV値)を検出してメモリ104に記録し、その露光量に基づいてスルー画像を撮影するための露出、すなわち、感度、絞り値シャッタースピードを決定する。そして、このように決定された露出でスルー画像の撮影を行う。制御装置28は、カメラ14から出力されるスルー画像のデータをモニタ16に表示させる(ステップS42)。
スルー画像の撮影後、カメラ14のカメラCPU100は、ユーザからの露光量増減の指示の有無を判定する(ステップS43)。
ここで、露光量増減の指示は、たとえば、タッチパネル18で行うものとし、このタッチパネル18からの露光量増減の指示の有無を判定する。なお、この他に専用の調整ダイヤルを設け、この調整ダイヤルで露出量増減の指示を行うようにしてもよい。
そして、このタッチパネル18から露光量増減の指示ナシと判定すると、カメラCPU100は、現状の露出を維持(感度(ゲイン)、絞り値、シャッタースピードを固定)して、スルー画像の撮影を行う。
一方、露光量の指示アリと判定すると、カメラCPU100は、指示された増減量に増減した露光量に基づいて新たに露出を設定する。本例では、感度(ゲイン)、すなわち、アナログ処理回路120における増幅率を変化させて露出を設定する(ステップS44)。そして、その新たに設定された露出の下でスルー画像の撮影を行う。
このように、露光量増減の指示があると、露出を変化させて、スルー画像の撮影を行う。ユーザ(被写体となる人物)は、このように露出制御されたスルー画像を見ながらポーズをとり、タッチパネル18から撮影指示を入力する。制御装置28は、この撮影指示の有無を判定し(ステップS45)、撮影指示アリと判定すると、カメラ14にコマンドを出力し、本画像の露出制御を行わせたのち(ステップS46)、本画像の撮影を実行させる(ステップS47)。
撮影された画像データは、カメラ14から制御装置28に取り込まれ、制御装置28は、その画像データをプリンタ20に出力する。プリンタ20は、入力された画像データをプリントシールに印刷し(ステップS48)、所定のプリント受け取り口に排出する。
このように、ユーザが手動で露光量を調整できるようにすることにより、スルー画像の表示を更に見やすいものにすることができる。
なお、上記実施の形態では、コイン投入時をもってスルー画像の撮影を開始し、そのスルー画像の撮影開始時の露出に固定してスルー画像の撮影を行っているが、コイン投入前からスルー画像の撮影を行っている場合には、所定の撮影領域に人物が入った時に検出された露光量に基づく露出に固定してスルー画像を行うようにする。この場合において、所定の撮影領域内における人物の有無は、たとえばカメラ14の前にセンサを設けて、人物の有無を検出したり、撮影画像から人物の有無を検出したり、撮影室12の出入口にセンサを設けて、人物の有無を検出したりする。また、人物が撮影範囲から出た場合には、本撮影と同様の露出制御を行ってスルー画像の撮影を行う。
また、本実施の形態では、感度(ゲイン)を変えて露出を変化させているが、絞り値又はシャッタースピードを変えて露出を変化させるようにしてもよい。
次に、本発明が適用されたアミューズメントシールプリント機10の第3の実施の形態について説明する。
本実施の形態では、ユーザが設定した露光量に固定して露出制御を行い、スルー画像の撮影を行う。
なお、スルー画像の露出制御以外の構成は、上述した第1の実施の形態のアミューズメントプリント機と同じなので、ここではアミューズメントシールプリント機の処理動作についてのみ説明する。
図12は、第3の実施の形態のアミューズメントシールプリント機における撮影、プリント処理の手順を示すフローチャートである。
課金装置22にて規定料金の投入が検出されると(ステップS50)、制御装置28は、カメラ14にコマンドを出力し、カメラ14にスルー画像の撮影を行わせる。
カメラCPU100は、制御装置28からのコマンドに応じて、まず、スルー画像を撮影するための露出制御を行う(ステップS51)。すなわち、あらかじめROM102に記憶された規定の露光値(撮影EV値)を読み出し、その規定の露光量に基づいてスルー画像を撮影するための露出、すなわち、感度、絞り値シャッタースピードを決定する。そして、このように決定された露出でスルー画像の撮影を行う。制御装置28は、カメラ14から出力されるスルー画像のデータをモニタ16に表示させる(ステップS52)。
スルー画像の撮影後、カメラ14のカメラCPU100は、ユーザからの露光量増減の指示の有無を判定する(ステップS53)。
ここで、露光量増減の指示は、たとえば、タッチパネル18で行うものとし、このタッチパネル18からの露光量増減の指示の有無を判定する。なお、この他に専用の調整ダイヤルを設け、この調整ダイヤルで露出量増減の指示を行うようにしてもよい。
そして、このタッチパネル18から露光量増減の指示ナシと判定すると、カメラCPU100は、現状の露出を維持(感度(ゲイン)、絞り値、シャッタースピードを固定)して、スルー画像の撮影を行う。
一方、露光量増減の指示アリと判定すると、カメラCPU100は、規定の露光量を指示された増減量で増減し、その増減した露光量に基づいて新たに露出を設定する。本例では、感度(ゲイン)、すなわち、アナログ処理回路120における増幅率を変化させて露出を設定する(ステップS54)。そして、その新たに設定された露出の下でスルー画像の撮影を行う。
このように、露光量増減の指示があると、露出を変化させて、スルー画像の撮影を行う。ユーザ(被写体となる人物)は、このように露出制御されたスルー画像を見ながらポーズをとり、タッチパネル18から撮影指示を入力する。制御装置28は、この撮影指示の有無を判定し(ステップS55)、撮影指示アリと判定すると、カメラ14にコマンドを出力し、本画像の露出制御を行わせたのち(ステップS56)、本画像の撮影を実行させる(ステップS57)。
撮影された画像データは、カメラ14から制御装置28に取り込まれ、制御装置28は、その画像データをプリンタ20に出力する。プリンタ20は、入力された画像データをプリントシールに印刷し(ステップS58)、所定のプリント受け取り口に排出する。
このように、本実施の形態のアミューズメントシールプリント機10によれば、あらかじめ設定された規定の露光量に基づく露出でスルー画像の撮影を行い、その後、ユーザが自分の好みに合わせて露光量を調整できるので、スルー画像の表示を見やすいものにすることができる。また、修正後は、常に一定の露出でスルー画像の撮影が行われるので、ユーザの動きにも影響を受けず、見やすい表示を提供することができる。
なお、本実施の形態では、感度(ゲイン)を変えて露出を変化させているが、絞り値又はシャッタースピードを変えて露出を変化させるようにしてもよい。
また、上記一連の実施の形態では、本発明をアミューズメントシールプリント機に適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではなく、この他、照明写真機などの所定の位置に立つ人物を所定の位置から撮影する撮影装置に適用することができる。
また、必ずしも撮影した画像をプリントする必要は無く、たとえば、撮影した画像を記憶媒体に格納して提供するようにしてもよい。
10…アミューズメントシールプリント機、12…撮影室、14…カメラ、16…モニタ、18…タッチパネル、20…プリンタ、22…課金装置、24…スピーカ、26…照明装置、28…制御装置、30…CPU(中央処理装置)、32…ROM、34…RAM、36…HDD(ハードディスク装置)、38…USBボード、40…VGAボード、42…I/Oボード、44…SCSIボード、46…サウンドボード、50…制御基板、52…アンプ、100…カメラCPU、102…ROM、104…メモリ(SDRAM)、110…光学ユニット、112…フォーカスモータドライバ、114…アイリスモータドライバ、116…撮像素子、118…タイミングジェネレータ(TG)、120…アナログ処理回路、122…A/D変換器、124…画像入力コントローラ、126…画像信号処理回路、128…USBインターフェース、130…AF検出回路、132…AE検出回路