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JP2005330840A5 - - Google Patents

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JP2005330840A5
JP2005330840A5 JP2004148240A JP2004148240A JP2005330840A5 JP 2005330840 A5 JP2005330840 A5 JP 2005330840A5 JP 2004148240 A JP2004148240 A JP 2004148240A JP 2004148240 A JP2004148240 A JP 2004148240A JP 2005330840 A5 JP2005330840 A5 JP 2005330840A5
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内燃機関及び内燃機関の吸気ポート又は排気ポートに設けられるバルブシート
本発明は、内燃機関及び内燃機関の吸気ポート又は排気ポートに設けられるバルブシートに関する。
シリンダヘッド鋳造時の中子位置の偏りによる吸気ポートとバルブシートに相対位置誤差があっても、これらの間に段付きが生じないようにポートの曲率半径、位置公差を定めた内燃機関の吸気ポートが知られている(特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献としては特許文献2が存在する。
特開平8−326598号公報 特開2002−239714号公報
従来の吸気ポートでは、段付きが生じないように曲率半径、位置公差を定めなければいけないので、吸気ポートの設計の自由度が制限される。
そこで、本発明は、吸気ポートの設計の自由度を確保しつつ吸入空気量の減少を抑制することが可能な内燃機関を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関は、吸気ポートと前記吸気ポートに連なるバルブシートのスロート部との境界に、前記境界側の内径が前記吸気ポートの内径より大きく設定されるとともに前記吸気ポートの流れ方向に沿って前記スロート部の内径を漸次減少させるテーパー部を備えたことにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
シリンダヘッド鋳造時に吸気ポートを形成するために配置した中子位置がずれた場合、吸気ポートの内壁が基準位置からずれた位置に形成される。本発明の内燃機関によれば、ずれた位置に吸気ポートの壁面が形成されても、テーパー部によって吸気ポートとスロート部との境界に生じる段差を緩やかにすることができる。そのため、吸気ポートの壁面に沿って導かれた吸気流の段差での剥離を抑制することができるので、吸入空気量の減少を抑えることができる。
本発明のバルブシートは、内燃機関の吸気ポートに取り付けられ、前記吸気ポートを開閉する弁手段と接触するシート面を有するバルブシートであって、前記シート面と反対側の面から前記シート面に向かってスロート部の内径が漸次減少するテーパー部を備えていることにより、上述した課題を解決する(請求項2)。
本発明のバルブシートを吸気ポートに取り付けることによって、上述した内燃機関と同様に、ずれた位置に形成された吸気ポートとバルブシートとの境界に生じる段差を緩やかにすることができる。そのため、吸気ポートの壁面に沿った吸気流の剥離を抑え、吸入空気量の減少を抑制することができる。また、テーパー部はバルブシートに設けられるので、吸気ポートの設計の自由度を制限することがない
本発明の他の内燃機関は、排気ポートと前記排気ポートに連なるバルブシートのスロート部との境界に、前記境界側の内径が前記排気ポートの内径より大きく設定されるとともに前記排気ポートの流れ方向と逆方向に沿って前記スロート部の内径を漸次減少させるテーパー部を備えたものである(請求項3)。また、本発明の他のバルブシートは、内燃機関の排気ポートに取り付けられ、前記排気ポートを開閉する弁手段と接触するシート面を有するバルブシートであって、前記シート面と反対側の面から前記シート面に向かってスロート部の内径が漸次減少するテーパー部を備えたものである(請求項4)。
以上に説明したように、本発明によれば、シリンダヘッドの鋳造時における中子位置のずれに起因する吸気ポートとバルブシートとの境界に生じる段差をテーパー部によって緩やかにできるので、吸気流の剥離を抑えて吸入空気量の減少を抑制することができる。また、バルブシートのテーパー部によって段差を緩やかにするので、吸気ポートの設計の自由度を制限することがない。複数の気筒を有する内燃機関に本発明を適用することで、各気筒の吸入空気量の減少を抑えることができるので、気筒毎の空燃比のばらつきを抑制することができる。これにより、内燃機関の燃焼を改善することができる。また、内燃機関の性能や燃費を向上させることもできる。
図1は本発明の一実施形態に係る内燃機関1の要部を示している。図1(a)は、内燃機関1に接続された吸気ポート2の出口部周辺を拡大して示しており、図1(b)は、吸気ポート2の終端に設けられるバルブシート3を示している。図1(a)に示したように、内燃機関1のシリンダ4には吸気ポート2が設けられており、吸気ポート2の終端にはバルブシート3が設けられている。吸気ポート2は、バルブシート3のシート面3aと不図示の吸気バルブとが接触又は離間することによりシリンダ4に対して開閉される。
バルブシート3は、シート面3aと反対側の面からシート面3aに向かって内径が漸次減少するテーパー部3bを備えている。図1(b)に示したように、テーパー部3bは、スロート部3cの内径(スロート径)Dに対して所定の角度θで、吸気流の上流側に向かって広がるように設けられている。スロート径は吸気ポート2の内径とほぼ同じであるため、吸気ポート2とバルブシート3との境界側のテーパー部3bの内径は吸気ポート2の内径よりも大きく設定される。所定の角度θは、例えばシリンダヘッド5の材質、鋳造時の精度等によって適宜設定される。例えば、鋳造時の位置精度のばらつきが大きくなるようなシリンダヘッド5の構造や材質である場合は、角度θが大きく設定される。
吸気ポート2は、吸気ポート2が形成されるシリンダヘッド5の鋳造時に中子がずれ、形成される位置にばらつきが生じることがある。この場合、吸気ポート2とバルブシート3との位置関係にばらつきが生じる。図2は、吸気ポート2が図2の右側にずれて形成された内燃機関1を示している。図2から明らかなように、本発明によれば、吸気ポート2の形成位置がずれて吸気ポート2とバルブシート3との位置関係にずれが生じても、テーパー部3bによって位置関係のずれによって発生する段差6を緩やかにすることができる。
以上の構成によれば、吸気ポート2とバルブシート3との位置関係のずれによって生じる段差をテーパー部3bによって緩やかにすることができる。そのため、吸気ポート2の内側に張り出した段差6による吸気ポートの壁面に沿って流れてきた吸気流の剥離を抑え、吸入空気量の減少を抑制することができる。
図3は、図2の吸気ポート2における吸気の流れをコンピュータによりシミュレーションした結果を示している。なお、比較例として図4に示したテーパー部のないバルブシート3が設けられた吸気ポート2における吸気の流れを同一条件でシミュレーションした結果を図5に示す。なお、図4において図2と共通する部分には同一符号を付してある。図3及び図5において、図中の各矢印は吸気の流れを示している。図4の吸気ポート2では、テーパー部3bがないため、吸気ポート2がずれて形成された場合、吸気ポート2とバルブシート3との境界に急な段差6が発生する。そのため、図5の領域Bに示したように吸気ポート2の壁面2aに沿って導かれた吸気流が段差6によって壁面から剥離される。この吸気流の剥離は、吸入空気量を減少させる。一方、図3の領域Aに示したように、図2の吸気ポート2では、テーパー部3bによって吸気ポート2とバルブシート3との境界の段差6が緩やかになるため、吸気ポート2の壁面2aに沿って導かれた吸気流を壁面から殆ど剥離させずにシリンダ4内へ流入させることができる。そのため、吸入空気量の減少を抑制することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態にて実施してよい。例えば、本発明のバルブシートは排気ポートに設けられてもよい。この場合も、シリンダヘッドに排気ポートがずれて形成された場合に発生する段差を緩やかにすることができる。
本発明の一実施形態に係る内燃機関の要部を示す図で、(a)は吸気ポートの出口部周辺の拡大図を、(b)は吸気ポートに設けられるバルブシートを示す。 吸気ポートがずれて形成された内燃機関の要部を示す図。 図2の吸気ポートを利用した場合の吸気ポート出口部周辺における吸気の流れをコンピュータによりシミュレーションした結果を示す図。 比較例のテーパー部のないバルブシートが設けられた吸気ポートの出口部周辺を示した図。 図4の吸気ポートを利用した場合の吸気ポート出口部周辺における吸気の流れをコンピュータによりシミュレーションした結果を示す図。
符号の説明
1 内燃機関
2 吸気ポート
3 バルブシート
3a シート面
3b テーパー部
3c スロート部
4 シリンダ
5 シリンダヘッド
6 段差

Claims (4)

  1. 吸気ポートと前記吸気ポートに連なるバルブシートのスロート部との境界に、前記境界側の内径が前記吸気ポートの内径より大きく設定されるとともに前記吸気ポートの流れ方向に沿って前記スロート部の内径を漸次減少させるテーパー部を備えたことを特徴とする内燃機関。
  2. 内燃機関の吸気ポートに取り付けられ、前記吸気ポートを開閉する弁手段と接触するシート面を有するバルブシートであって、
    前記シート面と反対側の面から前記シート面に向かってスロート部の内径が漸次減少するテーパー部を備えていることを特徴とするバルブシート。
  3. 排気ポートと前記排気ポートに連なるバルブシートのスロート部との境界に、前記境界側の内径が前記排気ポートの内径より大きく設定されるとともに前記排気ポートの流れ方向と逆方向に沿って前記スロート部の内径を漸次減少させるテーパー部を備えたことを特徴とする内燃機関。
  4. 内燃機関の排気ポートに取り付けられ、前記排気ポートを開閉する弁手段と接触するシート面を有するバルブシートであって、
    前記シート面と反対側の面から前記シート面に向かってスロート部の内径が漸次減少するテーパー部を備えていることを特徴とするバルブシート。
JP2004148240A 2004-05-18 2004-05-18 内燃機関及び内燃機関の吸気ポートに設けられるバルブシート Pending JP2005330840A (ja)

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