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JP2005331630A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2005331630A
JP2005331630A JP2004148644A JP2004148644A JP2005331630A JP 2005331630 A JP2005331630 A JP 2005331630A JP 2004148644 A JP2004148644 A JP 2004148644A JP 2004148644 A JP2004148644 A JP 2004148644A JP 2005331630 A JP2005331630 A JP 2005331630A
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drive
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JP2004148644A
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English (en)
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Tadayuki Ueda
忠行 植田
Hiroyuki Maruyama
宏之 丸山
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Konica Minolta Business Technologies Inc
Original Assignee
Konica Minolta Business Technologies Inc
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Abstract

【課題】 中間転写ベルトに起因する画像不良を、その速度特性及び周波数特性から判断して故障診断を行なうことのできる画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】中間転写ベルトの駆動ローラの速度変動幅、周波数変動のピーク値を検出して演算する手段、従動ローラの速度変動幅、周波数変動のピーク値を検出して演算する手段、駆動ローラと従動ローラの速度変動幅、周波数変動のピーク値を比較する比較手段及び判定手段を有して構成される。判定手段は、各周波数変動のピーク値の差が所定の範囲内にあり、速度比較の結果が所定の範囲を超えた場合には駆動ローラの駆動部の異常を記録紙の種類による突発的な異常と判断し、速度比較の結果が所定の範囲以内であり、各周波数変動のピーク値の差が所定の範囲を超えた場合には駆動ローラの駆動部の異常を駆動部ユニットの故障に基づく異常と判断する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に係り、より詳しくは中間転写ベルトを用いた画像形成装置において、画像欠落等の原因の判断を容易に行なうことのできる故障診断技術に関する。
従来、原稿画像を紙などの記録媒体に再現する電子写真方式の画像形成装置として、中間転写ベルトを有する画像形成装置が実用化されている。これは、感光体ドラム等の像担持体上に静電潜像を形成し、これにトナーを選択的に付着させて可視像とした後、このトナー像を一旦、無端状に形成された中間転写ベルトに一次転写し、その後、紙などの記録媒体に二次転写して定着させる画像形成装置である。
トナー像を一旦、中間転写ベルト上に転写する方式は、複数の色のトナー像を重ねて転写して合成カラー像を形成し、これを一括して記録媒体上に転写することができるという利点がある。この方式によると、現像装置内に貯留されているトナーの混色が防止できるだけでなく、像担持体に対する記録媒体の搬送特性等を考慮することなく、通常、記録媒体への多重転写時に起こりうる画像の乱れやカラーの色ずれの発生を効果的に防止できるという利点も認められる。
しかし、新たに転写ローラからの圧力がトナー層に不均一に作用して部分的な転写不良(濃度ムラ)を発生させたり、或いは中間転写ベルトの速度変動による画像欠落や転写画像の乱れを生じさせたりする等の問題点も浮上している。これらの問題を回避するために、ベルト自身の駆動系に速度制御技術を取り入れて電気的に中間転写ベルトの速度の安定化を図り高画質を得る方法のほか、特許文献1に示すように、別ローラを用いることによって機械的にベルト張力の調整を図り、中間転写ベルトの速度変動を回避する方法等が提案されている。
特開2000−231277
ところで、画像不良を起こす中間転写ベルトの速度変動には種々の原因が考えられる。例えば、ベルトの駆動ギヤ列に局部的な欠陥がある場合にも周期的な速度変動として現れ、二次転写位置で画像の乱れ、画像欠損の原因となる。
また近年のカラーによる画像形成装置はPOD(プリント・オン・デマンド)市場に投入されることも多く、高画質化・高速度化が求められ、特に紙種については塗工紙、印刷紙などの多種多様なものに使用されるようになってきた。そのため、特性の異なる記録紙(仕様外厚紙等)が投入され、その厚紙がレジストローラから抜けるときに中間転写ベルトに異常な力が加わり、転写ベルト速度の変動の影響を受けて一時的に画像不良を生じさせる場合もある。例えば、カラー機の場合には記録紙の突入による転写ベルト速度の一時変動の影響によってレジストレーション(色ずれ)やページ内変動などが発生したりしている。
しかし、従来このような紙種による一時的な速度変動と駆動部欠陥に起因する速度変動を区別して検知する診断技術がなく、人間が画質を目視して判断するだけであって、その変動原因の種類、その後の対応を自動的に判断することができなかった。
本願発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、中間転写ベルトの速度変動に起因する画像不良を、その速度特性及び周波数特性から判断して故障診断を行なうことのできる画像形成装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため本願第一の発明にかかる画像形成装置は、少なくとも選択的に転移される荷電トナーによって表面上にトナー像が形成される像担持体と、複数のローラによって張架されて周回駆動される周面を有し、像担持体上のトナー像が該周面上に一次転写される転写ベルトとを有して構成される。また、複数のローラは一次転写される位置の上流にあって、転写ベルトを駆動する駆動ローラと、一次転写される位置の下流にあって、転写ベルトの移動に応じて従動する従動ローラを含んで構成されている。
この画像形成装置は、駆動ローラの速度変動を検出する第一検知手段、第一検知手段により検知された速度特性から駆動ローラの速度変動幅を演算する第一速度演算手段、従動ローラの速度変動を検出する第二検知手段、第二検知手段により検知された速度特性から従動ローラの速度変動幅を演算する第二速度演算手段、駆動ローラの速度変動幅と従動ローラの速度変動幅を比較する速度幅比較手段及び速度幅比較手段の比較結果が所定の範囲を超えた場合に駆動ローラの駆動部の異常を知らせる判定手段を有して構成されている。
本願第二の発明にかかる画像形成装置も同様に、少なくとも選択的に転移される荷電トナーによって表面上にトナー像が形成される像担持体と、複数のローラによって張架されて周回駆動される周面を有し、像担持体上のトナー像が該周面上に一次転写される転写ベルトとを有して構成される。また、複数のローラは一次転写される位置の上流にあって、転写ベルトを駆動する駆動ローラと、一次転写される位置の下流にあって、転写ベルトの移動に応じて従動する従動ローラを含んで構成されている。
この画像形成装置は、駆動ローラの速度変動を検出する第一検知手段、第一検知手段により検知された速度特性から駆動ローラの周波数変動のピーク値を演算する第一周波数演算手段、従動ローラの速度変動を検出する第二検知手段、第二検知手段により検知された速度特性から従動ローラの周波数変動のピーク値を演算する第二周波数演算手段、駆動ローラの周波数変動のピーク値と従動ローラの周波数変動のピーク値を比較する周波数比較手段及び周波数比較手段の比較結果が所定の範囲を超えた場合に駆動ローラの駆動部の異常を知らせる判定手段を有して構成されている。
本願第三の発明にかかる画像形成装置も同様に、少なくとも選択的に転移される荷電トナーによって表面上にトナー像が形成される像担持体と、複数のローラによって張架されて周回駆動される周面を有し、像担持体上のトナー像が該周面上に一次転写される転写ベルトとを有して構成される。また、複数のローラは一次転写される位置の上流にあって、転写ベルトを駆動する駆動ローラと、一次転写される位置の下流にあって、転写ベルトの移動に応じて従動する従動ローラを含んで構成されている。
この画像形成装置では、駆動ローラの速度変動を検出する第一検知手段、従動ローラの速度変動を検出する第二検知手段、駆動ローラの速度変動幅を演算する第一速度演算手段、駆動ローラの周波数変動のピーク値を演算する第一周波数演算手段、従動ローラの速度変動幅を演算する第二速度演算手段、従動ローラの周波数変動のピーク値を演算する第二周波数演算手段、駆動ローラと従動ローラの速度変動幅を比較する速度幅比較手段、駆動ローラと従動ローラの周波数変動のピーク値を比較する周波数比較手段及び判定手段を有して構成されている。
上記判定手段は、各周波数変動のピーク値の差が所定の範囲内にあり、速度比較手段の結果が所定の範囲を超えた場合には駆動ローラの駆動部の異常を記録紙の種類による突発的な異常と判断し、速度比較手段の結果が所定の範囲以内であり、各周波数変動のピーク値の差が所定の範囲を超えた場合には駆動ローラの駆動部の異常を駆動部ユニットの故障に基づく異常と判断するように構成されている。上記構成によれば、以下のような作用効果が得られる。
本願第一の発明に係る画像形成装置によれば、駆動ローラと従動ローラの速度変動幅の比が一時的に所定の範囲外になったことを検出している。これは経験的に駆動ローラの回転駆動力以外に何らかの外力が一時的に従動ローラに加えられたと判断でき、転写ベルトの速度異常が厚紙などの投入による突発的な原因によるものと判断することが可能となる。
また、本願第二の発明に係る画像形成装置によれば、駆動ローラと従動ローラが示す各周波数変動のピーク値に所定範囲以上の差が生じていることを検出している。これは経験的に駆動ローラの駆動部内部で何らかの異常を起こしている場合に生じるものであることが確立しており、転写ベルトの速度異常が駆動ローラの駆動部ユニットの故障に基づく異常と判断することができる。
本願第三の発明に係る画像形成装置によれば、前記第一及び第二の発明に係る画像形成装置における検出手段、演算手段及び比較手段を有するので、記録紙への画像欠落やカラー画像形成装置における色ずれ、ページ内変動が生じた場合に、その原因が仕様外の紙種、例えば厚紙等によるものなのか、或いは駆動ローラの駆動ギヤ列に局部的な欠陥がある場合なのかを即座に判断することができ、不要な保守点検作業の削減やミスコピー等による用紙の浪費を低減することが可能となる。
以下、本願発明に係る画像形成装置100の実施の態様を図1に基づいて説明する。この画像形成装置100は、タンデム型カラー画像形成装置と称されるもので、複数のローラ群により張架され、周回駆動可能に支持された無端ベルト状の中間転写ベルト7を備えており、この中間転写ベルト7の外周面に沿って、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形成する4つの画像形成部10Y,10M,10C,10Kが縦列して配置されている。
画像形成部10Y,10M,10C,10Kは、それぞれ表面に潜像が形成される感光体1Y,1M,1C,1K(像担持体)を有しており、各感光体の外周面に沿って動作順に、この感光体1Y,1M,1C,1Kの表面をそれぞれほぼ一様に帯電する帯電装置2Y,2M,2C,2K、各感光体表面上に静電潜像の書き込みを行なう露光装置3Y,3M,3C,3K、感光体表面に形成された各潜像にトナーを転移させてトナー画像を形成する現像装置4Y,4M,4C,4K、各感光体表面上のトナー像を中間転写ベルト7に転写する一次転写装置5Y,5M,5C,5K、及び転写後の感光体表面を清掃するクリーニング装置6Y,6M,6C,6Kを配設して構成されている。
画像形成装置100の上部に配置されている画像読取部40は、原稿を照明する光源及びミラーからなる走査ユニット41、二枚のルーフミラーを有する走査ユニット42、結像レンズ43、撮像素子44及び原稿載置部45から構成されている。撮像素子44は主にCCDから構成され、走査ユニット41の光源の走査により撮像素子44(CCD)に集められた画像信号は画像処理部(図示しない)で各色毎の画像データに変換された後、露光装置3Y,3M,3C,3Kへ送られる。
露光装置3Y,3M,3C,3Kでは、この各画像データをもとに半導体レーザを電気的に変調し、コリメータレンズを通して多面体反射鏡(ポリゴンミラー)とレンズ群によって副走査を行なう。さらに感光体1Y,1M,1C,1Kを回転させることで主走査を行ない、静電潜像を感光体1Y,1M,1C,1K上に再現する。
露光に先立ち、感光体1Y,1M,1C,1K上には、帯電装置2Y,2M,2C,2Kのコロナ放電により所定の表面電荷が付与されているが、レーザ光の照射により、露光部分の電荷が露光量に応じて減じられ,結果として画像情報データに応じた静電潜像がそれぞれの感光体1Y,1M,1C,1Kの表面上に形成される。
静電潜像は、現像装置4Y,4M,4C,4Kから供給された各色現像剤のトナーにより可視化されてトナー画像となる。この現像装置4Y,4M,4C,4Kは前記感光体1Y,1M,1C,1Kに対向する部分に開口部を有し、この開口部には感光体1Y,1M,1C,1Kに接触してトナーを各感光体1Y,1M,1C,1Kへ転移させる現像ローラ9Y,9M,9C,9Kが設けられている。また現像装置4Y,4M,4C,4Kは内部に各色のトナーをそれぞれ収容し、現像ローラ9Y,9M,9C,9Kに接触して該ローラにトナーを供給するための複数のトナー供給ローラを内蔵している。
現像装置4Y,4M,4C,4Kは、それぞれの感光体1Y,1M,1C,1Kに対して接離が可能なようにガイドレール上を移動可能に支持されており、非現像時には感光体1Y,1M,1C,1Kから離れ、現像時には前記現像ローラ9Y,9M,9C,9Kが感光体1Y,1M,1C,1Kに接触できるように構成されている。これにより、各現像ローラ9Y,9M,9C,9Kは感光体1Y,1M,1C,1Kの表面に形成された静電潜像をそれぞれ各色毎に現像することができる。
図2は中間転写ベルト7(転写ベルト)及びその周辺の機構を示す模式構成図である。なお、図2以下の各図面で同一番号の付された部分は同一部分を示している。中間転写ベルト7は駆動ローラ71、従動ローラ72、その他テンションローラ、ガイドローラなどの複数のローラに張架されて周回駆動される。駆動ローラ71は感光体1Y,1M,1C,1Kの上流側に位置して中間転写ベルト7を回転駆動し、従動ローラ72は感光体1Y,1M,1C,1Kの下流側に位置して中間転写ベルト7を支持している。
画像形成装置100の画像形成部10Y,10M,10C,10Kにおいては、感光体1Y,1M,1C,1Kの表面に形成された各色毎のトナー像は中間転写ベルト7の回転に同期して一次転写装置5Y,5M,5C,5Kにより転写される。すなわち、各感光体1Y,1M,1C,1Kはその円周の距離毎に中間転写ベルト7に対向して縦列に配置され、各色毎のトナー像は中間転写ベルト7の同じ位置に重畳して転写され、中間転写ベルト7上で合成されたカラーのトナー像が形成される。
従動ローラ72は転写ローラ73と一対となって二次転写部7Aを構成しており、中間転写ベルト7及び記録紙Pをニップして転写電界がかけられ、中間転写ベルト7上に一次転移されたカラーのトナー像を記録紙Pの上に一括転写する役割を果たしている。また記録紙搬送路における二次転写部7Aの上流側にはレジストローラ23が、下流側には定着装置8が設けられている。記録紙Pはレジストローラ23によって斜行矯正と給紙タイミングが計られたのち二次転写部7Aに送られ、定着装置8は記録紙P上に転写されたカラーのトナー像を加熱溶融して記録紙P上に定着させる。
図3は本願第一の発明の要旨を形成する中間転写ベルト7の駆動部と画像不良の診断を行なうための構成を示すブロック図である。中間転写ベルト7を駆動する駆動ローラ71は複数のギヤ列を介して駆動部711に連結しており、駆動部711の駆動力が駆動ローラ71に伝達される。駆動ローラ71の回転中心軸には軸を同じくしてエンコーダ710(第一検知手段)が設けられており、駆動ローラ71の回転速度の変動は波動信号として検出される。
従動ローラ72の回転中心軸にも同じく、軸を同じくしてエンコーダ720(第二検知手段)が設けられており、従動ローラ72の回転速度の変動も駆動ローラ71とは独立して検出される。エンコーダの出力例を図6に示す。(a)はエンコーダ710の出力例であり、(b)はエンコーダ720の出力例である。なお、中間転写ベルト7が所定の張力で張架され、駆動ローラ71に従って周回駆動されている場合には両者の速度変動比は一定となるべきものである。
エンコーダ710の出力は第一速度演算手段712に送られて駆動ローラ71の最大の速度変動幅(V-V)が演算される。また、エンコーダ720の出力は第二速度演算手段722に送られて従動ローラ72の最大の速度変動幅(V-V)が演算される。それぞれの演算結果は速度幅比較手段74において比較され、その結果は判定手段75で判断されて表示される。
本願発明における速度幅比較手段74の比較方法の一例を、図6を参照して説明する。本実施の態様ではエンコーダ710の出力の最大振幅(V-V)とエンコーダ720の出力の最大振幅(V-V)とを計算して比較し、両者の比が所定の範囲を超えたか否かを判断している。すなわち、判定手段75は(V-V)/(V-V)>Kならば駆動ローラ71の駆動部に異常があったと判断してその結果を表示する。但し、本願発明はこの方法に限定するものではなく、両者の差によって判断することも可能である。
図4は本願第二の発明の要旨を形成する中間転写ベルト7の駆動部と画像不良の診断を行なうための構成を示すブロック図である。第一の発明とはベルト駆動の機構部を同じくしているので、その説明は省略するが、エンコーダ710,720の出力はそれぞれ第一周波数演算手段713、第二周波数演算手段723に接続されている点において異なっている。
図4に示す実施の態様では、エンコーダ710の出力は第一周波数演算手段713に送られて駆動ローラ71の周波数変動のピーク値が演算される。また、エンコーダ720の出力は第二周波数演算手段723に送られて従動ローラ72の周波数変動のピーク値が演算される。それぞれの演算結果は周波数比較手段76において比較され、その結果は判定手段77で判断されて表示される。
本願発明における周波数比較手段76の比較方法の一例を、図7を参照にして説明する。図7は周波数演算手段の出力例を示すスペクトル図である。本実施の態様ではエンコーダ710の出力を第一周波数演算手段713において周波数解析して周波数のピーク値fを算出する。また、エンコーダ720の出力を第二周波数演算手段723において周波数解析して周波数のピーク値fを算出する。その後、周波数比較手段76によって両者の差を算出し、その差が所定の範囲を超えたか否かを判断している。すなわち、判定手段77は|f−f|>M(一定値)ならば駆動ローラ71の駆動部に異常があったと判断して、その結果を表示することとしている。しかし、本願発明はこの方法に限定するものではなく、両者の比によって判断することも可能である。
図5は本願第三の発明の要旨を形成する中間転写ベルト7の駆動部と画像不良の診断を行なうための構成を示すブロック図である。第一の発明及び第二の発明とはベルト駆動の機構部を同じくしているので、その説明は省略するが、本実施の態様ではエンコーダ710の出力が第一速度演算手段712及び第一周波数演算手段713の両方に接続され、エンコーダ720の出力が第二速度演算手段722及び第二周波数演算手段723の両方に接続されている点において異なっている。
図5に示す実施の態様では、エンコーダ710の出力を第一速度演算手段712に搬送して駆動ローラ71の最大の速度変動幅(図6の最大振幅(V-V))を演算し、同時に第一周波数演算手段713に搬送して周波数のピーク値fを演算している。また、エンコーダ720の出力を第二速度演算手段722に搬送して駆動ローラ71の最大の速度変動幅(図6の最大振幅(V-V)を演算し、同時に第二周波数演算手段723に搬送して周波数のピーク値fを演算する。
エンコーダ710,720の出力の速度変動幅は速度幅比較手段74において比較され、その結果が判定手段78へ送られる。エンコーダ710,720の出力の周波数ピーク値は周波数比較手段76において比較され、その比較結果は判定手段78に送られる。
図5の実施の態様における判定手段78では、両方の比較結果から以下のように判断する。すなわち、エンコーダ710,720の示す速度変動幅が(V-V)/(V-V)>K(所定値)の関係にあり、変動する周波数のピーク値がf1=f2の関係にあるならば、経験的に駆動部の機構に異常があるものではなく、駆動ローラ71の回転駆動力以外に何らかの外力が一時的に従動ローラ72に加えられたと判断できる。その結果、転写ベルトの速度異常が厚紙などの投入による突発的な原因によるものと判断する。
一方、エンコーダ710,720の示す速度変動幅が(V-V)/(V-V)≒K(所定値)の関係にあり、変動する周波数のピーク値が|f−f|>M(所定値)の関係にあるならば、経験的に駆動ローラ71の駆動部内部で何らかの異常を起こしていると判断できる。その結果、転写ベルトの速度異常が駆動ローラの駆動部ユニットの故障に基づく異常と判断する。判断結果は画像形成装置100の表示部に表示する。なお、これらの判断基準は経験的な法則に基づくものである。
以下、本願発明に係る画像不良の検知手段を備えた画像形成装置100の動作を説明する。原稿のコピー指令が入力されると、感光体1Y,1M,1C,1Kの表面には、帯電装置2Y,2M,2C,2Kのコロナ放電により所定の表面電荷が付与される。画像読取部40によって読み取られ、各色毎に分解された画像情報データによって変調されたレーザ光の照射により、各感光体の露光部分の電荷が露光量に応じて減じられる。その結果として画像情報データに応じた静電潜像がそれぞれの感光体1Y,1M,1C,1K上に形成される。
感光体1Y,1M,1C,1K上に形成された各色のトナー画像は、中間転写ベルト7が定速回転制御されているならば、一次転写装置5Y,5M,5C,5Kにより回動する中間転写ベルト7上の同一位置に逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。しかしながら、画像欠落や色ずれ、画像ムラ等が生じたとき、画像不良の検知手段は直ちに仕様外用紙による突発的な異常か中間転写ベルト7の駆動部に生じた異常かを判断して表示する。これにより保守の必要性を判断でき、無用なコストを削減できる。
なお、中間転写ベルト7上に形成されたトナー像は以下のプロセスによって記録紙Pに定着される。画像形成装置100の下部には複数の用紙トレイ20が設けられている。記録紙Pを収容する複数の用紙トレイ20の底部には持ち上げ手段により上方向に持ち上げられる可動板26が配置されている。記録紙Pの載置された可動板26は給紙開始信号を受けて上限感知センサで限定される上限位置まで記録紙Pを持ち上げる。同時にピックアップローラ21は落下し、載置された記録紙Pの最上位のものがピックアップローラ21に接触するように構成されている。
ピックアップローラ21に接触した記録紙Pは、その接触圧によって用紙トレイ20から取り出され、一枚ずつ分離されて給紙される。給紙された記録紙Pは複数の中間ローラ22A,22B,22C,22Dにガイドされてレジストローラ23まで搬送される。搬送された記録紙Pはレジストローラ23により給紙タイミングがとられて二次転写位置に送出され、中間転写ベルト7上の合成されたカラー画像が記録紙P上に一括転写される。
カラー画像が転写された記録紙Pは、搬送ガイド板27に案内されながら、定着装置8に搬送される。記録紙P上のカラー画像は定着装置8により加熱定着処理される。現像剤像の溶融のため加熱された記録紙Pは、現像剤像の定着のため図示しない冷却ファンにより冷却され、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。
以上説明した画像形成装置100は最適な実施例を示したもので、本願発明に係る画像形成装置100は上記実施の態様に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本願発明の実施の形態である画像形成装置の全体構成図である。 中間転写ベルト及びその周辺の機構を示す模式構成図である。 第一の発明の要旨を形成する中間転写ベルトの駆動部と画像不良の診断を行なうための構成を示すブロック図である。 第二の発明の要旨を形成する中間転写ベルトの駆動部と画像不良の診断を行なうための構成を示すブロック図である。 第三の発明の要旨を形成する中間転写ベルトの駆動部と画像不良の診断を行なうための構成を示すブロック図である。 エンコーダの出力例を示す波形図である。 周波数演算手段の出力例を示すスペクトル図である。
符号の説明
1Y,1M,1C,1K 感光体
7 中間転写ベルト
8 定着装置
10Y,10M,10C,10K 画像形成部
23 レジストローラ
40 画像読取部
71 駆動ローラ
72 従動ローラ
74 速度幅比較手段
75,77,78 判定手段
76 周波数比較手段
100 画像形成装置
710,720 エンコーダ(第一、第二検知手段)
712 第一速度演算手段
713 第一周波数演算手段
722 第二速度演算手段
723 第二周波数演算手段
P 記録紙

Claims (3)

  1. 選択的に転移される荷電トナーによって表面上にトナー像が形成される像担持体と、複数のローラによって張架されて周回駆動される周面を有し、前記像担持体上のトナー像が該周面上に一次転写される転写ベルトと、を有する画像形成装置において、
    前記複数のローラは前記一次転写される位置の上流にあって、前記転写ベルトを駆動する駆動ローラと、前記一次転写される位置の下流にあって、前記転写ベルトの移動に応じて従動する従動ローラを有し、
    前記駆動ローラの速度変動を検出する第一検知手段と、
    前記第一検知手段により検知された速度特性から前記駆動ローラの速度変動幅を演算する第一速度演算手段と、
    前記従動ローラの速度変動を検出する第二検知手段と、
    前記第二検知手段により検知された速度特性から前記従動ローラの速度変動幅を演算する第二速度演算手段と、
    前記駆動ローラの速度変動幅と前記従動ローラの速度変動幅を比較する速度幅比較手段と、
    前記速度幅比較手段の結果が所定の範囲を超えた場合に前記駆動ローラの駆動部の異常を知らせる判定手段と、を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 選択的に転移される荷電トナーによって表面上にトナー像が形成される像担持体と、複数のローラによって張架されて周回駆動される周面を有し、前記像担持体上のトナー像が該周面上に一次転写される転写ベルトと、を有する画像形成装置において、
    前記複数のローラは前記一次転写される位置の上流にあって、前記転写ベルトを駆動する駆動ローラと、前記一次転写される位置の下流にあって、前記転写ベルトの移動に応じて従動する従動ローラを有し、
    前記駆動ローラの速度変動を検出する第一検知手段と、
    前記第一検知手段により検知された速度特性から前記駆動ローラの周波数変動のピーク値を演算する第一周波数演算手段と、
    前記従動ローラの速度変動を検出する第二検知手段と、
    前記第二検知手段により検知された速度特性から前記従動ローラの周波数変動のピーク値を演算する第二周波数演算手段と、
    前記駆動ローラの周波数変動のピーク値と前記従動ローラの周波数変動のピーク値を比較する周波数比較手段と、
    前記各周波数変動のピーク値の差が所定の範囲を超えた場合に前記駆動ローラの駆動部の異常を知らせる判定手段と、を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記第一検知手段により検知された速度特性から前記駆動ローラの周波数変動のピーク値を演算する第一周波数演算手段と、
    前記第二検知手段により検知された速度特性から前記従動ローラの周波数変動のピーク値を演算する第二周波数演算手段と、
    前記駆動ローラの周波数変動のピーク値と前記従動ローラの周波数変動のピーク値を比較する周波数比較手段と、を備えた請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記駆動ローラの駆動部の異常を知らせる判定手段は、前記各周波数変動のピーク値の差が所定範囲内にあり、前記速度幅比較手段の結果が所定の範囲を超えた場合には記録紙の種類による突発的な異常と判断し、前記速度幅比較手段の結果が所定の範囲以内であり、前記各周波数変動のピーク値の差が所定の範囲を超えた場合には駆動部ユニットの故障に基づく異常と判断することを特徴とする画像形成装置。
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