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JP2005347270A - 空気イオナイザ送風機 - Google Patents

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JP2005347270A JP2005164599A JP2005164599A JP2005347270A JP 2005347270 A JP2005347270 A JP 2005347270A JP 2005164599 A JP2005164599 A JP 2005164599A JP 2005164599 A JP2005164599 A JP 2005164599A JP 2005347270 A JP2005347270 A JP 2005347270A
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Abstract

【課題】 気流の向きを変えて作業空間又は目標に向かわせるよう構成したイオナイザ送風機を提供する。
【解決手段】 空気イオナイザ送風機20は、電圧源(110、210)と、空気入口23と、空気出口25と、エアムーバ26と、少なくとも1つの電極(114、214、218)と、整流板30とを含む。エアムーバ26は、空気が空気入口23から入り空気出口25から出て気流を形成するよう構成する。電極(114、214、218)は気流の経路に配置し電圧源に電気的に接続され、陽極性及び陰極性のイオンの何れか一方または両方を発生するよう構成する。整流板30は気流中に配置し、損失を発生する気流の向きを単一の吹出し方向に変えることによって損失を発生する気流パターンを減衰させ、他の軌道を有する気流の部分の向きを単一の吹出し方向に変えるとともに、各々開口の穴面積の関数である深さを有する複数の均一に分布した開口を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は空気イオン発生器に関し、さらに詳しく言うと、放出する気流パターンの向きを変えることによって空気イオナイザ送風機の均一性と電荷減衰時間性能を改善する装置と方法に関する。
多くの製造・加工環境では、作業空間内の電荷の蓄積を防止することが望ましい。電荷の蓄積を防止するため、陽及び陰両方のイオンを作業空間に導入して蓄積し得る電荷を中和する。生産領域での電荷の蓄積を避けなければならない産業の一例は、高い製造歩留まりを維持することが重要なディスクドライブ産業である。
空気イオン化は、非導電性材料及び接地されていない導体の静電荷を除去する有効な方法である。空気イオナイザは、空気中の電荷の可動担体の役目を果たす多量の陽及び陰イオンを周囲の外気中に発生する。イオンは空気を通じて流れると、逆の符号に帯電した粒子や表面に引き付けられる。この過程を通じて静電気を帯びた表面の中和が急速に達成できる。
さらに、空気清浄機や環境空気イオン化ユニットの多くも、陽極性のイオンもだが、より一般的には陰極性のイオンを発生する。
空気イオン化は、コロナ放電として知られる処理でイオンを発生する電気イオナイザを使用して行えばよい。電気イオナイザは、とがった点の周囲の電界を周囲の空気の絶縁耐力を越えるまで増大させることにより、この処理を通じて空気イオンを発生する。電子が電極から周囲の空気に流出するときに負コロナが発生する。正コロナは、空気分子から電極へ電子が流入する結果発生する。
イオン発生における1つの重要な要素は、イオンをどれだけ速くイオン化ピンの先端から気流の中へ、そして最終的には望ましい作業空間または目標へと移動させられるかということである。一般に、イオン空気送風機では、陽極性及び陰極性の何れか一方または両方のイオンを放出するエミッタ・アセンブリを使用する。エミッタ・アセンブリは、イオナイザ筺体の内壁によって形成された環状リングのようなエアガイドを通じて空気を推進するように気流経路に設置する。図5〜図6は、筺体52と、空気イオナイザ送風機50の出口の上に配置した従来の指ガード51とを有する先行技術の空気イオナイザ送風機50を示す。イオン化ピンまたは他の電極は、その先端が気流中に配置され、イオン化ピンとひいてはエミッタ・アセンブリを収容するイオン空気送風機50からイオンが吹出される、または引き出されるように、一般に環状リングから半径方向内側に延びる。回転ハブファンまたは軸流ファンまたはチューブ軸流ファンといったエアムーバ(air mover)を使用して空気イオナイザ送風機50を通る空気を駆動または引き出すことが一般的である。図5に示すような従来の指ガード51の欠点は、空気が特定の方向に向けられていない為に、渦流、旋回、旋風、回転渦及び非直線的な軌道などの損失を発生する気流パターンが作業空間に向けられた気流から外れ、またそれを阻害する。さらに、気流の中には損失を発生しこそしないが、作業空間または目標に向かう以外の軌道を有するものもある。
軸流ファンから吹出す通常の気流は、ファンから離れる方向(ファンの面に垂直な方向であるX方向とする)のある速度と、正接の方向(ユニットの面に平行なY−Z平面)の速度要素とを有する。ファンから出る空気は大きく旋回している。ファンの旋回は計算流体力学によってよく理解されモデル化されている。重要な領域へ軸流ファンの吹出し空気を送るイオナイザ(例えば、図5の先行技術の空気イオナイザ送風機50)のような適用例の場合、ファンの旋回の正接方向速度成分は、作業空間または目標範囲への方向性がないため望ましくない。従来の指ガード51(図5)のような市販のファンガードは、円形または楕円形断面の要素から構成される。線細工指ガード51の場合、円形の金属要素はあらゆる方向の気流への抵抗を最小化している。同様に、プラスチック指ガード51も吹出し気流の方向性にほとんど影響しない。何れの場合にも、空気に対する抵抗が比較的等方性であるため、気流はファンから離れる方向に移動し、イオナイザの吹出し方向に対して正接の方向の速度成分に対する影響は少ない。
気流が作業空間の目標に急速または完全に到達しないため、イオンは作業空間または目標に効率的に輸送されない。さらに、双極性イオナイザの場合、損失を発生する気流パターンによって陽及び陰に帯電したイオンが再結合及び/または相殺されてしまうので、システムの効率はさらに損なわれる。その上、誘導されていない放出空気の多くは作業空間または目標に到達しないので、エアムーバまたはファンの最適な効率は完全に実現されない。
従って、気流の向きを変えて作業空間または目標に向かわせるよう構成した空気イオナイザ送風機を提供することが望ましい。さらに、こうした空気イオナイザ送風機は、損失を発生する気流パターンを減衰させ、気流とイオンの運搬距離に関すると効率を改善するよう構成することが望ましい。
要約すれば、本発明は、電圧源と、空気入口と、空気出口と、エアムーバと、少なくとも1つの電極と、整流板とを含む空気イオナイザ送風機を備える。エアムーバは、空気が空気入口から入り空気出口から出て気流を形成するよう構成する。少なくとも1つの電極は気流の経路に配置し、電圧源に電気的に接続する。少なくとも1つの電極は、陽極性及び陰極性のイオンの何れか一方または両方を発生するよう構成する。整流板は気流の経路に配置し、損失を発生する気流の向きを単一の吹出し方向に変えることによって気流中の損失を発生する気流パターンを減衰させ、単一の吹出し方向以外の軌道を有する気流の部分の向きを単一の吹出し方向に変えるよう構成する。整流板は複数の略均一に分布した開口を有する。各開口は開口の全穴面積の関数である深さを有する。
また、本発明は、空気入口と、空気出口と、高電圧源と、第1及び第2の電極と、エアムーバと、整流板とを含む双極性空気イオナイザ装置を備える。高電圧源は正の高電圧出力と負の高電圧出力とを有する。第1の電極は正の高電圧出力に電気的に接続し陽極性のイオンを発生するよう構成する。第2の電極は負の高電圧出力に電気的に接続し陰極性のイオンを発生するよう構成する。エアムーバは、空気が空気入口を通じて双極性空気イオナイザに入り、電極の付近を通過し、空気出口を通じて双極性空気イオナイザから出て、気流を発生するようにする。整流板は気流の経路に配置し、損失を発生する気流の向きを単一の吹出し方向に変えることによって気流中の損失を発生する気流パターンを減衰させ、単一の吹出し方向以外の軌道を有する気流の部分の向きを単一の吹出し方向に変えるよう構成する。整流板は複数の略均一に分布した開口を有する。各開口は開口の全穴面積の関数である深さを有する。空気入口に流入する空気、空気出口から流出する空気または電極を通過する空気が整流板を通過するように、整流板が空気入口、空気出口及び電極の少なくとも1つの上に配置される。
さらに、本発明は、空気入口と、空気出口と、交流(AC)高電圧源と、電極と、エアムーバと、整流板とを含む双極性空気イオナイザ装置を備える。電極は高電圧源に電気的に接続し、陽極性と陰極性のイオンを交互に発生するよう構成する。エアムーバは、空気が空気入口を通じて双極性空気イオナイザに入り、電極の付近を通過し、空気出口を通じて双極性空気イオナイザから出て、気流を発生するようにする。整流板は気流の経路に配置し、損失を発生する気流の向きを単一の吹出し方向に変えることによって気流中の損失を発生する気流パターンを減衰させ、単一の吹出し方向以外の軌道を有する気流の部分の向きを単一の吹出し方向に変えるよう構成する。整流板は複数の略均一に分布した開口を有する。各開口は開口の全穴面積の関数である深さを有する。空気入口に流入する空気、空気出口から流出する空気または電極を通過する空気が整流板を通過するように、整流板が空気入口、空気出口及び電極の少なくとも1つの上に配置される。
本発明の上記の概要と以下の詳細な説明は、添付の図面と共に読むことにより、さらによく理解できる。本発明を例示する目的で、現在好適な実施形態を図示する。しかし、本発明は図示した正確な配置と手段に制限されるものではないことを理解されたい。
以下の説明では専ら便宜のため非制限的ないくつかの用語法を使用する。「右」、「左」、「下部」、「上部」という語は、参照する図面中における方向を示す。「内側」、「外側」という語はそれぞれ、説明する要素、装置またはそれらの指定部分の幾何学的中心に近づく方向と離れる方向を指す。使用する用語法には、上記で特に言及した語、その派生語及び同様の趣旨の語が含まれる。さらに、請求項及び明細書の対応部分で使用される要素の名称に数に関する言及がない場合、その要素が「1つ」または「少なくとも1つ」または「複数」であることを意味する。
全図を通じて同じ参符が同じ要素を示す、図面を詳細に参照すると、図1〜図2、図3〜図4及び図7〜図8に、本発明の第1の好適実施形態による整流板30を有する空気イオナイザ送風機20を示す。空気イオナイザ送風機20は、電圧源110と、空気入口23と、空気出口25と、エアムーバ26と、少なくとも1つの電極114と、整流板30とを含む。
整流板30は導電性または非導電性の材料から形成してもよい。また、整流板30は電圧源110に電気的に結合し、電圧源110のフィードバック制御を提供してもよい。
エアムーバ26は、空気が空気入口23に流入し空気出口25から流出するようにして気流を発生するように構成する。エアムーバ26は、回転ハブファンまたは軸流ファンまたはチューブ軸流ファンといったファン26でよい(図2)。もちろん、本発明から離れることなく、送風機、かご形ファン(squirrel−cage fan)、圧縮ガス源等を含む任意のエアムーバ26を利用してもよい。
少なくとも1つの電極114は空気の流路に配置し、電圧源110に電気的に接続する(図7)。少なくとも1つの電極114は、陽(+)極性及び陰(−)極性の何れか一方または両方のイオンを発生するよう構成する。好適には、ファン26のハブから半径方向外側に延びるかまたはファン26のハブに向かって半径方向内側に延びるイオナイザピン114のような、空気イオナイザ送風機20内に配置した複数の電極が存在する(図2)。本発明から離れることなく、ワイヤ、ピン、チューブ等といった他の電極114を利用してもよい。電極114は、本発明から離れることなく、上流または下流といった他の方向に構成してもよい。
電圧源110は交流(AC)高電圧電源112と制御回路90を含む。好適には、AC電源112は、約50Hz〜約60Hzで約70VAC〜約240VACに調整した電力の供給を受ける。電圧源110のAC電源112は、電圧を約50Hz〜約60Hzで約5KVAC〜10KVACに昇圧できる変圧器といった電力調整構成要素を含んでもよい。電圧源110のAC電源112は、正極性及び負極性の一方または両方の約5KVDC〜10KVDCに電圧を増大できる、ダイオードとコンデンサの配列を含む整流器のような電力調整構成要素を含んでもよい。制御回路90はセンサ120または整流板30の何れかからのフィードバックに基づいてAC電源112を駆動するよう構成する。センサ120は放出気流中のイオンのレベルを検出する。フィードバック回路として実現する制御回路90は好適には、電極114に伝達する電力を自動的に調整してイオン空気送風機から排出される空気に含まれるイオンのレベルを調整するために用いられる。制御回路90は、フィードバック制御及び/または操作員による調整を受け入れる集積回路(IC)、制御装置、増幅器等といった他の構成要素を含んでもよい。整流板30を導電性材料で形成しフィードバックセンサとして使用する場合、接地に接続したコンデンサまたは抵抗といったバイアス構成要素や、または整流板30と制御回路90との間に接続したコンデンサ、抵抗、増幅器または電圧源などを含む追加のフィードバック回路やバイアス回路122を備えてもよい。
図8に示す別の実施形態では、約24VDCに調整した電力の供給を受ける電圧源210を使用してもよい。電圧源210は、正の高電圧電源212と負の高電圧電源216との何れか一方または両方を含む。電圧源210は、変圧器を駆動しその出力を整流して正極性及び負極性両方の約5KVDC〜10KVDCの電圧を調整できるAC源として使用する独立型発振器(free standing oscillator)を含んでもよい。何れかの実施形態で、センサ120は電圧源210へのフィードバックを提供し、電源212、216の出力を制御する。制御回路190は、センサ120または整流板30の何れかからのフィードバックに基づいて正及び負の高電圧電源212、216を駆動するよう構成する。制御回路190は、フィードバック制御及び/または操作員による調整を受け入れる集積回路(IC)、制御装置、増幅器等といった構成要素を含んでもよい。整流板30を導電性材料で形成しフィードバックセンサとして使用する場合、接地に接続したコンデンサまたは抵抗といったバイアス構成要素や、または整流板30と制御回路190との間に接続したコンデンサ、抵抗、増幅器または電圧源などを含む追加のフィードバック回路やバイアス回路122を備えてもよい。
空気イオナイザ送風機20と共に使用する個々の電圧源110、210の詳細は本発明にとって重要でないので本出願では詳細に説明しない。
整流板30は気流の経路に配置し、望ましくない損失を発生する気流の向きを単一の吹出し方向に変えることによって気流中の損失を発生する気流パターンを減衰させ、単一の吹出し方向以外の軌道を有する気流の部分の向きを単一の吹出し方向に変えるよう構成する。整流板30は、空気入口23に流入する空気、空気出口25から流出する空気または少なくとも1つの電極114を通過する空気が整流板30を通過するように、空気入口23、空気出口25及び少なくとも1つの電極114の少なくとも1つの上に配置する。整流板30は複数の略均一に分布した開口32を有する。各開口32は高さH、幅W及び深さDを有する(図3)。気流の向きを十分に変えるため、各開口32の深さ(D)は好適には2mmより大きい。好適には、各開口32は、開口32の全穴面積の関数である深さDを有する。例えば、各開口32の深さDは開口32の穴面積の平方根の少なくとも1/2倍として計算してもよい。
例えば、1つの設計では、12.7mm(0.5インチ)の高さHと12.7mm(0.5インチ)の幅W、6.35mmより大きい(〜0.25インチ)深さDを有する正方形の開口32は性能を改善するとみなされた。正方形の面積は高さ掛ける幅、すなわちこの場合面積=H×W=0.5*0.5=0.25である。0.25の平方根は0.5であり、0.5の1/2倍は0.25である。
もちろん、本発明から離れることなく、開口32の穴面積または周囲の長さを深さDに同様に結び付ける他の計算可能な関係を利用してもよい。同様に、本発明から離れることなく、整流板の穴でない部分の面積を各開口32の深さDに結び付ける他の計算可能な関係を利用してもよい。
正方形及び三角形の開口32を示したが(図3)、本発明から離れることなく、六角形(ハニカム状)、矩形、円形、多角形または他の反復性の幾何学的形状といった形状を有する開口32を利用して体積抵抗要素または整流板30を構成してもよい。整流板30の開口32は格子状またはハニカム状に並べてもよい。好適には、整流板30の開口32は、整流板30の全体形状に対して対称的なパターンに並べる。
体積抵抗要素、すなわち整流板30を気流に導入することによって、望ましくないファン26の出力の正接の成分の向きをうまく変えることができる。整流板30は、イオナイザの望ましい吹出し方向(X方向)に対して正接の方向(Y−Z平面)の速度成分を持った空気に抵抗するよう設計する。同時に、整流板30は望ましい気流方向(X方向)で最小の断面積を有し、この方向に移動する空気への抵抗を最小化するよう設計する。好適には、整流板30の開放面(すなわち、開口32のある面)は望ましい気流の方向にそろえられている。開口32の深さDは正接の方向の気流に抵抗を提供するよう選択する。整流板30の構成は、正接の方向の気流を除去または望ましいレベルに管理するよう個々の適用例に応じて最適化すればよい。
イオナイザ送風機20のための整流板30を設計する場合、以下のパラメータを考慮する。
(i)開口32間の壁厚さTwを最小化し、望ましい方向の気流抵抗を最小化する。
(ii)望ましい気流方向に垂直な壁全体の面積Awを最小化する。
(iii)開口32の深さDを増大することによって、望ましい方向に正接する方向に移動する空気に付加される抵抗を増大する。
(iv)開口32の深さDを調整して空気の正接する方向の速度を中間レベルに維持する。
(v)開口32の深さDは、吹出し空気の方向性にさらなる影響が生じない点まで増大してもよい。
(vi)整流板30の単位面積当たりの開口32の数を増大すると正接する方向に移動する空気への抵抗が増大する。
(vii)整流板30の単位面積当たりの開口32の数を増大すると、壁全体の面積Awが増大するため望ましい方向に移動する空気に対する抵抗が増大する。
他の変則的形状(例えば、対称、非幾何学的または非対称形状)を有する開口32も、垂直方向の空気は自由に流れるようにしつつ正接の方向の気流に抵抗を提供し、望ましくない損失を発生する気流パターンを減衰させる同じ効果を達成できる。
本発明の第2の好適実施形態による双極性空気イオナイザ装置20は、空気入口23と、空気出口25と、高電圧源210と、第1及び第2の電極214、218と、エアムーバ26と、整流板30とを含む。第1の電極214は正の高電圧出力または電源212に電気的に接続し、陽極性のイオンを発生するよう構成する。第2の電極218は負の高電圧出力または電源216に電気的に接続し、陰極性のイオンを発生するよう構成する。エアムーバ26は、空気が空気入口23を通じて双極性空気イオナイザ20に入り、電極214、218の付近を通過し、空気出口25を通じて双極性空気イオナイザ20から出て、気流を発生するようにする。整流板30は気流の経路に配置し、損失を発生する気流の向きを単一の吹出し方向に変えることによって気流中の損失を発生する気流パターンを減衰させ、単一の吹出し方向以外の軌道を有する気流の部分の向きを単一の吹出し方向に変えるよう構成する。整流板30は複数の略均一に分布した開口32を有する。各開口32は、開口32の全穴面積の関数である深さDを有する。整流板30は、空気入口23に流入する空気、空気出口25から流出する空気または少なくとも1つの電極214、218を通過する空気が整流板30を通過するように、空気入口23、空気出口25及び電極214、218の少なくとも1つの上に配置する。
本発明の第3の好適実施形態による双極性空気イオナイザ装置20は、空気入口23と、空気出口25と、交流(AC)高電圧源110と、電極114と、エアムーバ26と、整流板30とを含む。電極114は高電圧源110のAC電源112に電気的に接続し、陽極性と陰極性のイオンを交互に発生するよう構成する。エアムーバ26は、空気が空気入口23を通じて双極性空気イオナイザ20に入り、電極114の付近を通過し、空気出口25を通じて双極性空気イオナイザから出て、気流を発生するようにする。それ以外の点では、本発明の第3実施形態による双極性空気イオナイザ装置20は、本発明の第2の好適実施形態と同様に動作する。
同心リングまたは同心チューブまたは他の形状は、整流板30と同様に吹出し空気を円柱状に集めるので、本発明の整流板30の代替実施形態として考慮してもよい。しかし、この設計は、その面積全体にわたって正接の方向(Y−Z)の気流に均一な抵抗を与える上で理想的ではない。
本発明は双極性または単極性空気イオナイザ送風機20と共に等しく良好に利用できる。さらに、本出願ではベンチトップ型ユニットに関連するものとして示しているが、空気イオナイザ送風機20の寸法と形状はベンチトップ装置に制限する必要はない。またさらに、本発明は、アルファ線源、X線光イオナイザ等といった他のイオン発生器と共に利用してもよい。
先行技術の空気イオナイザ送風機50(図5)と、本発明による空気イオナイザ送風機20の1つ(図4)とを比較する実験による試験データが実証したところによれば、所与の距離で、電荷減衰時間は整流板30を使用することによって半分になった。さらに、指ガード51だけを備えた先行技術の空気イオナイザ送風機50と比較して、整流板30を有する空気イオナイザ送風機20はイオン化した気流をさらに遠くまで到達させる能力を示した。またさらに、指ガード51だけを備えた先行技術の空気イオナイザ送風機50と比較して、整流板30を有する空気イオナイザ送風機20による実験は、一般にファンの回転軸とほぼ一直線に並ぶ範囲の周辺でのイオンバランスと電荷減衰時間の均一性の改善が見られた。
上記から分かる通り、本発明は、損失を発生する気流の向きを単一の吹出し方向に変えることによって気流中の損失を発生する気流パターンを減衰させ、単一の吹出し方向以外の軌道を有する気流の部分の向きを単一の吹出し方向に変えるよう構成した整流板を有する空気イオナイザ送風機を備える。本発明の広範な発明の概念から離れることなく実施形態に対する変更が可能であることを当業者は認識するだろう。従って、本発明は開示した特定実施形態に制限されず、添付の請求項によって定義される本発明の精神と範囲の中での修正を対象に含むよう意図される。
本発明の第1の好適実施形態による整流板を有する空気イオナイザ送風機の斜視図である。 主要な内部構成要素を示す図1の空気イオナイザ送風機の部分分解斜視図である。 一部を断面図とした図1の整流板の拡大斜視図である。 図1の整流板を有する空気イオナイザ送風機と、その放出気流パターンを示す側方斜視図である。 従来の指ガードを有する空気イオナイザ送風機と、その放出気流パターンを示す側方斜視図である。 従来の指ガードを有する先行技術の空気イオナイザ送風機の斜視図である。 本発明の好適実施形態による交流イオナイザ回路の概略回路図である。 本発明の好適実施形態による双極性イオナイザ制御回路の概略回路図である。
符号の説明
20 空気イオナイザ送風機
23 空気入口
25 空気出口
26 エアムーバ
30 整流板

Claims (15)

  1. 空気イオナイザ送風機であって、
    電圧源と、
    空気入口と、
    空気出口と、
    空気が前記空気入口から入り前記空気出口から出る気流を形成するよう構成されるエアムーバと、
    気流の経路に配置され前記電圧源に電気的に接続される電極であって、陽極性及び陰極性のイオンの何れか一方または両方を発生するよう構成される少なくとも1つの電極と、
    気流の経路に配置され、損失を発生する気流の向きを単一の吹出し方向に変えることによって気流中の損失を発生する気流パターンを減衰させ、単一の吹出し方向以外の軌道を有する気流の部分の向きを単一の吹出し方向に変えるよう構成した整流板であって、複数の略均一に分布した開口を有し、各開口が開口の全穴面積の関数である深さを有する整流板と、
    を備える空気イオナイザ送風機。
  2. 前記エアムーバがファンである、請求項1に記載の空気イオナイザ送風機。
  3. 前記ファンが回転ハブファンまたは軸流ファンまたはチューブ軸流ファンである、請求項2に記載の空気イオナイザ送風機。
  4. 前記整流板が導電性材料から形成される、請求項1に記載の空気イオナイザ送風機。
  5. 前記整流板が、前記電圧源にフィードバック制御を提供するセンサとして前記電圧源に電気的に結合される、請求項4に記載の空気イオナイザ送風機。
  6. 前記整流板が非導電性材料から形成される、請求項1に記載の空気イオナイザ送風機。
  7. 前記損失を発生する気流パターンが、渦流、回転渦、旋風及び非直線的な軌道の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の空気イオナイザ送風機。
  8. 前記整流板が、前記空気入口に流入する空気、前記空気出口から流出する空気または前記少なくとも1つの電極を通過する空気が整流板を通過するように、前記空気入口、前記空気出口及び前記少なくとも1つの電極の少なくとも1つの上に配置される、請求項1に記載の空気イオナイザ送風機。
  9. 前記整流板が前記空気出口の上に配置される、請求項1に記載の空気イオナイザ送風機。
  10. さらに、出口空気のイオン含有率を感知するセンサを前記空気出口に備え、前記センサが前記電圧源を制御するフィードバック電圧を提供する、請求項1に記載の空気イオナイザ送風機。
  11. 前記開口が各々矩形状、円形状、多角形状及び非対称形状の1つである、請求項1に記載の空気イオナイザ送風機。
  12. 前記整流板の前記開口が格子状またはハニカム状に並べられた、請求項1に記載の空気イオナイザ送風機。
  13. 前記整流板の前記開口が、前記整流板の全体形状に対して対称的なパターンに並べられた、請求項1に記載の空気イオナイザ送風機。
  14. 各開口の深さが少なくとも2ミリメートルである、請求項1に記載の空気イオナイザ送風機。
  15. 各開口の深さが前記開口の穴面積の平方根の少なくとも1/2倍である、請求項1に記載の空気イオナイザ送風機。
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