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JP2005306770A - 口腔内速崩壊型製剤及びその製造方法 - Google Patents

口腔内速崩壊型製剤及びその製造方法 Download PDF

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JP2005306770A JP2004125030A JP2004125030A JP2005306770A JP 2005306770 A JP2005306770 A JP 2005306770A JP 2004125030 A JP2004125030 A JP 2004125030A JP 2004125030 A JP2004125030 A JP 2004125030A JP 2005306770 A JP2005306770 A JP 2005306770A
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Tatsuya Ishikawa
石川  達也
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Toa Eiyo Ltd
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Toa Eiyo Ltd
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Abstract

【課題】特殊な工程、設備及び機器を必要とせず、良好な服用感、適度な硬度と優れた崩壊性を併せ持った口腔内速崩壊型製剤を提供すること。
【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)ヒドロキシプロピルスターチ 40〜80質量%、
(B)噴霧乾燥により得られたD−マンニトール 15〜50質量%、
(C)生理活性成分
を含有する口腔内速崩壊型製剤、及びその製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、口腔内で容易にかつ速やかに崩壊するように製された錠剤(以下、「口腔内速崩壊型製剤」と称する。)及びその製造方法に関する。
錠剤は、医薬品の経口投与剤形として最も多く用いられている剤形である。錠剤は、「計数調剤ができる」、「携帯に便利である」などの利点がある反面、「嚥下力の弱い高齢患者や小児には飲みにくい」、「服用には水が必要である」などの欠点がある。従って、口腔内で速やかに崩壊・溶解する錠剤であれば、服用時に水も必要とせず、嚥下能力の低下している患者にも簡単に服用することが可能である。このような錠剤は口腔内速崩壊型製剤と呼ばれ、健康な成人男子の口腔内の唾液中で30秒以内に完全に崩壊することが実用上好ましいと考えられている。一般に、錠剤の硬度と崩壊性は互いに相反する関係にあり、崩壊性を高めるためには硬度を低下させなければならない。
しかしながら、錠剤硬度は、製造包装及び流通過程、更には服用時の包装からの取り出しなどにおいて重要な要素である。硬度が不充分な錠剤は各過程においてその形状を維持することができず、取り扱いにくいばかりか計数調剤時に用量の正確さを欠くこととなる。製造や輸送の過程において錠剤に破損を生じず、実用上支障のないものとするためには、一般的には29.4N以上の硬度が必要であるとされている。そのため、適度な硬度及び優れた崩壊性を持つ口腔内速崩壊型製剤の製造方法の開発が望まれている。
適度な硬度と崩壊性を有する口腔内速崩壊型製剤の製造方法としては、PTP(Press Through Package)のブリスターに薬物、糖類及びゲル化剤の懸濁液を充填し、凍結乾燥又は減圧乾燥により水分を除去し、ブリスター内で錠剤を成形する方法が知られている(特許文献1及び2参照)。また、水で造粒した糖類を主体とする湿潤顆粒を圧縮、乾燥する方法(特許文献3参照)、粒子表面に湿潤程度の水分を含む混合物を打錠する方法(特許文献4参照)が報告されており、これらの方法は湿製法として一般に知られている。更に、糖類を主体とし、水溶性結合剤を添加した粉体を低圧で圧縮成型した後、加湿下に錠剤を置いて湿潤させ、これを乾燥させて口腔内速崩壊型製剤を製造する方法(特許文献5及び6参照)、ポリエチレングリコールなどの水溶性融解性結合剤を添加した粉体を低圧で圧縮成型した後、結合剤の融点より高い温度で融解させ、次いで水溶性融解性結合剤を凝固させることにより強度を向上させた錠剤の製造方法(特許文献7参照)が開示されている。最近では、非晶質の綿菓子状物のシェアーフォームマトリックスを流動性に優れた粒として錠剤に形成する方法(特許文献8〜10参照)も開示されている。しかし、これらの製造方法は特殊な工程、設備及び機器を必要とするため、製造コストが高くなるという問題があった。
更に、生理活性成分を成型性の良い結晶セルロースや低置換度ヒドロキシプロピルセルロースと混合し、低圧縮力(100〜300kgf)で圧縮成型する方法(特許文献11参照)、生理活性成分を結晶セルロース、乳糖、カンテン末及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース又はヒドロキシプロピルスターチと混合して圧縮成型する方法(特許文献12参照)が開示されている。これらの方法では、通常の設備・機器を利用して製造可能であるが、水に不溶性な繊維状の成分を組成物中に多く含むことから、口腔内で違和感を生じさせ、服用感が損なわれるという欠点がある。
一方、噴霧乾燥により得られたD−マンニトール(91重量%)、崩壊剤としてクロスポピドン(5重量%)及び活性成分を混合し、圧縮圧力6000Nのロータリー打錠機で成型することにより、錠剤硬度37.1N、崩壊時間19.1秒の口腔内速崩壊型製剤を製造する方法が開示されている(特許文献13参照)。また、当該文献には、崩壊剤の好適な例として、ヒドロキシプロピルセルロースも挙げられているが、崩壊剤の配合量は、口腔内速崩壊型製剤中、約0.1〜30重量%程度が好ましいとされている。
特開昭53−44619号公報 国際公開第93/12769号パンフレット 国際公開第93/15724号パンフレット 特開平5−271054号公報 特開平8−291051号公報 特開平9−48726号公報 国際公開第93/13758号パンフレット 国際公開第95/34290号パンフレット 国際公開第95/34293号パンフレット 特開平8−38138号公報 特開平9−48726号公報 特開2000−119175号公報 国際公開第02/069934号パンフレット
従って本発明の目的は、特殊な工程、設備及び機器を必要とせず、良好な服用感、適度な硬度と優れた崩壊性を併せ持った口腔内速崩壊型製剤及びその製造方法を提供することにある。特に、実用性の点から、口腔内で25秒以内に崩壊する崩壊性と30N以上の硬度を有する口腔内速崩壊型製剤を提供する。
本発明者らは、斯かる実情に鑑み、口腔内で速やかな崩壊性と良好な服用感を保持しつつ、実用上問題のない硬度を有する口腔内速崩壊型製剤について鋭意検討した結果、生理活性成分にヒドロキシプロピルスターチ及び特定のD−マンニトールを特定量配合することにより、上記要求を満たす口腔内速崩壊型製剤が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は 次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)ヒドロキシプロピルスターチ 40〜80質量%、
(B)噴霧乾燥により得られたD−マンニトール 15〜50質量%、
(C)生理活性成分
を含有する口腔内速崩壊型製剤を提供する。
本発明はまた、ヒドロキシプロピルスターチ、噴霧乾燥により得られたD−マンニトール、生理活性成分及び崩壊剤を混合し、圧縮成型することを特徴とする口腔内速崩壊型製剤の製造方法を提供する。
本発明の口腔内速崩壊性製剤は、口腔内において、25秒内、好ましくは15秒程度で完全に崩壊する速やかな崩壊性と、製造や輸送の過程において破損を生じない実用上充分な硬度を有し、しかも適度な甘味、冷涼感、滑らかな口解け等の優れた服用感を有する。
また、40〜80質量%のヒドロキシプロピルスターチ及び15〜50質量%の噴霧乾燥により得られたD−マンニトールを含む本発明の口腔内速崩壊型製剤は、30質量%のヒドロキシプロピルスターチを配合した口腔内速崩壊型製剤と比較して、速やかな崩壊性と優れた服用感を有する。
更に、本発明の口腔内速崩壊性製剤は、市販の原料から一般的な機器・工程により製造できるため、従来の製造方法と比較して製造コストの面からも有利である。
本発明の口腔内速崩壊型製剤に使用するヒドロキシプロピルスターチ(以下、「HPS」と称する。)としては、通常市販される医薬品添加用の水溶性HPSを使用することができる。HPSは、結合剤・賦形剤として一般に使用されるヒドロキシプロピルセルロース(以下、「HPC」と称する。)と異なり、粒子の形状が球状に近く、比較的な滑らかな表面を有するため、製剤の服用時に滑らかな口解けや打錠原末に良好な流動性を付与することができる。また、HPSの含有量は、口腔内速崩壊型製剤の充分な硬度と優れた崩壊性の点から、本発明の口腔内速崩壊型製剤1錠剤中、40〜80質量%であり、45〜70質量%が好ましく、特に45〜65質量%が好ましい。
D−マンニトールは、通常、圧縮成型を受けると、臼壁面との摩擦を助長し、打錠原料の流動性の低下などを招くことが知られている。そのため、平均粒子径を小さくするなどの方法により、成型性、流動性等の物性を改良したD−マンニトールが知られている。このようなD−マンニトールの製造法としては、例えば、特開昭61−85330号公報に記載の噴霧乾燥法、国際公開第97/47287号パンフレットに記載のハンマーミル、ジェットミル等を用いる微粉砕法、特開2001−10979号公報に記載の転動造粒法などが挙げられる。
このような改良D−マンニトールのうち、本発明においては、噴霧乾燥により得られたD−マンニトールを使用する。噴霧乾燥により得られたD−マンニトールは、D−マンニトールが元来有する甘味と冷涼感に加え、通常のD−マンニトールに比べて滑らかな表面を有し、服用感の点で好ましい。また、噴霧乾燥により得られたD−マンニトールをHPSと組み合わせて使用することにより、打錠原料に更に良好な流動性を付与し、製造面で有利である。本明細書において、「噴霧乾燥により得られたD−マンニトール」(以下、「噴霧乾燥D−マンニトール」と称する。)とは、D−マンニトールの溶液及び/又は懸濁液をスプレイ乾燥して得られたものをいう。
噴霧乾燥D−マンニトールは、75〜300ミクロンの質量中位径(a mass median particle diameter)、25〜45度の安息角、0.35〜0.75g/mlのルーズ密度(loose density)及び0.45〜0.85g/mlのタップ密度(tapped density)を有するものが好ましく、より好ましくは75〜300ミクロンの質量中位径、25〜40度の安息角、0.40〜0.60g/mlのルーズ密度及び0.50〜0.75g/mlのタップ密度を有するもの、特に75〜250ミクロンの質量中位径、約31度の安息角、約0.51g/mlのルーズ密度及び約0.60g/mlのタップ密度を有するものが好ましい。このような噴霧乾燥D−マンニトールは、例えば、国際公開第97/39739号パンフレットに記載の方法に準じて製造することができる。
ここで、「質量中位径」とは、粉体の粒径分布において、ある粒径より大きい粒子の質量合計が全粉体の質量の50%を占めるときの粒径をいう。粒径分布は、ふるい分け法、光散乱/回折法、沈降法、電気抵抗試験法などにより測定することができる。「安息角」は、粉体を漏斗状のものから水平面に静かに落下堆積させた時に、水平面上にできる円錐状の堆積物の側面傾斜が水平面とつくる角度を表し、ISO4324に定義される方法で測定することができる。「ルーズ密度」及び「タップ密度」は、いずれも粉体の見掛け密度を示す。「ルーズ密度」は、一定容量の容器に粉体試料を加え、粉体表面を擦り切って秤量した時の粉体試料の重さを容器の内容量で除した数値をいい、DIN EN ISO60に定義された方法により測定することができる。「タップ密度」は、容器中に粉体試料を加える段階で、容器を規定回数タッピングし、粉体が容器内により蜜に充填されるようにして求めた見掛け密度をいい、DIN EN ISO787-11の中で定義した方法によって測定することができる。
噴霧乾燥D−マンニトールは、その物性を改善するために、更に、D−マンニトール以外の糖アルコールを糖アルコール全量に対して0.1〜20質量%含有してもよい。噴霧乾燥D−マンニトール中のD−マンニトール以外の糖アルコールの含有量は、0.5〜2.0質量%が好ましく、約1質量%が特に好ましい。D−マンニトール以外の糖アルコールとしては、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール等が挙げられ、ソルビトールが好ましい。
このような噴霧乾燥D−マンニトールとしては、メルク株式会社からパーテック M−200の商品名で市販されている。
噴霧乾燥D−マンニトールの含有量は、本発明の口腔内速崩壊型製剤1錠中、15〜50質量%であり、20〜50質量%が好ましく、特に20〜40質量%が好ましい。また、本発明の口腔内速崩壊型製剤におけるHPS(A)の含有量と噴霧乾燥D−マンニトール(B)の含有量の比[(A)/(B)]は、製剤に充分な硬度と優れた崩壊性を付与する点から、1以上であり、1〜3が好ましく、特に1.3〜2.3が好ましい。
本発明の口腔内速崩壊型製剤には、更に、崩壊剤として、クロスポピドン又は低置換度HPC、好ましくはクロスポピドンを含有させることができる。崩壊剤の含有量は、本発明の口腔内速崩壊型製剤1錠中、3〜15質量%が好ましく、特に5〜10質量%が好ましい。
本発明の口腔内速崩壊型製剤には、更にまた、上記成分以外に圧縮成型性及び崩壊性に影響しない範囲で、錠剤の製造に通常使用される種類の添加剤を加えてもよい。このような添加剤としては、例えば、滑沢剤、矯味剤、甘味剤、香料、着色料などが挙げられる。
滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、タルク、ショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。矯味剤としては、クエン酸、リンゴ酸、アジピン酸、アスコルビン酸等が挙げられる。甘味剤としては、アスパルテーム、サッカリン、グリチルリチン、還元麦芽糖水あめ等が挙げられる。香料としては、パイナップル、ミント、メントール、レモン、オレンジ等が挙げられる。着色料としては、黄色三二酸化鉄、赤色三二酸化鉄、タール系色素などが挙げられる。なお、これらの添加剤は、単独で又は二種類以上を組み合わせて使用することができ、更に、製造工程のいずれの段階において添加してもよい。
本発明の口腔内速崩壊型製剤に用いる生理活性成分としては、経口投与を目的とするものであれば特に制限されないが、例えば、中枢・末梢神経用薬、循環器用薬、呼吸器官用薬、消化器官用剤、血液用薬、抗ヒスタミン薬、糖尿病用薬、抗真菌薬、抗生物質、ビタミン類などが挙げられる。
中枢・末梢神経用薬としては、例えば、エスタゾラム、ニトラゼパム、フェノバルビタールナトリウム等の催眠鎮静薬;クロルジアゼポキシド、ジアゼパム等の抗不安薬;塩酸クロルプロマジン、レセルピン等の精神神経用剤;塩酸トリヘキシフェニジル、カルビドパ、ペルゴリド、レボドパ等の抗パーキンソン薬;アスピリン、アミノピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ケトプロフェン、エテンザミド、塩酸ジフェンヒドラミン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸メチルエフェドリン、塩酸フェニルプロパノールアミン、セラペプターゼ、塩化リゾチーム、トルフェナム酸、フルフェナム酸、メフェナム酸、ジクロフェナクナトリウム、サリチルアミド、インドメタシン、ペンタゾシン、ノスカピン、ブコローム、リン酸ジヒドロコデイン等の解熱鎮痛消炎薬;メトカルバモール等の骨格筋弛緩薬;塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸パパベリン、臭化水素酸スコポラミン等の鎮痙薬などが挙げられる。
循環器用薬としては、例えば、アミノフィリン、塩酸エチレフリン、カフェイン、ジゴキシン、ドカルパミン、ピモベンダン等の強心薬;塩酸アミオダロン、塩酸カルテオロール、塩酸プロカインアミド、塩酸プロパフェノン、塩酸プロプラノロール、ピンドロール等の不整脈用薬;アセタゾラミド、イソソルビド、クロルタリドン、スピロノラクトン、トリクロルメチアジド、フロセミド等の利尿薬;ニフェジピン、塩酸デラプリル、カプトプリル、塩酸ラベタロール、カルベジロール、臭化ヘキサメトニウム、塩酸ヒドララジン、メチルドパ等の血圧降下薬;塩酸フェニレフリン、塩酸ミドドリン、メシル酸ジヒドロエルゴタミン等の血管収縮薬;一硝酸イソソルビド、塩酸エタフェノン、塩酸ジラゼプ、硝酸イソソルビド、トラピジル、ニコランジル、ニソルジピン、ニトレンジピン、ニトログリセリン、ニフェジピン、ベシル酸アムロジピン、塩酸カルボクロメン、モルシドミン、塩酸ベラパミル等の冠血管拡張薬;イノシトールヘキサニコチネート、塩酸イソクスプリン、シンナリジン、ヘプロニカート等の末梢血管拡張薬;クロフィブラート、コレスチミド、プロボコール、プラバスタチン、シンバスタチン等の高脂血症用薬などが挙げられる。
呼吸器官用薬としては、例えば、デキストロメトロファン、コデインホスフェート等の鎮咳剤;L−塩酸メチルシステイン、塩酸アンブロキソール、塩酸ブロムヘキシン等の去痰剤;アルブテロール、プロカテロール、テオフィリン等の気管支拡張用薬などが挙げられる。
消化器官用薬としては、例えば、オメプラゾール、ランソプラゾール、シメチジン,ファモチジン、塩酸ピレンゼピン、塩酸ロキサチジンアセタ−ト等の消化性潰瘍用薬;ジアスターゼ等の健胃薬;炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム等の制酸剤;塩酸セトラキサート、ゲファルナート等の粘膜保護剤;ビサコジル、ピコスルファートナトリウム等の下剤;ロペラミド、5−アミノサリチル酸、スルファサラジン等の止しゃ剤;塩酸イトプリド、シサプリド、メトクロプラミド、マレイン酸トリメブチン等の消化管運動賦活薬などが挙げられる。
血液用薬としては、例えば、ワルファリンカリウム等の血液凝固阻止剤;イコサペント酸エチル、塩酸サルポグレラート、塩酸チクロピジン、シロスタゾール等の抗血小板用薬などが挙げられる。
抗ヒスタミン薬としては、例えば、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、フマル酸クレマスチン、メキタジン、塩酸プロメタジンなどが挙げられる。
糖尿病用薬としては、例えば、アカルボース、アセトヘキサミド、トルブタミド、デスモプレッシン、グリメピリド、グリピジド、フェンホルミン、ジルクラジド、グリベンクラミド、トルブタミド、ボグリボーズなどが挙げられる。
抗真菌薬としては、エノキサシン、スパルフロキサシン、塩酸キニーネ、アシクロビル、ビダラビン、イソニアジド、塩酸エタンブトールなどが挙げられる。
抗生物質としては、例えば、セファレキシン、アモキシシリン、塩酸ピブメシリナム、塩酸セフォチアム等のセフェム系、ペネム系、カルバペネム系、マクロライド系、アミノグリコシド系、ニューキノロン系、ポリペプチド系抗生物質などが挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、パルミチン酸レチノール等のビタミンA;ジベンゾイルチアミン、フルスルチアミン塩酸等のビタミンB1;酪酸リボフラビン等のビタミンB2、塩酸ピリドキシン等のビタミンB6、酢酸ヒドロキソコバラミン等のビタミンB12;アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム等のビタミンC;アルファカルシドール等のビタミンD;酢酸d−α−トコフェロール等のビタミンE;フィトナジオン、メナトテレン等のビタミンK;ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、葉酸などが挙げられる。
上記生理活性成分は、遊離体又は薬学的に許容される塩として使用することができる。このような塩としては、例えば、無機酸(例えば、塩酸、硝酸、臭化水素酸、硫酸);有機酸(例えば、コハク酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、フマル酸、乳酸、トリフルオロ酢酸);無機塩基(例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属);有機塩基化合物(例えば、トリエチルアミン等の有機アミン類、アルギニン等の塩基性アミノ酸類)などとの塩が挙げられる。また、上記生理活性成分は、単独又は二種以上を組み合わせて使用することができる。上記生理活性成分の含有量は、活性成分の種類や投与量により異なるが、本発明の口腔内速崩壊型製剤1剤中、0.1〜25質量%が好ましく、特に0.1〜10質量%が好ましい。
圧縮成型方法としては特に制限されないが、簡便性及び造粒する際の安定性の点から、直接打錠法が好ましい。直接打錠法による場合、打錠成形機としては、ロータリー型打錠機、単発型打錠機など通常使用されるものを用いることができる。また、3.92〜7.84kNの圧縮力で成型するのが好ましい。また、本発明の口腔内速崩壊型製剤に滑沢剤を添加する場合には、外部滑沢式打錠機を使用してもよい。本発明の製造方法で得られる錠剤の形態は、特に限定されず、例えば、普通R面、糖衣R面、隅角平面、隅丸平面、二段R面等の面形を有する円形状又は各種異形状のいずれでもよい。また、当該錠剤は、割線を入れた分割錠とすることもできる。更に、2層以上の多層錠剤でもよい。
本発明の口腔内速崩壊型製剤は、錠剤硬度が30N以上、口腔内崩壊型時間が25秒以内であるのが好ましく、特に錠剤硬度が30〜80N、口腔内崩壊時間が25秒以内であるのが好ましい。ここで、錠剤硬度及び口腔内崩壊時間は後記実施例で示した方法により測定できる。
以下に、実施例、参考例及び比較例を挙げて本発明を詳述するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
尚、参考例1〜10の製剤は、本発明の口腔内速崩壊性製剤の各成分のうち、生理活性成分を添加せず製造したものである。
実施例1〜5
下記表1に示す本発明の口腔内速崩壊型製剤を製造し、これを使用したときの錠剤硬度、口腔内崩壊時間及び服用感について評価した。結果を表1に示す。
(製法)表1記載の各成分を混合して打錠末とし、万能引張り試験機オートグラフ(島津製作所社製、オートグラムAG−I型)を用いて、圧縮力4.41kNで径8mm、質量200mgの錠剤を得た。実施例3及び4については、打錠末とした後、ロータリー型打錠機(畑鐵工所社製、HT−AP6)を圧縮力600kgf(5.88kN)で用いて、径8mm、質量200mgの錠剤を得た。
(評価方法)
(1)打錠末の流動性と杵臼への付着性
打錠時に打錠末の流動性と杵への付着性を目視で観察し評価した。
(2)錠剤硬度
錠剤の直径方向の破壊強度を錠剤物性測定装置(菊水製作所社製、TM3−3)を用いて測定した。測定は5錠行い、その平均値により評価した。
(3)口腔内崩壊時間
健康な成人男子に、本発明の口腔内速崩壊型製剤を水なしで口腔内に含ませ、口腔内の唾液のみで完全に崩壊・分散するまでの時間を測定した。試験は3人で行い、その値の平均値により評価した。
(4)服用感
口腔内崩壊時間の測定時に合わせて服用感を以下の4段階で評価した。
・評価基準
×:唾液のみでは服用困難
△:唾液のみで服用可能だが、食感、味などに問題あり
○:唾液のみで服用可能であり、食感、味などに問題なし
◎:唾液のみで服用可能であり、食感、味などが好ましく感じる
Figure 2005306770
参考例1〜10
下記表2に示す口腔内速崩壊型製剤を製造し、これを使用したときの錠剤硬度、口腔内崩壊時間及び服用感について評価した。結果を表2に示す。
(製法)表2記載の各成分を混合して打錠末とし、万能引張り試験機オートグラフ(島津製作所社製、オートグラムAG−I型)を圧縮力3.92kNで用いて、径8mm、質量180mgの錠剤を得た。評価は、実施例1と同様の方法により行った。
Figure 2005306770
比較例1〜9
下記表3に示す口腔内速崩壊型製剤を参考例1と同様な方法により製造し、これを使用したときの錠剤硬度、口腔内崩壊時間及び服用感について評価した。但し、比較例1については、噴霧乾燥D−マンニトールの代わりに粉末D−マンニトールを使用した。結果を表3に示す。
Figure 2005306770
表1から明らかなように、実施例1〜5の製剤はいずれも、25秒以内と極めて優れた崩壊性を示し、かつ30N以上と実用上充分な硬度を保持していた。また、これらの製剤はいずれも、不快な異物感などを生じることなく、服用感も良好であった。従って、本発明の口腔内速崩壊型製剤は、生理活性成分、甘味剤、矯味剤、香料などを含有しても、実用上問題ない強度と崩壊性を併せ持ち、更に服用感に優れた製剤として製造可能であることが確認された。更に、実施例3及び4の製剤は、錠剤の生産過程において通常使用されるロータリー型打錠機を用いて製造したものであるが、打錠末の流動性は良好であり、打錠時に杵臼への付着も認めらなかったことから、生産性に優れていることが明らかとなった。
表2から明らかなように、参考例1〜10の口腔内速崩壊型製剤は、いずれも実用上優れた硬度と崩壊性を有し、服用感についても問題ないか、極めて良好であった。また、噴霧乾燥D−マンニトールとHPSに、崩壊剤としてクロスポピドンを含有する製剤は特に良好な成型性と崩壊性を有することが明らかとなった。
表3から明らかなように、比較例1の製剤は、錠剤硬度が29N以下を示し、実用上充分な硬度を得ることができなかった。また、比較例3の製剤は、口腔内崩壊時間が長く、口腔内崩壊錠としては実用上問題があると認められた。また、比較例2及び3の製剤は、服用時、不溶性の添加物に由来すると考えられる不快な異物感や味を有するか、唾液のみで服用が困難であり、服用感に問題があった。更に、比較例4〜9の製剤はいずれも、硬度、口腔内崩壊時間及び服用感の全て満足するものではなかった。
本発明によれば、種々の生理活性成分を口腔内で良好な崩壊性を示し、かつ充分な強度を有し、しかも取り扱い時にも崩れたりしない、優れた口腔内速崩壊型製剤を提供することができる。また、本発明の口腔内速崩壊型製剤は、市販原料及び汎用の混合機や打錠機により煩雑な工程を経ることなく製造可能であるため、製造コスト、製造時間などの点から従来の口腔内速崩壊型製剤に比べて極めて優れる。

Claims (4)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C):
    (A)ヒドロキシプロピルスターチ 40〜80質量%、
    (B)噴霧乾燥により得られたD−マンニトール 15〜50質量%、
    (C)生理活性成分
    を含有する口腔内速崩壊型製剤。
  2. 更に、クロスポピドンを3〜15質量%含有するものである請求項1記載の口腔内速崩壊型製剤。
  3. 錠剤硬度が30N以上、口腔内崩壊時間が25秒以内である請求項1又は2記載の口腔内速崩壊型製剤。
  4. ヒドロキシプロピルスターチ、噴霧乾燥により得られたD−マンニトール、生理活性成分及び崩壊剤を混合し、圧縮成型することを特徴とする口腔内速崩壊型製剤の製造方法。
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