JP2006077695A - Lubricating device of engine oil - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、エンジンの早期暖機を目的としたエンジンオイルの潤滑装置に関する。 The present invention relates to a lubricating device for engine oil for the purpose of early warming up of an engine.
従来から、エンジンの潤滑・冷却にはエンジンオイルが用いられている。このエンジンオイルは、エンジンの下部に設けられたオイルパンに貯留され、オイルポンプによってエンジン各部に循環される。エンジン各部を循環したエンジンオイルは、下方のオイルパン内に滴下する。そして、オイルパン内に滴下したエンジンオイルは、再度オイルポンプによってエンジン各部に循環される。この間、エンジンオイルはエンジン各部から熱を受け取って各部を冷却する。また、エンジンオイルは、エンジン各部で油膜を形成して各部品間の潤滑を促進すると共に、部品の酸化を防止するなどの役目もある。 Conventionally, engine oil has been used for engine lubrication and cooling. This engine oil is stored in an oil pan provided in the lower part of the engine, and is circulated to each part of the engine by an oil pump. The engine oil that has circulated through each part of the engine is dripped into the lower oil pan. And the engine oil dripped in the oil pan is circulated to each part of the engine again by the oil pump. During this time, the engine oil receives heat from each part of the engine and cools each part. The engine oil also has a role of forming an oil film in each part of the engine to promote lubrication between the parts and preventing oxidation of the parts.
ここで、エンジンの冷間始動直後は、オイルパン内部に貯留されたエンジンオイルは冷えており、粘度も高く、エンジン各部を循環して各部を潤滑させるのに適した状態ではない。そこで、冷間始動直後は、できるだけ早くエンジンオイルを昇温させ、適切な粘度を有する状態としたい。 Here, immediately after the cold start of the engine, the engine oil stored in the oil pan is cold and has a high viscosity, and is not in a state suitable for circulating each part of the engine and lubricating each part. Therefore, immediately after the cold start, it is desired to raise the temperature of the engine oil as soon as possible so as to have a proper viscosity.
そこで、本願の発明者は、冷間始動時にできるだけ早く暖機を完了させることのできるエンジンオイルの潤滑装置として、従来、図1に示すような構成の潤滑装置60を考案し、その性能評価を行ってきた。図1に示す潤滑装置60は、オイルパン50と蓄熱タンク51を、オイルポンプ52を介して接続した構成となっている。このようなエンジンの潤滑装置60は、前回のエンジン運転時に昇温したエンジンオイルを蓄熱タンク51に貯留しておき、エンジン始動時には、この保温されたエンジンオイルをエンジン本体に潤滑油として供給し、エンジン内部の各摺動部のフリクション低下を図っている。
ここで、オイルパン50は主室53と副室54を有する二槽構造となっており、主室53と副室54とを隔てるオイルパンセパレータ55は、上側に穿設され大径の連通孔55aと、下側に穿設され小径の連通孔55bを有している。また、オイルストレーナ56が副室54内に配置されている。
Therefore, the inventor of the present application has devised a
Here, the
このような潤滑装置60では、エンジン始動時にオイルポンプ52が駆動され、蓄熱タンク51内のエンジンオイルがエンジン本体内を循環し、副室53内に戻る。その後は、図示しないオイルポンプが駆動され、オイルストレーナ56から副室53からエンジンオイルが吸い上げられ、エンジン本体内に供給される。
In such a
ところで、車両用のエンジンにおける重要な課題として、燃料の気化の問題がる。すなわち、燃料の気化は排気エミッションや燃費に大きく影響するものであり、エンジン始動時にも適切に燃料の気化が行われることが求められる。とりわけ、低温始動時は燃料が気化しにくく、何らかの対策が必要となる。このような低温始動時の燃料の気化を促進する装置として、特許文献1の提案がある。この特許文献1の提案では、潤滑油溜(オイルパン)とは別に設けた蓄熱容器に潤滑油(エンジンオイル)を保温して貯留し、この潤滑油を電動ポンプによって吸い上げ、ピストンの裏側に噴射、供給して始動時の燃料の気化促進を図っている。
By the way, as an important problem in a vehicle engine, there is a problem of fuel vaporization. That is, fuel vaporization greatly affects exhaust emission and fuel consumption, and it is required that fuel vaporization be performed appropriately even when the engine is started. In particular, when starting at low temperatures, the fuel is difficult to vaporize and some measures are required. As an apparatus for promoting the vaporization of fuel at such a low temperature start, there is a proposal of
また、特許文献2では、オイルタンク内にヒータを有し、このヒータによって暖めたオイルを、シリンダブロックのシリンダライナ外周面とボア内周面の一方又は双方に形成した冷却油路通路へ送り込むエンジンの暖機装置が提案されている。
しかしながら、図1に示したような潤滑装置60は、燃費の向上等に対して目を見張るほどの効果を得るには至っていなかった。その原因を本願の発明者が解析したところ、以下の結論を得るに至った。
However, the
すなわち、潤滑装置60は、蓄熱タンク51内の保温されたエンジンオイルをオイルポンプ52によってエンジン本体内に供給するものであるが、エンジン本体内においてエンジンオイルが形成する油膜は非常に薄いものであることから、供給されるエンジンオイルが保温されていたものであっても、未だ冷えた状態のエンジンを構成する部品(主として金属部品)の表面に形成される油膜は、冷えた状態で、且つ、熱容量の大きい金属部品の温度にまで低下してしまう。特に、クランクシャフト周りはエンジンにおける摺動部のひとつであり、フリクションの大きい箇所であって、エンジンオイルによりクランクシャフトの表面に形成される油膜の厚さもおよそ0.1μm程度である。このため、仮に蓄熱タンク51から供給されたエンジンオイルが80℃程度で、クランクシャフトが25℃程度であるとすると、クランクシャフトの表面に形成される油膜もほぼ25℃程度に冷却されてしまう。これでは、予めエンジンオイルを保温しておいてもフリクションの軽減には繋がらない。
That is, the
このような問題は、特許文献1、特許文献2の提案をもってしても解決されるものではない。すなわち、特許文献1の提案では、低温始動時の燃料気化を促進すべく、蓄熱容器内に保温、貯留した潤滑油を電動ポンプによって吸い上げ、ピストンの裏側に噴射、供給するものであり、熱容量の大きい部品の表面に形成される油膜厚さに起因するエンジンオイル温度低下の問題を解決するものではない。
Such a problem is not solved even by the proposals of
また、特許文献2の提案では、オイルタンク内にヒータを有し、このヒータによって暖めたオイルを、シリンダブロックのシリンダライナ外周面とボア内周面の一方又は双方に形成した冷却油路通路へ送り込むことが行われているが、クランクシャフト周りに対しては何らの措置も施されておらず、クランクシャフト周りのフリクションの軽減には配慮されていない。
Further, in the proposal of
そこで、本発明は、低温始動時のエンジン内部の摺動部、特に、クランクシャフト周りのフリクションを軽減することができるエンジンオイルの潤滑装置を提供することを目的とする。 SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide an engine oil lubrication device that can reduce friction around a sliding portion inside an engine, particularly a crankshaft around a cold start.
かかる目的を達成するための本発明のエンジンオイルの潤滑装置は、昇温したエンジンオイルを貯留する蓄熱タンクと当該蓄熱タンクからエンジンオイルを送出する流体送出手段とを有し、当該流体送出手段によって前記蓄熱タンクから送出されたエンジンオイルの流路であって、クランクシャフトの側方を通過するエンジン暖機用流路がエンジン本体内部に形成されたことを特徴とする。このエンジン本体とは、主としてエンジンブロックであるが、エンジンブロックに取り付けられるエンジンヘッド周りの部品や、エンジンブロックとオイルパンとの間に他の部材が介在さする場合は、これらの部品や部材をも含まれる。 An engine oil lubrication device of the present invention for achieving such an object includes a heat storage tank for storing a heated engine oil, and a fluid sending means for sending engine oil from the heat storage tank. A flow path for engine oil delivered from the heat storage tank and passing through the side of the crankshaft is formed inside the engine body. The engine body is mainly an engine block. However, when other parts are interposed between the engine block and the oil pan, these parts and members are attached to the engine block. Is also included.
ここで、前記エンジン暖機用流路は、エンジンヘッド側から前記エンジン本体に取り付けたオイルパン側に向かい、クランクシャフト付近で当該クランクシャフト側に近づくように屈曲した形状であることが望ましく、また、このエンジン暖機用流路は、クランクシャフトの両側にそれぞれ形成されていることが望ましい。さらに、前記エンジン暖機用流路を、エンジン暖機完了後に、ブローバイガスをシリンダヘッド側に送るブローバイ通路として機能させることができる。 Here, it is desirable that the engine warm-up flow path be bent from the engine head side toward the oil pan attached to the engine main body and close to the crankshaft side in the vicinity of the crankshaft. The engine warm-up channel is preferably formed on both sides of the crankshaft. Furthermore, the engine warm-up flow path can function as a blow-by passage for sending blow-by gas to the cylinder head after completion of engine warm-up.
また、このようなエンジンオイルの潤滑装置におけるエンジン暖機用流路は、クランクシャフトの側方から前記エンジン本体内部へ向かい、その後、前記エンジン本体に取り付けたオイルパン側に向かう形状とすることもできる。 Further, the engine warm-up flow path in such an engine oil lubrication device may be shaped from the side of the crankshaft toward the inside of the engine body and then toward the oil pan attached to the engine body. it can.
さらに、前記エンジン暖機用流路に伝熱フィンを設け、熱伝導の効率を高める構成とすることが望ましい。 Furthermore, it is desirable to provide a heat transfer fin in the engine warm-up flow path to increase the efficiency of heat conduction.
また、本発明の潤滑装置は、前記エンジン暖機用流路内を流通した蓄熱タンク内のエンジンオイルは、エンジン本体に取り付けられるオイルパンに流入することになるが、このようなオイルパンとして、吸込口が配置される副室と前記吸込口が配置されない主室とに仕切るオイルパンセパレータをオイルパンの内部に備え、前記オイルパンセパレータは前記副室を形成する凹部を有し、前記副室がエンジンブロックの内部と連通され、前記凹部は前記主室と前記副室とを連通させる開閉弁を有する二槽式オイルパンを採用することができる。 Further, in the lubricating device of the present invention, the engine oil in the heat storage tank that circulates in the engine warm-up flow path flows into an oil pan attached to the engine body. As such an oil pan, An oil pan separator is provided in the oil pan for partitioning into a sub chamber in which the suction port is disposed and a main chamber in which the suction port is not disposed, and the oil pan separator has a recess that forms the sub chamber, and the sub chamber Is communicated with the interior of the engine block, and the recessed portion may employ a two-tank oil pan having an on-off valve for communicating the main chamber and the sub chamber.
さらに、本発明の潤滑装置は、特に低温始動時のエンジンの早期暖機を目的としているので、潤滑装置は、エンジン始動前から作動していることが望ましい。そこで、前記流体送出手段は、エンジン始動以前に行う所定の動作に基づいてエンジンオイルの送出を開始する構成とすることが望ましい。 Furthermore, since the lubrication apparatus of the present invention aims at early warming up of the engine particularly at the time of low temperature start, it is desirable that the lubrication apparatus is operated before the engine start. Therefore, it is desirable that the fluid delivery means be configured to start delivery of engine oil based on a predetermined operation performed before engine startup.
本発明によれば、蓄熱タンク内のエンジンオイルを潤滑油としてエンジン本体内に供給する以前に、エンジン本体内の摺動部を暖めておくようにしたので、蓄熱タンク内の保温されたエンジンオイルの温度が急激に低下することなく、エンジン始動直後からエンジン本体内の摺動部におけるフリクションを軽減し、燃費向上等を図ることができる。 According to the present invention, the engine oil in the heat storage tank is warmed before the engine oil in the heat storage tank is warmed into the engine main body before the engine oil in the heat storage tank is supplied to the engine main body. Thus, the friction at the sliding portion in the engine body can be reduced immediately after the engine is started and the fuel consumption can be improved.
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。 Hereinafter, the best mode for carrying out the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
まず、本発明のエンジンオイルの潤滑装置1について図面を参照しつつ説明する。図2は、潤滑装置1の概略構成を示すエンジン本体4の側方から見た説明図である。また、図3は、図2におけるA−A線で断面とした説明図であり、図4は、図3におけるB−B線で断面とし、その一部を拡大した説明図である。さらに、図5はシリンダヘッド部6を上方から見た説明図である。
First, the engine oil lubricating
潤滑装置1は、昇温したエンジンオイルを貯留する蓄熱タンク2と、この蓄熱タンク2からエンジンオイルを送出する蓄熱タンク用オイルポンプ3を有している。この蓄熱タンク用オイルポンプ3は、本発明の流体送出手段に相当するものである。シリンダ5a、5b、5c、5dを有するエンジン本体4はエンジンブロック5の上側にシリンダヘッド部6が取り付けられて構成されている。このシリンダヘッド部6には、図5に示したように上部にオイル分配パイプ16が配設されている。また、エンジンブロック5の下側にはオイルパン7が取り付けられている。このオイルパン7は、凹部8aを有するオイルパンセパレータ8を内部に備えており、オイルパン7の内部を主室9と副室10とに分割した二槽構造となっている。オイルパンセパレータ8には、副室10内のエンジンオイルの温度によって開閉動作をするサーモスタット弁11を備えている。また、副室10内にはオイルストレーナ用オイルポンプ12と接続されたオイルストレーナ13を備えている。図中、参照番号19はヘッドボルト、参照番号20はキャップボルトである。
The
蓄熱タンク2は、短尺の流入側パイプ2aと、長尺の流出側パイプ2bとを備えている。流入側パイプ2aは途中に蓄熱タンク用オイルポンプ3を備えた第一オイルライン14によりオイルパン7内の副室10と接続されている。一方の流出側パイプ2bは第二オイルライン15により、シリンダヘッド部6の上部に配設されたオイル分配パイプ16と接続されている。流入側パイプ2aは蓄熱タンク2の内部に位置する端側に吐出孔2a1を備えており、流出側パイプ2bは蓄熱タンク2の内部に位置する端部に流出孔2b1を備えている。このように流入側パイプ2aの長さと流出側パイプ2bの長さを異なるものとし、それぞれ蓄熱タンク2内の端部に吐出孔2a1又は流出孔2b1を備えるようにしたのは、蓄熱タンク2の入口側で蓄熱タンク2内に吐出されたエンジンオイルを蓄熱タンク2の奥側から流出させることにより、蓄熱タンク2内でエンジンオイルのスムーズな循環を行うためである。
The
エンジンブロック5とシリンダシリンダヘッド部6とからなるエンジン本体4には、クランクシャフト17の側方を通過するエンジン暖機用流路18a、18bが形成されている。このエンジン暖機用流路18a、18bは共に蓄熱タンク2内に貯留されていたエンジンオイルを、オイル分配パイプ16を介してシリンダシリンダヘッド部6からオイルパン7側へ流下させるエンジンオイルの流路である。このようなエンジン暖機用流路18a、18bは図面に示したように、クランクシャフト17の両側に位置するようにシリンダ5a、5b、5c、5dの周囲に形成されたウォータジャケット22の外側に形成されている。このようなエンジン段機用流路18a、18bは、蓄熱タンク2内で保温されたエンジンオイルが流れたときにより効率よくクランクシャフト17暖めるべく、図3に示すように、屈曲部18a2、18b2を有し、それぞれクランクシャフト17側へ近づく形状をなしている。ここで、エンジン暖機用流路18aと18bとを比較すると、図2及び図3に示したようにエンジン暖気用流路18aの上端18a1は、エンジン暖機用流路18bの上端18b1より上側に位置している。これはエンジン暖機用流路18aがエンジン暖機完了後に、ブローバイガスをシリンダヘッド側に送るブローバイ通路として機能するためである。
Engine warm-up
さらに、エンジン暖機用流路18a、18bは図4に示すように、内部に伝熱フィン21を備えている。これの伝熱フィン21も、蓄熱タンク2内で保温されたエンジンオイルがエンジン暖機用流路18a、18b内を流れることにより効率よくクランクシャフト17を暖めるために装備されるものである。
Further, as shown in FIG. 4, the engine warm-up
以上のように構成した潤滑装置1は図示しないドア開閉センサと接続されたCPUに接続されている。このCPUは、ドア開閉センサが運転席側のドアの開放を感知すると蓄熱タンク用オイルポンプ3を駆動するようになっている。すなわち、車両の運転手がエンジン始動前に行う動作として、車両のドアを開け、シートに座り、その後イグニッションキーをONにしてエンジンを始動させるのが一般的であると考えられる。そこで、本実施例では、ドア開閉センサがドアの開放状態を検知したときに蓄熱タンク用オイルポンプ3を駆動してエンジン暖機用流路18a、18bに蓄熱タンク2内の保温されていたエンジンオイルを流し、エンジン始動前からエンジン本体4内の摺動部を予め暖めておく構成としている。
The
以下、このような構成の潤滑装置1の作動状態につき順を追って説明する。
Hereinafter, the operation state of the
まず、蓄熱タンク2内には、前回のエンジン運転時に暖められたエンジンオイルが貯留されているものとする。この状態から、運転者が車両に乗り込むために車両のドアを開けると、ドア開閉センサがドアの開放を感知し、その情報をCPUに送る。さらに、CPUは蓄熱タンク用オイルポンプ3に指令を送り、蓄熱タンク用オイルポンプ3を駆動させる。
First, it is assumed that engine oil warmed during the previous engine operation is stored in the
作動を開始した蓄熱タンク用オイルポンプ3は、副室10内のエンジンオイルを第一オイルライン14を通じて吸い出し、流入側パイプ2の吐出孔2a1から蓄熱タンク2内へ送り込む。これに伴って、蓄熱タンク2内で保温されていた高温のエンジンオイルは流出側パイプ2bの流出孔2b1から流出し始め、第二オイルライン15を通じてオイル分配パイプ16に供給される。
The heat storage
オイル分配パイプ16に到達した高温のエンジンオイルは、順次、エンジン本体4内部に形成されたエンジン暖機用流路18a、18bを流れ落ちる。このエンジン暖機用流路18a、18bはシリンダヘッド部6からエンジンブロック5内を通り、オイルパン7へ向かうものであるから、エンジン本体4内に存在する摺動部、たとえば、クランクシャフト17やシリンダ5a、5b、5cのボア等を暖める。このとき、エンジン暖機用流路18a、18bの内部には伝熱フィンが設けられているので、エンジンオイルの有する熱を効率よく各摺動部に伝えることができる。
The high-temperature engine oil that has reached the
各摺動部を暖めながらエンジン暖機用流路18a、18b内を流下したエンジンオイルは、オイルパン7の副室10内に滴下する。一方、副室10内の低温のエンジンオイルは、蓄熱タンク用オイルポンプ3によって吸い出されているので、副室10内のエンジンオイルは順次、高温のエンジンオイルに入れ替わる。ここで、副室10内に滴下するエンジンオイルは、エンジン暖機用流路18a、18b内を流下し、各摺動部に熱を与えたことにより、多少、温度の低下が見られるものの、依然としてフリクション低下に十分な粘度を維持した温度を保っている。
The engine oil that has flowed down through the engine warm-
このような状態で運転者がイグニッションキーをONにすると、オイルストレーナ用オイルポンプ12が作動し、副室10内のエンジンオイルを吸い上げ、エンジン本体内の各摺動部へ供給する。ここで、エンジン本体4内のシリンダ5a等のボアや、クランクシャフト17等の各摺動部は、エンジン暖機用流路18a、18bに高温のエンジンオイルを流下させたことにより、予め、暖められているので、各摺動部に供給されたエンジンオイルの熱が奪われて温度が低下することもなく、エンジン始動直後からフリクションが低下した状態でエンジンを運転することができる。
When the driver turns on the ignition key in such a state, the
エンジンが始動すると、エンジンが作動していることによるエンジンオイルの昇温が行われるようになる。ここで、本実施例の潤滑装置1には、二槽式のオイルパン7が取り付けられているので、エンジン始動直後は、副室内10内の少量のエンジンオイルのみが循環し、早期の昇温が達成される。
When the engine is started, the temperature of the engine oil is increased due to the operation of the engine. Here, since the two-tank
副室10内のエンジンオイルがある程度高温のエンジンオイルが貯留されるようになると、サーモスタット弁11が開弁し、主室9内の低温のエンジンオイルが副室10内に流入する。このように、主室内9の低温のエンジンオイルと副室10内の高温のエンジンオイルが混合されると、エンジンオイルの過熱を回避し、エンジンオイルの劣化防止を図ることができる。
When engine oil in the
このようにエンジンが始動し、エンジンオイルの昇温が行われ、油温が安定してきたら、蓄熱タンク用オイルポンプ3の駆動を停止する。このように蓄熱タンク用オイルポンプ3の駆動を停止すると、エンジン暖機用流路18a、18bにはエンジンオイルが流れなくなる。そこで、エンジンのクランク室等に溜まったブローバイガスをシリンダヘッド部6へ導くべく、エンジン暖機用流路18aをブローバイ通路として機能させる。なお、エンジン暖機用流路18bもブローバイ通路として機能させる構成としてもよいが、本実施例ではエンジン暖機用流路18aのみをブローバイ通路として機能させている。
When the engine is started in this manner, the temperature of the engine oil is raised, and the oil temperature is stabilized, the drive of the heat storage
蓄熱タンク2は、次回のエンジン始動時に高温のエンジンオイルをエンジン暖機用流路18a、18bに供給しなければならないので、エンジン停止時には、高温のエンジンオイルが貯留された状態となっていなければならない。そこで、CPUは、エンジン暖機が完了したと判断された時点で蓄熱タンク用オイルポンプ3を再び駆動して副室10内の高温のエンジンオイルを蓄熱タンク2内へ移送し、蓄熱タンク2を充填しておく。なお、この高温のエンジンオイルを蓄熱タンク2に充填する措置は、エンジン停止後に短時間、蓄熱タンク用オイルポンプ3を駆動して行うようにしてもよい。
The
以上で、潤滑装置1の一連の動作が完了する。なお、上記の例では、ドアを開けたときに蓄熱タンク用オイルポンプ3を駆動し、処理を開始するようにしたが、処理の開始は、エンジン始動後とする等、状況に応じて適宜変更することができる。
Thus, a series of operations of the
次に、本発明の実施例2について図6に基づいて説明する。図6は、実施例2の潤滑装置30の概略構成を示すエンジン本体4の側方から見た説明図である。
実施例2の潤滑装置30と実施例1の潤滑装置1とは、実施例1の潤滑装置1に取り付けられたオイルパン7が二槽式のものであるのに対し、実施例2の潤滑装置30に取り付けられたオイルパン21は一槽式である点で異なる。このオイルパン31の容量は、実施例1のオイルパン7における副室10の容量に相当するものであり、主室9に相当する部分が存在しない分、蓄熱タンク2をオイルパン31の近くに配置することができ、全体をコンパクトに構成することができている。なお、他の構成は、実施例1の潤滑装置1と同様であるので、同一の構成要素については図面中、同一の参照番号を付してその詳細な説明は省略する。
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 6 is an explanatory diagram viewed from the side of the
The lubricating
潤滑装置30の動作は、実施例1の潤滑装置1とほぼ同様であるが、潤滑装置30は実施例1の潤滑装置1における主室9を有していないことから、蓄熱タンク2内に保温されていたエンジンオイルが主室9内の低温のエンジンオイルと混合することがなく、蓄熱タンク2内に保温しておいたエンジンオイルの有する熱量を有効に利用することができるという利点がある。すなわち、実施例1の潤滑装置1では、サーモスタット弁11の作動温度によってはフリクション軽減に有効な粘度にまで粘度が変化していないにも拘らず主室9内の低温のエンジンオイルが副室10内に流れ込み、フリクション軽減の妨げとなる場合が考えられるが、実施例2の潤滑装置30ではそのようなおそれはない。
The operation of the
次に、実施例3について図7に基づいて説明する。図7は、実施例3の潤滑装置40を、実施例1の潤滑装置1を表した図3と同様に、図2におけるA−A線に相当する線で断面とした説明図である。実施例3の潤滑装置40が実施例1の潤滑装置1とは、実施例1の潤滑装置1のエンジン暖機用流路18a、18bがシリンダヘッド部6からエンジンブロック5の下端まで延びているのに対し、実施例3の潤滑装置40では、エンジン暖機用流路41は、図7に示すようにクランクシャフト17の側方からエンジン本体4内部へ向かい、その後、エンジン本体4に取り付けたオイルパン7側に向かう形状となっている点で相違する。なお、他の構成は、実施例1の潤滑装置1と同様であるので、同一の構成要素については図面中、同一の参照番号を付してその詳細な説明は省略する。
Next, Example 3 will be described with reference to FIG. FIG. 7 is an explanatory diagram in which the
実施例1のエンジン暖機用流路18a、18bはシリンダ5a、5b、5c、5dの側方も通過するものであるから、摺動部のひとつであるシリンダーボア周辺を暖めることができるが、その反面、クランクシャフト17の周辺に到達したときには多少、エンジンオイルの温度の低下が見られ、クランクシャフト17を暖める効果が低下することが考えられる。
Since the engine warm-up
そこで、実施例3の潤滑装置40では、クランクシャフト17を暖めることを重視し、直接、クランクシャフト17の側方から高温のエンジンオイルを導入するようにしている。
Therefore, in the
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。 The above-described embodiments are merely examples for carrying out the present invention, and the present invention is not limited to them. Various modifications of these embodiments are within the scope of the present invention. It is apparent from the above description that various other embodiments are possible within the scope.
1、30、40、60 潤滑装置
2 蓄熱タンク
3 蓄熱タンク用オイルポンプ
4 エンジン本体
5 エンジンブロック
6 シリンダヘッド
7、31 オイルパン
8 オイルパンセパレータ
9 主室
10 副室
11 サーモスタット弁
12 オイルストレーナ用オイルポンプ
13 オイルストレーナ
14 第一オイルライン
15 第二オイルライン
16 オイル分配パイプ
17 クランクシャフト
18a、18b、41 エンジン暖機用流路
22 ウォータジャケット
1, 30, 40, 60
Claims (8)
当該流体送出手段によって前記蓄熱タンクから送出されたエンジンオイルの流路であって、クランクシャフトの側方を通過するエンジン暖機用流路がエンジン本体内部に形成されたことを特徴とするエンジンオイルの潤滑装置。 A heat storage tank for storing the heated engine oil, and a fluid delivery means for sending the engine oil from the heat storage tank;
Engine oil flow path for engine oil delivered from the heat storage tank by the fluid delivery means, wherein an engine warm-up passage passing through the side of the crankshaft is formed inside the engine body. Lubrication equipment.
8. The engine oil lubrication device according to claim 1, wherein the fluid delivery means starts delivery of engine oil based on a predetermined operation performed before engine startup.
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2004
- 2004-09-10 JP JP2004263525A patent/JP2006077695A/en not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016053397A (en) * | 2014-09-04 | 2016-04-14 | 国立大学法人 筑波大学 | Solution feeding control device |
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Legal Events
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