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JP2005307531A - 更生管及びその敷設方法 - Google Patents

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光司 金田
Kenji Fujii
謙治 藤井
Takeshi Hasegawa
武司 長谷川
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Shonan Plastic Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】セグメント部材を周方向と管長方向に連結して敷設される更生管において、セグメント部材どうしの連結部分における結合強度の向上及び均一化と水密性の向上を図る。
【解決手段】連結される各セグメント部材1の周方向の連結面である端板104,105の外側面どうしがシートに接着剤を含浸させた接着シート8を介して密着するようにして、セグメント部材1どうしがボルト6とナット7の締め付けで連結されることにより、端板104,105の外側面どうしが全面で接着される。管長方向の連結面どうしも同様に接着シートを介して略全面で接着される。この接着によりセグメント部材1どうしの連結部分(連結面どうしの接合部分)の結合強度が向上すると共に均一になる。また連結部分が連結面の全面に渡って接着シートでシールされるので水密性が格段に向上する。
【選択図】図4

Description

本発明は、下水管などの既設管を更生するために既設管内に敷設される更生管及びその敷設方法に関するものである。
下水管などの既設管を更生するために、既設管内で外径が既設管の内径より少し小さな更生管を組み立てて敷設し、この更生管の外周と既設管の内壁面との隙間に不図示の充填材を充填し硬化させて複合管を構築する既設管の更生方法が下記の特許文献1などにより知られている。更生管は、その単位組み立て部材としてのセグメント部材を更生管の周方向と管長方向に連結して組み立てられる。従来では、セグメント部材どうしの連結は、周方向でも管長方向でもセグメント部材どうしを複数箇所でボルトとナットで締め付けることで行なっている。
なお、セグメント部材の周方向の連結面の一方に凸部、他方に凹部を管長方向に沿って延びるように形成し、また、管長方向の連結面でも一方に凸部、他方に凹部を周方向に沿って延びるように形成し、セグメント部材どうしの連結時に凹部に耐水性及び耐薬品性のシール材を塗布しておいて凹部に凸部を嵌合させることにより、連結部分での水密性を確保する構造が採用されている。
特開2003−286742号公報
しかしながら、従来の構造では、連結されたセグメント部材どうしの連結部分において、周方向でも管長方向でも、ボルトとナットにより締め付けられた複数箇所の部分のそれぞれでは結合強度が強いものの、それらの間の部分では結合強度が弱くなり、結合強度のばらつきが生じてしまい、更生管全体の機械的強度に影響するという問題があった。
また、従来の構造では、シール材はセグメント部材の周方向の連結面で管長方向に沿って延びる凹部と、管長方向の連結面で周方向に沿って延びる凹部に塗布されて、それぞれ線状にシールを行うようになっており、周方向と管長方向の連結面の全面に渡ってシールを行なう訳ではないので、連結部分での水密性の確保が万全であるとは言えなかった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、連結されるセグメント部材どうしの周方向ないし管長方向の連結部分の結合強度を向上すると共に均一にすることができ、さらに連結部分での水密性を向上することもできる更生管及びその敷設方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明による更生管は、
既設管を更生するための更生管用のセグメント部材を更生管の周方向と管長方向に連結して敷設される更生管であって、
連結される各セグメント部材の前記周方向の連結面どうし、及び/又は、前記管長方向の連結面どうしが略全面で接着される(例えば、接着剤を含浸させたシートを介して、或いは、連結面の一方又は両方の略全面に塗布された接着剤により接着される)ことを特徴とする。
また、本発明による更生管の敷設方法は、
既設管を更生するための更生管用のセグメント部材を更生管の周方向と管長方向に連結して更生管を敷設する方法であって、
セグメント部材どうしを前記周方向に連結する前、及び/又は、前記管長方向に連結する前に、一方のセグメント部材の連結方向片側の連結面の略全面に、接着剤を含浸させたシートを貼り付けておき(或いは、一方又は両方のセグメント部材の連結方向片側の連結面の略全面に接着剤を塗布しておき)、セグメント部材どうしをその前記連結面どうしが前記シート(或いは接着剤)を介して密着するようにして連結部材で連結することにより、前記連結面どうしを略全面で接着することを特徴とする。
本発明によれば、更生管において連結される各セグメント部材の周方向の連結面どうし、及び/又は、管長方向の連結面どうしが略全面で接着されるので、周方向及び/又は管長方向において、セグメント部材どうしの連結部分の結合強度を従来より格段に向上させることができると共に、結合強度を均一にすることができ、更生管の機械的強度を向上させることができる。また、周方向及び/又は管長方向の連結部分すなわち連結面どうしの接合部分が接着により連結面の略全面に渡ってシールされるので、連結部分での水密性についても従来より格段に向上させることができるという優れた効果が得られる。
以下、添付した図を参照して本発明の実施の形態を説明する。
本発明の実施例1の更生管は、セグメント部材を周方向並びに管長方向に連結して組み立てられる。更生管の外径は、既設管の内径より所定量小さい値であり、更生管の単位組み立て部材となるセグメント部材1は、図1に示すように、内面板101、側板102,103、端板104,105、及びそれぞれ2枚の補強板106,107を透明なプラスチックで一体成形したブロックとして形成されている。
内面板101は、円周を複数等分する所定角度、例えば5等分する72度分の円弧状に湾曲した所定幅の板として形成されており、その下面が更生管の内周面となり、円弧の周方向が更生管の周方向、幅方向が更生管の管長方向となる。内面板101の周方向の両端部のそれぞれには、セグメント部材1どうしを周方向に連結するための作業を内側から行うための長方形の開口部101aが複数形成されている。
側板102,103は、内面板101の周方向に沿う両側縁のそれぞれに沿ってその全長に渡って形成され、内面板101に対して所定高さで立設されている。側板102,103のそれぞれには、後述する連結部材を管長方向に挿通するための挿通穴102a,103aが周方向に所定間隔で複数(ここでは14個)形成されている。また、図1では図示していないが、後述する図5に示したように、側板102,103のそれぞれの外側面の下端部には、互いにほぼ合致する形状の凸部(凸条)102cと凹部(凹条)103cが内面板101の側縁に沿って、すなわち周方向に沿って側板102,103の全長に渡って延びて形成されている。
端板104,105は、内面板101の周方向の両端で内面板の幅方向に沿う両側縁のそれぞれに沿ってその全長に渡って形成されており、内面板101に対して側板102,103と同じ高さで立設されている。端板104,105には、セグメント部材1どうしを周方向に連結するボルトを挿通するための挿通穴104a,105aが複数箇所に形成されている(図4も参照)。また、図1では図示していないが、図4に示したように、端板104,105のそれぞれの外側面の中間部と下端部に互いにほぼ合致する形状の凹部(凹条)104b,104cと凸部(凸条)105b,105cが端板104,105の幅方向(管長方向)に沿い全幅に渡って延びて形成されている。
補強板106,107は、セグメント部材1全体の機械的強度を補強するものであり、側板102,103の内側で内面板101の円弧の外側に向かって所定高さで立設されている。補強板106,107には、連結部材を管長方向に挿通するための複数の挿通穴106aと切り欠き部107aが側板102,103の挿通穴102a,103aのそれぞれに対応する位置に形成されている。また、側板102,103の内側面と補強板106,107の両側面には、それぞれの変形を防ぐために側方に張り出した小さな直角三角形の凸板103b,106b,107b(側板102の凸板は不図示)が複数箇所に形成され、リブ構造となってセグメント部材1の強度を高めている。
補修すべき既設管の断面形状が円管であるとしたとき、セグメント部材1は、既設管の曲率に応じた曲率を有する外周円と内周円を同心とした円管を管長方向に垂直に所定幅で輪切りに切断し、それを径方向に沿って管長方向に切断して周方向に複数個に分割(好ましくは等分)したときに得られるブロック部材に相当している。
補強板の数、あるいは凸板の数は、要求されるセグメント部材の強度に応じて増減させることができ、強度がある場合には、その一部あるいは全部を省くことができる。また、セグメント部材は、任意の更生部材ないし補修部材として機能するので、図1に示したような円弧型ないし扇型に限定されず、既設管の断面形状、あるいはその大きさ、あるいは既設管の補修箇所に応じて、直方体あるいは直角に丸みを付けて折り曲げた形などにすることもできる。
セグメント部材は、いずれも、管として組み立てたとき管の内周面となる平坦なあるいは既設管の内壁面に応じた所定の曲率で湾曲した内面を有する矩形状の内面板と、内面板の周方向に沿った各側縁部(側辺部)に外側に向けて立設した2つの側板と、内面板の管長方向に沿った各端縁部(端辺部)に外側に向けて立設した2つの端板とをプラスチックで一体に形成した部材であり、必要に応じて強度を高めるための補強板あるいはリブ構造が一体に設けられるものである。内面板、各側板並びに各端板を一体に形成したセグメント部材は、組み立てられる管を管長方向に垂直に所定幅で輪切りに切断し、それを径方向に沿って管長方向に切断して周方向に所定の長さを持つように分割したときに得られるブロック状部材に相当しており、セグメント部材の各側板の外側面は、ブロック状部材の管長方向に垂直に延びる切断面と同じ面で同じ形状となっており、各端板の外側面は、ブロック状部材の管長方向に延びる切断面と同じ面で同じ形状となっており、内面板の内面は、ブロック状部材の管内面に対応する面と同じ面で同じ形状となっている。
このような構成の各セグメント部材の各端板の外側面を互いに密着させ、各内面板の内面が均一な面となるようにセグメント部材を順次周方向に連結すると、周方向に閉じた所定の短い長さの管が組み立てられ、また、各セグメント部材の各側板の外側面を互いに密着させ、各内面板の内面が均一な面となるようにセグメント部材を管長方向に順次連結することにより、均一で隙間のない内壁面を有する更生管を組み立てることができる。
以上の構造からなるセグメント部材1を更生管の周方向並びに管長方向に連結して更生管を組み立てるが、本実施例では、図2に示す接着シート8及び9を用いて、連結されるセグメント部材1どうしの周方向の連結面どうし、及び管長方向の連結面どうしを接着する。
接着シート8,9は、例えばガラス繊維や炭素繊維などからなるシート本体に接着剤を含浸させたもので、詳しく図示していないが、表面と裏面の全面にプラスチックフィルムを貼り付けたものとする。接着剤としては、例えば不飽和ポリエステル樹脂やエポキシ(メタ)アクリレート樹脂などのラジカル重合型熱硬化性樹脂と、ベンゾイン誘導体やベンジルケタール類などの光重合開始剤からなる紫外線硬化型接着剤が好ましい。これは、組み立て作業の都合に応じて組み立て作業者が所望の時に接着剤を硬化させることができるからである。時間の経過に伴って硬化する自己硬化型接着剤では、硬化時間によって組み立て作業が束縛されてしまう。加熱硬化型接着剤では既設管内での加熱が困難である。但し、紫外線硬化型接着剤に限らないことは勿論である。
接着シート8は、セグメント部材1の周方向の連結面である端板104,105の外側面に対応した長方形に形成され、挿通穴104a,105aに対応して周方向連結用のボルトを挿通するための穴8aが複数箇所に形成されている。そして接着シート8は、不図示の裏面側のプラスチックフィルムを剥がして矢印のように端板104の外側面あるいは端板105の外側面に貼り付けることができ、ここで後述する図4に示すように、接着シート8が端板104の凹部104b,104cの表面を含む外側面の全面、あるいは端板105の凸部105b,105cの表面を含む外側面の全面を覆うことができるように接着シート8の形状、寸法が設定されている。
接着シート9は、セグメント部材1の管長方向の連結面である側板102,103の外側面に対応した円弧形状の帯状に形成され、挿通穴102a,103aに対応して後述する連結部材を挿通するための穴9aが複数箇所に形成されている。そして接着シート9は、裏面側のプラスチックフィルムを剥がして側板102あるいは103の外側面に貼り付けることができ、ここで後述する図5に示すように、接着シート9が側板102の凸部102cの表面を含む外側面の略全面(凹んだ上端部を除く)、あるいは側板103の凹部103cの表面を含む外側面の略全面を覆うことができるように接着シート9の形状、寸法が設定されている。
次に、既設管内で更生管をセグメント部材1から組み立てて敷設する敷設方法の詳細を説明する。
まず、既設管にセグメント部材1を搬入し、図3に示すように、周方向に順次連結していく。但し、この連結の前に、連結するセグメント部材1どうしの一方のセグメント部材1の端板104又は105の外側面に対して、図2の接着シート8を前述したように裏面側のプラスチックフィルムを剥がして外側面の全面を覆うように貼り付けておき、連結の直前にその表面側のプラスチックフィルムを剥がしておく。
周方向の連結は、図4に詳細に示すように、接着シート8を介して、各セグメント部材1の凹部104b,104cと凸部105b,105cを嵌合させることにより、各セグメント部材1を各内面板101の内面が同一面となるように位置決めし、また各側板102の外側面が同一面となり、各側板103の外側面がそれぞれ同一面となるように、位置決めして、各セグメント部材1の端板104と105の外側面どうしを密着させ、内面板101の開口部101aからボルト6を挿通穴104a、105aと図2に示した穴8aに挿通させてナット7を螺合させ、両端板104、105を締め付けることにより行う。なお、連結が終了したら、各開口部101aを蓋(不図示)などにより密閉する。
このようにしてセグメント部材がリング環となるまで、あるいは既設管の形状に応じて他の形状となるまで所定数のセグメント部材を周方向に連結したら、図3に示すように、連結された周方向の各セグメント部材1に対して他のセグメント部材1’を管長方向に連結し、更生管を組み立てる。
但し、この連結の前に、連結するセグメント部材1,1’の一方の側板102又は103の外側面に対して、図2の接着シート9を先述したように裏面側のプラスチックフィルムを剥がして外側面のほぼ全面を覆うように貼り付けておき、連結の直前にその表面側のプラスチックフィルムを剥がしておく。
管長方向の連結は、図5に示したように、一端がねじ部11aとなり、このねじ部11aと螺合するねじ穴11dを形成したナット部11cが他端となった両端部をロッド11bで一体結合した金属からなる連結部材11を用いて行われる。
図5で、右側の連結部材11は、すでに、一点鎖線で示された他の連結部材のナット部11cに結合されていてセグメント部材1と係止されセグメント部材1に固定されているものとする。この状態で、他のセグメント部材1’をこのセグメント部材1と連結するには、まず、両セグメント部材1,1’を位置合わせして、セグメント部材1の側板102から突出しているナット部11cをセグメント部材1’の側板103の挿通穴103aに嵌合させ、接着シート9を介して、セグメント部材1,1’の凸部102cと凹部103cを嵌合させて側板102,103の外側面どうしを密着させる。
続いて、連結部材11’をセグメント部材1’の側板102の挿通穴102aより挿通して、そのねじ部11a’を連結部材11のナット部11cのねじ穴11dにねじ込む。連結部材11’のナット部11c’がセグメント部材1’の補強板106に当接するまでねじ込むと、連結部材11’がセグメント部材1’と係止する。このとき、ナット部11c’がセグメント部材1’の補強板106を締め付けるので、セグメント部材1’と連結部材11’の係止が確実に行われ、連結部材11’がセグメント部材1’に固定されるとともに、両セグメント部材1と1’の連結が行われる。各セグメント部材の連結は、1セグメント当たり例えば4本の連結部材を用いて行われるので、両セグメント部材1、1’は管長方向に強固に連結される。
また、図5においてセグメント部材1が管長方向で最初のセグメント部材であるときには、図示したような連結部材を用いることができないので、何らかの形でナット部11cがセグメント部材1に固定できるような固定部材を連結部材として用いるようにする。
以上のようにして、図6に示すように既設管4内でセグメント部材1どうしを、周方向並びに管長方向に順次連結して更生管3として組み立て、更生管3を敷設することができる。
なお、接着シート8,9の接着剤を紫外線硬化型とした場合には、組み立て作業の都合に応じて、例えば、管長方向への連結をある程度の長さ行なう毎に、あるいは全ての連結が終了した後など都合のよいときに、連結された各セグメント部材1どうしの間の接着シート8,9部分に紫外線を照射し、接着シート8,9の接着剤を硬化させて、連結された各セグメント部材1の端板104,105の外側面どうし、及び側板102,103の外側面どうしを接着させる。また、接着剤を自己硬化型とした場合には、時間の経過に伴って自然に硬化して接着がなされることは勿論である。
以上のようにして更生管3の敷設が完了したら、既設管4と各セグメント部材1との間の隙間に、不図示のグラウト剤を充填し、硬化させて複合管として既設管4と一体化させる。なお、図6では連結されたセグメント部材1は、単なるブロック状の形として簡略化して示してあり、連結部材11を図示したセグメント部材1も、その補強板は一枚しか図示していない。また、接着シート8,9も図示していない。また他の連結部材11の挿通位置が一点鎖線で図示されている。なお、図6では、各セグメント部材1は、管長方向に各端板を揃えて連結されているが、端板の位置をずらせて(オフセットさせて)連結させることもできる。また、セグメント部材1の1つ当たりの連結部材11の挿通本数は4本に限らないことは勿論である。
以上では、セグメント部材を既設管の管長方向の片側のみに順次連結したが(片側連結)、管長方向の両側に順次連結させる(両側連結)こともできる。この場合には、セグメント部材を両側から組み立てることができるので、敷設時間を短縮することができる。
以上のような実施例1によれば、敷設された更生管3において、図4のように、連結された各セグメント部材1どうしの周方向の連結面(端板104,105の外側面)どうしがボルト6とナット7の締め付けにより結合された上に接着シート8を介して全面で接着され、図5のように、管長方向の連結面(側板102,103の外側面)どうしも連結部材11の締め付けにより結合された上に接着シート9を介して略全面で接着されるので、セグメント部材1どうしの連結部分の結合強度を従来より格段に向上させることができると共に、周方向にも管長方向にも結合強度のばらつきをなくして結合強度を均一にすることができ、更生管の機械的強度を向上させることができる。また、セグメント部材1どうしの周方向の連結部分(連結面どうしの接合部分)が接着シート8によって凹部104b,104cと凸部105b,105cの嵌合部分を含めて連結面の全面に渡ってシールされ、管長方向の連結部分も接着シート9によって凸部102cと凹部103cの嵌合部分を含めて連結面の略全面に渡ってシールされるので、連結部分での水密性についても従来より格段に向上させることができる。
実施例1では、連結される各セグメント部材1の周方向の連結面どうし及び管長方向の連結面どうしを接着シート8,9により接着するものとしたが、接着剤のみにより接着するようにしてもよい。この場合、セグメント部材1どうしを周方向に連結する前(直前が好ましい)に、一方または両方のセグメント部材1の端板104又は105の外側面の全面(凹部104b,104c又は凸部105b,105cの表面を含む)に接着剤を塗布しておき、この接着剤を介してセグメント部材1どうしの端板104,105の外側面どうしを密着させて、セグメント部材1どうしをボルト6とナット7の締め付けで連結することにより、端板104,105の外側面どうしを全面で接着する。
また、セグメント部材1どうしを管長方向に連結する前に、一方または両方のセグメント部材1の側板102又は103の外側面の略全面(凸部102c又は凹部103cの表面を含む)に接着剤を塗布しておき、この接着剤を介してセグメント部材1どうしの側板102,103の外側面どうしを密着させて、セグメント部材1どうしを連結部材11の締め付けで連結することにより、側板102,103の外側面どうしを略全面で接着する。
なお、ここで使用する接着剤は紫外線硬化型でもよいが、1液性ないし2液性の自己硬化型のものでもよい。2液性の場合は接着剤の樹脂と硬化剤を混合させながら塗布する手段が必要なことは勿論である。
このような実施例2によれば、実施例1に比べて更生管の組み立ての作業性は悪くなるが、接着シート8,9が不要で接着剤のみを用意すればよいので、コストが安くなるという利点がある。結合強度と水密性に関わる効果は実施例1と同様である。
なお、以上に説明した実施例では、連結する各セグメント部材1の周方向の連結面どうしと、管長方向の連結面どうしを共に接着するものとしたが、更生管及びセグメント部材の形状や組み立て作業の都合などによって、周方向の連結面どうしだけを接着する、或いは管長方向の連結面どうしだけを接着するものとしてもよい。
本発明の実施例における更生管のセグメント部材の概略構成を一部省略し、一部を断面にして示した斜視図である。 接着シートと、これをセグメント部材に貼り付ける様子を示した斜視図である。 セグメント部材を周方向並びに管長方向に組み立てる状態を示した斜視図である。 セグメント部材どうしを周方向に連結した状態を示す連結部の周方向に沿った縦断面図である。 セグメント部材どうしを連結部材により管長方向に連結した状態を示す管長方向に沿った径方向の断面図である。 既設管内でセグメント部材を連結して更生管を組み立てた状態を示す一部波断斜視図である。
符号の説明
1 セグメント部材
3 更生管
4 既設管
6 セグメント部材の周方向連結用のボルト
7 周方向連結用のナット
8,9 接着シート
11 管長方向連結用の連結部材
101 内面板
102,103 側板
104,105 端板
106,107 補強板

Claims (8)

  1. 既設管を更生するための更生管用のセグメント部材を更生管の周方向と管長方向に連結して敷設される更生管であって、
    連結される各セグメント部材の前記周方向の連結面どうし、及び/又は、前記管長方向の連結面どうしが略全面で接着されることを特徴とする更生管。
  2. 前記連結される各セグメント部材の前記周方向の連結面どうし、及び/又は、前記管長方向の連結面どうしのそれぞれに互いに嵌合する嵌合部が形成され、接着される連結面どうしは前記嵌合部の表面を含めて略全面で接着されることを特徴とする請求項1に記載の更生管。
  3. 前記連結される各セグメント部材の前記周方向の連結面どうし、及び/又は、前記管長方向の連結面どうしが接着剤を含浸させたシートを介して略全面で接着されることを特徴とする請求項1または2に記載の更生管。
  4. 前記シートとして、各セグメント部材を前記周方向に連結するための連結部材を挿通する穴を形成したシート、及び/又は、各セグメント部材を前記管長方向に連結するための連結部材を挿通する穴を形成したシートを用いることを特徴とする請求項3に記載の更生管。
  5. 前記シートに含浸させる接着剤は紫外線硬化型接着剤であることを特徴とする請求項3または4に記載の更生管。
  6. 前記連結される各セグメント部材の前記周方向の連結面どうし、及び/又は、前記管長方向の連結面どうしが当該連結面の一方又は両方の略全面に塗布された接着剤により接着されることを特徴とする請求項1または2に記載の更生管。
  7. 既設管を更生するための更生管用のセグメント部材を更生管の周方向と管長方向に連結して更生管を敷設する方法であって、
    セグメント部材どうしを前記周方向に連結する前、及び/又は、前記管長方向に連結する前に、一方のセグメント部材の連結方向片側の連結面の略全面に、接着剤を含浸させたシートを貼り付けておき、セグメント部材どうしをその前記連結面どうしが前記シートを介して密着するようにして連結部材で連結することにより、前記連結面どうしを略全面で接着することを特徴とする更生管の敷設方法。
  8. 既設管を更生するための更生管用のセグメント部材を更生管の周方向と管長方向に連結して更生管を敷設する方法であって、
    セグメント部材どうしを前記周方向に連結する前、及び/又は、前記管長方向に連結する前に、一方又は両方のセグメント部材の連結方向片側の連結面の略全面に接着剤を塗布しておき、セグメント部材どうしをその前記連結面どうしが前記接着剤を介して密着するようにして連結部材で連結することにより、前記連結面どうしを略全面で接着することを特徴とする更生管の敷設方法。
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