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JP2005319177A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】生体内からの非線形信号を高感度かつ高ペネトレーションで得ることが可能な超音波診断装置である。
【解決手段】本超音波診断装置は、低音圧用の造影剤を用いるコントラストハーモニック映像装置であり、造影剤注入下で同一の走査線に複数回、振幅や位相変調した超音波を送信して得られた複数の超音波エコーから、少なくとも2つの異なる中心周波数および帯域幅でのフィルタ処理あるいはフィルタ処理と等価の処理を施すフィルタ手段により非線形信号を抽出し、得られる信号を被検体の深さに応じて重み付け加算する手段を有するものであり、基本周波数帯域での非線形信号を抽出することにより低音圧でありながら深部までSN比のよい映像を得ることが出来る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、生体もしくは超音波造影剤からの非線形信号を利用した超音波診断装置に関する。
超音波診断装置は、超音波パルス反射法により体表から生体内の軟組織の断層像を無侵襲に得ることができ、X線診断装置、X線CT装置、MRI診断装置、核医学診断装置などの他の診断装置に比べて、小型で安価、リアルタイム表示が可能、X線などの被爆がなく安全性が高い、血流イメージングが可能等の特長を有している。この様な利便性から、現在では心臓、腹部、泌尿器、および産婦人科などで広く利用されている。
この超音波画像診断装置においては、種々の撮影法が存在する。その代表的なものの一つに、コントラストエコー法と称される撮影手法がある。このコントラストエコー法は、被検体の血管内に微小気泡(マイクロバブル)等からなる超音波造影剤を投与することで、超音波散乱エコーの増強を図るものである。
また、近年、経静脈的投与が可能な超音波造影剤が開発され、この造影剤に適した撮影方法が開発されている。例えば、フィルタ法(一の走査線につき送信された1回のパルスに基づいて映像化する方法)(例えば特許文献1参照)、ドプラ法(一の走査線につき送信された2回以上の同位相パルスに基づいて映像化する方法)、フェーズインバージョン法(一の走査線につき送信された位相反転した2つのパルスに基づいて映像化する方法)(例えば特許文献2参照)、フェーズインバージョンドプラ法(一の走査線につき送信された位相の異なる3つ以上のパルスに基づいて映像化する方法)(例えば特許文献3参照)等である。
上記各方法にてコントラストエコー法を行う場合、従来ではMI(Mechanical Index)値(最大ピーク負音圧を基準音圧1Mpaで正規化した値)を0.5以上とした中音圧或いは高音圧の超音波を送信している。これは、造影剤(バブル)をある程度崩壊させ、染影に寄与させるためである。例えば、一般的に広く利用されているSchering社の造影剤Levovistにおいては、MI値を0.8以上とした高音圧の超音波を送信しないと、適切に染影されない場合がある。
このような、高音圧による超音波送信、及びそれによって発生するバブルの崩壊は、映像化に多くの影響を及ぼす。例えば、高音圧の超音波が組織を伝播する場合、ハーモニック成分が発生する。ところが、上述したフィルタ法、フェーズインバージョン法は、この組織からのハーモニック成分(以下、THI成分)と、バブルからのハーモニック成分とを分離することができない。従って、フィルタ法、或いはフェーズインバージョン法にてバブルに基づく表示を行う場合には、コントラストが付きにくく、染影画像の中から血流と実質染影とを区別して表示することは困難である。
また、バブルの崩壊は、例えば一の走査線に対し二回以上の超音波を送信した場合、広帯域のエコー信号を発生させる。この広帯域のエコー信号は、疑似ドプラ信号と呼ばれ、基本波の組織及びTHI成分を抑制することで、映像化に利用することができる。
しかしながら、疑似ドプラ信号に基づくカラードプラ画像は、無数の折り返し点で構成された細い血管や実質内染影像となってしまい、正しい血流速度を表示した画像にはならない。これは、疑似ドプラ信号は、通常の血流からのドプラ信号とは異なり正しい血流方向を示していないことに起因する。従って、コントラストエコー法では、血流速度を表現するのに良好であるカラードプラ表示を使用することはなく、パワードプラ表示を使用する場合が殆どである。
そこで、これらの問題を解決するためにMI値が0.1以下でも染影される超音波造影剤を用いて、好適なカラードプラ表示を実現可能なシステムが提案される(例えば特許文献4参照)。このシステムでは、MI値が低くTHI成分の発生が抑えられた状態において、造影剤からのハーモニック信号を抽出して、造影剤からのパワー信号、速度信号を計算する。このパワー信号、速度信号に基本波のBモード情報を加えた3つの信号から、造影前はBモード情報のみがグレースケール表示され、造影剤によって血管内の血流が染影されると方向によって赤あるいは青で表示され、組織内血流が染影されると緑で表示される。
しかしながら、この方式では、MI値が0.1以下という非常に弱い超音波を使用している点と、二次高調波信号を利用しているために周波数依存減衰の影響を大きく受ける点から、S/Nが不足しペネトレーションが悪い場合がある。
ところで、フェーズインバージョン法、フェーズインバージョンドプラ法で得られる信号は、原理的に偶数次数の高調波となる。そのため、フィルタ法およびフェーズインバージョン法、フェーズインバージョンドプラ法を用いてバブルの崩壊を伴わない条件下で利用できる非線形信号は、実用的には二次高調波信号である。二次高調波信号以外に利用できる高調波を考えた場合、フィルタ法では原理的には三次高調波も得られる。しかし、非常に広帯域のプローブが必要な点と、周波数依存減衰を大きく受けるという問題があり、ペネトレーションの改善という目的には合致しない。
しかし、一般に二次高調波を利用する方法では感度が低下してしまう。その解決策として、例えば基本波領域の非線形信号を利用する方法が提案されている。基本波領域の非線形信号を利用する方法としては、振幅を変えて送信パルスを2回送り受信信号をゲイン補正して差を取るという方法がある(例えば、特許文献5参照)。更に振幅と位相の双方を変える方法も提案されている(例えば、特許文献6参照)。また、チャープ信号を利用したパルス圧縮技術を利用して、二次高調波を感度良く得る方法が提案されている(例えば、特許文献7参照)。
米国特許第5,678,553号明細書 米国特許第5,632,277号明細書 米国特許第6,095,980号明細書 特開2003−102726号公報 米国特許第5,577,505号明細書 米国特許第6,063,033号明細書 米国特許第6,213,947号明細書
従来の二次高調波を利用する際における感度低下に対する、基本波領域の非線形信号を利用する方法、振幅と位相の双方を変える方法、チャープ信号を利用したパルス圧縮技術を利用して、二次高調波を感度良く得る方法等の解決策においては、Bモードのような振幅情報を映像化するに留まっている。従って、コントラストエコー法において、基本波領域の非線形信号から血液等の速度情報を正確に取り出すことはできない。
さらに、コントラストエコー法に限らず、生体内からの非線形信号を高感度かつ高ペネトレーションで得ることが望まれる。
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、生体内からの非線形信号を高感度かつ高ペネトレーションで得ることが可能な超音波診断装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、低MI値で超音波送信を行うコントラストエコー法において、高分解能と高ペネトレーションとを両立させて向上させることが可能な超音波診断装置を提供することである。
本発明に係る超音波診断装置は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、被検体に超音波を送信して生じた同一の走査線からの複数の共通の超音波エコーから前記超音波の振幅を変調して得られる非線形信号および前記超音波の位相を変調して得られる非線形信号をそれぞれ抽出することが可能な送信パルスシーケンスに従って超音波を振幅および位相の少なくとも一方を変化させて被検体に送信する超音波送信手段と、前記超音波の送信により生じた各超音波エコーを受信する超音波受信手段と、前記超音波の振幅を変調して得られる非線形信号および前記超音波の位相を変調して得られる非線形信号を前記複数の共通の超音波エコーから抽出する抽出手段と、前記非線形信号または所要の処理後の非線形信号に対して、少なくとも2つの異なる中心周波数および帯域幅でのフィルタ処理あるいはフィルタ処理と等価の処理を施すフィルタ手段と、前記フィルタ処理後あるいはフィルタ処理と等価の処理後の非線形信号から得られる信号を被検体の深さに応じて重み付け加算する加算手段とを有することを特徴とするものである。
また、本発明に係る超音波診断装置は、上述の目的を達成するために、請求項3に記載したように、超音波を振幅および位相の少なくとも一方を変化させて被検体に送信する超音波送信手段と、前記超音波の送信により生じた各超音波エコーを受信する超音波受信手段とを備え、前記超音波送信手段は、同一の走査線からの複数の共通の前記超音波エコーから前記超音波の振幅および位相を変調して得られた非線形信号、前記超音波の振幅を変調して得られた非線形信号および前記超音波の位相を変調して得られた非線形信号の少なくとも2つの非線形信号を抽出することが可能な送信パルスシーケンスに従って超音波を送信するようにしたことを特徴とするものである。
また、本発明に係る超音波診断装置は、上述の目的を達成するために、請求項4に記載したように、超音波を振幅および位相を変化させて被検体に送信する超音波送信手段と、前記超音波の送信により生じた各超音波エコーを受信する超音波受信手段と、前記超音波の振幅および位相を変調して非線形信号を前記複数の超音波エコーから抽出する抽出手段と、前記非線形信号または所要の処理後の非線形信号に対して、少なくとも2つの異なる中心周波数および帯域幅でのフィルタ処理あるいはフィルタ処理と等価の処理を施すフィルタ手段と、前記フィルタ処理後あるいはフィルタ処理と等価の処理後の非線形信号から得られる信号を被検体の深さに応じて重み付け加算する加算手段とを有することを特徴とするものである。
本発明に係る超音波診断装置においては、生体内からの非線形信号を高感度かつ高ペネトレーションで得ることができる。
また、低MI値で超音波送信を行うコントラストエコー法において、高分解能と高ペネトレーションとを両立させて向上させることができる。
本発明に係る超音波診断装置の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る超音波診断装置の実施の形態を示すブロック図であり、図2は図1に示す超音波診断装置10の受信回路17のブロック図、図3は図1に示す超音波診断装置10の画像合成回路27のブロック図である。
超音波診断装置10は、超音波プローブ13、送信回路15、受信回路17、Bモード処理系19、カラードプラ処理系21、Bモード処理系座標変換メモリ23、カラードプラ処理系座標変換メモリ25、画像合成回路27、制御回路31、表示モニタ33、操作部35を具備している。
超音波プローブ13は、圧電セラミック等の音響/電気可逆的変換素子としての圧電振動子を有する。プローブ13の先端に並列装備される複数の圧電振動子は、送信回路15から印加された電圧パルスに基づいて超音波を発生する機能を有する一方、超音波エコーを受信して電気信号に変換する機能を有する。
送信回路15は、パルス発生器、送信遅延回路、パルサを有し、プローブ13に接続される。送信回路15のパルス発生器は、例えば5kHzのレート周波数fr Hz(周期;1/fr秒)でレートパルスを振幅変調(AM:Amplitude Modulation)、位相変調(PM:Phase Modulation)又はAM及びPMさせて繰り返し発生する機能を有する。このレートパルスはチャンネル数に分配され、送信遅延回路に送られる。送信遅延回路は、超音波をビーム状に集束し且つ送信指向性を決定するのに必要な遅延時間を各レートパルスに与える機能を有する。なお、送信遅延回路には、図示してないトリガ信号発生器からのトリガがタイミング信号として供給される。パルサは、送信遅延回路からレートパルスを受けたタイミングでプローブ13にチャンネル毎に電圧パルスを印加する。これにより超音波ビームを被検体に送信することができる。
受信回路17は、図2に示すようにプリアンプ17a、A/D変換器17b、整相加算回路17c、ラインメモリ17d、ライン間演算回路17e、位相検波回路17f、エコーフィルタ17gを直列に接続した構成であり、超音波プローブ13から超音波エコーを受けてベースバンド信号を生成し、後段のBモード処理系19およびカラードプラ処理系21に与える機能を有する。すなわち、超音波プローブ13、送信回路15により、超音波送信手段としての機能が超音波診断装置10に備えられ、超音波プローブ13、受信回路17により、超音波受信手段としての機能が超音波診断装置10に備えられる。
受信回路17のプリアンプ17aは、プローブ13を介して受信回路17に取り込まれたエコー信号をチャンネル毎に増幅してA/D変換器17bに与える機能を有する。
A/D変換器17bは、プリアンプ17aから受けた増幅されたエコー信号をディジタル変換して整相加算回路17cに与える機能を有する。
整相加算回路17cは、A/D変換器17bから受けたディジタル信号としてのエコー信号に対して、整相加算処理を行ってRF信号を生成する機能を有する。すなわち、整相加算回路17cにおいて、受信指向性を決定するのに必要な遅延時間がエコー信号に与えられて加算される。この加算により、エコー信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調されたエコー信号(RF信号)が生成される。この受信指向性と送信指向性とにより超音波送受信の総合的な指向性(すなわち、「走査線」)が決定される。
ラインメモリ17dは、複数回に亘る超音波の送受信により、整相加算回路17cにおいて生成されたRF信号を一時的に記憶する機能を有する。
ライン間演算回路17eは、同一走査線から得られた複数のRF信号をラインメモリ17dから読み込んで、所要の受信フィルタ係数を乗じることにより非線形信号を生成する機能を有する。すなわち、被検体に送信される超音波はAM、PMあるいはAMおよびPMされるため、RF信号をゲイン補正すれば、同一走査線上からの複数の共通の各超音波エコーからAM、PMあるいはAMおよびPMによる非線形信号を生成することができる。
そして、所要の送信パルスシーケンスに従う超音波の送受信機能とライン間演算回路17eによる非線形信号の生成機能とにより、複数の共通の各超音波エコーから複数の非線形信号を抽出する抽出手段としての機能が超音波診断装置10に備えられる。非線形信号の抽出方法(信号抽出方法)としては、AM、PM、AMおよびPMによる非線形信号の抽出方法が挙げられる。そして、送信パルスシーケンスの設定やライン間演算回路17eにおける処理により、少なくとも2つの異なる信号抽出方法で非線形信号が複数の共通の各超音波エコーから抽出することができるようにされる。
位相検波回路17fは、ライン間演算回路17eからAMあるいはPMによる非線形信号を受けて、AMによる非線形信号に対しては概ね送信超音波の中心周波数で、PMによる非線形信号に対しては概ね送信超音波の中心周波数の2倍の周波数で、それぞれミキシングしてベースバンド信号(I信号及びQ信号)に変換する機能を有する。この際、ミキシングする周波数は、被検体の深さ、すなわち超音波プローブ13の超音波送受波面から着目点までの距離に応じて変化される。
エコーフィルタ17gは、帯域通過フィルタ(バンドパスフィルタ)であり、位相検波回路17fにおいて生成されたベースバンド信号に対して、AMおよびPMのそれぞれに対応させて独立に設定されたフィルタ係数を用いてフィルタ処理を実行する機能を有する。そして、エコーフィルタ17gにより非線形信号であるベースバンド信号にフィルタ処理を施すフィルタ手段としての機能が超音波診断装置10に備えられる。フィルタ処理後のベースバンド信号は、Bモード処理系19またはカラードプラ処理系21に与えられる。
尚、ベースバンド信号に対するフィルタ処理の代わりに位相検波前のRF信号に対してフィルタ処理と等価の処理を施すようにしてもよい。
一方、図1に示すように、Bモード処理系19は、検波回路19a、LOG圧縮回路19b、ライン間合成回路19cを有している。検波回路19aは、受信回路17から出力されたベースバンド信号を検波し、Bモード像を構成する走査線毎のBモード信号を求める機能を有する。LOG圧縮回路19bは、Bモード信号に対して対数変換による圧縮処理を施す機能を有する。
また、ライン間合成回路19cは、AMおよびPMにより生成された2つのBモード信号を超音波の被検体内における深さに応じて重み付け加算する機能を有する。この際、被検体の深さが浅い部分ではPMにより生成されたBモード信号の重みを大きくし、被検体の深さが深い部分ではAMにより生成されたBモード信号の重みを大きくする。すなわち、ライン間合成回路19cにより、非線形信号を被検体の深さに応じて重み付け加算する加算手段としての機能が超音波診断装置10のBモード処理系19に備えられる。
カラードプラ処理系21は、CTB(Corner Turning Buffer:)21a、ウォールフィルタ21b、速度・分散・パワー推定回路21cを有している。
CTB21aは、受信回路17から入力したベースバンド信号の時系列のデータ列を一時的に記憶する装置である。CTB21aに記憶されたベースバンド信号のデータ列は、所定の順番にてウォールフィルタ21bに出力される。
ウォールフィルタ21bは、基本波成分および高調波成分のベースバンド信号から血流画像等のカラー画像生成に不要なノイズ成分を分離する機能を有する。
速度・分散・パワー推定回路21cは、位相の異なる複数のエコー信号に基づいて各信号間の相関を演算し、平均周波数を算出する回路である。この速度・分散・パワー推定回路21cによって、カラードプラにおける血流速度・分散・パワー推定等が算出される。速度・分散・パワー推定回路21cは、抽出された基本波成分および高調波成分のベースバンド信号に基づいて、パワー像を構成する走査線毎のパワー信号、速度像を構成する走査線毎の速度信号を推定する機能を有する。
この際、速度・分散・パワー推定回路21cは、各信号抽出方法により得られた非線形信号ごとにパワー信号および速度信号を推定し、さらに推定したパワー信号および速度信号を超音波の被検体内における深さに応じて重み付け加算するようにされる。このため、ライン間合成回路19cにより、非線形信号を被検体の深さに応じて重み付け加算する加算手段としての機能が超音波診断装置10のカラードプラ処理系21に備えられる。
Bモード処理系座標変換メモリ23、カラードプラ処理系座標変換メモリ25は、Bモード処理系19、或いはカラードプラ処理系21から入力したBモード信号、パワー信号、速度信号等の超音波スキャンの走査線信号列を、空間情報に基づいた直交座標系のデータに変換する機能を有する。
画像合成回路27は、座標変換メモリ23、25から入力したそれぞれ画素毎のBモード信号値B、パワー信号値P、速度信号値Vのうち、何れの信号値を表示画像の画素値として採用するかを決定し、決定した信号値の大きさに応じて所定の色及び輝度を割り当てる機能を有する。そして、この画像合成回路27により、Bモード信号値から生成されるBモード画像に、速度信号値から生成される速度表示画像およびパワー信号値から生成されるパワー表示画像の一方あるいは双方を合成する画像合成手段としての機能が超音波診断装置10に備えられる。
画像合成回路27は、図3に示すようにTFDメモリ(Tissue/Flow Decision memory:組織/血流決定メモリ)27a、マルチプレクサ27b、カラーマップメモリ27cを有している。
TFDメモリ27aは、各画素のBモード信号値B、パワー信号値P、速度信号値Vを入力し、所定の関数テーブルに基づいて、B、Pの何れを表示画像の画素値として使用するのかを決定する機能と、決定した画素毎の使用信号値情報を使用信号値情報として、マルチプレクサ27bへと出力する機能を有する。
マルチプレクサ27bは、TFDメモリ27aによって決定された、画素毎の使用信号値情報に基づいて、画素毎にBモード信号値B、パワー信号値P、速度信号値Vの何れかを選択的に後段の装置に対して出力するスイッチとしての機能を有する。
カラーマップメモリ27cは、信号値毎に割り振られたカラーマップを記憶するメモリとしての機能と、マルチプレクサ27bから入力した画素毎の信号値に応じて所定の色及び輝度を割り当てることで、Bモード信号、パワー信号、速度信号から構成される合成画像を生成し、表示モニタへと出力する機能を有する。
一方、図1において、制御回路31は、システム全体の制御中枢として、本超音波診断装置の動作に関する制御を行う機能を有する。
表示モニタ33は、CRT等からなるモニタであり、入力したビデオ信号に基づいて被検体組織形状を表す断層像を表示する機能を有する。この表示モニタ33には、画像合成回路27によって生成された、Bモード信号、パワー信号、速度信号からなる合成画像が表示される。
操作部35は、装置本体22に接続され、オペレータからの各種指示・命令・情報を装置本体22にとりこむための、関心領域(ROI)の設定などを行うための入力装置(マウスやトラックボール、モード切替スイッチ、キーボード等)が設けられる。
次に、超音波診断装置10によって実現される超音波画像収集・合成・表示に渡る一連の処理について説明する。この一連の処理によって、造影剤を使用して、正しく血流の方向を表す血流画像を表示することができ、また、血流、実質染影、染影されない組織とを明確に区別することができる超音波画像を表示することができる
図4は、図1に示す超音波診断装置10によって実現される超音波画像収集・合成・表示に渡る一連の処理を説明するためのフローチャートであり、図中Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。また、図5は、図1に示す超音波診断装置10によって振幅変調と位相変調とを同時に行って超音波を送受信して処理する方法を説明する図である。
まず、ステップS1において、超音波造影剤が予め被検体に注入される。超音波造影剤としては、被検体に送信される超音波のMI(Mechanical Index:機械的指標)値が0.1程度の低音圧であっても、その反射波(反射エコー)に含まれる非線形信号が比較的大きな強度で得られる造影剤、言い換えれば、被検体を診断するのに十分な非線形信号を受信可能な造影剤が使用される。具体的には、Bracco社のSonoVue 等の造影剤を使用することができる。
本発明者は、この様な造影剤を例えばMIが0.1程度の低音圧で使用した場合、次のような利点があることを見出した。第1に、バブルの崩壊が少ないため、高いMI値で送信した場合と比較した場合、血流方向を正しく示さない疑似ドプラ信号の発生を少なくすることができる。一の走査線に対し二回以上の超音波を送信する場合のバブルの崩壊は、疑似ドプラ信号の原因となるからである。
第2に、MIが0.1程度の低音圧であれば、組織からのハーモニック成分(THI成分)をごく僅かに抑えることができる。これは、THI成分は、伝播における超音波の波形の歪みに基づく非線形性によって発生するが、低音圧であれば、伝播における超音波の波形の歪みが少ないためある。
次に、ステップS2において、振幅変調(AM)と位相変調(PM)を同時に行えるような所定の送信パルスシーケンスで複数回に亘って超音波が被検体に照射される。すなわち、送信回路15から同一の走査線に対して所定の時間間隔(PRF:Pulse Repetition frequency:パルス繰り返し周波数)で超音波プローブ13にパルス信号が与えられ、超音波プローブ13から被検体に例えば3回に亘って超音波パルスの送信が行われる。
ここで、各超音波パルスの送信電圧(振幅)の比率をa0,a1,a2とし、位相が180°異なることを正負の符号で送信順に数列として送信パルスシーケンスを表記すると、例えば送信回路15から中心周波数f0で[a0,a1,a2]=[−0.5、−1、1]という送信パルスシーケンスで3回の送信が行われる。
つまり、一の走査線に対し1回目は比率が0.5の電圧(例えばMI=0.05となる電圧)、2回目および3回目は比率が1の電圧(例えばMI=0.1となる電圧)とし、1回目および2回目の位相を同一、3回目の位相が1回目および2回目の位相に対して180°異なるような超音波パルスが送信される。
図5(a)は、振幅変調と位相変調とを同時に行って超音波を送受信し、Bモード処理系19によりBモード信号Bを生成する場合における処理手順を示す図である。図5(a)に送信回路15から超音波プローブ13与えられる送信パルスシーケンスPSを示す。
一連のパルスは駆動電圧のみが異なり、それ以外の条件は同一である。なお、送信周波数は、生体での周波数依存減衰を考慮したプローブ帯域内の最も感度の取れる周波数にする。従って、この場合、送信回路15は、少なくとも2つの異なる電圧で超音波パルスを送信できることが必要である。
なお、超音波の送信において電圧制御によって送信超音波の振幅を変調するのみならず、各超音波送信において印加する電圧を一定とし、超音波プローブ13の使用するチャンネル数を制御することで、送信する超音波の振幅を制御する構成であってもよい。例えば、振動素子が一次元状に配列された超音波プローブ13で[−0.5,−1,1]の送信を行う場合、−0.5の送信で使用するチャンネル数の比を1の送信で使用するチャンネル数の半分にする。
つまり、[−0.5,−1,1]の3回の送信に代わりに[a0,a1,a2,a3]=[−0.5偶,−0.5奇、−1全,1全]の4回の送信を行ってもよい。たたし、[]内の偶は、送信開口内の超音波振動子の偶数番目の素子(チャンネル)のみを駆動することを意味し、[]内の奇は、送信開口内の超音波振動子の奇数番目の素子のみを駆動することを意味する。また、[]内の全は、送信開口内の全ての超音波振動子を駆動することを意味する。
図6は、図1に示す超音波診断装置10により超音波プローブ13の使用するチャンネル数を制御することにより送信超音波の振幅を変調する方法を説明する図であり、図7は、図6に示す超音波プローブ13の使用するチャンネル数を制御する方法で超音波を送信する場合における送信パルスシーケンスの一例を示す図である。
図6に示すようなチャンネル制御により、同じ駆動電圧で、図7に示すような送信パルスシーケンスPS’による音圧0.5と1の比率の送信パルスを発生することができる。さらに、電圧制御では、印加電圧とその出力としての送信超音波との間に、電子回路の非線形性のために線形性が保てない場合があるが、この様にチャンネル数制御によれば、高い線形性による制御を実現することができる。
尚、超音波プローブ13において駆動させるチャンネルの選択方法は任意であるが、偶数素子と奇数素子とに分けてそれぞれで駆動させれば、グレーティングローブレベルの増加を抑制できる。
次に、ステップS3において、被検体からのエコー信号が超音波プローブ13により受信されて受信回路17に与えられる。エコー信号は、プリアンプ17aにおいてチャンネル毎に増幅され、A/D変換器17bにおいてディジタル変換された後、整相加算回路17cに与えられる。そして、整相加算回路17cにおいて、エコー信号に整相加算処理が施されて超音波送受信の指向性が決定されることによりRF信号が生成される。
そして、複数回に亘る各回の超音波の送受信により、生成されたRF信号は、それぞれラインメモリ17dに一時的に記憶される。
次に、ステップS4において、RF信号がラインメモリ17dからライン間演算回路17eに読み込まれ、所要の受信フィルタ係数を乗じることにより非線形信号が生成される。すなわち、被検体に送信される超音波はAMあるいはPMされるため、ゲイン補正によりAMおよびPMによる非線形信号が生成される。そして、これら非線形信号が映像化に用いられる。
図5(a)に示すように送信パルスシーケンスが[−0.5,−1,1]である場合には、RF信号に[2、−1、0]という重み係数を受信フィルタ係数として乗じれば、AMによる非線形信号が得られる。また、[0、1、1] という受信フィルタ係数を乗じれば、PMによる非線形信号が得られる。
また、送信パルスシーケンスが[−0.5偶,−0.5奇、−1全,1全]であり、チャンネル数を制御することにより送信される超音波の振幅が制御される場合には、RF信号に[1、1、−1、0]という受信フィルタ係数を乗じれば、音圧0.5の2つのRF信号が開口合成されてAMによる非線形信号が得られる。また、[0、0、1、1] という受信フィルタ係数を乗じれば、PMによる非線形信号が得られる。この場合、グレーティングローブは全素子を使った場合と同じになる。
図8は、図1に示す超音波診断装置10において、AMおよびPMにより得られた組織からの非線形信号のスペクトラムであり、図9は、図1に示す超音波診断装置10において、AMおよびPMにより得られた超音波造影剤からの非線形信号のスペクトラムである。
図8、図9において、一点鎖線D1は、AMで得られた非線形信号を示し、実線D2はPMで得られた非線形信号を示す。
図8、図9に示すようにPMで得られた非線形信号は2次高調波帯域が主となり、AMで得られた非線形信号は基本波帯域にも2次高調波帯域にも信号が得られる。
ここで、このようにして得られたAMとPMによる非線形信号を用いて映像化する場合の優劣について検討する。従来から行われているAMを利用して基本波帯域の非線形信号を映像化する方法は、2次高調波帯域の非線形信号を利用した場合に比べてペネトレーションの点で優れているが分解能の点では2次高調波帯域の非線形信号を利用した場合よりも劣っている。さらに、AMにPMを加えた場合でも、基本波帯域を映像化する限りにおいては、分解能は2次高調波帯域を利用した場合よりも劣っている。
つまり、基本波帯域の非線形信号を映像化する場合には、分解能とペネトレーションの両立が困難であるといえる。
AMあるいはAMにPMを加えた方法により基本波帯域の非線形信号を映像化する場合に、2次高調波帯域の非線形信号を利用して映像化する場合の画像に比べて分解能が低下する要因としては、次のように考えられる。超音波パルスの音圧が変化するとバブルの共振周波数が変化するため、音圧の異なる送信パルスからの受信エコーでは位相差が生じる。つまり、AMを含んだ非線形映像法では、この位相差によって基本波帯域に信号が発生する。そのために、元の信号は基本波そのものであるから、分解能は基本波と同等である。これに対して2次高調波帯域を映像化した場合には、基本波帯域に比べて中心周波数が高いのと同時に帯域も広がるので分解能を向上させることができる。
また、ペネトレーションに関しては、単純に周波数依存減衰だけで考えると2次高調波帯域を利用する場合には、基本波帯域を利用する場合よりも低周波で超音波を送信するので基本波帯域の非線形信号を利用した方が良いとする理由に繋がらないが、基本波帯域の非線形信号を利用した方が良いと考えられる理由の1つとして、基本波帯域にはTHIの発生が少ないという点が挙げられる。
つまり、基本波帯域の非線形信号を映像化に利用した場合には、2次高調波帯域の非線形信号を映像化に利用する場合に比べて、超音波の送信音圧を大きくしてもTHIの影響が少ない。換言すれば、基本波帯域の非線形信号を映像化に利用すれば、超音波の送信音圧を大きくできるのでペネトレーションを向上させることができる。
また、基本波帯域の非線形信号を利用した方が良いと考えられる別の理由として、音圧の異なるパルスを送信すると位相差が生じ、この位相差は基本波信号から検出できるから高感度に検出できる点が挙げられる。
このような観点から、被検体の深さが深く、よりペネトレーションの向上が要求される場合には基本波帯域の非線形信号を映像化に利用することが好適であり、逆に超音波の被検体内における深さが浅く、より高い分解能が要求される場合には二次高調波帯域の非線形信号を映像化に利用することが好適であると言える。なお、基本波領域の非線形信号とは、超音波の送信周波数帯域に存在する受信反射エコーの非線形信号を指す。具体的には、二次高調波の一部や三次歪み成分が含まれる場合もある。
そこで、PMで得られる2次高調波帯域の非線形信号とAMで得られる基本波帯域の非線形信号の双方を映像化に利用する。そのために、AMあるいはPMによる非線形信号は位相検波回路17fに与えられてPMで得られる2次高調波帯域の非線形信号とAMで得られる基本波帯域の非線形信号の双方が抽出されるように所要の周波数でミキシングされた後、エコーフィルタ17gでフィルタ処理される。
つまり、図8、図9に示すようにAMによる非線形信号は基本波帯域にも2次高調波帯域にも信号が得られるが、概ね送信超音波の中心周波数f0でミキシングされてベースバンド信号に変換される一方、PMによる非線形信号は2次高調波帯域が主であるので、概ね送信超音波の中心周波数f0の2倍の周波数2f0でミキシングされてベースバンド信号に変換される。この際、ミキシングする周波数は、超音波の被検体内における深さに応じて変化される。
このように生成されたAMによる非線形信号は、PMによる非線形信号と比較して分解能は劣るが深部感度が高いという性質を有する一方、PMによる非線形信号は、AMによる非線形信号と比較して高分解能だが深部感度は低いという性質を有する。
次に、エコーフィルタ17gは、位相検波回路17fにおいて生成されたAMおよびPMに基づく各ベースバンド信号に対して、AMおよびPMのそれぞれに対応させて独立に設定された図8、図9の点線に示すようなフィルタ係数F1、F2を用いてフィルタ処理を実行する。エコーフィルタ17gによるフィルタ処理の際におけるフィルタ係数F1、F2も従来行われているように、超音波の被検体内における深さに応じて微調整される。
尚、図9のように非線形信号の有効範囲が広い帯域である場合には、フィルタ係数F1、F2も広い帯域の非線形信号を抽出できるように設定される。
そして、フィルタ係数F1、F2によるフィルタ処理後の抽出された2つのAMおよびPMによるベースバンド信号は、Bモード処理系19およびカラードプラ処理系21に与えられる。
次に、ステップS5では、Bモード処理系19において、AMおよびPMによる2つのベースバンド信号から、それぞれ個別にBモード像を構成する走査線毎のBモード信号値B,Bが求められる。すなわち、図5(a)に示すように検波回路19aにおいて、受信回路17から出力されたAMおよびPMによるベースバンド信号がそれぞれ検波されてBモード信号値B,Bが求められ、LOG圧縮回路19bにおいて対数変換による圧縮処理が施される。さらに、圧縮処理後のBモード信号値B,Bは、ライン間合成回路19cに与えられる。
次に、ステップS6では、ライン間合成回路19cにおいて、AMおよびPMにより生成された2つのBモード信号値B,Bは、超音波の被検体内における深さが浅い部分ではPMにより生成されたBモード信号値Bの重みが大きくりなり、超音波の被検体内における深さが深い部分ではAMにより生成されたBモード信号値Bの重みが大きくなるように、超音波の被検体内における深さに応じて重み付け加算される。
この結果、図5(a)に示すようにBモード信号値B,Bに基づいて被検体の深さに応じた分解能およびペネトレーションのBモード信号値Bが生成される。すなわち、超音波の被検体内における深さが浅い場合であるか深い場合であるかに依らず、高感度のBモード信号値Bを得ることができる。さらに、超音波の被検体内における深さが浅い部分からは、高分解能でBモード信号値Bを得ることができる。
そして、Bモード信号値Bは、Bモード処理系座標変換メモリ23に与えられて空間情報に基づいた直交座標系のデータに変換された後、画像合成回路27に与えられる。尚、Bモード画像のみを表示する場合には、直交座標系に変換されたBモード信号値Bが表示モニタ33に与えられて表示される。
一方、カラードプラ像、パワードプラ像、Bモード画像と速度像とをミックスした画像、Bモード画像とパワードプラ像とをミックスした画像を表示することもできる。その場合には、まず図4のステップS1からステップS4において、Bモード信号値Bを求める場合と同様に、AMおよびPMによる非線形信号が生成される。
図5(b)は、振幅変調と位相変調とを同時に行って超音波を送受信し、カラードプラ処理系21によりパワー信号値Pと速度信号値Vとを生成する場合における処理手順を示す図である。図5(b)に示すように、図5(a)に示すBモード信号値Bを求める場合と同様に、パワー信号値Pと速度信号値Vとを生成する場合にも、送信パルスシーケンスを[−0.5,−1,1]、受信フィルタ係数を[2、−1、0]および[0、1、1]としてAMおよびPMによる非線形信号が得られる。
そして、生成された非線形信号に基づいてカラードプラ処理系21において、パワー信号値Pと速度信号値Vとが生成され、これらを用いてパワードプラ像および速度像とが生成される。
まず、ステップS7において、AM、PMによる基本波成分および高調波成分の各ベースバンド信号に基づいて、それぞれパワー像を構成する走査線毎のパワー信号値P,P、速度像を構成する走査線毎の速度信号値V,Vが求められる。
すなわち、予めAMおよびPMによる基本波帯域および2次高調波帯域の2つのベースバンド信号で構成されるの時系列のデータ列が受信回路17から出力されて一時的にカラードプラ処理系21のCTB21aに記憶される。記憶されたベースバンド信号のデータ列は、所定の順番にてウォールフィルタ21bに出力される。そして、ウォールフィルタ21bにおいて、基本波成分および高調波成分のベースバンド信号からノイズ成分が分離されて速度・分散・パワー推定回路21cに与えられる。
尚、RF信号に受信フィルタ係数を乗じる代わりに、ウォールフィルタ21bにおいて、ベースバンド信号に受信フィルタ係数を乗じてもよい。
速度・分散・パワー推定回路21cは、図5(b)に示すように、AM、PMによる基本波成分および高調波成分の各ベースバンド信号に基づいて、それぞれパワー像を構成する走査線毎のパワー信号値P,P、速度像を構成する走査線毎の速度信号値V,Vを推定する。
次に、ステップS8において、速度・分散・パワー推定回路21cにおいて、AMおよびPMにより生成された基本波成分および高調波成分のパワー信号値P,Pおよび速度信号値V,Vが深さに応じて時系列のデータ毎に重み付け加算される。つまり、図5(b)に示すように、AMおよびPMにより生成された基本波成分および高調波成分の2つのパワー信号値P,Pは、超音波の被検体内における深さが浅い部分ではPMにより生成されたパワー信号値Pの重みが大きくりなり、超音波の被検体内における深さが深い部分ではAMにより生成されたパワー信号値Pの重みが大きくなるように、超音波の被検体内における深さに応じて重み付け加算される。この重み付け加算によりパワー信号値Pが得られる。
また、速度信号についてもパワー信号値P,Pと同様な重み付け加算が実行され、2つの速度信号値V,Vの重み付け加算により速度信号値Vが得られる。
次に、このような重みつき計算により得られたパワー信号値Pおよび速度信号値Vは、必要に応じて対数圧縮された後、カラードプラ処理系座標変換メモリ25に与えられる。そしてカラードプラ処理系座標変換メモリ25において、パワー信号値Pおよび速度信号値Vは空間情報に基づいた直交座標系のデータに変換された後、画像合成回路27に与えられる。
尚、速度信号に対する対数圧縮処理は一般的ではないが、対数圧縮は、折り返し速度が高いため、或いは低流速は低速の血流バブルと組織内とを識別するために重要である。
さらに、パワー信号値Pおよび速度信号値Vが画像合成回路27に与えられることにより、Bモード画像と速度像あるいはBモード画像とパワードプラ像とが合成される。
まずステップS9において、画像合成回路27では、画素毎のBモード信号値Bとパワー信号値Pとに基づいて、画素値にBモード信号値Bを使用するか、或いはパワー信号値P及び速度信号値Vを使用するかの決定が行われる。この決定は、予め設定された関数テーブルに基づいて定性的に実行される。
図10は、図1に示す超音波診断装置10において、画素値にBモード信号値Bを使用するか、或いはパワー信号値P及び速度信号値Vを使用するかの決定を行う際に参照される関数テーブルの一例を示す図である。
図10において縦軸はBモード信号値Bを示し、横軸はパワー信号値Pを示す。
図10に示す関数テーブルにおいて、所定の画素のPがかなり小さい(パワー信号値P<第1の閾値Th1)場合には、Bモード信号値Bを当該画素の画素値として使用することする。この様にBモード信号値Bを優先的に表示するのは、パワー信号値P<Th1の場合、パワー信号値Pはノイズであることが多いからである。一方、パワー信号値P≧≧第1の閾値Th1の場合には、パワー信号値Pは血流情報を反映しているから、パワー信号値P及びこれに対応する速度信号値Vを優先的に表示する。
なお、関数テーブルに設定する閾値は、Bモード信号値Bとパワー信号値Pとの値を比較していずれかを選択可能であれば、必ずしも固定値である必要はない。例えば、図10に示した関数テーブルは、3つの一次関数によって定義されている。
こうして決定された画素毎の使用信号値情報は、図3に示すマルチプレクサ27bに出力される。マルチプレクサ27bは、入力した情報に従って、画素毎にBモード信号値B、或いはパワー信号値P及び速度信号値Vを選択的にカラーマップメモリ27cに出力する。
次に、ステップS10において、カラーマップメモリ27cにて、画素毎の色付けを行う。画素毎の色付けは、例えば次のようにして実行される。すなわち、Bモード信号値Bを使用する画素については、Red=Green=Blue=Bの値(0〜255)というグレースケールの色づけを行う。
図11は、図1に示す超音波診断装置10において、画像合成処理に使用されるカラーマップの一例を示した図である。
一方、図11に示すように、パワー信号値P及び速度信号値Vを使用する画素については、パワー信号値P及び速度信号値Vの値によって4つの領域に分けて、当該画素の速度信号値V及びパワー信号値Pの大きさによって変化させた色付けを行う。以下、パワー信号値P=0〜255、速度信号値V=−128〜127の範囲を取るものとした色付けの一例を式(1−1)、式(1−2)、式(1−3)、式(1−4)を用いて示す。
[数1]
領域A(P>320−2×|V|かつV≧0の場合) 赤系の色付け
Red=min(1.12×P, 255)
Green=Blue=0.98×P
・・・(1−1)
領域B(P>320−2×|V|かつV<0の場合) 青系の色付け
Blue=min(1.12×P, 255)
Red=Blue=0.98×P
・・・(1−2)
領域C(P<320−2×|V|かつV≧0の場合) 赤系〜緑系の色付け
R1=min(1.12×P, 255)
G1=B1=0.98×P
R2=B2=0.9×P
G2=min(P×1.25, 255)
a=|V|/(160−P/2)
Red=a×R1+(1−a)×R2
Green=a×G1+(1−a)×G2
Blue=a×B1+(1−a)×B2
・・・(1−3)
領域D(P<320−2×|V|かつV<0の場合) 青系〜緑系の色付け
B1=min(1.12×P, 255)
R1=G1=0.98×P
R2=B2=0.9×P
G2=min(P×1.25, 255)
a=|V|/(160−P/2)
Red=a×R1+(1−a)×R2
Green=a×G1+(1−a)×G2
Blue=a×B1+(1−a)×B2
・・・(1−4)
図12は、図1に示す超音波診断装置10において、画像合成処理に使用されるカラーマップの一例を示した図である。
この様な色付けを行うことにより、被検体の各生体情報は、次のような色及び輝度が割り当てられ、図12に示す形態にて表示される。すなわち、(1)動脈のように流速が速い血液を流れるバブルは、方向により赤系又は青系の色付けとなる。(2)静脈系の遅い血流を流れるバブルは、緑系の色付けとなる。(3)組織内のバブルは、流速が遅くかつパワーが小さいので、暗い緑色の色付けになる。(4)染影されない組織は、グレースケール(灰色)の色付けである。
これらの4種の色付け(すなわち、赤、青、緑、灰)は連続して変化しているので、境界は滑らかであり、最終的には観察者が血管の染影時相や連続性を考慮して決定できる。
また、基本波のクラッタが消え残った場合には、ナイキスト流速付近の速い速度になる。LPFでかなり抑圧されているので、パワーは小さい。このように、ナイキスト流速付近の小さいパワー値の場合には、グレースケールに近い階調で表示することで、パワー表示でありながら、観察者にBモードによる組織像表示として観測することができる。
次に、ステップS11では、画像合成回路27においてB、P、Vの各信号が合成された合成画像が、表示モニタ33に表示される。こうして、観察者は当該合成画像を観察することができる。
以上述べたステップS1からステップS11までの一連の処理は、診断時においてリアルタイムで逐次繰り替えされる。これにより、観察者は、表示モニタ33にて例えば次のような形態にて超音波画像をリアルタイムで観察することができる。
図13は、観察者が表示モニタ33にて観察しうる合成画像(肝臓の例)を説明するための図である。
まず、図13(a)に示すように、造影剤投与前は造影効果がないことから、信号値Pは非常に小さいので、各画素の画素値として信号値Bが使用され、Bモード像のみ表示される。
図13(b)は、造影剤投与から例えば5乃至10秒経過し、主に大きな血管が赤又は青の色付けで染影された超音波画像を示している。(同図中右上がり及び右下がり斜線領域は、染影された血流を表す。上記色の割り当てに従えば、同図中右上がり斜線領域は赤色に色付けされ、右下がり斜線領域は青色に色付けされる。以下同様。)。
図13(c)は、造影剤投与から例えば10乃至30秒経過し、毛細血管にまで造影剤が流入し、組織(実質)全体が染影された超音波画像を示している(同図中ドット領域が染影された実質を表す。上記色の割り当てに従えば、当該領域は緑色に色付けされる。以下同様。)。なお、横隔膜等の造影剤流入がない部分は、Bモード像にて表示される。
図13(d)は、造影剤投与から例えば30乃至300秒程度経過し、次第に血流の染影が消えていく超音波画像を示している。
図13(e)は、造影剤投与から例えば5分以上経過し、脾臓や肝臓等の造影剤が残留しやすい実質が染影された超音波画像を示している。
以上のような構成の超音波診断装置10によれば、以下の効果を得ることができる。
超音波診断装置10によれば、ペネトレーションおよび空間分解能の良い超音波診断装置10を提供することができる。すなわち、本超音波診断装置では、送信超音波の振幅変調(AM)及び位相変調(PM)により基本波領域および2次高調波帯域の双方の非線形信号を取得し、双方の非線形信号からそれぞれ得られるBモード信号B,B、パワー信号P、P,速度信号V,Vを被検体の深さに応じて重み付け加算することにより、最終的なBモード信号B、パワー信号P,速度信号Vを得る。
従って、超音波の被検体内における深さが深く、よりペネトレーションの向上が要求される場合には、ペネトレーションの向上に有利な基本波帯域の非線形信号を映像化に利用する一方、超音波の被検体内における深さが浅く、より高い分解能が要求される場合には高分解能に有利な2次高調波の非線形信号を映像化に利用することができる。この結果、超音波の被検体内における深さが浅い場合であるか深い場合であるかに依らず、高感度で画像を生成することができる。さらに、超音波の被検体内における深さが浅い部分からは、高分解能の画像を生成することができる。
また、本超音波診断装置10では、コントラストエコー法において、血流情報が有効な部位においては、選択的にパワー信号、血流信号に基づいて超音波画像を生成する。従って、正しく血流の方向を表す血流画像を表示することができる。また、実質(組織)についても、信号値の強度によって色の割り当てを行うから、血流、実質染影、染影されない組織とを明確に区別可能な超音波画像を表示することができる。すなわち、例えば造影前はBモード情報のみをグレースケール表示とし、造影剤によって血管内の血流が染影されると方向によって赤あるいは青で表示し、組織内血流が染影されると緑で表示した画像を高ペネトレーションおよび高分解能で得ることができる。
また、超音波診断装置10によれば、コントラストエコー法において、経時的なバブルの変化をBモード信号、パワー信号、速度信号の合成画像で映像化できる。従って、血流、実質染影、染影されない組織とを明確に区別可能な超音波画像を表示することができる。
また、超音波診断装置10によれば、非線形信号を用いて流速値が正しく推定することができる。すなわち、本超音波診断装置10では、Bracco社の超音波造影剤SonoVueのように、低MIでも染影される造影剤を用いて、MI値が0.05と0.1となる2種類の超音波パルスを照射し、その反射波を受信する。このとき、上記のように振幅と位相の両方を変化させ、得られる基本波帯域および2次高調波の双方に含まれた非線形信号を抽出し、これを被検体の深さに応じて重み付け加算して得られた結果を利用して速度推定を行う。
発明者の実験では、超音波診断装置10により抽出される非線形信号からは、造影剤がない場合にMI値が1.0の場合に得られる線形信号からの速度の推定値にかなり近い値が得られる。その結果、コントラストエコー法において、正しく血流の方向を表す血流画像を表示することができる。
なお、例えばSchering社の超音波造影剤Levovistを用いた場合には、高MIでパルスを崩壊させないと染影されない。このため、同様の手法又は異なる手法によっても、流速値を正しく求めることはできない。
次に、送信パルスシーケンスおよび受信フィルタ係数の変形例について説明する。送信パルスシーケンスおよび受信フィルタ係数は上記の値以外の様々な値として設定することができる。
例えば、送信パルスシーケンスを[0.5,−0.5,1]、AM用の受信フィルタ係数を[0,2,−1]、PM用の受信フィルタ係数を[2,2,0]とすれば、PM用の送信音圧を0.5と小さくできる。PMでは、2次高調波が映像化に利用されるため、音圧が大きくなると組織からのTHIが大きくなり、超音波造影剤を使用したコントラストエコーにおいては、このTHIが障害となる。このため、PM用の送信音圧を小さくできれば有効となる。一方、AMでは、基本波帯域の非線形信号が映像化に利用されるため、THIの発生が少なく、音圧がある程度大きくても造影剤からの信号だけを抽出することができる。
また、例えば、チャンネル数を制御することにより送信される超音波の振幅を制御して送信パルスシーケンスを[−0.5偶,−0.5奇,0.5偶,0.5奇,−1全]の5回の送信とし、AM用の受信フィルタ係数を[0、0、1、1、−1]、PM用の受信フィルタ係数を[1、1、1、1,0]とすれば、上記のPMの送信音圧を小さくした送信パルスシーケンスが[0.5,−0.5,1]、AM用の受信フィルタ係数が[0,2,−1]、PM用の受信フィルタ係数が[2,2,0]である場合と同等となる。
さらに、例えば、送信パルスシーケンスを[−0.5,1,−1,0.5]として4回の超音波送信を行って、受信フィルタ係数を[−2,0,1,0]、[2,0,0,2]、[0,1,1,0],[0,0,1,2],[2,1,0,0],[1,0.5,−0.5,−1]の6通りに設定することもできる。
この場合、受信フィルタ係数を[−2,0,1,0]とすれば、AMによる非線形信号を得ることができる。また、受信フィルタ係数を[2,0,0,2]、[0,1,1,0]とすれば、それぞれPMによる非線形信号を得ることができ、前者は送信音圧を小さくしたPM(L)による非線形信号、後者は送信音圧を小さくしないPM(H)による非線形信号とすることができる。
また、受信フィルタ係数を[0,0,1,2],[2,1,0,0],[1,0.5,−0.5,−1]とすれば、それぞれ振幅と位相の双方を変調させたAMPMによる非線形信号を得ることができる。
そして、6つの受信フィルタ係数をRF信号に乗じることによりそれぞれ得られた各非線形信号に対して、それぞれ同一あるいは異なる中心周波数をミキシングすることで位相検波を行い、異なるエコーフィルタ係数を掛けてライン間合成回路19cで6通りの信号を深さに応じて重み付け加算を行う。
つまり、送信パルスシーケンスと受信フィルタ係数の設定により、AM、PM(L)、PM(H)、AMPMによる非線形信号を生成し、各非線形信号から所要の周波数帯域の非線形信号を抽出して映像化に用いることができる。このような各種変調により生成した非線形信号を組み合わせて映像化に利用にすることで、送信音圧や変調による影響を被検体の深さに応じて調整し、高分解能かつ高ペネトレーションの超音波診断装置10を提供することができる。
図14は、図1に示す超音波診断装置10において、各種変調により得られた組織からの非線形信号のスペクトラムであり、図15は、図1に示す超音波診断装置10において、各種変調により得られた超音波造影剤からの非線形信号のスペクトラムである。
図14、図15において、実線D3は振幅変調(AM)で得られた非線形信号を、点線D4は送信音圧を小さくした位相変調PM(L)で得られた非線形信号を、一点鎖線D5は送信音圧を小さくしない位相変調PM(H)で得られた非線形信号を、二点鎖線D6は振幅と位相の双方の変調(AMPM)で得られた非線形信号を、破線D7は振幅と位相の双方の別の変調(AMPM’)で得られた非線形信号をそれぞれ示す。
図14、図15に示すようにPM(L)、PM(H)で得られた非線形信号は2次高調波帯域が主となり、AM、AMPMで得られた非線形信号は基本波帯域にも2次高調波帯域にも信号が得られる。また、AMPM’で得られた非線形信号は基本波帯域が主となる。
そこで、例えばAM、AMPM、AMPM’による非線形信号は、送信超音波の中心周波数f0程度の異なる中心周波数でミキシングされてベースバンド信号にそれぞれ変換された後、エコーフィルタ係数が掛けられる一方、PM(L)、PM(H)による非線形信号は、概ね送信超音波の中心周波数f0の2倍の周波数2f0程度の異なる周波数でミキシングされてベースバンド信号にそれぞれ変換された後、エコーフィルタ係数が掛けられる。この際、ミキシングする周波数は、超音波の被検体内における深さに応じて変化される。
また、図15のように非線形信号の有効範囲が広い帯域である場合には、フィルタ係数が広い帯域の非線形信号を抽出できるように設定される。
次に、送信超音波の振幅と位相の双方の変調(AMPM)による非線形信号のみが生成されるような送信パルスシーケンスおよび受信フィルタ係数の変形例について説明する。
この場合には、例えば送信パルスシーケンスを[0.5,−1]とし、受信フィルタ係数を[2,1]とすることができる。これらの送信パルスシーケンスおよび受信フィルタ係数により送信超音波の位相と振幅の双方を変化させて非線形信号を得ることができる。
図16は、図1に示す超音波診断装置10において、位相と振幅の双方の変調(AMPM)により得られた組織からの非線形信号のスペクトラムであり、図17は、図1に示す超音波診断装置10において、位相と振幅の双方の変調(AMPM)により得られた超音波造影剤からの非線形信号のスペクトラムである。
図16、図17において、実線D8は振幅と位相の双方の変調(AMPM)で得られた非線形信号を示す。
図16に示すように、AMPMにより得られた組織からの非線形信号は、基本波帯域および2次高調波帯域にピークが発生するため、複数の、例えば2通りのフィルタF1、F2(F1<F2)を用意して複数の周波数を中心とする非線形信号を抽出することができる。さらに抽出した各基本波帯域および2次高調波帯域の非線形信号から得られるBモード信号値B,B,パワー信号値P,P、速度信号値V,Vが重み付け加算される。
この重み付け加算の際における重み係数は、被検体の深さが浅い部位では高分解能を確保するために高い方の周波数フィルタF2を通したBモード信号値B,パワー信号値P、速度信号値Vに対する重み係数がより大きく、深い部位では高ペネトレーションを確保するために低い方の周波数フィルタF1を通したBモード信号値B,パワー信号値P、速度信号値Vに対する重み係数がより大きくなるように被検体の深さに応じて設定される。
一方、図17に示すように、AMPMにより得られた超音波造影剤からの非線形信号は、基本波帯域から2次高調波帯域にかけて広いスペクトラムを有する。そこで、組織からの非線形信号の場合と同様に、複数の、例えば2通りのフィルタF1、F2(F1<F2)を用意して複数の周波数を中心とする非線形信号を抽出することができる。さらに抽出した非線形信号は、組織から得られた非線形信号の場合と同様な手法により重み付け加算されて映像化に利用される。
つまり、単に異なるフィルタF1、F2を非線形信号に通した後に合成する周波数コンパウンドを行うのみならず、AMPMという特殊な変調を伴うスキャンを行うと、組織からの非線形信号の場合には双山の特性を持ち、造影剤からの非線形信号の場合には比較的広い帯域を持つという性質に着目し、これらの性質を利用して周波数コンパウンドを行うものである。
尚、送信パルスシーケンスを[0.5,−1]、受信フィルタ係数を[2,1]とする代わりに、チャンネル数の制御により送信される超音波の振幅を変調できるように送信パルスシーケンスを[0.5偶,0.5奇,−1全]の3回の送信とし、AMPM用の受信フィルタ係数を[1、1、1]とすれば、電気回路の非線形性による影響を除去することができる。
以上のような超音波診断装置10において、各非線形信号の重み付け加算をLOG圧縮後のBモード信号値B,B,パワー信号値P,P、速度信号値V,Vに対して行なったが、これらの値に至る中間段階の他の値に対して重み付け加算を行なってもよい。
重み付け加算の対象となる値としては、例えば、エコーフィルタ17gにおける受信フィルタ後におけるエコーフィルタ出力信号、Bモード処理系19あるいはカラードプラ処理系21における検波後の検波出力信号、LOG圧縮出力信号,Bモード処理系座標変換メモリ23あるいはカラードプラ処理系座標変換メモリ25の座標変換出力信号が挙げられる。
尚、受信フィルタ後におけるエコーフィルタ出力信号に対する重み付け加算は、コヒーレントな加算となるが、非線形信号のそれぞれの中心周波数がDCに来るため、位相がそろっていれば加算による悪影響はない。
一方、Bモード処理系19あるいはカラードプラ処理系21における検波後の検波出力信号、LOG圧縮出力信号,Bモード処理系座標変換メモリ23あるいはカラードプラ処理系座標変換メモリ25の座標変換出力信号に対する重み付け加算は、インコヒーレントな加算となるため位相的な問題はない。
また、非線形信号を用いた画像生成がBモード像のみである場合には、非線形信号を生成するためのライン間演算回路17eや位相検波回路17f等の回路を受信回路17ではなくBモード処理系19に設けてもよい。
本発明に係る超音波診断装置の実施の形態を示すブロック図。 図1に示す超音波診断装置の受信回路のブロック図。 図1に示す超音波診断装置の画像合成回路のブロック図。 図1に示す超音波診断装置によって実現される超音波画像収集・合成・表示に渡る一連の処理を説明するためのフローチャート。 図1に示す超音波診断装置によって振幅変調と位相変調とを同時に行って超音波を送受信して処理する方法を説明する図。 図1に示す超音波診断装置により超音波プローブの使用するチャンネル数を制御することにより送信超音波の振幅を変調する方法を説明する図。 図6に示す超音波プローブの使用するチャンネル数を制御する方法で超音波を送信する場合における送信パルスシーケンスの一例を示す図。 図1に示す超音波診断装置において、AMおよびPMにより得られた組織からの非線形信号のスペクトラム。 図1に示す超音波診断装置において、AMおよびPMにより得られた超音波造影剤からの非線形信号のスペクトラム。 図1に示す超音波診断装置において、画素値にBモード信号値Bを使用するか、或いはパワー信号値P及び速度信号値Vを使用するかの決定を行う際に参照される関数テーブルの一例を示す図。 図1に示す超音波診断装置において、画像合成処理に使用されるカラーマップの一例を示した図。 図1に示す超音波診断装置において、画像合成処理に使用されるカラーマップの一例を示した図。 観察者が表示モニタにて観察しうる合成画像(肝臓の例)を説明するための図。 図1に示す超音波診断装置において、各種変調により得られた組織からの非線形信号のスペクトラム。 図1に示す超音波診断装置において、各種変調により得られた超音波造影剤からの非線形信号のスペクトラム。 図1に示す超音波診断装置において、位相と振幅の双方の変調(AMPM)により得られた組織からの非線形信号のスペクトラム。 図1に示す超音波診断装置において、位相と振幅の双方の変調(AMPM)により得られた超音波造影剤からの非線形信号のスペクトラム。
符号の説明
10 超音波診断装置
13 超音波プローブ
15 送信回路
17 受信回路
17a プリアンプ
17b A/D変換器
17c 整相加算回路
17d ラインメモリ
17e ライン間演算回路
17f 位相検波回路
17g エコーフィルタ
19 Bモード処理系
19a 検波回路
19b LOG圧縮回路
19c ライン間合成回路
21 カラードプラ処理系
21a CTB
21b ウォールフィルタ
21c 速度・分散・パワー推定回路
27 画像合成回路
31 制御回路
33 表示モニタ
27a TFDメモリ
27b マルチプレクサ
27c カラーマップメモリ

Claims (4)

  1. 被検体に超音波を送信して生じた同一の走査線からの複数の共通の超音波エコーから前記超音波の振幅を変調して得られる非線形信号および前記超音波の位相を変調して得られる非線形信号をそれぞれ抽出することが可能な送信パルスシーケンスに従って超音波を振幅および位相の少なくとも一方を変化させて被検体に送信する超音波送信手段と、前記超音波の送信により生じた各超音波エコーを受信する超音波受信手段と、前記超音波の振幅を変調して得られる非線形信号および前記超音波の位相を変調して得られる非線形信号を前記複数の共通の超音波エコーから抽出する抽出手段と、前記非線形信号または所要の処理後の非線形信号に対して、少なくとも2つの異なる中心周波数および帯域幅でのフィルタ処理あるいはフィルタ処理と等価の処理を施すフィルタ手段と、前記フィルタ処理後あるいはフィルタ処理と等価の処理後の非線形信号から得られる信号を被検体の深さに応じて重み付け加算する加算手段とを有することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記加算手段は、前記フィルタ処理あるいはフィルタ処理と等価の処理後の非線形信号から得られる速度信号値およびパワー信号値の少なくとも一方並びに前記フィルタ処理後あるいはフィルタ処理と等価の処理後の非線形信号から得られるBモード信号値を被検体の深さに応じて重み付け加算するようにし、重み付け加算により得られた前記Bモード信号値から生成されるBモード画像に、重み付け加算により得られた前記速度信号値から生成される速度表示画像およびパワー信号値から生成されるパワー表示画像の少なくとも一方の画像を合成する画像合成手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 超音波を振幅および位相の少なくとも一方を変化させて被検体に送信する超音波送信手段と、前記超音波の送信により生じた各超音波エコーを受信する超音波受信手段とを備え、前記超音波送信手段は、同一の走査線からの複数の共通の前記超音波エコーから前記超音波の振幅および位相を変調して得られた非線形信号、前記超音波の振幅を変調して得られた非線形信号および前記超音波の位相を変調して得られた非線形信号の少なくとも2つの非線形信号を抽出することが可能な送信パルスシーケンスに従って超音波を送信するようにしたことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 超音波を振幅および位相を変化させて被検体に送信する超音波送信手段と、前記超音波の送信により生じた各超音波エコーを受信する超音波受信手段と、前記超音波の振幅および位相を変調して非線形信号を前記複数の超音波エコーから抽出する抽出手段と、前記非線形信号または所要の処理後の非線形信号に対して、少なくとも2つの異なる中心周波数および帯域幅でのフィルタ処理あるいはフィルタ処理と等価の処理を施すフィルタ手段と、前記フィルタ処理後あるいはフィルタ処理と等価の処理後の非線形信号から得られる信号を被検体の深さに応じて重み付け加算する加算手段とを有することを特徴とする超音波診断装置。
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