JP2006086450A - 波形選択方法、位置補正方法、露光装置、並びにデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 検出波形が非対称な信号の場合であっても高いフォーカス精度を実現し、歩留まりの向上を達成する露光装置を提供する。
【解決手段】 被露光体に光を照射して当該被露光体の位置波形を検出し、前記位置波形から波形を選択する波形選択方法であって、前記被露光体からの反射光から位置信号である第1の波形を所定の検出方向で検出するステップと、前記第1の波形に基づいて前記検出方向と直交する副検出方向の位置信号である複数の第2の波形を取得するステップと、前記複数の第2の波形の中に非対称性波形があるかを判断するステップと、前記複数の第2の波形の中に非対称性波形が存在する場合、前記非対称性波形を除く波形を選択するステップとを有することを特徴とする波形選択方法を実施する露光装置を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】 被露光体に光を照射して当該被露光体の位置波形を検出し、前記位置波形から波形を選択する波形選択方法であって、前記被露光体からの反射光から位置信号である第1の波形を所定の検出方向で検出するステップと、前記第1の波形に基づいて前記検出方向と直交する副検出方向の位置信号である複数の第2の波形を取得するステップと、前記複数の第2の波形の中に非対称性波形があるかを判断するステップと、前記複数の第2の波形の中に非対称性波形が存在する場合、前記非対称性波形を除く波形を選択するステップとを有することを特徴とする波形選択方法を実施する露光装置を提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、露光装置に係り、特に、被露光体の位置波形を検出し、波形を選択する波形選択方法を用いた露光装置及び方法に関する。本発明は、例えば、検出波形が非対称な信号の場合の波形選択方法に好適である。
近年の電子機器の小型化及び薄型化の要求に伴い、それに内蔵される大規模集積回路(LSI)を製造する投影露光装置においては、半導体素子の高集積化に伴い、より高い解像力でレチクルの回路パターンをウェハに投影露光することが要求されている。投影露光装置で転写できる最小の寸法(解像度)は、露光に用いる光の波長に比例し、投影光学系の開口数(NA)に反比例する。従って、波長を短くすればするほど解像力はよくなる。このため、近年の光源は、超高圧水銀ランプ(g線(波長約436nm)、i線(波長約365nm))から波長の短いKrFエキシマレーザー(波長約248nm)やArFエキシマレーザー(波長約193nm)になり、F2レーザー(波長約157nm)の実用化も進んでいる。更に、露光領域の一層の拡大も要求されている。
これらの要求を達成するために、略正方形形状の露光領域をウェハに縮小して一括露光するステップ・アンド・リピート方式の露光装置(「ステッパー」とも呼ばれる。)から、露光領域を矩形のスリット形状としてレチクルとウェハを相対的に高速走査し、大画面を精度よく露光するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(「スキャナー」とも呼ばれる。)が主流になりつつある。
スキャナーでは、露光中において、ウェハの所定の位置が露光スリット領域に差し掛かる前に、光斜入射系の表面位置検出手段によってそのウェハの所定の位置における表面位置を計測し、その所定の位置を露光する際にウェハ表面を最適な露光結像位置に合わせ込む補正を行っている。
特に、露光スリットの長手方向(即ち、走査方向と垂直方向)には、ウェハの表面位置の高さ(フォーカス)だけではなく、表面の傾き(チルト)を計測するために、露光スリット領域に複数点の計測点を有している。かかるフォーカス及チルトの計測方法は、数々提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平6−260391号公報
しかし、近年では露光光の短波長化及び投影光学系の高NA化が進み、焦点深度が極めて小さくなり、露光すべきウェハ表面を最良結像面に合わせ込む精度、所謂、フォーカス精度もますます厳しくなってきている。特に、ウェハ上のパターンの影響やウェハに塗布されたレジストの厚さむらに起因する表面位置検出手段の計測誤差が無視することができなくなってきている。
例えば、レジストの厚さむらによって、周辺回路パターンやスクライブライン近傍には、焦点深度と比べれば小さいものの、フォーカス計測にとっては大きな段差が発生している。このため、レジスト表面の傾斜角度が大きくなり、表面位置検出手段の検出する反射光が反射や屈折によって正反射角度からずれを生じてしまう。また、ウェハ上のパターンの粗密の違いによって、パターンが密な領域と粗な領域とでは、反射率に差が生じてしまう。このように、表面位置検出手段が検出する反射光の反射角や反射強度が変化するため、かかる反射光を検出した検出波形に非対称性が発生して計測誤差を生じたり、検出波形のコントラストが著しく低下することでウェハの表面位置を検出できない場合を生じてしまうことになる。
なお、一般に、ウェハ面内でのパターン段差の不均一性やレジストの厚さむらは、ウェハプロセスによって生じるため、ウェハ内又はウェハ間での再現性も乏しく、オフセット処理も困難である。従って、露光中にウェハの表面位置を計測できずに露光がストップしたり、大きなデフォーカスを生じ、その結果、チップ不良を発生させてしまったりして、歩留まりを低下させることになる。
そこで、本発明は、検出波形が非対称な信号の場合であっても高いフォーカス精度を実現し、歩留まりの向上を達成する露光装置を提供することを例示的目的とする。
本発明の一側面としての波形選択方法は、被露光体に光を照射して当該被露光体の位置波形を検出し、前記位置波形から波形を選択する波形選択方法であって、前記被露光体からの反射光から位置信号である第1の波形を所定の検出方向で検出するステップと、前記第1の波形に基づいて前記検出方向と直交する副検出方向の位置信号である複数の第2の波形を取得するステップと、前記複数の第2の波形の中に非対称性波形があるかを判断するステップと、前記複数の第2の波形の中に非対称性波形が存在する場合、前記非対称性波形を除く波形を選択するステップとを有することを特徴とする。
本発明の別の側面としての位置補正方法は、被露光体に光を照射しての当該被露光体の位置波形を検出し、前記位置波形から波形を選択し、前記被露光体を補正する位置補正方法であって、前記位置波形の理想の波形である理想波形を算出するステップと、前記被露光体からの反射光から位置信号である第1の波形を所定の検出方向で検出するステップと、前記第1の波形に基づいて前記検出方向と直交する副検出方向の位置信号である複数の第2の波形を取得するステップと、前記複数の第2の波形の中に非対称性波形があるかを判断するステップと、前記複数の第2の波形の中に非対称性波形が存在する場合、前記非対称性波形を除く波形を選択するステップと、前記理想波形と前記選択した波形との差を算出し、前記第1の波形を補正するステップとを有することを特徴とする。
本発明の別の側面としての露光装置は、上記波形選択方法を行う処理部を有することを特徴とする。
本発明の別の側面としてのデバイス製造方法は、上記の露光装置を用いて被露光体を露光するステップと、当該露光された被露光体を現像するステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、検出波形が非対称な信号の場合であっても高いフォーカス精度を実現し、歩留まりの向上を達成する露光装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。図1は、波形選択方法1000を使用する露光装置1の構成を示すブロック図である。
露光装置1は、ステップ・アンド・スキャン方式でレチクル20に形成された回路パターンをウェハ40に露光する投影露光装置である。かかる露光装置は、サブミクロンやクオーターミクロン以下のリソグラフィー工程に好適である。露光装置1は、図1に示すように、照明装置10と、レチクル20を載置するレチクルステージ25と、投影光学系30と、ウェハ40を載置するウェハステージ45と、フォーカスチルト検出系50と、制御部60とを有する。制御部60は、CPUやメモリを有し、照明装置10、レチクルステージ25、ウェハステージ45、フォーカスチルト検出系50と電気的に接続され、露光装置1の動作を制御する。制御部60は、本実施形態では、後述するフォーカスチルト検出系50がウェハ40の表面位置を検出する際に用いる光の波形を最適に設定するための波形選択方法1000を行う。尚、波形選択方法1000の説明は後述する。
照明装置10は、転写用の回路パターンが形成されたレチクル20を照明し、光源部12と、照明光学系14とを有する。
光源部12は、例えば、レーザーを使用する。レーザーは、波長約193nmのArFエキシマレーザー、波長約248nmのKrFエキシマレーザーなどを使用することができるが、光源の種類はエキシマレーザーに限定されず、例えば、波長約157nmのF2レーザーや波長20nm以下のEUV(Extreme ultraviolet)光を使用してもよい。
照明光学系14は、光源部12から射出した光束を用いて被照明面を照明する光学系であり、本実施形態では、光束を露光に最適な所定の形状の露光スリットに成形し、レチクル20を照明する。照明光学系14は、レンズ、ミラー、オプティカルインテグレーター、絞り等を含み、例えば、コンデンサーレンズ、ハエの目レンズ、開口絞り、コンデンサーレンズ、スリット、結像光学系の順で配置する。照明光学系14は、軸上光、軸外光を問わずに使用することができる。オプティカルインテグレーターは、ハエの目レンズや2組のシリンドリカルレンズアレイ(又はレンチキュラーレンズ)板を重ねることによって構成されるインテグレーターを含むが、光学ロッドや回折素子に置換される場合もある。
レチクル20は、例えば、石英製で、その上には転写されるべき回路パターンが形成され、レチクルステージ25に支持及び駆動されている。レチクル20から発せられた回折光は、投影光学系30を通り、ウェハ40上に投影される。レチクル20とウェハ40とは、光学的に共役の関係に配置される。レチクル20とウェハ40を縮小倍率比の速度比で走査することによりレチクル20のパターンをウェハ40上に転写する。なお、露光装置1には、光斜入射系のレチクル検出手段70が設けられており、レチクル20は、レチクル検出手段70によって位置が検出され、所定の位置に配置される。
レチクルステージ25は、図示しないレチクルチャックを介してレチクル20を支持し、図示しない移動機構に接続されている。図示しない移動機構は、リニアモーターなどで構成され、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向及び各軸の回転方向にレチクルステージ25を駆動することでレチクル20を移動させることができる。
投影光学系30は、物体面からの光束を像面に結像する機能を有し、本実施形態では、レチクル20に形成されたパターンを経た回折光をウェハ40上に結像する。投影光学系30は、複数のレンズ素子のみからなる光学系、複数のレンズ素子と少なくとも一枚の凹面鏡とを有する光学系(カタディオプトリック光学系)、複数のレンズ素子と少なくとも一枚のキノフォームなどの回折光学素子とを有する光学系等を使用することができる。色収差の補正が必要な場合には、互いに分散値(アッベ値)の異なるガラス材からなる複数のレンズ素子を使用したり、回折光学素子をレンズ素子と逆方向の分散が生じるように構成したりする。
ウェハ40は、被処理体であり、フォトレジストが基板上に塗布されている。なお、本実施形態では、ウェハ40は、フォーカスチルト検出系50が位置を検出する被検出体でもある。ウェハ40は、別の実施形態では、液晶基板やその他の被処理体に置換される。
ウェハステージ45は、図示しないウェハチャックによってウェハ40を支持する。ウェハステージ45は、レチクルステージ25と同様に、リニアモーターを利用して、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向及び各軸の回転方向にウェハ40を移動させる。また、レチクルステージ25の位置とウェハステージ45の位置は、例えば、レーザー干渉計などにより監視され、両者は一定の速度比率で駆動される。ウェハステージ45は、例えば、ダンパを介して床等の上に支持されるステージ定盤上に設けられ、レチクルステージ25及び投影光学系30は、例えば、床等に載置されたベースフレーム上にダンパを介して支持される図示しない鏡筒定盤上に設けられる。
フォーカスチルト検出系50は、本実施形態では、光学的な計測システムを用いて、露光中のウェハ40の表面位置(Z軸方向)の位置情報を検出する。フォーカスチルト検出系50は、ウェハ40上の複数の計測すべき計測点に光束を入射し、各々の光束を個別のセンサに導き、異なる位置の位置情報(計測結果)から露光する面のチルトを検出する。
フォーカスチルト検出系50は、図2に示すように、ウェハ40の表面に対して高入射角度で光束を入射させる照明部52と、ウェハ40の表面で反射した反射光の像ずれを検出する検出部54と、演算部56とを有する。照明部52は、光源521と、図示しない光合成手段と、パターン板523と、結像レンズ524と、ミラー525とを有する。検出部54は、ミラー541と、レンズ542と、図示しない光分波手段と、受光器544とを有する。ここで、図2は、フォーカスチルト検出系50の構成を示す拡大ブロック図である。なお、図2では、照明部52において、パターン板523を均一な照度分布で照明するために必要なレンズ類や、検出部54において、色収差を補正するレンズ類は図示を省略している。
図2を参照するに、LEDやハロゲンランプ等の光源521から射出された波長λの光は、ミラーやダイクロイックミラーから構成される光合成手段を通過して、スリット等のパターンが形成されたパターン板523を照明する。パターン板523を経た光は、結像レンズ524及びミラー525を介してウェハ40上に投影結像する。
更に、ウェハ40で反射した光は、ミラー541及びレンズ542を介して、CCD素子やラインセンサー等の受光素子で構成する受光器544で受光される。なお、受光器544の前段には、ミラー、ダイクロイックミラーで構成される光分波手段が配置される。光分波手段は、光源521からの光を受光素子544で受光するように、各々異なる波長の光を分割する機能を有する。パターン板523のウェハ40面上へのパターン像は、レンズ542により、受光素子544上に再結像する。
ウェハステージ45を介してウェハ40が上下方向(即ち、Z軸方向)に移動すると、パターン板523のパターン像は、受光器544上で左右方向(即ち、X軸方向)に移動する。従って、フォーカスチルト検出系50は、かかるパターン像の位置を演算部56で算出することにより、ウェハ40の表面位置を計測点毎に検出している。
ここで、パターン板523上のパターンと検出部54で検出される信号波形との関係について説明する。図3は、パターン板523の一例を示す平面図である。パターン板523は、光を遮光する遮光領域523aと光を透過する透過パターン523bを有しており、透過パターン523bは矩形の形状をしている。また、パターン板523は、図4に示すように、照明される光がウェハ40のパターンに対して所定の角度をもつように形成される。これは、パターン板523の検出信号を検出する際にウェハ40に形成されたパターンの検出信号とパターン板523の検出信号とを区別するためである。尚、パターン板523の角度の設定は、波形選択方法1000とともに後述する。ここで、図4(a)は、ウェハ40を示す平面図であり、図4(b)は、ウェハ40の拡大平面図である。
この場合、パターン板523は所定の角度を有しているために、パターン板523を照明する光は反射率の異なるパターンを跨いで反射される。それによって、図4(b)に示すように、対称領域β1及びβ3の断面AA´と断面CC´では対称の波形が検出される。一方、非対称領域β2の断面BB´は、反射率の異なるパターンを跨いでいるために非対称な波形が検出される。その結果、図5に示すようなグラフのようになる。ここで、図5は、パターン板523の反射率を測定したグラフである。図5に示すように断面BB´の位置では、反射率が変化している。それによって、非対称性を有する波形が検出される。これらのウェハ40上の反射率差は、主に、メモリセル部や周辺回路部やスクライブラインなどの境界部で、パターンの密度(線幅やピッチ)や、縦構造が異なるために発生する場合が多い。
また、ウェハ40の波形の非対称性は、異なる反射率のウェハパターンに起因する以外にも単純なレジスト42の膜厚の不均一性でも生じる。
ここで、図6を参照して、照明する光の波長に対する検出部54で検出される波形信号の依存性について説明する。図6は、ウェハ40上のパターン段差41によるレジスト42の膜厚不均一性に起因する反射率の差を説明するための図である。レジスト42の塗布されたウェハ40の反射率は、レジスト表面42aの反射光とレジスト裏面(即ち、ウェハ40とレジスト42との界面)42bの反射光との干渉によって決まる。ウェハ40上において、パターン段差41が無い領域E1のレジスト42の膜厚Rtに比べて、パターン段差41がある領域E2のレジスト42の膜厚Rt’は厚くなるため、領域E1に照射された光のレジスト表面42aの反射光ka1とレジスト裏面42bの反射光ka2の光路長差と、領域E2に照射された光のレジスト表面42aの反射光kb1とレジスト裏面42bの反射光kb2の光路長差が異なる。この結果、領域E1と領域E2の反射率に差が生じる。このような反射率の差がある領域に光が照射された場合、非対称な信号波形が生じることになる。
以下、図12を参照して、波形選択方法1000を説明する。図12は、波形選択方法1000を説明するためのフローチャートである。波形選択方法1000は、ウェハ40に光を照射してウェハ40の位置波形を検出し、係る位置波形から対称性を有する波形を選択する方法である。
まず、ウェハ40からの反射光から表面位置信号(第1の波形)を所定のスキャン方向で検出する(ステップS1002)。
以下、図4(b)において、スリット板523のウェハ40上への照射投影パターン像523t´の回転角度A(露光装置のスキャン方向をY軸として、Y軸となす角度で、単位は「度」と定義する)と、照射投影パターン像523t´のスキャン方向αの幅Wαと、スリット長手方向βの幅Wβの最適な条件について説明をする。ショット内のIC回路パターンなどは、ショットの配列方向であるX/Y方向と平行となるパターンが多いという方向性を持っている。したがって、図4(b)に示すように反射率が変化する境界線EもX/Y軸に平行になり、その境界線Eと照射投影パターン像523t´の非計測方向(β)に平行な2つの辺(LとR)との交点の間が非対称な信号の発生領域となる。この非対称領域のスリット長手方向の長さβ2は、β2=Wα・tanAとなる。本発明では、反射率の均一な領域がある方が好ましいので、スリット長手方向の長さWβがβ2より長い条件、すなわち、以下の数式1が一つの好ましい条件になる。
一方、図4(b)は、反射率の境界線EがY軸と平行な場合であるが、境界線EがX軸に平行になる場合も考えられる。この場合、非対称領域のスリット長手方向の長さβ2は、β2=Wα・tan(90−A)となるため、第2の好ましい条件として、以下の数式2が得られる。
このように、数式1及び数式2を同時に満たすように、照射投影パターン像523t´の回転角度A、スキャン方向の幅Wαとスリット長手方向の幅Wβを決定して、フォーカスチルト検出系(面位置検出系)50のパターン板523および照明系、露光装置を構成するのが好ましい。数式1及び数式2は反射率の均一な領域が最低生じる条件を示しており、更に好ましくは、対称領域と非対称領域が同等になる条件、すなわち、数式1及び数式2を同時に満たすWβの2倍の値になるように、照射投影パターン像523t´の回転角度、スキャン方向の幅とスリット長手方向の幅を決定するのが良い。ウェハ上の反射率境界線Eは、X軸、Y軸に関して、確率的の同等に発生すると考えられるので、照射投影パターン像523t´の回転角度としては、数式1及び数式2の差がなくなる、つまり45度の近傍が好ましいと言える。
ここで、ウェハ40の表面位置(フォーカス)の計測点について説明する。本実施形態では、図7に示すように、1ショットの露光領域EE1に対して、スキャン方向に7点、スキャン方向と垂直な方向(スリット長手方向)に3点の合計21点の計測点KPを有している。図2に示すフォーカスチルト検出系50をスリット長手方向(X軸方向)に3つ配置してスリット長手方向の3点の計測点KPの計測を行い、ウェハステージ45をY軸方向にスキャンしてスキャン方向(Y軸方向)の7点の計測点の計測を行えるように構成する。ここで、図7は、ウェハ40上の計測点KPの配置の一例を示す平面図である。
また、図8に示すように、ウェハ40上に複数のショットを露光するため、ショット毎にウェハステージ45をステップ又はスキャンして、図7に示した21点の計測点KPについて計測を行う。図9に示すように、スリット長手方向の計測点KPは、スリット長手方向のウェハ40のチルト量ωyを求めることが最低限必要であるため、2点以上の計測点KPが必要となる。更に、スリット内でスキャン方向のウェハ40のチルト量ωxの計測が必要な場合には、図10に示すように、スリット内でスキャン方向に異なる位置の計測点KPと、対応するフォーカスチルト検出系50を設ける必要がある。ここで、図8は、ウェハ40上のショットレイアウトを示す平面図である。図9及び図10は、ウェハ40上のスリット内における計測点KPの配置の一例を示す平面図である。
図12に戻って、位置波形に基づいてスキャン方向と直交するスリット長手方向の位置信号である複数の波形(第2の波形)を取得する(ステップS1004)。本実施例では、図4(b)に示す対称領域β1及びβ3の断面AA´と断面CC´でのスリット長手方向の波形と、非対称領域β2の断面BB´のスリット長手方向の波形を取得する。取得した波形は、図11に示すように断面AA´と断面CC´とが対称波形を示し、断面BB´が非対称波形を示していることがわかる。
本実施例では、簡易のため、スリット長手方向の分割計測数を3つの場合で説明した。但し、分割計測数としては、最大で使用するセンサのスリット長手方向の画素数まで増やすことができ、スループットを考慮して、複数ラインの平均(積算)信号を用いて、10−20程度の分割信号を生成するようにするのが好ましい。また、対称な信号の積算信号波形を生成するのではなく、対称な信号の個々の波形の位置を算出して、その平均値を用いるようにしても同等の効果が得られる。ここで、図11は、ウェハの反射率を測定したグラフである。
次に、ステップS1004で取得した複数の波形の中に非対称性波形があるかを判断する(ステップS1006)。ステップS1006で複数の波形の中に非対称性波形が存在すると判断した場合、前記非対称性波形を除く波形を選択する(ステップS1008)。ここでは、取得した複数の波形のそれぞれが所定の閾値であるかを判断し、所定の閾値の波形のみ選択する。ここでの閾値は、装置ユーザーの面位置検出精度に依存して設定するものである。この場合の閾値の設定は、ピーク強度または積分強度を含む信号強度に基づいて判断することができる。つまり、2次元センサの非計測方向の強度変化を評価することができる。
図13は、図5の信号のピーク強度を非計測方向に対してプロットしたものであり、同時に隣の計測ラインとの差分(変化率)を右軸にプロットしたものである。このように、対称な信号の領域においては、信号の強度(ピーク強度や積分光量)が一定であるのに対し、非対称な信号領域では、信号強度が急激に変化する。同図においては、非計測方向の強度変化が1%に閾値を設けると共に、その範囲内の信号を用いて(閾値を超える信号は用いない)、重心演算処理を行うようにしている。この閾値に関しては、ユーザーの要求精度に合わせて、1%から5%の範囲で設定することが好ましい。ここで、図13は、ウェハ40光強度と強度変化を示すグラフである。
また、別の閾値の設定は、反射率に応じて取得した複数の波形の中点を複数算出し、複数の中点のばらつきを評価して判断される。例えば、取得した波形の検出倍率をM、ウェハ40の面位置変動をdz、位置検出装置での位置変動をdxとしたときの関係がdx=M・dzを満たすとき、その場合の閾値は、面位置検出の要求精度をZrとしたときに、M・Zrに設定されることが好ましい実施形態である。
図14は、サンプルショット内のある計測ポイントにおける信号の一例である図11の断面BB´の波形信号を、ピーク強度が1になるように規格化した信号の例を示したものである。ここで、図14は、ウェハの反射率とセンサ上の位置を示すグラフである。
同図に示すように、スライスレベルと信号との左右の交点Li、Riを求め、更にその中点Miを求め、スライスレベルを0.2から0.9まで変更した場合の、中点Miをそれぞれ求めて、スライスレベルを変えた場合の中点Miのばらつきを求める(3σまたはレンジ)。
このばらつき量が、所定の閾値以下になる信号を対称信号と判定する方法を採用している。
さらに別の閾値の設定は、取得した波形の左右の傾きの対称性を評価することで判断される。図15に示すように信号の所定領域(図中では、スライスレベルが0.2から0.8の領域)の傾き成分を求めて、その絶対値の差分値が所定閾値内になるものを対称な信号波形と判断するようにしても良い。閾値を厳しく設定すれば、より対称な信号のみを選択することになり、非対称性による計測誤差は減少するが、非計測方向の信号数が減少するため、平均化効果が低下し、計測再現性が悪化する恐れがある。実験的にこの閾値について、評価した結果、傾きの絶対値の差分の閾値としては、1%から10%の範囲が好ましいことが分った。
このように、ある閾値を設けて、その閾値より大きく歪んだ非対称な信号を除去することより、計測誤差を低減することが本発明の本質である。したがって、先に述べた照射投影パターン像523t´の回転角度と、照射投影パターン像523t´の計測方向の幅と、非計測方向の幅の最適な数式1及び数式2は、好ましい条件式を述べたに過ぎず、本発明の主旨を限定するものでは無いことを、ここで補足しておく。ここで、図15は、ウェハ40の反射率とセンサ上の位置を示すグラフである。
このように、ある閾値を設けて、その閾値より大きく歪んだ非対称な信号を除去することより、計測誤差を低減することが本発明の本質である。したがって、先に述べた照射投影パターン像523t´の回転角度と、照射投影パターン像523t´の計測方向の幅と、非計測方向の幅の最適な数式1及び数式2は、好ましい条件式を述べたに過ぎず、本発明の主旨を限定するものでは無いことを、ここで補足しておく。ここで、図15は、ウェハ40の反射率とセンサ上の位置を示すグラフである。
上述の方法により、対称領域のみの信号を用いた計測値M1(i、j)を算出する。ここで、(i、j)は図7に示すショット内の計測ポイントを示す。本発明では、信号波形の位置を求める信号処理の方法として、重心検出方式を用いている。重心検出方式を用いる場合は、信号のトップとボトムの部分はノイズの影響を受けやすいので、例えば、図15に示すように、スライスレベル0.2から0.8の間の部分を用いて、重心計算して、その重心画素を求めるのが好ましい。このようにして、各計測ポイント(i、j)毎に非計測方向の対称信号領域を抽出する動作を行い、各計測ポイント(i、j)毎に、非計測方向の処理範囲(対称抽出範囲)を露光装置に登録しておき、次のウェハからは、装置上に登録されている処理範囲に基づき、信号処理を行い、計測値とするようにしている。本実施例では、サンプルショットの各ショット毎に、計測ポイント(i、j)の対称領域を算出し、14個のサンプルショットの全てに共通に含まれる領域を処理領域として露光装置に登録するようにしている。
なお、対称な信号となる処理領域を抽出するために用いるサンプルショット数は14個に限らず、最低1個から、ウェハ上の全てのショットを計測しても良く、更には計測するウェハについても1枚に限らず、数枚のウェハを計測して、母数を増やすことにより、対称領域の抽出精度を増すことも可能である。更には、露光装置ユーザーが予め、ウェハパターンのショット内の構造を知っている場合は、その情報と、パターン板523のウェハ上の照射位置とを照合することにより、ショット内の位置に応じて対称な信号を発生させる処理領域が決定できるため、その処理領域を露光装置に入力・登録する事も可能であり、この場合は、先行ウェハは必要ない。
更に、パターン板523としては、本実施例では、遮光領域523aの部分を光が透過するように構成しているが、この逆に、パターン板の全面を透過部として、遮光領域の部分のみを遮光する構成としても良いし、複数の格子を配列させたパターンとし、それぞれのパターンに対して、本実施例を実施して、複数のパターン位置の計測値の平均値を用いるようにしても良い。
次に、スキャン露光時のフォーカス及びチルトの計測によるウェハ40の表面位置補正の概略について説明する。図16に示すように、スキャン方向に凹凸形状を有したウェハ40が露光位置EPに差し掛かる前に露光スリット前方に平面を形成するように複数点配置された計測点KP(計測位置FP)でウェハ40の表面位置のフォーカス、露光スリット領域長手方向(即ち、スキャン方向に垂直な方向)のチルト(以下、「チルトX」と称する。)の計測を行う。そして、フォーカスチルト検出系50で検出された位置情報に基づいて、ウェハステージ45を駆動させ露光位置EPへの補正駆動を行う。例えば、図2において、ウェハ40上のj=6の位置を露光中に、j=7の位置の表面位置の計測を行う。そして、j=6の位置の露光が終了した後に、j=7の位置の表面位置の計測結果を基にしてフォーカス及びチルトXの補正駆動を行いながらj=7の位置の露光を行う。ここで、図16は、露光領域EPとウェハ40上のフォーカス及びチルトの計測位置FPを示す斜視図である。
以上の波形選択方法1000によれば、検出波形が非対称な信号の場合であっても高いフォーカス精度を実現することができる。その結果、本実施例の波形選択方法1000を用いる露光装置1は、高精度な露光を行うことができる。
以下、本発明による露光装置の第2の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施例とフォーカス、チルト検出系が異なり、2次元のエリアセンサと、1次元のラインセンサを兼ね備えた構成となっている。
本実施例のフォーカスチルト検出系(面位置検出系)50の構成および動作について、詳細に述べる。図17は、フォーカスチルト検出系50の別の構成を示す拡大ブロック図である。
同図において、光源521(LEDやハロゲンランプ等)から出射された光は、スリット等のパターンが形成されたパターン板523を照明する。パターン板523(図2で示す第1の実施例で使用したものと同じ)は、結像レンズ524、ミラー525を介して、ウェハ40上に投影結像している。
更に、ウェハ40で反射した光は、ミラー541、レンズ542を介して、受光器544Aで受光される。パターン板523のウェハ面上へのパターン像は、レンズ542により、エリアセンサ544B上に再結像する。なお、図中の20はミラーであり、ウェハからの反射光の光路を切り替えるために用いられる。
ミラー543は、エリアセンサ544Bとラインセンサ544Aの切り替える機能を有し、光路中に抜き出しする構成でも、ビームスプリッタを用いて、ウェハ反射光の一部を反射させてエリアセンサ544Bに導光し、ウェハ反射光の一部を透過させてラインセンサ544Aに導光する構成としても良い。
ミラー543で反射せず直進する光は、非計測方向にパワーを持つシリンドリカルレンズ545で、非計測方向に集光されラインセンサ544上に、パターン板523の像が再結像する。
続いて、エリアセンサ544Bとラインセンサ544Aの使用方法について説明する。
まず、下地パターンがパターニングされ、その上にレジストが塗布されている先行ウェハを露光装置上にロードする。続いて、図8のウェハショットレイアウトにおいて、14ショットのサンプルショットのウェハ面位置をフォーカス検出系のエリアセンサ544Bとラインセンサ544Aの両方で計測を行う。
次に、エリアセンサ544Bの計測データを元に第1の実施例と同様に対称領域の抽出を行い、対称領域のみの信号を用いた計測値M1(i、j)を算出する。続いて、ラインセンサ544Aの計測データを元に計測値M2(i、j)を求める。ここで、(i、j)は図7に示すショット内の計測ポイントを示す。信号処理の方法は先の実施例と同じ重心検出方式である。この時、各計測ポイント(i、j)毎の2つの計測値の差分値dM(i、j)=M1(i、j)−M2(i、j)を求めると、この値は、ラインセンサ544Bの計測値に含まれるウェハパターンによる計測誤差に相当する。
このように、2つのセンサ出力の差分値から求めたdM(i、j)を各計測ポイント(i、j)におけるオフセット量として記憶しておき、次のウェハからは、ラインセンサ544Aの計測値dM2(i、j)に、装置上に記憶されているオフセット量dM(i、j)を加えたdM2(i、j)+dM(i、j)を計測値として用いるようにする。
なお、本実施例で用いるサンプルショット数は14個に限らず、最低1個から、ウェハ上の全てのショットを計測しても良く、更には計測するウェハについても1枚に限らず、数枚のウェハを計測しても良い。すなわち、サンプルショットがN個の場合、各ショット毎に、計測ポイント(i、j)のオフセット量dM(i、j)算出し、N個のサンプルショットの平均値を求めて、露光装置に登録するようにしている。
このように、本実施例では、予め、先行ウェハによりエリアセンサ544Bの対称領域のみの信号と、ラインセンサ544Aの信号の処理結果を利用して、ラインセンサ544Aのショット内の計測位置(i、j)における計測誤差量をオフセットとして登録していて、次ウェハからは、そのオフセットとラインセンサ544Aの処理結果を用いるので、エリアセンサの信号の処理が省け、第1の実施例に比べ、処理時間を短縮することができ、露光装置のスループットを向上させることができるという効果がある。
図18を参照して、第3の実施形態について説明する。本実施例では、上記実施例とフォーカスチルト検出系が異なり、照明系側で、非計測方向に関して任意に分割して照明できるようにしたパターン板523の構成に特徴がある。その他の装置構成は、図2または、図17と同様なので、以下の説明では、図17を用いて説明する。図17におけるパターン板523Aは、図18に示すように光透過部が液晶セルのアレイ構造をしており、図18(b)のように任意のセルにかかる電圧を制御して、所定の領域の光を透過しない液晶シャッタアレイの構成となっている。
続いて、液晶シャッタアレイの使用方法について説明する。まず、下地パターンがパターニングされ、その上にレジストが塗布されている先行ウェハを露光装置上にロードする。続いて、図8のウェハショットレイアウトにおいて、14ショットのサンプルショットのウェハ面位置をフォーカス検出系のエリアセンサ544Bで計測を行う。
次に、エリアセンサ544Bの計測データを元に第1の実施例と同様に対称信号領域の抽出を行う。この時、各計測ポイント(i、j)毎の対称信号領域の抽出を行い、サンプルショットの各ショット毎に、計測ポイント(i、j)の対称領域を算出し、N個のサンプルショットの全てに共通に含まれる領域を計測対象領域として露光装置に登録するようにしている。次のウェハからは、露光装置に登録されている計測ポイント(i、j)毎の計測対象領域に対応させて、液晶シャッタアレイを制御して、計測対象領域にのみ光が照射されるようにする。ウェハからの反射光をラインセンサ544Aで受光し、このラインセンサ544Aの信号波形の位置を検出して、ウェハの面位置を求めるようにしている。
次に、エリアセンサ544Bの計測データを元に第1の実施例と同様に対称信号領域の抽出を行う。この時、各計測ポイント(i、j)毎の対称信号領域の抽出を行い、サンプルショットの各ショット毎に、計測ポイント(i、j)の対称領域を算出し、N個のサンプルショットの全てに共通に含まれる領域を計測対象領域として露光装置に登録するようにしている。次のウェハからは、露光装置に登録されている計測ポイント(i、j)毎の計測対象領域に対応させて、液晶シャッタアレイを制御して、計測対象領域にのみ光が照射されるようにする。ウェハからの反射光をラインセンサ544Aで受光し、このラインセンサ544Aの信号波形の位置を検出して、ウェハの面位置を求めるようにしている。
このように、本実施例では、予め、先行ウェハによりエリアセンサ544Bを使用して、対称な信号が得られる計測対象領域を選定し、ショット内の計測位置(i、j)に対応して、液晶シャッタアレイにより、計測対象領域のみを照明することにより、次ウェハからは、信号処理として、ラインセンサ544Aの処理のみを行うようにしているので、エリアセンサの信号の処理が省け、第1の実施例に比べて処理時間を短縮することができ、露光装置のスループットを向上させることができるという効果がある。
露光において、照明装置110から射出されたEUV光は、真空環境に配置された光学素子によって、マスク120を照明し、マスク120面上のパターンを被露光体140面上に結像する。本実施形態において、像面は円弧状(リング状)の像面となり、マスク120と被露光体140を縮小倍率比の速度比で走査することにより、マスク120の全面を露光する。また、本実施例の露光装置1は、波形選択方法1000を用いているので高精度な露光を行うことができる。なお、波形選択方法1000を行うことができる処理部(本実施形態では、制御部60の機能)を有する位置検出装置も本発明の一側面を構成することは言うまでもない。
次に、図19及び図20を参照して、上述の露光装置1を利用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図19は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、マスクとウェハを用いてリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、それが出荷(ステップ7)される。
図20は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、露光装置1によってマスクの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。本実施形態のデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 露光装置
10 照明装置
20 レチクル
30 投影光学系
40 ウェハ
50 フォーカスチルト検出系
52 照明部
521 光源
523 パターン板
54 検出部
60 制御部
10 照明装置
20 レチクル
30 投影光学系
40 ウェハ
50 フォーカスチルト検出系
52 照明部
521 光源
523 パターン板
54 検出部
60 制御部
Claims (10)
- 被露光体に光を照射して当該被露光体の位置波形を検出し、前記位置波形から波形を選択する波形選択方法であって、
前記被露光体からの反射光から位置信号である第1の波形を所定の検出方向で検出するステップと、
前記第1の波形に基づいて前記検出方向と直交する副検出方向の位置信号である複数の第2の波形を取得するステップと、
前記複数の第2の波形の中に非対称性波形があるかを判断するステップと、
前記複数の第2の波形の中に非対称性波形が存在する場合、前記非対称性波形を除く波形を選択するステップとを有することを特徴とする波形選択方法。 - 前記判断ステップは、ピーク強度または積分強度を含む信号強度に基づいて判断し、当該信号強度の変化が所定の閾値を越える場合には非対称性波形と判断することを特徴とする請求項1記載の波形選択方法。
- 前記閾値は1乃至5%に設定されることを特徴とする請求項2記載の波形選択方法。
- 前記判断ステップは、前記反射光の反射率に応じて前記第2の波形の中点を複数算出するステップと、
当該複数の中点のばらつきを評価するステップと、
所定の閾値以下であれば対称信号と判断するステップとを有することを特徴とする請求項1記載の波形選択方法。 - 前記位置波形の検出倍率をM、前記被露光体の面位置変動をdz、位置検出装置での位置変動をdxとしたときの関係がdx=M・dzを満たすとき、前記閾値は、面位置検出の要求精度をZrとしたときに、M・Zrに設定されることを特徴とする請求項4記載の波形選択方法。
- 前記判断ステップは、前記第2の波形の左右の傾きの対称性を評価し、所定の閾値以下であれば対称信号と判断することを特徴とする請求項1記載の波形選択方法。
- 前記閾値は1乃至10%に設定されることを特徴とする請求項6記載の波形選択方法。
- 被露光体に光を照射しての当該被露光体の位置波形を検出し、前記位置波形から波形を選択し、前記被露光体を補正する位置補正方法であって、
前記位置波形の理想の波形である理想波形を算出するステップと、
前記被露光体からの反射光から位置信号である第1の波形を所定の検出方向で検出するステップと、
前記第1の波形に基づいて前記検出方向と直交する副検出方向の位置信号である複数の第2の波形を取得するステップと、
前記複数の第2の波形の中に非対称性波形があるかを判断するステップと、
前記複数の第2の波形の中に非対称性波形が存在する場合、前記非対称性波形を除く波形を選択するステップと、
前記理想波形と前記選択した波形との差を算出し、前記第1の波形を補正するステップとを有することを特徴とする位置補正方法。 - 請求項1乃至7のうちいずれか一項記載の波形選択方法を行う処理部を有することを特徴とする露光装置。
- 請求項9記載の露光装置を用いて被露光体を露光するステップと、
当該露光された被露光体を現像するステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004271778A JP2006086450A (ja) | 2004-09-17 | 2004-09-17 | 波形選択方法、位置補正方法、露光装置、並びにデバイス製造方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008066638A (ja) * | 2006-09-11 | 2008-03-21 | Canon Inc | マークの位置を検出する装置 |
JP2009073179A (ja) * | 2007-08-27 | 2009-04-09 | Seiko Epson Corp | 画像形成装置および画像形成方法 |
JP2013140522A (ja) * | 2012-01-05 | 2013-07-18 | Canon Inc | 座標入力装置及びその制御方法、プログラム |
JP2018077288A (ja) * | 2016-11-07 | 2018-05-17 | キヤノン株式会社 | 露光装置及び物品の製造方法 |
-
2004
- 2004-09-17 JP JP2004271778A patent/JP2006086450A/ja active Pending
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