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JP2006041386A - 搬送方法、搬送装置、露光装置及び吸着状態検出方法 - Google Patents

搬送方法、搬送装置、露光装置及び吸着状態検出方法 Download PDF

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JP2006041386A
JP2006041386A JP2004222260A JP2004222260A JP2006041386A JP 2006041386 A JP2006041386 A JP 2006041386A JP 2004222260 A JP2004222260 A JP 2004222260A JP 2004222260 A JP2004222260 A JP 2004222260A JP 2006041386 A JP2006041386 A JP 2006041386A
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Soichi Ueda
壮一 上田
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Abstract

【課題】所望の搬送対象物を短時間で高速に搬送することができる搬送方法及び搬送装置を提供する
【解決手段】搬送対象物体を吸着保持手段に吸着保持させ、吸着保持手段を移動させることにより物体を搬送する搬送方法において、吸着保持手段に吸着保持された物体に対する吸着力の強さを検出し、検出された吸着力の強さに基づいて吸着保持手段の移動速度を制御する。例えば、検出された吸着力の強さを所定の基準値と比較し、吸着力の強さが基準値より小さい場合には吸着保持手段を所定の低速度で移動させ、吸着力の強さが基準値より大きい場合には吸着保持手段を所定の高速度で移動させる。搬送対象物が実際に吸着保持されている状態の吸着力の強さに応じて搬送速度を制御しているため、その吸着保持状態において最適な、すなわち最速な搬送速度を設定することができ、物体の搬送時間を短縮することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、例えばレチクルやウエハ等の所望の物体を搬送する搬送方法及び搬送装置、その搬送装置によりやレチクルやウエハ等をステージに搬送し露光処理に供する露光装置、及び、そのような搬送装置において使用される搬送対象の物体の吸着状態を検出する吸着状態検出方法に関する。
半導体素子、液晶表示素子、CCD等の撮像素子、プラズマディスプレイ素子あるいは薄膜磁気ヘッド等の電子デバイス(以下、電子デバイスと総称する)の製造にあたっては、露光装置を用いて、フォトマスクやレチクル(以下、レチクルと総称する)に形成された微細なパターンの像を、フォトレジスト等の感光剤を塗布した半導体ウエハやガラスプレート等の基板(以下、ウエハと総称する)上に投影露光する。この露光装置としては種々の方式のものがあるが、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)やステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(スキャニング・ステッパ)が主に使用されている。ステッパは、レチクルと感光基板との相対的な位置合わせを行った後で、レチクルに形成されたパターンを感光基板上に設定された1つのショット領域に一括して転写し、転写後に感光基板をステップ移動させて他のショット領域の露光を行なう露光装置である。また、スキャニング・ステッパは、レチクルと感光基板とを相対的に移動(走査)させつつレチクルに形成されたパターンを逐次感光基板に転写し、転写後に感光基板を移動させて他のショット領域に対して再度走査露光を行なう露光装置である。
これらの露光装置において、レチクルやウエハをレチクルステージやウエハステージに搬送する場合には、搬送アーム等の搬送手段に、真空吸着作用によりレチクルやウエハを吸着保持させる構成となっている場合が多い。例えば、レチクルの搬送においては、レチクル搬送系がレチクルを保管してあるレチクルライブラリやバッファ等からレチクルを取り出し、搬送アームがこれを真空吸着して保持しレチクルステージ上に搬送し、レチクルホルダ上に載置するようになっている。ウエハの搬送も、通常、同様の方法で行なわれる。
このような搬送系において、搬送アーム上にレチクル又はウエハが存在するか、あるいは適切に吸着されているかという有無確認あるいは吸着確認は、従来の通常の露光装置においては、真空系の真空圧センサにより真空レベル(真空度)を測定し、これを所定の閾値と比較することにより判断している。この比較及び判断の処理は、ハードウエアにより行なわれる場合、あるいはA/D変換後にソフトウエアにより行なわれる場合等があるが、通常、固定閾値と比較することにより判断がなされている場合が多い。
ところで、露光装置においてはスループットの向上が要求されており、レチクルやウエハの交換を少しでも短時間で行ないたい、すなわち、レチクルやウエハの搬送をより高速に行ないたいという要望がある。
そこで、例えば、搬送対象の基板の重量を検出し、この重量に応じて真空吸着力等の基板保持力や、搬送加速度等の搬送特性を制御し、より短時間で基板を搬送する方法等が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−332603号公報
露光装置におけるスループットの向上の要求は、近年、一層高まっており、より高速に短時間でレチクルやウエハを搬送し、効率よく露光処理を行ないたいという要望がある。
しかしながら、例えば前述した特許文献1に参照の方法においては、収容部に収容されている段階でレチクル等の重量を検出し、それに基づいて真空吸着力や搬送加速度等の搬送条件を設定しており、搬送状況等に応じた最適な搬送速度の制御、すなわち最速な搬送速度の制御を行なっているとは言い難い。
また、搬送対象物の搬送手段への吸着保持状態を検出する方法として前述したような真空圧センサを用いる場合、真空圧センサの固体誤差の影響を受ける場合があり、高精度に真空吸着状態を検出することが難しい場合がある。すなわち、搬送対象物の搬送手段による吸着保持状態を適切に検出することが難しい場合がある。このことは、搬送状況に応じた最適な搬送速度で搬送することを困難にする要因とも考えられる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、搬送対象物の搬送手段への吸着保持状態に応じて適切に搬送速度を制御し、もって所望の搬送対象物を短時間で高速に搬送することができる搬送方法及び搬送装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、レチクルあるいはウエハ等の搬送を行なう際に、搬送系における吸着保持状態に応じて適切にその搬送速度を制御し、もってレチクルあるいはウエハ等を短時間で高速にステージに搬送する、すなわち交換することができる露光装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、真空圧センサの固体誤差の影響を受けることなく搬送対象物の搬送手段への吸着保持状態を適切に検出することのできる吸着状態検出方法を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明に係る搬送方法は、搬送対象の物体を吸着保持手段に吸着保持させ、当該吸着保持手段を移動させることにより前記物体を搬送する搬送方法において、前記吸着保持手段に吸着保持された前記物体に対する吸着力の強さを検出し、前記検出された吸着力の強さに基づいて、前記吸着保持手段の移動速度を制御する(請求項1)。
好適には、前記検出された吸着力の強さを所定の基準値と比較し、前記吸着力の強さが前記基準値より小さい場合には前記吸着保持手段を所定の第1の速度で移動させ、前記吸着力の強さが前記基準値より大きい場合には前記吸着保持手段を前記第1の速度より高速な所定の第2の速度で移動させる(請求項2)。
このような搬送方法においては、吸着保持手段に搬送対象の物体が実際に吸着保持されている状態において、その吸着力の強さを検出し、その吸着力の強さに応じて吸着保持手段の移動速度、すなわち搬送速度を制御している。従って、実際の吸着保持状態に基づいた搬送速度の制御を行なうことができ、その吸着保持状態において最適な、換言すれば最速な搬送速度を設定することができる。その結果、物体の搬送時間を短縮することができる。
好適には、前記検出された吸着力の強さが前記基準値より大きい状態から前記基準値より小さい状態に移行した場合には、その後当該吸着力が前記基準値より大きい状態に戻ったとしても、前記吸着保持手段の移動速度を前記第2の速度にまで早くしない(請求項3)。
このような速度制御をすることにより、搬送対象の物体の吸着保持状態に何らかの不具合が生じたと予測される場合において、より安全性高く物体を搬送することができる。
好適には、前記基準値は、前記吸着保持手段が前記物体を吸着保持していない時に、前記吸着力の強さを検出するセンサからの出力値を検出し、前記検出された出力値と、所定の吸着力に対して規定される前記センサの出力値とに基づいて決定する(請求項4)。
このように基準値を決定することにより、センサの固体誤差を吸収して正確に吸着力を検出することが可能となり、適切な搬送速度の制御が可能となる。
また、本発明に係る搬送装置は、搬送対象の物体を吸着保持する吸着保持手段と、前記吸着保持手段を移動させることにより当該吸着保持手段に吸着保持された前記物体を搬送する搬送手段と、前記吸着保持手段に吸着保持された前記物体に対する吸着力の強さを検出する吸着力検出手段と、前記検出された吸着力の強さに基づいて、前記吸着保持手段の移動速度を制御する移動速度制御手段とを有する(請求項5)。
また、本発明に係る露光装置は、マスクに形成されたパターンの像を、投影光学系を介して物体に転写する露光装置であって、前記マスク及び前記物体の少なくとも何れか一方をステージに搬送する搬送装置として、前述した何れかに記載の搬送装置を有する(請求項6)。
また、本発明に係る吸着状態検出方法は、任意の被吸着体を吸着する吸着装置における前記被吸着体の吸着状態を検出する方法であって、前記吸着装置による前記被吸着体の吸着力を検出するセンサからの前記吸着装置が吸着を行なっていない時の出力値を検出し、前記検出された出力値と、所定の吸着力に対して規定される前記センサの出力値とに基づいて、前記吸着状態を検出するための基準値を決定し、前記吸着装置により前記被吸着体が吸着された時に前記センサから出力される出力値と、前記決定された基準値とを比較し、前記被吸着体の吸着状態を検出する(請求項7)。
好適には、前記吸着装置は真空吸着装置であり、前記基準値は、前記吸着装置が大気開放されている時の前記センサからの出力値と、前記所定の吸着力に対して規定される前記センサの出力値とに基づいて決定する(請求項8)。
本発明によれば、搬送対象物の搬送手段への吸着保持状態に応じて適切に搬送速度を制御し、もって所望の搬送対象物を短時間で高速に搬送することができる搬送方法及び搬送装置を提供することができる。
また、レチクルあるいはウエハ等の搬送を行なう際に、搬送系における吸着保持状態に応じて適切にその搬送速度を制御し、もってレチクルあるいはウエハ等を短時間で高速にステージに搬送する、すなわち交換することができる露光装置を提供することができる。
また、真空圧センサの固体誤差の影響を受けることなく搬送対象物の搬送手段への吸着保持状態を適切に検出することのできる吸着状態検出方法を提供することができる。
本発明の一実施形態の露光装置について、図1〜図11を参照して説明する。
本実施形態においては、図1に示すような、レチクルに形成されたパターンの像を投影光学系を介してウエハ上に投影し転写する露光装置本体200、及び、露光装置本体200へのレチクルの投入に用いられるレチクルローディング装置100を具備する露光装置1を例示して本発明を説明する。
なお、露光装置本体200は、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置である。
また、以下の説明においては、図1に示すようなXYZ直交座標系を参照して各部材の位置関係等について説明する。
まず、露光装置本体200の構成について、図1を参照して簡単に説明する。
光源10は、主制御系42からの制御信号に基づいて、ほぼ均一の照度を有する露光光ELを出射する。露光光ELの光軸はZ軸方向に対して平行に設定されている。露光光ELとしては、例えばg線(波長436nm)、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)あるいはFレーザ光(波長157nm)等が用いられる。
光源10から出射された露光光ELは、照明光学系12に入射する。
照明光学系12は、露光光ELの光軸をX軸方向に対して平行な方向に折り曲げる反射板14、露光光ELの照度の均一や通過する光量を制御しての整形等をする光学系16、及び露光光ELの光軸をZ軸方向に対して平行な方向に折り曲げる反射板18等を有する。なお、照明光学系12を通過する光量は主制御系42によって制御される。
照明光学系12から出射された露光光ELは、レチクルステージ22に保持されたレチクルRを照射する。
レチクルRは、フォトレジストが塗布されたウエハ(基板)W上に転写するためのパターンを有するマスク基板である。
レチクルRは、本発明に係るレチクルローディング装置100により、露光処理に使用するレチクルが順次レチクルステージ22に載置される。
レチクルローディング装置100の構成及び動作については、後に詳細に説明する。
レチクルRに露光光ELが照射されると、レチクルRのパターン像が投影光学系28を介してウエハW上の各ショット領域に投影される。
投影光学系28は複数のレンズ等の光学素子を有し、その光学素子の硝材としては露光光ELの波長に応じて石英、蛍石等の光学材料から選択される。
ウエハWはレベリング可能なウエハホルダ31を介してウエハステージ30上に載置されている。ウエハステージ30は、ウエハWのZ軸方向の位置を微調整させるZステージ32を有し、Zステージ32はXY平面内にウエハWを移動させるXYステージ33上に載置されている。
ウエハステージ30上のウエハホルダ31の上面の一端にはL字型の移動鏡36が取り付けられ、移動鏡36の鏡面に対向した位置に、ステージのX座標、Y座標及び回転角を検出するレーザ干渉計38が配置されている。検出されたこれらの情報は、ステージ駆動系40を介して主制御系42へ出力される。主制御系42は、供給された位置情報をモニターしつつステージ駆動系40を介して、ウエハステージ30の位置決め動作を制御する。
なお、図1には示していないが、レチクルステージ22にもウエハステージ30に設けられた移動鏡及びレーザ干渉計と同様のものが設けられており、レチクルステージ22のXYZ位置等の情報が主制御系42に入力される。
投影光学系28の側方にはオフ・アクシスのアライメントセンサ44が設けられている。アライメントセンサ44は、例えばFIA(Field Image Alignment )方式のアライメント装置である。アライメントセンサ44は、例えばウエハW上に塗布されたフォトレジストに対して非感光性のハロゲンランプ(図示省略)を備え、このハロゲンランプから出射された光をウエハW上に照射して、その反射光を電気信号に変換する。この電気信号はアライメント信号処理系46に出力されて処理され、ウエハWに形成されたアライメントマークの位置及びウエハW表面のZ軸方向の位置が計測される。計測されたアライメントマークの位置及びウエハW表面のZ軸方向の位置を示す信号は主制御系42へ出力される。
ウエハ搬送装置48は、主制御系42の制御の下、不図示のプリアライメント装置で粗く回転及び位置調整されたウエハWをウエハステージ30上に搬送する。
主制御系42は、アライメント信号処理系46、ウエハ搬送装置48、ステージ駆動系40及びレチクルローディング装置100の内部にそれぞれ設けられた制御ユニットから出力される信号等に基づき露光装置の全体動作を制御する。
次に、このような露光装置本体200に対して、レチクルのローディングあるいはアンローディングを行なう本発明に係るレチクルローディング装置100について説明する。
まず、レチクルローディング装置100全体構成について図2及び図3を参照して説明する。
図2は、そのレチクルローディング装置100の全体の構成を模式的に示す図であり、図3は旋回アーム部140の構成を示す図である。
レチクルローディング装置100は、それぞれ後述するポッド110、インデクサ112、RLロボット114、プリアライメント1ステーション116、バーコードリーダ118、バッファ120、ゴミ検出装置(PPD)122、PPDアーム124、プリアライメント2部126及び旋回アーム部140を有する。プリアライメント2部126は、それぞれ後述するプリアライメント2ステーション128、プリアライメント2光学系130及びプリアライメント2撮像系132を有する。また、旋回アーム部140は、後述するレチクル搬送アーム部141及び142、LZ機構145及びLθ機構146を有し、レチクル搬送アーム部141は、さらに、後述するアーム143及びレチクル吸着部144を有する。
ポッド110は、露光装置1で使用するレチクルを搬送するケースであり、例えば6枚程度のレチクルを収容するケースである。使用対象のレチクルが収容されたポッド110は、例えば作業者により搬送され、インデクサ112の上部の所定の位置に載置される。インデクサ112の上部に載置されたポット110は、その下部が開放され、収容されていたレチクルが、インデクサ112に移動される。
インデクサ112は、ポッド110によりレチクルローディング装置100に搬送されてきたレチクルが移動されて、バッファ120に移動されるまでの間、一時的に収容される収容部である。インデクサ112に移動されたレチクルは、順次RLロボット114により取り出されてプリアライメント1ステーション116を介してバッファ120に移動される。
RLロボット114は、レチクルローディング装置100に投入されたレチクルを、インデクサ112、プリアライメント1ステーション116、バッファ120、PPDアーム124及びプリアライメント2ステーション128の相互間で搬送する搬送ロボットである。
プリアライメント1ステーション116は、インデクサ112とバッファ120やプリアライメント2ステーション128との間でレチクルを搬送する際のレチクルの位置決め(プリアライメント1と称する)を行なうためのアライメント機構である。
バーコードリーダ118は、レチクルの搬送、収容状態等を管理するために、レチクルにバーコードで付されている識別情報を読み取る装置である。バーコードリーダ118は、プリアライメント1ステーション116の近傍であって、レチクルがプリアライメント1ステーション116に載置された状態においてそのレチクルの上面に付されたバーコードを観察できる位置に設置されており、プリアライメント1ステーション116を介してインデクサ112とバッファ120やプリアライメント2ステーション128との間で搬送されるレチクルに付されているバーコードを読み取る。バーコードリーダ118で読み取られたレチクルのバーコードのデータは、図示しないレチクルローディング装置100の制御部に出力される。制御部においては、例えば複数のレチクルを選択する順番等の情報が予め登録されており、読み取ったバーコードの情報と登録されたレチクル情報とから選択すべきレチクルが正しく搬送されたかどうか確認できる。
バッファ120は、露光装置1で使用予定のあるレチクルをストックしておくレチクル保管部である。本実施形態のレチクルローディング装置100において、バッファ120には、例えば14枚程度のレチクルが収容される。バッファ120には、RLロボット114により、レチクルが搬入され、また搬出される。
ゴミ検出装置(PPD)122は、レチクル上にゴミが付着しているか否かを検査する装置である。ゴミ検出装置122は、PPDアーム124に載置されて検査位置に移動されたレチクルに対して、パーティクル(粒子状物質)等のゴミが付着していないかどうか検査する。
PPDアーム124は、ゴミ検出装置122のゴミ検査位置までレチクルを保持し移動する手段である。
プリアライメント2部126は、露光装置本体200のレチクルステージ22との間でレチクルの搬送をする時に、そのレチクルを一時的に載置して精細な位置決め(プリアライメント2と称する)を行なうアライメント部である。
レチクルをレチクルステージ22に供給する場合、プリアライメント2ステーション128には、RLロボット114により、供給対象のレチクルがバッファ120又はゴミ検出装置122(PPDアーム124)から搬送され載置される。プリアライメント2部126は、載置されたレチクルを高精度に位置決めした後に、これを旋回アーム部140に受け渡す。
また、レチクルがレチクルステージ22から搬出される場合、プリアライメント2ステーション128には、旋回アーム部140により、その搬出したレチクルが載置される。プリアライメント2ステーション128に載置されたレチクルは、RLロボット114により受け取られて、例えばバッファ120やプリアライメント1ステーション116に搬送される。
なお、プリアライメント2ステーション128に載置されたレチクルは、図示しないプリアライメント2部126の真空吸引機構により真空吸着されてプリアライメント2ステーション128上に保持される。この真空吸着の状態は、図示しない真空センサにより検出される構成となっており、後述するように、プリアライメント2ステーション128を介してレチクルの受け渡しをする際に、適宜参照される。
プリアライメント2部126は、図示しないピンを用いた機械的な方法、及び、プリアライメント2照明系130及びプリアライメント2撮像系132を用いた光学的な方法によりレチクルのアライメントを行なう。後者の場合、プリアライメント2部126は、プリアライメント2光学系130から出射された光によりプリアライメント2ステーション128に載置されたレチクルに形成されたマークを照明し、そのマークの像をプリアライメント2撮像系132で撮像し、そのマークの位置を検出することにより、レチクルの位置合わせを行なう。
旋回アーム部140は、プリアライメント2ステーション128から露光装置本体200にレチクルを搬送し、レチクルステージ22にレチクルを載置する搬送機構である。
旋回アーム部140は、図3に示すように、2つのレチクル搬送アーム部141及び142、レチクル搬送アーム141及び142を鉛直方向(図3中のZ方向)に移動させるLZ機構145、及びレチクル搬送アーム141及び142を水平面内で回転移動(図3中のθ方向)させるLθ機構146を有する。
レチクル搬送アーム部141とレチクル搬送アーム部142とは、アームLθ機構146を中心として180度反対向きに設けられた2つのレチクル保持及び搬送機構である。レチクル搬送アーム部141及び142は、Lθ機構146の回転により一方のレチクル搬送アーム部がプリアライメント2ステーション128に対してレチクルを受け渡し可能な位置に配置されている時には、他方のレチクル搬送アーム部はローディングポジションに移動したレチクルステージ22に対してレチクルを受け渡し可能な位置になる構成となっている。これにより、次にレチクルステージ22上で使用するレチクルのプリアライメント2ステーション128からの受け取り動作と既に使用の終了したレチクルのレチクルステージ22からの受け取り動作、あるいは、これに続く、次に使用するレチクルのレチクルステージ22への載置動作と使用の終了したレチクルのプリアライメント2ステーション128への載置動作とを、Lθ機構146を中心とした2箇所において同時に並行して行なえるようになっている。換言すれば、そのような相対的な位置関係となるように、レチクル搬送アーム部141及び142を有する旋回アーム部140、プリアライメント2部126及びレチクルステージ22が配置されている。
なお、レチクル搬送アーム部141とレチクル搬送アーム部142とは実質的に同一の構成なので、以下、レチクル搬送アーム部141についてその構成を説明する。
レチクル搬送アーム141は、2本のアーム143−1及び143−2(以下、単にアーム143と称する場合もある)及びアーム143に設けられている4箇所のレチクル吸着部144−1〜144−4(以下、単にレチクル吸着部144と称する場合もある)を有する。
レチクル吸着部144−1〜144−4は、各々、搬送対象のレチクルの縁部に下側から接触してこれを支持するための機構である。4個のレチクル吸着部144−1〜144−4によりレチクルの4箇所を下側から支持することによりレチクルを保持する。
4箇所のレチクル吸着部144−1〜144−4のうちの3箇所は、図示しない真空吸着機構によりレチクル接触面に真空吸引力が作用するようになっており、これにより、接触したレチクルを真空吸着するようになっている。
アーム143−1及び143−2は、図示しないアーム開閉機構により水平方向に開閉移動するようになっており、後述するLZ機構145によるアーム143の上下方向の移動と協働することにより、レチクル吸着部144を搬送対象のレチクルの下側に回り込ませたり、あるいは搬送の終了したレチクルの下側からレチクル吸着部144を解放したりする。
LZ機構145は、レチクル搬送アーム部141及び142を鉛直方向に移動させるためのアクチュエータである。
また、Lθ機構146は、レチクル搬送アーム部141及び142を水平面内で回転させるアクチュエータである。
なお、図2に示すレチクルステージ22は、前述した露光装置本体200のレチクルステージ22であり、特に、レチクルを交換するローディングポジションに配置されているレチクルステージ22である。
次に、このような構成のレチクルローディング装置100の全体の動作を概略的に説明する。
使用対象のレチクルは、ポッド110に収容されて露光装置1に搬送され、レチクルローディング装置100のインデクサ112上に設置される。インデクサ112に設置されたポッド110は、その下部が開放され、収容されていたレチクルがインデクサ112内に移動される。
インデクサ112に収容されたレチクルは、RLロボット114により取り出され、プリアライメント1ステーション116上に載置されてアライメントが行なわれた後、RLロボット114によりバッファ120に搬送され収容される。この際、バーコードリーダ118によりレチクルのバーコードが読み取られて制御部に送られ、レチクルの管理に供される。
バッファ120に収容されたレチクルは、露光装置本体200において次に使用される状況となった等のタイミングで、RLロボット114により取り出されてPPDアーム124に載置される。PPDアーム124に載置されたレチクルは、PPDアーム124によりゴミ検出装置122に投入され、パーティクル等のゴミ検査が行なわれる。
ゴミ検出装置122においてゴミの検査が終了したレチクルは、RLロボット114によりPPDアーム124から受け取られ、プリアライメント2ステーション128に載置され、高精度なアライメントが行なわれる。
アライメントの終了したレチクルは、旋回アーム部140により受け取られ、搬送されて、ローディングポジションに移動されたレチクルステージ22に載置され、露光装置本体200における露光処理に供される。この際の旋回アーム部140によるレチクルの搬送は、本発明に係る搬送方法により高速に行なわれ、その結果、露光装置本体200における露光処理が効率よく行なわれることとなる。この本発明に係る搬送方法によるレチクルの搬送動作については、後に詳細に説明する。
旋回アーム部140の一方のアーム143により、プリアライメント2ステーション128からレチクルが搬送されると、旋回アーム部140の他方のアーム143により、使用の終了したレチクルが搬送され、プリアライメント2ステーション128に載置される。
プリアライメント2ステーション128に載置された使用の終了したレチクルは、RLロボット114に受け取られるのに適した所定の精度でアライメントが行なわれた後、RLロボット114により受け取られる。
RLロボット114に受けられたレチクルは、再び露光装置本体200において使用される予定のある場合や、後に一連のレチクルをまとめてポッド110に移送する場合等には、一旦バッファ120に収容される。また、以後使用の予定がなく直ちにインデクサ112あるいはポッド110に戻す場合には、プリアライメント1ステーション116に一旦載置されてインデクサ112への搬送に適した所定の精度でのアライメントが行なわれた後、再度、RLロボット114によりインデクサ112に搬送される。
インデクサ112に搬送されたレチクルは、必要に応じてポッド110に移送されて、ポッド110の下蓋が閉じられ、露光装置1より運び出される。
次に、このような構成及び動作をするレチクルローディング装置100における、本発明に係る旋回アーム部140によるレチクルの搬送動作について、図4〜図11を参照して詳細に説明する。
本実施形態の旋回アーム部140においては、アーム143のレチクル吸着部144にレチクルが十分な吸着強度で吸着保持されている時には、アーム143を高速に移動(上昇、下降及び回転を含むが、本実施形態においては上昇及び下降を中心に説明する)させ、レチクルの吸着(吸着強度)が十分でない場合には移動を停止したり又は低速で移動したりする。
その際の吸着力の判定は、レチクル吸着部144に真空吸引力を作用させる真空吸着機構内に設けられた真空センサにより、その真空圧を検出することにより行なう。レチクルローディング装置100においては、真空センサの出力値をA/D変換してディジタル信号として取り込み、予め設定された所定の閾値とソフトウエア内で比較することにより、レチクルの有無及び吸着レベルを判定する。そして、その判定結果に基づいて、すなわちレチクルの吸着度合いに応じてレチクルの搬送速度を変えて、迅速かつ適切にレチクルの搬送を行なう。
具体的には、例えば、レチクル搬送アーム部141によりプリアライメント2ステーション128に載置されているレチクルを持ち上げる場合、レチクル搬送アーム部141のアーム143は、最下位置(ダウン位置)から所定の低速度でゆっくりと上昇する。その結果、レチクルの存在位置においてレチクル下面とレチクル吸着部144とが接触し、レチクル吸着部144がレチクルを支持し持ち上げることとなる。
レチクル吸着部144は、前述したように真空吸引力が作用しているので、レチクルをレチクル吸着部144が適切に保持した場合(十分な吸着力で吸着された場合)にはこの真空吸着系の真空圧は上昇し、仮にレチクルがずれる等してレチクル吸着部144が適切にレチクルを保持できない場合(弱い吸着力で吸着されている場合)には、真空圧は上昇しないこととなる。従って、この真空圧の状態を検出すれば、レチクル吸着部144にレチクルがしっかりと吸着されているか否かを検出することができる。
そこで、レチクル搬送アーム部141においては、この真空圧を検出し、レチクル吸着部144にレチクルが適切に吸着保持されたか否かを検出する。そして、適切に吸着保持した場合には、アーム143の上昇速度を高速にし、早く目的地点(UP位置)に到達するようにする。
また、仮に吸着を開始してから十分な時間が経過した、あるいはアーム部41の十分な距離の移動があったにも関わらず、レチクル吸着部144に対する真空吸着機構の真空圧が上昇しない場合には、レチクルが適切に吸着保持していないものと判定して、移動の停止や低速移動等の処理を行なう。
真空圧に基づいてこのような制御を行なう場合の閾値としては、例えば、レチクル無しレベル、レチクル有りレベル、及び、レチクル搬送可能レベル等を設定するのが有効である。
なお、その際、基準のレベルとしては、レチクル無し状態での真空センサの出力値を基準レベルとするのが有効である。具体的には、レチクルステージ22等の搬送目的地にレチクルがないことを確認し、その時の真空センサ出力をレチクル無し時の基準レベルとして設定する。このようにしておけば、真空センサ自体の個体差や、気圧等の周囲環境の影響によるセンサ出力の変化を吸収することが可能となる。
なお、この基準レベルの設定は、頻繁に行なって最新状態にしておく(更新する)ことも有効である。
以下、実際にこのようなレチクル搬送方法を適用してレチクルを搬送する場合のレチクルローディング装置100の動作について図面を参照して説明する。
ここでは、露光装置本体200に投入するレチクルは、既にプリアライメント2ステーション128に載置され、プリアライメント2ステーション128に吸着保持され、プリアライメントも終了しているものとし、このレチクルをレチクルステージ22に搬送する動作について説明する。また、旋回アーム部140においては、レチクルを保持していないアーム143が、プリアライメント2ステーション128の上方位置に待機しているものとする。
このような状況においては、まず、プリアライメント2ステーション128のレチクルを機械的に位置決めするために用いるピンが解放状態であり、旋回アーム部140のアーム143が開いた状態であることを確認する(動作S1)。
次に、レチクルステージ22がローディングポジションに移動していることを確認する(動作S2)。
次に、プリアライメント2ステーション128及びレチクルステージ22において、その時点で載置されているレチクルに対して作動されている真空吸着作用をOFF(無効)にする(動作S3)。
そして、LZ機構145が作動して、旋回アーム部140のレチクル搬送アーム部141エスケープ位置(ESC位置)からダウン位置(DOWN位置)に下す(動作S4)。この時、レチクル搬送アーム部141のアーム143は開いているため、レチクル吸着部144がレチクルに接触することなく、レチクル搬送アーム部141はレチクルの下側まで移動する。
次に、旋回アーム部140のアーム143を閉じる(動作S5)。これにより、レチクル搬送アーム部141のレチクル吸着部144が、プリアライメント2ステーション128に載置されているレチクルの下側に入り込んだ状態となる。
次に、プリアライメント2ステーション128及びレチクルステージ22に対する真空吸着作用がOFF(無効)になっていることを確認する(動作S6)。
次に、旋回アーム部140のアーム143のレチクル吸着部144に対する真空吸着(VAC)作用をON(有効)にする(動作S7)。この時点では、レチクル吸着部144には何も接触していないので、これによりレチクル吸着部144は空吸い状態となる。
そして、LZ機構145を動作させてアーム143を上昇させる(動作S8)。
この時のアーム143の動作について、図5を参照して説明する。
まず、図5(B)に示すように、アーム143は、空吸いの状態でダウン位置(DOWN位置)から、所定の加速度a1で加速した後所定の低速度v1で徐々に上昇する。
アーム143がレチクルの接触高さに達すると、レチクルはアーム143のレチクル吸着部144に吸着される。その結果、レチクルはレチクル搬送アーム部141に保持され、プリアライメント2ステーション128から持ち上げられてアーム143の上昇とともに上昇する。また、これにより、図5(A)に示すように、レチクルがレチクル吸着部144に吸着されることにより、真空センサにより検出される真空圧も上昇する。
このような状態で、真空センサにより検出されるレチクル吸着部144の真空吸着機構の真空圧が、レチクル吸着が適切に行なわれたことを示す所定のレベル(吸着ONレベル)に達すると、アーム143は、所定の加速度a2で加速した後、所定の高速な移動速度(上昇速度)v2で最終点(UP位置)まで移動する。
一方、前述したようにアーム143がレチクルを搬送しようとする際に、レチクルがアーム143に適切に吸着保持されなかった場合の動作について図6を参照して説明する。
レチクルがレチクル吸着部144に適切に接触できなかった場合、レチクル吸着部144に対する真空吸引機構の真空圧は、図6(A)に示すように、いつまでたっても吸着ONレベルに達しない。そこで、所定の基準位置(アーム143の移動位置)を吸着ONチェック位置(VACONCHK)として設定しておき、アーム143がこの位置を通過した時点で未だ真空センサ出力が吸着ONレベルに達していない時は、真空吸着が適切に行なわれていないものと判断する。そして、例えば図6(B)に示すように、アーム143の移動(上昇)を停止する等の処理を行なう。
図4に戻って、このような動作(動作S8)により、アーム143がUP位置に達したら、Lθ機構146が動作することにより旋回アーム部140を回転させ、レチクルを保持しているレチクル搬送アーム部141がレチクルステージ22の上部に配置されるようにする(動作S9)。
次に、レチクルステージ22の位置が、ローディング位置に適切に配置されているか否かをチェックする(動作S10)。
そして、LZ機構145を動作させてアーム143を下降させる(動作S11)。
この時のレチクル搬送アーム部141の動作について、図7を参照して説明する。
まず、図7(B)に示すように、アーム143は、最上位置(UP位置)から所定の加速度a1で加速して相対的に高速な所定の速度v2で下降され、レチクルがレチクルステージ22へ接触する直前の位置(VACOFF位置)で一旦停止される。そしてこの時に(停止の直前あるいはほぼ同時に)、図7(A)に示すように、レチクル吸着部144に対する真空吸着作用を無効(OFF)にする。
アーム143が停止したら、その位置(VACOFFCHK)において、実際に真空センサの出力値がレチクル吸着OFFレベルに達していること、すなわち、吸着がOFFにされていることを確認する。
吸着OFFが確認されたら、アーム143を所定の加速度a1で加速して相対的に低速度な所定の速度v1でゆっくりとDOWN位置に下降させる。
これにより、アーム143に保持されていたレチクルは、レチクルステージ22上に載置され、アーム143から分離される。
前述したようにアーム143がレチクルをレチクルステージ22上に載置しようとする際に、レチクルのレチクル吸着部144による吸着保持が適切に解除されなかった場合の動作について図8を参照して説明する。
図8(B)に示すように、アーム143を下降させて所定位置(VACOFF高さ)で一旦停止し、真空吸着作用をOFFにしたとしても、図8(A)に示すように、チェック位置において(VACOFFCHK)真空センサの出力が高真空レベルを維持し続けて吸着OFFレベルに達しないような場合、真空吸着の解放が適切に行なわれていないものと判断する。そして、例えば図8(B)に示すように、アーム143の移動(下降)を停止する等の処理を行なう。
真空吸着状態が持続する、すなわちレチクルをリリースできないことは、何らかの不具合が生じていることが予測されるため、このように移動を停止することにより、さらなる障害の拡大を防ぐことができる。
図4に戻り、適切に吸着OFF状態となり、レチクルをレチクルステージ22に載置したら、レチクルステージ22の真空吸着機構を有効(ON)にし、レチクルをレチクルステージ22に吸着保持させる(動作S12)。なお、旋回アーム部140の他方のレチクル搬送アーム部142により、このレチクルのレチクルステージ22への搬送動作と並行して、使用の終了したレチクルをレチクルステージ22からプリアライメント2ステーション128に搬送した場合には、この時同時に、プリアライメント2ステーション128の真空吸着機構も作用させて、そのレチクルをプリアライメント2ステーション128に吸着保持させる。
次に、制御系42は、レチクル搬送アーム部141及び142のアーム143を開く(動作S13)。
次に、LZ機構145の作動によりアーム143をダウン位置からESC位置に移動させる(動作S14)。
そして、レチクルステージ22及びプリアライメント2ステーション128の真空吸着機能が有効(ON)となっていることを確認し(動作S15)、一連の搬送動作を終了する。
このように、本実施形態のレチクルローディング装置100においては、レチクルの吸着状態を監視し、その吸着状態に応じてレチクルの移動速度を変更している。従って、レチクルの安全な搬送を行なうことができる。また、レチクルの状態に応じて、搬送速度を高速にすることができるため、搬送時間及びレチクル交換時間を短縮することができる。
そして、その結果、所望のデバイスを効率よく製造することができる。
なお、本実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって本発明を何ら限定するものではない。本実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含み、また任意好適な種々の改変が可能である。
例えば、前述した実施形態においては、レチクル搬送アーム部141及び142の上下移動について搬送速度を制御する例を示したが、Lθ機構146による回転方向についても同様に速度制御を行なうことができる。
また、検出した真空センサの出力値に応じたレチクルの搬送速度の制御形態は、本実施形態のような形態に限られるものではなく、任意に設定してよい。
例えば、図9に示すように、真空センサの出力値を監視して、真空圧状態が所定のレベル(吸着ONレベル)以上の場合には、所定の高速度で移動するように設定している場合に対して、例えば図10に示すように、搬送途中において突如真空圧が所定のレベル(吸着ONレベル)より低下した場合には、図10(B)に示すように、搬送速度を減速し、低速度で目標位置まで移動するようにしてもよい。
その場合、一度吸着レベルが低下すると、レチクルがずれている可能性があるため、仮に吸着レベルが上昇したとしても、再加速は行なわないようにしてもよい。
一方で、図11に示すように、吸着力が上昇すると、吸着力に応じて搬送速度を高速にするようにしてもよい。
なお、これらの場合には、吸着異常の検出タイミング等によっては、加速中に減速処理が発生し、いわゆる三角駆動になる可能性がある。そのような状態を避けるために、加速及び減速の切り換え時には、一定速度期間を設けるように制御してもよい。
なお、図9〜図11は、Lθ機構146による回転方向に対して搬送速度の制御を行なった例を示す図である。
また、本実施形態においては、露光装置本体200に対してレチクルを交換するためのレチクルローディング装置100を例示して本発明を説明したが、ウエハの交換や、ガラス基板の搬送等、任意の物質の搬送に適用することができる。
また、本発明はステップ・アンド・スキャン方式の露光装置に限らず、ステップ・アンド・リピート方式、又はプロキシミティ方式の露光装置(X線露光装置等)を始めとする各種方式の露光装置にも全く同様に適用が可能である。
図1は、本発明の一実施形態の露光装置の構成を示す図である。 図2は、図1に示した露光装置のレチクルローディング装置の構成を示す図である。 図3は、図2に示したレチクルローディング装置の旋回アーム部の構成を示す図である。 図4は、図3に示した旋回アーム部により、レチクルをレチクルステージに載置する動作の流れを示す図である。 図5は、図3に示した旋回アーム部のレチクル搬送アーム部によりレチクルを保持して搬送する際の吸着センサの出力値及び搬送速度を示す第1の図であり、正常動作の場合を示す図である。 図6は、図3に示した旋回アーム部のレチクル搬送アーム部によりレチクルを保持して搬送する際の吸着センサの出力値及び搬送速度を示す第2の図であり、吸着エラーの場合を示す図である。 図7は、図3に示した旋回アーム部のレチクル搬送アーム部により搬送したレチクルをリリースして載置する際の吸着センサの出力値及び搬送速度を示す第1の図であり、正常動作の場合を示す図である。 図8は、図3に示した旋回アーム部のレチクル搬送アーム部により搬送したレチクルをリリースして載置する際の吸着センサの出力値及び搬送速度を示す第2の図であり、吸着リリースエラーの場合を示す図である。 図9は、図3に示した旋回アーム部のレチクル搬送アーム部によりレチクルを搬送する際の吸着センサの出力値及び搬送速度を示す他の例を示す図であり、正常動作の場合を示す図である。 図10は、図3に示した旋回アーム部のレチクル搬送アーム部によりレチクルを搬送する際の吸着センサの出力値及び搬送速度を示す他の例を示す図であり、吸着異常を検出した場合の第1の動作の例を示す図である。 図11は、図3に示した旋回アーム部のレチクル搬送アーム部によりレチクルを搬送する際の吸着センサの出力値及び搬送速度を示す他の例を示す図であり、吸着異常を検出した場合の第2の動作の例を示す図である。
符号の説明
1…露光装置
100…レチクルローディング装置
110…ポッド
112…インデクサ
114…RLロボット
116…プリアライメント1ステーション
118…バーコードリーダ
120…バッファ
122…ゴミ検出装置
124…PPDアーム
126…プリアライメント2部
128…プリアライメント2ステーション
130…プリアライメント2照明系
132…プリアライメント2撮像系
140…旋回アーム部
141,142…レチクル搬送アーム部
143…アーム
144…レチクル吸着部
145…LZ機構
146…Lθ機構
200…露光装置本体
10…光源
12…照明光学系
14…反射板
16…光学系
18…反射板
22…レチクルステージ
28…投影光学系
30…ウエハステージ
31…ウエハホルダ
32…Zステージ
33…XYステージ
36…移動鏡
38…レーザ干渉計
40…ステージ駆動系
42…主制御系
46…アライメント信号処理系
48…ウエハ搬送装置

Claims (8)

  1. 搬送対象の物体を吸着保持手段に吸着保持させ、当該吸着保持手段を移動させることにより前記物体を搬送する搬送方法において、
    前記吸着保持手段に吸着保持された前記物体に対する吸着力の強さを検出し、
    前記検出された吸着力の強さに基づいて、前記吸着保持手段の移動速度を制御する
    ことを特徴とする搬送方法。
  2. 前記検出された吸着力の強さを所定の基準値と比較し、前記吸着力の強さが前記基準値より小さい場合には前記吸着保持手段を所定の第1の速度で移動させ、前記吸着力の強さが前記基準値より大きい場合には前記吸着保持手段を前記第1の速度より高速な所定の第2の速度で移動させることを特徴とする請求項1に記載の搬送方法。
  3. 前記検出された吸着力の強さが前記基準値より大きい状態から前記基準値より小さい状態に移行した場合には、その後当該吸着力が前記基準値より大きい状態に戻ったとしても、前記吸着保持手段の移動速度を前記第2の速度にまで早くしないことを特徴とする請求項2に記載の搬送方法。
  4. 前記基準値は、前記吸着保持手段が前記物体を吸着保持していない時に、前記吸着力の強さを検出するセンサからの出力値を検出し、前記検出された出力値と、所定の吸着力に対して規定される前記センサの出力値とに基づいて決定することを特徴とする請求項2又は3に記載の搬送方法。
  5. 搬送対象の物体を吸着保持する吸着保持手段と、
    前記吸着保持手段を移動させることにより当該吸着保持手段に吸着保持された前記物体を搬送する搬送手段と、
    前記吸着保持手段に吸着保持された前記物体に対する吸着力の強さを検出する吸着力検出手段と、
    前記検出された吸着力の強さに基づいて、前記吸着保持手段の移動速度を制御する移動速度制御手段と、
    を有することを特徴とする搬送装置。
  6. マスクに形成されたパターンの像を、投影光学系を介して物体に転写する露光装置であって、前記マスク及び前記物体の少なくとも何れか一方をステージに搬送する搬送装置として、請求項5に記載の搬送装置を有することを特徴とする露光装置。
  7. 任意の被吸着体を吸着する吸着装置における前記被吸着体の吸着状態を検出する方法であって、
    前記吸着装置による前記被吸着体の吸着力を検出するセンサからの前記吸着装置が吸着を行なっていない時の出力値を検出し、
    前記検出された出力値と、所定の吸着力に対して規定される前記センサの出力値とに基づいて、前記吸着状態を検出するための基準値を決定し、
    前記吸着装置により前記被吸着体が吸着された時に前記センサから出力される出力値と、前記決定された基準値とを比較し、前記被吸着体の吸着状態を検出する
    ことを特徴とする吸着状態検出方法。
  8. 前記吸着装置は真空吸着装置であり、前記基準値は、前記吸着装置が大気開放されている時の前記センサからの出力値と、前記所定の吸着力に対して規定される前記センサの出力値とに基づいて決定することを特徴とする請求項7に記載の吸着状態検出方法。
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