JP2006053619A - 紙幣入出金機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】投入された紙幣を収納する紙幣投入部を備える紙幣入出金機において、紙幣の搬送の可否を判定するための状態を測定する紙幣状態測定センサを設け、該紙幣状態測定センサにより測定した紙幣の状態が取込不可状態のとき、該紙幣を返却することを特徴とする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、状態の悪い紙幣が投入されたことで生ずる紙幣の搬送異常を防止する手段を提供することを目的とする。
図1、図2および図3において1は紙幣入出金機であり、銀行等の金融機関の店舗に設置され顧客との取引を自動で行う。
2はLCD等の表示部であり、取引選択画面や各種の入力画面、顧客の処置を促す画面等を表示する。
4は、カード取扱部であり、挿入された顧客のキャッシュカード等の取引カードの磁気ストライプに記録されているカード情報を読み書きする機能を有すると共に取引明細票等を印刷する機能を有している。
紙幣投入部6は、顧客が投入した紙幣Pおよび出金取引で払出す紙幣Pを網目状に形成された収納底部6aの上に立てた状態で収納すると共に、紙幣Pに紛れて投入された硬貨やクリップ等の異物が網目の隙間から下方に設置されている異物収納部7に落ちるように構成されている。
12はビルプレスであり、紙幣Pの繰出時に紙幣投入部6内に収納された紙幣Pを押付ける。
13はビルプレス12と対向配置された分離ローラであり、搬送路14の最上流に配置されて図5に示すようにビルプレス12と分離ローラ13との間に収納された紙幣Pをビルプレス12により分離ローラ13に押付けて分離ローラ13を回転させることにより一枚づつ分離して搬送路14へ繰出す。
搬送路14は、対向配置されたローラあるいはベルト等により構成され、紙幣Pを挟持して搬送する。
15は鑑別部であり、紙幣投入部6から搬送路14により搬送された紙幣Pの真偽、正損、金種等を鑑別する。
17はセレクタであり、一時保管部16から搬送路14により搬送された紙幣Pを金種別カセット部18に集積するときに、その搬送方向を切替える。
金種別カセット部18は、鑑別部15で鑑別された紙幣Pを設定された金種ごとに集積する。
21は記憶部であり、制御部20が実行するプログラムやそれに用いる各種のデータおよび制御部20による処理結果等が格納されると共に、紙幣Pを安全に取込んで搬送するための湿度の判定値としての取込判定値を格納する。
23は紙幣状態測定センサとしての湿度センサであり、例えば静電容量式や抵抗式等のセンサであり、投入部シャッタ10の分離ローラ13から離れている側の扉10a、すなわちビルプレス12側に紙幣投入部6内に突出するように弾性体の支持シャフトを介して設置され、湿度測定回路24を介して制御部20に接続されている。
なお、本実施例では静電容量式の検知センサを用いる。
上記の紙幣入出金機1の記憶部21には、各種の取引処理業務を実行する機能を有する業務処理プログラムが格納されており、制御部20と業務処理プログラムとの各ステップにより本実施例のハードウェアとしての各種の機能手段が形成される。
S1、制御部20は、表示部2に預入取引、振込取引および払出取引等の選択肢を表示した取引選択画面を表示して待機する。
本実施例では、顧客はテンキーにより預入取引の選択肢を選択する。
S4、制御部20は、タイマー機能により紙幣Pの投入を認識してから一定時間経過したことを認識すると、筐体シャッタ9および投入部シャッタ10を閉じる。
S5、制御部20は、投入部シャッタ10の扉10aの閉動作に伴って湿度センサ23を紙幣Pの表面に接触させて投入された紙幣Pの表面湿度を測定する。
S7、湿度測定値が取込判定値を超えていると判断した制御部20は、紙幣Pが取込不可状態だと認識して表示部2に図8に示す紙幣Pを返却することとその返却理由を記した文言、例えば「お客様の投入された紙幣は、大変湿っておりますのでお取り扱いできません。」等の文言を表示した返却理由説明メッセージを表示する。
S9、湿度測定値が取込判定値以下であると判断した制御部20は、紙幣Pをビルプレス12により押付けて分離ローラ13を回転させて一枚づつ分離して搬送路14へ繰出し、ステップS2で認識した預入取引処理に関する動作を通常通りに実行して預入取引処理を終了させる。そして制御部20は顧客が取引カードまたは通帳を抜き取るとステップS1に戻り表示部2に取引選択画面を表示して待機する。
以上説明したように、本実施例では、湿度センサにより顧客が投入した紙幣表面の湿度を測定し、湿度測定値が取込判定値を超えているときに取引処理を中断するため、高湿度の紙幣を搬送したときに生じる紙幣の搬送異常を防止することができる。
なお、本実施例において湿度測定値が取込判定値を超えていると認識したとき返却理由説明メッセージを表示して取引を中断するとして説明したが、湿度測定値が取込判定値を超えてもすぐに取引を中断しないようにしてもよい。そのような場合紙幣返却を伝える旨と新たに紙幣の投入を促す旨を伝える文言、例えば「お客様の投入された紙幣は大変湿っておりますのでお取扱できません。乾いた紙幣を投入してください」等の文言を表示部に表示し、筐体シャッタおよび投入部シャッタを開いて顧客が紙幣を受取ったことを検知センサにより確認したら表示部の画面を紙幣の投入を促す文言、例えば「紙幣を投入してください」等の文言を表示した画面に切替える。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図9において、異物収納部7は、紙幣投入部6の収納底部6aの下方に設置される中箱30とそれが嵌め込まれる外箱32により構成されており、外箱32の対向する一対の内側面の底面から所定の高さにL字状の支持部を設け、中箱30を外箱32に嵌め込んだときにこの支持部により中箱30が支えられている。
外箱32はその1つの側面の略下半分が開口しており、開口している側面の外側で対向して外箱32内に風を送るファン33と、ファン33と外箱32の側面との間に発熱体34が設置されている。
そして、熱風が中箱30の上方の収納底部6aを通ることにより、紙幣投入部6に収納している紙幣Pに吹き付けられる。
上述した構成の作用について、図10に示す実施例2の紙幣入出金機の動作を示すフローチャートを用い、SAで示すステップに従って実施例2の紙幣入出金機の動作を説明する。
SA6、顧客が投入した紙幣Pの表面湿度を測定した制御部20は、記憶部21に格納されている取込判定値(例えば96%RH)を読出して測定した湿度の値、つまり湿度測定値と比較し、湿度測定値が取込判定値以下の場合はステップSA7に分岐し、湿度測定値が取込判定値を超えていた場合はステップSA8に移行する。
SA9、湿度測定値が乾燥判定値以下であると判断した制御部20は、発熱体34を発熱させてファン33を動かして熱風を発生させることにより、熱風を外箱32から中箱30を通じて紙幣投入部6内に送り、そこに収納されている紙幣Pに熱風を吹き付け、表示部2に図11に示す紙幣Pを乾燥中である旨の文言、例えば「お客様の投入された紙幣は、大変湿っておりますのでお取扱できません。ただいま乾燥させていますのでしばらくお待ちください。」等の文言と取引を中断するための選択肢、熱風を吹き付ける残り時間のカウントダウン等を表示した紙幣乾燥案内画面を表示する。
SA11、熱風により乾燥させた紙幣Pの表面湿度を再測定した制御部20は、記憶部21に格納されている取込判定値を読出して再測定した湿度の値、つまり湿度再測定値と比較し、湿度再測定値が取込判定値を超えている場合はステップSA12に分岐し、湿度再測定値が取込判定値以下の場合はステップSA7に移行する。
SA13、制御部20は、筐体シャッタ9および投入部シャッタ10を開くことにより顧客に紙幣Pを返却し、顧客が紙幣Pを受取ったことにより検知センサ11が紙幣Pを検知しなくなって所定時間の経過後に、筐体シャッタ9および投入部シャッタ10を閉じてステップSA1に戻り表示部2に取引選択画面を表示して待機する。
以上説明したように、本実施例では、上記実施例1の効果に加え、湿度測定値が取込判定値を超えても、乾燥判定値以下であれば熱風を吹き付けて紙幣を乾燥させるので、湿度の高い紙幣を乾燥させて搬送することができるため湿度の状態による取引中断の割合を低減させることができる。
なお、上記実施例1および実施例2と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図12において、本実施例の湿度センサ23は分離ローラ13の近傍に設置され、顧客により投入された紙幣Pがビルプレス12により分離ローラ13の方に寄せられたときに分離ローラ13に最も近い位置の紙幣Pの長手方向中央部上端に接触してその湿度を測定する。
上述した構成の作用について、図14に示す実施例3の紙幣入出金機の動作を示すフローチャートを用い、SBで示すステップに従って実施例3の紙幣入出金機の動作を説明する。
SB5、制御部20は、紙幣Pをビルプレス12により押付けて湿度センサ23を紙幣Pの表面に接触させて表面湿度を測定する。
SB7、湿度測定値が取込判定値以下と判断した制御部20は、預入取引処理に関する動作を通常通り実行して預入取引処理を終了させる。そして制御部20は顧客が取引カードまたは通帳を抜き取るとステップSB1に戻り表示部2に取引選択画面を表示して待機する。
SB9、湿度測定値が乾燥判定値以下であると判断した制御部20は、発熱体34を発熱させてファン33を動かして熱風を一定時間発生させることにより、熱風を外箱32から中箱30、収納底部6aを通じて紙幣投入部6内に送り、そこに収納されている紙幣Pに熱風を吹き付けると共に、表示部2に紙幣Pを乾燥中である旨の文言と熱風を吹き付ける残り時間、取引を中断するための「取消」キー等を表示した紙幣乾燥案内画面を表示する。
SB11、熱風により乾燥させた紙幣Pの表面湿度を再測定した制御部20は、記憶部21に格納されている取込判定値を読出して再測定した湿度の値、つまり湿度再測定値と比較し、湿度再測定値が取込判定値を超えている場合にはステップSB12に分岐し、湿度再測定値が取込判定値以下の場合はステップSB7に移行する。
SB13、制御部20は、ビルプレス12を元の位置に戻して筐体シャッタ9および投入部シャッタ10を開いて顧客に紙幣Pを返却し、顧客が紙幣Pを受取ったことにより検知センサ11が紙幣Pを検知しなくなって所定時間の経過後に、筐体シャッタ9および投入部シャッタ10を閉じてステップSB1に戻り表示部2に取引選択画面を表示して待機する。
なお、湿度測定のタイミングとしては、繰出す紙幣毎に行えばより良いことは言うまでもない。
なお、本実施例において、湿度センサにより湿度の測定をしたままの状態、つまりビルプレスと分離ローラの間に紙幣を挟んだまま熱風を吹き付けるとして説明したが、熱風を吹き付ける前にビルプレスを紙幣から少し離せば複数枚の紙幣が投入された場合に紙幣と紙幣の間に隙間ができて熱風がその隙間に入ることにより紙幣の乾燥させる効率が向上する。
また、上記各実施例において、紙幣の表面湿度を測定するとき筐体シャッタおよび投入部シャッタを閉じるようにしたが、紙幣の表面湿度を測定するときに投入部シャッタのみを閉めて紙幣を搬送路へ繰出す際に筐体シャッタを閉めるようにすれば、紙幣を返却するときに投入部シャッタだけを開けばよく、顧客へ紙幣を返却するときに時間を短縮することができる。
さらに、上記実施例2、実施例3において、湿度センサにより測定した紙幣の湿度が低い場合(例えば20%RH)に熱風を吹き付けて紙幣投入部内の温度を上昇させて紙幣投入部内の湿度を上昇させれば、低い湿度の紙幣を搬送しているときに発生する静電気により紙幣入出金機の各部に異常が生じてしまうことを防止することができる。
この場合測定した紙幣の帯電電位が予め設定した判定値よりも高いときに取込不可状態と認識して顧客が選択した取引処理を中断するようにしてもよく、またファンと発熱体を備えている場合は紙幣投入部内の温度を上昇させることにより紙幣投入部内の湿度を上げて紙幣の帯電電位を下げてから取引処理を実行すればよい。
1a 筐体
2 表示部
3 入力部
4 カード取扱部
5 通帳取扱部
6 紙幣投入部
6a 収納底部
7 異物収納部
8 紙幣投入口シャッタ部
9 筐体シャッタ
10 投入部シャッタ
10a、10b 扉
11 検知センサ
12 ビルプレス
13 分離ローラ
14 搬送路
15 鑑別部
16 一時保管部
17 セレクタ
18 金種別カセット部
20 制御部
21 記憶部
23 湿度センサ
24 湿度測定回路
30 中箱
31 異物収納面
32 外箱
33 ファン
34 発熱体
Claims (7)
- 投入された紙幣を収納する紙幣投入部を備える紙幣入出金機において、
紙幣の搬送の可否を判定するための状態を測定する紙幣状態測定センサを設け、
該紙幣状態測定センサにより測定した紙幣の状態が取込不可状態のとき、該紙幣を返却することを特徴とする紙幣入出金機。 - 請求項1において、
前記紙幣状態測定センサが、湿度を測定する湿度センサであることを特徴とする紙幣入出金機。 - 請求項1において、
表示部を備え、
前記紙幣状態測定センサが測定した紙幣の状態が取込不可状態のとき、前記表示部に返却理由を表示することを特徴とする紙幣入出金機。 - 投入された紙幣を収納する紙幣投入部を備える紙幣入出金機において、
前記紙幣投入部に収納した紙幣の分離繰出し手段と、紙幣表面の湿度を測定する湿度センサとを備え、
前記湿度センサにより測定した紙幣表面の湿度により前記分離繰出し手段を制御することを特徴とする紙幣入出金機。 - 請求項4において、
前記紙幣投入部内に向けて送風可能に配置したファンを設け、
前記湿度センサによる湿度測定値が、取込判定値を超えているとき、前記ファンにより紙幣に風を吹き付けることを特徴とする紙幣入出金機。 - 請求項4において、
前記分離繰出し手段には、前記紙幣投入部に収納した紙幣を繰出すための分離ローラと、該分離ローラに紙幣を押付けるビルプレスとを配し、
前記湿度センサは少なくとも前記分離ローラ側、または前記ビルプレス側に位置する紙幣表面の湿度を測定することを特徴とする紙幣入出金機。 - 請求項5において、
前記紙幣投入部の下方に設置され、紙幣投入部に投入された異物を収納する異物収納部を設け、
前記ファンは前記異物収納部と対向して配置されていることを特徴とする紙幣入出金機。
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