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JP2005509072A - シリカ艶消剤 - Google Patents

シリカ艶消剤 Download PDF

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JP2005509072A JP2003544123A JP2003544123A JP2005509072A JP 2005509072 A JP2005509072 A JP 2005509072A JP 2003544123 A JP2003544123 A JP 2003544123A JP 2003544123 A JP2003544123 A JP 2003544123A JP 2005509072 A JP2005509072 A JP 2005509072A
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モレア−スウィフト,ゲマ
ギブソン,ロビン,リヤド
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イネオス シリカス リミテッド
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Abstract

シリカからなる艶消剤は、シリカの粒子が親水性ポリオレフィンワックスで処理されている粒状非晶質シリカからなる。

Description

本発明はシリカ艶消剤、特に、ワックス被覆シリカ艶消剤に関する。
ワックス被覆シリカ艶消剤はペイント、ワニス及びラッカー中で使用されている。かかる艶消剤中で使用されているワックスとしてはマイクロクリスタリンワックス及び合成ポリエチレンワックスが挙げられる。木材用の溶剤型ラッカーのごとき透明皮膜中で使用した場合、既知の艶消剤は良好な皮膜平滑性と透明性を与えるが、現存する艶消剤の性能を改善することが望ましい。
今般、驚くべきことに、シリカを被覆するのにある種のポリオレフィンワックスを使用することにより、特に、木材上で使用するために設計された透明溶剤型ラッカーにおいて優れた性能を有する艶消剤が得られることが見出された。
本発明によれば、シリカの粒子が親水性ポリオレフィンワックスで処理されていることを特徴とする、粒状非晶質シリカからなる艶消剤が提供される。
本発明のシリカは親水性ポリオレフィンワックスで処理されており、通常、ワックス被覆シリカと呼ばれている。このことは、シリカ粒子の全てがワックスで被覆されていること又はシリカ粒子が均一に又は完全にワックスで被覆されていることを必ずしも意味するものではない。
従来のワックス被覆シリカと比較して、本発明の製品は、樹脂系と混合したとき、より良好な湿潤性を有しており、かつ、手触り試験(hand-feel test)で測定したとき、より良好な透明性と平滑性を有する硬化樹脂被膜を生成する。
ポリオレフィンワックスはエチレン又はプロピレンのごとき任意のオレフィンの重合体又は共重合体であり得るが、好ましいポリオレフィンワックスはポリエチレンワックスである。
本発明の艶消剤を製造するためにシリカを処理するのに使用される特に好ましい親水性ポリエチレンワックスとしては、Cray Valley Speke 社からクロダワックス(Crodawax:
登録商標) WN 1442として及びLubrizol Coating Additives GmbH社からランコ
(Lanco:登録商標) PEW 1555として販売されているものが挙げられる。
極性の、従って、親水性のポリオレフィンワックスの調製は周知である。例えば、非極性ポリエチレンワックスを、溶融ワックス中に又は不活性分散媒体中のワックス中に空気を通送することにより酸化することができる。別法として、ポリエチレンプラスチックを連鎖開裂と酸化とを生じる条件下で酸化分解することができる。酸化分解は空気又は酸素富化空気をポリエチレンプラスチックの分散体中に又は固体プラスチック上に高められた温度で通送することにより行い得る。エチレンと酸素含有共単量体、特に、アクリル酸との高圧共重合により極性型のポリエチレンが生成し、分子量を制御してワックスを製造することができる。極性ポリオレフィンは、極性不飽和単量体を非極性ポリオレフィン上にラジカルグラフトさせることによっても生成させ得る。これらの方法によって、カルボキシル、カルボニル、エステル及びヒドロキシ基のごとき酸素含有官能基がワックス分子中に導入されると考えられる。
上記したごときポリオレフィンワックスの合成的変性の他に、非変性及び変性ポリオレフィンワックスの親水性は、ワックスと、表面活性剤又は非オレフィン性親水性重合体のごとき相溶性物質とを混合することにより増大させ得る。かかる物質の混合は、通常、緊密である;例えば、これらの物質を溶融時に混合しついで冷却することにより、物理的手段により更に容易に加工し得る、固体の、連続的な、均質な材料が得られる。
極性ポリオレフィンは、通常、10〜110 mgKOH/g、しばしば、10〜60 mgKOH/gの酸価を有する;これは、重合体中に例えばカルボキシル基が存在することを反映するものである。しかしながら、ポリオレフィンワックスの親水性が親水性物質とワックスとの混合物の結果である場合には、酸価は、しばしば、変性ワックスについてのものより低く、1〜60 mgKOH/gの範囲であり得る。
本発明で使用するのに適当な親水性ポリオレフィンワックスの重量平均分子量は、通常、800〜30000であり、好ましくは、800〜10000である。
親水性ポリオレフィンワックスの融点は、通常、80〜160℃であり、好ましいワックスは100〜130℃の融点を有する。
本発明の艶消剤中に存在する親水性ポリオレフィンワックスの量は、非処理シリカに対して少なくとも3重量%であることが好ましく、この量は、通常、非処理シリカに対して20重量%以下である。存在させる親水性ポリオレフィンワックスの量は、非処理シリカに対して5〜12重量%以下であることがより好ましい。
艶消剤を製造するのに使用されるシリカは、通常、艶消剤としての用途が見出されているシリカの任意のものであり得る。ゲル化法又は沈降法で製造されるシリカを使用し得る。
艶消剤は、マルバーン マスターサイザー(Malvern Mastersizer:登録商標)によって測定して、通常、2〜20μmの重量平均粒度(weight mean particle size)を有する。艶消剤の粒度は、マルバーン マスターサイザーによって測定して、3〜8μmであることが好ましい。粒子の90重量%が25μm以下の寸法を有することが好ましく、粒子の90重量%が12μm以下であることがより好ましい。
非処理シリカのBET表面積は、通常、100〜800m2g-1であり、200〜600m2g-1であることが好ましい。
非処理シリカの窒素に対する気孔容積(pore volume)は1.0cm3g-1以上であることが好ましく、1.5cm3g-1以上であることがより好ましい。窒素に対する気孔容積は、通常、2.1cm3g-1より大きくないであろう。
非処理シリカは、通常、100cm3/100g以上の吸油量を有しており、吸油量は100〜500cm3/100gの範囲であることが好ましいであろう。
シリカは、親水性ポリオレフィンワックスがシリカと適度に均一に混合されている製品を与える任意の方法を使用して、上記ワックスで処理し得る。好ましい方法はシリカとワックスを超微粉砕機(microniser)又はジェットミルのごとき寸法減少装置(size
reducing apparatus)に同時に通送することからなる。かかる方法を本発明のシリカ艶消剤を調製するのに使用した場合には、通常、供給原料として、超微粉砕ワックスのごとき小さい粒度を有する親水性ワックスを使用することが好ましい。適当なワックスは 15μm以下の平均粒度を有する。通常、シリカ供給原料は、マルバーン マスターサイザーによって測定して、30〜300μmの平均粒度を有するであろう。好ましい方法においては、ワックスとシリカを、超微粉砕機又はジェットミルに供給する前に慣用のブレンダー中で混合することにより、適当な割合で完全に混合する。別法として、ワックスとシリカを適当な速度で超微粉砕機又はジェットミルに別々に供給し得る。粉砕機の操作条件を一定にして、シリカとワックスの混合物を、該混合物が超微粉砕機又はジェットミルを通過するときにワックスの融点以上の温度に到達させる。通常、混合物は粉砕/処理プロセス中に100〜150℃の温度に加熱される。超微粉砕又は粉砕プロセス中にシリカもその大きさが減少し、その結果、処理されたシリカは艶消剤としてのその用途に適当な、通常、前記した範囲の粒度を有する。
本発明の艶消剤はペイント、ワニス及びラッカーのごとき広範囲の被覆系、即ち、通常、慣用のシリカ艶消剤が使用されている任意の系で使用するのに適している。本発明の艶消剤は、特に、木材上で使用するために設計されたもののごとき透明な溶剤型ラッカー系で使用するのに適している。かかる系は、例えば、アクリル、ポリエステル、アクリル/ポリウレタン、ポリエステル/ポリウレタン、アルキドウレタン、アルキド/尿素又はニトロセルロース系を含有している。本発明の艶消剤は、放置したときのラッカーの低いかつ軟らかい(soft)沈降、研磨(polishing)の際の低いグロスアップ(gloss-up)、耐引掻き性、艶消剤を湿潤させるための時間、分散性及び手触りにより測定したときの被膜の平滑性をかかる系において達成する。
本発明の艶消剤及び被覆系でのその性能の特徴を調べるために使用される試験を以下に記載する。
重量平均粒度
シリカの重量平均粒度は300 RFレンズとMS17サンプル提示装置を備えたマルバーン マスターサイザーを使用して測定される。ウースターシャー州、マルバーン所在のMalvern
Instrument製のこの装置は、低パワーHe/Neレーザーを利用するフラウンホッファー回折の原理を使用する。測定を行う前、サンプルを超音波により5分間、水に分散させて水性懸濁液を形成させる。マルバーン マスターサイザーによりシリカの重量粒度分布(weight
particle size distribution)を測定する。重量平均粒度(d50)又は50パーセンチルはこ
の装置で得られるデーターから容易に得ることができる。90パーセンチル(d90)のごとき他のパーセンチルは容易に得られる。
表面積及び気孔容積
シリカの表面積と気孔容積は米国のMicrometrics社製のASAP 2400装置を使用してかつマルチポイント法を使用する、Brunauer、Emmett及びTeller(BET)の標準窒素吸収法により測定する。この方法は S. Brunauer, P.H, Emmett及びE. TellerによってJ.Am.Chem.Soc.60,
309(1938)に掲載されている報文と一致する。サンプルを270℃で1時間、真空下で脱ガスし、その後、-196℃で測定する。
吸油量
吸油量はASTMスパチュラ練り合わせ試験法(ASTM標準試験法 D281)によって測定される。この試験法はアマニ油とシリカとを、スパチュラで切断したとき、破壊されないか又は分離しない硬いパテ状のペーストが形成されるまで、平らな表面でスパチュラで混合することを原理とする。吸油量は上記の状態を達成するのに使用された油の容量(Vcm3)と、gで表したシリカの重量Wとから、下記の方程式によって算定する:
吸油量=(Vx100)/w;即ち、シリカ100g当りの、油のcm3として表される。
pH
pHの測定は沸騰脱イオン水(CO2を含まない)中のシリカの5重量%懸濁液について行う。
分散性
シリカ艶消剤の分散性は“磨砕度”試験(“fineness of grind” test)によって測定する。シリカをカウルス(Cowles)型攪拌羽根を使用して、高い剪断下、下記のごときパラメーター、即ち、カウルス型攪拌羽根の直径:容器の直径:容器の高さ:充填物の高さ:容器中のローターの(底部からの)高さ:羽根の先端から垂直容器壁までの距離の比=
1:2.5:2.5:1:0.5:0.5 を有する混合容器中で、選択されたラッカー(実施例に記載されるごときラッカー)中に分散させる。羽根の先端速度は6.3 m/sである。混合物を10分間攪拌し、その後、分散体を0〜50μmのヘグマンゲージ(Hegman gauge)上に垂下させ(draw down)、ついで垂下させた層をディスプレーキャビネットにより観察することにより磨砕度を測定する。
艶消効率
シリカ艶消剤の艶消効率(matting efficiency)の測定は下記の方法で行われる;即ち、シリカを分散性試験で述べたものと同一の条件を使用して、選択された溶剤型ラッカー
(実施例に記載されるごときラッカー)中に分散させ、40μmの湿潤被膜をレネタカード(Leneta card)又は黒色ガラス板上に形成させ、使用されたラッカー系に適当な方法で被膜を乾燥させついでBykマルチグロスメーター(Byk multigloss meter)を使用して、実施例で規定する角度で光沢を測定する。
湿潤性(wet-in property)
5gのシリカ艶消剤を、100gの選択されたラッカー(実施例に記載されるごときラッカー)を含有するビーカーに1回の流動で添加する;この間、ラッカーを直径4cmの4翼型プロペラを使用してかつ分散性試験で述べたものと同一の混合パラメーターを使用して、500rpmで攪拌する。シリカ粉末がラッカー表面から消失する時間を記録する。上記と同一の速度で、全体で3分間、攪拌を行う。ついで、得られた分散体を0〜50μmのヘグマンゲージ上に垂下させ、垂下させた層をディスプレーキャビネットにより観察することにより磨砕度を測定する。
沈降速度
形成された粒子床(particulate bed)の沈降の挙動及び性質についての情報は下記の方法によって得られる。即ち、艶消剤を4重量%の濃度でペイント又はラッカー(実施例に記載されるごときもの)中に分散させる。得られた、艶消剤を含有するペイント又はラッカーを室温でメスシリンダー中に貯蔵する。1週間後、ペイント又はラッカー中で認められる沈降物の高さを測定し、シリンダー中のペイント又はラッカーの全体の高さに対するパーセントとして記録する。形成された沈降物の再分散性を測定するために、メスシリンダーを手で倒立させ、シリンダーの底部から痕跡の沈降物を除去するのに必要な倒立回数を記録する。倒立は“ラッカーと沈降物を含有する直立メスシリンダーを採用し、180まで垂直に倒立させついでシリンダーを完全に直立した位置にもどす”ことと定義される。これに基づけば、“軟らかい”(“soft”)沈降物は倒立を一回しか必要とせず、“硬い”(“harder”)沈降物は多数回の倒立を必要とする。
被膜の光学的特性
ラッカー被膜の光学的特性は被膜の曇り度(haze)、明澄度(clarity)及び透明度
(transparency)によって評価する。これらの特性の測定は、シリカを選択された溶剤型ラッカー(実施例に記載されるごときラッカー)中に分散させ、透明なガラス板上に100μmの湿潤被膜厚さを有する被膜を形成させ、使用された樹脂系に適当な方法で被膜を乾燥させついでByk ヘイズ-ガードPULSメーター(Byk Haze-gard PULS meter)(Cat.No.4725)を使用して光沢を測定することにより行われる。この計器によって被膜の透過率、明澄度及び曇り度を測定する。透過率は入射光に対する全透過光の比と定義される(透過率は反射と吸収によって減少する)。明澄度は狭角度散乱(narrow angle scattering)と定義される。特に、明澄度は入射光(incident)から平均で2.5゜以下までずれる(deviate)透過光のパーセンテージである。曇り度は広角散乱と定義される。特に、曇り度は入射から2.5゜以上ずれる透過光のパーセンテージである。木材の被覆に使用される被膜のごとき透明な被膜については、透過率と明澄度が最大であり、一方、曇り度が最小であることが望ましい。
研磨の際のグロスアップ(gloss-up)
100μmの厚さを有する、艶消剤を含有するペイント又はラッカー(実施例に記載されるごときもの)の被膜を支持体としてのレンタ(Lennta) 7B カード上に形成させ、艶消効率について述べたごとき光沢計を使用して60゜光沢値を測定する。ついで、ラッカー被覆支持体をフェルトホイールを取付けたテーバー磨耗試験機(Taber Abraser) 5151型(CS-5型)上に取付ける。ラッカー被膜上で、測定された回数、ホイールを回転させついで研磨された帯域の光沢を測定する。ラッカーを多数のサイクル回数に亘って研磨して、“グロスアップ”曲線を得た。回転回数に対する60゜での光沢のグラフをプロットし、下記の対数方程式:
y=a x [In(n)]+b
(式中、y=60゜での光沢、n=回転数、b=曲線に適合させることにより得られる数値である)を使用して適合させる。パラメーター“b”は艶消効率に関連する。パラメーター
“a”は“グロスアップ率”と定義される。この曲線の適合(fit)はパールソン積(Pearson
product)(R2)の二乗(square)を計算することによっても測定される。R2=1である場合には、グロスアップ曲線のプロフィールは上記の式と正確に適合し、対数的である
(logarithmic)と記載される(即ち、光沢値は最初の研磨中に急速に増大しついで一定の水準で平坦になる)。R2が0.65のごとく、1より著しく小さい場合は、グロスアップ曲線のプロフィールは線状と記載される(即ち、光沢値は研磨サイクルの全期間に亘って直線状に増大する)。ラッカーについては、艶消剤のグロスアップ率(aの値)は、可能な限り低く、グロスアップ曲線のプロフィールは直線状であることが理想的である。
手触り試験
手触り(hand-feel)試験は接触によって知覚される表面テキスチャーを評価する主観的試験である。乾燥した手の任意の部分を被膜表面を横切って移動させたとき、被膜表面が“乾燥したビロード状の感触”を有すると評価された場合には、乾燥ラッカーは、通常、良好な手触りを有すると考えられる。ペイント又はラッカーを実施例に記載されるごとく調製し、バード(Bird)型アップリケーターを使用して黒色ガラス板上に湿潤被膜の厚さが100μmの皮膜を形成させる。手触りに評価は、少なくとも4人の経験者からなるパネルによって、良好な手触りを与えることが知られている市販の艶消剤を使用して作成した適当な標準プレートと比較することにより主観的に行う。0(良好)〜5(不良)の間の単一の任意の数を、手触りのパネル評価の合計として割り当てる。
本発明を下記の実施例によって例示するが、これらの実施例は本発明を限定するものではない。
実施例1(シリカの製造)
シリカゲルを下記の方法で製造した。即ち、40重量%の硫酸と、25重量%のSiO2を含有する珪酸ナトリウム(SiO2:Na2O モル比;3.3:1)とを、過剰の酸(0.25規定)と18.5重量%のSiO2濃度に相当する反応剤の比率で混合しついで生成したシリカヒドロゾルからヒドロゲルを形成させた。洗浄後、ヒドロゲルをpH 7.5で6時間熟成させついでゲルのpHを3.0に低下させた。ついで、ヒドロゲルをフラッシュ乾燥した。
生成物は後記表1に示す特性を有している。
実施例2(シリカの製造)
中性珪酸ナトリウム溶液((SiO2:Na2O 比;3.3:1;SiO2 25重量%)を8.5dm3/分の速度で供給し、かつ、3.4dm3/分の速度で供給される希硫酸(40重量%)と混合して、SiO2 18.2重量%、硫酸ナトリウム12.3重量%、3%過剰の硫酸の組成を有するヒドロゾルを製造した。EP 0 244 168Aの実施例1に記載の連続的に移動するベルト上で、ベルト滞留時間を10分として、上記ヒドロゾルからヒドロゲルを形成させた。このヒドロゲルを約1〜2cmの直径の塊に切断し、高剪断混合機に供給し、砕解機中での滞留時間を30秒として、EP 0 244 168Aの実施例1に記載のごとく砕解した。ついで、製造されたヒドロゲルスラリーを直列の3個のサイクロン中で、新しい洗浄水を使用して向流的に洗浄した。スラリーは70kg/分の速度で、0.34MPaの圧力下、各々のサイクロンに移送し、こので、アンダーフロー流(20
kg/分、固形分(ヒドロゲルとして)、50重量%)とオーバーフロー流(50kg/分、固形分
(ヒドロゲルとして)、2重量%)とに分割した。洗浄水(メイン給水;Na2Oとして90ppmソダ)を50kg/分の流速で装置の最終工程で添加した。ハイドロサイクロン(hydrocyclone)は直径14mmの渦ファインダー(vortex finder)と9nmのスピゴットを有していた。洗浄後、ヒドロゲルスラリーのpHをpH 6に調節し、pH 6で2時間熟成させた。ついで、スラリーのpHを2.5に調節し、シリカをフラッシュ乾燥した。
生成物の特性を下記の表1に示す。
Figure 2005509072
実施例3
艶消剤の製造
実施例1又は2のシリカを以下に示すごときワックスと混合した; 得られたシリカ/ワックス混合物は9重量%のワックス又はワックス混合物を含有していた。ついで、このシリカとワックスの混合物をAFG600流動床ミル(ドイツ、アウグスブルグ、Alpin社製)に供給した;分級速度と供給速度は5.0〜6.5μmの重量平均粒度を有する超微粉砕製品が得られるように設定した。
使用したワックスは下記の表2に示す。
Figure 2005509072
実施例4
実施例3で製造したワックス被覆シリカを、以下に示すラッカー製剤中で試験した。
アルキド ウレタン ラッカー
重量(g)
材料A
デュラマック(Duramac) 307-1297アルキド/ウレタン樹脂 70.0
キシレン 18.0
酢酸 n-ブチル 18.0
イソプロピルアルコール 18.0
Byk 358消泡剤 1.0
Disoerbyk 103 湿潤剤 1.5
2:Eastman社から入手: 3:Byk Chemie GmbHから入手
上記の成分を手で十分混合した。ついで、100gの材料Aを、下記に示すごとき、試験を行うのに適当な量の供試シリカと混合した:
艶消効率については 4.00g
光学的特性については 6.00g
沈降速度については 5.00g
湿潤性については 5.00g
湿潤性試験については、シリカと材料Aを湿潤性試験法について述べたごとき方法で混合した。他の試験については、材料Aとシリカを4cmのカウレス(Cowles)ヘッドを取り付けたハイドルフ(Heidolph) 攪拌機を使用して3000rpmで10分間混合して材料Bを形成させた。沈降試験は材料Bを使用して行った。残りの試験については、100gの材料Bと20gのデスモジュール(Desmodule) L75イソシアネート系架橋剤(Bayer GmbH社から入手)とを、4cmのカウレスヘッドを取り付けたハイドルフ攪拌機を使用して1000rpmで1分間混合した。混合物を30分間放置した後、艶消効率と光学的特性についての試験を行った。
アクリルラッカー
重量(g)
パラロイド(Paraloid) B-66 アクリル樹脂 227.5
トルエン 61.25
キシレン 61.25
4:Rohm & Haas社から入手
上記成分を4cmのカウレスヘッドを取り付けたハイドルフ攪拌機を使用して500〜1000rpmで5分間混合しついで45μmの篩を通過させて篩い分けた。8.6gのシリカを添加しついで4cmのカウレスヘッドを取り付けたハイドルフ攪拌機を使用して3000rpmで10分間分散させた。得られたラッカーをグロスアップ試験に使用した。
試験結果を下記の表4に示す。
Figure 2005509072

Claims (11)

  1. シリカの粒子が親水性ポリオレフィンワックスで処理されていることを特徴とする、粒状非晶質シリカからなる艶消剤。
  2. 親水性ポリオレフィンワックスは8000〜30000の分子量を有する、請求項1に記載の艶消剤。
  3. 親水性ポリオレフィンワックスは100〜130℃の融点を有する、請求項1又は2に記載の艶消剤。
  4. 親水性ポリオレフィンワックスは非処理シリカに対して3〜20重量%の量で存在させる、前記請求項のいずれか一つに記載の艶消剤。
  5. 前記シリカは2〜20μmの重量平均粒度を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の艶消剤。
  6. 非処理シリカは100〜800m2g-1のBET表面積を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の艶消剤。
  7. 非処理シリカは1.0〜2.1cm3g-1の窒素に対する気孔容積を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の艶消剤。
  8. 非処理シリカは100〜500cm3/100gの吸油量を有する、前記請求項のいずれか一つに記載の艶消剤。
  9. 粒状非晶質シリカとワックスを寸法減少装置に通送することからなるシリカ艶消剤の製造方法において、上記ワックスが親水性ポリオレフィンワックスであることを特徴とするシリカ艶消剤の製造方法。
  10. 親水性ポリオレフィンワックスは15μm以下の重量平均粒度を有する、請求項9に記載の製造方法。
  11. シリカとワックスを、これらを寸法減少装置を通過させる際に、100〜150℃の温度に到達させる、請求項9又は10に記載の製造方法。
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