[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2005521684A - アクロレインの精製方法 - Google Patents

アクロレインの精製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005521684A
JP2005521684A JP2003567856A JP2003567856A JP2005521684A JP 2005521684 A JP2005521684 A JP 2005521684A JP 2003567856 A JP2003567856 A JP 2003567856A JP 2003567856 A JP2003567856 A JP 2003567856A JP 2005521684 A JP2005521684 A JP 2005521684A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acrolein
gas
distillation column
water
mtpa
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003567856A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4436683B2 (ja
Inventor
グロス,ジヨルジュ
ガレイ,ミシエル
レイ,パトリック
Original Assignee
アディセオ フランス ソシエテ パール アクシヨン サンプリフイエー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アディセオ フランス ソシエテ パール アクシヨン サンプリフイエー filed Critical アディセオ フランス ソシエテ パール アクシヨン サンプリフイエー
Publication of JP2005521684A publication Critical patent/JP2005521684A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4436683B2 publication Critical patent/JP4436683B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/78Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C319/00Preparation of thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides
    • C07C319/14Preparation of thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides of sulfides
    • C07C319/18Preparation of thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides of sulfides by addition of thiols to unsaturated compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/27Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation
    • C07C45/32Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation with molecular oxygen
    • C07C45/33Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation with molecular oxygen of CHx-moieties
    • C07C45/34Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation with molecular oxygen of CHx-moieties in unsaturated compounds
    • C07C45/35Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation with molecular oxygen of CHx-moieties in unsaturated compounds in propene or isobutene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/78Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C45/783Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by gas-liquid treatment, e.g. by gas-liquid absorption
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/78Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C45/80Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by liquid-liquid treatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/78Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C45/81Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation
    • C07C45/82Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation by distillation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C47/00Compounds having —CHO groups
    • C07C47/20Unsaturated compounds having —CHO groups bound to acyclic carbon atoms
    • C07C47/21Unsaturated compounds having —CHO groups bound to acyclic carbon atoms with only carbon-to-carbon double bonds as unsaturation
    • C07C47/22Acryaldehyde; Methacryaldehyde

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

発明は、難凝縮性ガスを含まないアクロレイン水溶液を少なくとも一基のボイラーをその基底部に、そして少なくとも一基のコンデンサをその頂部に備えた蒸留塔内に供給し;水を実質的に含有する混合物を蒸留塔の基底部から抜取り;実質的にアクロレインおよび水を含有する混合物を蒸留塔の頂部から取出し;蒸留塔頂部から取出した混合物をコンデンサ内でアクロレインが濃縮された実質量の混合ガスだけでなく水溶性液化物も獲得できる温度にまで冷却し;アクロレインが濃縮した混合ガスの形で精製アクロレインを単離するアクロレイン連続精製法に関する。

Description

本発明の分野は、中間体または最終生成物としてのアクロレインの製造である。本発明は特に水溶性アクロレイン相からのアクロレインの精製に関する。本発明はまたMTPA(3−Methylthio)propionaldehyde)、即ち3−(メチルチオ)プロピオンアルデヒドの製造分野にも関する。
アクロレインは原料であり、工業規模では主にアクロレインとメチルメルカプタンとの反応によるMTPAの合成に用いられる。
アクロレインの製造方法は周知である。これらの方法は一般に、プロピレンおよび/またはプロパン酸化反応段階を包含している。それによりアクロレインベース気体粗生成物を得ることができる。この粗生成物は一般には、第一に通常10重量%より高い割合のアクロレイン、第二に窒素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、プロピレンもしくはプロパンのような不活性もしくは非液化性ガス(オフガスとしても知られる)、第三に水、そして第四に酸、アルデヒド、アルコールおよびその他化合物の様な反応副生成物を含む混合ガスの形で存在する。従って、粗生成物より一部化合物を除去し、精製アクロレインを単離するための後処理が必要となる。
アクロレインベース粗生成物は一般にはアクリル酸や酢酸といった酸を除去する第一処理にかけられる。続いて第二処理により、吸収塔を用いてアクロレインを水に吸収し、その底部に水溶性アクロレイン溶液を集める。続いてこの溶液を一つまたはそれ以上の蒸留塔を用いる精製段階にかけてガス状の精製アクロレインを単離する。
アクロレインの精製では、二種類の蒸留塔を必要とすることが多い。第一の任意の塔は、溶液の脱酸素化を可能にして軽不純物を除去する。第二の塔の役割は、前記塔の頂部、特にコンデンサ出口で、アクロレイン液を水と共沸凝縮することである。
蒸留塔が一本であるか、またはそれ以上であるかにかかわらず、これら塔の汚れはアクロレイン精製に問題を起こすことが多い。この汚れは、残留アクリル酸、さらにはアクロレインそのものが重合して生じた固体沈殿を特徴とすることが多い。二本の塔を用いた精製方法の具体例では、これら汚染沈殿は一般的には共沸条件で用いられることが多い第二塔内により多く発生する。
これら沈殿は蒸留効率を徐々に下げ、最終的には蒸留塔の一部を、時には完全に閉塞させることもある。従って、蒸留塔内の沈殿除去に必要な保守作業を実施するために、しばしばアクロレイン製造設備の操業を停止しなければならなくなり、結果として、コスト上がり、さらに、製造設備の能力の低下を招くこととなる。
かくして本発明は、使用する蒸留塔内の汚染沈殿を最小限にしながら、簡単、安価そして安全にアクロレインを精製する方法を提供することを目的としている。
これまでに、アクロレイン水溶液の蒸留条件を特定することにより、この汚染に関係した欠点を克服できることが見いだされている。
本発明の目的は、従って、アクロレイン精製に適した連続製造方法であり、方法では
−難液化性のガスを全く含まないアクロレイン水溶液を、その基部に少なくとも一基のボイラーを、そして頂部に少なくとも一基のコンデンサを備えた蒸留塔に送り、
−水を本質的に含んでいる混合液を蒸留塔基部で取り出し、
−アクロレインと水を本質的に含むガスを蒸留塔頂部で取り出し、
−蒸留塔頂部で取り出した混合ガスを、一方で凝縮水を、他方でアクロレインに富む実質量の混合ガスが入手可能になる温度までコンデンサ内で冷却し、そして
−アクロレインに富む混合ガスから精製アクロレインを取り出す。
より具体的には、本発明はアクロレイン精製に関する連続製造方法に関し:そこでは
−アクロレイン水溶液を基部に少なくとも一基のボイラーを備え、頂部に少なくとも一基のコンデンサを備えた蒸留塔内に導入し、
− 水を含む混合液を蒸留塔基部で取り出し、
− アクロレインを含む混合ガスを蒸留塔頂部で取り出し、
− 蒸留塔頂部で取り出された混合ガスをコンデンサ内にて、一方で凝縮水を、他方でアクロレインに富む実質量の混合ガスが入手可能となる温度まで冷却し、そして
−前記混合ガスが取り出される、
水を実質的に含む非共沸混合液を塔基部で得ることを目的に蒸留が画定され、アクロレインを実質欠く水溶性液化物とアクロレインに実質的に富む混合ガスとを得ることを目的に凝縮が画定されることを特徴とする方法である。
好ましくは、塔頂部で獲得する混合ガスは、30〜70容積%の水、さらに好ましくは40〜50容積%の水を含む。
上記運転条件を選択することで、特に相当量の水を含む混合ガスの製造が塔頂部で可能となることから、蒸留は特定の温度で実施される。続いてコンデンサに特定の冷却条件を適用して水分離を行い、蒸留塔内でアクロレインの分離を制限したことを補う。
本発明の別の目的は、MTPA、即ち3−(メチルチオ)プロピオンアルデヒドの連続製造方法および設備を提供することである。
従来のMTPA製造方法は、一般的には触媒存在下でのアクロレイン液とメチルメルカプタンの化学反応を包含している。これら方法は一つまたはそれ以上のアクロレイン液の中間貯蔵を必要とすることが多い。このことはアクロレインの特性、特にその重合、その高い毒性、およびその可燃性に発する安全問題をもたらすだろう。この安全問題に対処するために別の方法、例えば米国特許第4、225、516号、米国特許第4、319、047号、および米国特許第5、352、837号が開発されている。
それらは、例えば連続して二段階の冷却を行うことでアクロレインを含む混合粗ガスを部分精製し、特に酸を除去することを開示している。このように精製された、反応から発生したオフガスに希釈されたアクロレインを少量含むに過ぎないガス流を、気−液接触を利用した反応装置内でMSHと反応させる。
この場合、オフガスはアクロレインとMSHとを反応させた後に除去される;その結果、ストリッピングまたは溶出によって相当量のアクロレインおよびMTPAが失われる。さらに、これらアクロレインおよびMTPAフラクションを含むオフガスは、臭気を排除し、そして廃棄関連法律を遵守するために特殊で高コストの処理を必要とする。
アクロレイン液の貯蔵に関連する安全問題に対応すると同時に、もう一方でMTPAのストリッピングによる収量低下および溶出ガスに高価な処理をすることを回避するには、上記アクロレイン精製方法を実施し、前記方法により精製、獲得したアクロレインガスを液体または気体のメチルメルカプタンと直接反応させてMTPAを製造することが有利であることが見いだされた。このようにすれば、MTPA製造のための反応を「非液化性」ガスを含まない精製ガス状アクロレインから直接開始することができる。従ってこの製造方法はアクロレイン液の中間貯蔵を省くことができ、その結果上記安全問題およびMTPAおよびアクロレイン損失問題を解決できる。
このように本発明は、上記アクロレイン精製方法に従ったアクロレイン精製段階を含む、MTPA連続製造方法および設備を提供する事を目標としている。
本発明は特に、以下を特徴とするMTPAの連続製造方法に関する;
(a) 触媒を用いてプロピレンの気相酸化を実施し、アクロレインベース粗生成物を獲得すること、
(b) 前段階で獲得した粗生成物中に存在する酸を除去すること、
(c) 前段階で獲得した生成物を水で吸収し、実質的に酸を含まないアクロレイン水溶液を獲得すること、
(d) 前記溶液を精製し、精製ガス状アクロレインを獲得すること、および
(e) 前段階で得た精製ガス状アクロレインをいわゆるメチルメルカプタンであるMSHと反応させて、MTPAを獲得すること、
および酸化段階(a)より発生した粗生成物中に元よりある「非液化性」ガスを、段階(e)より前に分離すこと。
好ましくは「非液化性」ガスの分離は精製段階(d)の前、さらに好ましくは段階(b)および/または段階(c)の中で、もっとも好ましくは段階(c)の中で行う。
「非液化性」ガスは酸化段階(a)に再循環されるか、または方法から排出してもよく、例えば炭素排出物または非硫黄排出物に関しては、比較的低温(例えば900℃)で焼却される。
MTPA合成の上流で「非液化性」ガスを分離することの明瞭な利点は、前記ガスがMSHおよび/またはMTPAより生じる硫化物を含まず、それ故に硫化物によって酸化触媒が損傷されるリスクなしに前記ガスをプロピレン酸化工程にMTPA混合物として再循環できることである。
MTPA合成の上流で「非液化性」ガスを分離することにより、MTPAに至るまでの方法の全てにおいて、ガスバラストを通常は比較的高い体積割合で除去することができる。
この「非液化性」ガスの上流分離によって分離をアクロレインとMSH間の反応によるMTPA合成中または合成後に実施する理由はなくなり、それによりオフガスを放出前に比較的高温(例えば1200℃)で焼却して硫化物を除去する必要がなくなる。
非液化性ガスを再循環して酸化すると、プロピレン投入モル量に対するMTPA収量が大きく改善されることが分かった。
本発明はまた以下を特徴とする、MTPAの連続製造方法に関する:
(a)触媒を用いてプロピレンの気相酸化を実施し、アクロレインベース粗生成物を得ること、
(b) 前段階で得た粗生成物中に存在する酸を除去すること、
(c) 前段階で得た生成物を水で吸収し、「非液化性」ガスからアクロレイン水溶液を分離すること、
(d) 前記溶液を精製し、精製ガス状アクロレインを得ること、および
(e) 前段階で得た精製ガス状アクロレインを、いわゆるメチルメルカプタンである溶液または気体のMSHと反応させて、MTPAを得ること。
段階(e)はMSH液と気相状態に保たれた精製アクロレインとの間で実施されるのが好ましい。
図1および2は本発明の方法を用いたアクロレイン精製用装置およびMTPA製造設備を示しているが、これに限定されない。
本発明を以下、図1を参照しながらさらに詳しく説明する。
本発明の方法は「非液化性」ガスを含まないアクロレイン水溶液2、即ちアクロレインおよび水を本質的に含む液体形状の混合物を蒸留して実施する。
用語「非液化性」ガスまたは「不活性」ガス、もしくは「オフガス」とは、相対的に、発明の方法による精製条件では凝縮できないガスを意味すると理解される。これらガスは、一般には100℃よりかなり低い温度でのみ凝縮できる。例えば、これら「非液化性」ガスは窒素、プロピレン、プロパンまたは酸素であり、これらは一般にはアクロレイン合成から生ずるガス流内に存在する。
「非液化性」ガスは、本発明の方法では、アクロレインを水に吸収する予備段階の間に除かれる。
アクロレイン水溶液2は蒸留塔の供給混合液であり、1%より高く、且つアクロレインの水溶解度以下である濃度のアクロレイン濃度を持ち得る。
アクロレイン水溶液2のアクロレイン濃度は、アクロレインの水溶解限度以下、例えば5重量%であることが好ましい。
蒸留塔1は、その基底部に塔底部で得た水溶液の少なくとも一部を蒸発する機能を有するボイラー(未表示)も備えている。ボイラーの運転条件は従来通りである。ボイラーの温度は、蒸留塔を大気圧で運転する場合には、100〜130℃に維持できるが、100〜120℃、特には102〜110℃の範囲が好ましい。当業者であれば、運転が真空状態で行われるか加圧状態で行われるかによって、温度条件の調節方法が分かるだろう。
本発明によれば、水を本質的に含んでいる混合物4は蒸留塔1の基底部で除去される。しかしこの除去された混合物は0.1重量%未満のアクロレイン濃度を持ち得るが、0.05重量%未満、特には0.01重量%未満が好ましい。
本発明によれば、アクロレイン水溶液2は蒸留塔1内で精製され、その頂部ではアクロレインおよび水を本質的に含んでいる混合ガス6が取出される。続いてこの混合ガス6を第一段階にて参照番号204で図示されている手段により冷却し、液化物10およびアクロレインに富む混合ガス11を相当量獲得する。第二段階では、気体形態の精製アクロレイン12を高アクロレインガス混合物11から取出す。塔頂部で抜取られる混合物6の冷却および精製アクロレイン12の抜取りは、本発明の方法の二つの必須段階から構成されており、これら段階は同時または連続的に行うことができる。
これら必須局面の一つに従い、蒸留塔頂部で抜取られる混合物6はコンデンサ7の中で上述したように冷却され、液化物10および実質量の高アクロレインガス混合物11を得る。
用語「実質量」は、選択した冷却条件の効により、アクロレインが液化物10ではなく混合ガス11内に大量に見いだされることを意味すると理解される。それは、冷却204後に、塔1の頂部で取出された混合ガス6内に最初に存在したアクロレイン重量の50%、好ましくは70%、特には90%より多い量が気体の形で精製され存在すると考えることができるだろう。
かかる高アクロレイン混合ガスは、コンデンサ7の冷却204の温度を賢く選択することで得ることができる。この温度選択は、例えば圧力といったその他の物理パラメータの値を考慮して行わなければならない。
従って、本発明の具体的な方法によれば、蒸留塔1が圧力Pに維持されているとすると、コンデンサ7内の温度は化学方程式T>21.28×P+32.9による値Tに維持されなければならず、このときPは気圧で表される。例えばPが1大気圧の時、Tは>53℃であり、Pが2大気圧の時Tは>75℃である。
塔1は大気圧で都合良く維持され、このときコンデンサ7内の温度は54℃より高い値に維持することが求められるが、55〜70℃の範囲、特には60〜65℃の範囲が好ましい。
別の必須側面によれば、精製アクロレイン12は高アクロレイン混合ガス11から取出されるが、高アクロレイン混合ガスは蒸留塔1の頂部から取出された混合ガス6を冷却(204)して得られたものである。
「取出す」という動詞はごく一般的に理解されるべきである。本発明によれば、用語「混合物より生成物を取出す」とは、前記混合物の少なくとも一部分を分画する、または除去する事を意味すると理解される。
精製アクロレイン12は、高アクロレイン混合ガス11の全てを取出すことで得るのが好ましい。この場合、精製アクロレインは一方で高アクロレイン混合ガス11を、もう一方で液化物10を単純に分離することで単離できる。精製アクロレイン12は高アクロレイン混合ガス11を含むコンデンサ7の上部に差込んだパイプから連続的に取出すことができる。
精製アクロレイン12は通常、含水量の低いアクロレインを本質的に含む混合ガスの形で存在している。精製は主に含水量を大きく下げることに関係する。
都合良くは、例えば凝縮温度を調節することにより、精製アクロレイン12は86〜95重量%、好ましくは88〜94重量%、特には90〜93重量%範囲のアクロレイン濃度を持つことができる。
本発明の有利な形態では、液化物10は少なくとも一部は蒸留塔に再導入される(13)。全ての液化物が蒸留塔1の頂部に再導入されるのが好ましい。
よりさらに汚染沈殿物を減らすには、アクロレイン溶液2を蒸留塔1に送り込む前に初期脱酸素段階にかけることも有利である。この脱酸素は、アクロレイン溶液2を真空状態に置くことで実施できる。
同様に、大きな送り穴を持った無降水管プレートおよび加熱壁を備えた蒸留塔1を用いて、重合を不要に開始することがある静止液の凝縮を避けることも考えられる。しかしこの方法は高価であること、そして本発明の方法によって生じる改善をみれば不必要であることが証明されるだろう。
本発明の精製方法の利点は、次のことが可能になることである;
−アクリル酸および/またはアクロレインの重合の結果である汚染沈殿物を塔1およびコンデンサ7より取り除くための設備停止を必要とせずに、気相のアクロレイン12を高純度で獲得すること、
−コンデンサ7内の冷却条件を最小化すること、
−アクロレイン液を貯蔵する必要性をなくし、その結果高い毒性、燃焼性を持つこの危険な生成物の中間貯蔵を最小化すること。
図2を参照すると、本発明の別の主題はMTPA、即ち3−(メチルチオ)プロピオンアルデヒドの製造に関する連続方法である。この方法は、上記方法によるアクロレイン精製段階114を含むことを特徴とする。
MTFAはメチオニンまたはHMBA、即ち2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)酪酸製造の中間生成物である。メチオニンは動物飼料の不完全さを補うことができる必須アミノ酸の一つである。HMBAは動物用飼料中にメチオニン補充物として広く用いられるメチオニン源を提供している。MTPAは一般に、HMBAまたはメチオニン製造に必要とされる。
発明の好適態様によれば、図2に関しては、MTPA製造連続方法は以下の特徴を持つ:
(a)触媒を用いてプロピレンの気相酸化(101)を実施し、アクロレインベース粗ガス生成物(105)を得ること、
(b) 前段階で獲得した粗生成物(105)中に存在する酸を除去すること(106)、
(c) 前段階で獲得した生成物を水(111)で吸収し(110)、実質酸を含まず、そして「非凝縮性」ガス(113)から分離されたアクロレイン水溶液(2)を得ること、
(d) 溶液(2)を上記アクロレイン精製方法(114)で精製し、精製ガス状アクロレインの流れ(12)を得ること、および
(e) 前段階で獲得した精製ガス状アクロレイン(12)を、いわゆるメチルメルカプタンである溶液または気体のMSH(116)と反応させて、MTPA(117)を獲得すること。
MTPA製造方法の第一段階(a)で得たアクロレインベース粗生成物は一般に、第一に5%より高い、好ましくは10%おより高い割合でアクロレインを、第二に窒素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、プロパンまたはプロピレンといった非液化性ガスを、第三に水を、そして第4に酸、アルデヒド、アルコールおよびその他化合物等の反応副産物を含む、混合ガスの形で存在する。
この粗生成物105は続いて第二段階(b)の間に処理され、何らかの手段によって例えばアクリル酸や酢酸といった酸が除去される。
こうして処理を受けた粗生成物109は、方法の段階(c)により吸収塔110の中で冷水111と接触させられ、前記塔の基底部にアクロレイン水溶液が、そして微量のアクロレインを含むオフガス流113が頂部に集められる。非液化性ガス113はパイプ208を通り完全に除去するか、またはプロピレン104の酸化方法101に一部再循環することができる。
MTPA製造方法の第四段階(d)は、上記精製方法114におけるアクロレイン水溶液の精製である。この精製方法では、第一ステップで蒸留塔1に非液化性ガスまたはオフガスを含まないアクロレイン水溶液が送り込まれる。
MTPA製造方法の第五段階(e)、即ち精製アクロレイン12とMSH116との反応に関しては、触媒存在下に液体または気体のアクロレインが使用できるだろう。
本発明の有利が形態によれば、MTPAの合成は液体MSH116または気体MSH116と気体の状態に保たれた精製アクロレイン12との間で実施される。この形態の利点は方法の簡素化および、特に、安全上有害と思われる液体アクロレインを中間貯蔵しないですむことにある。
本発明の利点の一つは、気体状に保たれた精製アクロレインを供給源に用いたMTPA合成が可能になることである。
気体の形のアクロレインを用いるが非液化性ガスは回避するこの新規方法の別の利点は、MTPA合成後に高価な処理を必要とし、結果として産出量を大きく減じる硫化化合物およびアクロレインの混入を、防止することである。
本発明の別の要旨は、以下を包含するアクロレイン精製装置である
−非液化性ガスを含まないアクロレイン水溶液用送液管
−前記送液管と連結した蒸留塔1
−蒸留塔1の頂部にある引出しパイプ6
−前記引出しパイプと連結し、さらに温度を液化物10および実質量の高アクロレイン混合ガス11を得ることができる温度に保つための冷却手段204を備えたコンデンサ7、
−高アクロレイン混合ガス中の精製アクロレインを単離できるようにする、コンデンサ7からの排出パイプ12。
コンデンサ7はその内壁に沿った表面流によるフローを可能にするために、垂直式であることが好ましい。コンデンサ7は具体的には以下のものを装備し、:
−凝集装置7底部に蓄積する液化物水準203より下方に配置された、凝集物10排出用開口部201、
−液化物の前記レベル203の上に配置された、精製ガス状アクロレイン排出用開口部202、および
−前記開口部それぞれに連結する排出パイプ13および12。
発明はまた以下を含むMTPA製造設備に関する:
−アクロレインベース粗ガス生成物105を獲得可能にする反応装置101、
−アクロレインベース粗ガス生成物用供給パイプ103から供給を受ける、酸除去用装置106、
−酸を含まないアクロレインベース粗ガス生成物供給パイプ109から供給を受ける、アクロレインを水で吸収するための装置110、
−アクロレイン水溶液供給パイプ2から供給されるアクロレインを精製するための装置114、および
−精製アクロレイン供給パイプ12およびMSH供給パイプ116から供給を受ける、MTPA製造用反応装置115、
そしてアクロレイン精製装置114が図1に関する上記の装置に従うものであることを特徴とする。
MTPA製造用反応装置115の供給パイプ12は、精製方法のコンデンサ7の排出パイプに直接連結することが好ましい。
図1は本発明によるアクロレイン精製用設備を図示したものであるが、これに限定されない。
この設備は供給パイプ2からアクロレイン水溶液の供給を受ける蒸留塔1を含む。蒸留塔1は図にボイラーが装備された底部3を具備しているが、ボイラーは図示されていない。実質的に水を含む混合物はこの底部3から引出しパイプ4により取出される。蒸留塔は引出し塔6に連結している頂部5を具備する。
図1に示す設備はまたコンデンサ7も具備するが、このコンデンサは蒸留塔1の頂部5に配置された引出しパイプ6から供給を受けている。コンデンサ7はチャンバー8および冷却水の循環を目的としたパイプ204(矢印で表示)により図示されている。コンデンサ7内のチャンバー8は、その下部には液化物10を含んでおり、そしてその上部には高アクロレイン混合ガス11を含んでいる。コンデンサ7にはまた、気体の形の精製アクロレインを排出するためのパイプ12も連結している。このパイプ12は高アクロレイン混合ガスを含むチャンバー8の上部内側に突き出ている。
図1に示す精製設備はまたコンデンサ7のチャンバー8底部に蓄積した液化物10を蒸留塔に再循環できるようにするパイプ13も具備している。
図2は本発明によるMTPA製造設備を図示したものであるが、何らの制限も意味しない。
設備はそれぞれ参照番号102、103および104で示されたパイプを通してプロピレンまたはプロパン、空気および水の供給を受ける、粗アクロレイン101を製造するための反応装置を具備する。アクロレインベース粗ガス生成物は、水存在下での空気によるプロピレンまたはプロパンの触媒酸化により反応装置101内で得られる。反応措置101に連結したパイプ105は、前記粗生成物を酸除去のための装置106に送り込みを可能にする。
この酸除去用の装置106は水による吸収を目的とした、パイプ105を開始アクロレインベース粗ガス生成物の供給を受ける一方、他方でパイプ107を介して水の供給を受ける塔を構成要素として含む。酸を含む排出液は、この塔の底部より排出パイプ108を介して排出される。吸収塔106の頂部では、パイプ109を介してアクロレインを含み、酸を含まない排出ガスがアクロレイン吸収装置110に送られる。
このアクロレイン吸収装置110もまた水を用いた吸収のための塔であり、塔はパイプ109を介して酸を含まないアクロレインベース粗ガス生成物の供給を受け、またパイプ11および112を介して水の供給を受けている。装置110の頂部で得た排出ガスの一部は、アクロレイン製造を目的としてパイプ113を介し反応装置104に再循環できる。アクロレインおよび水を本質的に含むアクロレイン溶液は、図1の例示および説明に従ったアクロレイン精製にかけられるために、供給パイプ2を用いて吸収塔110の底部からプラント114に送られる。
図2に示す精製設備は、従って前記同様以下を具備する;
−アクロレイン水溶液供給パイプ2
−前記パイプ2に連結する蒸留塔1、
−引出しパイプ6で蒸留塔1の頂部に連結し、液化物および高アクロレイン混合ガスを獲得可能にする温度に保つための冷却手段(未表示)を備えたコンデンサ7、
−コンデンサ7内に存在する高アクロレイン混合ガス中から単離された精製ガス状アクロレイン用排出パイプ12、および
−液化物の蒸留塔1への再循環を可能にするパイプ13。
図2のMTPA製造用設備はさらに精製ガス状アクロレイン用供給パイプを備えたMTPA製造用反応装置115を具備しており、前記パイプは排出パイプ12に対応する。反応装置115はまたMSH供給パイプ116からも供給を受ける。製造したMTPAは排出パイプ117から排出される。
以下実施例により、本発明の利点を理解することができる。
[実施例1]
本実施例は一本の40プレート型蒸留塔を使用する従来法によるアクロレイン精製方法を例示する。この大気圧に維持された塔に6重量%のアクロレインおよび93.5重量%の水を含むアクロレイン溶液を供給した。本塔底部の温度はボイラーを用いて110℃に維持された。アクロレインおよび水の共沸混合物をこの塔の頂部から引出し、コンデンサで完全に凝縮した。混合物のアクロレイン濃度は95重量%であり、主な不純物は3%が水、1.5%がアセトアルデヒドであった。従って精製されたアクロレインの名目製造量は70トン/日であった。
塔をこれら運転条件の下、その名目製造量で約3〜4週間運転した。その後塔を停止して、この塔に付属のプレートおよび熱交換機を清掃した。
[実施例1a]
実施例1で使用した塔内の汚染沈積物を最小化することを目的に、真空での脱気(20℃、0.7バール)を追加して塔を含む設備を改良した。この改良が上記汚染沈積物を顕著に改善することはなかった。
[実施例2]
本実施例は本発明によるMTPA製造用のパイロットスケール装置に組込まれたアクロレイン精製方法を例示する。
アクロレインの合成
アクロレインベース粗生成物105は、プロピレンを気相のアクロレインに酸化するための反応装置101の出口で製造する。この粗生成物は180℃の温度を有し、非液化性ガス(プロパン、窒素、酸素、プロピレン、CO、CO)63重量%、水21重量%、アクロレイン12重量%、アクリル酸2重量%およびその他化合物2重量%より構成されている。
酸の吸収
この蒸気相のアクロレインベース粗生成物を、濾板を備え、圧力が121000Paに維持された冷却塔106の底に、20kg/時間の速度で導入した105。酸およびアクロレイン1.3重量%を含む、冷却された液体108を塔の底から引出し、70.3℃の温度に維持した。酸性気相は塔頂部で引出され、続いて4℃に冷却される。
アクロレインの吸収
こうして得た酸性気相は次に16.2kg/時の速度で塔底部110に導入され、水を吸収した。アクロレインを吸着するために、4℃で導入された水流111を吸収塔内で循環した。上記非液化性ガスを吸収塔の頂部で排出し113、6重量%のアクロレイン水溶液3を塔底部で得る。
アクロレインの精製
アクロレイン水溶液を、ランダムパッキングを具備した一本の蒸留塔1を用いて、発明の精製方法に従い(図1参照)精製した。大気圧に維持されたこの塔に、アクロレインを6重量%含む水溶液を供給した2。蒸留塔底部の温度はボイラーを使って105℃に維持された。塔頂部には、塔頂部で引出された混合物を60℃に冷却するためのコンデンサ7が備えられた。この温度で液化物9および高アクロレイン混合ガス12を得た。液化物はその全量が塔頂部1に再導入された13。全ての高アクロレイン混合ガス8を除去することで、純度93重量%の精製アクロレイン(残り7%は主に水)を単離させた。
5週間の運転後、蒸留塔1のパッキングに汚れは観察されなかった。
MTPAの反応
精製ガス状アクロレイン12および化学量のMSH液を、触媒存在下にMTFAの再循環を行うループ反応装置内115に導入する。
収量は実質的には定量的である。精製アクロレインによって導入された水の存在は、共沸蒸留で生じたアクロレインと比較しても何ら問題を起こさない。
本発明の精製方法によりアクロレイン精製に用いる蒸留塔内の汚染沈積物を大きく減らすことができることは明瞭である。
本発明によるアクロレイン精製のための装置。 本発明によるMTPA製造用設備。

Claims (18)

  1. MTPAの連続製造方法であって、
    (a)触媒を用いてポリプロピレンの気相酸化(101)を実施し、アクロレインベース粗生成物(105)を獲得すること、
    (b)前段階で獲得した粗生成物(105)中に存在する酸を除去すること(106)、
    (c)前段階で獲得した生成物を水で吸収し(110)、アクロレイン水溶液(2)を獲得すること、
    (d)前記溶液(2)を精製し、精製ガス状アクロレイン(12)を獲得すること、および
    (e)前段階で獲得した精製ガス状アクロレインをMSH、即ちメチルメルカプタンと反応(115)させてMTPAを獲得すること、
    および酸化段階(a)より生じた粗生成物(105)中に元から存在する「非液化性」ガスを段階(e)の前に分離すること、を特徴とする連続製造方法。
  2. 「非液化性」ガスの分離を精製段階(d)の前に実施することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 「非液化性」ガスの分離を段階(b)および/または段階(c)の間に実施することを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 「非液化性」ガスの分離を段階(c)の間に実施することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 「非液化性」ガスを酸化段階(a)に再循環させることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. 「非液化性」ガスを排出および焼却することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  7. MTPAの連続製造方法であって、
    (a)触媒を用いてポリプロピレンの気相酸化(101)を実施し、アクロレインベース粗生成物(105)を獲得すること、
    (b)前段階で獲得した粗生成物(105)中に存在する酸を除去すること(106)、
    (c)前段階で獲得した生成物を水で吸収し(110)、「非液化性」ガスから分離したアクロレイン水溶液(2)を獲得すること、
    (d)前記溶液(2)を精製し、精製ガス状アクロレインを獲得すること、および
    (e)前段階で獲得した精製ガス状アクロレインをMSH、即ちメチルメルカプタンと直接反応(115)させてMTPAを獲得すること、を特徴とする連続製造方法。
  8. 段階(e)をMSHおよび気相に維持されたアクロレインの間で実施することを特徴とする、請求項1または7に記載の方法。
  9. アクロレイン水溶液(2)の精製段階(d)を次の方法により実施することを特徴とする、請求項1または7に記載の方法であって;
    −アクロレイン水溶液をその基底部に少なくとも一基のボイラーを装備し、そしてその頂部に少なくとも一基のコンデンサを装置した蒸留塔(1)に導入すること、
    −水を本質的に含む混合液を蒸留塔の基底部で取出すステップ(4)と、
    −アクロレインおよび水を本質的に含む混合ガスを蒸留塔の頂部(5)で取出すステップ方法(6)と、
    −蒸留塔頂部で取出す混合ガス(6)をコンデンサ内で、一方で水溶性液化物(13)を、他方で高アクロレイン混合ガス(12)を獲得可能にする温度まで冷却するステップと、
    −高アクロレイン混合ガスを取出すステップ(12)とを含む方法。
  10. アクロレイン水溶液(2)が水中へのアクロレインの溶解限度以下のアクロレイン濃度を有することを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  11. 蒸留塔(1)を圧力Pに維持し、コンデンサ(7)内の温度を式T>21.28×P+32.9に従った値Tに維持することを特徴とする、請求項9に記載の方法。
  12. 塔(1)を大気圧に維持し、コンデンサ内の温度を54℃より高く、好ましくは55〜70℃の範囲、特には60〜65℃の範囲に維持することを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 高アクロレイン混合ガス(2)が86〜95重量%、好ましくは88〜94重量%、特には90〜93重量%の範囲のアクロレイン濃度を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  14. 液化物(13)の少なくとも一部を蒸留塔(1)に再導入することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  15. 液化物(13)を全て蒸留塔(1)に再導入することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. −アクロレイン水溶液をその基底部に少なくとも一基のボイラーを、そしてその頂部に少なくとも一基のコンデンサ(7)を備えた蒸留塔(1)に導入し、
    −水を含む混合液を蒸留塔基部で取出し(4)、
    −アクロレインを含む混合ガスを蒸留塔の頂部で取出し(6)、
    −蒸留塔の頂部で取出す混合ガス(6)をコンデンサ内で、一方で水溶性液化物(13)を、他方で高アクロレイン混合ガス(12)を獲得可能にする温度まで冷却し、そして
    −前記混合ガスを取出す、アクロレイン精製方法であって;
    蒸留(1)が塔(1)の基部にて水を本質的に含む非共沸混合液を獲得することを目的として画定され、凝縮(7)が実質的にアクロレインを含まない水溶性液化物(13)および実質的にアクロレインに富む混合ガス(12)を獲得することを目的として画定されることを特徴とする方法。
  17. 塔頂部での獲得物が30〜70容積%、好ましくは40〜60容積%の水を含むことを特徴とする、請求項16に記載の方法。
  18. 請求項1から16のいずれかに記載の方法の実施に合わせ配置された、MTPA製造設備。
JP2003567856A 2002-02-12 2003-02-12 アクロレインの精製方法 Expired - Fee Related JP4436683B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR0201686A FR2835831B1 (fr) 2002-02-12 2002-02-12 Procede de purification de l'acroleine
PCT/FR2003/000454 WO2003068721A1 (fr) 2002-02-12 2003-02-12 Procede de purification de l'acroleine

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005521684A true JP2005521684A (ja) 2005-07-21
JP4436683B2 JP4436683B2 (ja) 2010-03-24

Family

ID=27620110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003567856A Expired - Fee Related JP4436683B2 (ja) 2002-02-12 2003-02-12 アクロレインの精製方法

Country Status (18)

Country Link
US (1) US7531066B2 (ja)
EP (1) EP1474374B1 (ja)
JP (1) JP4436683B2 (ja)
KR (1) KR100933077B1 (ja)
CN (1) CN100537506C (ja)
AT (1) ATE395319T1 (ja)
AU (1) AU2003226883A1 (ja)
BR (1) BR0307450A (ja)
CA (1) CA2474416A1 (ja)
DE (1) DE60320945D1 (ja)
ES (1) ES2305475T3 (ja)
FR (1) FR2835831B1 (ja)
MX (1) MXPA04007726A (ja)
NO (1) NO20043715L (ja)
PL (1) PL371914A1 (ja)
RU (1) RU2315744C2 (ja)
WO (1) WO2003068721A1 (ja)
ZA (1) ZA200405340B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013513592A (ja) * 2009-12-14 2013-04-22 アルケマ フランス グリセロールからアクロレインおよび/またはアクリル酸を製造する方法
JP2015521637A (ja) * 2012-06-27 2015-07-30 エボニック インダストリーズ アクチエンゲゼルシャフトEvonik Industries AG アクロレイン及び3−メチルメルカプトプロピオンアルデヒドの一体化された製造法
JP2020019768A (ja) * 2018-07-30 2020-02-06 エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー アクロレインの精製方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008115103A (ja) * 2006-11-02 2008-05-22 Nippon Shokubai Co Ltd アクリル酸の製造方法、アクリル酸製造用装置、およびアクリル酸製造用組成物
FR2938535B1 (fr) 2008-11-20 2012-08-17 Arkema France Procede de fabrication de methylmercaptopropionaldehyde et de methionine a partir de matieres renouvelables
FR2953830B1 (fr) 2009-12-14 2012-01-20 Arkema France Procede de fabrication d'acroleine et/ou d'acide acrylique a partir de glycerol
EP3770145A1 (en) 2019-07-24 2021-01-27 Basf Se A process for the continuous production of either acrolein or acrylic acid as the target product from propene
CN112778111B (zh) * 2021-01-25 2022-07-08 浙江恒逸石化研究院有限公司 一种从丙烯醛水合制3-羟基丙醛的水合产物中分离回收丙烯醛的方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2766192A (en) * 1950-11-04 1956-10-09 Distillers Co Yeast Ltd Process for concentration of unsaturated aldehydes
US3433840A (en) * 1966-12-29 1969-03-18 Sumitomo Chemical Co Process for recovering acrolein by quenching,absorption and plural distillation
FR2045610A1 (ja) * 1969-06-09 1971-03-05 Ugine Kuhlmann
FR2201275A1 (en) * 1972-09-29 1974-04-26 Nippon Catalytic Chem Ind Distillation of (meth)acrylic monomers - in presence of polymerisation inhibitor in column with perforated plates, and without overflow tube
FR2314917A1 (fr) 1975-06-20 1977-01-14 Rhone Poulenc Ind Procede de fabrication de l'aldehyde beta-methylthiopropionique
FR2460925A1 (fr) * 1979-07-10 1981-01-30 Rhone Poulenc Ind Procede de preparation directe d'aldehyde beta-methylthiopropionique
US5352837A (en) * 1993-06-08 1994-10-04 Novus International, Inc. Process for the preparation of 3-(methylthio)propanal
FR2735989B1 (fr) * 1995-06-29 1997-08-14 Rhone Poulenc Nutrition Animal Procede et installation de purification d'un flux gazeux contenant de l'acroleine

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013513592A (ja) * 2009-12-14 2013-04-22 アルケマ フランス グリセロールからアクロレインおよび/またはアクリル酸を製造する方法
JP2015521637A (ja) * 2012-06-27 2015-07-30 エボニック インダストリーズ アクチエンゲゼルシャフトEvonik Industries AG アクロレイン及び3−メチルメルカプトプロピオンアルデヒドの一体化された製造法
JP2020019768A (ja) * 2018-07-30 2020-02-06 エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー アクロレインの精製方法
JP7334082B2 (ja) 2018-07-30 2023-08-28 エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー アクロレインの精製方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1474374B1 (fr) 2008-05-14
PL371914A1 (en) 2005-07-11
JP4436683B2 (ja) 2010-03-24
CN1630627A (zh) 2005-06-22
RU2004120552A (ru) 2005-05-27
KR100933077B1 (ko) 2009-12-21
FR2835831A1 (fr) 2003-08-15
FR2835831B1 (fr) 2006-09-01
US7531066B2 (en) 2009-05-12
ATE395319T1 (de) 2008-05-15
NO20043715L (no) 2004-09-06
KR20040086368A (ko) 2004-10-08
BR0307450A (pt) 2004-12-28
WO2003068721A1 (fr) 2003-08-21
ZA200405340B (en) 2005-06-30
AU2003226883A1 (en) 2003-09-04
ES2305475T3 (es) 2008-11-01
RU2315744C2 (ru) 2008-01-27
MXPA04007726A (es) 2004-11-10
DE60320945D1 (de) 2008-06-26
EP1474374A1 (fr) 2004-11-10
CN100537506C (zh) 2009-09-09
CA2474416A1 (fr) 2003-08-21
US20050103616A1 (en) 2005-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4618709A (en) Waste water treatment in the production of methacrylic acid
JP5689904B2 (ja) アクリル酸の生成方法
EP1097741B2 (en) Column treating process and apparatus therefor
JPH09157213A (ja) アクリル酸の製造方法
KR20040108611A (ko) (메트)아크릴산의 제조방법
JP3901351B2 (ja) アクロレインを含む気体流れの精製のためのプラント
JP4436683B2 (ja) アクロレインの精製方法
WO2018216699A1 (ja) (メタ)アクリル酸の製造方法
JP3905810B2 (ja) アクリル酸製造プロセスにおける重合防止方法
KR100733400B1 (ko) 아세트산, 메틸아세테이트 및 물을 분리하기 위한공비증류공정
JPH04266847A (ja) 酢酸メチルの精製方法
JP4535543B2 (ja) グリコールの単離
EP2980082A1 (en) Ethylene oxide production process
US4069302A (en) Purification of sulfur
JP2024538246A (ja) 高純度アクリル酸ブチルの改良された製造方法
KR20220052985A (ko) 산화 처리를 통한 폐수 중 포름알데히드의 제거
JP2003160530A (ja) (メタ)アクリル酸の精製方法
JP2003192627A (ja) メタクロレインの製造方法
JP2004358387A (ja) 蒸留方法および該蒸留方法を用いた(メタ)アクリル酸の製造方法
CN118159513A (zh) 制备高纯度(甲基)丙烯酸的方法
JP4651175B2 (ja) メタクリル酸の精製方法およびメタクリル酸メチルの製造方法
KR20240031050A (ko) 고순도 아크릴산의 제조방법
CN118234701A (zh) 制备高纯度(甲基)丙烯酸的方法
JP3524062B2 (ja) ヒドラジンの調製方法
JPH11124359A (ja) ホルムアミドの製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20050527

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050527

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090708

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20091008

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20091016

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4436683

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130108

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees