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JP2005529899A - 食後の血中グルコースの減少用組成物または減少方法 - Google Patents

食後の血中グルコースの減少用組成物または減少方法 Download PDF

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JP2005529899A JP2004500788A JP2004500788A JP2005529899A JP 2005529899 A JP2005529899 A JP 2005529899A JP 2004500788 A JP2004500788 A JP 2004500788A JP 2004500788 A JP2004500788 A JP 2004500788A JP 2005529899 A JP2005529899 A JP 2005529899A
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オーシッチ,ロドニー
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シーバー,ファヤド
シャオ,アンドリュー
ニューマン,ジェリー
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ケミン・コンシューマー・ケアー・エル・シー
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Abstract

食前に投与される約0.1mg〜約500mgのプロテイナーゼインヒビターを含む、ヒトにおける食後血中グルコース量を減少させるための栄養介入組成物(nutritional intervention composition)。この組成物は高血糖症およびII型糖尿病の作用を治療するのにまたは緩和するのに有効である。さらにこの組成物は肥満と闘うのに有効である。好ましくは、ポテト、大豆、および豆類のような植物材料からプロテイナーゼインヒビターが単離される。ポテトプロテイナーゼインヒビターIIおよび大豆Bowman-Birkインヒビターが有効なプロテイナーゼインヒビターの群に含まれる。

Description

発明の詳細な説明
発明の背景
本発明は、ヒトにおける食後血中グルコースの減少用組成物に関し、より詳細には、胃の空腹状態を遅らせ、しかも肥満および第II型糖尿病と闘うのに有用でありうる食後血糖を減少させるプロテイナーゼインヒビターに関する。
体重の調節は、遺伝子因子ならびに生理学的因子およびライフスタイル因子に依存し、これらは、ダイエット、食事コントロール、代謝及び肉体的活動のようなエネルギーバランスに影響を与えることが知られている(Aronne, L. J. (2001) J Clin Psychiatry 62, 13-22; Fernandez-Lopez, J. A., Remesar, X., Foz, M. & Alemany, M. (2002) Drugs 62, 915-44)。
肥満および関連した共罹病率(co-morbidity)の増加した自覚と闘うための対策にもかかわらず、蔓延化した状態となり、体重過多または肥満として分類されるアメリカ人は60%近い(Visscher, T. L. & Seidell, J. C. (2001) Annu Rev Public Health 22, 355-75)。遺伝子プールは変化しないので、研究者は、環境およびライフスタイルの影響の組み合わせが主な原因であると信じている。最近の数十年肥満の筆頭の原因として食事脂肪に対する焦点が、アメリカ人による全脂肪摂取を減少させることに成功し(1960年代から現在まで、総カロリーが40%から僅か30%超えるまで)、しかし肥満率の上昇を僅かしか免れていない(Lichtenstein, A. H., Kennedy, E., Barrier, P., Danford, D., Ernst, N. D., Grundy, S. M., Leveille, G. A., Van Horn, L., Williams, C. L. & Booth, S. L. (1998) Nutr Rev 56, S3-19; discussion S19-28)。
肥満率の顕著な上昇に対応して、加工し精製した炭化水素のより高い食品の消費が観察され(Grundy, S. M. (1998) Am J Clin Nutr 67, 563S-72S)、それと共にII型糖尿病率が増加した(Disdier-Flores, O. M., Rodriguez-Lugo, L. A., Perez-Perdomo, R. & Perez-Cardona, C. M. (2001) P R Health Sci J 20, 123-30; Felber, J. P. & Golay, A. (2002) Int J Obes Relat Metab Disord 26 Suppl 2, S39-45)。これらの出来事より、研究者等は体脂肪の蓄積における食事による脂肪の影響に疑問を呈し、脂肪蓄積以外の食事因子が体重調節に重要な役割を果たしていることが示唆される(Willett, W. C. (1998) Am J Clin Nutr 67, 556S-562S; Willett, W. C. (2002) Obes Rev 3, 59-68)。慢性血糖症が脂肪合成および貯蔵の増加をもたらす可能性があり、肥満の進展と、糖尿病や心臓血管病のようなその他の慢性病に顕著に寄与し得ることを示唆する証拠が、今、存在する(Jenkins, D. J., Kendall, C. W., Augustin, L. S., Franceschi, S., Hamidi, M., Marchie, A., Jenkins, A. L. & Axelsen, M. (2002) Am J Clin Nutr 76, 266S-73S; Ludwig, D. S. (2002) JAMA 287, 2414-23; Leeds, A. R. (2002) Am J Clin Nutr 76, 286S-9S)。多くの抗肥満製品の安全性および効果性に関して有用性に限度がある。したがって、肥満を治療するかまたは予防するのを助けることのできる天然、安全、および効果的な栄養学的及び/または治療法の発展は、この公衆衛生基準を緩和するのに必須である。
大豆およびポテトの双方は、プロテイナーゼインヒビター(proteinase inhibitors: PI’s)源であり、コレシストキニン(cholecystokinin: CCK)の放出を増強させると仮説が立てられているプロテインであり、ヒトにおける空腹感と満腹感を調節する数種の消化管ペプチドの一種である(Liddle, R. A. (1995) Am J Physiol 269, G319-27; Beglinger, C. (1994) Ann N Y Acad Sci 713, 219-25; Beglinger, C. (2002) Curr Opin Investig Drugs 3, 587-8)。空腹感の遅れは、順に、グルコース吸収率の減少、そして食後グルコースレベルの低下をもたらすことが示された(Lefebvre, P. J. & Scheen, A. J. (1999) Eur J Clin Invest 29 Suppl 2, 1-6)。プロテイナーゼインヒビターII(Proteinase inhibitor II: PI2)は天然21 kDaダイマーであり、ジャガイモ中に存在する強力なトリプシンおよびキモトリプシンインヒビターである(Melville, J. C. & Ryan, C. A. (1972) J Biol Chem 247, 3445-53; Bryant, J., Green, T. R., Gurusaddaiah, T. & Ryan, C. A. (1976) Biochemistry 15, 3418-24)。大投与量の純粋PI2を使用する以前の研究はヒトにおけるCCK放出および満腹感を増加させることを示した(Peikin, S. R., Springer, C. J., Dockray, G. J., Blundell, J. E., Hill, A. J., Calam, J. & Ryan, C. A. (1987) Gastroenterology 92, A1570; Hill, A. J., Peikin, S. R., Ryan, C. A. & Blundell, J. E. (1990) Physiol Behav 48, 241-6; Schwartz, J. G., Guan, D., Green, G. M. & Phillips, W. T. (1994) Diabetes Care 17, 255-62)。加えて、高用量の液状PI2の経口投与は、ヒトの食後グルコースレベルとインシュリンレベルとの双方を減少させることが示されており(Schwartz, et al., supra)、空腹管理ツールと身体により経験される食後血糖を減少させるのに効果的な薬剤との双方としてPI2の使用を支持する。
PI2を含有するポテトから抽出する有用な財産価値のある工業的方法の開発が、この化合物の入手性を増加させた。食前にカプセル形態の低用量の機能性食品としてPI2抽出物の投与が食後グルコースレベルを低下させ得るという仮説が立てられた。これは、健康な血糖維持の助けをし、体重の増加傾向を押さえるダイエットの一部としてPI2の使用に重大な示唆を与えることができるだろう。
発明の概要
本発明は、プロテイナーゼインヒビター単独またはプロテイナーゼインヒビターの組み合わせの経口投与によるヒトの血液の食後グリコーゲンレベルの減少方法からなる。プロテイナーゼインヒビターまたはその組み合わせを食事の摂取前に投与し、食後の血液グルコースの最初の上昇のみならず(ΔグルコースすなわちΔG)、食後の血液グルコース曲線下の積分面積(AUC)をも減少させる。プロテイナーゼインヒビター(単独または組み合わせ)は、健康的な血糖レベルを維持し、高血糖が原因の健康に悪影響を与えるII型糖尿病患者のようなヒトの治療の助けに有効である。さらに、プロテイナーゼインヒビター(単独または組み合わせ)は、身体により経験される血糖を減少させることにより体重増加の傾向を減少させることが期待される。
前記特性を呈するプロテイナーゼインヒビターには、ポテトプロテイナーゼインヒビターIIおよび大豆Bowman-Birkインヒビター等があるが、同様のアミノ酸配列を備え、同様のプロテイナーゼインヒビター特性を有するその他のプロテイナーゼインヒビターも使用できる。単独のプロテイナーゼインヒビターの有効性を示したが、二以上の異なるプロテイナーゼインヒビターの組み合わせも使用できる。
好適な実施例では、ポテトから単離したプロテイナーゼインヒビター製品は食前に経口投与される。ポテトプロテイナーゼインヒビター抽出物は約15重量%〜約25重量%のPI2を含有し、さらに大豆Bowman-Birkインヒビターに類似するが同一でないプロテインを含むその他のプロテインも含有する。ポテトプロテイナーゼインヒビター抽出物は、用量当たり約1mg〜約1000mgの量で存在し、好ましくは、約5mg〜約100mgの量、そして最も好ましくは、約7.5mg〜約30mgの量で存在する。ポテトプロテイナーゼインヒビターは、食後血液グルコースピーク(blood glucose spike)を約5%〜約30%まで減少させるのに有効であり、約5%〜約40%までAUCグルコースを減少させるのに有効である。別の好適なプロテイナーゼインヒビターはBowman-Birkインヒビターであり、典型的には大豆から単離される。Bowman-Birkインヒビターは、用量当たり約0.1mg〜約5.0mgの量で存在し、好ましくは、約0.5mg〜約2.0mgの量で存在する。Bowman-Birkインヒビターは、食後血液グルコースピークを約10%〜約25%まで減少させるのに有効であり、約5%〜約30%までAUCグルコースを減少させるのに有効である。
本発明の目的は、食前に一種以上のプロテイナーゼインヒビターを経口投与することによりヒトにおける食後血糖を減少させることである。
本発明の別の目的は、食前に一種以上のプロテイナーゼインヒビターを経口投与することにより食後の初期血中グルコースピーク(initial blood glucose spike)を減少させることにある。
本発明の別の目的は、食前に一種以上のプロテイナーゼインヒビターを経口投与することにより食後の血中グルコース曲線下の総面積を減少させることにある。
さらに本発明の別の目的は、一種以上のプロテイナーゼインヒビターの経口投与により高血糖症を治療することにある。
さらに本発明の別の目的は、一種以上のプロテイナーゼインヒビターの経口投与により肥満を防止することにある。
本発明のさらに別の目的は、一種以上のプロテイナーゼインヒビターを単独であるいは糖尿病と闘うのに使用される別のものとの組み合わせて投与することによりII型糖尿病と闘うことにある。
本発明のこれらおよびその他の目的は、本明細書、添付図面および特許請求の範囲を検討することにより当業者により了解されるであろう。
好適実施態様の詳細な記述
ヒトにおける食後血中グルコースレベルを減少させるための組成物はプロテイナーゼインヒビターに基づき、当該プロテイナーゼインヒビターは空腹感を遅らせ、食後血糖を減少させるものであり、肥満と戦い、高血糖症を病む患者の治療に利点がある。プロテイナーゼインヒビターはコレシストキニン(cholecystokinin: CCK)(空腹感を調節するペプチド)の放出を増強すると思われる。好適なプロテイナーゼインヒビターにはポテトプロテイナーゼインヒビターIIおよびBowman-Birk インヒビター等がある。特に、ポテトから抽出され、Kemin Consumer Care, L.C., Des Moines, Iowaから商標BioffectTMで商業的に入手できるプロテイナーゼインヒビターは実施例の幾つかで使用された。BioffectTMは用量当たり15mg含有するように製剤化された錠剤として入手でき、商標SatiseTMとして販売されている。
本発明は、食前に経口投与されたプロテイナーゼインヒビターが、初期の食後グルコースピークを減少させる効果を有し、食後3時間以上にわたって血中グルコース曲線下の総積分面積も減少させる驚くべき結果に基づく。さらに、プロテイナーゼインヒビターが10mg範囲未満での用量で投与されるとき効果的であることも驚きである。
実施例1
方法
対象
平均BMI(body mass index)が27(幅23〜32)の平均年齢35歳(幅23〜61歳)の男性26名および女性13名が研究に参加した。試料サイズはSchwartz等による研究に基づいた。Schwartz等は高投与量のPI2(1.5g)の存在下または不存在下でグルコース/プロテインセーキの摂取後の6名のII型糖尿病対象者平均食後グルコースの顕著な減少を示した。すべての対象者に研究開始前にインフォームド・コンセントを与え、いつでも止めることができた。
研究設計
対象に、プラセボと下記の3種の用量のうち2種とを受けさせるように無秩序に割り当てた。3種の用量は7.5mg、15mg、または30mgPI2抽出物である。各研究日で、10時間絶食後、8:00AMに対象者に投与した。対象者は、朝の間、朝食と500mlの飲料水を与えたが、しかし試験食事までそれ以上何も食しなかった。すべての対象者の身長と体重を最初の訪問の間に記録した。朝食3時間半後、最初の血中グルコース測定を行い、対象者に実験用カプセルと500mlの水を与えた。30分後、試験用ランチを与えた。各対象者が食事完了後できるだけ速く、食後グルコース測定のための時間を開始した。食後200分のうち15分間隔で対象者の副反応を記録した。
試験食
各試験日に対象者は、67gの炭水化物、25gの脂肪、および12gのプロテインから誘導される330キロカロリー含有するグラノーラ、スキムミルク、およびオレンジジュースからなる朝食を供給された。試験食事までその他の食品は許されず、その試験食事は試験日の正午に消費された。試験食事はチキン照焼(Boston Market)であり、ポテト製品は含まれなかった。試験食事の栄養含量を表1に示した。すべての対象者は全部すべての食事を消費した。
Figure 2005529899
グルコース測定
指突刺キャピラリー血液試料を、試験食事30分前(ベースライン)、ならびに食後30、60、90および120分に採取した。Dex グルコースメーター、 Model # 3952E (Bayer Pharmaceuticals)を用い、製造者指示書にしたがってグルコース測定を行った。
プロテイナーゼインヒビター
Kemin Consumer Care, L.C. (Des Moines, Iowa)よりPI2抽出物を与えられ、、それぞれ、7.5、15、または30mgを含有する00ゼラチンカプセル中に供給された。デキストローズおよびホエイプロテインの混合物を使用してすべてのカプセルを均一の重量および容量にしてプラセボとした。この研究で用量は液状の30mg(Spiegel, T. A., Hubert, C. & Peikin, S. R. (1999) University of Medicine and Dentistry of New Jersey; Vasselli, J. R., Greenfield, D., Schwartz, L. & Heymsfield, S. B. (1999) Obesity Research Center, St. Luke's-Roosevelt Hospital Center, Columbia University)、および7.5mg(Gary Green, University of Texas, San Antonio, 1996, 1997, 未公開データ)における効率を示す以前の研究を基礎に選択した。活性物質はポテトの単一ロットから製造した(Russet Nuggets; Kemin lot 87289C, 約 244.39 mg PI2 抽出物/kg)。
PI2の測定
RP-HPLC: 活性用量の配合は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による定量を基礎とした。Microsorb C-18、粒径5μm、 300オングストロームポアサイズ、4.6 X 250mm(Varian Analytical Instruments, Walnut Creek, CA)を使用するダイオードアレイ検出器を備えたHewlett Packard Model 1100を用いて逆相HPLC (RP-HPLC)分析を行った。クロマトグラフ条件は次の通り、すなわち、水中80%の0.1%TFA(アセトニトリル中20%の1% TFA)の5分間イソクラチックエリューション(Isocratic elution) である。34分間に80%〜30%の水中0.1%TFA(アセトニトリル中20%の1% TFA)グラジエント。4分間に30〜0%の水中0.1%TFA(アセトニトリル中30-100 %の1% TFA)グラジエント。流量はすべてのグラジエントについて1ml/分であり、カラム温度を30℃に維持した。HPLCピーク面積の積分は各試料の相対濃度を与えた(mg/g 固体)。
SDS-PAGE: PI2抽出物をさらに特性化するために、試料をゲル電気泳動により分析した。SDSゲルは、1.5M Tris、0.5M Tris、10%SDS、30%過硫酸アンモニウム、TEMED、および40%アクリル/ビスを用いて4%濃縮ゲル、15%分離ゲルとして調製した。ウエルに予備染色マーカー、PI2標準品、およびPI2抽出物を入れた。1.5時間80ボルトの電流をかけた。次いで、ゲルをCoomasieブルー染料を用いて染色した。シーケンシャルRP-HPLC、次いで、ゲル濾過クロマトグラフィーにより純粋なPI2標準品を得た。Kemin Foods, L.C.により開発されたPI2プロテインに対する兎ポリクローナル抗体を使用するウエスタンブロットを使用して、本研究に使用されるポテトPI2抽出物中の主要プロテインの同定を行った。
算出と統計分析
食後30分の血中グルコース値とベースライン血中グルコース値との間の差を各対象訪問時について計算した(Δグルコース)。各試験食事後の血中グルコース−時間曲線下の積分面積(AUC)をベースラインとして食前値を使用し、そして食後0〜約120分の面積を積分して算出した。繰り返し測定分析の分散を使用して面積間の有意差を試験した。研究設計は繰り返し測定を含み、その結果、SASにおけるPROC MIXED関数を使用した。これは、依存変動の共分散マトリックスのより一般的な明細を可能とし、相関しようとするモデル項とエラー項との双方のランダムファクターを可能にするからである( Hongsen, Z. (2001) Proceedings of the 12th Annual Conference of the Midwest SAS Users Group, 132-140)。全ての対象は1調査でプラセボを受けたが、他の調査の間3つの可能性のある活性処置のうち2つのみを受け、不完全なブロックデザインを使用して用量の関連有効性を評価した。Wolfingerにより記載された戦略( Wolfinger, R. D. (1993) Communications in Statistics, Simulation, and Computation 22, 1079-1106)は、ANOVA試験についての適切な分散−共分散構造を選択することが続いた。Akaike’s Information Criterionを使用して、モデルについての適切な分散−共分散構造を選択した。χ2乗検定(Chi-square analysis)を使用して、有意差があると思われるp < 0.05の離散分散として得られたデータを評価した。
結果
RP-HPLCにより活性PI2抽出物の用量を定量化した。PI2抽出物を表す積分したピークは純粋PI2標準品と共溶離し、抽出物中にPI2が含まれ、それが主要なプロテインであることを示した(図1aおよび1b)。ゲル電気泳動の結果は、RP-HPLCによる分析の知見をさらに確認し、抽出物中のPI2が約12 kDaまでの分子量のモノマーとして存在するらしいことを示す(図2)。精製PI2プロテインのMALDI MS分析は、このプロテインの分子量が12 kDaであることを示した。PI2プロテインに対する兎ポリクローナル抗体を使用する分離プロテインのウェスタンプロットは、SDS-PAGEにより分離された主要プロテインバンドがPI2であることを示した。得られた抽出物中に存在するPI2プロテインの実際量は変動し、17〜20%に及ぶ。PI2抽出物は、トリプシンおよびキモトリプシン阻止の双方を示すインビトロ分析を使用してそのトリプシンおよびキモトリプシン阻止活性についても特性化できた。PI2抽出物製品は、トリプシン、キモトリプシン阻止活性について、それぞれ0.9〜1.7:1単位の比を含有した。
本研究の被験者は120試験食を消費した。40プラセボ用量を投与し、共に、それぞれ、7.5mgおよび15mg用量各々を27、30mg用量を26投与した(1個体は血中試料を提供することを拒否し、副作用モニターの決定に含まれた)。表1は、試験食の栄養値とプラセボに続く平均血中グルコースAUCを示す。我々はまずAUCにおけるPI2抽出物の作用を調査し、この分析に使用した繰り返し測定ANOVA モデルは、実験処理について統計的に有意な作用を示した(f = 3.3、p < 0.05)が、しかし、実験ブロック間で統計的に有意差はなかった。試験食前に7.5mgPI2抽出物の用量を与えた対象は、プラセボと比較して食後グルコースの有意な減少のないことを経験した。試験食前に15mgおよび30mgPI2を受けた対象は共にプラセボと比較して有意に減少したが、しかし、これらの2高用量間に食後AUCに有意差はなかった(図3)。15および30mgについてのAUCの減少はプラセボと比較して、それぞれ29.8%および24.5%だった。プラセボと比較して15mgおよび30mg用量レベルの双方ともΔグルコースの有意な減少があったが、これら2種の高用量間にはΔグルコースの有意差はなかった(図4)。15および30mg用量についてのΔグルコースの減少は、各々プラセボと比較してそれぞれ25%および20%だった。
120試験食供給は対象から14の副反応の報告を受けた。これらを表12に概要を示す。
Figure 2005529899
胃腸症状には吐き気、痙攣および下痢があった。治療とプラセボとの間の副作用の発生率の差に有意差はなかった(p > 0.05,χ2乗検定)。症状を経験した対象はそれらを穏やかとして評価し、しばしば彼らは記録する時間のうち1回のみを記した。
検討
過去10年間にわたって肥満率の劇的な上昇は、慢性血糖症やインシュリンの過剰分泌をもたらすダイエットが伴った(Grundy; Wolever, T. M. & Bolognesi, C. (1996) J Nutr 126, 2807-12)。これは、順に、脂肪分解の減少、デノボ脂質生合成の増加、および空腹の開始後の絶食およびそれに続く食物摂取をもたらす代謝および生理事象のカスケードを開始する(Jenkins; Ludwig)。血糖の急速で劇的なエクスカーションは、肥満に寄与しないばかりでなく、糖尿病や心臓血管病を含むその他の慢性疾患に寄与しないと思われる(図5およびLudwig中に要約されている)。
したがって、ダイエットまたはその他の手段により身体により経験される血糖負荷を低下させることは、体重増加および肥満をもたらし得る食後血糖症を減少させるのに効果的な方法である。本研究の知見は、食前の低用量のPI2抽出物を含有するサプルメントを摂取することにより身体により経験される血糖負荷を低下させることが可能であることを示唆する。試験食摂取30分前の15mgまたは30mgのいずれかの投与用量が続いて起こる血中グルコースの上昇を有意に減少させた(図3および4)。7.5mg用量は顕著な作用はなく、これらの試験条件下で7.5および15mgの間で最も低い有効用量を示した。この研究は短期間の観察に限定され、血糖値におけるPI2抽出物の長期間経口投与の作用は依然として検討されている。しかし、この検討は一意的である。というのは、PI2は以前は食前にカプセル化されたサプルメント中に固形で投与され、しかも固形混合食事を初めて使用したからである。加えて、使用した用量は、以前報告されたものよりも実質的により低く、より貧弱であり、より大きな集団の被験者を検討した。カラムクロマトグラフィーにより(Clarence Ryan, Washington State University, Pullman, WA)、液状で投与した1.5gPI2(純度90〜100%)の用量を使用して二種の予備検討をした。一検討では、PI2をスープに加え、試験食8分前に供給し、もう一検討では、試験飲料にそれを配合した(Hill 等; Schwartz等)。どちらでもない場合、それはカプセル化された。その他の差異には、試験食のサイズおよび血糖インデックスならびにPI2用量生物活性の潜在的なな変動等がある。我々は、食後血中グルコースAUC の平均減少がPI2抽出物の15mg用量で29.8%で、30mg活性用量で24.5%減少であることを見出した(図3)。Schwartz等は、糖尿病患者に投与された液体グルコースおよびプロテイン飲料と共に1.5gPI2を供給後AUCの匹敵しうる24.5%減少を報告した。その研究で投与されたPI2の用量が明らかに100倍多いが、我々は我々の本研究に使用されたのと同じ種類の活性を有するという確信を得ることができない。したがって、より多いPI2抽出物用量がより大きな応答を再現するかどうか不明である。
プラセボまたは活性用量に対する個々の被験者の応答の調査は、9被験者が投与したPI2抽出物の二種の用量のいずれかに伴う血糖の減少を経験しなかったことを明らかにする(非応答者)。応答におけるBMI、年齢、または絶食血中グルコースの顕著な影響はなかった。最初の研究からの9人の非応答者の中で8人が男性で1人が女性であったが、この差に有意差はなかった(p = 0.07、χ2乗検定)。
体重を減少させるかまたは維持するために血糖負荷を低くすると言う見解は動物およびヒトの研究の双方により支持される。、血糖負荷に関して劇的に異なる等カロリーダイエットを供した正常ラットは、食後血糖およびインシュリン応答において大きな差を経験する(Kabir, M., Rizkalla, S. W., Champ, M., Luo, J., Boillot, J., Bruzzo, F. & Slama, G. (1998) J Nutr 128, 35-43; Kabir, M., Rizkalla, S. W., Quignard-Boulange, A., Guerre-Millo, M., Boillot, J., Ardouin, B., Luo, J. & Slama, G. (1998) J Nutr 128, 1878-83)。数週間続けてこれらのダイエットをラットに維持すると、グルコースおよび脂質代謝に大きな差をもたらす。脂肪酸合成およびデノボ脂質合成のレベルならびに脂肪細胞の大きさは、高血糖負荷ダイエットを消費するラットにおいて低血糖負荷ダイエットを消費するラットより高い(Kabir et al. 35-43; Kabir et al. 1878-83)。これらのデータは細胞および代謝レベルに根拠を与え、高血糖負荷に身体を露出することにより引き起こされる血糖の大きな上昇は相対的に短い時間で脂肪蓄積を増加させる。慢性高血糖症を再現する等カロリーダイエットを供された成熟ラットが有意量の体重を得るが、穏やかな血糖を伴うダイエットを供されるラットがそれらの体重を維持することを示す長期間の研究からもたらされる結果と矛盾しない( Pawlak, D. B., Denyer, G. S. & Brand-Miller, J. C. (2000) Proc Nutr Soc Aust 24, 215)。
ヒトにおける体重減少の研究は、身体により経験される血糖症を減少させることが体重を減少させるかおよび維持するための有効な手段であることを示唆する。低血糖インデックス食品から構成される等カロリーダイエットを消費する被験者は、高血糖インデックス食品を消費する被験者と比較してより体重を少なくしまたは体重を維持する( Slabber, M., Barnard, H. C., Kuyl, J. M., Dannhauser, A. & Schall, R. (1994) Am J Clin Nutr 60, 48-53; Wolever, T. M., Jenkins, D. J., Vuksan, V., Jenkins, A. L., Wong, G. S. & Josse, R. G. (1992) Diabetes Care 15, 562-4; Clapp, J. R. (1997) Arch Gynecol Obstet 261, 101-107)。これらの知見は、低血糖負荷ダイエットを消費することによりこれらの場合に血糖負荷の巧みな操作が効率的に体重減少を刺激しおよび/または体重増加を防止することができることを示唆する。本研究からもたらされる結果を合わせると、これらは、PI2抽出物が身体により経験される血糖を低下させるために効率的な機能性食品として作用でき、体重減少の促進と体重増加傾向を減らすことができるという仮定を支持する。
PI2抽出物は、よく特性化されたペプチドホルモン、CCK(食事に応答して腸内分泌腺細胞により血流中に自然に分泌される)の放出を増強することにより食後グルコースにその効果を及ぼすことが提案された( Crawley, J. N. & Corwin, R. L. (1994) Peptides 15, 731-55)。CCKは、胃腸管を含む身体中の種々の目標組織に作用し、そこで満腹感に導いて空腹を遅らせ、脳を満腹感に導く。本研究では、測定されていないが、1980年代の後半および1990年代の以前の研究は、大用量の精製PI2は、CCKの放出を増強し(Peikin等; Schwartz 等)、空腹時間を遅らせ( Schwartz等)、ヒトにおけるエネルギー摂取を減少させる(Hill等)ことを示す。これらは、続いてより低用量でそんなに精製されていないPI2抽出物を使用する研究に引き継がれ、空腹感の遅れ、および満腹評価の増加が示された(Spiegel 等; Vasselli等) (表3に要約した)。これらの知見は、PIがラットにおいてCCK放出の強力な刺激剤である確立された事実と矛盾しない(Liddle)。
Figure 2005529899
PI2はpH、熱および塩安定性プロテインであり(Bryant等)、経口投与したとき有効であることができ、植物PI中で独特なものにする。本研究に使用した抽出物はPI2を含有し(図1および2)、米国特許出願No. 09/900,555(参照として本明細書に含める)に記載された一般的な方法を使用してジャガイモ(white potatoes)から誘導される。通常ポテト中でダイマーとして存在するが、我々の抽出物から分離されたPI2は明らかにモノマー形態である。精製PI2は、1.4単位およひ3.6単位のトリプシンおよびキモトリプシン抑制活性を有し、PI2抽出物は22単位および13単位のトリプシンおよびキモトリプシン抑制活性を有する。食後血糖の減少の利点はPI2抽出物を独特なものにし、機能性食品に有望である。
CCKの直接注入に関連するいくらかの研究は、頭痛、吐き気および下痢のような重大でない副作用を報告した( Crawley, J. N. & Corwin, R. L. (1994) Peptides 15, 731-55; Pi-Sunyer, X., Kissileff, H. R., Thornton, J. & Smith, G. P. (1982) Physiol Behav 29, 627-30)。この理由のため、我々は、見過ごされるかもしれないこれらの事象の報告を究極的に促進し得るこれらの副作用について具体的に参加者に尋ねた。齧歯類に極端に高用量の天然および合成PIに長期間露出した結果として膵臓に形態学的変化を示す文献に多くの報告があるが、豚および霊長類における同様な研究はこのような作用に関連がない( Struthers, B. J., MacDonald, J. R., Dahlgren, R. R. & Hopkins, D. T. (1983) J Nutr 113, 86-97; Harwood, J. P., Ausman, L. M., King, N. W., Sehgal, P. K., Nicolosi, R. J., Liener, I. E., Donatucci, D. & Tarcza, J. (1986) Adv Exp Med Biol 199, 223-37; Garthoff, L. H., Henderson, G. R., Sager, A. O., Sobotka, T. J., Gaines, D. W., O'Donnell, M. W., Jr., Chi, R., Chirtel, S. J., Barton, C. N., Brown, L. H., Hines, F. A., Solomon, T., Turkleson, J., Berry, D., Dick, H., Wilson, F. & Khan, M. A. (2002) Food Chem Toxicol 40, 501-16; Garthoff, L. H., Henderson, G. R., Sager, A. O., Sobotka, T. J., O'Dell, R., Thorpe, C. W., Trotter, W. J., Bruce, V. R., Dallas, H. L., Poelma, P. L., Solomon, H. M., Bier, J. W., O'Donnell, M. W., Jr., Chi, R. K., Chirtel, S. J., Barton, C. N., Brown, L. H., Frattali, V. P. & Khan, M. A. (2002) Food Chem Toxicol 40, 487-500)。このような作用は、天然源からのPIを使用するヒトにおいてまだ観察されていない。さらに、PI2を使用する以前の研究は、この研究で使用した多数回の用量でいずれの副作用も示されていない(Peikin等; Schwartz等)。我々の被験者により記録された副作用は穏やかで一貫性がなく、研究を止める原因とならなかった。用量増加応答は、これらの副作用のいずれも記録されず、発生率はプラセボと治療との間に差はなかった。PI2抽出物の参加者の使用が意図される場合、我々が追加の重大でない穏やかな副作用を観察するかもしれないが、望ましくない作用に対する耐性が時間経過して獲得する可能性が等しくある。
結論として、我々は、今日までの最大の無秩序化された制御臨床試験において、標準食前の低用量のPI2が多くの健常被験者の食後血糖を有意に減少させることを示した。追加の研究で、血中グルコース、食欲および体重におけるこのサプルメントの長期間の影響を確認することが必要である。作用のメカニズムが提唱されたが、血清CCKインシュリン等の変化に向けられる将来の研究におけるこの仮説を確認することが重要である。このような研究は、肥満や糖尿病の臨床問題に対するPI2を適用の助けとなり得る。
実施例2
PI2プロテインのトリプシン/キモトリプシン抑制活性がポテトプロテイナーゼインヒビターに対するグルコース応答に関連付けられるかどうかをよりよく理解するために、ポテトプロテイナーゼインヒビター抽出物からのPI2フラクション(PI2と省略される)を精製した製剤を、食事攻撃(meal challenge)後Bowman-Birkインヒビターの製剤と共に試験した。使用したBowman-BirkインヒビターはSigma-Aldritchから入手し、80%を超える純度であると記載されていた。Bowman-Birkインヒビターは、PI2と同様の酵素抑制特性を有する。食事攻撃を、従来研究と同じく、昼食の代わりに朝食で行い、この食事は脂肪および53g炭水化物からの100キロカロリーと共に390キロカロリーから構成され、少なくとも10時間絶食させた個体に与えた。各参加者は、リサーチセンターに二回訪れ、二回食事攻撃(プラセボについて一回、活性(15 mg pPI2 または0.8 mg Bowman-Birk インヒビター)についてもう一回)を受け、これらの処置を二重盲検方式で行った。無秩序化したスキームも、参加者または研究者がコードが破られるまで訪れたときプラセボが与えられたことが知られないようにした。
この研究では、我々は、健常被験者の食後グルコースピークが(pPI2およびBowman-Birkインヒビター双方とも)減少したことを見出した。表4にデータを要約した。例えば、ΔGは、PI2摂取の10個体中でプラセボと比較して25.5%減少した。この差(プラセボ投与の平均ΔGの52.1 mg/dl + 15.9 sd対PI2投与の38.8 + 34.6 sd)は、片側、一対t検定(one-tailed, paired student's t test)により評価し、p= 0.065を得た。Bowman-Birkインヒビターも食後グルコースピークを抑制し、ΔGの減少が42.4%だった。絶対減少はプラセボの47.9 mg/dl ± 22.6 sdからBowman-Birkインヒビター処置の27.6 mg/dl ± 21.6 sdだった。これは、t検定でp = 0.04が得られ、有意差があった。
PI2またはBowman-BirkのいずれもAUCに統計学的に有意差を示さなかったが、それぞれpPI2 で17%そしてBowman-Birkインヒビターで11.5%とこのパラメーターで絶対減少の傾向があった。
初期の研究で、我々は、何人かの個体がPI2に対して応答しないらしいことを見出した。再度、我々は、これがpPI2を伴う場合であることを見出した。三人の個体はpPI2に非応答性であることが確認され、二人の個体がBowman-Birkインヒビターに対して非応答性だった。非応答性は、活性試験物質で処置した後、プラセボと比較して絶対ΔGがより低くない個体であるとして定義した。
今までのところでは、我々は、ポテトプロテイナーゼ抽出物中のPI2プロテインおよび活性を抑制するトリプシン/キモトリプシンは食後グルコースの調節に関係があるという仮説を指示している。、PI2中のこの活性の相対濃度が最初のポテトプロテイナーゼインヒビター抽出物と同様に相当のグルコース調節活性を示し、トリプシンおよびキモトリプシンのインヒビター(1種または複数種)を含有するBowman-Birkインヒビターがグルコース調節活性を示すからである。
Figure 2005529899
本発明をその好適な実施態様に関して記載したが、特許請求の範囲により定めた本発明の意図する範囲内で変更や修正をなすことができるので、前期実施態様に限定されないことが了解されよう。
図1aおよび図2bは、それぞれ実験により使用されたポテトPI2抽出物およびPI2標準品のHPLCクロマトグラムである。 図2は、実験により使用されたポテトPI2抽出物およびPI2標準品のSDS PAGEの写真である。 図3は、試験食事後血中グルコース曲線下の食後積分面積におけるPI2を増加させることの影響を示す図表である。 図4は、試験食事後30分、ベースライン上血中グルコース(Δ Glucose)の開始時の上昇におけるPI2を増加させることの影響を示す図表である。 高血糖添加の慢性消費の影響の概略図である。

Claims (34)

  1. ヒトにおける食後血中グルコース量を減少させるための方法であって、食前に約0.1mg〜約500mgのプロテイナーゼインヒビターを含む栄養介入組成物を投与することを含む前記食後血中グルコース量を減少させるための方法。
  2. 食前1〜60分に前記組成物を摂取させる請求項1に記載の方法。
  3. 植物材料からプロテイナーゼインヒビターを単離する、請求項1に記載の方法。
  4. プロテイナーゼインヒビターをポテト、大豆および豆からなる群から誘導される、請求項3に記載の方法。
  5. プロテイナーゼインヒビターがポテトから単離されるプロテイナーゼインヒビターIIを含む請求項1に記載の方法。
  6. プロテイナーゼインヒビターがポテトまたは大豆から単離されるBowman-Birkインヒビターである、請求項1に記載の方法。
  7. プロテイナーゼインヒビターが初期血中グルコースピークを減少させる請求項1に記載の方法。
  8. プロテイナーゼインヒビターが血中グルコース曲線下の面積を減少させる請求項1に記載の方法。
  9. 血中グルコース曲線下の面積を食後最高4時間にわたって測定する、請求項8に記載の方法。
  10. プロテイナーゼインヒビターが約5%〜約30%まで最初の血中グルコースピークを減少させる、請求項1に記載の方法。
  11. プロテイナーゼインヒビターが食後約3.5時間にわたって約5%〜約40%まで血中グルコース曲線下の面積を減少させる、請求項1に記載の方法。
  12. プロテイナーゼインヒビターが約0.5mg〜約20mgの用量で経口投与されるポテトプロテイナーゼインヒビターIIである、請求項1に記載の方法。
  13. プロテイナーゼインヒビターが約0.1mg〜約2.0mgの用量で経口投与されるBowman-Birkインヒビターである、請求項1に記載の方法。
  14. ポテトプロテイナーゼインヒビターII以外のプロテイナーゼインヒビターを食前に経口投与することを含む肥満と闘う方法。
  15. プロテイナーゼインヒビターが約0.1mg〜約2.0mgの投与量のBowman-Birkインヒビターである、請求項15に記載の方法。
  16. 食前にプロテイナーゼインヒビターを投与することを含む高血糖症の治療方法。
  17. 食事1〜60分前にプロテイナーゼインヒビターを与える請求項16に記載の方法。
  18. 植物材料からプロテイナーゼインヒビターを単離する、請求項16に記載の方法。
  19. プロテイナーゼインヒビターをポテト、大豆および豆からなる群から誘導する、請求項18に記載の方法。
  20. プロテイナーゼインヒビターがポテトから単離されるプロテイナーゼインヒビターIIを含む請求項16に記載の方法。
  21. プロテイナーゼインヒビターが大豆から単離されるBowman-Birkインヒビターである、請求項1に記載の方法。
  22. 食前に投与される約0.1mg〜約500mgのプロテイナーゼインヒビターを含有する、ヒトにおける食後血中グルコースを減少させるための栄養介入組成物。
  23. 食事1〜30分前に前記組成物を与える請求項22に記載の栄養介入組成物。
  24. 植物材料からプロテイナーゼインヒビターを単離する請求項22に記載の栄養介入組成物。
  25. プロテイナーゼインヒビターをポテト、大豆および豆からなる群から誘導する、請求項24に記載の栄養介入組成物。
  26. プロテイナーゼインヒビターがポテトから単離されるプロテイナーゼインヒビターIIである請求項22に記載の栄養介入組成物。
  27. プロテイナーゼインヒビターが大豆から単離されるBowman-Birkインヒビターである、請求項22に記載の栄養介入組成物。
  28. プロテイナーゼインヒビターが初期血中グルコースピークを減少させる請求項22に記載の栄養介入組成物。
  29. プロテイナーゼインヒビターが血中グルコース曲線下の面積を減少させる請求項22に記載の栄養介入組成物。
  30. 血中グルコース曲線下の面積を食後最高4時間にわたって測定する、請求項29に記載の栄養介入組成物。
  31. プロテイナーゼインヒビターが約5%〜約30%まで初期血中グルコースピークを減少させる、請求項22に記載の栄養介入組成物。
  32. プロテイナーゼインヒビターが食後約3.5時間で約5%〜約40%まで血中グルコース曲線下の面積を減少させる、請求項22に記載の栄養介入組成物。
  33. プロテイナーゼインヒビターが約0.5mg〜約500mgの用量で経口投与されるポテトプロテイナーゼインヒビターIIである、請求項22に記載の栄養介入組成物。
  34. プロテイナーゼインヒビターが約0.1mg〜約2.0mgの用量で経口投与されるBowman-Birkインヒビターである、請求項22に記載の方法。
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