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JP2006062433A - 車両用バンパにおけるカバー部材取付構造 - Google Patents

車両用バンパにおけるカバー部材取付構造 Download PDF

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JP2006062433A
JP2006062433A JP2004244655A JP2004244655A JP2006062433A JP 2006062433 A JP2006062433 A JP 2006062433A JP 2004244655 A JP2004244655 A JP 2004244655A JP 2004244655 A JP2004244655 A JP 2004244655A JP 2006062433 A JP2006062433 A JP 2006062433A
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Motonori Matsuki
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Abstract

【課題】 カバー部材の車両用バンパへの組付作業性の向上を図ることができ、しかも車両用バンパからのカバー部材の脱落を防止することができると共に、カバー部材を車両用バンパに組付けた後における車両用バンパに対するカバー部材のガタツキを抑制することができるような車両用バンパにおけるカバー部材取付構造を提供する。
【解決手段】 車両用バンパ2の開口部3の周縁の複数箇所に被係合部18a,18b,18cを設ける一方、カバー部材6の裏側の複数箇所に車両用バンパ2の被係合部18a,18b,18cにそれぞれ対応する係合部9a,9b,9cを設け、1つの係合部9aをカバー部材6の全体の弾性撓みを利用して車両用バンパ2の被係合部18aにクリック係合すると共に、それ以外の係合部9b,9cを当該係合部のみの部分的な弾性撓みを利用して車両用バンパ2の被係合部18b,18cにクリック係合するように構成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両用バンパにおけるカバー部材取付構造に関し、さらに詳しくは、車両用バンパに形成された開口部に、この開口部を覆うためのカバー部材を取付けるためのカバー部材取付構造に関する。
車両用バンパにあっては、フォグランプが装備される仕様と、フォグランプが装備されない仕様とがある。フォグランプが装備される仕様の場合には、フォグランプを車両用バンパに取付け、フォグランプが取付けられない仕様の場合には車両用バンパのフォグランプ取付部(開口部)を目隠しするためにカバー部材(フォグキャップ)を取付けるようにしている。なお、車両用バンパのフォグランプ取付部の形状は、フォグランプの有無に拘わらず共通の形状となされている(図1参照)。
従来、車両用バンパ(フロントバンパ及びリヤバンパ)へのカバー部材の組付けに際しては、図14及び図15に示す如く車両用バンパの左右両側にある窪み形状のフォグランプ取付部(フォグランプ収容用凹陥部)30に設けられた3つの取付穴(円弧方向に延びる幅狭の長孔から成る被係合部)31に、図16に示す如くカバー部材32の裏面側に突出するように設けられた3つの係合部33をそれぞれ差し込んでフォグランプ取付部30にクリック係合させることによって、カバー部材32を固定するようにしている。なお、上述の3つの取付穴31は、通常、円周方向に沿って約120°をなす角度間隔をもってそれぞれ配置されている。また、これらの取付穴31にクリック係合されるカバー部材32の3つの係合部33は、互いに同じ形状となされており、カバー部材32の周縁部から裏面側に突出するように設けられた突片34と、この突片34の先端に設けられた略山形の断面を有する係合爪35と、この係合爪35が弾性偏倚し得るように係合爪35を略コ字状に囲むように突片34に形成されたスリット36とで構成されている。
一方、カバー部材を車両用バンパに取付けるための構造に関連する技術としては、例えば、自動車のバンパに開口したランプホールにランプホールカバーを着脱自在に取付けるための取付構造(例えば、特開2002−36984号参照)や、バンパの開口に嵌合物を嵌合して取付ける取付構造(例えば、実開平5−67556号及び実開平5−67557号参照)が提案されている。
特開2002−36984号公報 実開平5−67556号公報 実開平5−67557号公報
設計上の様々な要請により車両用パンパについて設計変更が必要となったときには、フォグランプ取付部30に構成が同一の3つの取付穴31を設けることができない場合がある。例えば、車両用バンパの内側への空気取込み等の要請により3つの取付穴31のうちの1つに対応する箇所に比較的大きな幅広の開孔(例えば、図8に示すような開孔20)を設ける必要が生じる場合がある。そのような場合には、カバー部材の1つの係合部33をその開孔20の周縁の上端縁α(図8参照)に引っ掛けただけの状態(係合爪35が設けられている突片34が取付穴31にて確実に位置保持されない状態)の下で、カバー部材32の固定を行なわなければならなくなる。
このような場合、次のような不具合を生じることとなる。まず、開孔20の上端縁にクリック係合されるカバー部材32の係合爪35は、開孔20の上端縁αへの引っ掛かりが弱い(すなわち、係着力が小さい)ので、場合によっては係合爪35と開孔20との間の係合状態が簡単に解除されてしまうおそれがある。すなわち、カバー部材32の組付時にはその組付作業を簡単に行うことができるように、突片34にスリット36を設けることにより係合爪35を容易に弾性偏倚させ得るように構成しているため、クリック係合状態の下での係着力が比較的弱く、開孔20の上端縁αに係合爪35を引っ掛けただけでは、クリック係合状態が解除され易いおそれがある。
また、車両用バンパの1つの取付穴31が比較的大きな幅広の開孔20に変更されると、この開孔20は、外観上、単なる打ち抜き開口部としか見えないので、これを取付穴31として認識しにくくなる。そのため、カバー部材32の係合爪35の差込位置(挿入位置)が正しく定まらず、係合爪35が取付穴31の周縁(例えば、上端側の縁部)に引っ掛かり易く、従ってフォグランプ取付部30へのカバー部材32の組付作業が困難になるおそれがある。
また、カバー部材32をフォグランプ取付部30に組付けた後には、フォグランプ取付部30の開口部においてカバー部材32には車両幅方向及び車両前後方向の両方において位置規制がなされないため、カバー部材が車両用バンパに対してガタツキを生じる可能性がある。
本発明は、このような不具合をなくすためになされたものであって、その目的は、カバー部材の車両用バンパへの組付作業性の向上を図ることができ、しかも車両用バンパからのカバー部材の脱落を防止することができると共に、カバー部材を車両用バンパに組付けた後における車両用バンパに対するカバー部材のガタツキを抑制することができるような車両用バンパにおけるカバー部材取付構造を提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明では、車両用バンパに形成された開口部に、前記開口部を覆うためのカバー部材を取付けるためのカバー部材取付構造において、前記車両用バンパの開口部の周縁の複数箇所に被係合部を設ける一方、前記カバー部材の裏側の複数箇所に前記車両用バンパの被係合部にそれぞれ対応する係合部を設け、前記カバー部材の複数の係合部のうちの1つの係合部を前記カバー部材の全体の弾性撓みを利用して前記車両用バンパの被係合部にクリック係合すると共に、前記1つの係合部を除く前記カバー部材の係合部を前記係合部のみの部分的な弾性撓みを利用して前記車両用バンパの被係合部にクリック係合するように構成している。
また、本発明では、前記カバー部材の前記1つの係合部が係合される前記車両用バンパの被係合部に、前記車両用バンパの開口部の周縁箇所に形成された、傾斜状ガイド面を有するガイド用リブと、前記ガイド用リブの両側箇所に形成された第1の一対の位置決め用リブとを設けると共に、前記カバー部材の前記1つの係合部に前記第1の一対の位置決め用リブに当接する第2の一対の位置決め用リブを設けるようにしている。
また、本発明では、前記カバー部材の前記1つの係合部を、前記カバー部材の裏面側に向けて突出する突片と、この突片に形成された係合爪とで構成すると共に、前記1つの係合部を除く前記カバー部材の係合部を、前記カバー部材の裏面側に向けて突出する突片と、この突片に形成された係合爪と、前記係合爪が弾性偏倚し得るように前記係合爪を略コ字状に囲むように前記突片に形成されたスリットとで構成している。
また、本発明では、前記カバー部材の前記1つの係合部に形成される前記係合爪を略山形の断面形状とし、かつ、前記被係合部の被係合面と前記係合部の係合面とが面接触状態となるように構成している。
また、本発明では、前記係合爪の係合面を、前記カバー部材において互いに平行に延びるように設けられる複数の桟部に対して略平行に配置するようにしている。
請求項1に記載の本発明は、車両用バンパの開口部の周縁の複数箇所に被係合部を設ける一方、カバー部材の裏側の複数箇所に車両用バンパの被係合部にそれぞれ対応する係合部を設け、カバー部材の複数の係合部のうちの1つの係合部をカバー部材の全体の弾性撓みを利用して車両用バンパの被係合部にクリック係合すると共に、前記1つの係合部を除くカバー部材の係合部を係合部のみの部分的な弾性撓みを利用して車両用バンパの被係合部にクリック係合するように構成したものであるから、全体の弾性撓み(しなり)を利用したクリック係合によりクリック係合後の係合状態(クリック係合状態)を強固に保つことが可能となり、従って被係合部を比較的大きな幅広の開孔にした場合であっても、カバー部材の組付作業性を損なうことなく、カバー部材の係合爪を前記開口の周縁から外れにくくすることができる。
また、請求項2に記載の本発明は、カバー部材の前記1つの係合部が係合される車両用バンパの被係合部に、車両用バンパの開口部の周縁箇所に形成された、傾斜状ガイド面を有するガイド用リブと、ガイド用リブの両側箇所に形成された第1の一対の位置決め用リブとを設けると共に、カバー部材の前記1つの係合部に第1の一対の位置決め用リブに当接する第2の一対の位置決め用リブを設けたものであるから、ガイド用リブの傾斜状ガイド面によるカバー部材の係合爪のガイド作用によりこの係合爪を車両用バンパの被係合部に円滑に案内することができ、従ってカバー部材の組付作業性の向上を図ることができる。さらに、第1及び第2の一対の位置決め用リブを互いに当接させることにより、これらのリブと直交する方向すなわち車両幅方向におけるカバー部材の位置規制を行うことが可能となり、かつ、前記第1の一対の位置決め用リブを前記車両用バンパの開口部の周縁箇所に当接させてこのリブと前記係合爪とにより前記周縁箇所を挟持することにより、カバー部材の車両前後方向の位置規制が可能となる。
また、請求項3に記載の本発明は、カバー部材の前記1つの係合部を、カバー部材にカバー部材の裏面側に向けて突出する突片と、この突片に形成された係合爪とで構成すると共に、前記1つの係合部を除くカバー部材の係合部を、カバー部材にカバー部材の裏面側に向けて突出する突片と、この突片に形成された係合爪と、係合爪が弾性偏倚し得るように係合爪を略コ字状に囲むように突片に形成されたスリットとで構成したものであるから、被係合部を比較的大きな幅広の開孔にした場合に、この開孔の周縁に前記1つの係合部(すなわち、弾性撓みを付与するためのスリットが設けられていない係合部)をクリック係合させることにより、安定した係合状態を保つことができると共に、その他の係合部(すなわち、弾性撓みを付与するためのスリットが設けられている係合部)については充分な弾性を有するため比較的弱い挿入力(差込力)にてクリック係合を行うことができ、組付作業性が損なわれるのを回避することができる。
また、請求項4に記載の本発明は、カバー部材の前記1つの係合部に形成される係合爪を略山形の断面形状とし、かつ、被係合部と係合部とがクリック係合されたときに被係合部の被係合面と係合部の係合面とが面接触状態となるように構成したものであるから、クリック係合後における係合力を充分に大きく確保することができ、係合部が被係合部から外れにくいクリック係合状態にすることができる。
また、請求項5に記載の本発明は、係合爪の係合面を、カバー部材において互いに平行に延びるように設けられる複数の桟部に対して略平行に配置したものであるから、カバー部材の全体としての弾性撓み(しなり)を簡単かつ円滑に得ることができる。
以下、本発明の一実施形態に係る車両用バンパにおけるカバー部材取付構造について図 1〜図11を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用バンパにおけるカバー部材取付構造を備えたフロントバンパアセンブリ1を示すものである。このフロントバンパアセンブリ1の本体を構成するフロントバンパ(車両用バンパ)2は、図1に示すように、その左右両側部にフォグランプ収容用の開口部3が設けられている。これらの開口部3は、フロントバンパ2の左右両側部に形成された有底円筒状の凹陥部4の前面開放口である。かくして、フォグランプ(図示省略)を装着する仕様の場合には上述の凹陥部4内にフォグランプが収容されてクリップ(図8に示す3つのクリップ挿通孔26を利用)にて固定状態で装着され、フォグランプを装着しない使用の場合には、これらの凹陥部4にカバー部材(フォグキャップ)6をそれぞれ装着して開口部3をカバー部材6にて覆われるようになっている。
ここで、図2〜図5を参照してカバー部材6について述べると、次の通りである。すなわち、カバー部材6は、例えば合成樹脂製の一体成形品から成り、図2〜図4に示すように、リング形状をなす円環状枠部7と、この円環状枠部7によって取り囲まれた空間を横切るように互いに平行に架設された例えば4本の横桟部8と、前記円環状枠部7の裏面の約120°の間隔を隔てた箇所において裏面側に突出するように一体成形された3つの係合部9a,9b,9cとから構成されている。
カバー部材6の1つの係合部、例えば、図2〜図4において示す上端側の1つの係合部9aは、図5に明示する如く、カバー部材6の円環状枠部7からカバー部材6の裏面側に向けて突出する突片10と、この突片10の上面10aにおいて円環状枠部7から所定距離だけ離れた箇所に形成された係合爪11とで構成されている。なお、この係合部9aにおける係合爪11の周りには、弾性偏倚を容易ならしめるためのコ字形状のスリットは設けられていない。そして、突片10の上面10aの両側縁部には、突片10から上方に向けて延びかつ係合爪11の両側位置において円環状枠部7から係合爪11の近傍位置にまで延びる一対の位置決め用リブ12,12(請求項2に記載の第2の一対の位置決め用リブに相当)が設けられると共に、突片10の下面10bの両側縁部には、上述の一対のリブ12,12にそれぞれ対応する一対の補強リブ13がそれぞれ設けられている(図2,図5,及び図11参照)。なお、これらの補強用リブ13は、突片10の下面10bの両側部から下方に向けて延びている。
さらに、上述の係合爪11は、図6に示すように略山形の断面形状となされ、その係合面11aが前記突片10に対して略直角をなすように形成されている。なお、図6において、一点鎖線で示される係合爪11'は、従来より用いられている断面が山形状の係合爪(被係合部に対して線接触状態で係合する係合爪)である。そして、前記突片10が、互いに平行に延びるように設けられている4本の横桟部8に対して略平行に配置されると共に、係合爪11の係合面11aが、前記横桟部8に対して略平行に配置されている。これにより、上述の係合爪11は、カバー部材6の全体としての弾性変形(具体的には、横桟部8と平行な方向の円環状枠部7の直径部分を中心とする弾性的な曲り変形)を利用して後述のフロントバンパ2の被係合部にクリック係合され得るように構成されている。
また、係合部9aを除く係合部9b,9cは、従来より用いられている構造と同様のものであって、図7に示す如く、カバー部材6の円環状枠体7からカバー部材6の裏面側に向けて突出する突片15と、この突片15に形成された係合爪16(図7参照)と、この係合爪16が弾性偏倚し得るように係合爪16を略コ字状に囲むように突片15に形成されたスリット17とで構成されている。なお、こられの係合部9b,9cを従来の構造と同様の構造としているのは、次のような理由からである。すなわち、これらの係合部9b,9cの係合爪16がクリック係合される箇所は比較的大きな幅広の開孔ではないので、既述の係合部9aと同じ構造にすると挿入力(差込力)が過剰となり、カバー部材6の組付作業性が損なわれるので、スリット17を埋めずに、係合爪16を保持する保持片β(図7参照)の付け根部分の弾性撓み(しなり)を利用する構造としているのである。
一方、図8に示すように、フロントバンパ2の開口部3の周縁(フォグランプ収容用凹陥部4の奥壁面4aの周縁)には、円周方向に沿って約120°をなす角度間隔の箇所に、上述のカバー部材6の3つの係合部9a,9b,9cにそれぞれ対応する被係合部18a,18b,18cが設けられている。なお、本実施形態においては、カバー部材の1つの係合部9aが係合される被係合部18aは、凹陥部4の奥壁面4aの上端箇所に設けられた例えば空気取込み用の比較的大きな幅広の開孔20及びその上縁部分にて構成されており、被係合部18a以外の被係合部18b,18cは、図8に示す如く、従来より用いられている構造と実質的に同様に、円弧形状の取付穴(長孔)21と、この取付穴21内にそれぞれ張り出すように形成された被係合片22とからそれぞれ構成されている。
また、図8〜図10に示すように、カバー部材の1つの係合部9aが係合される被係合部18aにおいては、前記凹陥部4の奥壁面4aの周縁部分であってかつ前記開孔20に対応する上端縁αに、フロントバンパ2の開口部3上縁箇所すなわち凹陥部4の奥壁面4aの上端縁αに形成された、傾斜状ガイド面23を有するガイド用リブ24と、このガイド用リブ24の両側箇所に平行状に形成された一対の位置決め用リブ25,25(請求項2に記載の第1の一対の位置決め用リブに相当)とが設けられている。
なお、図8〜図10において、26はフォグランプ(図示省略)を凹陥部4の奥壁面4aに取付けるために用いられるクリップ挿通穴、27はワイヤハーネスを引き出すために用いられる配線穴である。
フロントバンパ2の開口部3を覆うべくカバー部材6を開口部3に取付けるときには、カバー部材6を開口部3に向けて移動して、カバー部材6の係合部9aを開孔20の上部部分に差し込むと共に、カバー部材6の係合部9b,9cを被係合部18b,18cの長孔21に差し込み、これらの係合部9a,9b,9cをフロントバンパ2の被係合部18a,18b,18cにそれぞれクリック係合させる。この場合、上方側の係合部9aに設けられている係合爪11が、カバー部材6の全体(特に、円環状枠部7の部分)の弾性変形により図11に示す如く開孔20の上端縁αの裏面側にクリック係合されると共に、この係合部9aに設けられている一対の位置決め用リブ12の先端12aが、開孔20の上端縁αの表面側に当接される。そして、前記係合爪11の係合面11aが、図11に示す如く前記開孔20の上端縁αに対して平行状に対向して面接触した状態となされると共に、係合部9aの一対の位置決め用リブ12が、図12に示す如く被係合部18aの一対の位置決め用リブ25に摺接してこれらの間に挟持された状態となされる。一方、カバー部材6の下方側の2つの係合部9b,9cにそれぞれ設けられている係合爪16は、その係合爪16が形成されている保持片βの付け根部分の弾性により被係合部18b,18cの被係合片22に比較的弱い挿入力にて円滑にクリック係合される。
このようにしてカバー部材6をフロントバンパ2の開口部3に取付けた状態の下では、開孔20の上端縁αが係合爪11と一対の位置決め用リブ12とにより挟持された状態となされ(図11参照)、これによりカバー部材6の係合部9aは車両前後方向の位置規制がなされる。また、カバー部材6の係合部9aの一対の位置決め用リブ12が、被係合部18aの一対の位置決め用リブ25間に挟持されて位置決めされ(図12参照)、これによりカバー部材6の係合部9aは車両幅方向の位置規制がなされる。
このような構成のカバー部材取付構造によれば、カバー部材6の複数の係合部9a,9b,9cのうちの上方側の係合部9aを構成する突片10において弾性付与用のスリットを設けずに係合爪11の保持部分の剛性を上げて、この係合爪11をカバー部材6の全体の弾性撓み(すなわち、カバー部材6自体のしなり)を利用してフロントバンパ2の被係合部18aとしての開孔20の上端縁αにクリック係合するようにしているので、カバー部材6の組付後においてカバー部材6が充分な係合力をもってフロントバンパ2に係着されて前記係合爪11が前記開孔20の上端縁αから外れにくくなり、従ってフロントバンパ2からのカバー部材の脱落を防止することができる。しかも、本実施形態では、カバー部材6の係合部9aに一対の位置決め用リブ12を設けると共にこれらのリブ12に対応する位置に補強用リブ13を設けて係合部9aの剛性を上げ、さらに係合爪11の係合面11aを既述の如く前記上端縁αに対して面接触状態でクリック係合させるようにしたことにより、カバー部材6の係合部9aをこれに対応する被係合部18aからより一層外れにくくすることができる。一方、上述の係合部9a以外の係合部9b,9cについては、弾性付与用のスリット17を設けて係合部9b,9cのみの部分的な弾性撓みを利用してフロントバンパ2の被係合部18b,18cにクリック係合するようにしているので、そのクリック係合作業は従来と同様に比較的弱い挿入力にて簡単かつ円滑に行うことができる。
また、本実施形態においては、フロントバンパ2の被係合部18aである開孔20の上端縁αに傾斜状ガイド面23を有するガイド用リブ24を設けて、カバー部材6の組付作業時にはこのガイド用リブ24による案内作用にて係合爪11を下側に誘い込むように構成しているので、カバー部材6の組付作業に際して係合爪11の先端が開孔20の上端縁αに突き当たることがなく、従ってカバー部材6の組付作業性を良好にすることができる。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。例えば、既述の実施形態では、カバー部材6の上端に設けられる係合部9aを、カバー部材全体の弾性撓みを利用する係合部としたが、このような係合部をカバー部材6の上端ではなくその下端に設けることも可能である。また、カバー部材6が縦桟部を有するような場合には、このような係合部をカバー部材の一側端に設けることも可能である。また、既述の実施形態では、係合部9a以外の係合部として2つの係合部9b,9cを設けるようにしているが、3つ以上の係合部(従来構造の係合部)を設けるようにしてもよい。また、本発明は、フロントバンパ2に限らずリヤバンパにも適用可能であり、さらにフォグランプ収容用の凹没部4の開口部20を覆うためのカバー部材6に限らず、車両用バンパに設けられる各種の開口部を覆うためのカバー部材に対しても適用可能である。
本発明の一実施形態に係るカバー部材取付構造を備えたフロントバンパアッセンブリの斜視図である。 カバー部材を裏面側から見た斜視図である。 カバー部材の正面図である。 カバー部材の平面図である。 カバー部材に設けられる係合部を拡大して示す斜視図である。 係合部を構成する係合爪の断面形状を示すものであって、図5におけるX−X線拡大断面図である。 カバー部材に設けられる係合部であって、かつ、図5に示す係合部とは別の係合部を拡大して示す斜視図である。 フロントバンパに設けられるフォグランプ収容用凹陥部の斜視図である。 図8のフォグランプ収容用凹陥部の正面図である。 上述の凹陥部の上端箇所を拡大して示す斜視図である。 図9におけるA−A線拡大断面図である。 図9におけるB−B線拡大断面図である。 フロントバンパの開口部へのカバー部材の取付状態を示す断面図である。 従来のカバー部材取付構造を説明するためのものであって、フォグランプ取付部(フォグランプ収容用凹陥部)の平面図である。 図14のフォグランプ取付部の上端箇所を拡大して示す斜視図である。 従来のカバー部材取付構造に用いられるカバー部材の係合部を示す斜視図である。
符号の説明
1 フロントバンパアセンブリ
2 フロントバンパ
3 開口部
4 凹陥部
4a 奥壁面
6 カバー部材
7 円環状枠部
8 横桟部
9a,9b,9c 係合部
10,15 突片
11,16 係合爪
12 位置決め用リブ
13 補強用リブ
17 スリット
18a,18b,18c 被係合部
20 開孔
23 傾斜状ガイド面
24 ガイド用リブ
25 位置決め用リブ
α 上端縁
β 保持片

Claims (5)

  1. 車両用バンパに形成された開口部に、前記開口部を覆うためのカバー部材を取付けるためのカバー部材取付構造において、前記車両用バンパの開口部の周縁の複数箇所に被係合部を設ける一方、前記カバー部材の裏側の複数箇所に前記車両用バンパの被係合部にそれぞれ対応する係合部を設け、前記カバー部材の複数の係合部のうちの1つの係合部を前記カバー部材の全体の弾性撓みを利用して前記車両用バンパの被係合部にクリック係合すると共に、前記1つの係合部を除く前記カバー部材の係合部を前記係合部のみの部分的な弾性撓みを利用して前記車両用バンパの被係合部にクリック係合するように構成したことを特徴とする車両用バンパにおけるカバー部材取付構造。
  2. 前記カバー部材の前記1つの係合部が係合される前記車両用バンパの被係合部に、前記車両用バンパの開口部の周縁箇所に形成された、傾斜状ガイド面を有するガイド用リブと、前記ガイド用リブの両側箇所に形成された第1の一対の位置決め用リブとを設けると共に、前記カバー部材の前記1つの係合部に前記第1の一対の位置決め用リブに当接する第2の一対の位置決め用リブを設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用バンパにおけるカバー部材取付構造。
  3. 前記カバー部材の前記1つの係合部を、前記カバー部材の裏面側に向けて突出する突片と、この突片に形成された係合爪とで構成すると共に、前記1つの係合部を除く前記カバー部材の係合部を、前記カバー部材の裏面側に向けて突出する突片と、この突片に形成された係合爪と、前記係合爪が弾性偏倚し得るように前記係合爪を略コ字状に囲むように前記突片に形成されたスリットとで構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用バンパにおけるカバー部材取付構造。
  4. 前記カバー部材の前記1つの係合部に形成される前記係合爪を略山形の断面形状とし、かつ、前記被係合部の被係合面と前記係合部の係合面とが面接触状態となるように構成したことを特徴とする請求項3に記載の車両用バンパにおけるカバー部材取付構造。
  5. 前記係合爪の係合面を、前記カバー部材において互いに平行に延びるように設けられる複数の桟部に対して略平行に配置したことを特徴とする請求項3又は4に記載の車両用バンパにおけるカバー部材取付構造。
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FR2955054A1 (fr) * 2010-01-08 2011-07-15 Faurecia Bloc Avant Ensemble d'habillage de vehicule automobile muni d'une trappe d'occultation.

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